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JP6842211B1 - 飼料搬送装置 - Google Patents

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JP6842211B1
JP6842211B1 JP2019236706A JP2019236706A JP6842211B1 JP 6842211 B1 JP6842211 B1 JP 6842211B1 JP 2019236706 A JP2019236706 A JP 2019236706A JP 2019236706 A JP2019236706 A JP 2019236706A JP 6842211 B1 JP6842211 B1 JP 6842211B1
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Abstract

【課題】餌の原形を維持しながら適量の餌を連続的に高速で放出することができる飼料搬送装置を提供する。【解決手段】給餌ホッパー排出口3の下方に連通する円筒状ケース4は、内部に駆動手段の油圧モータ25で回転する回転軸18を有し、回転軸に回転フィン5を設け、回転フィンは、給餌ホッパー排出口内の餌を回転軸の回転力により餌切出し空間28方向への送出力を生み出しているが、円筒状ケースとこの回転フィンとの隙間から押し出されて餌がはみ出すことがない範囲内で最大吐出力を発生可能となるように、回転軸の軸線方向に対して一定角度傾斜して回転軸に固設した。【選択図】図3

Description

本発明は、魚や動物への給餌のために放出ノズル先端から餌を放出させる飼料搬送装置に係り、特に餌の原形を維持しながら適量の餌を連続的に高速で放出させることができる飼料搬送装置に関する。
従来、例えば養魚場においてブリ等の魚を養殖する場合、円柱状で小石程度の大きさに形成され乾燥した固形タイプのドライペレット(DP) やエクストルーデッドペレット(EP)と呼ばれる餌を給餌する。
この餌は、生簀の水面に向かって人手によって撒かれる場合もあるが、多くの場合、専用の撒き餌装置を用いて自動的に空中に放出して生簀内のブリ等に給餌する。
また、餌は高価なためその全てを食べてもらうことが望まれるが、撒き餌装置で放出した餌は欠けて小片となったり粉砕されて粉状となったりすることが多く、このような餌は食べない傾向がある。このため、このような状況では無駄が生じて経費的に問題があった。そこで、当初の餌の原形を維持した状態で給餌することができる技術が、例えば特許文献1に開示されている。
しかしながら、特許文献1に係る技術では、飼料貯蔵ホッパー内に貯えられた飼料は、下部に固設されたブーツを通り、飼料搬送管内部のセンターレスオーガーで仕切られた空間へと搬送される際、ブーツ及び飼料搬送管内部では飼料貯蔵ホッパー内の飼料の重力と相まって個々の飼料が身動きできないほど密集した状態となる。このような状態でセンターレスオーガーが回転すると、センターレスオーガーの外縁部が飼料に負荷を与えてしまい、飼料の破断や粉砕が生じてしまう。
また、センターレスオーガーの回転により飼料がブーツの開口位置を越えて飼料搬送管のみの空間へと前進する際には、ブーツにより飼料搬送管の内径以上に盛り上がった飼料が飼料搬送管の内径に納まる量となるため、飼料搬送管の端部とセンターレスオーガーとによって飼料が強制的に破断や粉砕されてしまう。
このような破断や粉砕によって飼料貯蔵ホッパー内に投入した飼料の一部はどうしても当初の飼料の原形を維持することができないため、飼料の無駄の解消に完全には応えることができなかったところ、本発明者による既出願(特願2014−121551)が提案された。即ち、動物への給餌のために放出ノズル先端から餌を放出させて与えても餌の原形を維持することができる飼料搬送装置を提案している。
この飼料搬送装置は、給餌ホッパーと、該ホッパー排出口の下方に連通配設した円筒状ケース中に放射状の回転フィンを有する繰出し機構と、繰出し機構の下方に配設した餌搬送路と、よりなる飼料搬送装置において、給餌ホッパー排出口の下方側近傍における円筒状ケース内周壁を外方に膨出して餌保留空間として凹状部を形成したことを特徴とする。
また、餌保留空間は、断面視略三日月状に形成し、放射状の回転フィンは、回転方向に凸状の半円弧に形成している。
確かに、本発明者による上記既出願に係る技術によれば、動物への給餌のために放出ノズル先端から餌を放出させて与えても、餌の原形を維持できる飼料搬送装置を提供することができ、極めて有効な効果を奏していた。
しかしながら、円筒状ケース内において隣接する回転フィン間に繰出される餌は、回転軸の回転に伴い所定間隔で下方の餌搬送路に送出されるため、回転フィン間の間隔の分だけ間欠となり、餌搬送路に一定量の餌を連続して送出するには更なる改良が必要であった。
また、回転フィン自体を回転方向に凸状の半円弧に形成しているため、ホッパー排出口から投入された餌は、回転フィンの外周面を転動し、回転フィンの回転力によりホッパー排出口側へ押し戻す方向に遠心力が働き易くなっていた。そのため、回転フィン間の空間に餌を充分に充填するには更なる改良が必要であった。
そこで、本発明者らによる新たな出願(特願2015−205507)のものが提案されている。この出願では、給餌ホッパー排出口の下方側近傍における円筒状ケース内周壁を外方に膨出して餌保留空間として凹状部を形成し、円筒状ケース 中には回転軸の途中に円筒状ケースの内部空間を区画する仕切板を形成すると共に、回転フィンは仕切板の左右側において角度をずらして形成した構成である。このように仕切板を挟んで左右の回転フィンの設置位置間隔が互い違いになるよう構成とすることで、間欠となっていた回転フィン間の間隔を半分に短縮した分だけ連続吐出の状態に限りなく近くなるといった効果が得られる。
特開平7−327545号公報
しかしながら、この新たな出願のもの餌送り速度がそれほど早くはなく、餌の原形を維持しながら餌の放出速度連を増大させることができ、かつ、連続的に放出させることができるものの開発が待たれている。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、餌の原形を維持しながら適量の餌を連続的に高速で放出できる飼料搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係る飼料搬送装置は、給餌ホッパーと、この給餌ホッパーの排出口の下方に連通配設した円筒状ケースと、を備えるとともに、前記円筒状ケースは、内部に回転軸を有し、前記回転軸は、前記円筒状ケースの内部空間を左右2室に区画する仕切板を一体に備え前記仕切板は、円盤状に形成されて前記回転軸と一体に回転し、前記左右各室は、複数枚の回転フィンを設けた繰出し機構を、それぞれ備え、前記回転フィンは、1)それぞれ、4辺からなる全体弓形四角形状の略平板で構成するとともに、2)前記4辺のうち特に最外周部分に相当する外辺の両端をこの外辺の曲率と同一曲率で延伸させたときに幾何学的に形成される曲線の曲率半径が、前記仕切板の外形である円の曲率半径に比して大幅に大きく形成され、かつ、3)前記回転軸の軸線方向外部から前記回転フィンを眺めたときに、当該回転フィンの回転動作に伴い、前記回転フィンである前記略平板の前記最外周部分の縁端面が辿る移動軌跡を、前記仕切板への投射したときに形成される幾何学形状は円であって、この円の外径は、前記円筒状ケースの内周壁に接触しない範囲内で、前記仕切板の外径に比してぼぼ同じ大きさになるように形成され、前記円筒状ケースの下方に、この円筒状ケースと連通配設し円筒状ケース内部から吐出される前記餌を風圧で送り出す餌搬送路を備えた、飼料搬送装置であって、前記各室内の各回転フィンは、左右の室内での設置間隔を互いに半ピッチ分ずらしてあるとともに、前記回転軸の軸線方向に対して一定角度傾斜した状態で、かつ、前記給餌ホッパー下方から餌搬送路の上方までのほぼ半周分を構成する搬送モードの領域内では、互いに仕切板に向けて下方へ傾斜する状態で、前記4辺のうち2辺が前記回転軸および前記仕切板にそれぞれ固着して設置され、前記回転フィンが所定方向に回転することによって、前記各室内の餌が、互いに、前記仕切板へ向かう方向に増大された押出力で押し出され寄せ集められて、前記餌搬送路へ吐出されるように構成したものである。
本発明に係る飼料搬送装置の他の態様は、前記仕切板を2枚以上備えたものである。
本発明に係る飼料搬送装置の他の態様は、各回転フィンは、外辺の曲率の方が内辺の曲率の方より小さくなるように形成されているものである。
本発明に係る飼料搬送装置の他の態様は、前記円筒状ケース内部の回転フィン及び仕切板の表面は、研磨されて平滑性が高められているとともに、フッ素樹脂加工が施されているものである。
本発明に係る飼料搬送装置の他の態様は、前記回転フィンは、前記回転軸の軸線に対して30度傾斜してあるものである。
本発明によれば、給餌ホッパーと、この給餌ホッパーの排出口の下方に連通配設した円筒状ケースと、を備えるとともに、前記円筒状ケースは、内部に回転軸を有し、前記回転軸は、前記円筒状ケースの内部空間を左右2室に区画する仕切板を一体に備え前記仕切板は、円盤状に形成されて前記回転軸と一体に回転し、前記左右各室は、複数枚の回転フィンを設けた繰出し機構を、それぞれ備え、前記回転フィンは、1)それぞれ、4辺からなる全体弓形四角形状の略平板で構成するとともに、2)前記4辺のうち特に最外周部分に相当する外辺の両端をこの外辺の曲率と同一曲率で延伸させたときに幾何学的に形成される曲線の曲率半径が、前記仕切板の外形である円の曲率半径に比して大幅に大きく形成され、かつ、3)前記回転軸の軸線方向外部から前記回転フィンを眺めたときに、当該回転フィンの回転動作に伴い、前記回転フィンである前記略平板の前記最外周部分の縁端面が辿る移動軌跡を、前記仕切板への投射したときに形成される幾何学形状は円であって、この円の外径は、前記円筒状ケースの内周壁に接触しない範囲内で、前記仕切板の外径に比してぼぼ同じ大きさになるように形成され、前記円筒状ケースの下方に、この円筒状ケースと連通配設し円筒状ケース内部から吐出される前記餌を風圧で送り出す餌搬送路を備えた、飼料搬送装置であって、前記各室内の各回転フィンは、左右の室内での設置間隔を互いに半ピッチ分ずらしてあるとともに、前記回転軸の軸線方向に対して一定角度傾斜した状態で、かつ、前記給餌ホッパー下方から餌搬送路の上方までのほぼ半周分を構成する搬送モードの領域内では、互いに仕切板に向けて下方へ傾斜する状態で、前記4辺のうち2辺が前記回転軸および前記仕切板にそれぞれ固着して設置され、前記回転フィンが所定方向に回転することによって、前記各室内の餌が、互いに、前記仕切板へ向かう方向に増大された押出力で押し出され寄せ集められて、前記餌搬送路へ吐出されるように構成した。従って、円筒状ケースの各室内で一方側に効率的に寄せ集められた餌は、回転軸の回転速度が高速化されても、これに追随して効率よく、餌を搬送路へ連続的にまとめて吐出させることが可能となる
本発明の一実施形態に係る飼料搬送装置の要部前方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る飼料搬送装置の要部後方斜視図である。 (a)は飼料搬送装置の要部外観と一部断面を示す正面図で、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。 (a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る飼料搬送装置の回転軸に傾斜状態で形成した回転フィンと仕切板を示す要部模式図であって、(a)は回転フィンの一方面側、(b)は反対面側を示すものである。 (a)は本発明の一実施形態に係る回転フィンを軸胴体に取付けた状態示す斜視図、(b)はその回転フィンの単体形状を示す平面図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る回転フィンにおける餌の動きを示す説明図、(b)はその餌に作用する力を示す説明図である。 (a)〜(d)は、本発明の一実施形態に係る飼料搬送装置の円筒状ケース内での餌の動きを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る飼料搬送装置の使用状態例を示す概略一部破断図である。
本発明の要旨は、給餌ホッパーと、この給餌ホッパーの排出口の下方に連通配設した円筒状ケース中に回転フィンを有する繰出し機構と、この繰出し機構の下方に配設した、風圧で餌を送り出する餌搬送路と、を備えた飼料搬送装置において、前記円筒状ケースは、駆動手段で回転する回転軸を内部に有し、前記回転フィンは、前記回転軸の回転力により生じる餌の送出力の一部を逃がし、円筒状ケースとこの回転フィンとの隙間から押し出されて餌がはみ出すことがない範囲内で最大吐出力を発生可能となるように、前記回転軸の軸線方向に対して一定角度傾斜して前記回転軸に固設したことを特徴とする。すなわち、餌の原形を維持しながら適量の餌を連続的に高速で放出することができる飼料搬送装置の提供を図ろうとするものである。
以下、本発明に係る飼料搬送装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。また、本説明中において左右同一又は左右対称の構造や部品については、原則として同一の符号を付し、左右何れか一方のみを説明して、他方については説明を適宜省略する。
なお、本説明中では飼料搬送装置に投入して放出する飼料は餌100と同義であり、餌100を与える対象は、養殖や飼育された動物に限られず、野生動物も含めた動物全般である。また、飼料である餌100は、容易に形が崩れない固形物であり、例えば、ドライペレット(DP)やエクストルーデッドペレット(EP)と呼ばれる餌100である。
[実施形態]
図1は本発明の一実施形態に係る飼料搬送装置の前方斜視図であり、図2は後方斜視図である。また、図3(a)は飼料搬送装置の外観と一部断面を示す正面図で、(b)は(a)におけるA−A線断面図であり、図4(a)及び(b)は回転軸に対して斜めにずらして形成した回転フィンと仕切板を示すものであり、(a)は餌を搬送する(搬送モード)状態を担うエリア部分を示す正面図、(b)は餌を搬送した後、次の餌を受け取るために給餌ホッパー排出口3に向けて戻る(帰還モード)状態を担うエリア部分を示す説明図、図5(a)及び(b)は回転軸に斜めに形成した回転フィンと仕切板を示す斜視図及び回転フィンを示す平面図であり、図6は飼料搬送装置の作用を示す説明図、図7は飼料搬送装置の要部全体を示す平面図、図8は飼料の流れを示す説明図である。
なお、本発明に係る飼料搬送装置では撒き餌装置1を一実施形態として以下に説明する。また、これらの各図面において、現在の視認方向を分かり易くするために3次元直交座標を設定しており、X方向は風圧搬送路内での餌及の搬送方向、Yは重力の作用する方向を示すものであり、Zはその際に一義的に定まる右手系での方向である。
本発明に係る飼料搬送装置としての撒き餌装置1は、図1〜図3に示すように、給餌ホッパー2と、給餌ホッパー排出口3の下方に連通配設した円筒状ケース4中に放射状の回転フィン5を有する繰出し機構6と、繰出し機構6の下方に配設した餌搬送路としての風圧搬送路7と、風圧搬送路7の終端に連通連設した撒き餌ホース8と、を備えた撒き餌装置1において、前記回転軸に固設した回転フィン5が回転軸18の軸線方向αに対して一定角度θだけ傾斜している。なお、餌搬送路は風圧搬送路7として構成している。
即ち、円筒状ケース4中には回転軸18を有し、回転軸18の中途部に円筒状ケース4の内部空間( 餌切出し空間)28を左右2つに均等に区画する仕切板32を形成すると共に、回転フィン5は仕切板32の左右側において角度をずらして形成している。この仕切板32及び回転フィン5の表面は、これらの表面に餌の一部が付着して型崩れしたり、付着したまま剥がれずにそのまま給餌ホッパー3のところまで戻される等のトラブル発生を防止する目的でテフロン(登録商標)加工が施されている。なお、本実施形態の各回転フィン5は、以下のような特徴を有するように構成されている。
即ち、各回転フィン5は、
1)それぞれ、4辺5A、5B、5C´、5D´からなる全体弓形四角形状の略平板で構成されていること。
2)前記4辺5A、5B、5C´、5D´のうち特に最外周部分に相当する辺5Bの両端をこの辺5Bの曲率と同一曲率で延伸させたときに幾何学的に形成される曲線(楕円)の曲率半径が、仕切板32の外形である円の曲率半径に比して大幅に大きく形成されていること。
3)回転軸18の軸線方向外部から回転フィン5を眺めたときに、当該回転フィン5の回転動作に伴い、回転フィン5である略平板での最外周5B部分の縁端面(つまり、厚さを構成する外縁端面)が辿る移動軌跡を、仕切板32への投射したときに形成される幾何学形状は円(以下、これを投射円と呼ぶことがある)であって、この投射円の外径は、円筒状ケース4の内周壁に接触しない範囲内で、仕切板32の外径に比してぼぼ同じ大きさになるように形成されていること。
給餌ホッパー2は、横断面矩形状とし、中央の天頂部分から一方向に若干シフトした状態で上下に開口部を有する給餌ホッパー排出口3をなす矩形状の傾斜排出路16を有している。また、傾斜排出路16は下方へ臨む四方壁12,13,14,15を下方縮小状のテーパー状とすることにより形成している。また、給餌ホッパー2の上部には矩形板状のフランジ部11を形成している。
具体的には、図3(b)に巣ように給餌ホッパー排出口3は下方の円筒状ケース4に向かった傾斜排出路16を形成し、傾斜排出路16の前部には傾斜ガイド板17を配設することにより、4方壁12,13,14,15を夫々テーパー状に形成している。このように形成することで、傾斜排出路16に投入された餌100は、給餌ホッパー排出口3から下方の繰出し機構6へ向けて集められて送出される。
なお、フランジ部11は、傾斜排出路16への餌100の供給の際に誤ってこぼれた餌100を受け止めたり、餌100を多量に給餌する場合に大型の貯蔵タンク(図示せず)等を傾斜排出路16と連通させて載置固定等するために使用される。
<繰出し機構>
繰出し機構6は、図3に示すように、円筒状ケース4内に配設された回転フィン5と、仕切板32と、回転フィン5及び仕切板32を回転させる回転軸18端部に連設した駆動部19と、回転数計測部20と、で構成している。
円筒状ケース4は、給餌ホッパー排出口3の下方に連通配設され、円筒状ケース4の上部と下部を除き回転フィン5と仕切板32の最外縁部とほぼ隙間なく近接するように回転軸18と同軸の円筒状に形成された内部空間(つまり、餌貯蔵空間)である餌切出し空間28と、餌切出し空間28の下部に配設され餌切出し空間28の曲率よりも大きい曲率(つまり、小さな曲率半径)で円筒状に形成された風圧搬送路7の一部をなすケース内風圧搬送路40と、が空間として一体に構成されている。
このうち、餌切出し空間28は、詳細には、斜めにねじれた螺旋形の一部をなす変形円筒形状を呈している。一方、ケース内風圧搬送路40は、円筒状ケース4の内底部を下方に膨出して形成しており、その部分に流入側風圧搬送路41の終端開口部が連通連設すると共に、流出側風圧搬送路42の始端開口部が連通連設している。
また、ケース内風圧搬送路40は、流入側風圧搬送路41からの送風Wが仕切板32により広く遮断されないように、可能な限り円筒状ケース4の内底部を下方に膨出して通風性を確保している。
回転フィン5の回転軸18は、図3(a)に示すように、両端を左右側板21,22側を超えて伸延し、一方の端部側に駆動部19を有している。この駆動部19は、減速ギア24と、減速ギア24を介して回転軸18と連設する油圧モータ25と、で構成している。回転軸18の他方の端部側には、ロータリエンコーダを構成する円盤状で複数の計測用孔26が穿設され、フライホイールとしての機能を兼ねる回転数計測部20を配設している。
油圧モータ25には、駆動用の作動油を循環させるために油圧ホース27を介して油圧ポンプ(図示せず)が接続され、エンジン(図示せず)や電動モータ(図示せず)によって油圧ポンプを作動させることで油圧モータ25を回転させる。
図7(b)〜(d)に示すように、餌切出し空間28に収納された餌100は、回転フィン5の回転動作により、円筒状ケース4下部のケース内風圧搬送路40に向けて移動する。風圧搬送路7は、図3(a)に示すように、左側板21の外方に配設され円筒状ケース4と連通連設する流入側風圧搬送路41と、右側板22の外方に配設され円筒状ケースと連通連設する流出側風圧搬送路42と、ケース内風圧搬送路40とが連通して構成される。
繰出し機構6へと送出された餌100は、左右側板21,22で挟持された円筒状ケース4中の回転軸18の軸胴体18Aに傾斜状態(図4,5参照)で固着した回転フィン5の回転により、図7(b)、(c)に示すように、餌切出し空間28に一時的に収納される。
また、図8に示すように、ケース内風圧搬送路40に送り出されてきた餌100は、流入側風圧搬送路41の上流側端部に連設した送風機50により発生させた風Wによって飛ばされ、流出側風圧搬送路42の送風排出口35の終端に連通連接する撒き餌ホース8内を通って先端の放出ノズル37から放出される。なお、撒き餌ホース8は、蛇腹状で可撓性の、例えば塩化ビニル製の配管を中途部に用いることで、実際に餌100を放出する箇所まで餌100と風Wを上下左右に自由に導くことができる。
以上のように構成することで、例えば給餌ホッパー2に連続的に高速供給された餌100が回転フィン5によって連続的に高速で送り出され、撒き餌ホース8の先端から型崩れすることなく高速で連続放出されて、生簀内のブリ等に給餌できる。
<撒き餌装置の要部>
次に、本発明に係る飼料搬送装置としての撒き餌装置1の要部について詳述する。
図3(b)において、給餌ホッパー排出口3の一部をなす傾斜ガイド板17は、傾斜ガイド板17の下端部と回転フィン5との垂直距離Lが、餌100の大きさよりも1〜2mm程度広くなるように形成している。因みに、ここでの餌100は、用途種類によって若干ばらつきはあるが、本実施形態のものは、長さ3〜150mm、直径3〜45mm程度の略円柱状を有している。なお、傾斜ガイド板17は上下位置を微調整可能なように給餌ホッパー2の内周壁で図示しない長孔によるボルト固定等を可能とすることで、大きさの異なる餌100に変更しても対応することができる。
また、傾斜ガイド板17の下端部は面取りされると共に、滑らかな曲面を形成するように研磨が施されている。更に、給餌ホッパー2を構成する傾斜排出路16や給餌ホッパー排出口3の全ての面や角部は研磨されている。このように構成することで、餌100が傾斜ガイド板17と回転フィン5との間に挟まって分断されたり、粉砕されることを防止できると共に、給餌ホッパー2の如何なる部分に餌100が接触しても平滑性によって容易には付着せず、餌100が損傷することを防止できる。
仕切板32は、図3及び図4に示すように、回転軸18の中途部において円筒状ケース4の餌切出し空間28を区画する態様で回転フィン5の外径に比べ大幅に小さな外径(別言すれば、大きな曲率)を有する円盤状に形成し、回転軸18と一体に回転する。このように仕切板32を形成することで、仕切板32の左右側に各々繰出される餌100が仕切板32を超えて左右に行き来しないので、常に左右両室均等に定量の餌100を連続して下方の風圧搬送路7に送出できる。
また、回転フィン5は、仕切板32の左右側において角度をずらして形成している。すなわち、この回転フィン5は、図5(a)に示すように、例えば一方側の餌切出し空間28の隣接する回転フィン5A,5B間の丁度中間位置に他方側の餌切出し空間28の回転フィン5Cが位置するように角度をずらして形成している。
具体的には、仕切板32の一方側において、回転フィン5は回転軸18に対して中心角が60°間隔で放射状に6枚形成し、他方側においても一方側の回転フィン5に対して30°ずらして回転軸18に対して中心角が60°間隔で放射状に6枚形成し、全体として12枚の回転フィン5を備えている。
このように、仕切板32の左右側で回転フィン5の角度をずらして形成することで、片側のみの単室フィンに比べて、その半分の周期で餌100を風圧搬送路7に送出することができる。従って、単室の場合に比べて供給量の時間的な変動量を半減させて均等化が図れるので、一部に集中して偏って間欠的に送り出され、搬送路中で詰まったり、搬送むらを生じる、などといったトラブルを防止できる。しかも、回転フィン5A,5B間の間隔を実質的に半分にできるので、仕切板32を介して形成された左右の回転フィン5A,5B間に繰出された定量の餌100を連続供給しながら、風圧搬送路7に高速で、かつ、安定的に送出できる。
なお、本説明中では合計12枚の回転フィン5を備えた撒き餌装置1について説明しているが、回転フィン5の枚数や、ずらす角度については本実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、回転フィン5の周壁や端部、円筒状ケース内周壁10の全ての面や角部は研磨されている。
また、本発明に係る飼料搬送装置は、仕切板32を2枚以上備えてもよい。このように、仕切板32を2枚以上備えることで、各仕切板32の左右側において角度をずらして配設された回転フィン5の組合せが増加するので、更に回転フィン5 間の設置間隔を実質的に狭めることができる。その結果、回転軸18の回転速度が同じであっても餌100の放出量を増加させることができるばかりか、時間的にむらなく均等な供給動作を可能にする。
さらに、この回転フィン5では、上記のような左右互い違いに設置するだけではなく、図4(a)及び図5(a)に示すように、回転軸18の軸線αに対して角度θだけ傾斜した状態で回転軸18、詳細には回転軸18と一体で同芯の軸胴体18Aに固着されている。特に、本実施形態では、角度30度(θ=30°)斜めにずらした状態で取り付けられている。なお、軸胴体18Aは、回転軸18に一体に固着されているのと同時に、仕切板32に一体に固着されており、回転軸18の回転とともに一体に回転する。
また、本実施形態では、回転フィン5の回転方向については、図4及び図5に示すように、回転フィン5の左右双方の各個のフィンの設置向き、つまり仕切板32に向けて個々のフィンが下方へ傾斜している一方側の面(図4(a)及び図5(a)参照)においては、下方へ向けて回転する(図4(b)に示す)ように構成されている。従って、他方側の面では、図4(b)に示すように、回転フィン5が上方へ向けて回転する。
因みに、詳細は後述するが、一面側では餌を搬送するときの状況を描像しているもの(搬送モード)であって、他面側では餌を搬送し終わって次の搬送動作のために給仕ホッパー排出口3の直下まで戻るときの状況を描像しているもの(復帰モード)であり、理想的には餌が空状態となっている。
なお、本発明では、この回転フィンの回転方向は特にこの方向に限定されるものではない。即ち、図4(a)及び図5(a)に示す一面では、回転フィンが上方へ向けて回転する構成としてもよい。但し、その場合には一面の方が復帰モードで、他面の方が搬送モードとなる。
また、この傾斜角度θは、図5に示すように、特にこの実施形態の角度30度に限定されるものではなく、所定の効果を得られる適宜角度が適用可能である。即ち、図4において、円筒状ケース4とこの回転フィン5との隙間から押し出されて次位の餌切出し空間28へ餌がはみ出すことがない、或いは円筒状ケース4と仕切板32との隙間から押し出されて左右反対側の円筒状ケース4内の餌切出し空間28へ餌がはみ出し移動することがない範囲内で最大吐出力を発生可能となるように、回転軸18の軸線α方向に対して一定角度θだけ傾斜して回転軸18に固設するのが好ましい。
また、この各回転フィン5は、図5(b)に示すように、長方形ABCDの板材において、下辺面AB及び上辺面DC部分を曲面加工した固有形状(4辺からなる全体弓形四角形状)を有しており、軸胴体18Aの外周面に斜めに固着される一方、長辺面(以下、「辺5」と呼ぶ)側は、幾何学的には、特定曲率の楕円外周に沿った曲面形状を有している。同様に、短辺面(内辺5A)についても、同様に、特定曲率の楕円に倣った曲面形状を有している。因みに、楕円と円ではそもそも曲率(半径又は外径)の比較が難しいものではあるが、例えば外辺5Bの曲率(半径)は、円筒状ケース4の内周面に沿って回転する仕切板32の曲率(半径)に比して、大幅に大きなものである。
また、この内5Aとは反対面(以下、「外5B」とよぶ)も、内5Aとは別の特定曲率の楕円の外周に沿い、わずかにカーブした曲面形状を有している。即ち、この外5Bは、円筒状ケース4の内周面に沿って僅かの隙間Lを保持した形状に形成されている。換言すれば、円筒状ケース4の方が、軸胴体18Aに比べ少なくとも数倍以上大きな半径である。
そのため、この円筒状ケース4の軸線に対して30度斜めの状態で円筒状ケース4を切断したときの切断面(楕円形)の曲率半径、つまり外5Bにほぼ相当する曲率半径の方が、軸胴体18Aの軸線に対して30度斜めに切断したときの切断面(楕円形)の曲率半径、つまり内5Aに相当する曲率半径に比べてかなり大きい。従って、外5Bの曲率の方が内5Aの曲率の方よりかなり小さくなるように形成されている。
また、この回転フィン5は、左右どちらの回転フィン5であっても、左右いずれか一方の側面5C´(又は5D´)が仕切板32に固着されるとともに、左右いずれか他方の側面5D´(又は5C´)が円筒状ケース40の内面に僅かの隙間Lを保持して対峙する。そのため、回転フィン5の仕切板32に固着される各一方面(5Cまたは5D)、並びに円筒状ケース40に近接対峙する各他方面(5D又は5C)は、図5(b)に示すように、長方形ABCDでの左右両辺AD又はBCをそれぞれ加工して破線のような略扇形状に形成されている。
また、回転フィン5は、図4に示すように、左右側板21,22とで挟持された円筒状ケース4の内部空間に回転自在の状態で配設されている。また、隣接する回転フィン5と円筒状ケース内周壁4Aとで囲繞され仕切板32で区画された一方側に6箇所、他方側に6箇所の合計12箇所の各空間を餌貯蔵空間23として構成している。
回転フィン5は、このように傾斜状態に設置したことにより、取り込んだ餌を押出す際の餌との接触面積が実質的に増大し、その分、吐出力の拡大を図る機能が付与されている。また、これとともに、隣りどうしの回転フィン5間の容量V´は、傾斜のない一般の回転フィン間の容量Vに対して
V´=V×(1/cos(π/6))
=V×2√3/3
≒1.153V
となるので、同一円筒状ケース4を用いても、1回転フィン5当たり、収容容量が少なくとも1.15倍程度に増大する。このため、左右12枚の回転フィン5全体では、
(V´―V)×12=(1.153−1)V×12
=1.836V
となり、傾斜をさせずに設置した場合に比べておよそ2倍近くに餌の収容容量が拡大する。従って、その分、単位時間当たりの搬送能力も同じように2倍程度に増大させることができる。
また、この回転フィン5は、図3(b)において、餌100が、およそ11時の位置から6時の位置までで餌を搬送させるが、特に回転フィン5の傾きの状態及び回転方向から、図4(a)に示すように、左右の回転フィン5が回転することによって、餌が互いに中央部の仕切板32に向かう方向にシフトしていく。その結果、6時位置まで達すると、左右の回転フィン5間の空間から、順次連続して、一部に餌が欠損した隙間を形成することなく、連続して円筒状ケース40に送り出していくことができる。
このように(全ての面や角部は研磨されている)することで、平滑性が高まり餌100が回転フィン5と円筒状ケース4の内周壁との間に挟まって分断されたり、粉砕されることを防止できると共に、回転フィン5等の如何なる部分に餌100が接触しても餌100が損傷することを防止できる。
また、流入側風圧搬送路41の送風流入口34(図8参照)の縦断面位置には、図1に示すように風乱流防止用の仕切プレート36を複数枚配設し、送風機50から送られる風Wが乱流化しないように構成している。なお、仕切プレート36は断面視十字状に形成しているが、仕切プレート36は如何なる形状や枚数であっても整流化のためであれば本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
餌貯蔵空間23に収納された餌100は、図8に示すように、回転フィン5の回転によって円筒状ケース4の下部側、すなわちケース内風圧搬送路40に達すると、送風機50から送風流入口34を通って流入側風圧搬送路41内で整流化された風Wが餌100に到達する。風Wは餌100と共に流出側風圧搬送路42の内部へと送られ、送風排出口35と連通連接する撒き餌ホース8内を通過して先端の放出ノズル37から外部へと放出させる。
なお、流入側風圧搬送路41や流出側風圧搬送路42の内周壁、仕切プレート36、送風流入口34や送風排出口35の外縁部の角部等、全ての面や角部は研磨されている。このように形成することで、餌100が風圧搬送路7内の如何なる部分に接触しても餌1 00が不用意に付着したり、損傷したりすることを防止できる。
油圧モータ25は、図示しないエンジンや電動モータによって駆動し、図示しない油圧バルブのON/OFF切替えによって減速ギア24を介して回転フィン5の始動・停止が制御される。また、餌100の放出量は、回転フィン5の回転数に応じて決まる。回転数計測部20には、計測用孔26の出現回数を計測することで回転フィン5の回転数を計測する近接パルスセンサー(図示せず)が配設され、油圧バルブと近接パルスセンサ、及び送風機50はプログラマブルコントローラ( 以下、PLCとする。) 等の電子計算機(図示せず)と接続されている。
PLCは図示しない始動スイッチによるスタート信号を受けて送風機50を可動させると共に、油圧バルブをON制御して回転フィン5を始動させ、所定の積算回転数に達することで油圧バルブをOFF制御して回転フィン5を停止させると共に、送風機50を停止させる。これにより所望量の餌100を放出ノズル37の先端から放出させることができる。
従って、予め餌100の放出量に対応した回転フィン5の積算回転数を別途のスイッチ(図示せず)によってPLCに入力するだけで、計測された回転フィン5の積算回転数が所望の回転数になるまで、すなわち、放出させたい所望量の餌100が放出されるまで回転フィン5を回転させた後、自動的に停止させることができる。
なお、餌100の種類(大きさ)に応じた放出量の設定も、放出量に見合った回転フィン5の回転数を予め規定した別途のスイッチ(図示せず)によってPLCに入力すれば、上述同様の制御がなされる。このように繰出し機構6を構成することで、所定量の餌100を回転フィン5によって精度よく切り出すことができる。
次に、本実施形態の作用について、図5乃至図7を参照しながら説明ずる。なお、これらの図のうち、特に図4及び図6については、説明の都合上、餌の個数を1,2個に減らして図示している。また、図4(a)及び(b)については、回転軸18に対して斜めにずらして形成した回転フィン5と仕切板32を示すものであり、(a)は餌を給餌ホッパー排出口3からケース内風圧搬送路40まで搬送する(搬送モード;図3(b)では11時頃から6時頃までの回転位置)ときの状態、(b)は餌をケース内風圧搬送路40まで搬送した後、次の餌を受け取るために給餌ホッパー排出口3に向けて戻る(帰還モード;図3(b)では6時頃から11時頃までの回転位置)ときの状態を示す。
図8において、図示しない始動スイッチによるスタート信号を受けて、送風機50を可動させると共に、油圧バルブをON制御して油圧モータ25を作動させ、回転フィン5を始動させる。これにより、給餌ホッパー2内に投入されている餌100は、図7(a)に示すように、給餌ホッパー排出口3から円筒状ケース4の内部へ落下していく。すると、それらの餌100は、円筒状ケース4内で回転する回転フィン5間の餌貯蔵空間23に入り込み、次位の回転フィン5で切り出されスクリュウ効果で押し出されていく。
即ち、図7(b)〜(d)に示す11時から18時頃までの搬送モード(図4(a)参照)の間では、図6(b)に示すように、質量Wの餌100には、回転フィン5の回転力F、垂直抗力N、重力W、摩擦力fの合力Pにより、回転フィン5の斜面内側方向についての合力成分P´、つまり、
P´=(F・sinθ+W・sinθ)−f
ここで、f=μ・N (但し、μ:摩擦係数)
が生じている。これにより、回転フィン5間に収容されている各餌は、合力の斜面成分P´の作用によって、換言すれば、スクリュウ作用によって仕切板32に向けて押し出されていく。なお、回転軸18の回転トルク及び餌切出し空間28内での餌100の詰り具合(密度状況)、その他の要素によっては、
これらの力の相互関係から餌100が仕切板32から離間する方向、つまり円筒状ケース4の端面側へ移動することもあり得る。この場合には、左右両側の回転フィン5によって搬送される餌は、ケース内風圧搬送路40内において、所定距離離間した状態で交互に送り込まれてくる。
そして、その餌は円筒状ケース4最下部のケース内風圧搬送路40に搬送されていくが、左右の回転フィン5は、左右交互の位置関係で設置されているので、各餌はケース内風圧搬送路40に左右回転フィン5の回転力で交互に送り込まれていく。従って、円筒状ケース4内に片側だけの回転フィンである場合に比べて、餌がケース内風圧搬送路40に送り込まれる時間間隔は半分程度に短縮される。換言すれば、円筒状ケース4からケース内風圧搬送路40には欠損することなく連続的に、高速、かつ、スムースに供給されるので、間欠的な餌供給が防止できる。
これにより、風圧搬送朗7及び撒き餌ホース8の内部を通過して餌100を放出ノズル37の先端から、連続的にかつ、高速で放出させることができる。しかも、円筒状ケース4内部の回転フィン5及び仕切板32の表面にはテフロン(登録商標)加工が施されており、これらの表面に各餌の一部が局所的に付着して2つに裂けたり、付着したままケース内風圧搬送路40へ送り込まれずにそのまま給餌ホッパー3の直下まで戻される、といった不都合が回避できる。
以上説明したように、本実施形態に係る撒き餌装置1を用いれば、餌100の原形を維持しつつ適量の餌100を連続的に高速で放出することができる。
また、回転フィン5は、仕切板32の外径に比べて大幅に大きな外径寸法を有するものの、回転軸18に傾斜した状態で固着されることによって回転フィン5の外辺5Bについては、即ち、外辺5Bの円運動に伴い、仕切板32に投射した投射状態での各回転フィン5の外辺5Bの移動軌跡によって形成される円(前述の投射円)の外径は、仕切板32の外径と実質的にほぼ同一径を構成する。つまり、各回転フィン5の外辺5Bの投射図形(投射円を構成する)は、隣の回転フィン5での外辺5B、さらにその隣の回転フィン5の外辺5Bの投射図形・・・を、順次、次々に滑らかな包絡線でつないでいくと、ほぼ仕切板32と同一の円形状を構成する(厳密には、円筒状ケース4の内周面に接触しないように、包絡線の円(投射円)の方が仕切板32の円盤の方よりも僅かに小さい外径形状を有する)。従って、回転フィン5は、回転軸18に傾斜した状態で固着されることによって、仕切板32に対面する回転軸18の軸線方向から回転フィン5を眺めたときに、回転フィン5の外辺5Bが形成する包絡線をなす円形状の図形が、仕切板32と略同径の円盤状に形成される。このことにより、仕切板32の左右側に各々繰出される餌100が仕切板32を超えて左右に行き来しないので、常に定量の餌100を連続して下方の風圧搬送路7に送出することができる。
また、回転フィン5は、仕切板32の左右側において、一方側の隣接する回転フィン5A,5B間の中央部に他方側の回転フィン5Cが位置するように角度をずらして形成したことにより、仕切板32を介して形成された左右の回転フィン5間に繰出された定量の餌100を等間隔で連続して風圧搬送路7 に送出することができる。しかも、回転フィン5の回転軸18への設置角度を斜めに取り付けることで、傾斜させないで設置した場合に比べておよそ2倍程度の搬送力となる。従って、油圧モータ25の回転速度が同じ場合であっても搬送能力が倍増するので、餌の型崩れ発生を防止する一方、高速での餌供給が可能となる。
なお、本発明の一実施形態に係る飼料搬送装置は、飼料である餌100を連続して負荷なく放出する繰出し機構6の特徴的な構造により、餌100を動物に給餌するだけでなく、餌100等の飼料を所定箇所へ搬送するための飼料搬送装置としても利用することができることは言うまでもない。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 撒き餌装置(飼料搬送装置)
2 給餌ホッパー
3 給餌ホッパー排出口
4 円筒状ケース
5 回転フィン
5A 内辺
5B 外辺
6 繰出し機構
7 風圧搬送路(餌搬送路)
8 撒き餌ホース
10 円筒状ケース内周壁
17 傾斜ガイド板
18 回転軸
18A 軸胴体
21 左右側板
22 左右側板21
23 餌貯蔵空間
25 油圧モータ
28 餌切出し空間( 内部空間)
32 仕切板
40 ケース内風圧搬送路
50 送風機
100 餌
g 重力加速度
α 軸線
θ 傾斜角度
f 摩擦力
F 回転力
N 垂直抗力
W 重力
X 餌搬送方向
Y 重力加速度作用方向

Claims (4)

  1. 給餌ホッパーと、
    この給餌ホッパーの排出口の下方に連通配設した円筒状ケースと、
    を備えるとともに、
    前記円筒状ケースは、内部に回転軸を有し、
    前記回転軸は、前記円筒状ケースの内部空間を左右の2室に区画する仕切板を一体に備え
    前記仕切板は、円盤状に形成されて前記回転軸と一体に回転し、
    前記左右各室は、複数枚の回転フィンを設けた繰出し機構を、それぞれ備え、
    前記回転フィンは、
    1)それぞれ、4辺からなる全体弓形四角形状の略平板で構成するとともに、
    2)前記4辺のうち特に最外周部分に相当する外辺の両端をこの外辺の曲率と同一曲率で延伸させたときに幾何学的に形成される曲線の曲率半径が、前記仕切板の外形である円の曲率半径に比して大幅に大きく形成され、かつ、
    3)前記回転軸の軸線方向外部から前記回転フィンを眺めたときに、当該回転フィンの回転動作に伴い、前記回転フィンである前記略平板の前記最外周部分の縁端面が辿る移動軌跡を、前記仕切板への投射したときに形成される幾何学形状は円であって、この円の外径は、前記円筒状ケースの内周壁に接触しない範囲内で、前記仕切板の外径に比してぼぼ同じ大きさになるように形成され、
    前記円筒状ケースの下方に、この円筒状ケースと連通配設し円筒状ケース内部から吐出される前記餌を風圧で送り出す餌搬送路を備えた、
    飼料搬送装置であって、
    前記各室内の各回転フィンは、左右の室内での設置間隔を互いに半ピッチ分ずらしてあるとともに、前記回転軸の軸線方向に対して一定角度傾斜した状態で、かつ、前記給餌ホッパー下方から餌搬送路の上方までのほぼ半周分を構成する搬送モードの領域内では、互いに仕切板に向けて下方へ傾斜する状態で、前記4辺のうち2辺が前記回転軸および前記仕切板にそれぞれ固着して設置され、
    前記回転フィンが所定方向に回転することによって、前記各室内の餌が、互いに、前記仕切板へ向かう方向に増大された押出力で押し出され寄せ集められて、前記餌搬送路へ吐出されるように構成した、
    ことを特徴とする飼料搬送装置。
  2. 前記仕切板を2枚以上備えた
    ことを特徴とする請求項に記載の飼料搬送装置。
  3. 前記円筒状ケース内部の回転フィン及び仕切板の表面は、研磨されて平滑性が高められているとともに、フッ素樹脂加工が施されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の飼料搬送装置。
  4. 前記回転フィンは、前記回転軸の軸線に対して30度傾斜した状態で固設してある
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の飼料搬送装置。
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