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JP6826726B2 - 糖取り込み促進用経口組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、筋肉細胞若しくは筋肉組織に対する糖(グルコース)取り込み促進作用を有するトリペプチド、並びに当該トリペプチドの糖取り込み促進用組成物、抗疲労用組成物、または血糖値上昇抑制用組成物の有効成分としての用途に関する。
糖(グルコース)は、骨格筋細胞(筋肉細胞)に取り込まれると、エネルギー生産の源になるグリコーゲンとして筋肉組織内に貯蔵されるが、この筋肉組織中のグリコーゲン貯蔵量と筋肉の抗疲労(持久力)との間には、正の相関があることが報告されている(非特許文献1)。このため、筋肉組織中の貯蔵量が多いほど、運動等による筋肉疲労が軽減される。
このため、筋肉の持久力、抗疲労力、または疲労回復力を高めるためには、筋肉組織中のグリコーゲン貯蔵量を高めることが重要である。
従来、糖取り込み促進作用を有する物質として、微生物由来の低分子物質や天然植物抽出物(非特許文献2)、乳ホエイタンパク質またはその加水分解物(特許文献1)、アラキドン酸(特許文献2)、ロイシン(非特許文献3)、イソロイシン(非特許文献4)、並びにロイシン及びイソロイシンを有するジペプチド(特許文献3、非特許文献5)等が知られており、抗疲労剤や血糖値上昇抑制剤としての用途も提案されている。
特開2005-289861号公報 特開2012-1624691号公報 WO2007/123200
Acta Physiol. Scand., 71, 140-150, 1967 Science, 284, 974-977, 1999 Biochem Biophys Res Commun, 299, 693-696, 2002 J Nutr, 135(9), 2103-2108, 2005 J Nutr Sci Vitaminol, 55, 81-86, 2009
かかる実情に鑑み、本発明は筋肉細胞若しくは筋肉組織に対して糖(グルコース)取り込み促進作用を有する物質、及びそれを含有する組成物(糖取り込み促進用組成物)、特に経口摂取可能な組成物を提供することを課題とする。また本発明は、当該糖取り込み促進作用を有する物質を含む組成物の他の用途、具体的には抗疲労用組成物、または血糖値上昇抑制用組成物としての用途を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねていたところ、ピログルタミン酸残基をN末端に有するトリペプチド、具体的にはピログルタミル−ロイシル−プロリン(pGlu-Leu-Pro)に筋肉細胞への糖取り込み促進作用があること、またその糖取り込み促進作用は従来その作用が知られているロイシンやイソロイシン、並びにロイシン及びイソロイシンを有するジペプチドよりも強く、低濃度で同等若しくはそれ以上の作用効果を発揮することを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の実施態様を包含するものである。
項1.pGlu-Leu-Pro及びpELP前駆物質からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とする糖取り込み促進用経口組成物。
項2.上記pELP前駆物質が、pGlu-Leu-Proのアミノ酸配列を有する、可食性植物に由来するタンパク質、ペプチド、またはそれらの加水分解物である項1記載の糖取り込み促進用経口組成物。
項3.筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復促進、体力の増進、及び運動パフォーマンスの向上からなる群から選択される少なくとも1つのために使用される項1または2に記載する糖取り込み促進用経口組成物。なお、当該経口組成物は、糖取り込み促進という意図の有無にかかわらず、実質的に糖取り込み促進作用を有し、筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復促進、体力の増進、及び運動パフォーマンスの向上からなる群から選択される少なくとも1つのために使用されるものであればよい。つまり、当該発明は、pGlu-Leu-Pro及びpELP前駆物質からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とする、筋持久力の向上用組成物、筋肉の疲労軽減用組成物、筋肉の疲労回復促進用組成物、体力の増進用組成物、または運動パフォーマンス向上用組成物と言い換えることができる。
項4.血糖値上昇抑制のために使用される項1または項2に記載する糖取り込み促進用経口組成物。当該経口組成物も、糖取り込み促進という意図の有無にかかわらず、実質的に糖取り込み促進作用を有し、血糖値上昇抑制のために使用されるものであればよい。つまり、当該発明は、pGlu-Leu-Pro及びpELP前駆物質からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とする血糖値上昇抑制用組成物と言い換えることができる。
項5.飲食物である項1乃至4のいずれかに記載する糖取り込み促進用経口組成物。
本発明の経口組成物によれば、pGlu-Leu-Proの作用に基づいて、筋肉組織への糖取り込みを効果的に促進することができ、それにより筋肉組織へのグリコーゲン貯蔵を促進することができ、筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復促進、体力の増進、または/および運動パフォーマンスの向上を図ることが可能になる。
また、本発明の経口組成物を食前、または食事と一緒に服用することで、血液中の糖の筋肉細胞(筋肉組織)への取り込みを促進することができ、その結果、血糖値の上昇を抑制することが可能になる。
コーンタンパク質加水分解物(コーンペプチド)を服用後、ヒト血液から検出されるpGlu-Leu-Proの量の経時変化を示す結果である。縦軸は、ヒト血液中のpGlu-Leu-Proの量(nM)、横軸はコーンペプチド服用からの経過時間(h)を示す。
本発明の糖取り込み促進用経口組成物は、pGlu-Leu-ProおよびpELP前駆物質からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の有効成分のひとつとして使用されるpGlu-Leu-Proは、ピログルタミン酸(pGlu)、ロイシン(Leu)及びプロリン(Pro)の3つのアミノ酸がペプチド結合してなるトリペプチドである。特に断りのない限り、「pGlu」はピログルタミン酸のL-またはD-異性体の両方を含み、同様に「Leu」および「Pro」もそれぞれロイシンおよびプロリンのL-またはD-異性体の両方を含む。好ましくはいずれのアミノ酸も天然に存在するL-異性体である。
pELP前駆物質としては、酵素による加水分解によりpGlu-Leu-Pro(pELP)を生成する、Gln-Leu-Proのアミノ酸配列を含むタンパク質やペプチドを挙げることができる。ここで酵素による加水分解には生体内での反応も含まれる。例えば、pELP前駆物質には、pGlu-Leu-Pro(pELP)の直接的な前駆体(direct precuser)となるタンパク質やペプチド、及び当該前駆体の前駆体、つまりpGlu-Leu-Pro(pELP)のプロ前駆体(proprecuser)となるタンパク質やペプチド、並びにその更なる前駆体が含まれる。
pGlu-Leu-Pro(pELP)の直接的な前駆体としては、制限されないものの、グルタミン(Gln)、ロイシン(Leu)及びプロリン(Pro)の3つのアミノ酸がペプチド結合してなるトリペプチド(Gln-Leu-Pro)を例示することができる。またpGlu-Leu-Pro(pELP)のプロ前駆体としては、アミノ酸配列中にGln-Leu-Proの配列を含むペプチドを挙げることができる。具体的には、米ペプチド、米糠ペプチド、コーンペプチド、大豆ペプチド、エンドウペプチド及び小麦ペプチド等、可食性植物に由来するペプチドを例示することができる。
制限されないものの、米ペプチドとしては19 kDa globulin(別名:Alpha-globulin)(由来:Oryza sativa subsp. japonica (Rice))(http://www.uniprot.org/uniprot/P29835)を挙げることができる。当該米ペプチドは186アミノ酸残基からなるペプチド(うちN末端からの22アミノ酸配列はシグナルペプチド領域)であり、166-168の領域にGln-Leu-Proを含んでいる。
コーンペプチドとしては10 kD zein protein(由来:Zea mays(Maize))(http://www.uniprot.org/uniref/UniRef100_Q41881)を挙げることができる。当該コーンペプチドは150アミノ酸残基からなるペプチドであり、124-126の領域にGln-Leu-Proを含んでいる。またコーンペプチドとしては19kD alpha zeinB1(由来: Zea mays (Maize))(http://www.uniprot.org/uniref/UniRef100_Q946V6)を挙げることができる。当該コーンペプチドは234アミノ酸残基からなるペプチドであり、83-85および135-137の領域にGln-Leu-Proを含んでいる(Patrick Argos, et al., THE JOURNAOLF BIOLOGICAL CHEMISTRY,Vol.257, No.17, pp. 9984-9990, 1982, Fig.2参照)。
大豆ペプチドとしては、Basic 7S globulin(由来:Glycine max (Soybean) (Glycine hispida))(http://www.uniprot.org/uniprot/P13917)を挙げることができる。当該大豆ペプチドは427アミノ酸残基からなるペプチド(うちN末端からの24アミノ酸配列はシグナルペプチド領域)であり、362-364の領域にGln-Leu-Proを含んでいる。
エンドウペプチドとしては、His5 protein(由来:Pisumsativum subsp. elatius)(http://www.uniprot.org/uniref/UniRef100_A0A0C7L825)を挙げることができる。当該エンドウペプチドは256アミノ酸残基からなるペプチドであり、137-139の領域にGln-Leu-Proを含んでいる。 小麦ペプチドとしては、γgliadin(由来:Triticum aestivum(Wheat))(http://www.uniprot.org/uniref/UniRef100_P04730)を挙げることができる。当該小麦ペプチドは244アミノ酸残基からなるペプチドであり、175-177の領域にGln-Leu-Proを含んでいる。また小麦ペプチドとしては、HMW gluteninsubunit 1By9(由来:Triticum aestivum (Wheat))(http://www.uniprot.org/uniref/UniRef100_Q03871)を挙げることができる。当該小麦ペプチドは705アミノ酸残基からなるペプチドであり、688-690の領域にGln-Leu-Proを含んでいる。
小麦ペプチドとしては、αgliadin(由来:Triticum aestivum(Wheat))(http://www.uniprot.org/uniref/UniRef100_A0A023WGB8)を挙げることができる。当該小麦ペプチドは279アミノ酸残基からなるペプチドであり、135-137および254-256の領域にGln-Leu-Proを含んでいる。
さらに、生体内における酵素反応によってpGlu-Leu-Pro(pELP)となる、上記直接前駆体及びプロ前駆体以外の、さらなる前駆体としては、上記と同様に、アミノ酸配列中にGln-Leu-Proの配列を含むタンパク質またはそのサブユニットを挙げることができる。具体的には、米タンパク質(グロブリン)、米糠タンパク質、コーングルテン、大豆タンパク質、エンドウタンパク質及び小麦グルテン等の可食性植物に由来するタンパク質、並びにαZeinやβZein等のZeinの一部のサブユニットを挙げることができる。
本発明が対象とするpGlu-Leu-ProおよびpELP前駆物質は、その調製方法を特に問うものではないが、一例を挙げると、例えば(i)固相法などのペプチド合成の定法を用いてアミノ酸から合成する方法、(ii)pGlu-Leu-Proまたは/およびpELP前駆物質を含有する可食性植物またはその部分から抽出し、必要であればそれをさらに精製処理する方法、または(iii)可食性植物またはその部分から抽出したpELP前駆物質(ペプチド若しくはタンパク質)を酵素で加水分解し、必要であればそれをさらに精製処理する方法等によって調製することができる。ちなみに、本発明において、上記加水分解に際して酵素に代えて酸を用いることは、ピログルタミン酸がグルタミン酸になることから好ましくない。なお、精製方法としては、吸着処理法、膜分離法、溶媒分画法、HPLC等のカラムクロマトグラフィー等の定法を用いることができる。
pGlu-Leu-ProおよびpELP前駆物質の調製方法として具体的には、例えば、(i)の固相法によるpGlu-Leu-Proの合成は、例えばWO2010/032322を参考にして、ペプチド合成機を用いて下記の方法で実施することができる。なお、下記方法で使用される保護及び脱保護反応、縮合反応、洗浄方法、並びに固相担体との結合及び解離反応は定法に従うことができる。
[固相法によるpGlu-Leu-Proの合成]
(a)C末端アミノ酸であるプロリンのカルボキシル基を固相担体(2-chlorotrityl chloride resin:Barlos樹脂)に結合させて、Pro-Barlos樹脂を得る。
(b)ロイシンのアミノ基をFmoc基等の保護基によって保護し、Fmoc-Leuを調製する。
(c)Fmoc-Leuを活性化して、活性化Fmoc-Leuを得る。
(d)Pro-Barlos樹脂に活性化Fmoc-Leuを加えて縮合反応させ、洗浄し、Fmoc-Leu-Pro-Barlos樹脂を得る。
(e)Fmoc-Leu-Pro-Barlos樹脂のFmoc基を除去し、洗浄し、Leu-Pro-Barlos樹脂を得る。
(f)Leu-Pro-Barlos樹脂に、pyroGluを縮合させて洗浄し、pGlu-Leu-Pro-Barlos樹脂を得る。
(g)pGlu-Leu-Pro-Barlos樹脂から固相担体(Barlos樹脂)を解離し、洗浄し、目的のトリペプチド(pGlu-Leu-Pro)を含む調製物を得る。
斯くして得られるpGlu-Leu-Pro含有調製物は、次いでHPLCで精製することで、純度95%以上のトリペプチド(pGlu-Leu-Pro)として調製することができる。
なお、pELP前駆物質の固相法による合成も、そのアミノ酸配列に応じて、上記方法に準じて定法により実施することができる。
また(iii)の加水分解法によるpGlu-Leu-ProまたはpELP前駆物質の調製は、例えばKiyono T, et al.: Identification o pyroglutamyl peptides in Japanese rice wine, sake:Presence of hepatoprotectivepyroGlu-Leu. J Agric Food Chem, 61 ; 11660-11667 (2013)の記載を参考にして、下記の方法で実施することができる。なお、下記方法で使用される加水分解方法、カラム吸着及び溶出方法等は定法に従うことができる。
[加水分解によるpGlu-Leu-ProまたはpELP前駆物質の調製]
(a)アミノ酸配列pGlu-Leu-Proを含む可食性植物由来タンパク質を原料として、これを酵素を用いて加水分解する。
(b)上記で調製されるタンパク質加水分解物からピログルタミル基をN末端にもつペプチドを濃縮する。具体的には、下記(ア)〜(オ)の工程を実施する。
(ア)強カチオン交換樹脂(例えば、AG50W-x8、Bio-Rad)を50容量%エタノール水溶液に分散させ、カラムに充填して洗浄する。
(イ)上記で調製したカラムに10mM 塩酸水溶液を流して、カラムを平衡化する。
(ウ)平衡化したカラムに、上記(b)で調製したタンパク質加水分解物(例えば、0.1g/mL)を供し、カラムに吸着しない画分(ピログルタミルペプチド含有画分)を回収し、真空乾燥する。
(エ)上記画分を、0.1%トリフルオロ酢酸を含む30%アセトニトリル水溶液で平衡化したサイズ排除クロマトグラフィー( SuperdexPeptide 10/300 GL、GEヘルスケア)でさらに分画する。この際、波長216nmの吸光度をモニターし、pGlu-Leu-Proの分子量(339)の近い画分を回収する。
(オ)回収した画分をさらに下記条件の逆相クロマトグラフィーで分画する。
カラム: Cosmosil 5C18 MS-II, Nacalai tesuque
移動相A:0.1v/v%ギ酸水溶液
移動相B:80v/v%アセトニトリルを含む0.1v/v%ギ酸水溶液
グラジェント条件:移動相Bの濃度 0%(0 min)→80%(15min)→100%(20 min)
検出波長:214nm。
なお、ここで可食性植物由来タンパク質としては前述する穀類(小麦、大麦、トウモロコシ、米、米糠)、豆類、及び芋類に由来するタンパク質を挙げることができる。タンパク質加水分解における酵素処理の条件(例えば、基質の濃度、酵素の量、処理温度、pH、または時間など)は適宜設定することができる。
タンパク質の加水分解に使用する酵素としては、プロテアーゼまたはペプチダーゼ挙げることができる。好ましくは食品衛生上無害なものであり、例えばバチラス属またはアスペルギルス属に属する微生物由来のプロテアーゼ;パパイヤ由来のパパインやパイナップル由来のブロメラインなどの植物由来のプロテアーゼ;ペプシンやパンクレアチンなどの動物由来のプロテアーゼを挙げることができる。これらは一種単独で、または2種以上を任意に組み合わせて使用することができる。例えば、可食性植物由来タンパク質として小麦グルテンを使用する場合、酵素としてパンクレアチンおよびアミノペプチダーゼを併用することができる。これらの酵素で例えば37℃、8時間で処理して得られた加水分解物を上記(ア)〜(オ)の工程に供することで所期のpELPを得ることができる。
なお、タンパク質加水分解酵素による処理温度(反応温度)は、制限されないものの好ましくは25〜60℃程度、よりこの35〜55℃程度を挙げることができる、また処理時間は制限されないものの、1〜10時間程度を挙げることができる。
なお、上記方法で調製したペプチドまたはタンパク質が、目的のpGlu-Leu-Proのアミノ酸配列を有するpGlu-Leu-ProまたはpELP前駆物質であることを確認する方法として、ピログルタミルペプチド分析法を挙げることができる(参考:Kiyono T, et al.: J Agric Food Chem, 61 ; 11660-11667 (2013))。
かかる分析法は、例えば以下の方法に従って行うことができる。
[ピログルタミルペプチド分析法]
(a)対象とするペプチドまたはタンパク質をさらにペプシンとパンクレアチンを用いて加水分解処理する。
(b)上記加水分解処理物を、予め50v/v%エタノール水溶液で洗浄し、10mM 塩酸水溶液で平衡化しておいた強カチオン交換樹脂(例えば、AG50W-x8、Bio-Rad)を供し、カラムに吸着しない画分(ピログルタミルペプチド含有画分)を回収し、真空乾燥する。
(c)これを蒸留水に溶解し、12,000rpmで3分間遠心分離したものを、0.1%トリフルオロ酢酸を含む30%アセトニトリル水溶液で平衡化したサイズ排除クロマトグラフィー( SuperdexPeptide 10/300 GL、GEヘルスケア)で分画する。この際、波長216nmの吸光度をモニターしながら分画し、得られた画分をそれぞれ回収して乾燥する。
(d)上記で調製した乾燥消化産物を、下記条件のLC-MS/MSを用いて、ピログルタミルペプチドの標準品のピークと比較して、N末端からpGluを遊離させたペプチドのアミノ酸配列を決定する(プレカーサーイオンスキャン)。
[LC-MS/MSで分析条件]
使用機器:LCMS-8040(トリプル四重極型高速クロマトグラフ質量分析計、SHIMADZU)
カラム:Cosmosil 5C18 MS-II (2mm×150mm)
移動相A:0.1v/v%ギ酸水溶液
移動相B:80v/v%アセトニトリルを含む0.1v/v%ギ酸水溶液
グラジェント条件:移動相Bの濃度 0%(0min)→80%(15min)→100%(20min)。
測定イオンの設定は、標準品を測定して得られたピークより実施することができる。
なお、プレカーサーイオンスキャンとは、Q1(1段目のMS)でスキャンし、Q2(衝突室)で衝突誘導解離した後、Q3(2段目のMS)で特定のm/zに固定して検出する分析モードであり、これにより特定のm/zのフラグメントを生成する化合物だけを特異的に検出することができる。
なお、LC-MS/MS分析に代えて、(c)の工程で得られた反応物を、定法に従ってアミノ酸分析法に供することで、N末端からpGluを遊離させたペプチドのアミノ酸配列を決定することもできる。
本発明が対象とする「組成物」には、糖取り込み促進作用を有する有効成分として、pGlu-Leu-ProまたはpELP前駆物質をそれぞれ単独で有する組成物、並びにこれらを2種以上組み合わせて含有する組成物が含まれる。当該組成物に含まれるpGlu-Leu-ProまたはpELP前駆物質の配合割合としては、当該組成物が経口摂取することで体内で筋肉での糖取り込み促進作用を発揮する量であればよく、0.1〜100重量%の範囲で適宜設定調整することができる。
本発明の組成物は、前述するpGlu-Leu-Proまたは/およびpELP前駆物質(一種またはそれらの組み合わせを含む)を単離若しくは精製された状態で含むものであってもよいし、単離若しくは精製する前の加水分解処理物または溶媒抽出物をそのまま、あるいは濃縮、若しくは凍結乾燥した状態で含むものであってもよい。
また本発明の組成物は、有効成分であるpGlu-Leu-Proまたは/およびpELP前駆物質の他に、他の可食性成分を含んでいてもよい。例えば、加水分解する原料として使用する可食性植物由来タンパク質やペプチド、それを加水分解することによって生じるpGlu-Leu-ProおよびpELP前駆物質以外のペプチド、加水分解に使用した酵素(不活性化物)等の触媒などを挙げることができる。また本発明の組成物の形態(固形製剤、液状製剤)やその用途(飲食物、医薬品)に応じて、それに適した任意の可食性成分を配合することもできる。
本発明の組成物は経口組成物として、飲食物または経口医薬品として利用することができる。
ここで本発明が対象とする飲食物は、筋肉細胞への糖(グルコース)取り込み促進作用、ひいては筋肉組織へのグリコーゲン貯蔵促進作用を有する飲食物であり、斯くして筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復促進、体力の増進、または/および運動パフォーマンスの向上を図ることができる。このため本発明の飲食物は、筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復促進、体力の増進、および運動パフォーマンスの向上からなる群より選択される少なくとも1つを目的(用途)として使用することができるものである。
このため本発明の飲食物は、好ましくは筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復、体力の増進(向上)、または/および運動パフォーマンス向上を希望する被験者(消費者)、ないし筋持久力の低下、筋肉の疲労、体力の低下、または/および運動パフォーマンスの低下が気になる被験者(消費者)に対して、筋持久力の向上効果、筋肉の疲労軽減効果、筋肉の疲労回復効果、体力の増進(向上)効果、運動パフォーマンス向上効果またはこれらを示唆するヘルスクレームを有する保健機能食品(特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品)、並びに一般食品として提供することができる。これらの飲食物には、病者用食品、介護食、経管栄養食(胃ろう食、腸ろう食、経鼻経管栄養食)、栄養補助食品、製剤形態(錠剤、軟カプセル剤、硬カプセル剤、散剤、顆粒剤、ドリンク剤、シロップ剤、ゼリー剤等)を有するサプリメントが含まれる。なお、これらの飲食物には、ヒト以外の哺乳類に対して用いられる飼料も含まれる。
これらの飲食物の形態は特に制限されるものではない。一例を挙げれば、例えば、飲料、粉末また顆粒状の飲料、ゼリー状食品(ゼリー、寒天、ゼリー状飲料等)、ガム、グミ、キャンディー、クッキー、クラッカー、ビスケット、氷菓(アイスクリーム、アイスキャンディ、シャーベット、かき氷等)、レトルト食品等を制限なく挙げることができる。またサプリメントについては上記するように各種の製剤形態(錠剤、軟カプセル剤、硬カプセル剤、散剤、顆粒剤、ドリンク剤、シロップ剤、ゼリー剤等)を有することができる。
後述する実験例で示すように、pGlu-Leu-Proは少なくとも5μM(0.005mM)で筋肉細胞への糖取り込み促進作用を発揮する。特許第5728512号公報によれば、Ile-Leuは1mMで糖取り込み促進効果があり、ラット(体重約360g)に100mg/kg体重の割合で投与することで血糖値が有意に下がるとされている。かかる知見に基づけば、pGlu-Leu-Proは、体重1kgあたり少なくとも0.5mg(100mg/kg×0.005=0.5mg/kg)の投与で筋肉細胞への糖取り込み促進作用を得ることができ、これに基づいて上記各種の効果を享受することが可能になると考えられる。好ましくは体重1kgあたり0.5〜20mg、より好ましくは0.5〜10mgのpGlu-Leu-Proを服用することが望ましい。このことから、例えば体重50kgのヒトの場合、上記効果を得るためには、1日あたり25mg以上、好ましくは25〜1000mg、より好ましくは25〜500mgのpGlu-Leu-Proを服用することが好ましい。かかる量は1日に単回服用してもよいし、複数回に分けて服用してもよい。例えば、pGlu-Leu-Proを5重量%の割合で含む飲食物の場合、当該飲食物を1日500mg以上摂取することで、1日あたり25mg以上のpGlu-Leu-Proの摂取が可能となる。
なお、pELP前駆物質を含む飲食物の場合、当該飲食物は、経口摂取後、体内で酵素や酸で加水分解されて1kg体重あたり少なくとも0.5mg、好ましくは0.5〜20mg、より好ましくは0.5〜10mgのpGlu-Leu-Proを生成する割合で摂取されることが好ましい。
当該筋持久力の向上や筋肉の抗疲労を目的とする飲食物は、制限されないものの、例えば、運動前、運動中、運動後、就寝前、飲食前、飲食と同時、筋力を必要とする例えば重労働の前後などに服用することが好ましい。
本発明の飲食物は、前述するように、これを服用することで体内において筋肉細胞(筋肉組織)への糖取り込み促進作用を発揮するため、これに伴って血液中に含まれる糖が骨格筋の細胞内に取り込まれて、その量が低減し、結果として血糖値の上昇を抑制することが可能になる。
ちなみに血液中の糖(グルコース)を骨格筋の細胞内に取り込むには、グルコーストランスポーター4(GLUT4)が重要である。GLUT4は、通常は細胞内に存在するが、pGlu-Leu-Pro等の糖取り込みを促進する刺激が加わると細胞膜に移動して、細胞内への糖の取り込みの輸送通路として機能することが知られている(亀井康富ら、月刊糖尿病,7(1);2-7(2015)、川中健太郎,学術の動向,10;42-46(2006)、特許第5728512号公報等参照)。
これらのことからわかるように、本発明の飲食物は、血糖値上昇抑制を目的(用途)として使用することもできる。このため本発明の飲食物は、糖尿病や血糖値上昇が気になる被験者(消費者)に対して、糖尿病予防効果、糖尿病悪化予防効果、糖尿病改善効果、血糖値上昇抑制効果またはこれらを示唆するヘルスクレームを有する保健機能食品(特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品)、並びに一般食品として提供することができる。
この場合の服用量も、pGlu-Leu-Proの服用量に換算して体重1kgあたり少なくとも0.5mg、好ましくは0.5〜20mg、より好ましくは0.5〜10mgを挙げることができる。pELP前駆物質を含む飲食物の場合は、上記の通り、経口摂取後、体内で加水分解されて1kg体重あたり少なくとも0.5mg、好ましくは0.5〜20mg、より好ましくは0.5〜10mgのpGlu-Leu-Proを生成する服用量を挙げることができる。
当該血糖上昇抑制を目的とする飲食物は、制限されないものの、食前、または食事と一緒に服用することが好ましい。
本発明が対象とする医薬品は、上記飲食物と同様に、筋肉細胞への糖(グルコース)取り込み促進作用、または/及び血糖値上昇抑制作用を作用効果とする経口用の医薬品である。かかる医薬品は、筋肉組織へのグリコーゲン貯蔵促進剤、血糖値上昇抑制剤、糖尿病治療剤、または糖尿病予防剤として使用することができる。
前述する飲食物と同様に、本発明の医薬品の投与量は、pGlu-Leu-Proの投与量に換算して体重1kgあたり少なくとも0.5mg、好ましくは0.5〜20mg、より好ましくは0.5〜10mgを挙げることができる。pELP前駆物質を含む医薬品の場合は、上記の通り、経口摂取後、体内で加水分解されて1kg体重あたり少なくとも0.5mg、好ましくは0.5〜20mg、より好ましくは0.5〜10mgのpGlu-Leu-Proを生成する投与量を挙げることができる。
またこれを投与するタイミングとしては、用途によって異なり、前記飲食物と同様に、筋肉組織へのグリコーゲン貯蔵促進剤として使用する場合は、運動前、運動中、運動後、就寝前、飲食前、飲食と同時、筋力を必要とする例えば重労働の前後などに服用することが好ましく、血糖値上昇抑制剤、糖尿病予防剤または糖尿病改善剤として使用する場合は食前、または食事と一緒に服用することが好ましい。
なお、本発明の経口組成物(飲食物、医薬品)には、pGlu-Leu-Pro及びpELP前駆物質以外の可食性成分として、例えば、炭水化物、タンパク質、アミノ酸、ミネラル類および/またはビタミン類等を配合することができる。ここで、炭水化物としては、澱粉、コーンスターチ等の多糖類、デキストリン、スクロース、グルコース、フルクトース等のその他の糖類等が挙げられる。また、タンパク質としては、動物性タンパク質であっても、植物性タンパク質であっても、またはそれらの混合物であってもよく、例えば、乳タンパク質、大豆タンパク質、卵タンパク質等が挙げられる。また、アミノ酸としては、必須アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、バリン、トリプトファン、フェニルアラニン、リジン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジンや、非必須アミノ酸であるグルタミン、グリシン、アラニン、セリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、アルギニン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルニチン、タウリン等が挙げられる。また、ミネラル類としては、特に限定するものではないが、カルシウム、マグネシウム、鉄等が挙げられる。また、ナトリウムまたはカリウム、あるいはその他の栄養的必須元素である亜鉛、銅、クロム、セレン、マンガン、モリブデン等が挙げられる。また、ビタミン類としては、特に限定するものではないが、栄養的に必須であるビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD,ビタミンE,ナイアシン、パントテン酸、葉酸、コエンザイムQ10等が挙げられる。
以下、実験例及び実施例を用いて本発明を説明する。但し、当該実験例及び実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実験例及び実施例によって何ら制限されるものではない。
実験例1
下記の各アミノ酸、およびペプチドの各々について、筋肉細胞への糖(グルコース)取り込み促進作用を評価した。
ロイシン(Leu):協和発酵キリン株式会社から入手
イソロイシン(Ile):協和発酵キリン株式会社から入手
Ile-Leu:GL Biochem (Shanghai) Ltdから入手
Leu-Pro:化学合成にて製造
pGlu-Leu:RS synthesis(国産化学(株)経由)から入手
pGlu-Pro:GenScript(フナコシ(株)経由)から入手
pGlu-Leu-Pro(pELP):株式会社医学生物学研究所から入手。
(1)実験方法
下記工程に従って実験を行った。
(a)24wellのプレートに、細胞数が9.5×103 個/wellになるように正常ヒト骨格筋筋芽細胞を播種し、Growth 培地 (Skeletal Muscle Cell Growth Medium:DSファーマバイオメディカル)(1 mL/well)で2日間、37℃、5%CO2の条件下で培養した。
(b)全細胞数の60%がコンフルエント状態に達していることを確認した後、培地をSkeletal Muscle Cell Differentiation Medium(DSファーマバイオメディカル)(1 ml/well)に交換してさらに上記と同条件で7日間培養した。
(c)さらに、ペプチド等を含むDifferentiation mediumに交換し、30分後に培地(上清)を採取し、グルコース量を測定した(培地中のグルコース濃度:5.6mM(=1g/L)
)。グルコース量測定にはGlucose Colormetric/FluorometricAssay Kit(BioVision)を用いた。このキットは、種々の生体由来試料中のグルコース量を直接測定するもので、キット中のGlucose Enzyme Mixがグルコースを特異的に酸化し、生じた生成物が、グルコースプローブと反応して呈色(λ=570nm)するので、これから正常ヒト骨格筋筋芽細胞中のグルコース濃度を評価することができる。
(2)実験結果
骨格筋筋芽細胞中のグルコース濃度を表1に示す。
この結果からわかるように、本発明が対象とするトリペプチド(pGlu-Leu-Pro)は、従来、糖取り込み促進作用が知られているロイシンやイソロイシン、並びにロイシン及びイソロイシンを有するジペプチド(Ile-Leu)と比較して低濃度で、高い糖取り込み促進作用を発揮することが確認された。このことから、本発明が対象とするトリペプチド(pGlu-Leu-Pro)によれば、筋肉組織への糖取り込みを効果的に促進することができ、それにより筋肉組織へのグリコーゲン貯蔵を促進することができ、筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復促進、体力の増進、または/および運動パフォーマンスの向上を図ることが可能になる。
また、本発明が対象とするトリペプチド(pGlu-Leu-Pro)を食前、または食事と一緒に服用することで、血液中の糖の筋肉細胞(筋肉組織)への取り込みを促進することができ、その結果、血糖値の上昇を抑制することが可能になる。
実験例2
男性2名、女性2名(体重は不明)に、絶食してから約12時間後に、コーンタンパク質加水分解物(コーンペプチド)を9 g含むタンパク質強化食品を摂取してもらった。摂取前、並びに0.5時間後、1時間後、2時間後、及び4時間後に血液を採取し、採取した血液を除蛋白した後、LC-MS/MSに供して、血液中に含まれるトリペプチド(pGlu-Leu-Pro)の量を測定した。
なお、ここで使用したコーンタンパク質加水分解物(コーンペプチド)はとうもろこし蛋白質を酸、アルカリ、または酵素(プロテアーゼ等)を用いて加水分解して得られるアミノ酸が2から10個結合したオリゴペプチドである。これを人工消化液(酵素)で消化し、LC-MSで測定したところ、酵素処理前のものと比較してトリペプチド(pGlu-Leu-Pro)のピークが大きくなったことが確認された。このことから、当該コーンタンパク質加水分解物のアミノ酸配列にはGln-Leu-Proの配列が含まれていると考えられる。
結果を図1に示す。図1に示すように、コーンタンパク質加水分解物を摂取した後のヒト血液中にpGlu-Leu-Proが存在することが認められた。このことからアミノ酸配列中にGln-Leu-Proの配列を含むコーンタンパク質加水分解物を摂取することで体内でpGlu-Leu-Proが生成されることが確認された。

Claims (4)

  1. pGlu-Leu-Pro及びpELP前駆物質からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とする、インスリン分泌促進作用に起因しない筋肉細胞または筋肉組織に対する糖取り込み促進作用を有する糖取り込み促進用経口組成物であって、
    前記pELP前駆物質は、アミノ酸配列中にGln-Leu-Proの配列を含むペプチド若しくはタンパク質(但し、インスリン分泌促進作用を有する、トウモロコシ由来のゼインの加水分解ペプチドを除く。)である、
    糖取り込み促進用経口組成物
  2. 筋持久力の向上、筋肉の疲労軽減、筋肉の疲労回復促進、体力の増進、及び運動パフォーマンスの向上からなる群から選択される少なくとも1つのために使用される請求項1に記載する糖取り込み促進用経口組成物。
  3. 飲食物である請求項1または2に記載する糖取り込み促進用経口組成物。
  4. pGlu-Leu-Pro及びpELP前駆物質からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分とする、インスリン分泌促進作用に起因しない筋肉細胞または筋肉組織に対する糖取り込み促進作用を有する経口組成物であって、
    前記経口組成物は、筋持久力の向上用経口組成物、筋肉の疲労軽減用経口組成物、筋肉の疲労回復促進用経口組成物、体力の増進用経口組成物、及び運動パフォーマンスの向上用経口組成物からなる群から選択される少なくとも1つの経口組成物であり、
    前記pELP前駆物質は、アミノ酸配列中にGln-Leu-Proの配列を含むペプチド若しくはタンパク質(但し、インスリン分泌促進作用を有する、トウモロコシ由来のゼインの加水分解ペプチドを除く。)である、
    経口組成物。
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