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JP6910049B2 - 外歯車状砥石のドレッシング方法及びドレッサーセット - Google Patents

外歯車状砥石のドレッシング方法及びドレッサーセット Download PDF

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Description

本発明は、外歯車状砥石のドレッシング方法及びドレッサーセットに関する。
歯車の製造においては、歯車材料に歯切り加工を行って歯を形成した後、熱処理を施し、その後、仕上げ加工として砥石により研削加工を行う。そして、砥石は、使用が進むと形状が変化するため、定期的にドレッシングを行い、形状を整えている。このような砥石のドレッシングについては種々の方法があるが、特に、はすば歯車の内歯車用の砥石のドレッシングについては、特許文献1に開示がある。この文献に係るドレッシング方法では、樽型の外歯車状の砥石をドレッシングするために、外歯車状のドレスギアを準備する。ここで用いられる砥石及びドレスギアの歯は回転軸回りにらせん状に延びている。そして、砥石の軸線とドレスギアの軸線とが交差するように、砥石とドレスギアを配置し、これらを噛み合わせて回転させる。さらに、砥石のねじれた歯面をドレッシングするため、ドレスギアは、砥石と噛み合う仮想的な内歯車(砥石の仕上げ加工対象)に沿って移動させる。
特開2011−218460号公報
上記のように、特許文献1のドレッシング方法では、砥石とドレスギアとを近接させるのに加え、ドレスギアを仮想的な内歯車に沿って移動させている。そのため、この方法では、ドレスギアを複雑に移動させながら、ドレッシングを行う必要があり、制御が容易ではないという問題がある。本発明はこの課題を解決するものであり、簡易な制御により、ドレッシングを行うことができる内歯車用の外歯車状砥石のドレッシング方法、及びドレッサーセットを提供することを目的とする。
本発明に係る外歯車状砥石のドレッシング方法は、被加工内歯車を加工する外歯車状砥石を準備するステップと、前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングする円筒形状の第1ドレッサーを準備するステップと、前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングする外歯車形状の第2ドレッサーを準備するステップと、所定の交差角で、前記外歯車状砥石の軸線と、前記第1ドレッサーの軸線とを交差させた状態で、前記外歯車状砥石と前記第1ドレッサーとを当接させ、当該外歯車状砥石と当該第1ドレッサーとを回転させながら、前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングするステップと、前記所定の交差角で、前記外歯車状砥石の軸線と、前記第2ドレッサーの軸線とを交差させた状態で、前記外歯車状砥石と前記第2ドレッサーとを噛み合わせ、当該外歯車状砥石と当該第2ドレッサーとを回転させながら、前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングするステップと、を備えている。
この構成によれば、第1ドレッサーが円筒状の内壁面を有するように形成されているため、第1ドレッサーの内壁面に砥石を交差させた状態で近接させると、砥石の歯先面においては、軸方向の両端が削られていき、最終的に、加工時において被加工内歯車と干渉する部分が削り取られた形状にすることができる。したがって、第1ドレッサーの形状を複雑にすることなく、砥石の歯先面を被加工内歯車の加工に適した形状にドレッシングすることができる。また、例えば、第1ドレッサーを鼓型に形成し、その外周面によって砥石のドレッシングを行う場合には、交差角によって、複数の第1ドレッサーを準備しておく必要があるが、本発明に係る第1ドレッサーは、交差角が変化しても、一種類のみで対応することができる。
上記ドレッシング方法において、前記第2ドレッサーは、各歯面が幅方向に対し凸または凹となるように形成することができる。
第2ドレッサーの歯面は、ドレッシングされる砥石の態様、ひいては仕上げ加工される内歯車の形状によって変化させることができる。すなわち、交差角を設ける場合には、第2ドレッサーの歯面を歯厚方向に凹形状とすることができ、これに伴って、砥石の歯面は歯幅方向に凸状となる。一方、内歯車の歯にクラウニングを施す場合には、第2ドレッサーの歯面を歯厚方向に凸形状に形成することができる。このように、要求される砥石や内歯車の形態に応じて、第2ドレッサーの歯面を凸状、凹状、あるいは平坦にすることができる。また、第2ドレッサーが、予め、砥石のドレッシング後の形状と対応するような形状になっているため、第2ドレッサーを複雑に移動させることなく、主として第2ドレッサーと砥石とを近接させるだけで、砥石の歯面のドレッシングを行うことができる。したがって、制御が容易となる。
上記ドレッシング方法においては、前記第1ドレッサーの内壁面の軸方向の長さを、前記外歯車状砥石の歯幅よりも大きくすることができる。これにより、砥石の歯先面全体が第1ドレッサーの内壁面に接するため、第1ドレッサーまたは砥石を軸方向に移動させることなく、ドレッシングすることができる。
上記ドレッシング方法において、前記交差角は、歯車精度を安定させるべく、使用前の前記外歯車状砥石を基準としたドレッシングの量に応じて変動することができる。
上記ドレッシング方法において、前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングするステップでは、前記外歯車状砥石及び前記第2ドレッサーを、互いの軸線が近接するように移動させることのみで当該ドレッシングを行うことができる。
上記ドレッシング方法において、前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングするステップでは、前記外歯車状砥石及び前記第1ドレッサーを、互いの軸線が近接するように移動させることのみで、当該ドレッシングを行うことができる。
また、本発明に係るドレッサーセットは、被加工内歯車を加工する外歯車状砥石をドレッシングするドレッサーセットであって、前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングする円筒形状の内壁面を有する第1ドレッサーと、前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングする外歯車形状の第2ドレッサーと、を備えている。
上記ドレッサーセットにおいて、前記第2ドレッサーは、各歯面が歯厚方向に凸または凹となるように形成することができる。
本発明によれば、簡易な制御により、外歯車状砥石のドレッシングを行うことができる。
本発明に係る外歯車状砥石と内歯車が噛み合った状態を示す斜視図である。 図1の砥石を径方向から見た一部概略拡大図である。 第1ドレッサーの斜視図である。 第2ドレッサーの斜視図である。 第2ドレッサーを径方向から見た一部概略拡大図である。 本発明に係るドレッシング装置の一実施形態を示す概略平面図である。 第1ドレッサーによるドレッシングを示す図である。 第1ドレッサーによるドレッシングを説明する図である。 第1ドレッサーによるドレッシングを示す図である。 第1ドレッサーによるドレッシングを示す図である。 第2ドレッサーによるドレッシングを示す図である。 交差角に応じた第2ドレッサー及び砥石の横断面図である。 クラウニング量に応じた第2ドレッサー及び砥石の横断面図である。
以下、本発明に係る外歯車状砥石のドレッシング方法及びドレッシング装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る外歯車状砥石(以下、単に「砥石」ということがある)1は、はすば歯車の内歯車2(歯は図示省略)を仕上げ加工するためのものである。より詳細に説明すると、この砥石1は、外歯車状に形成され、外周面が回転軸方向に沿って円弧状に凸となるような樽型をなしており、歯11が回転軸回りに螺旋状に延びている。また、図2に示すように、砥石1の各歯11の歯面111は、歯幅方向に沿って、円弧状に外側に膨らんでいる。このように、砥石1が樽型に形成され、さらに歯面111が円弧状に膨らんでいるため、次に説明するように、内歯車2の軸線A1に対して、砥石の軸線A2を交差させた状態で両者を噛み合わせることができる。なお、図2は、説明の便宜上、1つの歯11のみを示している。
そして、内歯車2を仕上げ加工する際には、砥石1の軸線A2を内歯車2の軸線A1に対して、所定の角度(交差角)αだけ傾斜させた上で、砥石1と内歯車2とを噛み合わせる。その後、砥石1と内歯車2とを同期回転させつつ、砥石1を内歯車2に近接させることで、内歯車2を仕上げ加工する。なお、内歯車2のみを回転駆動させ、砥石1を内歯車2と連れ周りさせることで、仕上げ加工することもできる。
本実施形態においては、この砥石1をドレッシングするために、2つのドレッサー(ドレッサーセット)、つまり第1ドレッサー3と、第2ドレッサー4とを用いる。図3は第1ドレッサーの斜視図、図4は第2ドレッサーの斜視図である。図3に示すように、第1ドレッサー3は、砥石1の歯先面112をドレッシングするためのものであり、円筒状に形成されている。この第1ドレッサー3は、内壁面31も円筒状に形成されており、軸線A3回りに回転されるようになっている。そして、この第1ドレッサー3の内径は、内歯車2の歯底における内径に対応している。また、この第1ドレッサー3の軸線A3方向の内壁面3の幅D2は、砥石1の歯幅D1よりも大きく形成されている。さらに、第1ドレッサー3の内壁面31は、例えば、ダイヤモンドの砥粒を電着したものとすることができるが、これに限定されるものではない。
図4に示すように、第2ドレッサー4は、砥石1の歯面111をドレッシングするためのものであり、外歯車状に形成されている。そして、第2ドレッサー4の歯41は、回転軸A4周りに螺旋状に延びている。また、図5に示すように、各歯41の歯面411は、歯厚方向に円弧状に窪んでいる。より詳細には、各歯41の歯面411は、歯幅方向B4の中間部が最も窪むように、径方向から見て円弧状に形成されている。なお、図5は、説明の便宜上、1つの歯41のみを示している。
次に、砥石1をドレッシングするためのドレッシング装置について、図6を参照しつつ説明する。図6は、ドレッシング装置の概略構成を示す平面図である。図6に示すように、このドレッシング装置は、横置き型のドレッシング装置であり、砥石1を着脱自在に支持する第1支持部51と、上記いずれかのドレッサー3,4を着脱自在に支持する第2支持部52と、を備えている。第1支持部51は、砥石1の軸線A1が水平方向を向くように砥石1を支持するとともに、第1モータ(第1駆動部)61により回転し、砥石1を軸線A1回りに回転駆動させる。このときの第1支持部51の回転軸を軸線C1と称することとする。一方、第2支持部52は、第1支持部51と概ね平行に、水平方向に延びるように配置されており、第2モータ(第2駆動部)62により回転し、第1または第2ドレッサー3,4をその軸線A3,A4回りに回転させる。このときの第2支持部52の回転軸を軸線C2と称することとする。
また、第1支持部51は、軸線C1と直交する軸線C3回りにも回転可能に支持されている。すなわち、軸線C3は、砥石1といずれかのドレッサー3,4が噛み合う位置を水平に通り、第1支持部51の軸線C1と直交する軸線であり、第1支持部51がこの軸線C3回りに回転することで、砥石1の軸線A2(C1)と、ドレッサー3,4の軸線A3,A4(C2)とを交差させることができ、これが交差角となる。また、第1支持部51を軸線C3回りに回転させるために、第3モータ(第3駆動部)63が設けられている。
さらに、第1支持部51の軸線C1と、第2支持部52の軸線C2とを近接させるために、第1支持部51は、水平方向に移動可能に構成されており、この移動を行うための第4モータ(第4駆動部)64が設けられている。
以上のようなドレッシング装置を用いることで、砥石1は、次のようにドレッシングされる。まず、第1支持部51に砥石1を取り付けるとともに、第2支持部52に第1ドレッサー3を取り付ける。そして、砥石1を第1ドレッサー3の内部空間に挿入するとともに、第3モータ63を駆動し、砥石1の軸線A1と第1ドレッサー3の軸線A3とが交差するように、第2支持部52を回転させる。このときの交差角αは、例えば、−15〜+15度とすることができる。
続いて、第1モータ61及び第2モータ62を駆動し、図7に示すように、砥石1及び第1ドレッサー3を軸回りに回転させる。このとき、砥石1の歯11の外周面をドレッシングするため、砥石1の回転速度と第1ドレッサー3の回転速度とは異なるようにし、特に、砥石1の回転速度を高くすることが好ましい。なお、いずれか一方を停止させた状態で、他方を回転させるようにしてもよい。これに続いて、第4モータ64を駆動して、第1支持部51を水平移動させ、砥石1と、第1ドレッサー3とを近接させる。こうして、第1ドレッサー3の内周面により、砥石1の外形を構成する面、つまり砥石1の歯先面112をドレッシングする。
このとき、砥石1の歯11の外形は次のように形成される。この点について、図8〜図10を参照しつつ説明する。図8(a)に示すように、砥石1の軸線A2と第1ドレッサー3の軸線A3とが平行な場合、砥石1の歯先面112と第1ドレッサー3の内壁面31とは、直線Lに沿って、線接触する。しかし、第1ドレッサー3の内壁面31は湾曲しているため、砥石1の軸線A2を第1ドレッサー3の軸線A3と交差させると、図8(b)に示すように、砥石1の歯先面112において、軸方向に延びる線の両端部A,Bが、第1ドレッサー3の内壁面に接触し、線分A−Bの中間部分は接触しない。したがって、この状態で第1ドレッサー3の内壁面31及び砥石1を回転させつつ、両者を近接させると、図10に示すように、砥石1の歯先面112は、軸線方向A2の両側から徐々に削られていき、最終的に、径方向外方に凸の円弧状に形成され、全体として樽型となるようにドレッシングされる。また、第1ドレッサー3の軸方向の幅D2は、砥石1の歯幅D1よりも大きいため、砥石1及び第1ドレッサー3の軸方向の移動は不要であるが、必要に応じて、砥石1を軸方向に移動させながら、ドレッシングを行うこともできる。
こうして、第1ドレッサー3により、砥石1の歯先面112がドレッシングされると、第4モータ64を駆動して、砥石1が第1ドレッサー3の内部空間から離脱するように、第1支持部51を第2支持部52から離間し、すべてのモータを停止する。これに続いて、第1ドレッサー3を第2支持部52から取り外し、第2ドレッサー4を第2支持部52に取り付ける。そして、図11に示すように、第1モータ61及び第2モータ62を駆動し、砥石1及び第2ドレッサー4を軸回りに回転させる。また、第4モータ64を駆動し、砥石1を第2ドレッサー4に近接させる。このとき、交差角αは、第1ドレッサー3によるドレッシングを行ったときと同じにしておく。また、第1モータ61と第2モータ62とは、砥石1の歯11と第2ドレッサー4の歯41が噛み合うように同期回転させる。
こうして、第2ドレッサー4の歯41により、砥石1の歯11がドレッシングされる。すなわち、第2ドレッサー4において、窪んだ歯面411が砥石1の歯面111に接触し、砥石1の歯面111は、円弧状に突出するようにドレッシングされる。以上の工程を経て、砥石のドレッシングが完了する。
以上のように、本実施形態によれば、第1ドレッサー3が円筒状の内壁面を有するように形成されているため、第1ドレッサー3の内壁面31に砥石1を交差させた状態で近接させると、砥石1の歯先面112においては、軸方向の両端から削られていき、最終的に、加工時において内歯車2と干渉する部分が削り取られた形状にすることができる。したがって、第1ドレッサー3の形状を複雑にすることなく、砥石1の歯先面112を内歯車2の加工に適した形状にドレッシングすることができる。また、例えば、第1ドレッサーを鼓型に形成し、その外周面によって砥石1のドレッシングを行う場合には、交差角によって、複数の第1ドレッサー3を準備しておく必要があるが、本実施形態に係る第1ドレッサー3は、交差角が変化しても、一種類のみで対応することができる。
そして、砥石1の歯先面112は、上記のように内歯車2と干渉する部分のみが削り取られた形状になるため、砥石1によって内歯車2を加工するときには、砥石1を軸方向に最小限動かすだけで(トラバース量を最小限にして)、加工を行うことができる。例えば、従来技術のような樽型に形成されている砥石では、砥石と内歯車が干渉する部分以外もドレッシングが削られているため、内歯車を加工する際には、トラバース量を大きくしなければならない。したがって、内歯車を、砥石が完全に貫通するように移動させなければならない。そのため、例えば、軸方向の一端が閉じられた内歯車の加工を行うことができない。一方、本実施形態に係る方法で加工された砥石1は、上記のように、内歯車2と干渉する部分のみが削り取られた形状になるため、トラバース量を最小限にとどめつつ、内歯車2の加工を行うことができる。したがって、軸方向の一端が閉じられた内歯車であっても、加工を行うことができる。
また、第2ドレッサー4の歯面411が歯厚方向に円弧状に窪んだ形状となっているため、第2ドレッサー4を砥石に対して、交差させた状態で近接させるだけで砥石1のドレッシングを行うことができる。すなわち、第2ドレッサー4が、予め、砥石1のドレッシング後の形状と対応するような形状になっているため、第2ドレッサー4を複雑に移動させることなく、近接させるだけでドレッシングを行うことができる。
なお、同一の砥石1に対して、定期的にドレッシングを行う場合、第1及び第2ドレッサー3,4と砥石1との交差角αは、歯車精度を安定させるべくその都度変動させる。すなわち、砥石は、使用により形状が変化するため、前回のドレッシングが完了したときの(使用前の)砥石の形状を基準とし、今回のドレッシング量に応じて第3モータ63を駆動制御し、交差角を変動させる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、第1ドレッサー3の軸方向の幅D2を、砥石1の歯幅D1よりも大きくしているが、砥石1の歯幅D1よりも狭い幅の第1ドレッサー3を用いてもよい。この場合、第1ドレッサー3を軸方向に移動させながら、ドレッシングを行えばよい。
また、上記実施形態では、第2ドレッサー4の各歯面411が歯幅方向に沿って、円弧状に窪んでいるが、これに限定されるものではない。この点について、図12及び図13を参照しつつ詳細に説明する。図12及び図13は、いずれも第2ドレッサー4及び砥石1の歯の横断面図である。
まず、このような歯面の形状は、交差角によって相違する。図12(a)は交差角が0度で、クラウニングを施さない場合の歯面の形状を示しており、この場合には、第2ドレッサー4の歯面411及び砥石1の歯面111は平坦であり、歯厚方向に凸または凹形状に形成しない。そして、この状態から交差角を設ける場合には、図12(b)に示すように、第2ドレッサー4の歯面411の窪みを大きくする。第2ドレッサー4の歯面の形状をこのようにすると、砥石1の歯面111は円弧状に凸形状となるように形成される。そして、交差角が大きくなるほど、第2ドレッサー4の歯面411の凹形状の凹量が大きくなり、これに対応して、砥石1の歯面111の凸量が大きくなる。なお、交差角を大きくするほど、内歯車2に対する仕上げのための切削性が向上する。
一方、内歯車2にクラウニングを施す場合には、第2ドレッサー4の歯面411を凸形状に形成する。この点について、図13を参照しつつ説明する。まず、図13(a)は、図12(a)と同じ形態を示している。この状態からクラウニングを施すには、図13(b)に示すように、第2ドレッサー4の歯面411を凸形状に形成する。そして、これに対応するように、砥石1の歯面111は凹形状となる。また、クラウニング量が大きくなるにしたがって、第2ドレッサー4の歯面の凸量は大きくなり、砥石1の歯面111の凹量も大きくなる。このようにして、内歯車2にクラウニングを形成すると、内歯車2の高強度化が図れるとともに、低騒音化にも寄与する。
以上、交差角を設けた場合、及びクラウニングを施す場合について、個別に説明したが、これらを組み合わせることもできる。すなわち、交差角を大きくしつつ、クラウニング量を大きくすることもできるが、その場合には、上記図12及び図13に示した方法を適宜組み合わせればよい。すなわち、第2ドレッサー4の歯面411及び砥石1の歯面111の形状は、要求される内歯車2のクラウニング量や、設定される交差角の大きさに応じて、凹状、凸状、あるいは平坦な形状に変化させることができる。なお、図12及び図13は交差角やクラウニング量を変化させたときの各歯面111,411の形状の傾向を示すものであり、正確な形状を示すものではない。
上記の例では、交差角を設ける場合、第2ドレッサー4の歯面411を円弧状に凹にしているが、これに限定されるものではない。すなわち、円弧状以外であっても、内歯車2の形状を考慮して、これに対応するような砥石1となるように、凹形状に形成されていればよい。また、凹形状を歯幅方向に沿って2以上設けることもできる。
上記実施形態では、歯面のドレッシングを行う際に、砥石1と第2ドレッサー4を同期回転させた後、両者を近接させて噛み合わせているが、砥石1と第2ドレッサー4とを噛み合わせた後、いずれか一方を回転駆動することで、両者を連れ回りさせながら、ドレッシングを行うこともできる。
上記実施形態に係るドレッシング装置では、第1支持部51を、第2支持部52に対して近接させているが、相対的に近接すればよいため、いずれを移動させてもよい。また、交差角αを設けるため、第1支持部51を軸線C3回りに回転させているが、第2支持部52を軸線C3回りに回転させてもよい。すなわち、交差角αを設けるために、相対的に少なくとも一方を回転させればよい。
また、上記ドレッシング装置は、横置き型であるが、縦置き型にも適用することができる。例えば、ドレッサーを上方から吊下げつつ回転させるようにし、砥石を下側から回転可能に支持するようにすることができる。このとき、交差角を設けるため、砥石を支持する支持部を回転可能に構成する必要がある。
1 :砥石
2 :内歯車
3 :第1ドレッサー
31 :内壁面
4 :第2ドレッサー
α :交差角

Claims (8)

  1. 被加工内歯車を加工する外歯車状砥石を準備するステップと、
    前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングする円筒形状の内壁面を有する第1ドレッサーを準備するステップと、
    前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングする外歯車形状の第2ドレッサーを準備するステップと、
    所定の交差角で、前記外歯車状砥石の軸線と、前記第1ドレッサーの軸線とを交差させた状態で、前記外歯車状砥石と前記第1ドレッサーの内壁面とを当接させ、当該外歯車状砥石及び当該第1ドレッサーの少なくとも一方を回転させながら、前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングするステップと、
    前記所定の交差角で、前記外歯車状砥石の軸線と、前記第2ドレッサーの軸線とを交差させた状態で、前記外歯車状砥石と前記第2ドレッサーとを噛み合わせ、当該外歯車状砥石と当該第2ドレッサーとを回転させながら、前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングするステップと、
    を備えている、外歯車状砥石のドレッシング方法。
  2. 前記第2ドレッサーは、各歯面が歯厚方向に凸または凹となるように形成されている、請求項1に記載の外歯車状砥石のドレッシング方法。
  3. 前記第1ドレッサーの内壁面の軸方向の長さは、前記外歯車状砥石の歯幅よりも大きい、請求項1または2に記載の外歯車状砥石のドレッシング方法。
  4. 前記交差角は、歯車精度を安定させるべく、使用前の前記外歯車状砥石を基準としたドレッシングの量に応じて変動される、請求項1から3のいずれかに記載の外歯車状砥石のドレッシング方法。
  5. 前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングするステップでは、前記外歯車状砥石及び前記第2ドレッサーを、互いの軸線が近接するように移動させることのみで当該ドレッシングを行う、請求項1から4のいずれかに記載の外歯車状砥石のドレッシング方法。
  6. 前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングするステップでは、前記外歯車状砥石及び前記第1ドレッサーを、互いの軸線が離れるように移動させることのみで、当該ドレッシングを行う、請求項1から4のいずれかに記載の外歯車状砥石のドレッシング方法。
  7. 被加工内歯車を加工する外歯車状砥石をドレッシングするドレッサーセットであって、
    円筒形状の内壁面を有し、当該内壁面により前記外歯車状砥石の歯先面をドレッシングする第1ドレッサーと、
    前記外歯車状砥石の歯面をドレッシングする外歯車形状の第2ドレッサーと、
    を備えている、ドレッサーセット。
  8. 前記第2ドレッサーは、各歯面が歯厚方向に凸または凹となるように形成されている、請求項7に記載のドレッサーセット。
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