定義
アルキルとは、炭素数1〜8のチェーン状または環状の直鎖状または分岐脂肪族炭化水素を意味する。分岐とは、チェーン状のアルキル基に1つ又は複数の低級アルキルを有することを指し、たとえばメチル、エチルまたはプロピルと結合する。アルキルの具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3-ペンチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、 2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、 3,3-ジメチルペンチル、2,3,4-トリメチルペンチル、3-メチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、 2,.4-ジメチルヘキシル、2,5-ジメチルヘキシル、3,5-ジメチルヘキシル、2,4-ジメチルペンチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n‐ヘプチル、イソヘプチル、オクチル、イソオクチルを含む。C1〜C8のアルキルは未置換のものでも置換基(ただし、次の置換基の一つまたは複数に制限されない)で置換されたものでもいい,すらわち、前記置換基としては、C1〜C8のアルキル、C1〜C8のアルコキシ、アリール、アシル、アシロキシ、エステルキ、−C(O)NH2,−C(O)NHR’,−C(O)N(R’)2、−NHC(O)R’、 −S(O)2R’、 −S(O)R’、−OH、ハロゲン(−F, −Cl, −Br, −I)、−N3、−NH2 、−NHR’、−N(R’)2 および−CNが挙げられる。なお、R’とはC1〜C8のアルキル又はアリールを指す。
C3-C8の炭素環とは、3、4、5、6、7又は8つの炭素原子を有する飽和または不飽和非芳香族炭化水素炭素環状化合物を指す。典型的なC3-C8炭素環としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、1,3 -シクロヘジエン基、1,4 -シクロヘジエン、シクロヘプチル、1,3 -シクロヘプジエン基、1,3,5 -シクロヘプタトリエン基、シクロオクチル及びシクロオクタジエンを含むが、これらに制限されるものではない。C3-C8の炭素環は未置換のものでも置換基(ただし,次の置換基の一つまたは複数に制限されない)で置換されたものでもいい。、すなわち、前記置換基としては、C1〜C8のアルキル、C1〜C8のアルコキシ、アリール、アシル、アシロキシ、エステルキ、−C(O)NH2,−C(O)NHR’,−C(O)N(R’)2、−NHC(O)R’、 −S(O)2R’、 −S(O)R’、−OH、ハロゲン(−F, −Cl, −Br, −I)、−N3、−NH2、−NHR’、−N(R’)2 及び-CNが挙げられる。なお、R’とはC1〜C8のアルキル又はアリールを指す。
C3-C8の炭素環基とは、前記C3-C8の炭素環における1つの水素原子が化学結合によって置換された基を指す。
アルケニル基とは、炭素-炭素二重結合を含む直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を意味し、炭素鎖に2〜8つの炭素原子を有する。アルケニル基の具体例としては、ビニル、プロペニル、n−ブテニル、イソブテニル、3 -メチル- 2 -ブテニル、n−ペンテニル、ヘキセニル、ヘプセニル及びオクテニルを含む。
アルキニル基とは、炭素-炭素三重結合を含む直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基を意味し、炭素鎖に2〜8つの炭素原子を有する。アルキニル基の具体例としては、エチニル、プロピニル、n−ブチニル、2−ブチニル、3-メチルブチニル、n−ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニルを含む。
ヘテロアルキルとは、2〜8つの炭素原子を有し、且つ、1〜4つの炭素原子がO、S又はNによって置換されたアルキルを指す。
アリール基又は芳香族基とは、1つまたは複数のリングを含む3〜14の炭素原子(多くの場合は6〜10個の炭素原子)から構成された芳香族炭化水素又はヘテロ芳香族炭化水素基を指す。ヘテロ芳香族炭化水素基とは、1つまたは複数の炭素原子(多くの場合は1つ、2つ、3つ又は4つの炭素原子)がO、 N、 Si、 Se、P又はS(最も好ましくは、O、S、N)で置換された芳香族炭化水素基を指す。アリール基又は芳香族基とは、1つまたは複数の水素原子が置換された芳香族炭化水素基をも指す。これら置換基としては、R13, F,Cl, Br, I, OR13, SR13, NR13R14, N=NR13, N=R13, NR13R14, NO2, SOR13R14, SO2R13, SO3R13, OSO3R13, PR13R14, POR13R14, PO2R13R14, OPO3R13R14又はPO3R13R14を含む。そのうち、R13とR14はそれぞれ独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、カルボニルまたは薬用可能な塩である。
ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子を指し、フッ素、塩素原子が好ましい。
複素環とは、炭素数2〜8の芳香族環、非芳香族環又は複素環の1つ〜4つの炭素原子がヘテロ原子によって置換されたものを指す。これらヘテロ原子はO, N, S, Se及びPであり、好ましくはO, N及びSである。使用可能な複素環としては、《The Handbook of Chemistry and Physics》, 第78版, CRC Press, 1997−1998, 第225〜226頁を参照してもいい。適切な非複素アリールとしては、エポキシ、環窒素エチル、環硫黄エチル、ピロリジニル、ピラゾールアルキル基、イミダゾリジニル、エポキシエチル、テトラヒドロフラン基、ジオキソランー基、テトラヒドロピラニル、二酸素ヘテロシクロヘキサン基、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリノ、ピラニル、イミダゾリン基、ピラゾリン基、ピラゾールンチアゾールアルキル基、テトラヒドロ硫黄ピラニル、ジチアニル、硫黄モルホリノ、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピリジル、エクトイン基、二水素硫黄ピラニル、窒素ヘテロシクロヘプチル及び、これらの基とフェニルにより生じた縮合環を含むが、これらの基に制限されない。
ヘテロアリールとは、5〜14個(好ましくは5〜10個)原子を含有する芳香族複素1員環化合物、2員環化合物又は複数員環構造を指す。たとえば、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、チエニル、ピリミジニル、ピラジニル、テトラゾリル、インドリル、キノリニル、プリン基、イミダゾリル、チエニル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、1,2,4-チアジアゾリル、イソチアゾール、トリアゾール、テトラゾリル、イソキノリル、ベンゾチエニル、イソベンゾフリル、ピラゾリル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソオキサゾール、ピリジル-N-酸化物、及び、これらの基とフェニルにより生じた縮合環を含む。
アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、複素環基とは、対応する炭化水素から2つの水素原子を失うことによって得られたアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、複素亜環などを指す。
「薬用」または「薬用可能な」とは、対応する化合物又は化合物組成物が動物又は人間に対し、有害でアレルギーまたは他の有害反応を生じないことを指す。
薬学的に許容される補助材料は、すべての担体、希釈剤、助剤又は成形剤を含み、たとえば、防腐剤、抗酸化剤、充填剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、溶剤、分散性媒質、コーティング、抗菌剤、抗真菌剤、等張剤、吸収遅延剤などを含む。医薬分野において、活性を有する薬物成分にこれら補助材料を加えるというやり方は一般的なやり方である。補助材料が薬物活性成分と相容しない場合を除き、薬物成分において補助材料を使用することは妥当であると言える。良好な結果を得るために、活性を有する補助材料を薬物成分に追加してもいい。
本願発明において、薬用可能な塩とは、本発明化合物の塩類誘導物を指す。適当な修飾により、本願発明に係る化合物が相応の酸塩又はアルカリ塩に形成され得る。薬用可能な塩としては、常用の無毒の塩又は第四級アンモニウムを含み、これら塩は、本願発明に係る化合物と相応の無毒の無機酸又は有機酸によって調製され得る。たとえば、無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、アミノスルホン酸、リン酸及び硝酸などを含み、有機酸としては、酢酸、プロピオ酸、こはく酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、トルエンスルホン酸、蓚酸、フマル酸、及び乳酸などを含み、これら酸は薬学的に許容される塩に用いることが可能である。他の塩としては、トロメタモール、メグルミン、ピロールエタノールなどのアンモニウム塩、及びナトリウム、カリウム、カルシウム、亜鉛、マグネシウムなどの金属塩を含む。
本願発明において、薬用可能な塩は常用の学方法によって製造され得る。一般的に、これら塩は、本願発明に係る化合物の遊離酸又はアルカリの水溶液又は有機溶液又は両者の混合溶液に他の適当な等当量アルカリ又は酸を加えることによって得られる。非水相の反応溶媒は一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリルである。適用され得る塩のリストとしては、<Remington‘s Pharmaceutical Sciences>, 第17版. Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985, 第1418頁を参照することができる。
薬物−リンカー−細胞結合受容体分子の共役体構造
上述のように、本願発明は、構造式(I)で示される抗体薬物共役体及びその薬用可能な塩並びに溶剤化物を開示している。
ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが括弧内構造における原子と接続するリンク結合、nは1〜20、Mは1〜10である。
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤であり、そのうち、R1、R2、R3とR4がC1〜C8(炭素数1〜8を含む)のアルキル、ヘテロアルキル、 C2〜C8(炭素数2〜8を含む)のヘテロ環、炭素環、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、複素環アルキル、C3〜C8(炭素数3〜8を含む)のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、又は2つのR基(例えば、R1R2 、 R2R3 、 R3R4、R5R6、R12R13という各組合せがC3-C7(炭素数3〜7含む)の炭素環基、シクロアルキル、複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し、YがNまたはCHである。また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよい。
R5、R6、R8とR10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4(炭素数1〜4を含む)のアルキルまたはヘテロアルキルである。
R7 は独立してH、 R14、 あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択される。そのうち、R14 とR15 はそれぞれC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、シクロアルカン、又はC3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり、X1はO、S、S−S、NH又はNR14である。
R9はH、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O) R14SSR15−、 OP(=O)(OR14)−または OR14OP(=O)(OR15)である。そのうち、R14 とR15 はそれぞれC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルである。
R11はH、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2である。そのうち、X2 は−O−、−S−、 −NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−である。R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルである。R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位である。
R12はR14、−OH、−SH、−NH2、=NH、=NNH2、−NH(R14)、−OR14、− COR16、−COOR14−、C(O)NH2、C(O)NHR14、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)2、−OP(=O)(OR16)2、−CH2OP(=O)(OR16)2、又は−SO2R16である。R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルである。R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位である。
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はアリールArである。そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含む。複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子がヘテロ原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、P またはSによって置換し、最も好ましくは、O、S、またはNによって置換する。アリールArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環又は複素芳香族環を意味する。水素原子を置換するこれらの基は、R17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含む。そのうち、R16とR17はそれぞれ、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は薬用可能な塩である。
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよい。
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、C(O_)R18、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12 (炭素数4〜12を含む)のグリコシド、又は、アルキル、カルボキシアルキル基、複素環である。R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル、C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環、又は、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルである。R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体、C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル又は薬用可能な塩である。XはO、 S、又はNHである。Y1とY2はそれぞれN又はCHである。
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよい。
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。
本願発明の抗有糸分裂剤共役体は、構造式(II)で示される構造を含有し得る。
Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、nは1〜20、Mは1〜10である。
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤であり、そのうち、R1、R2、R3とR4がC 1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、 C 2〜C8のヘテロ環、炭素環、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、複素環アルキル、C 3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、又は2つのR基、例えば、R1R2 、R1R3 、R2R3 、 R3R4、R5R6、R12R13がC3-C7(炭素数3〜7)の炭素環基、シクロアルキル、複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもよく、YはNまたはCHである。また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよい。
R5、R6、R8 とR10はそれぞれ、H又はC1〜C4のアルキルまたはヘテロアルキルである。
R7 はH、 R14、−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択される。そのうち、R14 とR15 はそれぞれC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、シクロアルキル、又はC3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり、X1はO、S、S−S、NH又はNR14である。
R9はH、−OH−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O) R14SSR15−、 OP(=O)(OR14)−または OR14OP(=O)(OR15)2である。そのうち、R14 とR15 はそれぞれC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルである。
R11はH、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2である。そのうち、X2 は−O−、−S−、 −NH−、−N(R14)−、−N(R14)2−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−である。R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルである。R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位である。
R12はR14、−OH、−SH、−NH2、=NH、=NNH2、−NH(R14)、−OR14、− COR16、−COOR14−、−C(O)NH2、−C(O)NHR14、−C(O)N(R14)(R16)、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)2、−OP(=O)(OR16)2、−CH2OP(=O)(OR16)2、又は−SO2R16である。R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルである。R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位である。
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はアリールArである。そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含む。複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子がヘテロ原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、P またはSによって置換され、最も好ましくは、O、S、またはN原子によって置換される。アリールArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環又は複素芳香族環を意味する。水素原子を置換するこれらの基は、R17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含む。そのうち、R16とR17はそれぞれ、H、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は薬用可能な塩である。
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよい。
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、C(O)R18、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12 (炭素数4〜12を含む)のグリコシド、又は、C1−C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環である。R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル、C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環、又は、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルである。R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体、C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル又は薬用可能な塩である。XはO、 S、又はNHである。Y1とY2はそれぞれN又はCHである。
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよい。
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。
構造式(II)で示されるいくつかの具体例は下記のとおりである。
なお、Aaとは、天然あるいは非天然アミノ酸を指し、nは1−20、qは1−5、X’、Y’とZ’はそれぞれ、CH, O, S, NH 又はNR22であり、R22とR23はそれぞれ、C1〜C8のアルキル、C2〜C8のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、C3〜C8のアリール、複素環、炭素環、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、又は−(OCH2CH2)−であり、R’とR’ ’はそれぞれH又はCH3である。括弧内におけるものは抗有糸分裂剤、角括弧内におけるものは抗有糸分裂剤及び接続するリンカーである。
本願発明に係る細胞結合体−抗有糸分裂剤共役体は、構造式(III)で示される構造をも含有し得る。
なお、T, L, m, Y, R1, R2, R3, R4, R5, R6, R8, R9, R10, R11, R12, R13とnの定義は構造式(II)と同じである。
R7 はR14、−R14C(O)X1R15−又は−R14X1R15−から選択される。R14 とR15 はそれぞれC1〜C8のアルキル又はヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、シクロアルカン、C3−C8のアリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、又はカルボニルアルキルであり、X1はO、S、S−S、NH又はNR14である。
構造式(III)を有するいくつかの化合物の具体例を下記の図面に示す。
なお、Ar、n、q、X’、Y’、Z’、R22、R23、R’とR’’の定義は化合物IIa−IIrにおける定義と同じである。
本願発明に係る細胞結合体−抗有糸分裂剤共役体は構造式(IV)で示される構造をも含有し得る。
なお、T、L、m、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R10、R11、R12、R13とnの定義は構造式(II)と同じである。
R9は−O−, −OR14,−OC(O)R14, −OC(O)NHR14,−OC(O)R14SSR15、または−OP(O)(OR14)O−であり、そのうち、R14とR15はそれぞれ、C1〜C8アルキル又はヘテロアルキル、C3〜C8アリール、ヘテロアリール、複素環基、炭素環基、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、複素環アルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、カルボンアルキル又は薬物塩である。また、R9は欠如していてもよい。
構造式(IV)を有するいくつかの化合物の具体例を下記の図面に示す。
なお、Ar、Aa、n、q、 X’、Y’、R22、R23、R’とR’’の定義は化合物IIa−IIrにおける定義と同じである。
本願発明に係る細胞結合体−抗有糸分裂剤共役体は構造式(V)で示される構造をも含有し得る。
なお、T、L、m、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R12、R13とnの定義は構造式(II)と同じである。
R11はR14、−R14C(=O)R17−、−R14X2R17−、−R14X2R17−、−R14C(=O)X2−であり、そのうち、R17はH、OH、C1-C8のアルキル、C2-C8のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、C3-C8のアリール、アリーレン、複素環基、炭素環基、ヘテロシクロアルキル又は一つや二つのアミノ酸単位であり、X2は−O−、−S−、−NH−、−NR14−、−OR14−、−SR14−、S(=O)R14-又は-NHR14であり、R14はC1−C8アルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、C3−C8のアリール、複素環基、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル又はカルボニルアルキルである。
構造式(V)を有するいくつかの化合物の具体例を下記の図に示す。
なお、Ar、Aa、n、q、X’、R22、R23、R’及びR’’の定義は化合物IIa−IIrにおける定義と同じである。
本願発明に係る細胞結合体−抗有糸分裂剤共役体は構造式(VI)で示される構造をも含有し得る。
なお、T、L、m、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R11、R13とnの定義は構造式(II)と同じである。
R12はR14, −O−, −S−, −NH−, =N−, =NNH−, −N(R14)−, −OR14-, C(O)O−, C(O)NH−, C(O)NR14−,−SR14,−S(O)R14,−NHR14−,-CH2OP(=O)(OR15)−,−P(=O)(OR15)−, −OP(=O)(OR15)O−,又は−SO2R14である。R14及びR15はそれぞれ、C1−C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、又はC3−C8のアリール、複素環基、炭素環基、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル又はアルキルカルボニルである。
構造式(VI)を有するいくつかの化合物の具体例は下記のとおりである。
なお、Ar、Aa、n、q、X’、R22、R23、R’及びR’’の定義は化合物IIa−IIrにおける定義と同じである。
本願発明に係る細胞結合体−抗有糸分裂剤共役体は構造式(VII)で示される構造をも含有し得る。
なお、T、L、m、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R11、R12、及びnの定義は構造式(II)と同じである。
R13はC1−C10のアルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はアリールである。そのうち、アリールとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含む。複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子がヘテロ原子によって置換された芳香族環を意味し、好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、P またはSによって置換され、最も好ましくはO、S又はNによって置換される。アリールArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環又は複素芳香族環を意味する。水素原子を置換するこれらの基は、R17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含む。そのうち、R16とR17はそれぞれ、H、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8のアリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬可能な塩である。
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよい。
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、C(O)R18、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12 (炭素数4〜12を含む)のグリコシド、又は、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環である。R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル、C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環、又は、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルである。R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体、C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル又は医薬用可能な塩である。XはO、 S、又はNHである。Y1とY2はそれぞれN又はCHである。
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよい。
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C4のアルキル又はヘテロアルキルである。
構造式(VII)を有するいくつかの化合物の具体例を下記の図に示す。
なお、Ar、Aa、n、q、X’、R22、R23, R‘及びR’’の定義は化合物IIa−IIrにおける定義と同じである、R24はHまたはCH3。
例としては、これらには限られない。本願発明の抗有糸分裂剤の合成及びそれらと本願発明の細胞結合体によって形成される共役体は図面1−32を参照する。
本願発明に係る具体的な共役接合としては、解離可能なリンカー(L)がC、N、O、S、Si又はP原子を有する化学鎖である。共役体において、当該化学鎖の一端が細胞結合体(T)と共有結合を介して接続しながら、もう一端が抗有糸分裂剤と共有結合を介して接続する。リンカーは異なる長さを有していてもよく、たとえば、2〜100個の原子からなる長さでもよい。リンカー上の全ての原子は各種の適当な化学方法によって接続され得る。たとえば、アルケン、アルケレン、アセチレン、エーテル、ポリアルキレンオキシド、エステル、アミン、イミン、ポリアミン、ヒドラジン、ヒドラゾン、アミド、尿素、アミノ尿素、ジヒドラジンカルボン、アルコキシアミン、尿素エタン、アミノ酸、アシルオキシアミン又はヒドロキサム酸を形成するという接合方式などがある。なお、これら解離可能なリンカー上の原子は飽和でも非飽和でもよく、ラジカルでも互いに環化して二価の環構造を形成してなるものでもよく、例えばシクロパラフィン、シクロエーテル、シクロアミン、アリーレン又はヘテロアリーレンなどがある。
解離可能なリンカーとは、生理条件で解離される化学結合を少なくとも1つ含有するものを指す。たとえば、pHに敏感で、酸に不安定で、アルカリに不安定で、酸化されやすく、代謝されやすく、バイオに不安定で、あるいは酵素に分解されやすい化学結合を指す。なお、このような化学結合断裂の生理条件は必ずしも生物又は代謝過程ではなく、加水分解又は置換反応という常軌の化学過程でも実現することができる。核内は細胞溶質よりも、pHが低いため、酸性条件下で加水分解可能な化学結合は良い選択である。同じ理由により、腫瘍細胞内グルタチオン濃度がミリモルレベルまでに達することから、メルカプトとジスルフィド結合の交換反応も実行可能なものである。
本発明の解離可能なリンカーLの構造は、-Ww-(Aa)r-Vv-で示される。ただし、W−は拡張体、wは0又は1、-Aa-はアミノ酸単位、rは0〜12の整数、-V-はスペーサ、vは1又は2である。
拡張体-W-が存在する場合、それは、細胞結合体(T)とアミノ酸単位-Aa-又はスペーサ-V-(-Aa-が存在しない場合)を接続する働きをする。拡張体Wは、自己分解可能なスペーサ、ポリペプチド単位、ヒドラゾン結合、ジスルフィド結合またはチオエーテル結合を一つ含んでもいい。細胞結合体(T)は拡張体における相応の機能基と結合可能な基を有するのが明らかである。細胞結合体において元々存在する又は化学方式によって生じる接続可能な機能基は、メルカプト、アミノ、ヒドロキシ、カルボニル、糖のアノマーヒドロキシル基、及びカルボキシルなどを含み、好ましくはメルカプト、カルボキシル及びアミノであるが、これらに制限されない。メルカプトは、細胞結合体(例えば抗体)分子内のジスルフィド結合を還元することによって生じるものであってもよい。また、メルカプトは、2-イミノチオラン(Traut試薬)又はチオラクトンと細胞結合体上のリジンにおけるアミノを反応させることによって生じるものであってもよい。あるいは、ジスルフィド結合含有リンカー又はチオエステルを用いて細胞結合体を修飾した後、還元又は加水分解によってメルカプトを生じるというほかのメルカプト生成方法を用いる。
Tに接続するいくつかのWの具体例を下記の図に示す。
ここで、R20,R21は、-C1〜C9アルキレン-、- C1〜C7カルボシクリル-,−O−(−( C1〜C8アルキル)-、-アリーレン-、- C1〜C9アルキレン-アリーレン-、-アリーレン、- C1〜C9アルキレン、- C1〜C9アルキレン-( C1〜C8カルボシクリル)-, -( C3〜C8カルボシクリル)- C1〜C9アルキレン-,- C3〜C8複素環基-、− C1〜C10アルキレン-( C3〜C8複素環基)-,-( C3〜C8複素環基)- C1〜C9アルキレン-、−(CH2CH2O)k−、 −(CH(CH3)CH2O)k− 及び-(CH2CH2O)k−CH2-から選ばれ、kは1〜20の整数、R’及びR’’はそれぞれH又はCH3である。
前記WとTの共有結合は各種化学反応によって実現することができる。
例えば、アミド結合の形成:
そのうち、拡張体単位は一つの活性反応性基Eを含み、Eは細胞結合体上の第一級または第二級アミンとアミド結合を生成することができる。利用可能な活性反応部位Eはヒドロキシスクシンイミドエステル(NHSおよびS-NHSなど)、4-ニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、テトラフルオロフェニルエステル(S-テトラフルオロフェニルエステルを含む)、酸無水物、酸塩化物、スルホンアミド酸塩化物、イソシアネートおよびイソチオシアネート、などを含むが、これらに制限されない。
スルホエーテル又はジスルフィド結合で接続する具体例は下記のとおりである。
そのうち、拡張体単位は反応に参与できるメルカプトを1つ含有し、細胞結合体Tとチオエーテルまたはジスルフィド結合を形成することができる。ジスルフィド結合を形成するために、細胞結合体T上のメルカプトは、細胞結合体Tにおける分子内二重結合を還元したり、他の化学過程によって細胞結合体Tを修飾したりすることで形成されるものであってもいい。
拡張体には、アルデヒドまたはケトン基と反応し得る活性基を1つ有してもいい。適当な化学修飾により、このようなアルデヒドまたはケトン基は細胞結合体Tの適当な位置に導入され得る。たとえば、細胞結合体Tの糖において、過ヨウ素酸ナトリウムのような酸化剤の酸化によってアルデヒドまたはケトン基を形成することができる。さらに、たとえば、ケトン基は、抗体(又はタンパク質又はポリペプチド)のN末端アミノ酸におけるアミン基と5-リン酸ピリドキサール(PLP)を反応させることによって導入され得る。これらアルデヒドまたはケトン基(-C=O)は、たとえば、ヒドラジド、オキシム、第一級または第二級アミン、ヒドラジン、チオセミカルバゾン、ヒドラジンカルボキシレートまたはアリールヒドラジンなど、拡張体における活性反応性基と反応し得る。これによって、両者を接続させる。
ヒドラゾン、オキシムまたはイミンによる接続の具体例は下記のとおりである。
そのうち、R20及びR21の定義は上述のとおりであり、R25はアミノ酸の有機置換物である。
拡張体(スペーサーV及び/又はアミノ酸を1つ含有していてもよい)は、細胞結合体Tと接合した後、この細胞結合体−拡張体断片と抗有糸分裂剤を共役接続させ、接続処理は、緩衝水溶液中で行うことができる。この方式のように二段階で共役接合を行ういくつかの具体例(R16に接続された毒素分子を省略)は下記のとおりである。
そのうち、Eは、ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS及びS−NHS等)、4-ニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、テトラフルオロフェニルエステル(S-テトラフルオロフェニルエステルを含む)、酸無水物、酸塩化物、スルホンアミド酸塩化物、イソシアネートおよびイソチオシアネート等を含むが、これらに制限されない。R’及びR’’はそれぞれH又はCH3であり、R20、R16及びArの定義は前述と同じであり、R26はH、F又はNO2であり、JはF、Cl、Br、I、トシレート(TSO)、またはメシレート(MSO)である。なお、前記構造において、
のような構造を有する抗有糸分裂剤又は他の薬剤を少なくとも一つ含有する。
拡張体は、まず、抗有糸分裂剤と接続してから、pH3〜10(好ましくは5〜8.5)の水溶液(上限が50%の有機溶剤を含有し得る)で細胞結合体Tと共役接合を行ってもよい。この方式のように二段階で共役接合を行ういくつかの具体例は下記のとおりである。
そのうち、Eは、ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS及びS−NHS等)、4-ニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、テトラフルオロフェニルエステル(S-テトラフルオロフェニルエステルを含む)、酸無水物、酸塩化物、スルホンアミド酸塩化物、イソシアネートおよびイソチオシアネート等を含むが、これらに制限されない。R’及びR’’はそれぞれH又はCH3であり、R20、R16及びArの定義は前述と同じであり、R26はH、F又はNO2であり、JはF、Cl、Br、I、トシレート(TSO)、またはメシレート(MSO)である。なお、前記構造において、
のような構造を有する抗有糸分裂剤又は他の薬剤を少なくとも一つ含有する。
アミノ酸単位(--Aa--)が存在する場合、それは拡張体とスペーサを接続する。スペーサが欠如する場合、それは拡張体と抗有糸分裂剤を連続する。拡張体及びスペーサが共に欠如する場合、それは、細胞結合体Tと抗有糸分裂剤を直接に接続する。--(Aa)r-は、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド、ヘキサペプチド、ヘプタペプチド、オクタペプチド、ノナペプチド、デカペプチド、ウンデカペプチドまたはドデカペプチド単位のような天然又は非天然アミノ酸であってもよく、rは0〜12の整数である。ここで、アミノ酸とは、一括してアミノアルキルカルボン酸を指す。そのうち、アルキルとは、例えば、アルキル、アシル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、アミノアルキルまたはカルボキシアルキルなどの基で置換されたアルキルであってもよい。天然及び非天然アミノ酸及びポリペプチドの構造は、著作者であるG. C. Barrett 及びD. T. Elmoreの「Amino Acid and Peptides」( Cambridge University Press, 2004)に、詳しい説明がある。また、アミノ酸とは、ベータアミノ酸、ガンマアミノ酸、及び、分子内にメチル、ベンジル、ヒドロキシメチル、チオメチル、カルボキシル、カルボキシメチルまたはグアニジノプロピル等を有する長鎖アミノ酸も指す。最も好ましいアミノ酸は、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シトルリン、システイン、グリシン、グルタミン酸、ロイシン、リジン、グルタミン、セリン、オルニチン、フェニルアラニンアンモニア酸、トレオニン、チロシン、およびバリンなどである。
本発明のアミノ酸単位は、例えば腫瘍に存在しているタンパク質分解酵素など、1種又は複種の酵素による分解によって、抗有糸分裂剤を遊離させることができる。実施形態の説明において、それは最初、生体内でプロトン化された後、プロトン化抗有糸分裂剤になる。
スペーサ(−V−)が存在する場合、それはアミノ酸単位と抗有糸分裂剤を接続する。アミノ酸単位が欠如する場合、それは拡張体と抗有糸分裂剤を接続する。アミノ酸単位と拡張体が共に欠如する場合、スペーサは抗有糸分裂剤と細胞結合体Tを接続する。スペーサは、いくつかの機能基を含有し得、これら機能基により、共役体の水溶性、生物学的な伝送、適切な腎クリアランス、摂取、吸収、生体内分布、および生物学的利用能を改善することができる。スペーサは、自己破壊型及び非自己破壊型という2つのタイプに大別される。非自己破壊型とは、抗有糸分裂剤−リンカー‐細胞結合体または抗有糸分裂剤−リンカーから1つのアミノ酸単位が切り離され、特に酵素による分解をされた後、一部又は全部のスペーサが依然として抗有糸分裂剤に接続していることを指す。
自己破壊型スペーサのいくつかの具体例は、下記のとおりである。
そのうち、(*)でマークされた原子はスペーサ、解離可能なリンカー、抗有糸分裂剤又は細胞結合体のTアクセスポイントである。X、Y及びZ3は、それぞれNH、O又はSであり; Z2はH、NH、O又はSである。 vは0又は1であり; Qは、H、OH、C1〜C6アルキル基、(OCH2CH2)nであり、F、Cl、Br、I、OR17、またはSR17、NR17R18、N=NR17、N=R17、NR17R18、NO2、SOR17R18、SO2R17、SO3R17、OSO3R17、PR17R18、POR17R18、PO2R17R18、OPO(OR17)(OR18)、OCH2PO(OR17(OR18)またはグリコシドであり、なお、R17及びR18は、H、C1−C8アルキル、C2−C8アルキレン基、アルキニル、ヘテロアルキル、C3−C8アリール基、ヘテロ環基、炭素環式基、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルカルボニル、または薬学的に許容されるカチオン塩である。
非自己破壊型スペーサのいくつかの具体例は、下記のとおりである。
そのうち、(*)でマークされた原子はスペーサ、解離可能なリンカー、抗有糸分裂剤又は細胞結合体のアクセスポイントである。Qは前述どおり、mは1〜10、nは1〜20である。
細胞結合体Tは、ターゲット細胞上の、治療又は変性に用いられる断片と結合・錯体形成・反応しうる任意の既知の一つの分子であってもよい。特定のターゲット細胞との作用により、細胞結合体は、抗有糸分裂剤をこのようなターゲット細胞に伝達する働きをしている。
細胞結合体は、高分子量タンパク質、例えば、抗体全体(ポリクローナルまたはモノクローナル);一本鎖抗体;抗体断片、例えば、Fab, Fab’,F(ab’)2, Fv[Parham, J. Immunol. 131, 2895−2902(1983)]、Fab発現ライブラリによって生じた断片、抗イディオタイプの抗体(anti-Id)、CDR's、癌細胞のエピトープ、ウイルスのエピトープまたは微生物のエピトープに特異的に結合し得る任意の前記物の断片;インターフェロン(I, II, III型);ポリペプチド;リンホカイン、例えば、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、GM−CSF、またはIFN−γ;ホルモン、例えば、インスリン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)、アンドロゲン、エストロゲン、またはメラニン細胞刺激ホルモン(MSH)というステロイド・ホルモン;成長因子およびコロニー刺激因子、例えば、上皮成長因子(EFG)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);トランスフォーミング増殖因子(TGF)、例えば、TGFα,TGFβ;インスリンおよびインスリン様成長因子(IGF−I,IGF−II)G−CSF,M-CSF及びGM−CSF[Burgess, Immunology Today,5,155−158(1984)]など;ワクチン増殖因子(VGF);線維芽細胞増殖因子(FGF);小分子量のタンパク質、ポリペプチド、ペプチドおよびペプチドホルモン、例えば、ボンベシン、ガストリンおよびガストリン放出ペプチド;血小板由来増殖因子;インターロイキンおよびサイトカイン、例えば、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-6(IL-6)、白血病阻害因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)及び、葉酸のようなビタミン;アポタンパク質および糖タンパク質、例えば、トランスフェリン[O’Keefe et al, J. Bio. Chem. 260, 932−927 (1985)];糖結合タンパク質又はリポタンパク、例えば、レクチン;細胞の栄養伝達分子;および小分子阻害剤、例えば、前立腺特異的膜抗原(PSMA)の阻害剤、小分子チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)、非ペプチド、または他の細胞結合分子または物質、例えば、生体活性ポリマー(Dhar, et al, Proc. Natl. Acad. Sci. 2008, 105, 17356−61)、デンドリマー(Lee, et al, Nat. Biotechnol. 2005, 23, 1517−26; Almutairi, et al; Proc. Natl. Acad. Sci. 2009, 106, 685−90)、ナノ粒子(Liong, et al, ACS Nano, 2008, 19, 1309−12; Medarova, et al, Nat. Med. 2007,13, 372-7; Javier, et al, Bioconjugate Chem. 2008, 19, 1309−12)、リポソーム(Medinai, et al, Curr. Phar. Des. 2004, 10, 2981−9)、ウイルスキャプ(Flenniken, et al, Viruses Nanotechnol. 2009, 327,71−93)を含むが、これらに限定されない。一般的に、適当なモノクローナル抗体があると、モノクローナル抗体は最も好ましい細胞結合体である。
抗有糸分裂剤と共役結合する前に、二官能基含有架橋剤にて修飾することにより、あらかじめ細胞結合体に特定のポリペプチド、タンパク、薬物分子又は他の機能性分子を接続しておいてもいい。これら二官能基含有架橋剤は、アミン - 非選択的官能性架橋剤(スクシンイミド(NHS) - 二窒素環プロピレン(SDA)、スクシンイミジルエステル - アジド)、アミン - スルフヒドリル架橋剤(NHSエステル - ママレイミド、NHSエステル - ピリジンジメルカプト、NHSエステル - ハロアセチル)、メルカプト - 砂糖架橋剤(マレイミド - ヒドラジド、ピリジンジメルカプト - ヒドラジド)、ヒドロキシ - メルカプト架橋剤(イソシアネート - マレイミド)、アミン-DNA架橋剤(NHSエステル/ソラレン)およびアミン - カルボキシ架橋剤(カルボジイミド)などであってもよい。
スクシンイミド(NHS) - 二窒素環プロピレン(SDA)架橋剤による修飾方法では、架橋剤におけるNHSエステルはまず、細胞結合体骨格上のアミン基と反応することで(pH6〜9の緩衝溶液で)、安定のアミド結合を形成し、その後、波長330〜370nmの長波に曝して、SDAが活性化され、カルベン反応性中間体を生成することができる。当該中間体が特異性ポリペプチド、タンパク又は他の機能性分子上のアミン基と反応した後、接続が完了する。この二段階の順序は下記のとおり変えることもできる。まず、機能性分子上のアミン及び架橋剤上のNHSエステルを反応させた後、光(330〜370nm)に曝して、細胞結合体と化学反応を行う。スクシンイミド(NHS) - 二窒素環プロピレン(SDA)架橋剤も解離可能なものである(分子内にジスルフィド結合が存在するSDAD架橋剤と一緒)。
NHSのエステル−アジド架橋剤による修飾方法では、架橋剤におけるNHSエステルはまず、細胞結合体骨格上のアミン基と反応させることで(pH6〜9の緩衝溶液で)、安定のアミド結合を形成し、その後、Huisgenアジド - アルキンリング付加反応によって、特定のポリペプチド、タンパク質または他の機能性分子アルキニルと架橋剤のもう一つの端末のアジドを反応させ、1,2,3-トリアゾールリンカーを形成することができる。また、この架橋剤のNHSエステルは機能性分子上のアミンと安定のアミド結合を形成し(pH6〜9の緩衝溶液で)、その後、結合体上のアルキニルを架橋剤のもう一つの端末のアジドとHuisgenアジド - アルキンリング付加反応を行うことにより、1,2,3-トリアゾールリンカーを形成することもできる。
アミン‐メルカプト架橋剤による修飾方法では、架橋剤におけるNHSエステルはまず、細胞結合体骨格上のアミン基と反応させて(pH6〜9の緩衝溶液で)、安定のアミド結合を形成し、その後、pH4.5〜8.5の条件下で、特定のポリペプチド、タンパク質または他の機能性分子のメルカプトと架橋剤のもう一つの端末のマレイミド、ピリジルジチオルまたはハロアセチルを反応させ、チオエーテルまたはジスルフィド結合を形成することができる。この架橋反応の順序は場合に応じて変えることができる。例えば、機能性分子におけるアミノ基はまず、架橋剤と反応させてアミド結合を形成し、その後、細胞結合体上のメルカプトと反応させることもできる。また、例えば、pH4.5〜7の条件下で、機能性分子上のメルカプトはまず、架橋剤と反応させてチオエーテルまたはジスルフィド結合を形成し、その後、pH6〜9の条件下で、細胞結合体上のアミノ基と反応させてアミド結合を形成することができる。
メルカプト‐糖架橋剤による修飾方法では、pH4.5〜8の条件下で、細胞結合体におけるメルカプトが架橋剤におけるマレイミドまたはピリジンジメルカプトと反応させてチオエーテルまたはジスルフィド結合を生成して、その後、機能性分子におけるカルボニル(アルデヒドまたはケトン)がさらにヒドラジドと反応させてヒドラゾン結合を形成することができる。これ以外に、pH4.5〜8の条件下で、機能性分子におけるメルカプトが架橋剤と反応させてチオエーテルまたはジスルフィド結合を生成して、その後、細胞結合体における糖、酸化糖またはカルボニル(アルデヒドまたはケトン)と反応させてヒドラゾン結合を形成することができる。
水酸基‐メルカプト架橋剤による修飾方法では、pH6〜8の条件下で、細胞結合体上のメルカプトがまず、架橋剤におけるマレイミドまたはピリジンジメルカプトと反応させてチオエーテルまたはジスルフィド結合を生成、その後、pH8〜9の条件下で、機能性分子における水酸基と架橋剤におけるイソシアネートを反応させて、カルバミン酸エステルを生成することができる。また、機能性分子におけるメルカプトはまず、pH6〜8の条件下で、架橋剤と反応させてチオエーテルまたはジスルフィド結合を生成して、その後、pH8〜9の条件下で、細胞結合体上の水酸基と反応させて、カルバミン酸エステルを生成することができる。
本発明の別の態様は、抗体の産生である。そのうち、in vivo、in vitroでの生成プロセスまたはプロセスの組み合わせを含む。抗受容体ペプチドポリクローナル抗体の調製方法は周知である。例えば、米国特許番号4,493,795(Nestor 等)がある。モノクローナル抗体を調製するための典型な方法は、特定の抗原免疫化マウスから単離したマウス脾臓細胞と骨髄腫細胞を融合させる方法である(Kohler,G;Milstein, C.1975.Nature 256:495−497)。詳しい操作プロセスに関して、Antibodies−A Laboratory Manual, Harlow and Lane, eds., cold spring harbor laboratory press, new York(1988)を参照する。当該方法は本願で引用するために文献に援用されている。特に、目的抗原でマウス、ラット、ハムスター、または他の哺乳動物を免疫させる方法により、特殊なモノクローナル抗体を獲得することができる。そのうち、目的抗原は、無傷の細胞、細胞から単離された抗原、全ウイルス、弱体化した全ウイルス及びウイルスタンパク質を含む。PEG6000を用いて脾臓細胞とミエローマ細胞を融合させる。融合後得られたハイブリドーマについて、HATに対する感度を利用して、スクリーニングする。ハイブリドーマ細胞により生じたモノクローナル抗体は、特定の標的細胞受容体との免疫反応又は受容体活性の抑制を行う。これは本願発明の実施において有用である。
融合後得られたモノクローナルハイブリドーマ細胞は特定的抗原に対する抗体を分泌することができる。現在、発明に用いるモノクローナル抗体は、栄養豊富な培地でモノクローナルハイブリドーマ細胞を培養することによって、抗体を豊かにする。培養条件は、生じた抗体をハイブリドーマ細胞が培養培地中に分泌するのに十分な時間があることを確保する必要がある。抗体含有培地の上澄みを収集した後、よく知られている技術により抗体を精製する。単離する方法は、プロテインAアフィニティークロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、及び分子篩クロマトグラフィー(特に抗原架橋プロテインAを用いたアフィニティークロマトグラフィー及び分子篩クロマトグラフィーはよく用いられている)、遠心分離、沈殿法又は他の標準的な精製方法を含む。
ハイブリドーマ培養に必要な培地及び人工合成培地は技術合成又は商業ルートを介して獲得することができる。そのうち、典型的な人工合成培地は、DMEM(Dulbecco など Virol 8:396(1959))に、4.5mg/Lのグルコース、20mMのグルタミン、20%のFBS及び消泡剤(例えばポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体)を加えたものである。
細胞融合技術以外、下記の方法も抗体を生成するための細胞株を構築し得る。たとえば、腫瘍の免疫原性DNAをBリンパ球に直接にトランスフェクションする方法、又は、発癌性ウイルス遺伝子(例えば、HHV−4としても知られているEBVまたはKSHV)をBリンパ球に導入する方法がある(詳しくは、米国特許番号4341761; 4399121; 4427783; 4444887; 4451570; 4466917; 4472500; 4491632; 4493890を参照)。モノクローナル抗体は、抗受容体ポリペプチド、または末端カルボキシル基含有ポリペプチドにより調製することができる(詳しくは、Niman 等 Proc.Natl. Acad. Sci. USA,80:4949−4953(1983);Geysen 等Proc.Natl. Acad. Sci. USA,82:178−182(1985); Lei等Biochemistry 34(20):6675−6688(1995)を参照)。通常、抗受容体ポリペプチドまたはポリペプチド類似体は、モノクローナル抗体の抗受容体ポリペプチドを調製するための免疫原として、単独で、または架橋免疫原性担体に使用することができる。
本発明では、結合分子の抗体としては、他の常用の製造方法もある。そのうち、特に注目されたのは、完全ヒト抗体の製造方法である。ファージディスプレイ技術は、親和性選択によって完全ヒト抗体ライブラリーから、既知の抗原に特異的結合する完全ヒト抗体を得られる。文献には、ファージディスプレイ技術そのもの、ベクトルの構築、及びライブラリのスクリーニングについて詳しい記載がある。詳しくは、Dente等Gene.148(1):7−13(1994); Little 等Biotechnol Adv. 12(3): 539−55(1994); Clackson 等Nature 352:264−628(1991); Huse等Science 246:1275−1281(1989)を参照する。
ハイブリドーマ技術を用いて他の種(例:マウス)によって得られたモノクローナル抗体について、ヒト化する変性の必要がある。変性された抗体は、人体に対する異種抗体の免疫副作用を大幅に低減することができる。そのうち、抗体のヒト化に関してよく知られている方法は、相補性決定領域の移植及びリモデリングである。詳しくは、米国特許番号5859205及び6797492;Liu等,Immunol Rev.222:9−27(2008); Almagro 等,Front Biosci. 1;13:1619−33(2008); Lazar 等Mol Immunol.44(8):1986−98(2007); Li等Proc.Natl.Acad.Sci.USA.103(10):3557−62(2006)を参照する。前記文献は参考文献として本願に援用されている。完全ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン軽鎖および重鎖を大量に保有するトランスジェニックマウス、ウサギ、サルその他の哺乳動物に対し抗原免疫を行うことにより調製することができる。マウスの例に、Xenomouse(Abgenix,Inc.), HuMab−Mouse (Medarex/BMS), VelociMouse(Regeneron)がある。詳しくは、米国特許番号6596541, 6207418, 6150584, 6111166, 6075181, 5922545, 5661016, 5545806, 5436149及び5569825を参照する。ヒトの治療の過程では、マウス抗体可変領域遺伝子及びヒト抗体定常領域遺伝子を統合して構築されたキメラ抗体がヒトの体内で産生する反応原性は、マウス抗体よりもはるかに低くなる(Kipriyanov 等, Mol Biotechnol. 26:39−60(2004); Houdebine, Curr Opin Biotechnol. 13:625−9(2002))。前記文献は参考文献として本願に援用されている。さらに、抗体可変領域の部位に特異的突然変異誘発をすることで抗体親和性および特異性を向上させることができる(Brannigan 等, Nat Rev Mol Cell Biol. 3:964−70(2002); Adams 等,J Immunol Methods. 231:249−60(1999))。抗体の定常領域を一部的に置き換えることで免疫エフェクター細胞との親和性を効果的に促進することによって、細胞毒性効果を増強することができる。
悪性細胞抗原に対する免疫特異的抗体は、商業ルート又はいくつかの常用の技術方法を通して獲得することができ、たとえば、化学合成または組換え発現技術が挙げられる。このような抗体のコード遺伝子は同様に、GenBankデータベースまたは他の類似のデータベースといういくつか商業ルート、出版文献、又は常軌のクローニング配列測定法により得られる。
抗体以外に、ポリペプチドまたはタンパク質は同様に結合分子として、標的細胞表面の対応する受容体又はエピトープと結合、ブロック、攻撃または他の手段によって相互作用する。これらのペプチドまたはタンパク質がエピトープまたはその対応する受容体に特異的に結合できる限り、それらは免疫グロブリンファミリーに属している必要がない。これらのポリペプチドも、ファージディスプレイ抗体と類似の技術により単離される(Szardenings, J Recept Signal Transduct Res. 2003;23(4):307−49)。ランダムペプチドライブラリーから得られたペプチド断片は抗体及び抗体断片の応用と類似のものである。ポリペプチドまたはタンパク質分子が、結合分子を介していくつかの巨大分子又は媒体と接続することによってその抗原結合特異性を維持する。これら巨大分子は、アルブミン、ポリマー、リポソーム、ナノ粒子またはデンドリマーを含む。
癌、自己免疫疾患および感染性疾患の治療において、抗有糸分裂剤のコンジュゲートのための抗体としては、3F8(抗GD2抗体)、アバゴボマブ(抗CA-125抗体)、アブシキシマブ(抗CD41抗体(インテグリンα-IIB))、アダリムマブ(抗-TNF-α抗体)、アダリムマブ(抗-EpCAM抗体、CD326)、アフェリモマブ(抗-TNFの-α); アフツズマブ(抗-CD20抗体)、アラシズマブ ペグオル(Alacizumab pegol)(抗VEGFR2抗体)、ALD518(抗-IL6抗体)、アレムツズマブ(別名:Campath 、マブカムパス(MabCampath)、キャンパス、抗CD52抗体)、アルツモマブ(抗CEA抗体)、アナツモマブ(Anatumomab)(抗-tag-72抗体)、アンルキンズマブ(Anrukinzumab)(別名:IMA-638、抗-IL-13抗体)、アポリズマブ(抗-HLA- DR抗体)、アルシツモマブ(抗CEA抗体)、アゼリナタリズマブ(抗 - L-セレクチン(CD62L)抗体、アトリズマブ(Atlizumab)(別名:トシリズマブ、アクテムラ、RoACTEMRAの、抗-IL-6受容体抗体)、アトロリムマブ(Atorolimumab)(抗アカゲザル因子抗体)、バピネオズマブ(抗β-アミロイド抗体)、バシリキシマブ(バシリキシマブ、antiCD25(IL-2受容体α鎖)抗体、Baviインフリキシマブ(抗ホスファチジルセリン抗体)、バヒツシマブ(bavituximab)(別名:LymphoScan、抗-CD22抗体)、ベイリーアダリムマブ(別名:BENLYSTA、LymphoStat-B、抗BAFF抗体)、Benralizumab(抗CD125抗体)、ベルチリムマブ(抗CCL11(好酸球走化性因子-1)抗体)、ベシレソマブ(別名:Scintimun、抗CEA - 関連抗原抗体)、ベバシズマブ(別名:アバスチン、抗VEGF-抗体)、ビシロマブ(別名:FibriScint、抗フィブリンIIβ鎖抗体)、ビヴァツヅマブ(抗CD44 v6抗体)、ブリナツモマブ(blinatumomab)(別名:BiTE,抗CD19抗体 )、Brentuximab(CAC10、抗-CD30 TNFRSF8抗体)、ブリアキヌマブ(Briakinumab)(抗-IL-12、IL-23抗体)、カナキヌマブ(別名:Ilaris、抗-IL-1抗体)、カンツズマブ(別名:C242、抗CanAg抗体)、カプロマブ(Capromab)、カツマキソマブ(別名:removab、抗EpCAM、抗-CD3抗体)、CC49 (抗-TAG -72抗体)、セデリズマブ( Cedelizumab) (抗CD4抗体)、レーストラスツズマブ(抗体α別名CIMZIA抗TNF-)、セツキシマブ(別名:エルビタックス、IMC-C225、抗-EGFR抗体)、シタツズマブ(抗-EpCAM抗体)、シクスツムバム(Cixutumumab)(抗-IGF-1抗体)、ケリキシマブ(抗CD4抗体)、スリハツズマブ(Clivatuzumab)(抗MUC1抗体)、コナツムマブ(Conatumumab)(抗-TRAIL-R2抗体)、CR6261(抗A型インフルエンザ赤血球凝集素抗体)、ダセツズマブ(Dacetuzumab)(抗-CD40抗体)、ダクリズマブ(別名:ダクリズマブ、抗CD25(IL-2α鎖受容体)抗体)、ダラツムマブ(Daratumumab)(抗-CD38(ADPリボースヒドロラーゼ環化)抗体)、デノスマブ(別名:プロリア、抗RANKL抗体)、デツモマブ抗体に対する(抗B-リンパ腫細胞抗体)、ドルリモマブ、ドリキシズマブ(Dorlixizumab)、エクロメキシマブ(Ecromeximab)(抗-GD3ガングリオシド抗体)、エクリズマブ抗体(別名:Soliris、抗-C5抗体)、エイバルモノクローナル抗体(抗エンドトキシン抗体)、エドレコロマブ(別名:パノレックス、MAb17-1A、抗-EpCAM抗体)、エファリズマブ(別名:ラプティバ(Raptiva)、抗LFA-1(CD11aの)抗体)、イヴ古代モノクローナル抗体(別名:Mycograb、抗Hsp90抗体)、エロツズマブ(Elotuzumab)(抗SLAMF7抗体)、イスラムリモーネ(抗IL-6抗体)、エンモモノクローナル抗体(抗ICAM-1(CD54)抗体)、エピツモマブ(Epitumomab)(抗エピシアリン抗体)、エプラツズマブ抗体(抗-CD22抗体)、Erlizumab(抗ITGB2(CD18)抗体)、エルツマキソマブ(Ertumaxomab)(別名:Rexomun、抗HER2/ neuの、CD3抗体)、エタラシズマブ抗体(別名:Abegrin、抗インテグリンαvβ3)、エクシビビルマブ抗体(抗B型肝炎表面抗原抗体(HBs抗体))、ファノレソマブ抗体(Fanolesomab)(別名:NeutroSpec、抗CD15抗体)、ファラリモマブ抗体(faralimomab)(抗インターフェロン受容体抗体)、ファルレツズマブ(Farletuzumab)(抗葉酸受容体1抗体)、呼吸器合胞体ウイルスに対するフェルビズマブ(Felvizumab)(抗体)、フェザキヌマブ(Fezakinumab)(抗IL-22抗体)、フィギツムマブ(Figitumumab)(抗IGF-1受容体抗体)、フォントリズマブ(Fontolizumab)(抗IFN-γ抗体)、フォラビルマブ(Foravirumab)(抗狂犬病ウイルス糖タンパク質抗体)、フレソリムマブ(Fresolimumab)(抗TGF-β抗体)、ガリキシマブ(Galiximab)(抗CD80抗体)、ガンテネルマブ(Gantenerumab)(抗アミロイド抗体-β)、ガビリモマブ(Gavilimomab)(抗-CD147(basigin)抗体)、ゲムツズマブ(抗CD33抗体)、ギレンツシキマブ(Girentuximab)(抗炭酸脱水酵素9抗体)、グレムバツムマブ(Glembatumumab)(別名:CR011、抗GPNMB抗体)、ゴリムマブ(別名:SIMPONI、抗TNF-α抗体)、ゴミリキシマブ(Gomiliximab)(抗CD23(IgEレセプター)抗体)、イバリズマブ(Ibalizumab)(抗CD4抗体)、イブリツモマブ(Ibritumomab)イブリ(抗CD20抗体)、イゴボマブ(Igovomab)抗体(別名:Indimacis-125、抗CA - 125抗体)、イムシロマブ(imciromab)(別名:Myoscint、抗心筋ミオシン抗体)、インフリキシマブ(別名:Remicade、抗TNF - α抗体)、インテツムマブ(Intetumumab)(抗CD51抗体)、イノリモマブ(Inolimomab)抗体(抗CD25(IL-2受容体α鎖)抗体)、イノリモマブ(Inotuzumab)(抗CD22抗体)、イピリムマブ(抗CD152抗体)、イラツムマブ(Iratumumab)(抗CD30(TNFRSF8)抗体)、Keliximab(抗CD4抗体)、ラベツズマブ(別名:CEA-ジデ、抗CEA抗体)、Lebrikizumab(抗IL-13抗体)、レマレソマブ(Lemalesomab)(抗NCA-90(顆粒球抗原)抗体)、レルデリムマブ(Lerdelimumab)(抗TGFβ-2抗体)レクサツムマブ(Lexatumumab)抗体(抗TRAIL-R2抗体)、Libivirumab抗体(抗B型肝炎表面抗原 - 抗体)、リントラスツズマブ(抗CD33抗体)抗体、ルカツムマブ(Lucatumumab)(抗CD40抗体)、ルミリキシマブ(Lumiliximab)(抗CD23(IgEレセプター)抗体)、マパツムマブ(抗TRAIL-R1抗体)、マスリモマブ(Maslimomab)抗体(抗T細胞受容体抗体)、マツズマブ(Matuzumab)抗体(抗-EGFR抗体)、メポリズマブ(別名:Bosatria、抗IL-5抗体)、メテリムマブ(Metelimumab)(抗TGFβ-1抗体)、ミラツズマブ(Milatuzumab)(抗CD74抗体)、ミンレツモマブ(Minretumomab)(抗TAG-72抗体)、ミツモマブ(Mitumomab)抗体(別名BEC-2、抗ガングリオシド抗体-GD3)、モロリムマブ(Morolimumab)(抗アカゲザル因子抗体)、モタビズマブ(Motavizumab)(別名:NUMAX、呼吸器合胞体ウイルスに対する抗体)、ムロモンアンブ(Muromonab)-CD3(別名:OKT3 ORTHOCLONE、抗CD3抗体)、ナコロマブ(Nacolomab)抗体(抗C242抗体)、ナプツモマブ(Naptumomab)抗体(抗5T4抗体)、ナタリズマブ(別名:タイサブリ、抗インテグリンα4抗体)、ネバクマブ(Nebacumab)抗体(抗エンドトキシン抗体)、ネシツムマブ(Necitumumab)の(抗EGFR抗体)、ネレリモマブ(Nerelimomab)(抗TNF-α抗体)、ニモツズマブ(別名:Theracim、Theraloc、抗EGFR抗体)、ノフェツモマブ(Nofetumomab)、オクレリズマブ(抗CD20抗体)、オデュリマブ(Afolimomab, 抗-LFA-1 (CD11a)), オファツムマブ(別名:Arzerra、抗CD20抗体)、オララツマブ(Olaratumab)(抗PDGF-Rのα抗体)、オマリズマブ(Omalizumuba)(別名:ゾレア、抗体の抗IgE Fc領域)、オポルツズマブ(Oportuzumab)(抗EpCAM抗体)、オレゴフマブ(Oregovomab)抗体(別名:OvaRex、CA-125抗抗体)、オテリキシズマブブ(Otelixizumab)(抗CD3抗体)、Pagibaximab抗体(抗LTA抗体)、パリビズマブ(別名:シナジス、アブボシナギス(Abbosynagis)、呼吸器合胞体ウイルスに対する抗体)、パニツムマブ(別名:ベクティビックス、ABX- EGF、抗-EGFR抗体)、パナバクマブ(Panobacumab)(緑膿菌に対する抗体)、パスコリズマブ(Pascolizumab)(抗IL-4抗体)、ペムツモマブ(Pemtumomab)(別名:Theragyn、抗MUC1抗体)、ペルツズマブ(別名:OMNITARG、2C4、抗HER2/ neu抗体)、ペックナタリズマブ(抗C5抗体)、ピンツモマブ(Pintumomab)(抗腺癌抗原抗体)、プリリキシマブ(Priliximab)(抗CD4抗体)、プリツムマブ(pritumumab)(抗ビメンチン抗体)、PRO140(抗CCR5抗体)、ラコツモマブ(racotumomab)(別名:1E10、抗 - (N-N-グリコリルノイラミン酸(NeuGc、NGNA) - ガングリオシドGM3)抗体)、 ラフィビルマブ(Rafivirumab)(抗狂犬病ウイルス糖タンパク抗体)、ラムシルマブ(Ramucirumab)(抗VEGFR2抗体)、ラニビズマブ(別名:ルセンティス、抗VEGF -A 抗体)、ラキシバクマブ(Raxibacumab)(抗炭疽菌毒素,防御抗原抗体)、レガビルマブ(Regavirumab)(抗CMV糖タンパク質B抗体)、レスリズマブ(reslizumab)(抗IL-5抗体)、リロツムマブ (rilotumumab)(抗HGF抗体)、リツキシマブ(別名:MabThera、Rituxanmab、抗CD20抗体)、ロバツムマブ(Robatumumab)(抗IGF-1受容体抗体)、ロンタリズマブ(Rontalizumab)(抗IFN-α抗体)、レベリズマブ(rovelizumab)(別名:LeukArrest、抗CD11、CD18抗体)、ルプリズマブ(Ruplizumab)(別名:Antova、抗CD154(CD40L)抗体)、サツモマブ(Satumomab)(抗TAG-72抗体)、セビルマブ(Sevirumab)(抗CMV抗体)、シブロツズマブ(抗FAP抗体)、 シファリムマブ (Sifalimumab)(抗IFN-α抗体)、シルツキシマブ(Siltuximab)(抗IL-6抗体)、シプリズマブ(抗CD2抗体)、(スマート)MI95(抗CD33抗体)、ソラネツマブ(solanezumab)(抗β-アミロイド抗体)、ソネプシズマブ(Sonepcizumab)(抗スフィンゴシン-1-リン酸抗体)、ソンツズマブ(sontuzumab)(抗エピシアリン抗体)、スタムルマブ(Stamulumab)(抗ミオスタチン抗体)、スレソマブ( sulesomab(別名:LeukoScan、(抗-NCA-90(顆粒球抗原)抗体)))、タカツズマブ(Tacatuzumab)(抗α-フェトプロテイン抗体)、タドシズマブ(tadocizumab)(抗インテグリンαIIbβ3抗体)、タリズマブ(抗IgE抗体)、タネズマブ(tanezumab)(抗NGF抗体)、タプリツモマブ(taplitumomab)(抗CD19抗体)、テフィバズマブ(Tefibazumab)(別名:Aurexis、抗クランピング因子A抗体)、テリモマブ(telimomab)、テナツモマブ(Tenatumomab)(抗テネイシンC抗体)、テネリキシマブ(teneliximab)(抗CD40抗体)、テプリズマブ(Teplizumab)(抗CD3抗体)、TGN1412(抗CD28抗体)、チシリムマブ(別名:トレメリムマブ(tremelimumab)(抗CTLA-4抗体)、ティガツズマブ(Tigatuzumab)(抗TRAIL-R2抗体)、TNX-650(抗IL-13抗体)、トシリズマブ(別名Atlizumab、アクテムラ、RoActemra、(抗IL-6受容体抗体)、トラリズマブ(toralizumab)(抗CD154(CD40L)抗体)、トシツモマブ(抗CD20抗体)、トラスツズマブ(ハーセプチン(抗HER2/ neu抗体)、トレメリムマブ(tremelimumab)(抗CTLA-4抗体)、 ツコツズマブセルモロイキン(Tucotuzumab celmoleukin)(抗EpCAM抗体)、ツビルマブ(tuvirumab)(抗B型肝炎抗体)、ウルトキサズマブ(Urtoxazumab)(大腸菌に対する抗体)、ウステキヌマブ(Ustekinumab)(別名:Stelara、抗IL-12、IL-23抗体)、バパリキシマブ(Vapaliximab)(抗AOC3(VAP-1)抗体)、 ベドリズマブ(Vedolizumab)、(抗インテグリンα4β7抗体)、ベルツズマブ(抗CD20抗体)、ベパリモマブ(Vepalimomab)(抗AOC3(VAP-1)抗体)、ビシリズマブ(visilizumab)(別名:Nuvion、抗CD3抗体)、ビタキシン(抗血管新生インテグリンavb3抗体)、ボロシキシマブ(Volociximab)(抗インテグリンα5β1)、ボツムマブ(votumumab)(別名:HumaSPECT、腫瘍抗原
に対するCTAA16.88抗体)、ザルツムマブ(別名:HuMax-EGFr、(抗EGFR抗体)、ザノリムマブ(別名:HuMax-CD4、抗CD4抗体)、ジラリムマブ(ziralimumab)(抗CD147(基本免疫グロブリン)抗体)、ゾリモマブ(zolimomab)(抗CD5抗体)、エタネルセプト(エンブレルR)、アレファセプト(Alefacept)(AmeviveR)、アバタセプト(オレンシアR)、 リロナセプト(Rilonacept)(Arcalyst)、14F7[抗IRP-2(鉄調節タンパク質2)抗体] 、Nat.Cancer Instから黒色腫および固形腫瘍治療のための14G2a(抗ガングリオシドGD2抗体)、前立腺癌を治療するためJ591(抗PSMA抗体、ワイルコーネル医科大学)、225.28S[抗HMW-MAA(高分子量黒色腫関連抗原)抗体、ソリンRadiofarmaci SRL(ミラノ、イタリア)黒色腫の治療における]、COL-1(Nat.Cancer Instから、大腸の治療癌および胃癌治療のための抗CEACAM3抗体、CGM1、)、CYT-356(OncoltadR、前立腺癌の治療)、HNK20(OraVax会社から呼吸器合胞体ウイルスの治療のために)、ImmuRAIT(IMMUNOMEDICS処理から非ホジキンリンパ腫の治療のため)、Lym-1(抗HLA-DR10抗体、腫瘍治療のためのペレグリ薬物(Peregrine Pharm)),MAK-195F(敗血症、毒素ショックの治療のためのAbbott/Knollから抗TNF抗体(腫瘍壊死因子、TNFA、腫瘍壊死因子-α、TNFSF2))、MEDI-500[別名:T10B9、抗CD3抗体、TRαβ(T細胞受容体α/β)、メディミューン社から移植片対宿主病の治療のための複合材料]、RING SCAN[ Neoprobe社から乳癌、結腸癌および結腸直腸癌の治療のための抗TAG72(72腫瘍関連糖タンパク質抗体)]、 Avicidin(抗-EPCAM抗体(上皮細胞接着分子)、抗TACSTD1抗体(腫瘍関連カルシウムシグナル伝達1)、抗GA733-2(胃腸腫瘍関連タンパク質2)、抗EGP-2抗体(上皮糖タンパク質2 );抗KSA抗体、KS1/4抗原、M4S,腫瘍抗原17−1A,、結腸癌、卵巣癌、前立腺癌、および非ホジキンリンパ腫の治療のためのNeoRx社からCD326; LYMPHOCIDE(IMMUNOMEDICS社、NJ)、スマートID10(Protein Desing Labs)、Oncolym(Techniclone社、カリフォルニア州)、Allomune(BioTransplant、CA)、抗VEGF抗体(ジェネンテック社、CA); CEAcide(IMMUNOMEDICS社、NJ)、IMC-1C11(イムクローン、NJ)およびセツキシマブ(インクローン会社、ニュージャージー州)を含むが、これらに限定されない。
抗原と結合するためのほかの抗体としては、アミノペプチダーゼN(CD13)、アネキシンA1、B7-H3(CD276、さまざまな癌)、CA125、CA15-3(がんしゅ)、CA19-9(がんしゅ)、L6(がんしゅ)、ルイスY(がんしゅ)、ルイスX(がんしゅ)、α-フェトプロテイン(がんしゅ)、CA242、胎盤アルカリホスファターゼ(がんしゅ)、前立腺特異抗原(前立腺)、前立腺酸性ホスファターゼ(前立腺)、上皮成長因子(がんしゅ)、CD2(ホジキン病、NHLリンパ腫、多発性骨髄腫)、εのCD3(T細胞リンパ腫、肺癌、乳癌、胃癌、卵巣癌、自己免疫疾患、悪性腹水)、CD19(B細胞悪性腫瘍)、CD20(NHL)、CD22(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、全身性エリテマトーデス)、CD30、CD33、CD38(多発性骨髄腫)、CD40(リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病)、CD51(転移性黒色腫、肉腫)、CD52、CD56(小細胞肺癌、卵巣癌、メルケル細胞癌、および液性腫瘍、多発性骨髄腫)、CD66e(癌)、CD70(転移性腎細胞癌および非ホジキンリンパ腫瘍)、CD74(多発性骨髄腫)、CD80(リンパ腫)、CD98(癌)、ムチン(がんしゅ)、CD221(固形腫瘍)、CD227(乳癌、卵巣癌)、CD262(非小細胞肺癌および他の癌)、CD309(卵巣癌)、CD326(固形腫瘍)、CEACAM3(結腸直腸癌、胃癌)、CEACAM5(癌胎児性抗原、CEA、CD66e)(乳癌、結腸直腸癌および肺癌)、DLL4(Δ-like-4)、EGFR(上皮成長因子受容体、種々の癌)、CTLA4(黒色腫)、CXCR4(CD184、ヘム腫瘍、固形腫瘍)、エンドグリン(CD105、固形腫瘍)、EPCAM(上皮細胞接着分子、膀胱、頭部、頸部、結腸癌、NHL前立腺癌、および卵巣癌)、ERBB2(上皮成長因子受容体2;肺癌、乳癌、前立腺癌)、FCGR1(自己免疫疾患)、FOLR(葉酸受容体、卵巣癌)、GD2ガングリオシド(癌)、G-28(細胞表面抗原糖脂質、黒色腫)、イディオタイプGD3(癌)、熱ショックタンパク質(癌)、HER1(肺癌、胃癌)、HER2(乳癌、肺癌および卵巣癌)、HLA-DR10(NHL)、HLA-DRB(NHL、B細胞白血病)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(がんしゅ)、IGF1R(インスリン様成長因子-1受容体、固形腫瘍、血液癌)、IL-2受容体(インターロイキン-2受容体、T細胞白血病およびリンパ腫)、IL-6R(インターロイキン6受容体、多発性骨髄腫、RA、キャッスルマン病、IL6依存性腫瘍)、インテグリン(αVβ3、α5β1、α6β4、αllβ3、α5β5、αVβ5様々な癌)、MAGE-1(がんしゅ)、MAGE-2(がんしゅ)、MAGE-3(がんしゅ)、MAGE-4(がんしゅ)、抗トランスフェリン受容体(がんしゅ)、P97(黒色腫)、MS4A1(膜貫通ドメイン4亜科Aメンバー、非ホジキンB細胞リンパ腫、白血病)、MUC1またはMUC1-KLH(乳癌、卵巣癌、子宮頚癌、気管支および胃腸癌)、MUC16(CA125)(卵巣癌)、CEA(結腸)、gp100(黒色腫)、MART1(黒色腫)、MPG(黒色腫)、MS4A1(膜貫通ドメイン4亜科A、小細胞肺癌、NHL)、核小体、神経癌遺伝子産物(がんしゅ)、P21(がんしゅ)、抗(N-ヒドロキシアセチルノイラミン酸、乳癌、黒色腫癌)、PLAP様精巣アルカリホスファターゼ(卵巣癌、精巣癌)、PSMA(前立腺癌)、PSA(前立腺)、RObO4、TAG72(腫瘍関連糖タンパク質72、白血病(AML)、胃癌、結腸直腸癌、卵巣癌)、T細胞の膜貫通タンパク質(癌)、タイ(CD202b)、TNFRSF10B(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10B、癌)、TNFRSF13B(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー13B、多発性骨髄腫、NHL、他の癌、RAおよびSLE)、TPBG(栄養膜糖タンパク質、腎細胞癌)、TRAIL-R1(TNF関連アポトーシスリガンド受容体1、リンパ腫、NHL、結腸直腸癌、肺癌)、VCAM-1(CD106、黒色腫)、 VEGF、VEGF-A、VEGF - 2(CD309)(種々の癌)を含むが、これらに限定されない。抗体により識別されたほかの腫瘍関連抗原は開示されている(Gerber等,mAbs 1:3 , 247-253 ( 2009) ; Novellino等,cancer immunol immunother. 54 ( 3 ) , 187 -207 ( 2005)Franke等,cancer biother radiopharm. 2000 , 15 , 459 - 76 )。ほかの多くの抗原としては、その他の異なるクラスタ(CD4 、 CD5 、 CD6 、 CD7 、 CD8 、 CD9 、 CD10 、 CD11a 、CD11b 、 CD11c、 CD12w 、 CD14 、 CD15 、 CD16 、 CDw17 、 CD18 、CD21, CD23 、 CD24 、 CD25 、 CD26 、 CD27 、 CD28 、 CD29 、 CD31 、 CD32 、CD34 、 CD35 、 CD36 、 CD37 、CD41 、 CD42 、 CD43 、 CD44 、 CD45 、 CD46 、 CD47 、 CD48 、 CD49b 、 CD49c 、 CD53 、 CD54 、 CD55 、CD58 、 CD59 、 CD61 、 CD62E 、 CD62L 、 CD62P 、 CD63 、 CD68 、 CD69 、CD71 、 CD72 、 CD79 、 CD79a 、CD79b 、 CD81 、 CD82 、CD83 、CD86、 CD87 、 CD88 、 CD89 、CD90、 CD91 、 CD95、 CD96 、CD100 、 CD103 、 CD105 、 CD106 、 CD109 、 CD117 、 CD120 、 CD127 、 CD133 、 CD134 、 CD135 、 CD138 、 CD141 、 CD142 、 CD143 、 CD144 、 CD147 、 CD151 、 CD152 、 CD154 、 CD156 、 CD158 、 CD163 、 CD166 、 CD168 、 CD184 、 CDw186 、 CD195 、 CD202 (a、b ) 、 CD209 、 CD235a 、 CD271 、 CD303 、 CD304)、Apo2、ASLG659、BMPR1B(骨形成タンパク質受容体)、CRIPTO、アネキシンA1、核小体、エンドグリン(CD105)、RObO4、アミノペプチダーゼN、Δ-様4(DLL4)、VEGFR-2(CD309),CXCR4 9CD184),Tie2,B7- H3,WT1,MUC1,LMP2,HPV E6 E7,EGFRvIII,HER-2/neu、イディオタイプ、MAGE A3,P53非変異体,NY-ESO-1,GD2,CEA,MelanA/MART1,Napi3b(NAPI-3B,NPTIIb,SLC34A2、溶質キャリアファミリー34、メンバー2、II型ナトリウム依存性リン酸トランスポーター3b)、ras変異体、gp100、p53変異体、プロテイナーゼ3(PR1)、bcr-abl、奇形由来増殖因子)、EphA受容体、EphB受容体、EGFr、EGFRvIII、ETBR(エンドセリン)、HER2/ neu、HER3、HLA-DOB(MHC II分子IA抗原)、インテグリン、IRTA2、MPF(MPF、MSLN、SMR、巨核球強化因子、メソセリン)、cripto、Sema 5b(FLJ10372、KIAA1445、Mm42015、SEMA5B、5EMAG、セマフォリン5 bHlog、sdemaドメイン、7血小板繰り返し配列、細胞質ドメイン)、PSCA、STEAP1(前立腺の6膜貫通上皮抗原)、及びSTEAP2(HGNC8639、IPCA - 1、PCANP1、STAMP1、STEAP2、STMP、前立腺)チロシナーゼ、サバイビン、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、PAP、ML-IAP、AFP、EpCAM、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、RhoC、TRP-2、GD3、フコースGM1、メソテリン、PSCA、MAGE A1、sLe(a)、CYP1B1、PLAC1、GM3、BORIS、Tn、GloboH、ETV6-AML、NY-BR - 1、RGS5、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、PAX5、OY-TES1、精子タンパク質17、LCK、HMWMAA、AKAP - 4、SSX2、XAGE1、B7H3、レグマイン(legumain)、ネクタイ2、ページ4(Page4)、VEGFR2、MAD-CT-1、FAP、PDGFR-β、MAD-CT-2、Fos蛋白関連抗原1がある。
異なる組合せや方法によって本発明における抗有糸分裂分子−結合分子の共役体(コンジュゲート物)ががん治療に適用することができる。これら癌としては、副腎皮質癌、肛門癌、膀胱癌、脳腫瘍(成人、脳幹グリオーマ、子供、小脳星状細胞腫、脳星状細胞腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性および松果体腫瘍、視覚路および視床下部膠腫)、乳癌、カルチノイド腫瘍、胃腸、原発不明がんしゅ、子宮頸がんしゅ、大腸がんしゅ、子宮内膜癌、食道癌、肝外胆管癌、ユーイング・ファミリー腫瘍(PNET)、頭蓋外悪性胚細胞腫瘍、眼癌、眼内黒色腫、胆嚢癌、胃癌(胃)、胚細胞腫瘍、性腺外、妊娠栄養膜腫瘍、頭頸部癌、下咽頭癌、膵島細胞がんしゅ、腎臓癌(腎細胞癌)、喉頭がんしゅ、白血病(急性リンパ芽球性、急性骨髄性、慢性リンパ性、慢性骨髄性、毛様細胞)、口唇および口腔癌、肝臓癌、肺癌(非小細胞、小細胞、リンパ腫(AIDS関連、中枢神経系、皮膚T細胞、ホジキン病、非ホジキン病、悪性中皮腫、黒色腫、メルケル細胞がんしゅ、原発不明の転移性扁平首癌、多発性骨髄腫及びその他の形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖症候群、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌、咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌(上皮、生殖細胞腫瘍、低悪性ポテンシャル腫瘍)、膵臓癌(外分泌腺、膵島細胞癌)、副鼻腔および鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、褐色細胞腫癌、下垂体癌、形質細胞腫、前立腺癌、横紋筋肉腫、直腸癌、腎細胞癌(腎癌)、腎盂及び尿管(移行細胞)、唾液腺癌、セザリー症候群、皮膚癌、皮膚癌(皮膚様T細胞リンパ腫、カポジ肉腫、黒色腫)、小腸癌、軟部組織肉腫、胃癌、精巣癌、胸腺腫(悪性)、甲状腺癌、尿道癌、子宮癌(肉腫)、子供の異常な癌、膣癌、外陰癌、ウィルムス腫瘍を含むが、これらに限定されない。
異なる組合せや方法によって本発明における抗有糸分裂分子−結合分子の共役体(コンジュゲート物)が自己免疫疾患の予防および治療に適用することができる。自己免疫疾患としては、自身免疫性胃酸缺乏慢性活動性肝炎、急性散在性脳脊髄炎、急性出血性白質脳炎、アジソン病、無ガンマグロブリン血症、円形脱毛症、筋萎縮性側索硬化症、強直性脊椎炎、アンチ糸球体基底膜/管状の基底膜腎炎、抗リン脂質症候群、抗シンセターゼ症候群、関節炎、アトピー性アレルギー、アトピー性皮膚炎、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性心筋症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患、自己免疫性リンパ球増殖症候群、自己免疫性末梢神経系疾患、自己免疫性膵炎、複数の自己免疫性内分泌障害I、II、III型、自己免疫性プロゲステロン皮膚炎、自己免疫性血小板減少性紫斑病、自己免疫性ブドウ膜炎、バーロー病/バーロー同心性硬化症、ベーチェット病、Berger病、Bickerstaffの脳炎、Blau症候群、水疱性類天疱瘡、キャッスルマン病、シャーガス病、慢性疲労性免疫機能障害症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経障害、慢性再発性多病巣性骨髄炎、慢性ライム病、慢性閉塞性肺疾患、アレルギー性肉芽腫性血管炎、瘢痕性類天疱瘡、セリアック病、コーガン症候群、寒冷凝集素症、補体成分C2欠損症、頭部動脈炎、クレスト症候群、クローン病(特発性炎症性腸疾患)、クッシング症候群、皮膚白血球破砕性血管炎、悪性萎縮性丘疹症、有痛脂肪症、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、1型糖尿病、びまん性皮膚強皮症、心筋梗塞症、円板状紅斑性狼瘡、湿疹、子宮内膜症、付着部炎関連関節炎、好酸球性筋膜炎、後天性表皮水疱症、結節性紅斑、特発性混合クリオグロブリン血症、エバンス症候群、進行性骨化性線維形成異常症、線維筋痛症、線維筋炎、線維化性肺胞隔炎、胃炎、消化管類天疱瘡、巨細胞性動脈炎、腎球体腎炎、グッドパスチャー症候群、バセドウ病、ギラン・バレー症候群、橋本脳症、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、アレルギー性紫斑病、妊娠性疱疹、化膿性汗腺炎、ヒューズ症候群(抗リン脂質抗体症候群)、低ガンマグロブリン血症、特発性炎症性脱髄疾患、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(自己免疫性血小板減少性紫斑病)、IgA腎症(Berger病)、封入体筋炎、炎症性脱髄性多発性神経障害、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群、若年性特発性関節炎、若年性関節リウマチ、皮膚粘膜リンパ節症候群、ランバート・イートン筋無力症候群、白血球破壊性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、リニアIgAの疾患(LAD)、ルー・ゲーリッグ病(筋萎縮性側索硬化症)、狼瘡様肝炎、紅斑性狼瘡、ブラウ症候群、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎、ミラー・フィッシャー症候群、混合結合組織病、強皮症、ミュシャ - ヤコブ病、マックル・ウェルズ症候群、多発性骨髄腫、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、神経性筋、眼瘢痕性類天疱瘡、オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群、オード甲状腺炎、回帰性リウマチ、パンダ症候群(合併連鎖球菌感染症の児童自己免疫神経精神障害)、腫瘍小脳変性症、発作性夜間血色素尿症、進行性半側顔面萎縮;、パキスタン - ジョージア症候群、扁平部炎症、天疱瘡、尋常性天疱瘡、悪性貧血、静脈周囲性脳脊髓炎、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発筋痛、多発性筋炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、進行性炎症性神経障害、乾癬、乾癬性関節炎、壊疽性膿皮症、純赤血球無形成性貧血、ラスムッセン脳炎、レイノー病、再発性多発性軟骨炎、ライター症候群、下肢静止不能症候群、後腹膜線維症、関節リウマチ、リウマチ熱、サルコイドーシス、統合失調症、シュミット症候群、シュニッツラー症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、脊椎関節症、粘着性血症候群、スティル病、スティッフマン症候群はだ、亜急性細菌性心内膜炎、スザック症候群、急性熱性好中球皮膚病、シデナム舞踏病、交感性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎)、トロサ・ハント症候群、横断性脊髄炎、潰瘍性大腸炎(特発性炎症性腸疾患)、未分化結合組織病、未分化脊椎関節症、血管炎、白斑、ウェゲナー肉芽腫症、ウィルソン症候群、ブルック・ウェストコット - アルドリッチ症候群を含むが、これらに限定されない。
もう一つの具体的な実施形態において、自己免疫疾患の治療または予防のための、コンジュゲートのための結合分子としては、抗エラスチン抗体; Abys抗上皮細胞抗体;抗基底膜のIV型コラーゲン蛋白抗体、抗核抗体、抗二本鎖DNA抗体、抗一本鎖DNA抗体、抗カルジオリピン抗体IgM、IgG;抗セリアック抗体;抗リン脂質抗体IgK、IgG;抗SM抗体;抗ミトコンドリア抗体;甲状腺抗体; 微粒体抗体、T-細胞抗体、サイログロブリン抗体、抗強皮症-70抗体(anti−SCL−70);抗ジョー抗体(anti−Jo)、抗U1RNP抗体(Anti-U.sub.1RNP);抗La/SSB抗体;抗SSA抗体;抗SSB抗体; 壁細胞抗体; 抗ヒストン抗体;抗RNP抗体;C-ANCA;P-ANCA;抗セントロメア抗体; 抗フィブリン抗体、抗GBM抗体、抗ガングリオシド抗体;抗デスモソーム糖タンパク質3コア抗体(anti−Desmogein 3)、抗P62抗体、抗SP100抗体、抗ミトコンドリアM2抗体、リウマチ因子抗体、抗MCV抗体;抗トポイソメラーゼ抗体;抗好中球細胞質(cANCA)抗体を含むが、これらに限定されない。
いくつかの好ましい実施形態において、本願発明中の共役コンジュゲートに用いる結合分子は、自己免疫疾患に関連する活性化リンパ球によって発現された受容体又は受容体複合体と結合することができる。受容体又は受容体複合体は、たとえば、免疫グロブリン遺伝子スーパーファミリーのメンバー(例えば、CD2、CD3、 CD4、CD8、 CD19、CD22 、CD28、 CD79 、CD90、 CD152/CTLA−4 、 PD− 1 、又はICOS )、TNF受容体スーパーファミリー(例えば、CD27 、 CD40 、 CD95/Fas 、 CD134/OX40 、 CD137/4−1BB 、 INF −R1 、 TNFR − 2 、RANK、TACI 、 BCMA 、オステオプロテゲリン、 Apo2/TRAIL−R1 、 TRAIL−R2 、 TRAIL−R3 、 TRAIL− R4及び30 APO− 3)、インテグリンタンパク質、サイトカイン受容体、ケモカイン受容体、主要組織適合性タンパク質、レクチン( C型,S型或I型)、または補体調節たんぱく質が挙げられる。
もう一つの具体的な実施形態において、ウイルス類抗原または細菌類抗原に対して免疫的特異性を有する有用な結合体はヒト化又はヒトモノクローナル抗体である。本文に用いられている用語の「ウイルス類抗原」には、免疫応答を誘発し得るいかなるウイルスペプチド、ポリペプチドタンパク質(例えば、HIVgp120 ,HIV nef , RSV F糖タンパク質、インフルエンザウイルスノイラミニダーゼ、インフルエンザウイルス血球凝集素、HTLVtax、単純ヘルペスウイルス糖タンパク質(例えば、gB, gC ,gD及びgE)、及びB型肝炎表面抗原)を含むが、これらに限定されない。本文に用いられている用語の「細菌類抗原」には、免疫応答を誘発し得るいかなる微生物ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、炭水化物、多糖、脂質分子(例えば、細菌、真菌、病原性原生動物、酵母ポリペプチド(例えば、LPSおよび莢膜多糖5/8など))を含むが、これらに限定されない。ウイルスまたは細菌感染症の治療に有用なI型抗体には、パリビズマブ(RVS感染の治療に用いるヒト抗呼吸器合胞体ウイルスモノクローナル抗体)、PRO542(HIV感染の治療に用いるCD4融合抗体)、Ostavir(B型肝炎ウイルスの治療に用いるヒト抗体)、PROTVIR(サイトメガロウイルスの治療に用いるヒト抗体IgG.sub.1抗体)、アンチリポ多糖(anti−LPS)抗体を含むが、これらに限定されない。
本願発明の結合分子−抗有糸分裂剤コンジュゲート物は、感染症の治療に用いられている。これら感染症としては、アシネトバクター感染症、放線菌症、アフリカ睡眠病(アフリカトリパノソーマ症)、エイズ(後天性免疫不全症候群)、アメーバ症、アナプラズマ、炭疽菌、細菌結核感染、溶血秘密アルゼンチン出血熱、回虫症、アスペルギルス症、アストロウイルス感染症、バベシア症、セレウス菌感染症、細菌性肺炎、細菌性膣炎、バクテロイデス感染、バランチジウム症、ベイリー線虫回虫感染症、BKウイルス感染、黒色砂毛、ブラストシスホミニス感染症、ブラストミセス、ボリビア出血熱、ボレリア感染症、ボツリヌス中毒(および乳児ボツリヌス症)、ブラジル出血熱、ブルセラ症、Bohuoerde結核感染、ブルーリ潰瘍、感染カリシウイルス(ノロウイルス、サポウイルス)、カンピロバクター感染症、カンジダ感染症(カンジダ症、鵞口瘡)、キャット・スクラッチ病、蜂巣炎、シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)、軟下疳、水痘、衣原体、肺炎衣原体感染、霍乱、着色真菌症、肝吸虫病、クロストリジウム・ディフィシル感染症、コクシジオイデス症、コロラドダニ熱、風邪(急性ウイルス性鼻咽頭炎、急性鼻炎)、クロイツフェルト・ヤコブ病、クリミア - コンゴ出血熱、クリプトコッカス、クリプトスポリジウム、皮膚幼虫移行、シクロスポラ感染症、嚢虫症、サイトメガロウイルス感染、デング熱、二核アメーバ症、ジフテリア、裂頭条虫症、メジナ虫症、エボラ出血熱、包虫症、エールリヒア症、蟯虫(蟯虫感染症)、腸球菌感染症、エンテロ・ウイルス感染症、発疹チフス、伝染性紅斑(第五病)、子供急性発疹、肥大吸虫症、片吸虫病、致死性家族性不眠症、フィラリア症、ウェルシュ菌によって引き起こされる食中毒、非寄生アメーバ感染症、フゾバクテリウム感染症、ガス壊疽(クロストリジウム筋壊死)、ジオトリクム症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、ランブル鞭毛虫症、鼻疽、顎口虫症、淋病、鼡径部肉芽腫(ドノヴァン症)、A群連鎖球菌感染症、B群連鎖球菌感染症、インフルエンザ菌感染症、手足口病(HFMD)、ハンタウイルス肺症候群、ヘリコバクターピロリ感染、溶血性尿毒症症候群、腎症候性出血熱、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、単純ヘルペス、ヒストプラスマ症、鉤虫感染、人間バルカンウイルス感染、人間エールリヒア症エバンス、ヒト顆粒球アナプラズマ症、ヒト・メタニューモウイルス感染症、ヒト単球性エー. リキア症、ヒト乳頭腫ウイルス感染、ヒトパラインフルエンザウイルス感染、小形条虫症、インフルエンザ、イソスポラ症、川崎病、単核(球)症、キム菌感染、クールー、ラッサ熱、レジオネラ症(在郷軍人症)、レジオネラ症(ポンティアック熱)、リーシュマニア症、ハンセン病、レプトスピラ症、リステリア症、ライム病(ライムボレリア)、リンパフィラリア症(象皮病)、リンパ球性脈絡髄膜炎、マラリア、マールブルグ出血熱、麻疹、類鼻疽(ホイットモア病)、髄膜炎、髄膜炎菌性疾患、メタゴニムス症、微胞子虫症、伝染性軟属腫、流行性耳下腺炎、発疹チフス(風土病発疹チフス)、マイコプラズマ肺炎、菌腫、ハエ病、新生児結膜炎(新生児眼炎)、クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD ,nvCJD)、ノカルジア症、オンコセルカ症(失明性のフィラリア症)、副コクシジオイデス症(南米ブラストミセス)、肺吸虫症、パスツレラ病、アタマジラミ(アタマジラミ)、ボディシラミ病(ボディシラミ)、ケジラミ病(ケジラミ、Crarb ice)、骨盤内炎症性疾患、百日咳(Wooping cough)、疫病、肺炎球菌感染症、カリニ肺炎、肺炎、ポリオ、プレボテラ感染症、PAME、進行性多巣性白質脳症、オウム病、Q熱、狂犬病、ラット咬傷発熱、呼吸器合胞体ウイルス感染、ライノウイルス感染、リケッチア感染症、リケッチア、リフトバレー熱、ロッキー山紅斑熱、ロタウイルス感染症、風疹、サルモネラ症、SARS(重症急性呼吸器症候群)、疥癬、住血吸虫症、敗血症、下痢(赤痢)、帯状疱疹(Herpes zoster)、天然痘、スポロトリクム、ブドウ球菌食中毒、ブドウ球菌感染、線虫、梅毒、条虫症、破傷風(開口障害)、白癬性毛瘡(Barber‘s itch)、手部白癬、黒色ひこう疹、足部白癬、爪白癬、癜風、トキソカラ症(眼幼虫移行症)、トキソカラ症(内臓幼虫移行症)、トキソプラズマ症、旋毛虫、トリコモナス症、クリプトビオシス(鞭虫感染症)、肺結核症、野兎病、尿素分解尿素マイコプラズマ感染、ベネズエラウマ脳炎、ベネズエラ出血熱、ウイルス性肺炎、ウエストナイル熱、白髪根粒菌病、偽結核菌感染症、エルシニア症、黄熱病、接合菌症を含むが、これらに限定されない。
本願明細書前文に記載された結合分子、好ましくは、抗体は、下記の抗病原性株に用いられることが可能である。抗病原性株としては、アシネトバクター・バウマニ、イスラエル放線菌、アクチノマイセス・オドントリチカス(Actinomyces odontolyticus)と放線菌ピオニプロピオン酸、トリパノソーマ・ブルーセイ、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、赤痢アメーバ、アナプラズマ属、炭疽菌、メチルスヘモリティクム(Arcanobacterium haemolyticum)、フニンウイルス、回虫、アスペルギルス、アストロウイルス科、バベシア属、セレウス菌細菌属、マルチプル・バクテリア、バクテロイデス属、結腸ポーチ繊毛虫、ベイリー回虫線虫属、BKウイルス、ピエドライア・ホルタエ(Piedraia hortae)、ブラストシスティス・ホミニス、皮炎芽生菌病、マクポ・ウイルス、ボレリア属、ボツリヌス菌、サビア、ブルセラ属、通常バークホルデリア・セパシアと他のバークホルデリア種、マイコバクテリウム・ウルセランス、カリシウイルス科ファミリー、カンピロバクター菌、通常カンジダ・アルビカンスと他のカンジダ種、バルトネラ・ヘンセラ菌(英:Bartonella henselae)、A群連鎖球菌及びブドウ球菌、クルーズトリパノソーマ、軟性下疳菌、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、クラミジア・トラコマチス、クラミジア・ニューモニエ、コレラ菌、フォンセカエ・ペドロソイ、肝吸虫症、クロストリジウム・ディフィシレ、コクシジオイデス・イミティス、コクシジオイデス・ポサダシ、コロラドダニ熱ウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、クロイツフェルト・ヤコブ病・プリオン、クリミア - コンゴ出血熱ウイルス、クリプトコックス・ネオフォルマンス、クリプトスポリジウム属、猫鉤虫、共寄生虫、シクロスポラ、有鉤条虫、サイトメガロウイルス、デング熱ウイルス(DEN-1,DEN-2,DEN-3とDEN-4)-フラビウイルス、脆弱なデュアルコアアメーバ、コリネバクテリウム・ジフテリア、裂頭条虫属、メジナ虫(Dracunculus medinensis)、エボラウイルス、エキノコックス属、エーリキア属、蟯虫、エンテロコッカス属、エンテロウイルス属、発疹チフス・リケッチア、パルボウイルスB19、ヒトヘルペスウイルス6型、ヒトヘルペスウイルス7型、肥大吸虫、肝蛭と巨大肝蛭、FFIプリオン、フィラリアヘッド上科、ウェルシュ菌、フソバクテリウム、ウェルシュ菌、他のクロストリジウム属、ゲオトリクム カンジドウム、GSSプリオン、ランブル鞭毛虫(Giardia lamblia)、バークホルデリア鼻疽菌、顎口顎線虫、剛棘顎口虫、淋菌、肉芽腫菌、化膿連鎖球菌、ストレプトコッカス・アガラクティエ、インフルエンザ菌、腸内ウイルス、ほとんどのコクサッキーA型ウイルス、腸内ウイルス71型、シンノンブルウイルス、ヘリコバクター・ピロリ、大腸菌O157:H7、ブニヤウイルス科、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、ヒストプラスマ・カプスラーツム、十二指腸鉤虫、アメリカ鉤虫、インフルエンザ菌、ボカ人間ウイルス、エーリキア・エウィンギ(Ehrlichia ewingii)、アナプラズマ・ファゴサイトフィルム、ヒトメタニューモウイルス、エールリッヒア・シャフェンシス、ヒトパピローマウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルス、矮小条虫、縮小条虫、エプスタイン・バー・ウイルス、オルトミクソウイルス科、イソスポーラ ・ベリ(Isospora belli)、キンゲラ・キンゲ(Kingella kingae)、肺炎桿菌、クレブシエラオツェーナ、クレブシエラリノシェレロモーティス(Klebsiella rhinoscleromotis)、クーループリオン、ラッサ熱ウイルス、レジオネラ・ニューモフィラ、レジオネラ・ニューモフィラ、リーシュマニア、ハンセン菌とマイコバクテリウム・レプロマトーシス(Mycobacterium lepromatosis)、レプトスピラ属、リステリア菌、ボレリア病と他のボレリア種、バンクロフト糸状虫とマレー糸状虫、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、プラスモジウム属(Plasmodium genus)、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、偽鼻疽菌(Burkholderia pseudomallei)、髄膜炎菌、横川吸虫、微胞子虫門、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)、ムンプスウイルス、リケッチア・チフィ、マイコプラズマ・ニューモニエ、種々の細菌(アクチノミセトーマ)および真菌(真菌性菌腫)、寄生ハエの幼虫の双翅目、クラミジア・トラコマチスや淋菌、vCJDプリオン、ノカルジア・アステロイデスおよび他のノカルジア種、回旋糸状虫、ブラジルブラストミセス、肺吸虫およびその他の肺吸虫属、パスツレラ属、アタマジラミ、コロモジラミ、フチルス・プビス(Phthirus pubis)、百日咳菌、ペスト菌、肺炎球菌、ニューモシスチス嚢虫症、ポリオウイルス、プレボテラ属、ネグレリアのアメーバ、JCウイルス、オウム病クラミジア、コクシエラ・バーネッティ、狂犬病ウイルス、ビーズチェーン大腸菌およびラット咬傷発熱スピロヘータ、呼吸器RSウイルス、シベリア鼻ブム、ライノウイルス、リケッチア属、リケッチアダニ、ロッキー山紅斑熱リケッチア、リケッチアリケッチア、ロタウイルス、風疹ウイルス、サルモネラ属、非定型肺炎コロナウイルス、疥癬ダニ、住血吸虫属、赤痢菌、水痘帯状疱疹ウイルス、大痘瘡や小痘瘡、スポロトリクスのシェンキー、ブドウ球菌属、黄色ブドウ球菌、化膿連鎖球菌、糞線虫、梅毒スピロヘータ、条虫属、破傷風菌、白癬、トリコフィトン・トンズランス、白癬、エピデルモフィト. ン・フロッコースム、紅色白癬菌及び毛瘡白癬菌、紅色白癬菌、ホルテア・ウェ ルネッキ、白癬、マラセチア属、イヌ回虫や猫回虫、トキソプラズマ、旋毛虫、膣トリコモナス、鞭虫、結核菌、トゥーラホットフランシス細菌、ウレアプラズマ・ウレアリティカム、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、コレラ菌、グアナリトウイルス、西ナイルウイルス、白髪胞子菌、仮性結核菌、腸炎エルシニア、黄熱病ウイルス、ケカビ目(ムコール症)と昆虫メッシュカビ(エントモフトラ症)、緑膿菌、カンピロバクター胎児(ビブリオ)、アエロモナス細菌、エドワードシエラ属.タルダ、ペスト菌、志賀赤痢菌、赤痢菌、赤痢ソンネ、ネズミチフス菌、トレポネーマ・ペルテヌエ、トレポネーマ カラテネウム、フェンセンブルグドルフェリ、ボレリア・ブルグドルフェリ、レプトスピラ出血性黄疸、ニューモシスチスカリニ、ウシ流産菌、ブタ流産菌、マルタ熱菌、マイコプラズマ属、発疹チフスリケッチア、リケッチアツツツガムシ、クラミジア属、病原性真菌(アスペルギルス・フミガーツス、カンジダ・アルビカンス、ヒストプラスマカプスラーツム);原虫(赤痢アメーバ、膣トリコモナス、人トリコモナス、トリパノソーマガンビエンス、ローデシアトリパノソーマ、ドノバンリーシュマニア、リーシュマニア熱帯、リーシュマニアブラジル、ニューモシスチスカリニ肺炎、三日熱マラリア原虫、熱帯熱マラリア原虫、悪性マラリア);または蠕虫(日本住血吸虫、マンソン住血吸虫、ビルハルツ住血吸虫と鉤虫)を含むが、これらに限定されない。
他の抗体は、本願発明の結合リガンドとして下記のウイルス性疾患の治療に用いられる。これら病原性ウイルス抗原としては、ポックスウイルス科(Poxyiridae)、ヘルペスウイルス科、アデノウイルス科、パポバウイルス科、エンテロウイルス科、小さなRNAウイルス科、パルボウイルス、レオウイルス、レトロウイルスファミリー、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、流行性耳下腺炎、麻疹、呼吸器合胞体ウイルス、風疹、アルボウイルス、ラブドウイルス、アレナウイルス科、非A/非B型肝炎ウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、ロタウイルス、腫瘍ウイルス[例えば、HBV(肝細胞癌)、HPV(子宮頸癌、肛門癌)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(カポジ肉腫)、EBウイルス(鼻咽頭癌、バーキットリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫)、MCPyV(メルケル細胞癌)、SV40(シミアンウイルス40)、HCV(肝細胞癌)、HTLV-I(成人T細胞白血病/リンパ腫)];ウイルスによって引き起こされる免疫疾患:[例えば、ヒト免疫不全ウイルス(AIDS)]、CNSウイルス:[例えば、JCV(進行性多巣性白質脳症)、MeV(亜急性硬化性全脳炎)、LCV(リンパ球性脈絡髄膜炎)、アルボウイルス脳炎、オルトミクソウイルスウイルス科(おそらく)(嗜眠性脳炎)、RV(狂犬病)、水疱性口内炎、ヘルペスウイルス性髄膜炎、ラムゼイ・ハント症候群II型;ポリオウイルス(急性灰白髄炎、ポリオ後症候群)、HTLV-I(熱帯性痙性麻痺)];サイトメガロウイルス(CMV網膜炎、HSV(ヘルペス性角膜炎));心血管病ウイルス[例えばCBV(心膜炎、心筋炎)];呼吸器系/急性鼻咽頭炎/ウイルス性肺炎:[EBウイルス(EBV感染症/伝染性単核球症)、サイトメガロウイルス、SARSコロナウイルス(重症急性呼吸器系症候群)、オルトミクソウイルスウイルス科:インフルエンザウイルスA/ B/ C(インフルエンザ/鳥インフルエンザ)、パラミクソウイルス:ヒトパラインフルエンザウイルス(パラインフルエンザ)、RSV(ヒト呼吸器合胞体ウイルス)、hMPV];消化系ウイルス[MuV(流行性耳下腺炎)、サイトメガロウイルス(CMV性食道炎);アデノウイルス(アデノウイルス感染);ロタウイルス、ノロウイルス、アストロウイルス、コロナウイルス、HBV(B型肝炎ウイルス)、CBV、HAV(A型肝炎ウイルス)、HCV(C型肝炎ウイルス)、HDV(D型肝炎ウイルス)、HEV(E型肝炎ウイルス)、HGV(G型肝炎ウイルス)];泌尿生殖器系ウイルス[例えば、BKウイルス、MuV(流行性耳下腺炎)]を含むが、これらに限定されない。
更なる目標によれば、本願発明は、前記共役薬物成分を他の利用可能な薬物担体と結合させたものを癌及び自己免疫疾患の治療薬物とすることをも含んでいる。本願発明において、癌及び自己免疫疾患を治療するための方法には、インビトロ、インビボまたはエキソビボ療法が含まれている。インビトロ療法の適用例としては、インビトロ培養細胞を薬物で処理することによって、目標抗原を表現しない細胞以外のすべての細胞を殺すか、または、所望でない抗原を表現する細胞を殺すという例がある。エクスビボ治療法の治療法の一例としては、インビトロで造血幹細胞を処理することによって、患部または悪性細胞を殺した後、患者の体内に戻させるという例がある。例えば、臨床の場合、エキソビボ療法によって骨髄またはリンパ球中の腫瘍細胞を排除した後、元患者の体内に戻させることで癌及び自己免疫疾患を治療するか、又は、移植前に骨髄中のT細胞及び他のリンパ細胞を除去することによって、移植物の免疫拮抗反応を防ぐ。実施方法は下記のとおりである。患者又は他の個体から骨髄細胞を獲得した後、本願発明の共役薬物を加えた血清含有培地で37℃培養する。薬物濃度範囲は1pM〜0.1mM、培養時間は約30分間〜約48時間である。薬物の具体的な濃度および時間は、経験豊富な臨床医によって決められるものである。培養終了後、骨髄細胞を血清含有培地で洗浄した後、静脈内注射によって人体内に注入する。骨髄細胞の獲得又は再注入治療の前に、患者に他の治療(例えば、アブレーション放射線療法または全身化学療法)が必要である場合、処理後の骨髄細胞を、標準的な液体窒素医療デバイスに格納することができる。
体内臨床応用において、本願発明の共役薬物は、溶液の形式、又は滅菌水に溶解した後に注射可能な凍結乾燥固体の形式で提供されている。適切な共役薬物の投与方法の例は下記のとおりである。共役薬物を毎週に静脈を介して一回注入することを、8週続けることになる。単回投与量を50〜500mLの生理食塩液に溶解させ、生理食塩液にヒト血清アルブミンを加えることができる(例えば、0.5 ml〜1mlの100mg/ mlの濃縮ヒト血清アルブミン)。薬剤投与量は大体、週に50μg〜20mg/体重1キログラム当りであり、静脈注射(毎回の注射量が10μg〜200mg/kg体重)である。8週の治療が終了後、患者は、新ラウンドの治療を受けることができます。投与経路、賦形剤、希釈剤、投与量、治療期間を含め、詳細な治療方法は、経験豊富な臨床医によって決めされることになります。
インビボまたはex vivo法によって細胞群を選択的に死滅させることで疾患を治療する例としては、いずれかの種類の癌、自己免疫疾患、移植拒絶反応、および(ウイルス、細菌または寄生虫を含む)感染がある。
理想の生物学効果に必要な共役薬物の量は複数の要素によって異なっている。これらの要素は、化合物の性質特徴、有効性及び共役薬物の生物利用度、疾患の類型、患者の人種、患者の病的状態、投与の経路を含み、これら要素は共同して、投与スケジュールおよび投与経路を決めることになる。
要約すると、本願発明の共役薬物は、体積比0.1〜10質量%で生理的緩衝液に溶解した、非経口投与のためのものであってもよい。典型的な用量は、1μg〜0.1g/1日あたり体重1kgあたりとする。推薦された薬物投与量の範囲は0.01mg 〜20mg/1日あたり体重1kgあたり、または、等価線量の児童用量である。推薦された薬物投与量は、下記の変数にかかるものである。例えば、投与の選択されたモードにおける疾患または障害のタイプ、個々の患者の全体的な健康状態、共役薬物の相対的な生物学的活性、化合物の剤形、投与様式(静脈内、筋肉内、またはその他)、薬物動態学的特性、ならびに投与速度(単回注射または連続注入)および投与スケジュール(一定時間内に投与の頻度)が含まれている。
本発明の共役薬剤は、単位剤量で投与することができる。ここで、「単位剤量」とは、一人の患者に投与される一回の用量を意味する。薬剤の単位剤量は、簡単で便利なパッケージングで使用することができ、単位剤量の薬剤は、物理的および化学的に安定な活性を維持するために、共役薬物自体、または後述の薬学的に許容される混合物である。典型的な一日投与量は、体重1キログラム当たり0.01〜100mgの範囲である。一般に、単位剤量は、1〜3000mgの一日の範囲である。推薦される単位剤量は1日4回、1mg〜500mg;または、10mg 〜500mgを1日1回投与する。本発明の共役薬剤は、医薬製剤に、1種以上の薬学的に許容される賦形剤を添加することによって調製することができる。単位剤量の薬剤は、経口投与のために、錠剤、単純カプセルまたは軟カプセルとして;鼻腔内投与のために、粉末、点鼻剤、またはエアロゾルとして;または、皮膚投与のために、例えば軟膏、クリーム、ローション、ゲルまたはスプレーまたは皮膚パッチとして投与され得る。薬剤は、好都合には単位剤形で投与することができ、薬学の任意の公知の方法で調製することができる。例えば、「Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21th ed.; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2005年」に記載の方法を参照できる。
本願発明の化合物を含んだ薬物剤型は、医薬物組成物を含み、経口または腸管外の投与が好ましい。例えば、錠剤、粉末、カプセル、錠剤(糖衣錠)など経口投与の薬物剤型は、以下の原料または類似の性質を有する他の化合物を1つ以上含むことができる。例えば、微結晶性セルロース、またはトラガカントゴムなどの結合剤;デンプンもしくはラクトースなどの希釈剤;分散剤、例えば、デンプン、セルロース誘導体など;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムなど;コロイダルシリカ等の流動促進剤本体;スクロースまたはサッカリンような甘味剤;ペパーミントやサリチル酸メチルなどの着香剤がある。カプセルは、硬質または軟質の形式で、ゼラチンの混合物により、選択によって可塑剤と混合で得られ、同じようにデンプンカプセルは得られる。さらに、投与単位の物理的形態は、例えば、糖衣、シェラックまたは腸溶剤など様々な異なる材料に変える追加することができる。シロップまたはエリキシル剤のような他の経口剤形は、甘味剤、保存剤、顔料、着色剤および調味剤を含むことができる。さらに、活性化合物は、別の処理及び製剤で速溶性剤形、徐放性または持続放出剤形を製造することができ、好ましくは、剤形が持続放出剤形である。好ましい錠剤製剤は、混合物で、ラクトース、コーンスターチ、ケイ酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどを含有する。
腸管外の投与用の液体製剤は、無菌の水性または非水性溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。液体薬剤は、結合剤、緩衝剤、防腐剤、キレート剤、甘味剤、香味剤および着色剤などを含有してもよい。非水性溶媒は、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、およびオレイン酸エチルなどの有機脂質を含む。水性溶媒は、水、エタノール、緩衝剤および塩の混合物を含む。特に、生体適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコライドコポリマー、またはポリエチレングリコール/ポリグリセリンコポリマーは、活性薬剤の放出制御賦形剤として使用することができる。静脈注射ために賦形剤は、液体および栄養補充液、電解質補充及びリンゲルデキストロース(Ringer's dextrose)に基づく賦形剤、および類似の材料を含むことができる。本発明の活性剤のための他の可能な腸管外の送達系は、エチレン - 酢酸ビニルコポリマー粒子、移植可能な浸透圧ポンプ、およびリポソームを含む。
投与の他の可能なモードは、吸入剤を含み、吸入剤は乾燥粉末、エアロゾルおよび滴剤を含む。吸入剤は、例えば、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル、グリココール酸塩、デオキシコール酸塩または油性溶液が含まれてもよく、点鼻薬により、コロイドで鼻腔内投与する。トローチ剤が錠剤、キャンディのような錠剤などを含み、スクロース、アラビアゴムなど、グリココール酸塩ような他のアクセサリーなどの香味剤を含有することができる。単位剤形に適した坐剤は、例えば、ココアバターのような固体担体に、サリチル酸を添加してもよい。皮膚局所用製剤は、プラスター、エマルジョン、ローション、パッチ、ゲル、スプレー、エアロゾルまたはオイルの製剤が好ましい。ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、およびそれらの混合物は薬物担体として使用することができる。皮膚投与形態は、パッチ、エマルジョン、緩衝液、ポリマーまたは接着剤に溶解または分散することができる。
特に、本発明の共役薬物は、他の知られる薬物、たとえば、化学療法、放射線療法薬、免疫療法薬、自己免疫疾患治療薬、抗感染薬、または他の抗体の薬物など、または未知の薬物と併用することができ、相乗効果を達成する。相乗薬または放射線療法は、本発明の共役薬物の前にまたは後に、薬物投与または施行することができ、1時間、12時間、1日、1週間、1ヶ月間本発明の共役薬物の前または後に投与することができるが、数ヶ月であってもよい。
他の実施形態において、相乗効果を奏する薬物は、下記のものを含むが、これらに限定されない。
1)化学療法薬:アルキル化剤:a).例えば、[ナイトロジェンマスタード:(クロランブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、メクロレタミン、メルファラン、トロホスファミド);ニトロソ尿素化合物:(カルムスチン、ロムスチン);アルキルスルホネート(ブスルファン、トレオスルファン);トリアゼン(ダカルバジン);白金含有化合物:(カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン)];b)植物アルカロイド:例えば[ビンカアルカロイド:(ビンクリスチン,ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン); タキソイド類化合物:(パクリタキセル、ドセタキセル)];c). DNAトポイソメラーゼ阻害剤:例えば、[エピポドフィリン:(9-アミノカンプトテシン、カンプトテシン、クリスナトール、エトポシド、リン酸エトポシド、イリノテカン、テニポシド、トポテカン);マイトマイシン:(マイトマイシンC)];d). 代謝拮抗剤:例えば,{[抗葉酸:ジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害剤:(メトトレキサート、トリメトレキサート); IMPデヒドロゲナーゼ阻害剤(ミコフェノール酸、チアゾフリン、リバビリン、EICAR);リボヌクレオチド還元酵素阻害薬(ヒドロキシカルバミド、デフェロキサミン)];ピリミジン類似体:ウラシル類似体(5-フルオロウラシル、ドキシフルリジン、ラルチトレキセド(トミュデックス));シトシンアナログ:(シタラビン、シタラビン、フルダラビン);プリン類似体:(アザチオプリン、メルカプトプリン、チオグアニン)]}; e) ホルモン:例えば,{受容体拮抗薬:[抗エストロゲン:( メゲストロール、ラロキシフェン、タモキシフェン); LHRHアゴニスト:(ゴセレリン、酢酸リュープロリド);抗アンドロゲン:(ビカルタミド、フルタミド)]; レチノイド/三角筋:[ビタミンD3類似体(CB1093、EB1089 KH1060、コレカルシフェロール、ビタミンD2)、光線力学的治療法:(ベルテポルフィン、PC4、デメトキシヒポクレリン);サイトカイン:(インターフェロン-α、インターフェロン-γ、腫瘍壊死因子(TNF)、ヒトタンパク質含有TNFドメイン)]};f) キナーゼ阻害剤:例えば,bibw 2992(抗EGFR/ Erb2)、イマチニブ、ゲフィチニブ、ペガプタニブ、ソラフェニブ、ダサチニブ、スニチニブ、エルロチニブ、ニロチニブ、ラパチニブ、アキシチニブ、パゾパニブ。バンデタニブ、e7080(抗VEGFR2)、ムブリチニブ、ポナチニブ、バフェチニブ(ap24534)、HQP1351、バフェチニブ(INNO-406)、ボスチニブ(SKI-606)、スニチニブ、カボザンチニブ、Volitinib、ビスモデギブ、イニパリブ、ルキソリチニブ、CYT387、アクシチニブ、チボザニブ、ベバシズマブ、ソラフェニブ、トラスツズマブ、セツキシマブ、ラニビズマブ、パニツムマブ、イスピネシブ;g)その他のカテゴリー:例えば、ゲムシタビン、エポキソミシン(例えば、レナリドミド)、ボルテゾミブ、サリドマイド、レナリドミド、 ポマリドマイド、トセドスタット、ザイブレスタット、PLX4032、Sta-9090、Stimuvax、アロベクチン-7、ザイゲバ、プロベンジ、エルボイ、イソプレン阻害剤(例えば、ロバスタチン)、ドーパミン作動性神経毒(例えば、1-メチル-4-フェニルピリジンイオン)、細胞周期阻害剤(例えば、スタウロスポリン)、ダクチノマイシン(例えば、ダクチノマイシンD、コスメゲン)、ブレオマイシン(例えば,ブレオマイシンブレオマイシンA2、B2、ペプロマイシン)、アントラサイクリン(例えば,ダウノマイシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、イダルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシン、ミトキサントロン、MDR阻害剤(例えばベラパミル)、Ca2+ ATP阻害剤(タプシガルギン)、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、モセチノスタット(MGCD0103)、ベリノスタット、PCI-24781、エンチノスタット、SB939、レスミノスタット、ギビノスタット、AR-42、スルフォラファン、トリコスタチンA);タプシガルギン、セレコキシブ、グリタゾン、エピガロカテキンガレート、ジスルフィラム、サリノスポラミドA。
2)抗自己免疫疾患薬:シクロスポリン、シクロスポリンA、アザチオプリン、アミノカプロン酸、ブロモクリプチン、クロラムブシル、クロロキン、シクロホスファミド、コルチコイド(例えば,ホルモン剤、ベタメタゾン、ブデソニド、フルニソリド、フルチカゾンプロピオン酸エステル、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、フルオコルトダナゾール、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、デヒドロイソアンドロステロン、エタネルセプト、ヒドロキシクロロキン、インフリキシマブ、メロキシカム、メトトレキサート、ミコフェノール酸モフェチル、シロリムス、タクロリムス、プレドニゾンを含むが、これらに限定されない。
3).抗感染薬:アミノグリコシド:アミカシン、アストロマイシン、ゲンタマイシン(ネチルマイシン、シソマイシン、イセパマイシン)、ハイグロマイシン、カナマイシン(アミカシン、アルベカシン、アミノデオキシカナマイシン、ジベカシン、トブラマイシン)、ネオマイシン(ネオマイシンB、パロモマイシン、リボスタマイシン)、ネチルマイシン, スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ベルダミシン;b). アンフェニコール:アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、チアンフェニコール;c). アンサマイシン:ゲルダナマイシン、ハービマイシン;d) カルバペネム:ビアペネム、ドリペネム、エルタペネム、イミペネム/シラスタチン、メロペネム、パニペネム;e). セフェム:カルバセフェム(ロラカルベフ)、セファセトリル、セファクロル、セフラジン、セファドロキシル、セファロニウム、セファロリジン、セファロチンまたはセファロスポリン、セファレキシン、セファログリシン、セファマンドール、セファピリン、セファトリジン、セファザフル、セファゼドン、セファゾリン、セフブペラゾン、セフカペン、セフダロキシム、セフェピム、セフミノックス、セフォキシチン、セフプロジル、セファロスポリン、セフテゾル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフメノキシム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セホラニド、セフォタキシム、セフォチアム、セフォゾプラン、セファレキシン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフチブテン、セフチオレン、セフチゾキシム、セフタジジム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファゾリンフラン、セファマイシン(セフォキシチン、セフォテタン、セフメタゾール)、オキサセフェム(フロモキセフ、ラタモキセフ);f). 糖ペプチド:ブレオマイシン、バンコマイシン(オリタバンシン、テラバンシン)、テイコプラニン(ダルババンシン)、ラモプラニン、キュービシン;g). グリシルサイクリン:例えば、チゲサイクリン;h). β-ラクタマーゼ阻害剤:ペナム(スルバクタム、タゾバクタム)、クラバム(クラブラン酸);i). リンコサミド:クリンダマイシン、リンコマイシン;j). リポペプチド:ダプトマイシン、A54145、カルシウム依存性抗生物質(CDA);k). マクロライド:アジスロマイシン、セスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、フルリスロマイシン、ジョサマイシン、ケトライド(テリスロマイシン、エセスロマイシン)、ミデカマイシン、ミオカマイシン、オレアンドマイシン、リファマイシン(リファンピシンン、リファンピン、リファブチン、リファペンチン)、ロキタマイシン、ロキシスロマイシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、タクロリムス(FK506)、トロレアンドマイシン、テリスロマイシンン;l). シングルリングβ-ラクタム系抗生物質:アズトレオナム、チゲモナム; M)オキサゾリジノン:リネゾリド; N)ペニシリン:アモキシシリン、アンピシリン(ピバンピシリン、ヘタシリン、バカンピシリン、メタンピシリン、タランピシリン)、アジドシリン、アズロシリン、ペニシリン、ベンザチンペニシリン、フェノキシベンザチンペニシリン、クロメトシリン、プロカインペニシリン、カルベニシリン(カリンダシリン)、クロキサシリン、ジクロキサシリン、セファロスポリン、フルクロキサシリン、メシリナム(ピブメシリナム)、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリンナトリウム、フェネチシリン、ペニシリン、フェネチシリン、ペニシリン、ピペラシリン、プロピシリン、スルベニシリン、テモシリン、チカルシリン;o). ポリペプチド:バシトラシン、ポリミキシンE、ポリミキシンB; P)キノロン:アラトロフロキサシン、バロフロキサシン、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ダノフロキサシン、ジフロキサシン、エノキサシン、エンロフロキサシン、オフロキサシン、ガレノキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、Kanoトロバフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、マルボフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ノルフロキサシン、オルビフロキサシン、オフロキサシン、ペフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、シタフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、トロバフロキサシン;q). ストレプトゾトシン:プリスチナマイシン、キヌプリスチン/ダルホプリスチン;r). スルホンアミド類:マフェニド、プロントジル、スルファセタミド、スルファメトキサゾール、スルファニルアミド、スルファサラジン、スルファフラゾール、トリメトプリム、トリメトプリム - スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール);s). ステロイドの抗菌薬:例えば,フシジン酸;t). テトラサイクリン:ドキシサイクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、デメクロサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、ペニメピサイクリン、ロリテトラサイクリン、テトラサイクリン、グリシルサイクリン(例えば、チゲサイクリン);;u). 抗生物質の他のタイプ:アンノナシン、アルスフェナミン、バクトプレノール阻害剤(バシトラシン)、DADAL/AR阻害剤(サイクロセリン)、ジクチオスタチン、ディスコデルモライド、エレウテロビン、エポチロン、エタンブトール、エトポシド、ファロペネム、フシジン酸、フラゾリドン、イソニアジド、ラウリマリド、メトロニダゾール、ムピロシン、マイコラクトン、NAM合成阻害剤(例えば,ホスホマイシン)、ニトロフラントイン、パクリタキセル、プラテンシマイシン、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、リファンピン(リファンピシン)、タゾバクタムチニダゾール、ウバリシンを含むが、これらに限定されない。
4). 抗ウイルス薬:a). 侵入/融合阻害剤:アプラビロック、マラビロク、ビクリビロック、g p41(エンフビルチド)、PRO140、CD4(イバリズマブ);b). インテグラーゼ阻害剤:ラルテグラビル、エルビテグラビル、グロボイドナンA;c). 成熟阻害剤:ベビリマット、ヴィヴィコン;d). ノイラミニダーゼ阻害剤:オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビル;e). ヌクレオシドおよびヌクレオチド:アバカビル、アシクロビル、アデフォビル、アムドキソビル、アプリシタビン、ブリブジン、シドフォビル、クレブジン、デキセルブシタビン、ジダノシン(DDI)、エルブシタビン、エムトリシタビン(FTC)、エンテカビル、ファムシクロビル、フルオロウラシル(5-FU)、3'-フルオロ置換2',3'-デオキシヌクレオシド類似体(例えば、3'-フルオロ-2 ',3'-ジデオキシチミジン(FLT)および3'-フルオロ-2',3'-ジデオキシグアノシン(FLG)、ホミビルセン、ガンシクロビル、イドクスウリジン、ラミブジン(3TC)、L-ヌクレオシド(例えば,β-L-チミジン、β-L-2'-デオキシシチジン)、ペンシクロビル、ラシビル、リバビリン、スタンピジン、スタブジンセット(d4T)、タリバビリン(ビラミジン)、テルビブジン、テノホビル、トリフルリジン、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ザルシタビン(ddC)、ジドブジン(AZT);f). 非ヌクレオシド:アマンタジン、アテビリジン、カプラビリン、ジアリールピリミジン(エトラビリン、リルピビリン)、デラビルジン、ドコサノール、エミビリン、エファビレンツ、ホスカルネット(ホスホリルギ酸)、イミキモド、インターフェロンα、ロビリド、ロデノシン、メチサゾン、ネビラピン、NOV-205、ペグインターフェロンα、ポドフィロトキシン、リファンピシン、リマンタジン、レシキモド(R-848)、トロマンタジン;g). プロテアーゼ阻害剤:アンプレナビル、アタザナビル、ボセプレビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、プレコナリル、リトナビル、サキナビル、テラプレビル(VX-950)、チプラナビル; H)抗ウイルス薬の他のタイプ:アブザイム、アルビドール、カラノリドA、セラゲニン、シアノビリン-N、DAPY、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ホスカルネット、グリフィスシン、タリバビリン(ビラミジン)、ヒドロキシカルバミド、KP-1461、プレコナリル、ポートマントー阻害剤、リバビリン、セリシクリブ。
5). 他の免疫治療薬物:例えば,イミキモド、インターフェロン(例えば、α、β)、顆粒球コロニー刺激因子、サイトカイン、インターロイキン(IL-1〜IL-35)、抗体(例えば、トラスツズマブ、ペルツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、インフリキシマブ、アダリムマブ、バシリキシマブ、ダクリズマブ、オマリズマブ)、タンパク質結合薬(たとえば、アブラキサン)、抗体結合剤は、カリケアマイシン誘導体、メイタンシン誘導体(DM1及びDM4)、CC-1065およびデュオカルマイシン小溝結合剤、効果的なパクリタキセル誘導体、ドキソルビシン、アリスタチン有糸分裂阻害薬(例えば、トラスツズマブ-DM1、Inotuzumabモノクローナル抗体、ブレンツキシマブ ベドチン,グレンバツムマブべドチン,ロルボツズマブメルタンシン,AN-152 LMB2,TP-38,VB4-845,カンツズマブメルタンシン,AVE9633,SAR3419,CAT-8015(抗-CD22),IMGN388,IMGN529,IMGN853,ミラツズマブ-ドキソルビシン,SGN-75(抗CD70),抗-CD22-MCC-DM1)から選択される。
本発明はまた、抗体薬物結合体を調製するための方法に関し、本発明のさらなる目的である。本発明の共役体は、当技術分野で公知の様々な方法によって調製することができ、例えば、本発明は、抗有糸分裂剤の共役体は、以下の方法で合成するか、または以下のように変形することが可能である。当該分野の専門家にとって、これらの改良された方法は、よく知られている、非常に明白な科学文献から容易に入手可能である。特に、これらの方法は、「Comprehensive Organic Transformations」(R.C. Larock著作,1999,Wiley-VCH 出版,第2版)という本に詳しく紹介されている。
本明細書に記載の反応の間、副反応を避けるために、例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、メルカプト基及びカルボキシル基等の反応に関与し得る反応性官能基を保護する必要があるかもしれない。官能基の従来の保護に関して、P. G. WutsとT.W. Greene が著作者である「Greene's Protective Groups in Organic Synthesis」(2006年,Wiley-Interscience 出版,第4版)を参照する。いくつかの反応は、適当な酸または塩基を含む溶液中で行うことができる。反応で酸、塩基及び溶媒は特に悪影響を与えることがないものであれば、任意の従来の酸、塩基および溶媒を本明細書で使用することができ、限定されるものではない。また、これらの反応は、広い温度範囲にわたって実施することができる。しかしながら、一般に、反応温度が-80℃〜150°Cの間(室温〜100°Cがより良い)で動作することが通常は比較的容易である。反応に必要な時間もまた、多くの要因、特に反応温度および溶媒の性質に依存して、大きく変化し得る。一般的に、理想的な反応のため、反応時間3〜20時間がより適切である。
反応が完了した後、操作処理は、従来の手段によって行うことができる。例えば、溶媒を反応系から留去することにより反応生成物を回収してもよい。あるいは、必要に応じて溶媒を留去した後、残留物を水に注ぎ入れ、水と混ざらない有機溶媒で抽出してもよく、抽出溶媒を留去した後、最終的に、反応生成物を得ることができる。より高い純度が必要とされている場合に加えて、さらに、再結晶、沈殿法または各種クロマトグラフィーなどの一般的な方法により、様々な精製をすることができる。一般に、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー法は、より一般的に使用される。本発明の抗有糸分裂剤およびそのコンジュゲートの合成は、図1-28に示されている。
以下の実施例では、細胞結合体‐有糸分裂阻害剤共役体をさらに具体的に説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではない
実施例
質量分析データはBruker Esquire 3000システムに由来するものであり、核磁気データはBruker AVANCE300分光計に由来するものであった。化学変位精確は百万分の一までに精確し、テトラメチルシランを内標準した。紫外線スペクトルデータはHitachi U1200分光光度計に由来するものであった。高性能液体クロマトグラフィーデータは、留分コレクター及び可変波長探査機付きのAgilent 1100 HPLCシステムに由来するものであった。薄板クロマトグラフィーはAnaltech GFシリカゲルとTLC薄層クロマトグラフィー板を使用した。アミノ酸及びその誘導体、並びにプレロード済の樹脂は、MerckChemicals International社、Synthetech社、Peptides International社、ChembridgeInternational社又はSigma-Aldrich社から購入したものであった。一部の架橋剤、例えば、NHSエステル/マレイミド(AMAS, BMPS, GMBS, MBS, SMCC, EMCSまたはSulfo-EMCS, SMPB, SMPH, LC-SMCC, Sulfo-KMUS, SM(PEG)4, SM(PEG)6, SM(PEG)8, SM(PEG)12, SM(PEG)24)、NHSエステル/ピリジンジメルカプト(SPDP, LC-SPDPまたはSulfo-LC-SPDP, SMPT, Sulfo-LC-SMPT); NHSエステル/ハロゲン化アセチル(SIA, SBAP, SIAB または Sulfo-SIAB)、NHSエステル/ジアジリン(SDAまたはSulfo-SDA, LC-SDAまたはSulfo-LC-SDA, SDAD or Sulfo-SDAD)、マレイミド/ヒドラジド(BMPH, EMCH, MPBH, KMUH)、ピリジンジメルカプト/ヒドラジド(PDPH)、及びイソシアネート/マレイミド(PMPI)は、Thermo Fisher Scientific社から購入したものであった。SPDBとSPPは、文献(Cumber, A. et al, Bioconjugate Chem., 1992, 3, 397-401)に従い調製されたものであった。ヒトanti-CD22抗体はSanta Cruz Biotechnology社から購入したものであった。トラスツズマブモノクローナル抗体はGenentech社から購入したものであった。他の化学試薬及び無水溶媒の全てはSigma-Aldrich International社から購入したものであった。
例1 ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−4−オキソブタン酸メチル(3)
コハク酸ジメチル(20.0 g, 136.9 mmol)とジヒドロキシエチルアミン(7.20 g, 68.7 mmol)を無水トルエン (500 ml) とピリジン(50 ml)の混合溶液に溶解させて、150oCで28時間還流した。混合溶液を濃縮した後、SiO2カラムで精製して(EtOAc/DCM = 5%-25%からEtOAc)、標題化合物(12.5 g, 83%)を得た。ESI MS m/z+イオンピーク:C9H17NaNO5 (M + Na)、計算値:242.2、実験値:242.4。
例2 ビス(2−(メチルスルホニルオキシ)エチル)アミノ−4−オキソブタン酸メチル (4)
ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−4−オキソブタン酸メチル(12.0 g, 49.56 mmol)を無水ピリジン(350 ml)に溶解させて、メタンスルホニルクロリド(20.0 g, 175.4 mmol)を加えた。一夜の反応後、溶液を濃縮し、その後、EtOAc (350 ml)で希釈し、冷却済の1M NaH2PO4溶液(2x 300ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過・スピン乾燥後粗製品(18.8 g,101%)を得た。当該粗製品は精製なしで次の反応ステップに用いられた。ESI MS m/z+イオンピーク:C11H21NaNO9S2 (M + Na)、計算値:398.2、実験値:398.4。
例3 ビス(2−(チオアセチル)エチル)アミノ−4−オキソブタン酸メチル(5)
ビス(2−(メチルスルホニルオキシ)エチル)アミノ−4−オキソブタン酸メチル(新制、90%純度、8.5g、約20mmol)をDMA(350 ml)に溶解させて、トリエチルアミン(30 ml, 215 mmol)とチオ酢酸(10 ml, 134 mmol)を0oCで順に加えた。室温で一夜の撹拌をして濃縮し、EtOAc(350 ml)で希釈後、NaHCO3飽和溶液(300 ml)、NaCl飽和溶液(300 ml)及び1 M NaH2PO4溶液(300 ml)で順に洗浄した。その後、有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過・スピン乾燥後、SiO2カラムで精製して(EtOAc/ヘキサン (10% -25% EtOAc))、標題化合物(5.1 g, 76%)を得た。ESI MS m/z+イオンピーク:C13H21NaNO5S2 (M + Na)、計算値:358.1、実験値:358.2。
例4 4−(ビス(2−ピリジン−2−イル−ジスルファニル))アミノ−4−オキソブタン酸 (6)
ビス(2−(チオアセチル)エチル)アミノ)−4−オキソブタン酸メチル(5.0 g, 14.9 mmol)をTHF (150 ml)に溶解させて、NaOH(5.0 g, 125 mmol)の水溶液(100 ml)を加えた。室温で35分攪拌した後、H3PO4でpH 7までに中和した。その後、1,2−ジピリジンジスルフィドのエーテル(Aldrithiol-2, 26.0 g, 118 mmol)のTHF(100 ml)溶液を加えて、4時間攪拌した。濃縮後、SiO2カラムで精製して(MeOH/DCM/HOAc(1:20/1%))、標題化合物(5.8 g, 85.6%)を得た。ESI MS m/z+イオンピーク:C18H21NaN3O3S4 (M + Na)、計算値:478.0、実験値:478.2。
例5 2,5−ジオキソピロリジン−1−イル−4−ビス(2−(ピリジン−2−イル−ジスルファニル)エチル)アミノ−4−オキソブタン酸エステル (7)
4−(ビス(2−ピリジン−2−イル−ジスルファニル)エチル)アミノ)−4−オキソブタン酸 (5.2 g, 11.5 mmol)をDMA (100 ml)に溶解させて、NHS(1.6 g, 13.9 mmol)とEDC(5.0 g, 26.1 mmol)を加えた。一夜攪拌し、スピン乾燥後、SiO2カラムで精製して(EtOAc/DCM = 5%-15%からEtOAc)、標題化合物(5.8 g, 85.6%)を得た。ESI MS m/z+イオンピーク:C22H24NaN4O5S4(M + Na)、計算値:575.1、実験値:575.2。
例6 エンドオキソ- 3、6 -エポキシ-Δ-テトラヒドロフタルイミド(12)
マレイミド(10.0 g, 103.0 mmol)のトルエン(200 ml)溶液にフラン(10.0 ml, 137.4 mmol)を添加した後、混合溶液を1Lのオートクレーブに置いて100oCに加熱し、8時間反応を行った。室温までに冷却後、オートクレーブ内の固体をメタノールで洗浄し、濃縮後、酢酸エチルとノルマルヘキサンとの混合溶液中で再結晶させて、標題化合物を得た(16.7 g,99%)。1H NMR (CDCl3): 11.12 (s, 1H) (NH), 6.68-6.64 (m, 2H), 5.18-5.13 (m, 2H), 2.97-2.92 (m, 2H)。MS m/z+イオンピーク:C8H7NaNO3 (M + Na)、計算値:188.04、実験値:188.04。
例7 4- ((2-((3aR,4R,7S,7aS)-1,3-ジオキソ3a,4,7,7a-テトラヒドロ-1H-4,7-エポキシイソインドール-3H)-イル)エチル) (2-((4R,7S,7aS)-1,3-ジオキソ-3a,4,7,7a-テトラヒドロ-1H-4,7-エポキシイソインドール-2(3H) -イル)エチル)アミノ)−4−オキソブタン酸メチルエステル(13)
4‐(ビス(2‐(メチルスルホニル)オキシ)エチル)アミノ)−4-オキソブタン酸メチル(4、新制、90%純度、8.5 g、〜20 mmol)をDMA(350 mL)に溶解させて、3、6 -エンドオキソ-△-テトラヒドロフタルイミド(10.2 g,61.8 mmol)、炭酸ナトリウム(8.0 g, 75.5 mmol)及びヨウ化ナトリウム(0.3 g, 2.0mmol)を順に加えた。反応混合液を室温で一夜攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(350 mL)を加入して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300 mL)、飽和食塩水(300 mL)と1M NaH2PO4(300 mL)で順に洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させてろ過し、ろ液を濃縮させた。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(10%〜30%酢酸エチル/ノルマルヘキサン)、純化後、目的化合物を得た(7.9 g,77%)。ESI MS m/z+: C25H27NaN3O9 (M+Na)、計算値:536.2、実験値:536.4。
例8 4−(ビス(2−(2,5-ジオキソ−2,5-ジヒドロ-1H-ピロリジン)エチルアミン-4-オキソブタン酸(14)
化合物13(3.0 g,5.8 mmol)とトリメチル水酸化錫(4.8 g,26.4 mmol)を1,2 -ジクロルエタン(150 mL)に溶解させて、80℃で8時間還流した。室温までに冷却し、反応液をシリカゲルでろ過し、ジクロロメタン/メタノールで洗浄することで残りのトリメチル水酸化錫を除去した。ろ液を合併し、減圧濃縮後、N,N-ジメチルアセトアミドとトルエンを加入し、120℃で還流し、一夜攪拌した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(5%〜10%メタノール/ジクロロメタン)、目的化合物を得た(1.62 g,76%)。ESI MS m/z+ C16H17NaN3O9 (M+Na)、計算値:386.1、実験値:386.2。
例9 2,5-ジオキソピロリジン−1−イルー4−(ビス(2−(2,5−ジオキシ‐ジヒドロ-1H-ピロリジン)エチルアミン-4-オキソブタン酸
化合物14(16.0 g,4.4 mmol)をDMA(100 mL)に溶解させて、NHS (0.76 g,6.61 mmol)とEDC(1.70 g,8.90 mmol)を加入した。反応混合液を室温で一夜攪拌した。その後、反応液を濃縮させて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(5%〜15%酢酸エチル/ジクロロメタン)、目的化合物を得た(1.72 g,85.0%)。ESI MS m/z+ C20H20NaN4O9 (M+Na)、計算値:483.1、実験値:483.2。
例10 5 -(3', 6' -エンドオキソ-△-テトラヒドロフタルイミド)t−ブチルペンタノエート
5 -ヒドロキシ吉草酸t−ブチル(10.0 g,57.4 mmol)をピリジン(60 mL)に溶解させて、メタンスルホニルクロリド(8.0 mL,103.3 mmol)を加入した。反応混合液を室温で6時間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチルで希釈し、冷却済みの1M NaH2PO4(pH 6)溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、ろ過し、母液を減圧濃縮して、メシレートを得た。得られたメシレートを化合物12(9.90 g,60.0 mmol)とNa2CO3(8.5 g,80.1 mmol)のDMF(80 mL)溶液に加えた。混合反応液を室温で一夜攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチルを加入し、飽和食塩水と1M NaH2PO4 (pH 6)溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、ろ過し、母液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:12)、目的化合物を得た(14.01 g,76%)。ESI MS m/z+ C17H23NaNO5 (M+Na)、計算値:344.16、実験値:344.16。
例11 5-マレイミドペンタン酸(21b)
化合物17(5.0 g,15.57 mmol)を1,4-ジオキサン(40 mL)に溶解させた後、4℃で濃塩酸(10 mL)を加入し、反応混合液を室温で30分攪拌した。反応液を濃縮乾固後、5 -(3 ' 6 ' -エンドオキソ-△-テトラヒドロフタルイミド)吉草酸(4.08 g,99%)を得た。前記化合物をN,N-ジメチルアセトアミド/トルエン(1:1,40 mL)に溶解させて6時間還流反応を行った。反応液を濃縮後、エタノール/エーテル/ノルマルヘキサンで再結晶して、目的化合物(2.76 g,90%)を得た。ESI MS m/z+ C9H12NO4 (M+H)、計算値:198.07、実験値:198.07。
例12 5-(マレイミド)スクシンイミジルペンタノエート(23b)(DMPS linker)
5-マレイミドペンタン酸21b(2.0 g,10.1 mL)をジクロロメタン(20 mL)に溶解させた後、NHS (1.50 g,13.0 mmol)とEDC(7.0 g,36.4 mmol)を加入し、反応混合液を室温で一夜攪拌した。反応液を濃縮乾固後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10)、目的化合物23bを得た(2.43 g,82%)。ESI MS m/z+ C13H14NaN2O6 (M+Na):計算値:317.09、実験値:317.09。
例13 5-(3',6'-エンドオキソ-△-テトラヒドロフタルイミド)ペンタノイルヒドラジン蟻酸t−ブチル(25a-a)
5 -(3 ' 6 ' -エンドオキソ-△-テトラヒドロフタルイミド)吉草酸(1.0 g,3.77 mmol)をDMF(30 mL)に溶解させた後、t−ブチルカーバメート(0.60 g,4.53 mmol)とEDC(2.0 g,10.4 mmol)を加入し、反応混合液を室温で一夜攪拌した。反応液を濃縮乾固後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10)、目的化合物を得た(1.18 g,83%)。ESI MS m/z+ C18H25NaN3O6 (M+Na):計算値:402.17;実験値:402.18。
例14 5-(マレイミド)吉草酸ヒドラジド(25a-b)
化合物25a-a(1.18 g,3.11 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド/トルエン(1:1,20 mL)に溶解させて、6時間還流反応を行った。反応液を濃縮し、1,4-ジオキサン(20 mL)を加入した後、4℃でHCl(5 mL, 36%)を加入し、30分間攪拌した。反応液を濃縮乾固後、エタノール/エーテル/ノルマルヘキサンで再結晶させて、目的化合物を得た(577 mg,88%)。ESI MS m/z+ C9H14N3O3 (M+H):計算値:212.10;実験値:212.10。
例15 3'-ブロモ‐マレイミド化合物39、40、及び3',4'−ジブロモ‐マレイミド化合物43、44
化合物37又は38(〜6 g)をDMF(60 mL)に溶解させた後、ブロモマレイン酸無水物(1 eq)又は2,3-ジブロモ‐マレイン酸無水物(1 eq)を加入し、反応混合液を一夜攪拌した。反応液を濃縮乾固後、純粋なトランス酸を得た。前記トランス酸に酢酸(〜50 mL)と酢酸無水物(2〜4 g)を加入し、反応混合液を120℃で6〜12時間還流した。反応液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10〜1:1)、3'-ブロモ‐マレイミド化合物39、40を得た。同じ製法により、3',4'−ジブロモ‐マレイミド化合物43、44を得た(61%〜87%)。
5-(3 −ブロモ-2,5-ジオキソ-2,5 - ジヒドロ-1H-ピロール-1 -イル)吉草酸
ESI MS m/z+ C9H11BrNO4 (M+H):計算値:275.98;実験値:275.98。
3-(2 -(2 -(2 -(3-ブロモ-2,5 - ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオ酸。
ESI MS m/z+ C13H19BrNO7 (M+H):計算値:380.03;実験値:380.03。
5-(3,4 - ジブロモ - 2,5 - ジオキソ-2,5 -ジヒドロ-1H-ピロール‐1 −イル)吉草酸
ESI MS m/z+ C9H10Br2NO4 (M+H):計算値:353.89;実験値:353.89。
3-(2 - (2 - (2 - (3,4 - ジブロモ-2,5 - ジオキソ-2,5 - ジヒドロ-1H-ピロール-1 - イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオ酸
ESI MS m/z+ C13H18Br2NO7 (M+H):計算値:457.94;実験値:457.94。
例16 3'-ブロモ-マレイミドのN-ヒドロキシスクシンイミドエーテル化合物41、42、及び、3',4'-ジブロモ-マレイミドのN-ヒドロキシスクシンイミドエーテル化合物45、46
3'-ブロモ-マレイミド化合物39、40(1 eq)または3',4'-ジブロモ-マレイミド43、44をDMA(〜0.15 ml)に溶解させた後、NHS(1.1 eq)とEDC(2〜4 eq)を加入し、反応混合液を一夜攪拌した。反応液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:20〜1:5)、3'-ブロモ-マレイミドのN-ヒドロキシスクシンイミドエーテル化合物41、42、及び、3',4'-ジブロモ-マレイミドのN-ヒドロキシスクシンイミドエーテル化合物45、46を得た(70%〜93%)。
2,5 -ジオキソピロリジン-1-イル5-(3-ブロモ-2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ペンタノエイト
ESI MS m/z+ C13H13BrN2NaO7 (M+Na):計算値:395.00;実験値:395.00。
2,5 - ジオキソピロリジン-1 -イル5-(3,4 - ジブロモ - 2,5 - ジオキソ-2,5 - ジヒドロ-1H-ピロール-1 - イル)ペンタノエイト)
ESI MS m/z+ C13H12Br2N2NaO6 (M+Na):計算値:472.91;実験値:472.91。
2,5 - ジオキソピロリジン-1-イル3-(2 -(2 -(2 -(3 -ブロモ-2,5 -ジオキソ-2,5 -ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオ酸エステル
ESI MS m/z+ C17H21BrN2NaO9 (M+Na):計算値:499.04;実験値:499.04。
2,5 - ジオキソピロリジン-1-イル-3-(2-(2 -(2-(3,4 -ジブロモ-2,5 -ジオキソ-2,5 -ジヒドロ-1H-ピロール-1 - イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオ酸エステル
ESI MS m/z+ C17H20Br2N2NaO9 (M+Na):計算値:576.95;実験値:576.95。
例17 4-(2-ピリジルジスルフィド)-4-メチル吉草酸
4-メルカプト-4-メチル吉草酸(Goff, D. など, Bioconjugate Chem. 1990, 1, 381-386)(4.67 g,31.5 mmol)をメタノール(15 mL)に溶解させた後、2,2,- ジスルフィドジピリジン(30.0 g,136.2 mmol)のメタノール溶液(80 mL)と100 mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.5,70 mL)を加入し、反応液を6時間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル/ノルマルヘキサン(1:1)で抽出し、その後、水層を1 M HClでpH 3に調整し、次に、酢酸エチル(3×100 mL)で抽出した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過濃縮を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/ジクロロメタン/酢酸=1:15:0.01)、目的化合物を得た(7.05 g,87%)。ESI MS m/z+ C11H16NO2S2 (M+H):計算値:258.05;実験値:258.05。
例18 4-(2-ピリジンジスルフィド)-4-メチル吉草酸スクシンイミドエステル(243)(SMDP linker)
4-(2-ピリジンジスルフィド)-4-メチル吉草酸(2.0 g,7.78 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に溶解させた後、NHS(1.10 g,9.56 mmol)とEDC(4.0 g,20.8 mmol)を加入し、反応混合液を一夜攪拌した。反応液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10)、目的化合物を得た(2.48 g,90%)。ESI MS m/z+ C15H18NaN2O4S2 (M+Na):計算値:377.07;実験値:377.08。
例19 (3aR,4R,6S,6aR)-6-((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン)-2,2-ジメチルテトラヒドロフラン[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-オール(62)
化合物D-グロン酸ラクトン(20.01 g,112.37 mmol)と無水硫酸銅(25.0 g,157.22 mmol)を乾燥のアセトン(450 mL)に溶解させた後、濃硫酸(1.6 mL)を加入し、反応混合液を室温で24時間撹拌した。反応液を水酸化カルシウムでpH7に調整し、懸濁液をろ過し、母液を濃縮させ、淡黄色のシロップ状のジアセトンを得、精製する必要がなく、そのまま次の反応ステップに用いられることが可能であった。上記得られたジアセトンをTHF(300 mL)に溶解させて、-78℃に冷却した後、1 M DIBAL-Hのトルエン溶液(180 mL,180 mM)をゆっくり垂らし、反応混合液を-78℃で1時間撹拌した。反応液を水(50 mL)で消した後に、濾過し、有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、ろ過濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(ノルマルヘキサン/酢酸エチル=5:1)、無色で形態シロップ状の目的化合物を得た(25.27 mmol 、二歩総収率83%)。ESI MS m/z+ C12H20NaN2O6S(M+Na):計算値:283.12;実験値:283.12。
例20 (3aR,4R,6S,6aR)-6-((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン)-2,2-ジメチルN-(2-メチルプロピレン)テトラヒドロフラン[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-酸化アンモニウム(64)
化合物62(10.0 g,38.4 mmol)と塩酸ヒドロキシルアミン(25.01 g,360.87 mmol)をピリジン(150 mL)に溶解させて、反応混合液を室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮させ、水(250 mL)を入れ、ジクロルメタンで抽出し、有機層を合併し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、ろ過濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル)、無色でガラス状の化合物2,3:5,6-O-ジプロピル−D−グロースオキシム(63)(10.34 g,98%,精製する必要がなくて、直接に次反応に使用可能である)。得られたオキシム(10.30 g,37.43 mmol)、イソブチルアルデヒド(3.00 g,41.66 mmol)、硫酸マグネシウム(3 g,25 mmol)を室温で一夜撹拌した。反応液を濾過し、母液を濃縮させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル)、白色の固体化合物(11.57 g,94%)を得た。ESI MS m/z+ C16H27NO6 (M+H):計算値:329.18;実験値:329.18。
例21 (3R,5R)-2-((3aR,4R,6S,6aR)-6-((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン)-2,2-ジメチルN-(2-メチルプロピレン)テトラヒドロフラン[3,4-d][1,3] ジオキソシクロペンタセン) -3-[(-)-10',2'-カンフル素(camphorsultam)]-N-プロピルイソオキサゾール−5−カルボキサミド(65)
(3aR,4R,6S,6aR,Z)-6-((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン)-2,2-ジメチルN-(2-メチルプロピレン)テトラヒドロフラン[3,4-d][1,3] ジオキソシクロペンタセン−4−アミン(6.00 g,18.22 mmol)と(2R)-N-(アクリロイル) ボルナン-10,2-スルタム(5.10 g,18.95 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に溶解させた後、37時間加熱還流した。反応液を濃縮させ、エタノール(30 mL)で再結晶後目的化合物(8.72 g,80%)を得た。再結晶後の母液を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(ノルマルヘキサン/酢酸エチル=7:3)、もっと多い目的化合物(0.47 g,4%)を得た。ESI MS m/z+ C29H46N2NaO9S (M+Na):計算値:621.28;実験値:621.28。
例22 (3 R、5R)- 2-(tert-ブトキシカルボニル)- 3 -イソプロピルイソオキサゾリジン- 5 -ホルムアミド酸(67)
(3R,5R)-2-((3aR,4R,6S,6aR)-6-((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン−4−イル−)-2,2-ジメチルテトラヒドロフラン[3,4-d][1,3]ジオキソシクロペンタセン−4−イル)-3-[(-)-10',2'-カンフル素]-N-イソプロピルオキサゾール−5−ホルムアミド(30.0 g,48.2 mmol)をTHF(100 mL)とメタノール(60 mL)に溶解させた後、45℃で水酸化リチウム(5.0 g,208.7 mmol)の水溶液(60 mL)を加入し、1時間撹拌した後、混合液を濃縮させ、水(150 mL)を加入し、4MのHClでpHを9に調節し、酢酸エチルで抽出した後、水層のpHを4MのHClで3に調節し、水層について酢酸エチルで抽出して有機相と合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過濃縮した。得られた生成物をノルマルヘキサンで撹拌洗浄した後、(3R,5R)-2-((3aR,4R,6S,6aR)-6-((R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン)-2,2-ジメチルテトラヒドロフラン[3,4-d,1,3] ジオキソシクロペンタセン-3-イソプロピルオキサゾール- 5 -ホルムアミド酸(66a)(17.1 g,88%)を得た。精製する必要がなくて、そのまま次反応に用いることが可能であった。ESI MS m/z+ C19H31NNaO8 (M+Na):424.19。上記得られた化合物(8.0 g,19.95 mmol)をアセトニトリル(80 mL)に溶解させた後、45℃で60%HClO4水溶液(6.0 mL,35.77 mmol)添加し、反応混合液を室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮後、1,4-ジオキサン(40 mL)に溶解させた後、4℃でNaHCO3(25 g,297 mmol)の水溶液(32 mL)とBoc2O(4.80 g,22.00 mmol)を加入し、反応混合液を室温で4時間撹拌した。反応液を濃縮後、水と酢酸エチル/ノルマルヘキサン(1:1)を入れて分層させて、水層のpHを4M HClで3に調節して、酢酸エチルで抽出し、有機相と合併した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過・濃縮後、ノルマルヘキサンで撹拌洗浄して、(3 R,5R)- 2 -(t−ブトキシカルボニル)- 3 -イソプロピルオキサゾール- 5 -ホルムアミド酸(4.91 g,95%)を得た。ESI MS m/z+ C12H21NNaO5 (M+Na):計算値:282.13;実験値:282.13。
例23 (R)- 2 - [(3 R、5R)- 2 -(t−ブトキシカルボニル)- 3 -イソプロピルオキサゾール- 5 -ホルムアミド酸] - 3 -(トリフェニル)プロピオ酸メチル(68)
(3 R、5R)- 2 -(t−ブトキシカルボニル)- 3 -イソプロピルオキサゾール- 5 -ホルムアミド酸(1.01 g,3.89 mmol)と1 -(S)- Tr -システインメチル塩酸塩(1.76 g,4.27 mmol)をジクロロメタン(15 mL)に溶解させ、4℃でiPr2NEt(0.75 mL,4.31 mmol)とTBTU(2.50 g,7.78 mmol)を加入し、反応混合液を室温で一夜撹拌した。反応液をNaHCO3水溶液に入れて、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過濃縮を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(ノルマルヘキサン/酢酸エチル=1:2)、目的化合物(2.10 g,87%)を得た。ESI MS m/z+ C35H42N2NaO6S (M+Na):計算値:641.27;実験値:641.26。
例24 (3 R,5R)-t−ブチル-3-イソプロピル-3-4-(メトキシカルボニル)チアゾール)イソプロピルオキサゾール- 2 蟻酸メチル(69)
Ph3P=O(4.10 g,14.74 mmol)をジクロロメタン(40 mL)に溶解させ、Tf2O(2.0 mL,12.0 mmol)を加入し、反応混合液を-10℃で1時間撹拌し、当該温度下で(R)- 2 - [(3 R、5R)- 2 -(t−ブトキシカルボニル)- 3 -イソプロピルオキサゾール- 5 -ホルムアミド酸] - 3 -(トリフェニル)プロピオ酸メチル(68)(4.00 g,6.47 mmol)のジクロロメタン(20 mL)溶液を加入し、反応混合液を室温で6時間撹拌した。その後、反応液を4℃で飽和NaHCO3水溶液に入れて、ジクロロメタンで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過濃縮を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(ノルマルヘキサン/酢酸エチル=3:2)、対応のチアゾリジンを得た。上記得られた化合物をジクロロメタン(60 mL)に溶解させ、MnO2(5.80 g,66.7 mmol)を加入し、反応混合液を室温で24時間撹拌した。反応液を濾過濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(ノルマルヘキサン/酢酸エチル=3:2)、目的化合物(69)(1.75 g,75%)を得た。ESI MS m/z+ C16H24N2NaO5S (M+Na):計算値:379.13;実験値:379.14。
例25 2 -((1R,3 R - 3 -(t−ブトキシカルボニル)- 1 -水素- 4 -メチルアミンアミル)チアゾール- 4蟻酸メチル(70)
(3R,5R)-t−ブチル- 3 -イソプロピル- 3 - 4 -(メトキシカルボニル)チアゾール)イソプロピルオキサゾール- 2 蟻酸メチル(69))(1.00 g,2.81 mmol)をアセトニトリル(20 mL)とH2O(2 mL)に溶解させ、Mo(CO)6(1.10 g,3.12 mmol)を加入し、反応混合液を70℃下で16時間撹拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(50 mL)と10%クエン酸水溶液(50 mL)を入れ、さらに、水層が透明になるまでにNaIO4を入れて、酢酸エチルで抽出した。有機相をNa2S2O3水溶液(10%)と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過濃縮を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(ノルマルヘキサン/酢酸エチル=3:2)、無色で固体化合物を得た(906 mg,90%)。ESI MS m/z+ C16H26N2NaO5S (M+Na):計算値:381.14;実験値:381.14。
例26 2 -((1R、3 R - 1 -アセトキシル- 3 -(t−ブトキシ-メチルアミン- 4 -ペンチル)チアゾール- 4 -蟻酸メチル(71)
化合物70(900 mg,2.51 mmol)をピリジン(15 mL)に溶解させ、酢酸無水物(0.5 mL,5.29 mmol)を入れて、一夜撹拌後濃縮させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(ノルマルヘキサン/酢酸エチル=4:1)、無色で固体化合物を得た(950 mg,95%)。ESI MS m/z+ C18H28N2NaO6S (M+Na):計算値:423.15;実験値:423.16。
例27 2 -((1R、3 R - 1 -アセトキシル- 3 -(t−ブトキシ-メチルアミン- 4 -ペンチル)チアゾール- 4 --蟻酸(72)
化合物71(940 mg,2.35 mmol)をTHF(15 mL)に溶解させ、4℃でNaH(120 mg,3.0 mmmol,60%)を加入し、反応混合液を2時間撹拌した後、CH3I(0.155 mL,2.49 mmol)を加入し、反応混合液を一夜撹拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチルに溶解させ、ろ過、濃縮乾固を行い、純の2 -((1R、3 R - 1 -アセトキシル- 3 -(t−ブトキシ-メチルアミン- 4 -ペンチル)チアゾール- 4 -蟻酸メチル(73a)を得た。上記得られた化合物(73a)を1,2-ジクロロエタン(20 mL)に溶解させ、トリメチル水酸化錫(620 mg,3.43 mmol)を加入し、反応混合液を80℃で一夜撹拌した。反応液を濃縮後、エタノール/ジクロロメタン/酢酸(1:5:0.01, 20 mL)に溶解させ、ろ過濃縮を行い、母液にトルエンを入れて再び濃縮させ、乾燥の化合物を得た。その後、上記得られた化合物をピリジン(15 mL)に溶解させ、酢酸無水物(0.4 mL,4.23 mmol)を加入し、反応混合液を一夜撹拌した。反応液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(メタノール/ジクロロメタン/酢酸=1:10:0.01)、無水の固体化合物(735 mg,78%)を得た。ESI MS m/z+ C18H28N2NaO6S (M+Na):計算値:423.15;実験値:423.16。
例28 2 -((1R,3 R - 3 -(t−ブトキシ(メタ)アミン- 1 -(3 - 1,3 - ジオキソイソインドーリン)- 4 -メチルアミン-ペンチル)チアゾール- 4 --蟻酸メチル(86)
化合物70(850 mg,2.37 mmol)をTHF(15 mL)に溶解させ、-20℃でNaH(100 mg,2.5 mmol,60%)を加入し、当該温度下で20分間撹拌してから、N -(3 -ブロモプロピル)フタルイミド(655 mg,2.4 mmol)を加入し、上記反応混合液を-20℃下30分間撹拌した後、室温に昇温して4時間反応させた。反応液にメタノール(0.5 mL)を入れて反応を停止させ、ジクロロメタン(60 mL)を加入し、ろ過・濃縮を行い、2 -(1R,3 R - 3 -(t−ブトキシ-メチルアミン- 1 -(3 -(1,3 - ジオキソイソインドーリン- 2 -プロキシ- 4 -ペンチル)チアゾール- 4 -蟻酸メチル85を得た。得られた化合物は精製する必要がなくて、そのまま次の反応ステップに用いることが可能であった。上記得られた化合物85をTHF(10 mL)に溶解させた後、室温でNaH(170 mg,4.25 mmol,60%)を加入し、45分間撹拌し、CH3I(0.20 mL,3.21 mmol)を加入し、反応液を室温で一夜撹拌した。反応液に対し、NaH2PO4(2.0 M,2 mL)で反応を停止させ、その後、DMA( 5mL)を加入し、減圧濃縮を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10〜1:4)、目的化合物を得た(921 mg,69%)。ESI MS m/z+ C28H37N3NaO7S (M+Na):計算値:582.22;実験値:582.22。
例29 2 -((1R,3 R - 3 -(t−ブトキシ(メタ)アミン- 1 -(3 - 1,3 - ジオキソイソインドーリン)- 4 -メチルアミン-ペンチル)チアゾール- 4 --蟻酸(87)
乾燥の化合物86(910 mg,1.63 mmol)を1,2-ジクロロエタン(20 mL)に溶解させ、トリメチル水酸化錫(400 mg,2.21 mmol)を加入し、反応混合液を80℃下で一夜撹拌した。反応液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(メタノール/ジクロロメタン/酢酸=1:10:0.01)、目的化合物(756 mg,85%)を得た。ESI MS m/z+ C27H37N3O7S (M+H):計算値:546.22;実験値:546.22。
例30 2 -((1R,3 R - 1 -アセトキシル- 3 -(t−ブトキシ(3 - 1,3- ジオキソイソインドーリン- 2 -ペンタミン)- 4 -メチルアミン- 4 -ペンチル)チアゾール- 4 --蟻酸メチル(89)
化合物71(800 mg,2.00 mmol)をTHF(30 mL)に溶解させ、室温でNaH(150 mg,3.75 mmol,60%)を加入し、45分間撹拌してから、N -(3 -ブロモプロピル)フタルイミド(655 mg,2.4 mmol)を加入した。反応混合液を室温で一夜撹拌した。反応液に対し、NaH2PO4(2.0 M,2 mL)で反応を停止させ、その後、DMA( 5mL)を加入し、減圧濃縮を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10〜1:4)、目的化合物を得た(971 mg,82%)。ESI MS m/z+ C29H37N3NaO8S (M+Na):計算値:610.22;実験値:610.22。
例31 2 -((1R,3 R - 1 -アセトキシル- 3 -(t−ブトキシ(3 - 1,3- ジオキソイソインドーリン- 2 -ペンタミン)- 4 -メチルアミン- 4 -ペンチル)チアゾール- 4 --蟻酸(90)
乾燥の化合物89(900 mg,1.53 mmol)を1,2-ジクロロエタン(35 mL)に溶解させ、トリメチル水酸化錫(400 mg,2.21 mmol)を加入し、反応混合液を80℃下で一夜撹拌した。反応液を濃縮後、得られた生成物をピリジン(20 mL)に溶解させて、酢酸無水物(3 mL)を加入し、反応混合液を一夜撹拌した。反応液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(メタノール/ジクロロメタン/酢酸=1:10:0.01)、目的化合物(755 mg,86%)を得た。ESI MS m/z+ C28H35N3NaO8S (M+Na):計算値:596.20;実験値:596.20。
例32 (S)- 5 - 4 -(ベンジルオキシ)フェニル)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2 -メチルペンテニン酸エチル(185)
-78℃で、ジイソブチル水素化アルミニウム(40ml, 40mmol, 1.0M)を(S)-3 - 4 -(ベンジルオキシ)フェニル)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオ酸メチル184 (8.00g, 20.76mmol)のDCM(250ml)溶液にゆっくり加入し、2時間反応後、MeOH(5ml)で反応を停止させた。反応混合物が室温になった後、1M HClでpHを4に調整し、分液を行った。水層をDCM(2 x 150ml)で抽出し、有機層を水で洗浄し、有機層を合併し、無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過・濃縮をし、アルデヒド基中間体の初産物を得た。当該初産物をDCMに溶解させ、室温で1 -(1 -エトキシカルボニルエチル)トリフェニル臭化ホスフィン(18.0g, 40.64mmol)とKOtBu(5.00g, 44.64mmol)のジクロロメタン(80 ml)溶液によって合成されたイリド溶液を加入し、混合物を一夜反応させた後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ノルマルヘキサン=1:8-1:4)、目的生成物(185)(6.90g, 76%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C26H33NNaO5, 462.22, 実験値,462.22。
例33 (4R)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ- 5 - 4 -ヒドロキシフエニル)- 2 -メチル吉草酸エチル(186)
水素反応瓶に(S)- 5 - 4 -(ベンジルオキシ)フェニル)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2 -メチルペンテニン酸エチル(185)(6.70g, 15.26mmol)と、メタノール(150ml)と、10%Pd/C(0.3g)とを入れて、30 psi水素ガスの雰囲気で6時間反応させて、珪藻土でろ過濃縮を行い、エタノール/ノルマルヘキサンで再結晶させて目的生成物(186)(4.61g, 86%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C19H29NNaO5, 374.20, 実験値,374.30。
例34 (4R)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ- 5 - 4 -ヒドロキシ- 3 -ニトロフェニル)- 2 -メチル吉草酸エチル(187)
化合物(186)(4.50g, 12.81mmol)の無水CH2Cl2 (200 ml)溶液にAc2O (2ml, 21.16mmol)と発煙硝酸(0.65ml, 14.07mmol)を加入し、室温で4時間撹拌し、水(150ml)で希釈し、分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。有機層を合併し、無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過濃縮を行い、カラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10)、目的生成物(187)(4.21g, 83%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C19H28N2NaO7, 419.19, 実験値,419.20。
例35 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2 -メチル- 5 -(3 -ニトロ-4-ホスホノオキシフェニル)吉草酸エチル(188)
化合物(187)(4.00g, 10.09mmol)をアセトニトリル(70ml)とN,N -ジメチルアセトアミド(30ml)に溶解させ、0oCに冷却後、N,N- ジイソプロピルエチラミン(4.00ml, 23.00mmol)を加入し、2分間後、オキシ塩化りん(2.00ml, 21.45mmol)を入れた。室温で8時間撹拌し、0oCに冷却後、炭酸水素ナトリウム(3.5g, 41.60mmol)と水(20ml)からなる溶液をゆっくり加入し、0℃で一夜撹拌を続け、濃縮させ、C-18カラム(20 x4cm)で精製し、勾配溶離条件:25ml/min, A: 0.5%酢酸、B:メタノール。100%Aで10分間洗浄した後、45分間を経て75% A と25% B(メタノール)になった。目標成分を収集し、濃縮後、目的化合物(188)(3.89g, 81%)を得た。ESI: m/z: [M-H]- ,イオンピーク:C19H28N2O10P, 475.16, 実験値,475.20。
例36 (4R)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2 -メチル- 5 -(3 -ニトロ- 4 -ホスホノオキシフェニル)吉草酸(85)
化合物(188)(3.75g, 7.87mmol)のTHF(100ml)溶液に水酸化リチウム(5.0 g, 208.7 mmol)の水(60ml)溶液を入れて、0oCで4時間反応させ、4Mの塩酸でpH6に調整し、濃縮させ、C-18カラムで精製し、勾配溶離を行い、すなわち、25ml/minの速度で100%A(0.5%の酢酸)を10分間保持してから、45分間を経て75% A と25% B(メタノール)になった。目標成分を収集し、目的化合物(189)(2.82 g, 80%)を得た。ESI: m/z: [M-H]-, イオンピーク:C17H24N2O10P, 447.12, 実験値,447.20。
例37 (4R)- 5 -(3 -アミノ- 4 -ホスホノオキシフェニル)-4-(t−ブトキシカルボニルアミノ)-2-メチル吉草酸(190)
水素反応瓶に化合物(189)(2.6g, 5.80mmol)、メタノール(80ml)、10%Pd/C (0.2 g)を順に加入した。35 psiの水素ガスの圧力で6時間反応させた。混合物を珪藻土でろ過濃縮し、組製品(190)(2.18 g, 90%)を得た。精製する必要がなくて、そのまま次の反応ステップに用いることが可能であった。ESI: m/z: [M-H]-,イオンピーク:C17H26N2O8P, 417.15, 実験値,417.15。
例38 (S)- 2 -(t−ブトキシカルボニルアミノ- 3 -(4 -ヒドロキシ- 3 -ニトロフェニル)-プロピオ酸メチル(196)
(S)- 2 -(t−ブトキシカルボニルアミノ- 3 -(4 -ヒドロキシフェニル)-プロピオ酸メチル(195)(4.5 g, 15.24 mmol)の無水ジクロロメタン(240 ml)溶液に酢酸無水物(4 ml, 42.32 mmol)と発煙硝酸(0.85 ml, 18.40 mmol)を入れた。室温で4時間撹拌後、水(150ml)で希釈し、分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過・濃縮を行い、カラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10)、目的生成物(196)(4.30 g, 83%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C15H20N2NaO7, 363.13, 実験値,363.20。
例39 (S)- 2 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 3 -(3 -ニトロ- 4 -ホスホノオキシフェニル)-プロピオ酸メチル(197)
0oCで、化合物(196)(4.10 g, 12.05 mmol)のアセトニトリル(90 ml)溶液にN,N’- ジイソプロピルエチルアミン(4.00 ml, 23.00 mmol)を入れて、2分間撹拌した後、塩化ホスホリル(2.00 ml, 21.45 mmol)を加入し、反応混合物を室温で8時間撹拌した後、0℃までに冷却し、炭酸水素ナトリウム(3.5g, 41.60mmol)と水(20ml)からなる溶液をゆっくり入れて、0℃で一夜撹拌を続け、その後、濃縮させ、C-18カラム(20 x4cm)で精製し、勾配溶離を行い、すなわち、25ml/minの速度で100%A(0.5%の酢酸)を10分間保持してから、45分間を経て75% A と25% B(メタノール)になった。目標成分を収集濃縮し、目的化合物(197)(4.20 g, 83%)を得た。ESI: m/z: [M-H]-,イオンピーク:C15H20N2O10P, 419.08, 実験値,419.10。
例40 3 -(3 -アミノ- 4 -ホスホノオキシフェニル)-(2R)- 2 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)-プロピオ酸(198)
乾燥済の化合物(197)(4.0 g, 9.52 mmol)を1,2-ジクロロエタン(50 ml)とN,N -ジメチルアセトアミド(60 ml)からなる混合溶媒に溶解させた溶液に、トリメチル水酸化錫(4.00 g, 22.1 mmol)を入れた。混合物を80℃で6時間反応させて濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(水/アセトニトリル=1:4)、目標成分を収集し、濃縮させ、(S)- 2 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 3 -(3 -ニトロ- 4 -ホスホノオキシフェニル)-プロピオ酸を得た。得られた化合物とN,N-ジメチルアセトアミド(70 ml)と10%Pd/C (0.3 g)を併せて水素反応瓶に入れた。35 psiの水素ガスの圧力で6時間反応させた。混合物を珪藻土でろ過し、濃縮させ、再結晶後目的生成物(198)(2.86 g, 80%)を得た。更なる精製が必要でなく、そのまま次の反応ステップに用いることが可能であった。ESI: m/z: [M-H]-,イオンピーク:C14H20N2O8P, 375.10, 実験値,375.10。
例41 3 -(4 -ベンジルオキシフェニル)-(2R)- 2 - [(t−ブトキシカルボニル)-アミノメチル]−プロピオ酸ベンジル(200)
3 -(4 -ベンジルオキシフェニル)-(2R)- 2 - (t−ブトキシカルボニルアミノ)−プロピオ酸ベンジル(4.0 g, 8.67 mmol)のテトラヒドロフラン(60 ml)溶液に水素化ナトリウム(430 mg, 10.75 mmol, 60%オイルコンパウンド)を入れて、室温で1時間撹拌した後、ヨウ素メタン(1.82 g, 12.82 mmol)を加入し、混合液を一夜撹拌し、メタノール(0.5 ml)で反応を停止させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ジクロロメタン=1:10)、目的生成物(200)(3.83 g, 93%)を得た。MS ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C29H33NNaO5, 498.24, 実験値,498.24。
例42 (2R)- 2 - [(t−ブトキシカルボニル)-メチルアミノ] - 3 -( 4 -ヒドロキシ- 2 -ニトロフェニル)プロピオ酸(201)
水素反応瓶に化合物(200)(3.8g, 8.00mmol)、メタノール(80ml)、10%Pd/C (0.3 g)を順に加入した。35 psiの水素ガスの圧力で6時間反応させて、珪藻土でろ過し、濃縮させ、粗生成物である(2R)- 2 - [(t−ブトキシカルボニル)-メチルアミノ] - 3 -( 4 -ヒドロキシフェニル)プロピオ酸(201 a)を得た。当該化合物は精製する必要がなくて。-25℃の温度下で、化合物(201 a)の無水ジクロロメタン(240ml)溶液に、四塩化スズ(1.5 ml, 12.75 mmol)と発煙硝酸(0.60 ml, 12.98 mmol)のジクロロメタン(40 ml)を加入し、混合物を-25℃で75分間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムで反応を停止させ、pHを3〜4に調整し、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過濃縮を行い、カラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/DCM/HOAc 1:8:0.01)、目的化合物(201)(1.98 g, 73%)を得た。ESI: m/z:[M+Na]+,イオンピーク:C15H20N2NaO7, 363.13, 実験値,363.13。
例43 (2R)- 2 - [(t−ブトキシカルボニル)-メチルアミノ] - 3 -(3 -ニトロ- 4 -ホスホノオキシフェニル)プロピオ酸(202)
化合物(201)(1.98 g, 5.82 mmol)をアセトニトリル(30ml)とN, N-ジメチルアセトアミド(30ml)に溶解させた溶液に、0℃下でN,N’-ジイソプロピルエチルアミン(2.00 ml, 11.50 mmol))を入れて、当該温度下で2分間反応させた後、塩化ホスホリル(1.10 ml, 11.79 mmol)を入れた。反応混合液を室温で8時間撹拌した後、0℃までに冷却し、炭酸水素ナトリウム(2.0 g, 23.80 mmol)と水(10ml)からなる溶液をゆっくり加入し、0℃で一夜撹拌を続け、混合物を濃縮させ、C-18カラム(20 x4cm)で精製し、勾配溶離を行い、25ml/minの速度で100%A(0.5%の酢酸)を10分間保持してから、45分間を経て75% A と25% B(メタノール)になった。目標成分を収集し、濃縮させ、目的化合物(202)(1.96, 80%)を得た。ESI: m/z: [M-H]-,イオンピーク:C15H20N2O10P, 419.09, 実験値,419.09。
例44 3 -(3 -アミノ- 4 -ホスホノオキシフェニル)-(2R)- 2 - [(t−ブトキシカルボニル)-メチルアミノ]プロピオ酸(203)」
水素反応瓶に化合物(202)(1.96 g, 4.67 mmol)、N, N-ジメチルアセトアミン(60ml)、10%Pd/C (0.2 g)を順に入れた。30 psiの水素ガスの圧力で6時間反応させた。混合物を珪藻土でろ過し、濃縮させ、粗生成物(203)(1.74 g, 95%))を得た。当該粗生成物は精製する必要がなくて、そのまま次の反応ステップに用いることが可能であった。ESI: m/z: [M-H]-, C15H22N2O8P, 理論価値、389.12; 実験値、 389.12。
例45 フェニル- 2 -(2R)−t−ブトキシカルボニルアミノ- 1 -アセトン(204)
(1S,2R)-(+)-ノルエフェドリン(7.0 g, 46.29 mmol)をテトラヒドロフラン(40 ml)と1M 炭酸水素ナトリウム(100 ml)の混合溶液に入れて、4℃の温度下で、45分間内に二炭酸ジt−ブチル(10.15 g, 46.53 mmol)のテトラヒドロフラン(60 ml)溶液をゆっくり加入し、反応混合物を室温で6時間撹拌した後、濃縮させ、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/Hexane 1:2)、目標成分を収集し、濃縮させ、粗生成物である(1S)-フェニル- 2 -(2R)-t−ブトキシカルボニルアミノ- 1 -プロパノール(204b)( 10.81, 93%)を得た。当該粗生成物は精製する必要がなくて、MS ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C14H21NaNO3, 274.15, 実験値,274.15。化合物(204b)のジクロロエタン(50 ml)溶液に、デス-マーティン試薬のジクロロメタン(180 ml、0 . 3 M)溶液を入れて、1時間撹拌した後、混合物に冷凍済の水酸化ナトリウム溶液(1M, 100 ml)を入れて分離し、有機層のpHを1Mリン酸二水素ナトリウム(100 ml)で6に調整し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/ヘキサン1:5)、目的生成物204 (9.34 g, 81% 、2つのステップで)を得た。MS ESI: m/z+: [M+Na]+ ,イオンピーク:C14H19NaNO3, 272.14, 実験値,272.14。
例46 (1R,3 R - 3 -((2S、3 S)- N -メチル- 3 -メチル- 2 -(R)- 1 -メチルピペリジン- 2 -ホルムアミド)-ペンタアミノ- 4 -メチル- 1 - 4 -(1 -オキソ- 1 -フェニルプロピル- 2 -イル)カルバモイル)チアゾール- 2 -イル)-吉草酸エチル(205)
4℃の温度下で、化合物204(180 mg, 0.722 mmol)の1,4-ジオキサン(4 ml)溶液に濃塩酸(1.0 ml,37%)を加入し、混合物を室温で40分間撹拌した後、濃縮させ、トルエンを加入して濃縮乾固を行った。乾燥後の固体をN, N-ジメチルアセトアミン(7ml)に溶解させ、当該溶液に化合物106 (251 mg, 0.466 mmol)、1 -(3 -ジメチルアミノプロピル)- 3 -エチル炭素ジイミン塩酸塩(305 mg, 1.56 mmol)、N,N’-ジイソプロピルエチルアミン(0.13ml、0.747 mmol)を順に加入し、反応混合液を8時間撹拌し、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/CH2Cl2=1:4)、目的生成物205 (255.3 mg, 82%)を得た。ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C35H51NaN5O6S, 692.36, 実験値,692.36。
例47 (1R,3 R) - 3 -((2S、3 S)- N,3 - ジメチル-2 -(R)- 1 -メチルピペリジン- 2 -ホルムアミド)-ペンタノイルアミノ- 1-(4 -((R)- 1 -(2,5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ- 1H -ピロール- 1 -イル)- 12 -オキソ- 15 -フェニル- 3,6,9 -トリオキサ- 13,14-ジアザヘプタデシル- 14 -アルケニル- 16 -カルバモイル)チアゾール- 2 -イル)- 4 -メチル吉草酸エチル(206)
化合物205 (75 mg, 0.112 mmol)のメタノール(5 ml)溶液に化合物12(50 mg HCl塩, 0.126 mmol)と酢酸(3 ul, 0.052 mmol)を入れて、混合物を一夜反応させた後、N,N’-ジイソプロピルエチルアミン(23 ul, 0.132 mmol)を加入して中和させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/CH2Cl2 = 1:4-1:3)、目的化合物206 (79.3 mg, 70%)を得た。MS ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C50H74NaN8O12S, 1033.51, 実験値,1033.50。
例48 (1S,2R)- 2 -(2 -((1R,3 R)- 1 -アセトキシル- 3 -((2S,3 S)- N,3 - ジメチル-2 -((R)- 1 -メチルピペリジン- 2 -ホルムアミド)ペンタノイルアミノ)- 4 -メチルアミル)チアゾール- 4 -ホルムアミド基)- 1 -フェニルプロピル- 3 -(2 -(2 -(2-(2,5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ- 1H -ピロール- 1 -イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオ酸エチル(211)
化合物208a(95 mg, 0.141 mmol)と3 -(2 -(2 -(2 -(2,5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ- 1H -ピロール−1 -イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオ酸(55 mg, 0.182 mmol)のジクロロエタン(5 ml)溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(122 mg, 0.591 mmol)と2,2-ジメチロールプロピオン酸(25 mg, 0.204 mmol)を加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/CH2Cl2 = 1:3)、目的化合物211 (95.1 mg, 71%)を得た。MS ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C48H70NaN6O12S, 977.47, 実験値,977.47。
例49 2,5 - ジオキソピロリジン- 1 -イル- 2 -((1R,3 R)- 1 -アセトキシル- 3 -((2S,3 S)- N,3 - ジメチル- 2 -((R)- 1 -メチルピペリジン- 2 −ホルムアミド)ペンタノイルアミノ)- 4 -メチルアミル)チアゾール- 4 -カルボン酸エチル(234)
化合物106 (788.1 mg, 1.464 mmol)のN, N’-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液にN-ヒドロキシスクシンイミド(202.0 mg, 1.756 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(980 mg, 5.104 mmol)を加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/CH2Cl2 = 1:3)、目的化合物234(762.8 mg, 82%)を得た。MS ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C30H45NaN5O8S, 658.30, 実験値,658.30。
例50 (4R)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 5 -(3 -( 5 -(2,5 - ジオキソ- 2,5- ジヒドロ- 1H -ピロール- 1 -イル)ペンタノイルアミノ- 4 -(ホスホノオキシ)フェニル)- 2 -メチル吉草酸(235)
化合物190 (825.1 mg, 1.973 mmol)のN, N’-ジメチルホルムアミド(7 ml)溶液に2,5 - ジオキソピロリジン- 1 -イル- 5 -(2,5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ− 1H -ピロール- 1 -イル)吉草酸エチル(23d)(711 mg, 2.417 mmol)、N,N’-ジイソプロピルエチルアミン(0.250 ml, 1.438 mmol)を加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、C-18カラムクロマトグラフィーで分離し(4x25 cm, v = 15 ml/min, 45 min 内に100%の1% HOAc から75%の1% HOAc/25% MeOH )、目的化合物235 (895.7 mg, 76%)を得た。MS ESI: m/z-: [M-H]-,イオンピーク:C26H35N3O11P, 596.21, 実験値,596.21。
例51 (4R)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 5-(3 -(3 -(2−(2 -(2 -(2,5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ- 1H -ピロール- 1 -イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオンアミド- 4 -(ホスホノオキシ)フェニル)- 2 -メチル吉草酸(236)
化合物190 (632.5 mg, 1.512 mmol)のN, N’-ジメチルホルムアミド(7 ml)溶液に2,5 - ジオキソピロリジン- 1 -イル- 3 -(2 -(2 -(2 -(2,5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ- 1H -ピロール- 1 -イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオン酸エチル(24c)(727 mg, 1.826 mmol)とN,N’-ジイソプロピルエチルアミン(0.250 ml, 1.438 mmol)を加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、C-18カラムクロマトグラフィーで分離し(4x25 cm, v = 15 ml/min, 45 min 内に100%の1% HOAc から75%の1% HOAc/25% MeOH )、目的化合物236 (763.2 mg, 72%)を得た。MS ESI: m/z-: [M-H]-,イオンピーク:C30H44N3O14P, 700.25, 実験値,700.25。
例52 (4R)- 4 -(2 -((1R,3 R) - 1 -アセトキシル- 3 -((2S,3 S)- N,3 - ジメチル-2 -((R)- 1 -メチルピペリジン- 2 -ホルムアミド)ペンタノイルアミノ- 4 -メチルペンチル)チアゾール- 4 -ホルムアミド基)- 5 -(3 -( 5 -(2、5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ- 1H -ピロール- 1 -イル)ペンタノイルアミノ- 4 -(ホスホノオキシ)フェニル)- 2 -メチル吉草酸(239)
化合物235 (102 mg, 0.171 mmol)の1,4-ジオキサン(4 ml)溶液に濃塩酸(1.0 ml, 37%)を加入し、混合物を30分間撹拌した後、濃縮乾固を行い、粗生成物(237)を得た。粗生成物(237)をN, N-ジメチルアセトアミン(5ml)に溶解させた溶液に、化合物234 (110 mg,0.173 mmol)、N,N’-ジイソプロピルエチルアミン(30 ul, 0.172 mmol)を順に加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(1% HOAc含有水/アセトン, 1:9 - 1:4)、目的化合物239(123.2 mg, 71%)を得た。MS ESI: m/z-: [M-H]-,イオンピーク:C47H67N7O14PS, 1016.42, 実験値,1016.42。
例53 (4R)- 4 -(2 -((1R,3 R) - 1 -アセトキシル- 3 -((2S,3 S)- N,3 - ジメチル−2 -((R)- 1 -メチルピペリジン- 2 -ホルムアミド)ペンタノイルアミノ- 4 -メチルペンチル)チアゾール- 4 -ホルムアミド基)- 3 -(3 -(2 -( 2 -(2,5 - ジオキソ- 2,5 - ジヒドロ- 1H -ピロール- 1 -イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)プロピオンアミド- 4 -(ホスホノオキシ)フェニル)- 2 -メチル吉草酸(240)
化合物236 (108 mg, 0.154 mmol)の1,4-ジオキサン(4 ml)溶液に濃塩酸(1.0 ml, 37%)を加入し、混合物を30分間撹拌した後、濃縮乾固を行い、粗生成物(238)を得た。粗生成物(238)をN, N-ジメチルアセトアミン(5ml)に溶解させた溶液に、化合物234 (110 mg,0.173 mmol)、N,N’-ジイソプロピルエチルアミン(30 ul, 0.172 mmol)を順に加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(1% HOAc含有水/アセトン, 1:9 - 1:4)、目的化合物240 (131.2 mg, 76%)を得た。MS ESI: m/z-: [M-H]-,イオンピーク:C51H75N7O17PS, 1120.47, 実験値,1120.48。
例54 (4R)- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2 -メチル- 5 -(4 -(ホスホノオキシ)- 3 -(4 -(ピリジン- 2 -ジスルフィド)ブチリルアミノ)フェニル)吉草酸(244)
化合物190 (548.3 mg, 1.311 mmol)のN, N’-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液にスクシンイミジル4-(ピリジン−2−ジメルカプト)酪酸(550.2mg, 1.687 mmol)とN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.18 ml, 1.03 mmol)を加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(1% HOAc含有水/アセトン, 1:9 - 1:4)、目的化合物244 (660.2 mg, 80%)を得た。MS ESI: m/z-: [M-H]- ,イオンピーク:C26H35N3O9PS2, 628.16, 実験値,628.16。
例55 (4R)- 4 -(2 -((1R,3 R )- 1 -アセトキシル- 3 -((2S,3 S)- N,3 - ジメチル- 2 -((R)- 1 -メチルピペリジン- 2 -ホルムアミド)ペンタノイルアミノ)- 4 -メチルペンチル)チアゾール- 4 -ホルムアミド基)- 2 -メチル- 5 - (4 -(ホスホノオキシ)- 3 -( 4 -(ピリジン- 2 -ジスルフィド)ブチリルアミノ)フェニル)吉草酸(248)
4℃の室温下で、化合物244 (110.5 mg, 0.175 mmol)の1,4-ジオキサン(4 ml)溶液に濃塩酸(1.0 ml, 37%)を加入し、混合物を30分間撹拌した後、濃縮乾固を行い、粗生成物(246)を得た。粗生成物(246)をN, N-ジメチルアセトアミン(5ml)に溶解させた溶液に、化合物234(110 mg, 0.173 mmol)、N,N’-ジイソプロピルエチルアミン(30 ul, 0.172 mmol)を順に加入し、混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(1% HOAc含有水/アセトン, 1:9 - 1:4)、目的化合物248 (129.1 mg, 71%)を得た。MS ESI: m/z-: [M-H]-,イオンピーク:C47H67N7O12PS3, 1048.38, 実験値,1048.38。
例56 (4R)- 4 -(2 -((1R,3 R - 1 -アセトキシル- 3 -((2S,3 S)- N,3 - ジメチル- 2 -((R)- 1 -メチルピペリジン- 2 -ホルムアミド)ペンタノイルアミノ)- 4 -メチルペンチル)チアゾール- 4 -ホルムアミド基)- 5 -(3 -( 4 -メルカプトブチリルアミド基)- 4 -(ホスホノオキシ)フェニル)- 2 -メチル吉草酸(248b)
化合物248 (30 mg, 0.0285 mmol)をN, N-ジメチルアセトアミン(2 ml)とリン酸二水素ナトリウム(0.1 M, pH 7)に加入した混合液に、ジチオトレイトール(20 mg, 0.129 mmol)を加えた。混合物を2時間撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(1% HOAc含有水/MeCN, 1:9 - 1:4)、目的化合物248b (22 mg, 85%)を得た。MS ESI: m/z-: [M-H]-,イオンピーク:C42H64N6O12PS2, 939.38, 実験値,939.38。
例57 4 -(4 -臭素ブチル)- 10 -オキサ- 4 -アザトリシクロ[ 5.2.1.0 ^{ 2、6 } ]デク- 8 -エン- 3,5 - ジオン(271)
10-オキサ-4 -アザトリシクロ[ 5.2.1.0 ^ { 2、6 } ]デク- 8 -エン- 3,5 - ジオン(6.0 g, 36.35 mmol)と水素化ナトリウム(60%オイル状物,1.50 g, 37.50 mmol)をN, N-ジメチルアセトアミン(60 ml)に加入し、1時間撹拌した後、1,4-ジブロモブタン(35.0 g, 162.10 mmol)とヨウ化ナトリウム(0.50 g, 3.33 mmol)を加入した。混合物を一夜撹拌した後、メタノール(0.5 ml)で反応を停止させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/ヘキサン = 1:8)、目的化合物271 (9.34 g, 86%)を得た。MS ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C12H14BrNaNO3,322.02, 実験値,322.02。
例58 メチル-2 -((1R,3 R)- 3 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 1 - [ 4 ' -(3'', 6'' -エンドキソ-テトラヒドロフタルアシルアミノ)ブトキシ] - 4 -メチルアミル)チアゾール- 4 -カルボン酸メチル(272)
メチル-2 -((1R,3 R)- 3 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 1 -ヒドロキシ- 4 -メチルアミル)チアゾール- 4 -カルボン酸メチル(70)(1.0 g, 2.79 mmol)と水素化ナトリウム(120 mg, 3.00 mmol, 60%オイル状物)をテトラヒドロフラン(30 ml)に加入し、30分間撹拌した後、化合物271 (1.00 g, 3.34 mmol)とヨウ化ナトリウム(50 mg, 0.33 mmol)を加入した。混合物を一夜撹拌した後、メタノール(0.5 ml)で反応を停止させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/CH2Cl2 = 1:10)、目的化合物272 (1.36 g, 84%)を得た。MS ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C28H39NaN3O8S, 600.25, 実験値,600.25。
例59 メチル2 -((1R,3 R)- 3 -(N, N- t−ブトキシカルボニルメチルアミノ)−1 - [ 4 ' -(3'', 6'' -エンドキソ-テトラヒドロフタルアシルアミノ)ブトキシ] - 4 -メチルアミル)チアゾール- 4 -カルボン酸メチル(273)
化合物272 (1.30 g, 2.25 mmol)と水素化ナトリウム(108 mg, 2.70 mmol, 60%オイル状物)をN, N-ジメチルホルムアミン(80 ml)に加入し、1時間撹拌した後、ヨウ素メタン(460 mg, 3.24 mmol)を加入した。混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/CH2Cl2 = 1:12 - 1:8)、目的化合物273 (1.01 g, 76%)を得た。MS ESI: m/z+: [M+Na]+,イオンピーク:C29H41NaN3O8S, 614.26, Found,614.26。
例60 2-((1R, 3R)-3-(N, N- t−ブトキシカルボニルメチルアミノ)−1 - [ 4 ' -(3'', 6'' -エンドキソ-テトラヒドロフタルアシルアミノ)ブトキシ] - 4 -メチルアミル)チアゾール- 4 -カルボン酸(274)
乾燥後の化合物273(900 mg, 1.52 mmol)を1,2-ジクロロエタン(30 ml)とトルエンからなる混合溶媒に溶解させ、トリメチル水酸化錫(400 mg, 2.21 mmol)を加入した。混合物を100℃で一夜撹拌し、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/CH2Cl2/HOAc = 1:10:0.01)、目的化合物274 (730 mg, 94%)を得た。ESI: m/z:[M+Na]+,イオンピーク:C28H39N3NaO8S, 600.22, 実験値,600.22。
例61 メチル2 -((1R,3 R )- 1 -アセトキシル- 3 -(N,N -(t−ブトキシカルボニル)(4 ' -(3 ' ,6 '' -エンドキソ-Δ-テトラヒドロ)ブチル)アミノ)- 4 -メチルペンチル)チアゾール- 4 -カルボン酸(275)
化合物71 (1.50 g, 3.74 mmol)と水素化ナトリウム(180 mg, 4.50 mmol, 60%オイル状物)をN, N-ジメチルホルムアミド(80 ml)に加入し、1時間撹拌した後、化合物271 (1.48 g, 4.94 mmol)とヨウ素メタン(70 mg, 0.467mmol)を加入した。混合物を一夜撹拌し、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(EtOAc/CH2Cl2 = 1:10 - 1:6)、目的化合物275 (1.60 g, 69%)を得た。MS ESI: m/z+:[M+Na]+,イオンピーク:C30H41NaN3O9S, 642.26, 実験値,642.26。
例62 2 -((1R,3 R )- 1 -アセトキシル- 3 -(N,N -(t−ブトキシカルボニル)(4 ' -マレイミドブチル)アミノ)- 4 -メチルペンチル)-チアゾール- 4 -カルボン酸(276)
乾燥後の化合物275 (800 mg, 1.29 mmol)を1,2-ジクロロエタン(40 ml)とトルエンの混合溶媒に溶解させ、トリメチル水酸化錫(400 mg, 2.21 mmol)を加入した。混合物を一夜撹拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/CH2Cl2/HOAc = 1:5:0.01)、組成分を収集し、濃縮乾燥を行った。得られた粗生成物をピリジン(15 ml)に溶解させ、0℃で当該溶液に酢酸無水物(0.3 ml, 3.17 mmol)を加入し、混合物を室温で一夜撹拌し、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/CH2Cl2/HOAc = 1:10:0.01)、目的化合物276 (578.4 mg, 74%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C29H39N3NaO9S, 628.24, 実験値,628.24。
例63 1 -(2 -メチル- 2 -エポキシエチル)- 2 -フェニルエチルアミン
0℃の温度で、1 -(2 -メチル- 2 -エポキシエチル)- 2 -フェニルエチル)アミノ蟻酸叔ブチル(Sun, L. et al, J. Mol. Catalysis A: Chem., 2005, 234 (1-2), 29-34)(300 mg, 1.08 mmol)の1,4-ジオキサン(8 mL)溶液に濃塩酸(37%, 2 mL)を加入し、当該温度下で、TLCが出発物質なしを示すまでに1時間撹拌を続けた。得られた混合液をトルエン(10 ml)で希釈し、濃縮させ、EtOH/ヘキサンで再結晶させた後、目的化合物である塩酸塩(201 mg, 87%)を得た。ESI: m/z: [M+H]+,イオンピーク:C11H16NO, 178.12, 実験値,178.12。
例64 (S、E)エチル- 5 -フェニル- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2 -メチル-2−ペンテン酸(327)
-78℃の温度下で、ジイソブチル水素化アルミニウム(40ml, 40mmol, 1.0M)を(S)- 3 -フェニル- 2 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)-プロピオ酸メチル326 (5.60 g, 20.05 mmol)のCH2Cl2 (80ml)溶液に加入し、45分間反応させた後、当該温度下で1 -(1 -エトキシカルボニルエチル)トリフェニル臭化ホスフィン(18.0g, 40.64mmol)とKOtBu(5.00g, 44.64mmol)のジクロロメタン(80 ml)溶液によって形成されたイルド溶液を加入し、混合物を-78℃で反応させた後、室温で一夜撹拌し、次に、当該混合物に1Lのリン酸二水素ナトリウム溶液を加入し、激しく撹拌し、分液し、水相をジクロロメタンで抽出し、有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ノルマルヘキサン = 1:7-1:5)、目的生成物327 (5.50 g , 83%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C19H27NNaO4, 356.19, 実験値,356.20。
例65 (S)- 5 -フェニル- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2、3 -エポキシエチル- 2 -メチル吉草酸エチル(328)
化合物327 (5.0 g, 15.0 mmol)のジクロロメタン(80 ml)溶液に3-クロロ過安息香酸(5.5 g, 22.3 mmol)を加入し、混合物を一夜撹拌した後、炭酸水素ナトリウム(25 ml, sat.)溶液で希釈し、分液し、水相をジクロロメタンで抽出し、有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(酢酸エチル/ノルマルヘキサン=1:4)、目的化合物328 (4.71 g , 90%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+, イオンピーク:C19H27NNaO5, 372.19, 実験値,372.20。
例66 (S)- 5 -フェニル- 4 -(t−ブトキシカルボニルアミノ)- 2,3 -エポキシエチル- 2 -メチル吉草酸(329)
水酸化リチウム(5.0 g, 208.7 mmol)の水溶液(60 mL)に化合物328 (4.70 g, 13.45 mmol)のテトラヒドロフラン(100 ml)溶液を加入し、1時間撹拌した後、濃縮させ、水(150 mL)を加入し、4Mの塩酸でpH4に調節した。混合液を酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/DCM/HOAc=1:10:0.01)、目的化合物329 (3.97 g, 92%)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C17H23NNaO5, 344.16, Found 344.16。
例67 (S)- 5 -フェニル- 4 -(9 -フルオレンメトキシカルボニルアミノ)- 2,3 -エポキシエチル- 2 -メチル吉草酸(331)
0℃の温度下で、化合物(329)(3.90g, 12.14 mmol)のジクロロメタン溶液にトリフルオロ酢酸(10 ml)を加入し、当該温度下で30分間撹拌し、トルエンで希釈し、濃縮乾燥を行い、粗生成物であるトリフルオロ酢酸塩330を得た。炭酸ナトリウム(5.0 g, 47.16 mmol)を水(60 mLとエタノール(60 mL)の混合溶媒に加入し、当該溶液に化合物330と9−フルオレンイルメトキシカルボニルクロリド(Fmoc-Cl)) (3.70 g, 14.30 mmol)を加入した。6時間撹拌した後、濃縮させ、水(150 mL)を加入し、4Mの塩酸でpH4に調整した。混合液を酢酸エチルで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/DCM/HOAc=1:10:0.01)、目的化合物(3.87 g, 72%,二段の生成率)を得た。ESI: m/z: [M+Na]+,イオンピーク:C27H25NNaO5, 466.17, Found 466.17。
例68 ポリペプチド縮合の一般的な手順;
アミンの塩酸塩をジクロロメタンまたはN, N-ジメチルホルムアミド(0.2 M)に溶解させ、氷水浴で4℃に冷却し、t−ブトキシカルボニルで保護されたアミノ酸(1.3 eq)、EDC (2 eq)、又は TBTU (2 eq)、又は PyBrOP (2 eq)、 HOBt (1.5 eq) 、DIPEA (3.5 eq)を順に加入した。温度をゆっくり室温までに昇温した後、かき混ぜながら15時間反応を続け、酢酸エチルで希釈した直後に、1M塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮させ、カラムクロマトグラフィーで分離し(0%-20% MeOH:CH2Cl2)、t−ブトキシカルボニルで保護されたポリペプチドを得た。
例69 t−ブトキシカルボニル脱保護の一般的な手順;
t−ブトキシカルボニルで保護されたアミノ酸を20%トリフルオロ酢酸含有ジクロロメタン溶液又は4 M塩酸含有1,4-ジオキサン溶液に溶解させ、30分間撹拌し、または、反応が完了かどうかをTLC追従によって判断した。減圧濃縮によって、相応のトリフルオロ酢酸塩または塩酸塩ポリペプチド化合物を得た。トリフルオロ酢酸塩含有ポリペプチドを2%塩酸含有ジクロロメタン/トルエン溶液で3〜4回濃縮させることによって、相応の塩酸塩を獲得してもいい。
例70 固相ペプチド(SPPS)合成の一般的な手順;
t−ブトキシカルボニルで保護されたSPPSに用いられるのは、Merrifield樹脂或いは、変性されたPAM樹脂又はMBHA樹脂であった。9 -フルオレンメトキシカルボニルで保護されたSPPSに用いられるのは、Wang樹脂、又は、2−クロロトリフェニルメチル塩素樹脂、或いは、HMPB 、MBHA樹脂であった。樹脂メーカーの操作指南に従い、樹脂に対し、前処理(プリ膨張)とアミノ化合物の搭載を行った。樹脂におけるt−ブトキシカルボニルで保護されたアミノ酸を20%トリフルオロ酢酸のジクロロメタン溶液又は4M塩酸含有1,4-ジオキサン溶液で脱保護し(30分間撹拌すればいい)、その後、N, N-ジメチルホルムアミド、メタノール、50%N, N-ジイソプロピルエチルアミンのジクロロメタンと純のジクロロメタンを順に洗浄した。複数の遊離アミンに関わる脱保護工程に関して、反応の完全性のために、当該工程はアシル化の前に一度繰り返す必要があった。遊離アミンを、保護されたアミノ酸(遊離アミンの3当量)と、TBTU 又は PyBrOP(遊離アミンの3当量)と、N, N-ジイソプロピルエチルアミン(遊離アミンの5当量)とからなる溶液に懸濁させ、混合液を4時間反応させた後、N, N-ジメチルホルムアミド、メタノール及びジクロロメタンを順に洗浄した。多くの遊離アミンに係るアシル化の反応に関して、反応の完全性のため、脱保護前のコンジュゲートステップを一度繰り返した。必要なペプチドを合成するまでにこれらステップを繰り返すのが一般的である。
例71 Wang樹脂又は2−クロロトリフェニル塩素樹脂からペプチドを切り離す一般的な手順
ペプチドが結合されたWang樹脂と50%トリフルオロ酢酸含有ジクロロメタン及びトリイソプロピルシラン(1-5%)を混合し、又は、2−クロロトリフェニル塩素樹脂が結合したペプチドと1%トリフルオロ酢酸含有ジクロロメタンを混合して、2時間後ろ過し、ジクロロメタン(3x30 ml)、メタノール(3x30 ml)で順に溶離し、ろ液を合併し、濃縮させ、乾燥後、冷たいエーテルを加入し、得られた沈殿物は脱保護すべきペプチドであった。
例72 Merrifield樹脂、変性PAM樹脂又はMBHA樹脂からペプチドを切り離す一般的な手順
ペプチドが結合された樹脂とHF/Me2S/アニソール(10:1:1)又はCH3SO3H/Me2Sアニソール(20:1:1)を混合し(システイン含有ペプチドにとっては、HF/アニソール/Me2S/p-チオクレゾール(10:1:1:0.2)と混合すべきである)、2時間後、窒素ガスの雰囲気で濃縮させ、トリフルオロ酢酸で希釈し、ろ過した。その後、樹脂をジクロロメタン(3x30 ml)とメタノール(3x30 ml)で順に溶離し、ろ液を合併し、濃縮させ、乾燥後、冷たいエーテルを加入し、得られた沈殿物は脱保護すべきペプチドであった。
例73 クロマトグラフィーによる精製
粗生成物であるポリペプチド混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(10%〜25%のメタノール:ジクロロメタンで溶離)、又は、RP HPLCで精製し(0%〜70%メタノール水溶液(最も好ましくは1%酢酸)で勾配溶離)、1時間内反応を終了させた後、目的成分を混合し、蒸発後サンプルを収集した。
例74 共役体(カップリング剤)の調製
一類の結合分子として、抗体はアミド、硫黄エーテル又はジスルフィド結合を介して分裂抑制剤とコンジュゲートすることができる。50mMホウ酸ナトリウム含有PBS緩衝液(pH8.0)で抗体を希釈し(<5 mg/mL)、ジチオトレイトール(最終濃度10mM)を入れ、35°Cで30分間処理し、抗体が遊離メルカプトを遊離させることができた。G-25カラムでゲル濾過クロマトグラフィー(PBS緩衝液に1mM EDTAを添加)を行い、その後、Ellman試薬[ 5,5’-ジチオビス(2 -ニトロ安息香酸)]によって測定し、抗体ごとに約8つのメルカプトがコンジュゲートされた。抗体とTraut's試薬(2 -イミンチオフェン)(Jue, R., et al. Biochem. 1978, 17 (25): 5399-5405)はメルカプトを放出することができ、或いは、pH7〜8の条件下で、SATP(N-スクシンイミジルS−アセチルチオプロピオネート)やSAT(PEG)4など異なる連結物と反応して、ヒドロキシルアミンの働きでメルカプトを形成した(Duncan, R, et al, Anal. Biochem. 1983, 132, 68-73, Fuji, N. et al, Chem. Pharm. Bull. 1985, 33, 362-367)。基本的に、抗体ごとに約5〜8つのメルカプトが結合された。
4°Cの条件下で、冷たい自由メルカプトに接続の抗体のジメチルアセトアミド(DMA)(2〜20 % v / v)にマレイミドや臭素アセトアミド基を含む(0.5Mのホウ酸ナトリウム溶液(pH 9)が抗体と臭素アセトアミドのアルキル化を促進するために必要)薬(接続の薬物とメルカプトのモール比は1 . 2〜1 . 5)を加入した。1〜2時間後、システインを過剰添加することで反応を終了し、コンジュゲート産物を限外濾過し、ゲルクロマトグラフィー(G-25限外、緩衝液をPBS)を行い、無菌ろ過して濃縮のコンジュゲート産物を得る。コンジュゲート産物の280nmと252nm先の吸光度によりタンパク質の濃度と抗体ごとにをつなぐ薬物の数を測定した。分子ふるいクロマトグラフィーHPLCで接続物の単体形式の比重を測定することができる。0.5%を下回る未結合の薬物をRP-HPLCで測定した。硫黄エーテルキーに接続形成の単体薬については、抗体ごとに小さい分子の有糸分裂の抑制剤に平均3.2-4.2分子接続した。
コンジュゲートは次のようなリンカにより接続させた:DMPS, SMDP, SMPT、SPP、SPDP、SPDB、SMCCまたはSM(PEG)nなど。抗体(< 5mg/ mL)を緩衝液(pH 6 . 5〜7 . 5、5 mM PBS、50 mM NaCl、1 mM EDTA)で希釈し、反応とリンク2時間、リンカと抗体のモル比は6〜10倍以上である。反応混合物をSephadex G25ゲルクロマトグラフィー分離し、その分子量の低い分子が除去された(リンカーがピリジンチオルを含む場合、抗体の濃度を分光光度法測定した。抗体280nm先の消光係数が2067550 M−1cm-1である。修飾された抗体の過剰ジチオスレイトール(20倍以上当量)処理後、遊離2-ピリジンチオールを測定し、343、280nm先の消光係数はそれぞれ8080と5100M−1cm-1であった)。修飾された抗体の中に1 . 2〜1 . 5当量メルカプト基を帯びる有糸分裂の抑制剤分子を加入した。この反応は室温で5〜18時間行った。反応混合物から未接続の薬やその他の低分子量の物質をSephadex G25ゲルクロマトグラフィーで除いた。また、接続成品の濃度を280nmと252nm先の吸光度により測定した。得られたコンジュゲートは単体で、抗体分子ごとに平均3 . 2〜4 . 5の個薬物分子を含んだ。
例75 体外毒性試験
BJAB(バーキットリンパ腫細胞)、BT-474(乳がん細胞)、Namalwa(ヒトバーキットリンパ腫細胞)、Ramos(ヒトバーキットリンパ腫細胞)、COLO 205(ヒト結腸腺がん細胞)、A375(ヒト悪性黒色腫細胞)はいずれも、ATCCから購入した。乳がん細胞系KPL-4はJ. Kurebayashi博士から入手したものであった(Kurebayashi, J. et al. Br J Cancer 1999; 79: 707-17)。上記細胞は、いずれも、10%FBS含有RPMI 1640培地で成長し、37°C、6% CO2の培養器を培養条件とした。クローン形成実験を検出の毒性試験方法とすることが可能であり、文献(Franken, et al, Nature Protocols 1, 2315 - 2319 (2006))を参照する。テスト用細胞は、ウェルごとに5000個の細胞を6ウェル板に接種し、1 pM〜50 nM勾配希釈済の薬物(有糸分裂の抑制剤又はカプラー)を加入し、72時間インキュベートした。もとの培地を置き換えて、細胞を引き続き培養し、7〜10日後コロニーを形成した。細胞を固定し、その後、0.2%ゲンチアナバイオレット(10%ホルマリン又はPBSに希釈)で染色して、細胞コロニーを計数した。未処理の細胞(培地のみ)の数に対し、ウェルに形成されたコロニーによって測定した。細胞の生存率は薬物で処理後の群と対照群(薬物未処理)穴で形成されたコロニー数の比率によって計算された。
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図1 薬物を細胞結合剤に結合させるための分岐リンカーの合成
図2 マレイミドリンカーの合成及びそれの薬物結合分子連結における使用
図3 ブロモマレイミド及びジブロモマレイミドリンカーの合成及びそれらの薬物結合分子連結における使用
図4 抗有糸分裂剤と細胞結合分子の結合のためのアミノ酸(Val−Cit)リンカーの合成
図5 抗有糸分裂剤のTuv成分の合成 条件: a): CuSO4, H2SO4, アセトン, 95%; b): DIBAL-H, THF/Tol, -78 oC, 95%; c): NH2OH, NaHCO3, CH3OH/H2O; d): イソブチルアルデヒド, MgSO4, CH2Cl2, 85% (2ステップ); e): (2R)-N-(アクリロイル)ボルナン-10,2-スルタム(74), 40 oC, 48h, CH2Cl2 83%; f): LiOH, THF/ H2O, 86%; g): HClO4, CH3CN/H2O, 98%; h): BOC2O, Na2CO3, THF/H2O, 95%; i): L-(S)-Tr-システインメチルエステル, EDC, CH2Cl2, 85%; j): Ph3P=O, Tf2O, CH2Cl2; k): MnO2, CH2Cl2, 76% (2ステップ); l): Mo(CO)6, CH3CN/H2O, 87%; m): Ac2O, Pyr., 95%; n): 1). NaH, THF, CH3I, 85%; 2). HOSnMe3, ClCH2CH2Cl, 80 oC, 95%, 3). Ac2O/Pyr, 86%。
図6 抗有糸分裂剤のTuv成分の合成 条件: o): Fmoc-Cl, NaHCO3, THF/H2O, 95%; p): L-(S)-Tr-システインメチルエステル, EDC, CH2Cl2, 87%; q): Ph3P=O, Tf2O, CH2Cl2; r): MnO2, CH2Cl2, 76% (2 ステップ); s): Mo(CO)6, CH3CN/H2O, 87%; t): TES-Cl, Pyr., 95%; u): NaH, THF, CH3I, 90%; v): NaH, THF, BrCH2COOtBu, 0oC, 87%; w): HOSnMe3, ClCH2CH2Cl, 80oC, 〜90%; x): Bu4NF, THF; y): Ac2O, Pyr. 81%。
図7 一部のBoc−Tuv及び接合可能な抗有糸分裂剤の合成 条件: a): NaH, THF, N-(4-ブロモブチル) フタルイミド, NaI, 〜83%; b); NaH, DMF, CH3I, 90%; c): HOSnMe3, ClCH2CH2Cl, 80oC, 〜85%; d): Ac2O, Pyr.; e): (R)-(+)-b-メチルフェネチルアミン, EDC, DMA, 85%; f): 4M HCl, ジオキサン; g); Boc-Ile-OH, PyBroP, DMAP, DMA, 78%; h): D-Mep, PyBroP/CH2Cl2, 81%; i): NH2NH2, DMA; j); 58 (n=3), EDC, DMA, k): Ac2O, Pyr. 56%。
図8 抗有糸分裂剤のTuv、Ile−Tuv及びMep−Ileの一部の合成
図9 抗有糸分裂剤のIle−Tuv、Mep−Leu−Tuv、Val−Ile−Tuv及びVal−Ile−Tuv(O−アルキル)の一部の合成
図10 結合可能な抗有糸分裂剤の合成、及び、抗体との結合
図11 抗有糸分裂剤の結合のためのアミノ酸(Phe−(D)Lys)リンカーの合成
図12 抗体‐抗有糸分裂剤共役体の合成
図13 抗体‐抗有糸分裂剤共役体の合成
図14 結合分子‐抗有糸分裂剤共役体の合成
図15 結合分子(抗体)‐抗有糸分裂剤共役体の合成
図16 抗体‐抗有糸分裂剤共役体の合成
図17 抗体‐抗有糸分裂剤共役体の合成
図18 親水性(リン酸塩プロドラッグ)抗有糸分裂剤の合成のための親水性Tut類似体の合成
図19 抗有糸分裂剤と抗体の共役体の合成
図20 結合可能な抗有糸分裂剤のBOC固相合成 条件: a): ピペラジン (5 〜 20 eq), CH2Cl2, 4h; b): Boc-Aa2-OH (2 〜 5 eq), PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; c): 4M HCl/ジオキサン, 0.5h; 次にDIPEA (2 〜 3eq)、DMFで洗浄; d): Boc-Aa1-OH (2 〜5 eq), TBTU (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; e): BocNMe- Phe-OH, 又は Boc-Trp-OH, 又は BocNMe-Tyr(PO(OBz)OH)-OH (2 〜5 eq), 又は BocNMe-(Pyr)Ala-OH, 又は Boc-(チエニル)Ser-OH, 又はBoc-(チアゾリル)-Ala-OH, PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; f): Boc-N(Me)-Tuv-OH (1.5 〜 3 eq), PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 2 h; g): Boc-Ile-OH (2 〜 5 eq), PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 3 h; h): NMe2-Ile-OH, TBTU (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 2h; i): TFA, アニソール; j): 4-マレイミドブタン酸NHS エステル (1.5 〜 2 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 2 h; k): 4-(メチルジスルファニル)ブタン酸 NHS エステル (1.5 〜 2 eq), 又は 4,4-ジメチル 4-(メチルジスルファニル)- ブタン酸 NHS エステル (1.5 〜 2 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 2 h; l): TCEP (3 〜 10 eq), ジオキサン/バッファpH 7,0, その後固体支持されたグアニジン。
図21 結合可能な抗有糸分裂剤のFmoc固相合成 条件: a): (MeNCH2)2 (5 〜 20 eq), DCM, 4h; b): Fmoc-Aa2-OH (2 〜 5 eq), PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; c): 20% ピペリジン, DMF, 2h; d): Fmoc-Aa1-OH (2 〜 5 eq), TBTU (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; e): (2 〜5 eq) FmocNMe-Tyr(SO3H)-OH, 又はFmoc-TrpOH-OH, 又はFmocNMe-Tyr(PO(OBz)-OH)-OH 又は FmocNMe2-Tyr(グルコース)-OH, 又は Boc-(キノリル)Ala-OH, 又は Fmoc-(チエニル)Ser-OH, (フェニル)−Cys-OH, PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; f): Fmoc-N(Me)-Tuv-OH (1.5 〜 3 eq), PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; g): Fmoc-Ile-OH (2 〜 5 eq), PyBroP (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; h): Mep-OH (2 〜 4 eq), 又は( R )-1-メチルアジリジン−2−カルボキシレト、 TBTU (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 2h; i): TFA, DCM, アニソール; j): 4-マレイミドブタン酸 NHS エステル (1.5 〜 2 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; k): 20% TFA, DCM; l): 4-(メチルジスルファニル)ブタン酸 NHS エステル (1.5 〜 2 eq), 又は 4,4-ジメチル 4-(メチルジスルファニル)- ブタン酸 NHS エステル (1.5 〜 2 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; m): TCEP (8 eq), ジオキサン, バッファ pH 7,0, その後固体支持されたグアニジン。
図22 親水性抗有糸分裂剤及び抗体との共役体の合成
図23 Tuv誘導体の合成、及びMep−Ile−TuvとNMe2−Val−Ile−Tuvの成分の合成 条件: a): 化合物 72, DIPEA, CsI, DMF, 2 h ; b): 20% TFA/DCM, 0.5 h, その後、 DIPEA, MeOH, DCMで洗浄; c): Boc-Ile-OH (3 〜 5 eq), PyBroP (3 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 6 h; d): Mep-OH (2 〜 4 eq), 又は NMe2-Leu-OH, TBTU (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 6 h; e): 95%TFA/アニソール/DCM。
図24 抗有糸分裂剤及びそのと抗体の共役体の合成 条件: a): (COCl)2 6 eq, DMF (cat), DCM, 1h; b): D-(+)-Boc-ノルエフェドリン 4 eq, DIPEA, DCM, 4 h ; c): 20% TFA/DCM, 0.5 h,その後、DIPEA, MeOHで洗浄, DCM; d): 化合物274 (1.2 eq), TBTU (5 eq), DMF, 6 h; e): Boc-Ile-OH (3 〜 5 eq), PyBroP (3 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 4 h; f): Mep-OH (2 〜 4 eq), 又はNMe2-Leu-OH, TBTU (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 2h; g): HOSnMe3, ClCH2CH2Cl, 80oC, 8h。
図25 抗有糸分裂剤及びそのと抗体の共役体の固相合成 条件: a): 20% TFA/DCM, 0.5 h, その後、DIPEA, MeOH, DCMで洗浄; b): Boc-チアゾリル-Ala-OH (2 eq), 2-チエニル -L-Cys-OH(2eq)PyBroP (4 eq), DIPEA (4 eq), DMF, 6 h; c): 化合物 276, TBTU (4 eq), DIPEA (4 eq), DMF, 6 h; d): Boc-Ile-OH (4 eq), PyBroP (4 eq), DIPEA (4 eq), DMF, 6 h; 条件: e): Mep-OH (2 〜 4 eq), 又は NMe2-Leu-OH, TBTU (2 〜 5 eq), DIPEA (3 〜 10 eq), DMF, 2h; f): TFA/DCM/アニソール/p-チオクレゾール (95:4:0.5:0.5).)
図26 抗有糸分裂剤及びその抗体の共役体の固相合成 条件: a: DMF/ピペリジン (4:1); b: 331/DMF/PyBroP (2〜5 eq); c: Fmoc-Tuv-OH (1.2 eq), TBTU (5 eq), DMF ; d: Fmoc-Ile-OH (4 eq), PyBroP (4 eq), DIPEA (4 eq), DMF; e: N, N (メチル, マレイミド-ペンタン酸)-Val-OH (2 eq), TBTU, DMF; f: N,N-(メチル, 2’-ピリジニル-ジスルファニルブタン酸)-Val-OH, TBTU (4 eq), DMF; g: 5%TFA/DCM/1%TIS; i: DTT/pH 7.0 PBS バッファ/DMF, その後、 HPLC; j: N, N (メチル, マレイミド-ペンタン酸)-Mep-OH (2 eq), TBTU, DMF; k: N,N-(メチル, 2’-ピリジニル-ジスルファニルブタン酸)-Mep-OH, TBTU (4 eq), DMF。
図27 トランス‐2−アリールシクロプロピルアミン、トランス‐2−アリールシクロプロピルカルボン酸、及び、トランス‐2−アリールエチルエポキシカルボン酸の合成
図28 アルケンアミノ酸及びアルキルエポキシアミノ酸の合成
図29 抗有糸分裂剤の親水性プロドラッグの合成のための親水性Tut類似体の合成
図30 細胞結合剤と共役結合する抗有糸分裂剤の親水性プロドラッグの合成
図31 細胞結合剤と共役結合する抗有糸分裂剤の親水性プロドラッグの合成
図32 抗体と共役結合する抗有糸分裂剤の親水性プロドラッグの合成
図33 薬物/抗体比(D/A)が3.0〜4.3の抗CD22抗体‐抗有糸分裂剤(TZ01〜TZ09)共役体の、ラモス(バーキットリンパ腫細胞株)に対する細胞毒性効果を示す。当該細胞は共役体の存在下で5日間インキュベートされた。IC50値は図に示す。
図34は、薬物/抗体比(DAR)が3.5〜4.0のトラスツズマブ‐抗有糸分裂剤(TZ03、TZ04及びTZ07)共役体の、KPL−4(乳癌細胞株)に対する細胞毒性効果を示す。トラスツズマブ‐TZ03は特に強力な抗増殖力があり、それぞれ、非共役のトラスツズマブが不在の場合、IC50=90pM;1ミクロモルのトラスツズマブ(抗原の結合を飽和させるため)が存在の場合、IC50>20nM、。特殊な窓は222(IC50>20nM/IC50=0.09nM)を超える。
図35は薬物/抗体比(D/A)が3.8〜4.2の抗CD22抗体‐抗有糸分裂剤(TZ03、TZ04及びTZ07)共役体および非共役CD22抗体及びCD20抗体(リツキシマブ)の、BJAB(バーキットリンパ腫細胞株)に対する細胞毒性効果を示す。共役体(IC50=5〜19pM)は、非共役CD22抗体と比べて、抗増殖力が強力である。非共役体(IC50>20nM)と比べて、抗増殖力が強力である。1ミクロモルの非共役CD22抗体で抗原結合を飽和させる場合、huCD22-TZ03共役のための特殊な窓は660を超え(IC50=3.3nm/IC50=0.005nm)、huCD22-TZ07共役のための特殊な窓は660を超える(IC50=15nM/IC50=0.019nM)。
表2−1〜2−9は固相合成によって製造された抗有糸分裂薬物の構造及びそれら質量分析のイオンピーク並びに体外でテストでそれらのRamos細胞(ATCC、ヒトBurkittリンパ腫細胞)に対する毒作用(IC50)の値を示す。
表3−1〜3−4はいくつかの抗体−抗有糸分裂剤共役体の構造式を示す。
(付記)
(付記1)
構造式(I)で示される構造を有する共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが独立して括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10であり;
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤・薬物であり、そのうち、R1、R2、R3とR4が独立して、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2〜C8のヘテロ環、炭素環、アルキルシクロアルキル、複素環アルキル、C3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル;又は2つのR基(例えば、R1R2 、 R2R3 、 R3R4、R5R6、R12R13という各組合せが炭素数3〜7の炭素環基、シクロアルキル、または複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し、YがNまたはCHであり;また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよく;
R5、R6、R8と R10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4のアルキルまたはヘテロアルキルであり;
R7 は独立してH、R14、あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択され;そのうち、R14 とR15 はそれぞれ独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル;複素環、炭素環、シクロアルカン;C3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり、X1はO、S、S−S、NH又はNR14であり;
R9は独立してH、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O)R14SSR15−、OP(=O)(OR14)−またはOR14OP(=O)(OR15)であり、そのうち、R14 とR15はそれぞれ独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R11はH、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2であり、そのうち、X2は−O−、−S−、−NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル、C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R12は独立してR14、−O−、−S−、−N−、=N−、=NNH−、−NH(R14)、−OR14、−C(O)O−C(O)O−R16−、C(O)NH-、C(O)NHR14、−SR14−、−S(=O)R14−、−P(=O)(OR16)−、−OP(=O)(OR16)−、−CH2OP(=O)(OR16)、−C(O)OP(=O)(OR16)、又は−SO2R16であり;R14は独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり、R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はArであり、そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環が4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含み、複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子が他の原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、PまたはSによって置換され、最も好ましくはO、S、Nによって置換され;アリールまたはArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環を意味し、水素原子を置換するこれらの基は、R17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含み、そのうち、R16とR17はそれぞれ、独立してH−、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬用塩であり;
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよく;
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)R18、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12のグリコシド、又は、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環であり;R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;又は、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルであり;R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル;又は医薬用塩であり;XはO、S、又はNHであり;Y1とY2はそれぞれN又はCHであり;
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよく;
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。)
(付記2)
構造式(II)で示される構造を有する、付記1に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが独立して括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10であり;
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤・薬物であり、そのうち、R1、R2、R3とR4がC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2〜C8のヘテロ環、炭素環、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、C3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル;又は2つのR1基(例えば、R1R2 、 R2R3 、R3R4、R5R6、R12R13という各組合せが炭素数3〜7の炭素環基、シクロアルキル、あるいは複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し、YがNまたはCHであり;また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよく、
R5、R6、R8とR10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4(炭素数1〜4)のアルキルまたはヘテロアルキルであり;
R7は独立してH、R14 、あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択され、そのうち、R14とR15はそれぞれ独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル;複素環、炭素環、シクロアルカン;又はC3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり、X1はO、S、S−S、NH又はNR14であり;
R9は独立してH、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O) R14SSR15、OP(=O)(OR14)−またはOR14OP(=O)(OR15)であり;そのうち、R14とR15 はそれぞれ独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R11は独立してH、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2であり;そのうち、X2は−O−、−S−、−NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R12は独立してR14、−OH、−SH、−NH2、=NH、=NNH2、−NH(R14)、−OR14、−COR16、−COOR14−、C(O)NH2、C(O)NHR14、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)2、−OP(=O)(OR16)2、−CH2OP(=O)(OR16)2、又は−SO2R16であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はArであり;そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含み;複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子が他の原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、PまたはSによって置換され、最も好ましくは、O、S、Nによって置換され;アリールまたはArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環を意味し、水素原子を置換するこれらの基は、R17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含み、そのうち、R16とR17はそれぞれ、独立してH、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬用塩であり;
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)R18、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12のグリコシド、又は、アルキル、カルボキシアルキル基、複素環であり;R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;又は、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルであり;R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル又は医薬用塩であり;XはO、S、又はNHであり;Y1とY2はそれぞれN又はCHであり;
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。)
(付記3)
構造式(III)で示される構造を有する、付記1に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが独立して括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10であり;
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤・薬物であり、そのうち、R1、R2、R3とR4が独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2〜C8のヘテロ環、炭素環、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、C3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、又は2つのR基(例えば、R1R2 、 R2R3 、 R3R4、R5R6、R12R13という各組合せが炭素数3〜7の炭素環基、シクロアルキル、または複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し、YがNまたはCHであり;また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよく、
R5、R6、R8とR10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4のアルキルまたはヘテロアルキルであり;
R7は独立してR14、あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択され、そのうち、R14 とR15 はそれぞれ、独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、シクロアルカン;又はC3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり、X1はO、S、S−S、NH又はNR14であり;
R9は独立してH、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O)R14SSR15、OP(=O)(OR14)−またはOR14OP(=O)(OR15)であり;そのうち、R14とR15はそれぞれC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R11は独立して、H、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2であり;そのうち、X2 は−O−、−S−、−NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R12は独立して、R14、−OH、−SH、−NH2、=NH、=NNH2、−NH(R14)、−OR14、−COR16、−COOR14−、C(O)NH2、C(O)NHR14、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)2、−OP(=O)(OR16)2、−CH2OP(=O)(OR16)2、−SO2R16であり;R14は独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はArであり;そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含み、複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子が他の原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、PまたはSによって置換され、最も好ましくは、O、S、Nによって置換され;アリールまたはArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環を意味し、水素原子を置換するこれらの基は、独立してR17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17またはOC(O)NHR17を含み、そのうち、R16とR17はそれぞれ、独立してH−、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬用塩であり;
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)R18、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12のグリコシド、又は、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環であり;R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルであり;R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル;又は医薬用塩であり;XはO、S、NHであり;Y1とY2はそれぞれN又はCHであり;
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。)
(付記4)
構造式(IV)で示される構造を有する、付記1に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10であり;
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤・薬物であり、そのうち、R1、R2、R3とR4が独立して、C1〜C8のアルキル、へテロアルキル;C2〜C8ヘテロ環、炭素環、アルキルシクロアルキル、複素環アルキル;C3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル;2つのR基(例えば、R1R2 、 R2R3 、 R3R4、R5R6、R12R13という各組合せが炭素数3〜7の炭素環基、シクロアルキル、または複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し;YがNまたはCHであり;また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよく、
R5、R6、R8とR10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4のアルキルまたはヘテロアルキルであり;
R7は独立してH、R14、あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択され、そのうち、R14とR15はそれぞれC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル;複素環、炭素環、シクロアルカン;又はC3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;X1はO、S、S−S、NH又はNR14であり;
R9は独立して、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O)R14SSR15−、OP(=O)(OR14)−であり、そのうち、R14とR15はそれぞれC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;又はC3−C8アリール、ヘテロアリール、複素環、炭素環、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R11は独立して、H、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2であり;そのうち、X2 は−O−、−S−、−NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R12は独立して、R14、−OH、−SH、−NH2、=NH、=NNH2、−NH(R14)、−OR14、−COR16、−COOR14−、C(O)NH2、C(O)NHR14、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)2、−OP(=O)(OR16)2、−CH2OP(=O)(OR16)2、又は−SO2R16であり;R14は独立して、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はArであり;そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含み、複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子が他の原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、P またはSによって置換され、最も好ましくは、O,S、Nによって置換され;アリールまたはArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環を意味し、水素原子を置換するこれらの基は、R17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含み;そのうち、R16とR17はそれぞれ、独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬用塩であり;
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、C(O)R18、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12のグリコシド、又は、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環であり;R18は、H、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルであり;R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル又は医薬用塩であり;XはO、S、又はNHであり;Y1とY2はそれぞれN又はCHであり;
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。)
(付記5)
構造式(V)で示される構造を有する、付記1に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが独立して括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10であり;
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤・薬物であり、そのうち、R1、R2、R3とR4が独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2〜C8のヘテロ環、炭素環、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル;2つのR基(例えば、R1R2 、R2R3 、R3R4、R5R6、R12R13という各組合せが炭素数3〜7の炭素環基、シクロアルキル、複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し、YがNまたはCHであり;また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよく、
R5、R6、R8と R10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4のアルキルまたはヘテロアルキルであり;
R7は独立してH、R14、あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択され、そのうち、R14 とR15はそれぞれ、独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、シクロアルカン;C3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり、X1はO、S、S−S、NH又はNR14であり;
R9は独立してH、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O)R14SSR15、OP(=O)(OR14)−またはOR14OP(=O)(OR15)であり;そのうち、R14とR15はそれぞれ、独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R11は独立して−R14、−R14C(=O)R17、−R14X2R17、−R14C(=O)X2であり;そのうち、R17は独立してH、OH、C1〜C8のアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C3−C8アリール,アリレン、複素環、炭素環、ヘテロシクロシクロアルキル;または1つあるいは二つのアミノ酸単位であり;R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;X2は−O−、−S−、−NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル;C3−C8アリール、複素環、炭素環、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R12は独立してR14、−OH、−SH、−NH2、=NH、=NNH2、−NH(R14)、−OR14、−COR16、−COOR14−、C(O)NH2、C(O)NHR14、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)2、−OP(=O)(OR16)2、−CH2OP(=O)(OR16)2、又は−SO2R16であり;R14は独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はArであり;そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含み;複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子が他の原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、PまたはSによって置換され、最も好ましくは、O、S、Nによって置換され;アリールまたはArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環を意味し、水素原子を置換するこれらの基は、独立してR17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含み;そのうち、R16とR17はそれぞれ、独立してC1〜C8のH、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬用塩であり;
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)R18、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12のグリコシド、又は、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環であり;R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;又は、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルであり;R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環、C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル又は医薬用塩であり;XはO、S、又はNHであり;Y1とY2はそれぞれN又はCHであり;
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
X2がO、S、N−R8であり;R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。)
(付記6)
構造式(VI)で示される構造を有する、付記1に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが独立して括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10であり;
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤・薬物であり、そのうち、R1、R2、R3とR4がC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2〜C8のヘテロ環、炭素環、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル;2つのR基(例えば、R1R2 、 R2R3 、R3R4、R5R6、R12R13という各組合せが炭素数3〜7の炭素環基、シクロアルキル、複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し;YがNまたはCHであり;また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよく、
R5、R6、R8とR10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4のアルキルまたはヘテロアルキルであり;
R7 は独立してH、R14、あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択され;そのうち、R14 とR15 はそれぞれ、独立してC1〜C8のアルキル又はヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル;複素環、炭素環、シクロアルカン;C3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;X1はO、S、S−S、NH又はNR14であり;
R9は独立してH、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O)R14SSR15、OP(=O)(OR14)−またはOR14OP(=O)(OR15)であり;そのうち、R14 とR15 はそれぞれ、独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R11は独立してH、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2であり;そのうち、X2は−O−、−S−、−NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;R16はH、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R12は独立してR14、−O-、−S-、−NH−、=N-、=NNH、−N(R14)-、−OR14-、C(O)O−、C(O)NH−、C(O)NR14、−SR14、−S(=O)R14、NHR14、−CH2OP(=O)(OR15)−、−P(=O)(OR15)―、−C(O)OP(=O)(OR15)−、−OP(=O)(OR15)O―、−SO2R14であり;R14、R15、は独立して、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル;C3−C8アリール、複素環、炭素環、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はArであり;そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含み、複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子が他の原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、P またはSによって置換され、最も好ましくは、O,S、Nによって置換され;アリールまたはArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環を意味し、水素原子を置換するこれらの基は、R17、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R17、N=NR16、N=R16、NR16R17、NO2、SOR16R17、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R17、POR16R17、PO2R16R17、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OC(O)OP(O)(OR17)2、OC(O)R17 またはOC(O)NHR17を含み;そのうち、R16とR17はそれぞれ、独立してH―、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬用塩であり;
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)R18、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12のグリコシド、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環であり;R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルであり;R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル;または医薬用塩であり;XはO、S、又はNHであり;Y1とY2はそれぞれN又はCHであり;
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
X2がO、S、N−R8であり、R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルであり;
R12は独立してR14、−O-、−S-、−NH−、=N-、=NNH、−N(R14)-、−OR14-、C(O)O−、−COR16−、−COOR14−、C(O)NH−、C(O)NR14、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)―、−OP(=O)(OR16)―、OP(=O)(OR16)O―、−CH2OP(=O)(OR16)−、−CH2OP(=O)(OR16)O−、−SO2R14であり;R14は独立して、C1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;;R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位である。)
(付記7)
構造式(VII)で示される構造を有する、付記1に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが独立して括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10であり;
括弧内の構造体が効果的な抗有糸分裂剤・薬物であり、そのうち、R1、R2、R3とR4が独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2〜C8のヘテロ環、炭素環、アルキルシクロアルキル、複素環アルキル、C3〜C8のアリール、アラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル;又は2つのR基(例えば、R1R2 、R2R3 、R3R4、R5R6、R12R13という各組合せが炭素数3〜7の炭素環基、シクロアルキル、または複素環基とヘテロシクロアルキルなど環係基であってもいい)をそれぞれ表し、YがNまたはCHであり;また、R1、R3とR4はHであってもよく、かつ、R2は欠如していてもよく、
R5、R6、R8とR10はそれぞれ、独立してH又はC1〜C4のアルキルまたはヘテロアルキルであり;
R7 は独立して独立してH、R14、あるいは−R14C(=O)X1R15又は−R14X1R15から選択され;そのうち、R14とR15はそれぞれ独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環、シクロアルカン;C3−C8アリール、復素環アルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;X1はO、S、S−S、NH又はNR14であり;
R9は独立してH、−O−、−OR14、−OC(=O)R14−、−OC(=O)NHR14−、−OC(=O)R14SSR15、OP(=O)(OR14)−またはOR14OP(=O)(OR15)であり;そのうち、R14 とR15 はそれぞれ、独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;
R11は独立してH、R14、−R14C(=O)R16、−R14X2R16、−R14C(=O)X2であり;そのうち、X2 は−O−、−S−、−NH−、−N(R14)−、−O−R14−、−S−R14−、−S(=O)−R14−または−NHR14−であり;R14はC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニルであり;R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R12は独立してR14、−OH、−SH、−NH2、=NH、=NNH2、−NH(R14)、−OR14、−COR16、−COOR14−、C(O)NH2、C(O)NHR14、−SR14、−S(=O)R14、−P(=O)(OR16)2、−OP(=O)(OR16)2、−CH2OP(=O)(OR16)2、−C(O)OP(=O)(OR16)2、又は−SO2R16であり;R14は独立してC1〜C8のアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;又はC3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニルであり;R16は H、OH、R14又は1〜4つのアミノ酸単位であり;
R13はC1−C10アルキル、ヘテロアルキル、アルキル酸、アルキルアミド、アルキルアミン又はArであり;そのうち、Arとは、1員環又は複数員環からなる芳香族環又は複素芳香族環であり、芳香族環又は複素芳香族環ごとに4〜10個の炭素原子を含み、最も好ましくは4〜6つの炭素原子を含み、複素芳香族環とは、1つ又はいくつかの炭素原子が他の原子によって置換された芳香族環を意味し、最も好ましくは、1つ、2つ又は3つの炭素原子がO、N、Si、Se、PまたはSによって置換され、最も好ましくは、O、S、Nによって置換され;アリールまたはArとは、1つ又はいくつかの水素原子が置換された芳香族環を意味し、水素原子を置換するこれらの基は、R18、F、Cl、Br、I、OR16、SR16、NR16R18、N=NR16、N=R16、NR16R18、NO2、SOR16R18、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR16R18、POR16R18、PO2R16R18、OPO3R16R18 、CH2OPO3R16R18、OP(O)(OR16)OP(O)(OR18)2、C(O)OPO3R16R18またはPO3R16R18を含み、そのうち、R16とR18はそれぞれ、独立してH、C1〜C8のアルキル;C2−C8のアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C3−C8アリール、複素環、炭素環、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル或いはC4−C12グリコシド又は医薬用塩であり;
また、R10がHでない場合、或いは、R13が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
ここで、Z1はH、CH2OP(O)(OR18)2、PO(OR18)2、C(O)OP(O)(OR18)2、P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2、C(O)R18、C(O)NHR18、SO2(OR18)、C4−C12のグリコシド、又は、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、複素環であり;R18は、H、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル基、ヘテロアルキル;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニルであり;R19はH、OH、NH2、OSO2(OR18)、XCH2OP(O)(OR18)2、XC(O)OP(O)(OR18)2、XPO(OR18)2、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C1〜C8のアルキル、カルボキシアルキル、カルボン酸誘導体;C2〜C8のアルケニル、アルキニル、複素環;C3〜C8のアリール、アルキルカルボニル又は医薬用塩であり;XはO、S、又はNHであり;Y1とY2はそれぞれN又はCHであり;
或いは、R11が下記の基である場合、R12はHであってもよく、
X2がO、S、N−R8であり;R8がH、C1〜C6のアルキル又はヘテロアルキルである。)
(付記8)
最も好ましくは、構造式(VIII)で示される構造を有する、付記7に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ただし、ここで、Tは標的又は結合リガンド、Lは解離可能なリンカー、
はLが独立して括弧内構造における分子と接続するリンク結合、nは1〜20、mは1〜10、qは1〜5であり; Z1はH, CH2OP(O)(OR18 )2, PO(OR18)2, C(O)OP(O)(OR18)2, P(O)(OR18)OP(O)(OR18)2, C(O)R18, C(O)NHR18, SO2(OR18), C4−C12グリコシド、またはC1−C8アルキル基、カルボキシアルキル基、複素環基;R18は、H、C1−C8アルキル、カルボキシアルキル、ヘテロアルキル;C2−C8アルケニル基、アルキニル基、複素環基;C3−C8のアリール基、アルキルカルボニル基;R24はHまたはCH3である。)
(付記9)
下記の分子式を有する、付記1〜8のいずれか一項に記載のリンカーL。
(ただし、-W-は拡張単位であり、Aaが存在する場合、1つの目標分子単位(T)を1つのアミノ酸単位(Aa)に接続させ、又は、Aaが存在しない場合、WはV単位に接続され;Wは独立して1つの自己絶滅間隔単位、1つのペプチドベース単位、1つのヒドラゾン、1つのジスルフィド結合、1つのチオエーテル結合、1つのエステルまたは1つのアミド結合を含有していてもよく、wは0又は1であってもよく;Aaは1つの天然又は非天然のアミノ酸単位を単独で示し、rは0〜12の整数を単独で示し、(Aa)rは天然又は非天然のアミノ酸、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド、ヘキサペプチド、ヘプタペプチド、オクタペプチド、ノナペプチド、デカペプチド、ウンデカペプチドまたはドデカペプチドを示し、
Vは間隔単位であり、H、O、NH、S、C1−C8アルキル又はヘテロアルキル、C2−C8アルケニル、アルキニル、複素環、炭素環;C3−C8アリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、又は1−4個のアミノ酸単位を単独で示し;vは0、1又は2である。)
(付記10)
細胞結合体Tが、抗体、一本鎖抗体または標的細胞と結合可能な抗体断片、モノクローナル抗体、単鎖モノクローナル抗体、標的細胞と結合可能な単鎖モノクローナル抗体断片、キメラ抗体、標的細胞と結合可能なキメラ抗体断片、ドメイン抗体、標的細胞と結合可能なドメイン抗体断片、類似体抗体(アドネクチン)、DAPRins(設計されたアンキリンリピートタンパク質)、リンホカイン、ホルモン、ビタミン、成長因子、コロニー刺激因子、栄養素輸送分子(トランスフェリン)、結合ペプチド、タンパク質、アルブミンに取り付けられた小分子、高分子重合体、人工合成高分子、リポソーム、ナノ粒子、ベシクル、(ウイルスの)カプシドから選ばれる、付記1〜8のいずれか一項に記載の共役体。
(付記11)
抗有糸分裂剤共役体の構造式が、IIa, IIb, IIc, IId, IIe, IIf, IIg, IIh, IIi, IIj, IIk, IIl, IIm, IIn, IIo, IIp, IIq, IIr, IIIa, IIIb, IIIc, IIId, IIIe, IIIf, IIIg, IIIh, IIIi, IIIj, IVa, IVb, IVc, IVd, IVe, IVf, Va, Vb, Vc, Vd, Ve, Vf, Vg, Vh,VIa, VIb, VIc, VIe, VIf, VIg, VIh, VIi, VIIa, VIIb, VIIc, VIId, VIIe, VIIf, VIIg, VIIh, VIIi, VIIj,VIIk, VIIl, VIIm, VIIn, VIIo, VIIp, VIIr, VIIs, 及び VIItで示される、付記1に記載の共役体。
(付記12)
共役体を構成する抗有糸分裂剤分子の構造式が、232a, 232b, 232c, 232d, 232e, 232f, 232g, 232h, 232i, 232j, 232k, 232l, 232m, 232n, 232o, 232p, 232q, 232r, 232s, 232t, 221a, 221b, 233a, 233b, 233c, 233d, 222a, 308a, 308b, 309a, 309b, 290, 299a, 299b, 241, 242, 247, 248, 206, 211, 346, 350, 354, 357, 361, 366, 371及び376で示される、付記1〜8のいずれか一項に記載の共役体。
(付記13)
抗有糸分裂剤がコンジュゲートされた抗体の構造式が、mAb-TZ01, mAb-TZ02, mAB-TZ03, mAb-TZ04, mAb-TZ05, mAb-TZ06, mAb-TZ07, mAb-TZ08, mAb-TZ09, mAb-TZ10a, mAb-TZ10b, mAb-TZ11, mAb-TZ12, mAb-TZ13, mAb-TZ14, mAb-TZ15, mAb-TZ16, mAb-TZ17, mAb-TZ18, mAb-TZ19, mAb-TZ20, mAb-TZ21, mAb-TZ22, mAb-TZ23, mAb-TZ24, 及びmAb-TZ25で示される、付記1〜8のいずれか一項に記載の共役体。
(付記14)
細胞表面結合体Tと結合する標的細胞が、腫瘍細胞、ウイルス感染細胞、微生物感染細胞、寄生虫感染細胞、自己免疫細胞、活性化細胞、骨髄細胞、活性化T細胞およびB細胞、またはメラニン細胞;Apo2、ASLG659、BAFF-R、BMPR1B(骨形成タンパク質)、IGF-IR、CA125、CanAg、E16、EGFR、EphA2受容体;ErbB2、MUC1、MUC16、NaPi3b(同義語:NAPI-3B、NPTIIb、SLC34A2、溶質キャリアファミリー34のII、IIタイプナトリウム依存性リン酸輸送体3B)、VEGF、TF、MY9、antiB4、EpCAM、FcRH2、C242、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD11、CD 11a、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD26、CD30、CD33、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、CD70、CD72、CD79、CD79a、CD79b、CD105、CD138、CRIPTO(CR、CR1、CRGF、CRIPTO、CXCR5、LY64、TDGF1、奇形腫由来増殖因子)、EphA受容体、EphB受容体、EGFR、EGFRvIII、ETBR(ET)、FCRH1、HER2/ neu、HER3、HLA−DOB(MHCII分子のIa抗原)、インテグリン、IRTA2、MPF(MPF、MSLN、SMR、巨核球増強因子、メソテリン)、GEDA、セマ5B(FLJ10372、KIAA1445、Mm42015、SEMA5B、5EMAG、セマフォリン5 bHlog(semaphoring 5 bHlog)、セマドメイン(sema domain)、7トロンボスポンジン反復と細胞質ドメインを含む)、PSCA、STEAP1(前立腺1の6膜貫通上皮抗原)、とSTEAP2(、HGNC 8639, IPCA-1, PCANP1, STAMP1, STEAP2, STMP, 前立腺)抗原の1つまたは1つ以上を表現する細胞;およびインスリン様成長因子、上皮増殖因子、または葉酸受容体を表現する細胞を含む、付記1〜8のいずれか一項に記載の抗体薬物共役体。
(付記15)
共役体の1つのリンカーが2つの細胞毒素分子と結合する場合、下記の3-ブロモ-マレイミド基、または3,4-ジブロモ-マレイミド基の構造を有する、付記9に記載のリンカー。
(ただし、RはC1−C8 アルキル又はC2H4(OC2H4)n、nは1〜20であり;X3はH又はBrである。)
(付記16)
共役体における2つの細胞毒素が1つのリンカーと接合する場合、細胞毒素分子と結合する共役体が下記の構造を有する、付記1〜8のいずれか一項に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ここで、RはC1〜C8 アルキル又はC2H4(OC2H4)n, nは1〜20であり; Dは細胞毒素分子/薬物,Tは細胞結合分子である。)
(付記17)
共役体における2つの細胞毒素が1つのリンカーと接合する場合、細胞毒素分子と結合する共役体が下記の構造を有する、付記1〜8のいずれか一項に記載の共役体及び薬学的に許容される塩並びに溶媒化物。
(ここで、RはC1〜C8 アルキル又はC2H4(OC2H4)n, nは1〜20であり;Dは細胞毒素分子/薬物,Tは細胞結合分子である。)
(付記18)
細胞毒性を有する薬物Dが、カリケアマイシン、オーリスタチン(auristatins)、メイタンシノイド、ドラスタチン、CC-1065アナログ、ドキソルビシン、タキサン、ロロベンゾジアゼピン二量体、siRNA又はこれらの分子の混合物などの薬学的に許容されるこれらのいずれかの塩、酸または誘導体から選ばれる、付記16又は17に記載の共役体。
(付記19)
癌、自己免疫疾患または感染症の治療又は予防ために、治療効果がある用量で、付記1〜8のいずれか一項に記載の抗有糸分裂剤がコンジュゲートされた共役体(コンジュゲート)、又は相応の薬学的に許容される塩類、担体、希釈剤、賦形剤、またはこれらの混合物を含有すること、を特徴とする薬物組成物。
(付記20)
癌、自己免疫疾患または感染症の相乗的に有効な治療又は予防における使用ために、治療効果がある用量で、付記1〜8のいずれか一項に記載の共役体を、他の薬物(例えば化学療法、放射線療法、免疫薬、抗自己免疫疾患剤、抗感染剤、または他の抗体- 薬物共役体)と併用した薬物成分を含有すること、を特徴とする薬物組成物。