JP6886004B2 - 静電塗装機用の回転霧化頭 - Google Patents
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Description
本発明は、塗料が放出される静電塗装機に用いられる回転霧化頭に関するものである。
自動車ボディや自動車部品などの被塗物の塗装においては、厳しい塗装品質が要求されるため、均一で高品質の塗装を行うことができる静電塗装機が用いられている。この静電塗装機は、回転霧化頭を備え、回転霧化頭を回転させることで生じる遠心力によって塗料を霧化して噴霧する。
図14〜図16に示されるように、従来の静電塗装機51において、塗料供給装置(図示略)から供給される塗料Pは、塗装機本体52内に設けられたフィードチューブ53を通過し、塗料吐出孔54から回転霧化頭55の正面56側に供給される。なお、正面56の外周部に位置するエッジ領域57には、多数の塗料ガイド溝58が全周にわたり放射状かつ互いに隣接配置された状態で形成されている。そして、回転霧化頭55を塗装機本体52内のエアモータ59によって回転させると、回転霧化頭55に遠心力が作用する。その結果、回転霧化頭55の正面56側に供給された塗料Pは、各塗料ガイド溝58を通過して帯電されかつ液糸状で放出される。
因みに、特許文献1には、外周部を凹凸状に形成して凸部の頂部に電界を集中させることにより、塗料の微粒化を促進させる回転カップ(回転霧化頭)が開示されている。また、特許文献2には、外周端において開口する多数の凹溝を回転霧化頭に形成して塗料を液糸状に放出させることにより、塗面での泡の発生を防止する静電塗装機が開示されている。
ところで、従来の静電塗装機51では、回転霧化頭55の外周部全体に対して電界が均等に作用する。また、塗料Pは、塗料ガイド溝58によって分断された状態で、回転霧化頭55の外周側に流れて帯電する。ところが、回転霧化頭55の外周部に作用する電界のうち、塗料ガイド溝58の溝終端部付近に作用する電界は塗料Pの帯電に寄与するものの、それ以外の部分に作用する電界は、塗料Pの帯電に寄与しないために無駄になってしまう。即ち、従来の静電塗装機51では、塗料ガイド溝58を通過した塗料Pが効率良く帯電する訳ではない。この場合、塗料Pの帯電量はあまり多くならないため、被塗物に対する塗料Pの塗着効率を十分に向上させることができないという問題がある。
また、特許文献1では、液糸状の塗料が、凸部からだけでなく、凹部からも放出されるようになっている。しかし、凹部には電界が集中しないため、凹部から放出される塗料の帯電量が少なくなってしまう。よって、この場合も、塗料の塗着効率を十分に向上させることができないという問題がある。なお、特許文献2は、多数の凹溝を回転霧化頭に形成する技術であるが、帯電量の増加を意図したものではないため、塗料の塗着効率を向上させることはできない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、放出される塗料の帯電量を増加させることにより、塗料の塗着効率を向上させることができる静電塗装機用の回転霧化頭を提供することにある。
手段1に記載の発明によれば、回転霧化頭の外周部に位置するエッジ領域の端縁部が、多数の歯部を有する鋸歯状に形成されているため、電界は歯部の頂部に集中するようになる。また、歯部の頂部が、塗料ガイド溝の溝終端部のある位置に対応して配置されるため、塗料ガイド溝を通過した塗料は、電界が集中する部分に誘導されるようになる。その結果、塗料ガイド溝を通過した塗料が効率良く帯電し、塗料の帯電量が確実に増加するため、塗料の塗着効率を向上させることができる。
なお、多数の塗料ガイド溝における溝終端部の最端は、多数の歯部の頂部と同位置またはそれよりも多数の塗料ガイド溝における溝始端部寄りに配置されていればよいが、特には、多数の歯部の頂部と同位置に配置されていることが好ましい。溝終端部の最端が歯部の頂部よりも塗料ガイド溝における溝始端部寄りに配置されている場合には、塗料が塗料ガイド溝を通過することで液糸状になったとしても、溝終端部の最端と歯部の頂部との間の領域を通過する際に、塗料が膜状に広がってしまう可能性があるからである。
さらに、エッジ領域の端縁部は、中心軸に平行な切断面において面取りされた断面形状を呈していることが好ましい。このようにすれば、エッジ領域の端縁部の尖りが低減されるため、回転霧化頭の取り扱いが容易になる。また、エッジ領域の端縁部の破壊等が生じにくくなる。
手段2に記載の発明によれば、エッジ領域における溝終端部同士の間の領域に、多数の塗料ガイド溝における溝始端部の側に窪んだ形状の凹所が形成されている。このため、エッジ領域における凹所ではない部分に電界が集中するようになる。また、エッジ領域における凹所ではない部分には、塗料ガイド溝の溝終端部が配置されるようになるため、塗料ガイド溝を通過した塗料は、電界が集中する部分に誘導されるようになる。その結果、塗料ガイド溝を通過した塗料が効率良く帯電し、塗料の帯電量が確実に増加するため、塗料の塗着効率を向上させることができる。
なお、正面の外周部を正面側から見たときの凹所の窪み量は、溝終端部の長さよりも小さいことが好ましい。このようにすれば、凹所の形成が容易になる。また、凹所を形成したとしても、エッジ領域の端縁部が大きく削られる訳ではないため、回転霧化頭の強度低下を防止することができる。さらに、正面の外周部を正面側から投影して見たときの凹所の最大窪み量は、溝終端部の長さと等しいまたはそれよりも大きいことが好ましい。このようにすれば、凹所の形成により、エッジ領域における凹所ではない部分がより尖った形状となるため、凹所ではない部分にさらに電界が集中するようになる。その結果、放出される塗料の帯電量がより確実に増加するため、塗料の塗着効率がよりいっそう向上する。
以上詳述したように、請求項1〜7に記載の発明によると、放出される塗料の帯電量を増加させることにより、塗料の塗着効率を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1には、静電塗装機10を備える塗装設備1が示されている。本実施形態の静電塗装機10は、自動車ボディなどの被塗物に対して塗装を行うための塗装機であり、塗装用ロボット2が備えるロボットアーム3の先端に装着されている。そして、図示しない制御装置がロボットアーム3を駆動制御することにより、静電塗装機10から噴霧される塗料P1(図4参照)の吹付方向や吹付位置が変更される。
図2に示されるように、静電塗装機10は、筒状の塗装機本体11と、塗装機本体11内に設けられたエアモータ12により回転する円筒状の筒部13と、筒部13の先端に設けられた回転霧化頭14と、筒部13内においてその軸線方向に延設される金属製のフィードチューブ15とを備える。
フィードチューブ15には、回転霧化頭14に塗料P1及び洗浄剤を選択的に供給する供給経路16が形成されている。また、フィードチューブ15の基端側には、塗料供給装置17が接続されている。塗料供給装置17は、制御装置から出力された制御信号に基づいて、所定量の塗料P1や洗浄剤を供給経路16に供給するように構成されている。具体的に言うと、塗料供給装置17は、供給する塗料P1を別の色の塗料や洗浄剤に切り換えるバルブや配管等を備えている。また、塗料供給装置17は、塗料P1や洗浄剤の供給量を調整するポンプ等を備えている。さらに、塗装機本体11には、高電圧(例えば、90kV)を発生する電圧印加手段である高電圧発生器(図示略)が設けられている。この高電圧発生器によって回転霧化頭14に高電圧が印加され、回転霧化頭14に供給された塗料P1が帯電された状態で放出されるようになっている。
図2,図3,図6,図9に示されるように、回転霧化頭14は、正面21、背面22及び中心軸O1を有している。回転霧化頭14は、導電金属材料(本実施形態ではアルミニウム)を母材とするベルカップ状の回転体である。また、回転霧化頭14の中央部には、フィードチューブ15の先端と対向するセンターコーン部23が設けられ、センターコーン部23には、正面21側にて開口したセルフクリーニング穴24が設けられている。さらに、回転霧化頭14には、供給経路16に連通する多数の塗料吐出孔25が設けられている。各塗料吐出孔25は、回転霧化頭14の正面21の中央部21aに配設され、かつ正面21側にて開口している。なお、「正面21の中央部21a」とは、正面21のうち中心軸O1に対して直交する部分であって、回転霧化頭14を正面21から見たときに円形状をなす領域である。そして、各塗料吐出孔25は、セルフクリーニング穴24を包囲するように配設されている。具体的に言うと、各塗料吐出孔25は、中心軸O1を基準として等角度間隔で配置されている。
図2〜図9に示されるように、回転霧化頭14の正面21の外周部21bには、エッジ領域26が位置している。なお、「正面21の外周部21b」とは、正面21の中央部21aに対して図6に示す角度θ1(本実施形態では0°以上90°以下)だけ塗装機本体11の反対側に傾斜した領域であって、湾曲面を介して中央部21aに接続される領域である。エッジ領域26(外周部21b)は、回転霧化頭14を正面21から見たときに円環状をなす領域である。
そして、図4,図5,図7に示されるように、エッジ領域26には、全周にわたり多数の塗料ガイド溝31が放射状かつ互いに隣接配置された状態で形成されている。各塗料ガイド溝31は、中心軸O1を基準として等角度間隔で配置されている。また、各塗料ガイド溝31は、回転霧化頭14の径方向に沿って延びている。各塗料ガイド溝31は、溝中央部32及び溝終端部33を有しており、溝中央部32における中心軸O1寄りの領域は溝始端部34となっている。溝中央部32及び溝始端部34は、中心軸O1に近づくほど幅狭となる尖った形状にて形成されている。また、溝終端部33は、基端部(中心軸O1側の端部)が溝中央部32に連通しており、エッジ領域26の端縁部に近づくほど幅狭となる尖った形状にて形成されている。
なお、塗料ガイド溝31の全体の長さL1は1mm以上10mm以下である。詳述すると、溝中央部32の長さL2は0.7mm以上7mm以下、溝終端部33の長さL3は0.3mm以上3mm以下となっている。さらに、塗料ガイド溝31の線幅W1(図5参照)及び深さD1(図7参照)は、溝中央部32と溝終端部33との接続部分において最大となる。本実施形態では、塗料ガイド溝31の線幅W1の最大値が0.1mm以上1mm以下、塗料ガイド溝31の深さD1の最大値が0.1mm以上2mm以下となっている。
図4,図5,図7,図10に示されるように、エッジ領域26の端縁部は、多数の歯部40を有する鋸歯状に形成されている。各歯部40の頂部E1は、各塗料ガイド溝31の溝終端部33のある位置に対応して各々配置されている。そして、各塗料ガイド溝31における溝終端部33の最端E2は、各歯部40の頂部E1よりも0mm以上1mm以下だけ各塗料ガイド溝31における溝始端部34寄りに配置されている。換言すると、各塗料ガイド溝31における溝終端部33の最端E2は、頂部E1よりも塗料ガイド溝31における溝終端部33の反対側であって、頂部E1よりも中心軸O1寄りに配置されている。
なお、エッジ領域26における溝終端部33同士の間の領域には、各塗料ガイド溝31における溝始端部34の側に窪んだ形状の凹所41が形成されることとなる。各凹所41は、エッジ領域26の端縁部において開口している。なお、正面21の外周部21bを正面21側(具体的には、正面21の外周部21bに対して直交する方向)から見たときの凹所41の窪み量C1(図5参照)は、溝終端部33の長さL3(0.3mm以上3mm以下)よりも小さく、本実施形態では0.1mm以上2mm以下となっている。ここで、「正面21の外周部21bを正面21側から見たときの凹所41の窪み量C1」とは、外周部21bを正面21側から見たときに、凹所41において見えている部分のみの窪み量をいう。さらに、正面21の外周部21bを正面21側から投影して見たときの凹所41の最大窪み量C2(図5参照)は、溝終端部33の長さL3と等しく、本実施形態では0.3mm以上3mm以下となっている。
また、図7,図8,図10に示されるように、エッジ領域26の端縁部は、中心軸O1に平行な切断面において、面取りされたC面状(平面状)の面取り部43を有する断面形状を呈している。背面22の外周部を基準とした面取り部43の面取り深さは0.05mm以上1mm以下であり、背面22の外周部を基準とした面取り部43の面取り角度は30°以上90°以下である。なお、本実施形態の面取り部43は、C面状の面取り部であるが、R面状(曲面状)の面取り部であってもよい。
次に、各塗料ガイド溝31及び各凹所41の形成方法(溝加工方法)を説明する。
まず、導電金属材料(本実施形態ではアルミニウム)からなる平面視円形状の板材(母材)を準備する。続く溝形成工程では、板材においてエッジ領域26を含む領域に対して切削具を用いた溝加工を施すことにより、多数の塗料ガイド溝31を形成する。ここで、溝加工は、エッジ領域26を含む領域の表面に対して切削具の刃を20°以上80°以下だけ傾斜させた状態で、切削具の刃をエッジ領域26を含む領域の表面に押し当てることにより行われる。溝形成工程後の凹所形成工程では、板材において背面22の外周部となる領域に対して切削具を用いた溝加工を施すことにより、多数の凹所41を形成する。ここで、溝加工は、背面22の外周部となる領域の表面に対して切削具の刃を10°以上90°以下だけ傾斜させた状態で、切削具の刃を背面22の外周部となる領域の表面に押し当てることにより行われる。なお、本実施形態では、溝形成工程後に凹所形成工程を行ったが、凹所形成工程後に溝形成工程を行ってもよい。その後、板材の外周部を研磨する研磨工程を行うことにより、面取り部43が形成される。
次に、静電塗装機10を用いた被塗物の塗装方法を説明する。
まず、高電圧発生器によって回転霧化頭14に高電圧を印加する。なお、本実施形態の回転霧化頭14では、エッジ領域26の端縁部が多数の歯部40を有する鋸歯状に形成されているため、電界は歯部40の頂部E1に集中するようになる。次に、塗料供給装置17からフィードチューブ15に塗料P1を供給する。このとき、フィードチューブ15を通過した塗料P1は、回転霧化頭14のセンターコーン部23に導かれる。なお、塗料P1を供給する際には、塗料P1の流速が適度に抑えられるため、塗料P1は、セルフクリーニング穴24ではなく塗料吐出孔25を通過し、回転霧化頭14の正面21側に導かれる。
そして、回転霧化頭14をエアモータ12によって回転させると、回転霧化頭14に遠心力が作用する。その結果、回転霧化頭14の正面21側に供給されてきた塗料P1は、各塗料ガイド溝31内を溝始端部34から溝終端部33に向かって通過し、その際に展延されて液糸状となる(図4参照)。また、塗料P1は、塗料ガイド溝31内を通過する際に帯電する。さらに、塗料ガイド溝31を通過した塗料P1は、電界が集中する部分である歯部40の頂部E1に誘導されるため、塗料P1の帯電量が確実に増加する。その後、帯電されかつ液糸状となった塗料P1は、回転霧化頭14から均一に放出されて液滴P2(図4参照)となり、液滴P2の状態で被塗物の表面に付着する。その結果、被塗物が塗装される。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の静電塗装機10用の回転霧化頭14では、塗料ガイド溝31を通過した塗料P1が、電界が集中する部分である歯部40の頂部E1に誘導される。その結果、塗料ガイド溝31を通過した塗料P1が効率良く帯電し、放出される塗料P1の帯電量が確実に増加するため、被塗物に対する塗料P1の塗着効率を向上させることができる。
(2)本実施形態では、回転霧化頭14の正面21に位置するエッジ領域26の端縁部が、面取りされた面取り部43を有する断面形状を呈している(図8,図10参照)。従って、エッジ領域26の端縁部の尖りが低減されるため、回転霧化頭14の取り扱いが容易になる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の回転霧化頭14では、各塗料ガイド溝31における溝終端部33の最端E2が、各歯部40の頂部E1よりも各塗料ガイド溝31における溝始端部34寄りに配置されていた。しかし、各塗料ガイド溝31における溝終端部33の最端E2を、各歯部40の頂部E1と同位置に配置していてもよい。
・上記実施形態では、回転霧化頭14の正面21の外周部21bを正面21側から見たときの凹所41の窪み量C1が、塗料ガイド溝31における溝終端部33の長さL3よりも小さくなっていた(図5参照)。しかし、図11〜図13に示されるように、凹所71の窪み量C3は、塗料ガイド溝61における溝終端部63の長さL5と等しくなっていてもよい。さらに、窪み量C3は、溝終端部63の長さL5よりも大きくてもよい。なお、窪み量C1を、長さL5と等しくしたり長さL5よりも大きくしたりすれば、凹所71の形成により、エッジ領域26において凹所71ではない部分がより尖った形状となるため、凹所71ではない部分にさらに電界が集中するようになる。その結果、放出される塗料P1の帯電量がより確実に増加するため、塗料P1の塗着効率がよりいっそう向上する。
・上記実施形態では、外周部21bを正面21側から投影して見たときの凹所41の最大窪み量C2が、溝終端部33の長さL3と等しくなっていた(図5参照)。しかし、図11〜図13に示されるように、凹所71の最大窪み量C4は、溝終端部63の長さL5よりも大きくなっていてもよい。また、最大窪み量C4は、溝終端部63の長さL5より小さくてもよい。なお、最大窪み量C4を長さL5よりも大きくすれば、凹所71の形成により、背面22の外周部における凹所71ではない部分がより尖った形状となるため、凹所71ではない部分にさらに電界が集中するようになる。その結果、放出される塗料P1の帯電量がより確実に増加するため、塗料P1の塗着効率がよりいっそう向上する。一方、最大窪み量C4を長さL5よりも小さくすれば、凹所71の形成が容易になる。また、凹所71を形成したとしても、背面22の外周部の端縁部が大きく削られる訳ではないため、回転霧化頭14の強度低下を防止することができる。
・上記実施形態の回転霧化頭14は、正面21の外周部21bを中央部21aに対して角度θ1(0°以上90°以下)だけ傾斜させてなるベルカップ状の回転体であったが、他の形状をなしていてもよい。
・上記実施形態では、静電塗装機10によって塗装される被塗物として自動車ボディを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、バンパーなどの自動車部品やそれ以外の部品を被塗物としてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)上記手段1において、前記多数の塗料ガイド溝における前記溝終端部の最端は、前記多数の歯部の頂部よりも前記中心軸寄りに配置されていることを特徴とする静電塗装機用の回転霧化頭。
(2)上記手段1において、前記多数の塗料ガイド溝における前記溝終端部の最端は、前記多数の歯部の頂部よりも前記多数の塗料ガイド溝における前記溝終端部の反対側に配置されていることを特徴とする静電塗装機用の回転霧化頭。
(3)上記手段1または2において、前記多数の塗料ガイド溝は、前記回転霧化頭の径方向に沿って延びていることを特徴とする静電塗装機用の回転霧化頭。
(4)上記手段1または2において、前記静電塗装機は、前記回転霧化頭に高電圧を印加する電圧印加手段を備え、前記多数の塗料ガイド溝を通過した塗料が帯電された状態で放出されることを特徴とする静電塗装機用の回転霧化頭。
10…静電塗装機
14…回転霧化頭
21…正面
21b…正面の外周部
22…背面
25…塗料吐出孔
26…エッジ領域
31,61…塗料ガイド溝
33,63…溝終端部
34…溝始端部
40…歯部
41,71…凹所
C1,C3…凹所の窪み量
C2,C4…凹所の最大窪み量
E1…歯部の頂部
E2…溝終端部の最端
L3,L5…溝終端部の長さ
O1…中心軸
P1…塗料
Claims (7)
- 正面、背面及び中心軸を有するカップ状の回転体からなり、前記正面の外周部に位置するエッジ領域にて全周にわたり多数の塗料ガイド溝が放射状かつ互いに隣接配置された状態で形成され、前記正面側にて開口した塗料吐出孔から供給された塗料が前記多数の塗料ガイド溝を通過して帯電されかつ液糸状で放出される静電塗装機に用いられる回転霧化頭であって、
前記正面の外周部の面方向に直交する方向から見たときに、前記多数の塗料ガイド溝が、前記外周部の面方向に沿って延びており、前記エッジ領域の端縁部に近づくほど幅狭となる尖った形状にて形成された溝終端部を有し、
前記エッジ領域の端縁部が、前記塗料ガイド溝の長手方向に沿って前記回転体の外方に突出する多数の歯部を有する鋸歯状に形成され、
前記多数の塗料ガイド溝の中心線上に、前記歯部の頂部と、前記塗料ガイド溝の最端とが各々配置されている
ことを特徴とする静電塗装機用の回転霧化頭。 - 前記多数の塗料ガイド溝における前記溝終端部の最端は、前記多数の歯部の頂部と同位置またはそれよりも前記多数の塗料ガイド溝における溝始端部寄りに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の静電塗装機用の回転霧化頭。
- 前記エッジ領域の端縁部は、前記中心軸に平行な切断面において面取りされた断面形状を呈していることを特徴とする請求項1または2に記載の静電塗装機用の回転霧化頭。
- 正面、背面及び中心軸を有するカップ状の回転体からなり、前記正面の外周部に位置するエッジ領域にて全周にわたり多数の塗料ガイド溝が放射状かつ互いに隣接配置された状態で形成され、前記正面側にて開口した塗料吐出孔から供給された塗料が前記多数の塗料ガイド溝を通過して帯電されかつ液糸状で放出される静電塗装機に用いられる回転霧化頭であって、
前記正面の外周部の面方向に直交する方向から見たときに、前記多数の塗料ガイド溝が、前記外周部の面方向に沿って延びており、前記エッジ領域の端縁部に近づくほど幅狭となる尖った形状にて形成された溝終端部を有し、
前記エッジ領域における前記溝終端部同士の間の領域に、前記多数の塗料ガイド溝の長手方向に沿って溝始端部の側に窪んだ形状の凹所が形成されている
ことを特徴とする静電塗装機用の回転霧化頭。 - 前記正面の外周部を前記正面側から見たときの前記凹所の窪み量は、前記溝終端部の長さよりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の静電塗装機用の回転霧化頭。
- 前記正面の外周部を前記正面側から投影して見たときの前記凹所の最大窪み量は、前記溝終端部の長さと等しいまたはそれよりも大きいことを特徴とする請求項4または5に記載の静電塗装機用の回転霧化頭。
- 前記エッジ領域の端縁部は、前記中心軸に平行な切断面において面取りされた断面形状を呈していることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の静電塗装機用の回転霧化頭。
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