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JP6872957B2 - タッチパネル用センサ基板、タッチパネルシステム及びタッチパネル - Google Patents

タッチパネル用センサ基板、タッチパネルシステム及びタッチパネル Download PDF

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Description

本発明は、導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極及び列電極を備えたタッチパネル用センサ基板、タッチパネルシステム及びタッチパネルに関するものであり、特にタッチパネル用センサ基板の電極パターンに関する。
スマートフォン等の表示装置を備えた情報端末等のタッチパネルでは、指やペンにより入力が可能なタッチパネルシステムが備えられている。パネルシステムは、タッチパネル用センサ基板において隙間を有して格子状に配置された行電極と列電極との間の静電容量がタッチにより変化することを読み取り、タッチ位置を検出する。行電極及び列電極は、電気的に信号を読み出すため導電性が必要であるが、表示装置の画面に配置するため光の透過性を合わせ持つ必要がある。このため、行電極及び列電極は、ITO等の透明電極で構成されている。
近年、タッチパネルの大型化や高精細化に伴い信号の読み出しを高速に行う必要があるため、抵抗が高いITOでは対応できない場合が発生している。このため、例えば特許文献1のように、金属細線で細かな編み目(メッシュ)を作成し、この金属細線を所望の電極形状に切り抜くことが行われている。このように、金属細線で電極を構成することにより、抵抗の小さい金属で光透過性を合わせ持つタッチパネル用センサ基板のセンサ用電極を作成することができる。また、例えば特許文献2のように、金属メッシュを不規則な多角形で構成することも行われている。
国際公開WO2014/119230号(2014年8月7日公開) 特開2014−219964号公報(2014年11月20日公開)
しかしながら、上記従来の特許文献1及び特許文献2に開示されたタッチパネル用センサ基板では、以下の問題点を有している。
ずなわち、図12に示すように、タッチパネル用センサ基板100において、全面に形成している金属メッシュからなる電極形状をレーザ等でエッチングして内部エッチング103を形成する。これにより、センスパターン101及びドライブパターン102が形成されると共に、周辺の額縁領域に外周パターン104として金属メッシュが残ってしまう。
ここで、タッチパネル用センサ基板100においては、格子状の電極であるセンスパターン101及びドライブパターン102の一方を駆動し、センスパターン101とドライブパターン102との各電極間の容量により現われる他方の電極の信号を読み取ることにより、タッチパネル用センサ基板100上の容量分布を取得してタッチ位置を検出している。
一般に、額縁領域の金属メッシュである外周パターン104は、フローティング又は高抵抗で接地されているので、図12に示すように、例えば、一方の電極であるドライブパターン102を駆動したときに、額縁領域の外周パターン104を通じて、他方の電極であるセンスパターン101へノイズが混入し悪影響を与える課題が発生する。具体的には、図13に示すように、一番奥隅、一番手前隅、及び右奥隅等に、タッチが無いときにはあるべきではない容量が検知される。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板、タッチパネルシステム及びタッチパネルを提供することにある。
本発明の一態様におけるタッチパネル用センサ基板は、上記の課題を解決するために、導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極及び列電極を備えたタッチパネル用センサ基板において、外周部に残存する薄膜と上記行電極及び列電極との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられていることを特徴としている。
本発明の一態様におけるタッチパネルシステムは、上記の課題を解決するために、前記タッチパネル用センサ基板と、該タッチパネル用センサ基板を駆動制御する制御部とを備えていることを特徴としている。
本発明の一態様におけるタッチパネルは、上記の課題を解決するために、表示装置と、前記記載のタッチパネルシステムとを備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板、タッチパネルシステム及びタッチパネルを提供するという効果を奏する。
(a)は本発明の実施形態1におけるタッチパネル用センサ基板の全体構成を示す平面図であり、(b)は上記タッチパネル用センサ基板の隅部の構成を拡大して示す平面図である。 上記タッチパネル用センサ基板を備えたタッチパネルシステムの構成を示すブロック図である。 上記タッチパネル用センサ基板の行電極及び列電極を示す配線図である。 上記タッチパネル用センサ基板に接続された行電極及び列電極とドライバに接続されたドライブライン及びセンスアンプに接続されたセンスラインとの接続を切り替えるためのマルチプレクサの構成を示す回路図である。 (a)は上記タッチパネル用センサ基板の行電極及び列電極の製造工程を示すものであって、金属薄膜の構成を示す平面図であり、(b)は(a)の金属薄膜をエッチングして内部エッチング及び外周エッチングを形成した状態のタッチパネル用センサ基板の構成を示す平面図であり、(c)はドライブライン間を連結部材で連結することにより、ドライブパターンとセンスパターンとを形成した状態のタッチパネル用センサ基板の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態2におけるタッチパネル用センサ基板の全体構成を示す平面図である。 本発明の実施形態3におけるタッチパネル用センサ基板の全体構成を示す平面図である。 本発明の実施形態3におけるタッチパネル用センサ基板の変形例の全体構成を示す平面図である。 本発明の実施形態3におけるタッチパネル用センサ基板の他の変形例の構成の要部を拡大して示す平面図である。 本発明の実施形態3におけるタッチパネル用センサ基板のさらに他の変形例の全体構成を示す平面図である。 本発明の実施形態4におけるタッチパネル用センサ基板の隅部の構成を拡大して示す平面図である。 従来のタッチパネル用センサ基板の隅部の構成を拡大して示す平面図である。 従来のタッチパネル用センサ基板において、タッチが無いときに現れる容量分布を示すグラフである。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板は、導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極及び列電極を備えている。また、上記タッチパネル用センサ基板と、該タッチパネル用センサ基板を駆動制御する制御部としてのタッチパネルコントローラとによって、タッチパネルシステムが構成されている。さらに、本実施の形態のタッチパネルシステム1と図示しない液晶表示装置等の表示装置とが一体となってタッチパネルが構成されている。タッチパネルとしては、タッチ操作可能なパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、又はATM等がある。
(タッチパネルシステムの構成)
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aを備えたタッチパネルシステム1の構成について、図2及び図3に基づいて説明する。図2は、本実施の形態のタッチパネルシステム1の構成を示すブロック図である。図3は、タッチパネルシステム1に設けられたタッチパネル用センサ基板20Aの構成を示す配線図である。
本実施の形態のタッチパネルシステム1は、図2に示すように、タッチパネル用センサ基板20Aと、被検出体としての指3と、これらタッチパネル用センサ基板20A及び指3を駆動するタッチパネルコントローラ10とを備えている。尚、本実施の形態では、図2及び図3に示すように、被検出体としての指3を使用する場合について説明する。しかし、本発明の一態様においては、被検出体は、指3に限らず、例えばタッチペン又は電子ペン等のスタイラスペンあってもよい。
上記タッチパネル用センサ基板20Aは、図3に示すように、水平方向に沿って互いに平行に配置された複数本であるK本(Kは正の整数)の行電極としての水平信号線HL〜HLと、垂直方向に沿って互いに平行に配置された複数本であるL本(Lは正の整数)の列電極としての垂直信号線VL〜VLとを備えている。上記水平信号線HL〜HLと垂直信号線VL〜VLとの各交差点には、静電容量C11〜CKLが発生するものとなっている。尚、KとLとは互いに同じか又は異なるかのいずれであってもよいが、本実施の形態では、L≧Kとして説明を行う。また、本実施の形態では、水平信号線HL〜HLと垂直信号線VL〜VLとは互いに垂直に交差しているが、本発明の一態様においては、必ずしもこれに限らず、両者が互いに交差していれば足りる。
タッチパネル用センサ基板20Aは、スマートフォンに使用される比較的小さい基板であるが、必ずしもこれに限らず、例えば、スタイラスペンを把持した手を着くことができる広さを有する大きさの基板、又はタブレット、PCモニタ若しくはテレビの表示パネル等の広い基板であってもよい。
上記タッチパネルコントローラ10は、図2に示すように、マルチプレクサ11とドライバ12とセンスアンプ13とタイミングジェネレータ14とAD変換器15と容量分布計算部16とタッチ認識部17と指位置検出部18とを備えている。
上記ドライバ12は、タッチパネル用センサ基板20Aにおける前述した水平信号線HL〜HLの又は垂直信号線VL〜VLの駆動に対応してドライブラインDL〜DL又はドライブラインDL〜DLに電圧を印加するようになっている。
上記センスアンプ13は、第1信号線駆動期間における水平信号線HL〜HLの駆動時において、タッチパネル用センサ基板20Aの各静電容量C11〜CKLに対応する当初電荷の信号と、タッチ時における指3とL本の垂直信号線VL〜VLのそれぞれとの間の静電容量に対応するタッチ時電荷である指第1電荷信号とに対応する線形和信号を、センスラインSL〜SLを通して読み出して、AD変換器15に供給する。すなわち、第1信号線駆動期間において、各静電容量C11〜CKLに対応する電荷を検出しているときに、指3をタッチパネル用センサ基板20Aの或る位置に近づけると該位置の静電容量に蓄積される電荷が変化するので、その変化した静電容量に蓄積される電荷に基づく信号を線形和信号として検出することができる。通常、指3をタッチパネル用センサ基板20Aに近づけると、近づけた位置の各静電容量C11〜CKLは、減少することになる。すなわち、本実施の形態のタッチパネルシステム1は、相互容量方式を採用している。相互容量方式のタッチパネルシステム1では、タッチ面をタッチすると人体を通じてタッチ部分の静電容量がGNDへ流れる。つまり、タッチ位置の静電容量は減少する。この減少分を読み取ることにより、タッチ位置を検出する。
また、センスアンプ13は、第2信号線駆動期間における垂直信号線VL〜VLの駆動時において、タッチパネル用センサ基板20Aの各静電容量C11〜CKLに対応する当初電荷の信号と、タッチ時における指3とK本の水平信号線HL〜HLのそれぞれとの間の静電容量に対応するタッチ時電荷の信号である指第2電荷信号とに対応する線形和信号を、センスラインSL〜SLを通して読み出して、AD変換器15に供給するようになっている。
次に、上記マルチプレクサ11について、図4に基づいて説明する。図4は、タッチパネル用センサ基板20Aに設けられた水平信号線HL〜HL、又は垂直信号線VL〜VL〜VLと、ドライバに接続されたドライブラインDL〜DL〜DL又はセンスアンプ13に接続されたセンスラインSL〜SL〜SLとの接続を切り替えるマルチプレクサの構成を示す回路図である。
マルチプレクサ11は、複数の入力と複数の出力との接続を互いに切り替える接続切替回路である。本実施の形態では、マルチプレクサ11は、第1接続状態と第2接続状態とに切替える。第1接続状態は、図4に示すように、水平信号線HL〜HLをドライバ12のドライブラインDL〜DLに接続し、垂直信号線VL〜VL〜VLをセンスアンプ13のセンスラインSL〜SL〜SLに接続する接続状態である。また、第2接続状態は、水平信号線HL〜HLをセンスアンプ13のセンスラインSL〜SLに接続し、垂直信号線VL〜VL〜VLをドライバ12のドライブラインDL〜DL〜DLに接続する接続状態である。
上記マルチプレクサ11においては、図4に示す制御線CLの信号をLowにすると、水平信号線HL〜HLはドライブラインDL〜DLに接続されると共に、垂直信号線VL〜VLはセンスラインSL〜SLに接続される。一方、制御線CLの信号をHighにすると、水平信号線HL〜HLはセンスラインSL〜SLに接続されると共に、垂直信号線VL〜VLはドライブラインDL〜DLに接続されるようになっている。
次に、図2に示す上記タイミングジェネレータ14は、ドライバ12の動作を規定する信号と、センスアンプ13の動作を規定する信号と、AD変換器15の動作を規定する信号とを生成して、ドライバ12、センスアンプ13及びAD変換器15にそれぞれ供給する。また、タイミングジェネレータ14は、同期信号を生成する。そして、タッチパネルコントローラ10は、タイミングジェネレータ14にて生成した同期信号を同期専用信号として用いて水平信号線HL〜HL及び垂直信号線VL〜VLを駆動するようになっている。
次に、AD変換器15は、第1信号線駆動期間において、垂直信号線VL〜VLとセンスラインSL〜SLとを通して読み出される各静電容量C11〜CKLに対応する電荷と、指3とL本の垂直信号線VL〜VLのそれぞれとの間の静電容量に対応する電荷である指第1電荷信号とに対応する線形和信号をAD変換して容量分布計算部16に供給する。
また、AD変換器15は、第2信号線駆動期間において、水平信号線HL〜HLとセンスラインSL〜SLとを通して読み出される各静電容量C11〜CKLに対応する電荷と、指3とK本の水平信号線HL〜HLのそれぞれとの間の静電容量に対応する電荷である指第2電荷信号とに対応する線形和信号をAD変換して容量分布計算部16に供給する。
次に、容量分布計算部16は、上記指第1電荷信号及び指第2電荷信号を含む線形和信号と、駆動に基づいた符号系列とに基づいて、タッチパネル用センサ基板20A上の静電容量分布、及び指3とL本の垂直信号線VL〜VLのそれぞれとの間の静電容量の分布、並びに指3とK本の水平信号線HL〜HLのそれぞれとの間の静電容量の分布を計算して、タッチパネル用センサ基板20A上の静電容量分布をタッチ認識部17に供給する。また、容量分布計算部16は、指3とL本の垂直信号線VL〜VLのそれぞれとの間の静電容量の分布、及び指3とK本の水平信号線HL〜HLのそれぞれとの間の静電容量の分布を位置検出手段である指位置検出部18に供給する。タッチ認識部17は、容量分布計算部16から供給された静電容量分布に基づいて、タッチパネル用センサ基板20A上の指3がタッチされた位置を認識する。
上記指位置検出部18は、指3とL本の垂直信号線VL〜VLのそれぞれとの間の静電容量の分布に基づいて、指3の水平信号線に沿った位置を検出する。また、指位置検出部18は、指3とK本の水平信号線HL〜HLのそれぞれとの間の静電容量の分布に基づいて、指3の垂直信号線に沿った位置を検出する。
(指のタッチ位置の検出動作)
上記構成のタッチパネルシステム1における指3のタッチ位置の検出動作について、以下に経時的に説明する。
まず、第1信号線駆動期間においては、水平信号線HL〜HLをドライバ12のドライブラインDL〜DLに接続し、垂直信号線VL〜VLをセンスアンプ13のセンスラインSL〜SLに接続する第1接続状態になる。この第1接続状態では、ドライバ12が、ドライブラインDL〜DLに電圧を印加して水平信号線HL〜HLを駆動する。
そして、第1信号線駆動期間においては、水平信号線HL〜HLの駆動により各静電容量C11〜CKLに蓄積された電荷と、指3をタッチパネル用センサ基板20Aに近づけたときの該指3とL本の垂直信号線VL〜VLのそれぞれとの間の静電容量に対応する電荷の信号である指第1電荷信号とに基づくL個の第1線形和信号がL本の垂直信号線VL〜VLのそれぞれから出力される。
センスアンプ13は、指第1電荷信号を含む上記L個の第1線形和信号を、マルチプレクサ11及びセンスラインSL〜SLを介して読み出し、AD変換器15に供給する。AD変換器15は、指第1電荷信号を含む上記L個の第1線形和信号をAD変換して容量分布計算部16に出力する。
次に、上記第1接続状態から、水平信号線HL〜HLと垂直信号線VL〜VLとのドライブ信号とセンス信号とを互いに入れ替えるべく、第2接続状態に切り替える。すなわち、第2接続状態では、水平信号線HL〜HLをセンスアンプ13のセンスラインSL〜SLに接続し、垂直信号線VL〜VLをドライバ12のドライブラインDL〜DLに接続する。
その後、ドライバ12が、ドライブラインDL〜DLに電圧を印加して垂直信号線VL〜VLを駆動する。
そして、第2信号線駆動期間においては、垂直信号線VL〜VLの駆動により各静電容量C11〜CKLに蓄積された電荷と、指3とK本の水平信号線HL〜HLのそれぞれとの間の静電容量に対応する電荷の信号である指第2電荷信号とに基づくK個の第2線形和信号がK本の水平信号線HL〜HLのそれぞれから出力される。このとき、センスアンプ13は、指第2電荷信号を含む上記K個の第2線形和信号を、マルチプレクサ11及びセンスラインSL1〜SLKを介して読み出し、AD変換器15に供給する。AD変換器15は、指第2電荷信号を含む上記K個の第2線形和信号をAD変換して容量分布計算部16に出力する。
次に、位置検出工程においては、容量分布計算部16は、指第1電荷信号を含む上記第1線形和信号、指第2電荷信号を含む上記第2線形和信号、R上の静電容量分布を算出してタッチ認識部17に供給すると共に、指3の水平信号線に沿った位置、及び指3の垂直信号線に沿った位置を算出して指位置検出部18に供給する。
その後、タッチ認識部17は、容量分布計算部16から供給された静電容量分布に基づいて、タッチパネル用センサ基板20A上の指3がタッチされた位置を認識する。
また、指位置検出部18は、容量分布計算部16により算出された指3の水平信号線に沿った位置、及び指3の垂直信号線に沿った位置に基づいて、指3のタッチパネル用センサ基板20A上の位置を検出する。
尚、上記の説明において、本実施の形態では、水平信号線HL〜HL及び垂直信号線VL〜VLはいずれも並列に同時に駆動を行っている。つまり、並列駆動を行っている。ただし、必ずしもこれに限らず、タッチパネル用センサ基板20AにおけるK本の水平信号線HL〜HLの駆動及びL本の垂直信号線VL〜VLの駆動は、並列駆動又は逐次駆動のいずれであってもよい。並列駆動とは、K本の水平信号線HL〜HLの駆動又はL本の垂直信号線VL〜VLを並列に同時に駆動することであり、逐次駆動とはK本の水平信号線HL〜HLの駆動又はL本の垂直信号線VL〜VLを水平信号線HL又は垂直信号線VLから順に逐次、駆動することである。速さの点からは、並列駆動が好ましく、本実施の形態では、並列駆動を採用している。
上述した動作により、タッチパネル用センサ基板20Aの指3のタッチ位置の座標を検出することができる。
(タッチパネル用センサ基板の電極の形成方法)
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aにおいて、金属メッシュから行電極及び列電極を形成する方法について、図5の(a)(b)(c)に基づいて説明する。尚、本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aは、本発明の一態様における容量低下部が設けられた構成となっている一方、図5の(a)(b)(c)に基づいて製造したタッチパネル用センサ基板20は、本発明の一態様における容量低下部が設けられていない構成となっている。図5の(a)は、タッチパネル用センサ基板20の行電極及び列電極の形成したタッチパネル用センサ基板20の製造工程を示すものであって、金属薄膜の構成を示す平面図である。図5の(b)は、図5の(a)の金属薄膜をエッチングして内部エッチング及び外周エッチングを形成した状態のタッチパネル用センサ基板20の構成を示す平面図である。図5の(c)は、ドライブライン間を連結部材26で連結することにより、ドライブパターン21とセンスパターン22とを形成した状態のタッチパネル用センサ基板20の構成を示す平面図である。尚、ドライブパターン21は前述した垂直信号線VL〜VL及び列電極に対応すると共に、センスパターン22は前述した水平信号線HL〜HL及び行電極に対応する。
図5の(a)に示すように、タッチパネル用センサ基板20は、最初に、上面の全面に光透過性及び導電性の薄膜が形成される。灰色の部分が薄膜を示している。薄膜は、導電性の物質を利用して、タッチパネル用センサ基板20の全面に導電性の中実の膜、又は均一若しくは不均一を問わないメッシュ状の中空の膜で構成されている。中実の膜は、ITO(Indium Tin Oxide:インジウムすず酸化物)や金属箔で構成された膜である。また、中空の膜は、銅細線で均一の編み目を構成したものや、ナノパーティクルと呼ばれる導電性物質を塗布し、乾燥の際に不均一の細かなメッシュを構成したものである。この結果、薄膜は、例えば、金属製の導電性ワイヤを用いてメタルメッシュとして構成されたものとすることができる。
この状態から、図5の(b)に示すように、金属細線をレーザ等でエッチングして不要部分を取り除く。図5の(b)に示すように、白く記載した部分がエッチングで取り除かれた空隙溝としての内部エッチング23及び外周エッチング24である。取り除く部分の幅を初期幅d0とする。ここで、図5の(b)においては、縦方向に繋がった電極であるドライブパターン21が構成されるが、横方向の電極は繋がっていない。そこで、図5(c)に示すように、縦方向の電極であるドライブパターン21を跨いで、横方向に電極を繋ぐ連結部材26を取り付ける。これによって、縦方向及び横方向の格子状のドライブパターン21及びセンスパターン22が構成される。また、タッチパネル用センサ基板20の外周部には、外周パターン25が形成されている。すなわち、薄膜は、タッチパネル用センサ基板20面の位置座標に対して選択的に構成できる場合がある。つまり、パターンが必要な箇所にのみITO等で導体を構成する場合である。しかしながら、通常は、製造コストを下げるために、まずは、ドライブパターン21及びセンスパターン22に関係なく、タッチパネル用センサ基板20の全面に対して薄膜を構成する。そして、必要なパターンを構成すると同時に不必要なパターンを電気的に非接続の状態にするために、レーザー等を用いて接続を断ち切って両者を分断することが行われる。この結果、外周パターン25が形成される。
(タッチパネル用センサ基板の問題点)
前述のようにして製造したタッチパネル用センサ基板20においては、格子状の電極であるドライブパターン21及びセンスパターン22の一方を駆動し、ドライブパターン21とセンスパターン22との各電極間の容量により現われる他方の電極の信号を読み取ることにより、タッチパネル用センサ基板20上の容量分布を取得してタッチ位置を検出している。
一般に、額縁領域の金属メッシュ等からなる外周パターン25は、フローティング又は高抵抗で接地されているので、図12に示したと同様に、例えば、一方の電極であるドライブパターン21を駆動したときに、額縁領域の外周パターン25を通じて、他方の電極であるセンスパターン22へノイズが混入し悪影響を与える課題が発生する。換言すれば、座標を検出可能な領域以外である外周パターン25によって、不要な容量結合が発生してしまうと、正しくタッチされた位置を検出できなくなってしまうという問題点を有している。特に、この問題は、最外周がフローティング状態又は十分に低抵抗でGND接続されていない場合(例えば300Ω程度以上)に顕著に生じる。
(外周部に発生する容量に基づくノイズを低減するための構成)
そこで、本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aでは、外周部に残存する薄膜である外周パターン25とドライブパターン21及びセンスパターン22との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられている。換言すれば、容量低下部は、外周パターン25が、ドライブパターン21と容量結合してセンスパターン22に影響を与えないようにするものである。詳細には、センスパターン22から得られる伝搬したノイズが、タッチしたときの信号よりも十分に小さくなるようにする。これにより、例えば、タッチされていないにもかかわらずタッチを認識してしまうといった誤認識を回避することが可能になる。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aの構成について、図1の(a)(b)に基づいて説明する。図1の(a)は、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Aの全体構成を示す平面図である。図1の(b)は、上記タッチパネル用センサ基板20Aの隅部の構成を拡大して示す平面図である。
図1の(a)(b)に示すように、本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aでは、容量低下部の一例として、タッチパネル用センサ基板20に対して、外周部に残存する薄膜である外周パターン25とドライブパターン21及びセンスパターン22との間に形成された初期幅d0の空隙溝よりも長さを大きくした拡張幅d1の空隙溝からなる外周拡大エッチング27を形成している。
すなわち、本実施の形態の容量低下部は、外周拡大エッチング27が、d1>d0となる拡張幅d1の空隙溝からなっており、外周エッチング24のエッチ幅である初期幅d0を拡張幅d1に拡大している。
これにより、タッチパネル用センサ基板20の外周エッチング24の初期幅d0よりも幅の大きい拡張幅d1の空隙溝である外周拡大エッチング27が形成される。このため、外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との距離が大きくなる。この結果、外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間における電荷の移動が起こり難くなる。したがって、ドライブパターン21及びセンスパターン22の容量と額縁領域の外周パターン25との間の容量を実質的に小さくできる。このため、外周パターン25を通じての、ドライブパターン21からセンスパターン22への影響が少なくなり、外周パターン25を通じて発生するノイズが少なくなる。
それゆえ、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20Aを提供することができる。
このように、本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aは、導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極としてのセンスパターン22及び列電極としてのドライブパターン21を備えている、そして、外周部に残存する薄膜としての外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられている。
この結果、容量低下部によって、外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間に生じる容量が低下する。したがって、外周パターン25に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20Aを提供することができる。
特に、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Aは、容量低下部は、タッチパネル用センサ基板20の外周エッチング24における空隙溝の初期幅d0に対して、外周エッチング24における空隙溝の拡張幅d1が、d1>d0となっている。
これにより、外周エッチング24は、初期幅d0よりも幅の大きい拡張幅d1の空隙溝が形成される。このため、外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との距離が大きくなる。この結果、外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間における電荷の移動が起こり難くなる。
したがって、外周パターン25に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20Aを提供することができる。
また、本実施の形態におけるタッチパネルシステム1は、本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Aと、該タッチパネル用センサ基板20Aを駆動制御する制御部としてのタッチパネルコントローラ10とを備えている。
さらに、本実施の形態におけるスマートフォン等のタッチパネルは、例えば液晶表示装置等の表示装置と、本実施の形態のタッチパネルシステム1とを備えている。
したがって、外周パターン25に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20Aを備えたタッチパネルシステム1及びタッチパネルを提供することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Bは、容量低下部が、外周パターン25における外側への突出長さD2が、タッチパネル用センサ基板20の外周パターン25における外側への初期突出長さD0に対して、D2<D0となっている点が異なっている。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Bの構成について、図6に基づいて説明する。図6は、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Bの全体構成を示す平面図である。
本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Bは、図6に示すように、容量低下部は、前記タッチパネル用センサ基板20の外周パターン25における外側への初期突出長さD0が長かったのに対して、外周側を削り落として、外周パターン25の突出長さD2としている。この結果、
タッチパネル用センサ基板20Bの外周パターン25の突出長さD2<タッチパネル用センサ基板20の外周パターン25の初期突出長さD0
の関係となっている。
これにより、外周パターン25の面積が小さくなるので、外周パターン25に蓄積する電荷量が少なくなる。この結果、外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間における電荷の移動量が小さくなる。
したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20Bを提供することができる。
ここで、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Bにおいて、突出長さD2<初期突出長さD0の関係を有するように形成する方法として、前述したように、例えば、タッチパネル用センサ基板20の状態から額縁を切り落として、外周パターン25の突出長さD2にすることができる。
しかし、必ずしもこれに限らず、例えば、センスパターン22及びドライブパターン21の電極形状、又はタッチパネル用センサ基板20Bの大きさを設定することによって、実現することも可能である。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図7〜図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Cでは、外周パターン25が互いに隙間を有して複数に分割された容量低下部を有している点が異なっている。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Cの構成について、図7に基づいて説明する。図7は、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Cの全体構成を示す平面図である。
本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Cでは、図7に示すように、容量低下部は、外周パターン25が、互いに隙間を有して複数に分割されたものからなっている。本実施の形態では、例えば、内部エッチング23と外周パターン25との交点から、外周縁に垂直に延びる分割用エッチング28を形成している。
すなわち、外周パターン25の面積が大きいと、蓄積される電荷の容量も大きくなる。そこで、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Cでは、外周パターン25が、互いに隙間を有して複数に分割されたものからなっている。このため、外周パターン25は細切れに分断されるので、個々に分断された外周パターン25に蓄積される電荷の容量も小さくなる。この結果、個々の外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間で移動する容量も小さい。
したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20Cを提供することができる。
尚、本発明の一態様においては、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、分割用エッチング28を、内部エッチング23と外周パターン25との交点から外周縁に垂直に延びるように形成している。しかし、特にこれに限定するものではなく、例えば、図8に示す分割用エッチング28を形成することが可能である。図8は、本実施の形態における変形例のタッチパネル用センサ基板20C’の全体構成を示す平面図である。
図8に示すように、容量低下部として、例えば、外周パターン25の隅部のみが分割されたものからなっているとすることができる。
すなわち、図13に示すように、外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間で移動する容量は、外周パターン25の隅部において大きいことが確認されている。
そこで、容量低下部として、例えば、図8に示すように、外周パターン25の隅部のみが分割用エッチング28により分割されたものとすることができる。具体的には、図8に示すように、分割用エッチング28は、外周パターン25において、外周エッチング24の延長線上に形成されている。
この結果、分割数を増加しなくても、電荷の移動量の多い隅部を分割用エッチング28にて分割することにより、効率的に、外周パターン25に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20C’を提供することができる。
尚、この形態において、例えば、隅部の外周パターン25を取り除くことが可能である。これにより、隅部の外周パターン25がなくなるので、ドライブパターン21から隅部の外周パターン25を経てセンスパターン22に電荷が移動するのを極力抑制することができる。したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを大きく低減することができる。
或いは、図9に示すように、容量低下部として、例えば、外周パターン25を細切れに多数分割したタッチパネル用センサ基板20C”とすることが可能である。図9は、他の変形例のタッチパネル用センサ基板20C”の構成の要部を拡大して示す平面図である。
図9に示すように、タッチパネル用センサ基板20C”では、個々のドライブパターン21及びセンスパターン22に対向する外周パターン25に、複数の分割用エッチング28を形成している。
この結果、各分割された外周パターン25に蓄積される電荷は極めて少なくなる。このため、個々の外周パターン25とセンスパターン22及びドライブパターン21との間で移動する容量も極めて小さい。
したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20C”を提供することができる。
特に、前述した外周パターン25を細切れに多数分割する容量低下部とする場合には、図10に示すように、分割用エッチング28の外側にさらに外周パターン25が形成される場合が好ましい。図10は、さらに他の変形例のタッチパネル用センサ基板C”’の全体構成を示す平面図である。
図10に示すように、タッチパネル用センサ基板C”’では、額縁の外周パターン25残すが、残した外周パターン25とセンスパターン22及びセンスパターン22との間の金属メッシュを分割用エッチング28により分割して、隣接間の影響を少なくしている。
このことにより、ESD(Electrostatic Discharge:静電放電)等の外部からのノイズからセンスパターン22及びドライブパターン21を保護できると共に、外周パターン25を通じてのドライブパターン21からセンスパターン22への影響が少なくなり、外周パターン25を通じて発生するノイズが少なくすることができる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態3と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Dは、前記実施の形態2のタッチパネル用センサ基板20C”’の構成に加えて、外周パターン25を接地している点が異なっている。
本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Dの構成について、図11に基づいて説明する。図11は、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Dの要部の構成を示す平面図である。
図11に示すように、本実施の形態のタッチパネル用センサ基板20Dは、前記タッチパネル用センサ基板20C”’と同様に、額縁の外周パターン25残すが、残した外周パターン25とセンスパターン22及びセンスパターン22との間の金属メッシュを分割用エッチング28により分割して、隣接間の影響を少なくしている。さらに、最外周部に残存する外周パターン25を接地している。この結果、外周パターン25が見かけ上、二重になっている。
すなわち、タッチパネル用センサ基板においては、ESD対策としてタッチパネル用センサ基板に溜まっている電荷を除去するために接地することが多い。このことは、逆に、最外周部に残存する外周パターン25が接地されている場合には、特に、センスパターン22及びドライブパターン21から外周部に残存する外周パターン25に電荷が移動し易くなり、ノイズが発生し易くなる。
そこで、本実施の形態におけるタッチパネル用センサ基板20Dでは、最外周部に残存する外周パターン25が接地されている場合において、外周パターン25のうち、最外周部に残存する薄膜以外の部分が互いに隙間を有して分割用エッチング28にて複数に分割されている。この結果、分割部分に蓄積される電荷量は小さいので、最外周部の外周パターン25に移動する電荷量も小さいものとなる。
したがって、最外周部の外周パターン25が接地されている場合においても、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板20Dを提供することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1におけるタッチパネル用センサ基板20A・20B・20C〜20C”’・20Dは、導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極(センスパターン22)及び列電極(ドライブパターン21)を備えたタッチパネル用センサ基板において、外周部に残存する薄膜(外周パターン25)と上記行電極(センスパターン22)及び列電極(ドライブパターン21)との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、タッチパネル用センサ基板は、導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極及び列電極を備えている。
この種のタッチパネル用センサ基板では、タッチパネル用センサ基板を形成したときに、周辺の額縁領域に薄膜が残ってしまう。この結果、行電極及び列電極との一方の電極を駆動したときに、額縁領域の薄膜を通じて、他方の電極へノイズが混入し悪影響を与える。
そこで、本発明の一態様におけるタッチパネル用センサ基板では、外周部に残存する薄膜と行電極及び列電極との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられている。この結果、容量低下部によって、外周部に残存する薄膜と行電極及び列電極との間に生じる容量が低下する。
したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を提供することができる。
本発明の態様2におけるタッチパネル用センサ基板20Aは、前記外周部に残存する薄膜(外周パターン25)と前記行電極(センスパターン22)及び列電極(ドライブパターン21)との間に初期幅d0の空隙溝が形成されている場合に、前記容量低下部は、d1>d0となる拡張幅d1の空隙溝からなっていることが好ましい。
これにより、初期幅d0よりも幅の大きい拡張幅d1の空隙溝が形成される。このため、外周部に残存する薄膜と行電極及び列電極との距離が大きくなる。この結果、外周部に残存する薄膜と行電極及び列電極との間における電荷の移動が起こり難くなる。
したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を提供することができる。
本発明の態様3におけるタッチパネル用センサ基板20Bでは、前記容量低下部は、前記外周部に残存する薄膜(外周パターン25)における外側への突出長さD2が、上記薄膜(外周パターン25)の外側への初期突出長さD0に対して、D2<D0となっていることが好ましい。
これにより、外周部に残存する薄膜の面積が小さくなるので、外周部に蓄積する電荷量が少なくなる。この結果、外周部に残存する薄膜と行電極及び列電極との間における電荷の移動量が小さくなる。
したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を提供することができる。
本発明の態様4におけるタッチパネル用センサ基板20C〜〜20C”’では、前記容量低下部は、前記外周部に残存する薄膜(外周パターン25)が、互いに隙間(分割用エッチング28)を有して複数に分割されたものからなっていることが好ましい。
外周部に残存する薄膜の面積が大きいと、蓄積される電荷の容量も大きくなる。そこで、本発明の一態様におけるタッチパネル用センサ基板では、外周部に残存する薄膜が、互いに隙間を有して複数に分割されたものからなっている。このため、外周部に残存する薄膜は細切れに分断されるので、個々に分断された薄膜に蓄積される電荷の容量も小さくなる。この結果、外周部に残存する薄膜と行電極及び列電極との間で移動する容量も小さい。
したがって、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を提供することができる。
本発明の態様5におけるタッチパネル用センサ基板20C’では、前記容量低下部は、隅部のみが分割されたものからなっていることが好ましい。
外周部に残存する薄膜と行電極及び列電極との間で移動する容量は、外周部の隅部において大きいことが経験的に確認されている。
そこで、本発明の一態様におけるタッチパネル用センサ基板では、外周部の隅部のみが分割されたものとなっている。この結果、分割数を増加しなくても、移動量の多い隅部を分割することにより、効率的に、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を提供することができる。
本発明の態様6におけるタッチパネル用センサ基板20Dでは、前記外周部に残存する薄膜のうち、最外周部に残存する薄膜(外周パターン25)が接地されていると共に、前記容量低下部は、前記外周部に残存する薄膜のうち、最外周部に残存する薄膜(外周パターン25)以外の部分が互いに隙間(分割用エッチング28)を有して複数に分割されたものからなっていることが好ましい。
タッチパネル用センサ基板においては、該タッチパネル用センサ基板に溜まっている電荷を除去するために接地することが多い。このことは、逆に、最外周部に残存する薄膜が接地されている場合には、特に、行電極及び列電極から外周部に残存する薄膜に電荷が移動し易くなり、ノイズが発生し易くなる。
そこで、本発明の一態様におけるタッチパネル用センサ基板では、最外周部に残存する薄膜が接地されている場合において、外周部に残存する薄膜のうち、最外周部に残存する薄膜以外の部分が互いに隙間を有して複数に分割されている。この結果、分割部分に蓄積される電荷量は小さいので、最外周部に移動する電荷量も小さいものとなる。
したがって、最外周部に残存する薄膜が接地されている場合においても、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を提供することができる。
本発明の態様7におけるタッチパネルシステム1は、前記記載のタッチパネル用センサ基板20A・20B・20C〜20C”’・20Dと、該タッチパネル用センサ基板を駆動制御する制御部(タッチパネルコントローラ10)とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を備えたタッチパネルシステムを提供することができる。
本発明の態様8におけるタッチパネルは、表示装置と、前記記載のタッチパネルシステム1とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、外周部に発生する容量に基づくノイズを低減し得るタッチパネル用センサ基板を備えたタッチパネルシステムを備えたタッチパネルを提供することができる。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 タッチパネルシステム
10 タッチパネルコントローラ(制御部)
20 タッチパネル用センサ基板
20A タッチパネル用センサ基板
20B タッチパネル用センサ基板
20C〜20C”’ タッチパネル用センサ基板
20D タッチパネル用センサ基板
21 ドライブパターン(列電極)
22 センスパターン(行電極)
23 内部エッチング
24 外周エッチング
25 外周パターン(外周部に残存する薄膜)
26 連結部材
27 外周拡大エッチング
28 分割用エッチング(隙間)
D0 初期突出長さ
D2 突出長さ
d0 初期幅
d1 拡張幅

Claims (5)

  1. 導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極及び列電極を備えたタッチパネル用センサ基板において、
    外周部に残存する薄膜と上記行電極及び列電極との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられており、
    前記容量低下部は、前記外周部に残存する薄膜が、互いに隙間を有して複数に分割されたものからなっており、
    前記隙間は、前記外周部の外周縁に対して垂直に延びるように形成されていることを特徴とするタッチパネル用センサ基板。
  2. 導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極及び列電極を備えたタッチパネル用センサ基板において、
    外周部に残存する薄膜と上記行電極及び列電極との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられており、
    前記容量低下部は、
    前記外周部に残存する薄膜が、互いに隙間を有して複数に分割されたものからなっており、
    隅部のみが分割されたものからなっていることを特徴とするタッチパネル用センサ基板。
  3. 導電性及び光透過性を有する薄膜を分割して形成した容量検出用の行電極及び列電極を備えたタッチパネル用センサ基板において、
    外周部に残存する薄膜と上記行電極及び列電極との間に生じる容量を低下させる容量低下部が設けられており、
    前記容量低下部は、前記外周部に残存する薄膜が、互いに隙間を有して複数に分割されたものからなっており、
    前記外周部に残存する薄膜のうち、最外周部に残存する薄膜が接地されていると共に、
    前記容量低下部は、前記外周部に残存する薄膜のうち、最外周部に残存する薄膜以外の部分が互いに隙間を有して複数に分割されたものからなっていることを特徴とするタッチパネル用センサ基板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のタッチパネル用センサ基板と、該タッチパネル用センサ基板を駆動制御する制御部とを備えていることを特徴とするタッチパネルシステム。
  5. 表示装置と、請求項4に記載のタッチパネルシステムとを備えていることを特徴とするタッチパネル。
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