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JP6836986B2 - プロペラシャフトの取付構造 - Google Patents

プロペラシャフトの取付構造 Download PDF

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JP6836986B2
JP6836986B2 JP2017252079A JP2017252079A JP6836986B2 JP 6836986 B2 JP6836986 B2 JP 6836986B2 JP 2017252079 A JP2017252079 A JP 2017252079A JP 2017252079 A JP2017252079 A JP 2017252079A JP 6836986 B2 JP6836986 B2 JP 6836986B2
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Description

本発明は、車両に搭載された駆動源からの駆動力(回転駆動力)を駆動輪に伝達するプロペラシャフトの取付構造に関する。
FR駆動形式や、四輪駆動形式の自動車等の車両では、エンジンなど駆動源の駆動力を駆動輪に伝達する駆動力伝達装置において、トランスミッション(変速機)からプロペラシャフトを介してアクスル装置に回転駆動力を伝達するように構成する場合が多い。例えば、車両の前部にエンジンを配設し、このエンジンの近傍に配設された変速機からの出力回転がプロペラシャフトを介してリヤアクスル装置に伝達される構成がある。
ところで、上記のような駆動力伝達装置において、プロペラシャフトを接合しているボルトが万一緩んで外れた場合でも、プロペラシャフトが落下するなどの危険な事象にならないように、プロペラシャフトの取付構造が設けられている。
例えば、特許文献1に示すプロペラシャフトの取付構造では、プロペラシャフトと排気管とを近接して配置し、プロペラシャフトプロテクタ(落下防止部材)としてのステンレスワイヤーが車体下部と排気管とにわたって設けられている。
こうしたプロペラシャフトの取付構造によると、当該構造を設けるためのスペースを削減し、周辺のスペース効率を改善しつつ、軽量で簡易な構成によりプロペラシャフトの落下を防止することができる。
特開2004−42774号公報
ところで、近年、車両の開発においては、更なるスペース効率の向上が求められている。そのため、プロペラシャフトの取付構造においても、当該構造を設けるために必要なスペースを削減し、スペース効率を更に向上することができれば好ましい。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、配設に要するスペースを削減しスペース効率を向上することのできるプロペラシャフトの取付構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロペラシャフトの取付構造は、駆動源(E)からの駆動力が伝達されて回転する回転軸(5)と、前記回転軸(5)に接続され、前記駆動源(E)からの駆動力による回転を前記回転軸(5)との間で伝達するプロペラシャフト(PS)と、を備え、前記回転軸(5)の端部には、前記プロペラシャフト(PS)が連結される第1フランジ部(6)と、前記フランジ部(6)の内周側に形成された嵌合溝部(63)と、が設けられ、前記プロペラシャフト(PS)の端部には、前記回転軸(5)が連結される第2フランジ部(82)と、前記第2フランジ部(82)における径方向に進退可能に設けられて付勢手段(84)により突出方向に付勢されている嵌合爪(85)とが設けられ、前記第1フランジ部(6)と前記第2フランジ部(82)とがボルト(7)の締結にて接合された状態で、前記第2フランジ部(82)の前記嵌合爪(85)が前記第1フランジ部(6)の前記嵌合溝部(63)に嵌合することを特徴とする。
本発明に係るプロペラシャフトの取付構造によれば、プロペラシャフトと回転軸との接続に用いられるボルトが万一外れた場合でも、プロペラシャフトの第2フランジ部に設けられた嵌合爪が、回転軸の第1フランジ部に設けられた嵌合溝部に嵌合しているため、プロペラシャフトと回転軸との接合が外れることを防止でき、プロペラシャフトが落下することを確実に回避することができる。したがって、従来のようにプロペラシャフトの周囲に落下防止構造を設けるためのスペースを確保する必要がなく、スペース効率を向上させつつプロペラシャフトの落下を防止することができる。
また、このプロペラシャフトの取付構造では、前記嵌合溝部(63)は、前記第1フランジ部(6)における径方向の互いに対向する位置にそれぞれ1つずつが設けられており、前記嵌合爪(85)は、前記第2フランジ部(82)における径方向の互いに対向する位置にそれぞれ1つずつが設けられており、前記付勢手段(84)はばねであり、前記2つの前記嵌合爪(85)は、1つの前記ばね(84)により付勢されていてもよい。
この構成によれば、プロペラシャフトの端部において2つの嵌合爪それぞれが回転軸の2つの嵌合溝部それぞれと嵌合することにより、プロペラシャフトをより強固に保持することができ、プロペラシャフトの脱落防止をより効果的に行うことができる。
また、二つの嵌合爪を一つのばねで付勢するようにしたことで、部品点数が少なく簡易な構成により、プロペラシャフトの落下防止を行うことができる。
また、このプロペラシャフトの取付構造では、前記嵌合溝部(63)は、前記フランジ部(6)の周方向に沿って延びる溝として形成されており、前記嵌合溝部(63)の長手方向に沿って深さ寸法が次第に変化するテーパ状に形成されたテーパ部(63a)を有するようにしてもよい。
この構成によれば、ボルトにより固定されていない状態において、第1フランジ部及び第2フランジ部の周方向に沿いプロペラシャフトを回転させるだけでプロペラシャフトの着脱を行うことができる。
また、このプロペラシャフトの取付構造では、前記嵌合爪(85)の先端面(851)は、前記プロペラシャフト(PS)の先端側に向けて高さが漸次低くなるテーパ状に形成されていてもよい。
この構成によれば、回転軸の第1フランジ部とプロペラシャフトの第2フランジ部とを接合するときに、嵌合爪の嵌合溝部への挿入をスムーズに行うことができる。
また、本発明に係るプロペラシャフトの取付構造は、回転駆動力を生じる駆動源(E)と、前記駆動源(E)に接続されたトランスファー機構(TF)と、前記トランスファー機構(TF)に接続され、前記駆動源(E)から前記トランスファー機構(TF)を介して入力される回転駆動力を伝達するプロペラシャフト(PS)と、前記プロペラシャフト(PS)に接続され、前記プロペラシャフト(PS)に伝達された回転駆動力を車輪(WR,WR)に伝達するディファレンシャル機構(RD)と、備える駆動力伝達装置(100)に設けられるプロペラシャフトの取付構造であって、前記トランスファー機構(TF)は、前記プロペラシャフト(PS)が連結される第1フランジ部(6)と、前記第1フランジ部(6)の内周側に周方向に沿い設けられた第1嵌合溝部(63)を有し、前記プロペラシャフト(PS)は、両端部に径方向に進退可能に設けられ、付勢手段(84)により突出方向に付勢されている嵌合爪(85)を有し、前記ディファレンシャル機構(RD)は、前記プロペラシャフト(PS)が連結される第3フランジ部(16)と、前記第3フランジ部(16)の内周側に周方向に沿い設けられた第3嵌合溝部とを有し、前記プロペラシャフト(PS)が前記トランスファー機構(TF)及び前記ディファレンシャル機構(RD)に連結された状態において、前記プロペラシャフト(PS)の一端側に設けられた前記嵌合爪(85)が前記第1嵌合溝部(63)と嵌合し、前記プロペラシャフト(PS)の他端側に設けられた前記嵌合爪(85)が前記第3嵌合溝部と嵌合することを特徴とする。
本発明に係るプロペラシャフトの取付構造によれば、プロペラシャフトとトランスファー機構、及び/又はプロペラシャフトとディファレンシャル機構との接続に用いられるボルトが万一外れた場合でも、プロペラシャフトの両端に設けられた嵌合爪が、それぞれトランスファー機構の第1嵌合溝部とディファレンシャル機構の第3嵌合溝部とに嵌合しているため、プロペラシャフトの落下を防止することができる。したがって、従来のようにプロペラシャフトの周囲に落下防止構造を設けるためのスペースを確保する必要がなく、スペース効率を向上させつつプロペラシャフトの落下を防止することができる。
上述した構成からなる本発明によれば、プロペラシャフトの取付構造の配設に要するスペースを削減し、スペース効率を向上することが可能となる。
本発明の実施形態に係るプロペラシャフトの取付構造を備えた車両の全体構成を示す概略図である。 トランスファー機構とプロペラシャフトの連結部分の詳細構成を示す図である。 図2のフロントカップリングの拡大図で、フロントカップリングFCが接続(締結)された状態を示す図である。 図2のフロントカップリングの拡大図で、フロントカップリングFCが取り外された状態を示す図である。 (a)は、図4のA−A矢視を示す図、(b)は、図4のB−B矢視を示す図である。 嵌合溝部に沿った嵌合爪の進退動作を示す図である。 本実施形態の車両における各要素の回転数の関係を説明するための図である。 フロントカップリングの締結ボルトが万一外れた場合の動作を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るプロペラシャフトの取付構造を備えた車両の全体構成を示す概略図である。図1に示す動力伝達装置100を備える車両1は四輪駆動車両であり、車両1の前部に横置きにエンジン(駆動源)Eが配設され、エンジンEの出力端に一体に繋がってトランスミッション(変速機)TMが取り付けられている。トランスミッションTMにより変速されたエンジンEの動力は、左右の前車軸SFA,SFAに分割されて伝達され、左右の前輪WF,WFを駆動する。エンジンEの動力はトランスファー機構TFにも伝達されてフロントカップリングFCからプロペラシャフトPSに伝達される。プロペラシャフトPSはリヤカップリングRCを介してリヤディファレンシャル機構RDに繋がる。
リヤディファレンシャル機構RDは、プロペラシャフトPSの回転をこれと直交する後車軸SRA,SRAに伝達できるように回転方向を変換するとともにこの回転を減速するべベルギヤ機構20(終減速機構)と、プロペラシャフトPSとべベルギヤ機構20との間に設けられた動力断接機構であるクラッチ機構(以下、単に「クラッチ」という。)CLとを備えている。
トランスファー機構TFには、前車軸SFA,SFA上に設けられたトランスファードライブギヤ3と噛み合うトランスファードリブンギヤ4からの回転が伝達されるようになっている。トランスファー機構TFは、トランスファードリブンギヤ4と同軸上に設けた駆動ベベルギヤ42と、駆動ベベルギヤ42と噛み合う従動ベベルギヤ43とを備えて構成されている。従動ベベルギヤ43は、車両1の前後方向に延びるピニオンシャフト(回転軸)5の前側の端部に設けられている。
また、ピニオンシャフト5の後端にはフロントカップリングFCを介してプロペラシャフトPSが連結されており、プロペラシャフトPSの後端には、リヤカップリングRCを介してリヤディファレンシャル機構RDが接続されている。
リヤディファレンシャル機構RDのべベルギヤ機構20(終減速機構)は、ピニオンシャフト17の後端に設けた駆動ベベルギヤ18と、後車軸SRA,SRA上に設けられて駆動ベベルギヤ18と噛み合う従動ベベルギヤ19とを備え、従動ベベルギヤ19に入力したエンジンEからの動力を左右の後車軸SRA,SRAに振り分けて伝達する。
上記構成の動力伝達装置100では、エンジンEからの動力が、トランスミッションTMから前車軸SFA,SFAに伝達される。前車軸SFA,SFAに伝達された動力は、前輪WF,WFに伝達され、これにより前輪WF,WFが駆動する。
一方、トランスファードライブギヤ3からトランスファードリブンギヤ4に伝達された動力は、クラッチCLが接続(締結)された状態で、トランスファー機構TF、プロペラシャフトPS、リヤディファレンシャル機構RDのクラッチCL及びべベルギヤ機構20、後車軸SRA,SRAの順に伝達される。後車軸SRA,SRAに伝達された動力は後輪WR,WRに伝達され、これにより後輪WR,WRが駆動する。したがって、クラッチCLが接続された状態では、前輪WF,WFと後輪WR,WRの両方が駆動するので、車両は四輪駆動(4WD)となる。その一方で、クラッチCLが切断された状態では、クラッチCLよりも下流側に動力が伝達されないので、後輪WR,WRは駆動せず、車両1は前輪駆動(2WD)となる。
図2は、トランスファー機構TFとプロペラシャフトPSの連結部分の詳細構成を示す図である。図3及び図4は、図2のフロントカップリングFCの拡大図で、図3は、フロントカップリングFCが接続(締結)された状態、図4は、フロントカップリングFCが取り外された状態を示している。また、図5(a)、(b)はそれぞれ、図4のA−A矢視、B−B矢視を示す図である。
トランスファー機構TFとプロペラシャフトPSは、フロントカップリングFCを介して接続されている。
トランスファー機構TFは、ハウジング2内に設けられたべベルギヤ機構40を介して回転駆動力を垂直方向に伝達する機構である。具体的には、ハウジング2の内周面に設けられたテーパローラベアリングTR1、TR2により回転可能に支持される回転軸8が、ギヤ41から伝達されたエンジンEの回転駆動力により回転することで、駆動ベベルギヤ42が回転する。そして、駆動ベベルギヤ42がこれと直交する従動ベベルギヤ43を回転し、従動ベベルギヤ43の回転に伴いテーパローラベアリングTR3、TR4に回転可能に支持されるピニオンシャフト(トランスファー出力軸)5が回転することで、エンジンEの回転駆動力が垂直方向の回転駆動力に変換される。
ピニオンシャフト5のプロペラシャフトPS側の端部には、コンパニオンフランジ6が設けられている。コンパニオンフランジ6には、締結ボルト7が螺合するボルト締結穴61と、コンパニオンフランジ6の内周側に形成された嵌合溝部63とを備えている。ボルト締結穴61は、プロペラシャフトPS側を向いて開口する。嵌合溝部63は、コンパニオンフランジ6の内周面(内周側面)において周方向に沿って延びる溝として形成されている。
嵌合溝部63は、コンパニオンフランジ6に2つ、対向する位置に設けられている。図示するものでは、2つの嵌合溝部63は、プロペラシャフトPSの中心軸に対して180度対向する位置に設けられている。そして、2つの嵌合溝部63は、コンパニオンフランジの周方向(嵌合溝部63の延びる方向)に沿うテーパ状のテーパ部63aと、周方向におけるテーパ部63aと反対側の端部に設けた側壁部63bとを備えて形成されている。嵌合溝部63は、テーパ部63aの位置では、同方向に進むに従い漸次深くなるように形成されている。また、側壁部63bは、略径方向に延びる壁面として形成されており、後述する嵌合爪85の側面を当接させて嵌合爪85を係止する(回転を阻止する)ことができるようになっている。
プロペラシャフトPSは、車体前後に延びて回転自在に支持されたドライブチューブ87の両端部にユニバーサルジョイント81を介して取り付けられたヨークフランジ82を有している。ヨークフランジ82には、その四隅に4つのボルト締結孔86が形成されると共に、対向する位置においてヨークフランジ82を径方向に貫通する2つの爪挿通孔83が形成されている。2つの爪挿通孔83は、プロペラシャフトPSの中心軸に対して180度対向する位置に設けられている。それぞれの爪挿通孔83には、径方向に進退可能に設けられ、付勢手段としてのばね(コイルばね)84により突出方向に付勢されている嵌合爪85が挿通されている。嵌合爪85は、ばね84による付勢力が働くことにより、爪挿通孔83からヨークフランジ82の外側に突出した状態となっている。
嵌合爪85は、その先端がテーパ面851となっていて、プロペラシャフトPSの先端側に向けて高さが漸次低くなるテーパ状に形成されている。
上述したヨークフランジ82とコンパニオンフランジ6は、締結ボルト7をボルト締結孔86及びボルト締結穴61に螺合することにより互いに連結され、フロントカップリングFCが構成される。このフロントカップリングFCを介して、トランスファー機構TFの回転駆動力がプロペラシャフトPSに伝達される。
また、フロントカップリングFCが構成された状態において、上述した嵌合爪85は嵌合溝部63に嵌合した状態となる。嵌合爪85は嵌合溝部63に嵌合した状態となることにより、万一、締結ボルト7が脱落した場合においても、フロントカップリングFCにおけるプロペラシャフトPSとトランスファー機構TFの接続が保持され、プロペラシャフトPSの落下を防止することができる。
嵌合爪85と嵌合溝部63について、更に詳細に説明する。図6は、嵌合溝部63に沿った嵌合爪85の進退動作を示す図である。
図4を参照して、プロペラシャフトPSがトランスファー機構TFと連結される際、まず、プロペラシャフトPSの先端部分がトランスファー機構TFのヨークフランジ82内に挿入される。このとき、嵌合爪85のテーパ面851がコンパニオンフランジ6の先端部分(インロー部)62に当接し、プロペラシャフトPSの進入に伴い嵌合爪85が漸次爪挿通孔83内へと収容されていく。これにより、プロペラシャフトPSのコンパニオンフランジ6内への進入が可能になる。
そして、嵌合爪85が嵌合溝部63上に位置すると、インロー部62による嵌合爪85の押圧が解除され、嵌合爪85がばね84の付勢力により嵌合溝部63内に突出し、嵌合爪85と嵌合溝部63とが嵌合した状態となる。このとき、プロペラシャフトPSとヨークフランジ82の位置関係は、図6(a)に示す状態、すなわち、嵌合爪85が嵌合溝部63の最深部に位置するように調整される。この状態において、ヨークフランジ82のボルト締結孔86と、コンパニオンフランジ6のボルト締結穴61とが重なり合う状態となる。こうして嵌合爪85は嵌合溝部63に嵌合した状態となる。更に、締結ボルト7がボルト締結孔86及びボルト締結穴61に螺合されることにより、フロントカップリングFCが形成される。
一方、メンテナンス時等において、プロペラシャフトPSとトランスファー機構TFの連結を解除する必要がある場合には、まず、フロントカップリングFCから締結ボルト7が取り外される。
次に、プロペラシャフトPSが図6(b)に示す状態、すなわち、嵌合爪85が嵌合溝部63外に至るまで回転される。このとき、嵌合爪85は、嵌合溝部63のテーパ面が漸次浅くなっていくためばね84の付勢力に抗して爪挿通孔83内へと収容されていき、最終的に嵌合溝部63との嵌合が解除される。このように、嵌合溝部63がテーパ状に形成されていることにより、プロペラシャフトPSを回転させるだけで容易に嵌合爪85と嵌合溝部63の嵌合を解除することができる。
なお、本実施形態の説明においてはフロントカップリングFCについてのみ図面を用いて説明したが、リヤカップリングRCについてもフロントカップリングFCと同様の構成となっている。すなわち、リヤカップリングRCにおいても同様の構成である嵌合爪と嵌合溝部とを備えた落下防止構造が形成される。これにより、プロペラシャフトPSはその両端部分に落下防止構造が形成された状態になる。
次に、車両1の走行中に、万一、フロントカップリングFCの締結ボルト7が外れた場合の挙動について説明する。そのためここでは、まず、図7を用いて車両1の走行中の各要素の回転数の関係について説明する。図7では、各要素の符号の後の括弧内に各要素の回転数Rと各ギヤの歯数Zを示してある。同図に示すように、前輪WF,WF(前車軸SFA,SFA)の回転数Rft、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6の回転数Rt、トランスファードライブギヤ3の歯数Zte、トランスファードリブンギヤ4の歯数Ztn、従動べベルギヤ43の歯数Ztp、駆動べベルギヤ42の歯数Ztr、後輪WR,WR(後車軸SRA,SRA)の回転数Rrt、リヤディファレンシャル機構RDのコンパニオンフランジ16の回転数Rr、リヤディファレンシャル機構RDのピニオンシャフト17の回転数Rp、駆動ベベルギヤ18の歯数Zrp,従動ベベルギヤ19の歯数Zrr、とすると、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6の回転数Rtは、下記(式1)で表される。
Rt=Rft×(Ztn/Zte)×(Ztp/Ztr) (式1)
また、リヤディファレンシャル機構RDのピニオンシャフト17の回転数Rpは、下記(式2)で表される。
Rp=Rrt/(Zrr/Zrp) (式2)
そして、前輪WF,WFの回転数と後輪WR,WRの回転数とが等しい状態では、リヤディファレンシャル機構RDのクラッチCLが滑る(クラッチCLの入力回転数と出力回転数とに差が有る状態となる)ことで、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6と、リヤディファレンシャル機構RDのコンパニオンフランジ16は、互いに同一速度(同一回転数)で回転する(Rt=Rr(≠Rp))。その一方で、クラッチCLが完全に締結する(クラッチCLの入力回転数と出力回転数とが等しくなる)と、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6と、リヤディファレンシャル機構RDのコンパニオンフランジ16と、リヤディファレンシャル機構RDのピニオンシャフト17とが互いに同一速度(同一回転数)で回転する(Rt=Rr=Rp)。これにより、通常より後輪WR,WRが速く回転する状態となる。
図8は、フロントカップリングFCの締結ボルト7が万一外れた場合の動作を説明するための図である。車両1の走行中に、前輪WF,WFの回転数と後輪WR、WRの回転数とが等しいときに、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6の回転数Rtの方が、リヤディファレンシャル機構RDのピニオンシャフト17の回転数Rpよりも大きい場合(Rt>Rp)において、万一、フロントカップリングFCの締結ボルト7が外れると、図8に示すように、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6の回転速度V1がクラッチCLの引き摺りによるプロペラシャフトPSのヨークフランジ82の回転速度V2よりも速くなる(V1>V2)。そのため、嵌合爪85が嵌合溝部63のテーパ部63a側から側壁部63b側に向かって相対移動するように、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6とプロペラシャフトPSのヨークフランジ82とが相対回転する。これにより、嵌合爪85が嵌合溝部63の側壁部63bに当接するまでコンパニオンフランジ6とヨークフランジ82とが相対回転し、嵌合爪85が嵌合溝部63の側壁部63bに当接したら、その位置でコンパニオンフランジ6とヨークフランジ82との相対回転が停止し、それ以降、コンパニオンフランジ6とヨークフランジ82が一体に回転するようになる。すなわちこの状態では、クラッチCLが滑ることでコンパニオンフランジ6とヨークフランジ82との位相変化が無い状態となる。
なお、各ギヤの歯数の設定によっては、フロントカップリングFCの締結ボルト7が万一外れた場合、車両1の走行中に、前輪WF,WFの回転数と後輪WR,WRの回転数とが等しいときに、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6の回転数Rtの方が、リヤディファレンシャル機構RDのピニオンシャフト17の回転数Rpよりも小さい(Rt<Rp)場合がある。その場合には、コンパニオンフランジ6の嵌合溝部63のテーパ部63aと側壁部63bの回転方向の配置を上記とは逆に設定しておくことで、同様の効果を得ることができる。このように、各ギヤの歯数の設定に応じて嵌合溝部63のテーパ部63aと側壁部63bの回転方向の配置を決めるようにする。
このように、本実施形態の車両1では、嵌合爪85と嵌合溝部63の側壁部63bとをトランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6とプロペラシャフトPSのヨークフランジ82との相対回転によって互いが当接する(係合する)位置関係に設けていることで、万一、フロントカップリングFCの締結ボルト7が外れた場合でも、トランスファー機構TFのコンパニオンフランジ6とプロペラシャフトPSのヨークフランジ82との相対回転を防止することができる。また、フロントカップリングFCにおけるコンパニオンフランジ6とプロペラシャフトPSのヨークフランジ82との係合が不用意に外れてしまうおそれがない。
以上説明したように、本実施形態のプロペラシャフトPSに設けた落下防止構造によると、当該落下防止構造を設けるためのスペースを削減し、プロペラシャフトPSの周辺のスペース効率を向上しつつ、軽量で簡易な構成によりプロペラシャフトPSの落下を防止することができる。
また、本実施形態の落下防止構造を備えることにより、締結ボルト7の脱落時に発生する、フロントカップリングFCとリヤカップリングRCのコンパニオンフランジ6間の回転速度差(回転数差)による位相変化を防止することもできる。
1 車両
2 ハウジング
3 トランスファードライブギヤ
4 トランスファードリブンギヤ
5 ピニオンシャフト(回転軸)
6 コンパニオンフランジ(第1フランジ部)
7 締結ボルト
8 回転軸
16 コンパニオンフランジ(第3フランジ部)
17 ピニオンシャフト
18 駆動ベベルギヤ
19 従動ベベルギヤ
20 ベベルギヤ機構
40 ベベルギヤ機構
41 ギヤ
42 駆動ベベルギヤ
43 従動ベベルギヤ
61 ボルト締結穴
62 インロー部
63 嵌合溝部
63a テーパ部
63b 側壁部
81 ユニバーサルジョイント
82 ヨークフランジ(第2フランジ部)
83 爪挿通孔
84 ばね(付勢手段)
85 嵌合爪
851 テーパ面(先端面)
86 ボルト締結孔
87 ドライブチューブ
100 動力伝達装置
CL クラッチ
E エンジン(駆動源)
FC フロントカップリング
PS プロペラシャフト
RC リヤカップリング
RD リヤディファレンシャル機構(ディファレンシャル機構)
SFA 前車軸
SRA 後車軸
TF トランスファー機構
TM トランスミッション(変速機)
WF 前輪
WR 後輪

Claims (5)

  1. 駆動源からの駆動力が伝達されて回転する回転軸と、
    前記回転軸に接続され、前記駆動源からの駆動力による回転を前記回転軸との間で伝達するプロペラシャフトと、を備え、
    前記回転軸の端部には、前記プロペラシャフトが連結される第1フランジ部と、前記フランジ部の内周側に形成された嵌合溝部と、が設けられ、
    前記プロペラシャフトの端部には、前記回転軸が連結される第2フランジ部と、前記第2フランジ部における径方向に進退可能に設けられて付勢手段により突出方向に付勢されている嵌合爪とが設けられ、
    前記第1フランジ部と前記第2フランジ部とがボルトの締結にて接合された状態で、前記第2フランジ部の前記嵌合爪が前記第1フランジ部の前記嵌合溝部に嵌合する
    ことを特徴とするプロペラシャフトの取付構造。
  2. 前記嵌合溝部は、前記第1フランジ部における径方向の互いに対向する位置にそれぞれ1つずつが設けられており、
    前記嵌合爪は、前記第2フランジ部における径方向の互いに対向する位置にそれぞれ1つずつが設けられており、
    前記付勢手段はばねであり、前記2つの前記嵌合爪は、1つの前記ばねにより付勢されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプロペラシャフトの取付構造。
  3. 前記嵌合溝部は、前記第1フランジ部の周方向に沿って延びる溝として形成されており、前記嵌合溝部の長手方向に沿って深さ寸法が次第に変化するテーパ状に形成されたテーパ部を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロペラシャフトの取付構造。
  4. 前記嵌合爪の先端面は、前記プロペラシャフトの先端側に向けて高さが漸次低くなるテーパ状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のプロペラシャフトの取付構造。
  5. 回転駆動力を生じる駆動源と、
    前記駆動源に接続されたトランスファー機構と、
    前記トランスファー機構に接続され、前記駆動源から前記トランスファー機構を介して入力される回転駆動力を伝達するプロペラシャフトと、
    前記プロペラシャフトに接続され、前記プロペラシャフトに伝達された回転駆動力を車輪に伝達するディファレンシャル機構と、
    を備える駆動力伝達装置に設けられるプロペラシャフトの取付構造であって、
    前記トランスファー機構は、前記プロペラシャフトが連結される第1フランジ部と、前記第1フランジ部の内周側に周方向に沿い設けられた第1嵌合溝部を有し、
    前記プロペラシャフトは、両端部に径方向に進退可能に設けられ、付勢手段により突出方向に付勢されている嵌合爪を有し、
    前記ディファレンシャル機構は、前記プロペラシャフトが連結される第3フランジ部と、前記第3フランジ部の内周側に周方向に沿い設けられた第3嵌合溝部とを有し、
    前記プロペラシャフトが前記トランスファー機構及び前記ディファレンシャル機構に連結された状態において、前記プロペラシャフトの一端側に設けられた前記嵌合爪が前記第1嵌合溝部と嵌合し、前記プロペラシャフトの他端側に設けられた前記嵌合爪が前記第3嵌合溝部と嵌合する
    ことを特徴とするプロペラシャフトの取付構造。
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