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JP6820756B2 - 給電システム及び給電方法 - Google Patents

給電システム及び給電方法 Download PDF

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Description

本発明は、給電システム及び給電方法に関する。
近年、送電装置から受電装置に非接触で電力を伝送する非接触電力伝送システムの開発が進められている。非接触電力伝送システムの中には、送電装置に給電線を用い、その給電線から受電装置に非接触で電力を伝送するものがある(例えば、下記特許文献1、2及び非特許文献1参照)。
このような非接触電力伝送システムでは、給電線の終端のインピーダンスが給電線のインピーダンスと整合していないと、給電線の終端で反射波が発生する。反射波が発生すると、この反射波と給電線の終端に向かう進行波とにより給電線に定在波が生じてしまう。定在波は、波形が移動せず、波の腹と節とが固定された状態となるため、定在波の節に近い部分で給電することができなくなる。このような状況を改善する技術として、例えば、特許文献1、2及び非特許文献1に開示されている技術がある。
特許文献1には、給電線の終端側のインピーダンスを給電線側のインピーダンスと整合させることで、定在波の発生を抑制する技術が開示されている。特許文献2には、給電線に発生する定在波には、電界による定在波と磁界による定在波の二種類の定在波が含まれており、これらの定在波は、電界による定在波が節となる位置では磁界による定在波が腹となり、電界による定在波が腹となる位置では磁界による定在波が節となる関係にあることが開示されている。この特許文献2には、このような関係を利用し、電界レベルと磁界レベルのうち、いずれか高い方を選択して受電する技術が開示されている。
非特許文献1には、給電線を二系統用意し、一方の給電線に生ずる定在波の節の位置に、他方の給電線に生ずる定在波の腹が現れるように二系統の給電線を配置し、双方の給電線から受電した電力を合成することで定在波による電力変動を緩和する技術が開示されている。
特開2013−162625号公報 特開2005−45326号公報
前川拓也、「平行二線式ワイヤレス給電における受電電力安定化」、修士論文、NAIST−IS−MT1451094、奈良先端科学技術大学院大学、2016年2月4日
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、給電線の終端に電力回生装置を設ける必要があり、特許文献2に記載の技術は、搬送車ごとに電界結合器及び磁界結合器という二種類の結合器を設ける必要があり、非特許文献1に記載の技術は、給電線を2系統設ける必要がある。したがって、いずれの技術とも構成が複雑となり、コストが嵩む要因となる。
そこで、本発明は、給電線を用い、簡易な構成で安定した電力を供給可能な給電システム及び給電方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様による給電システムは、ループ状に形成され、受電装置に対して非接触で電力を供給する給電線と、電力を供給するための進行波を給電線に発生させる複数の高周波電源を有する進行波生成装置と、を備える。
この態様によれば、給電線をループ状に形成することにより、反射波による定在波の発生を抑止したうえで、複数の高周波電源により電力供給用の進行波を給電線に発生させることができるため、給電線に沿って電力を均一に供給することが可能となる。
上記態様において、複数の高周波電源の位置は、それぞれの高周波電源から出力される高周波の位相が同期するように、定められていることとしてもよい。
この態様によれば、ループ状の給電線において、それぞれの高周波電源から出力される高周波の位相を同期させることができるため、定在波の発生をより確実に抑止することが可能となる。
上記態様において、複数の高周波電源の位置は、それぞれの高周波電源から出力される高周波の位相が、前記給電線において逆向きに進行する二つの波のいずれか一方に同期するように、定められていることとしてもよい。
この態様によれば、それぞれの高周波電源から出力される高周波の位相を、給電線において逆向きに進行する二つの波のいずれか一方に同期させることができ、進行波を所望の方向に発生させることが可能となる。
上記態様において、複数の高周波電源が、複数の電圧源又は複数の電流源である場合に、隣接する高周波電源が、給電線において、高周波の1/4波長の間隔を空けた位置関係、又は高周波の波長の正の整数倍に高周波の1/4波長を加えた長さ分の間隔を空けた位置関係となるように、給電線に接続されていることとしてもよい。
この態様によれば、それぞれの高周波電源により発生するそれぞれの磁界の按分比率をシームレスに変化させることができるため、給電線上の全ての箇所において常に磁界を発生させることができ、定在波の発生をより確実に抑止することができる。
上記態様において、複数の高周波電源が、一つの電圧源及び一つの電流源である場合に、電圧源及び電流源が、給電線の同じ箇所に接続されていることとしてもよい。
この態様によれば、それぞれの高周波電源により発生するそれぞれの磁界の按分比率をシームレスに変化させることができるため、給電線上の全ての箇所において常に磁界を発生させることができ、定在波の発生をより確実に抑止することができる。
上記態様において、給電線のループ状に形成される部分の長さは、高周波電源から出力される高周波の波長の正の整数倍であることとしてもよい。
この態様によれば、高周波電源から出力される高周波の位相と給電線を周回して戻ってくる高周波の位相とを、より確実に一致させることができ、シームレスに繋げることが可能となるため、定在波の発生を抑止することができる。
上記態様において、進行波生成装置は、少なくとも高周波電源から出力される高周波の位相を制御する制御部をさらに含むこととしてもよい。
この態様によれば、複数の高周波電源から出力される高周波の位相を、制御部からの指令により、統合して制御することが可能となる。
上記態様において、給電線は、平行二線式の伝送線路であることとしてもよい。
この態様によれば、平行二線式の伝送線路を用いて非接触で電力供給することができる。平行二線式の伝送線路を採用することで、例えば、給電線を容易に延長することが可能となり、給電線を広い範囲や長い距離にわたって設ける必要がある場合に有効となる。
本発明の他の態様による給電方法は、受電装置に対し、給電線を用いて非接触で電力を供給する給電方法であって、ループ状に形成された給電線に対して接続された複数の高周波電源を用い、電力を供給するための進行波を給電線に発生させる工程を、含む。
この態様によれば、給電線をループ状に形成することにより、反射波による定在波の発生を抑止したうえで、複数の高周波電源により電力供給用の進行波を給電線に発生させることができるため、給電線に沿って電力を均一に供給することが可能となる。
本発明によれば、給電線を用い、簡易な構成で安定した電力を供給可能な給電システム及び給電方法を提供することができる。
第1実施形態における給電システムの構成を模式的に示したブロック図である。 高周波電源として単一の電圧源を用いた場合に給電線に発生する電界の様子を模式的に示した図である。 高周波電源として単一の電流源を用いた場合に給電線に発生する電界の様子を模式的に示した図である。 図2の電圧源及び図3の電流源により発生する磁界の空間的及び時間的な変化を説明するためのグラフである。 第2実施形態における給電システムの構成を模式的に示したブロック図である。 図5の二つの電圧源により発生する進行波を模式的に示した図である。 図5の二つの電圧源を用いた場合に給電線に発生する電界の様子を模式的に示した図である。 変形例3における三つの電圧源により発生する進行波を模式的に示した図である。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における給電システムの構成を模式的に示したブロック図である。同図に示すように、給電システム100は、給電線1と進行波生成装置2とを備える。進行波生成装置2は、制御部21と、高周波電源である電圧源22及び電流源23と、を備える。同図の構成要素のうち、受電装置200を除いた構成要素が給電システム100を構成する。
給電システム100は、例えば、高周波電源で発生した数kHz〜数百MHzの高周波電力を、給電線1を介して非接触で受電装置200に伝送することで、受電装置200(受電装置に接続する負荷を含む)に対して電力を供給する。
例示的に、給電線1は、工場等の生産ラインに沿って敷設され、受電装置200は、給電線1による電磁誘導を利用して自動走行する無人搬送車(Automatic Guided Vehicle、以下「AGV」ともいう。)に搭載される。受電装置200は、給電線1付近に発生する磁界と結合することで電圧を発生する受電用のコイル及び共振用のコンデンサを備える。これにより、受電装置200は、給電線1から非接触で電力を受電することができる。
給電線1は、例えば平行二線式の伝送線路であり、二本の導線により構成される。給電線1は、進行波が発生するように、ループ状に形成される。給電線1をループ状に形成することで、端部で発生する反射波の発生を回避することができるため、反射波による定在波の発生を抑止することができる。
給電線1のうちループ状を形成する部分の長さは、高周波電源である電圧源22及び電流源23から出力される高周波の波長の正の整数倍に設定する。これにより、高周波電源から出力された高周波が給電線1を周回して同じ箇所に戻ってきたときに、その戻ってきた高周波の位相と高周波電源から出力される高周波の位相とをより確実に一致させる(同期をとる)ことができ、高周波同士をシームレスに繋げることができる。
進行波生成装置2の電圧源22及び電流源23は、受電装置200に電力を供給するための進行波を給電線1に発生させる。電圧源22及び電流源23は、ループ状の給電線1の同じ箇所Pに接続される。例示的に、電圧源22は、給電線1を構成する二本の導線間に接続することができる。一方、電流源23は、例えば、環状のフェライトコアを用いてトランス結合することで、ループ状の給電線1に対して直列に接続することができる。このような構成により、電圧源22及び電流源23から出力されるそれぞれの高周波は、ループ状の給電線1との接続箇所Pを起点とし、それぞれが時計回り及び反時計回りの二つの方向に進行する。
進行波生成装置2の制御部21は、電圧源22及び電流源23からそれぞれ出力される高周波の位相が同期するように、制御する。これにより、定在波の発生をより確実に抑止することが可能となる。制御部21は、それぞれの位相が同期するように制御する際に、給電線1において逆向きに進行する二つの波のいずれか一方に同期するように、制御することができればよい。これにより、それぞれの高周波電源から出力される高周波の位相を、逆向きに進行する二つの波のいずれか一方に同期させることができ、進行波を所望の方向に発生させることが可能となる。
このように給電システム100を構成することで、ループ状の給電線1を周回する進行波を発生させることができる。これにより、給電線1に沿って均一に電力を供給することが可能となる。本実施形態では、ループ状の給電線1の両方向に発生する高周波を、複数の高周波電源を用いて制御することで給電線1を進行することとなる高周波を、進行波という。
ここで、電圧源22及び電流源23を、給電線1の同じ箇所に接続することで、ループ状の給電線1に進行波が発生する原理について、以下に説明する。
まず、図2に、高周波電源として単一の電圧源22を用いた場合に給電線1に発生する電界の様子を例示する。同図では、色が濃くなるほど電界強度が大きくなることを表す。また、同図では、説明の便宜のために、給電線1の長さを、高周波波長の3倍としている。この場合、電圧源22から出力された高周波は、給電線1との接続箇所Pから左右に分かれて進行し、再び接続箇所Pに戻ってくる。給電線1の長さが、高周波の波長の整数倍に設定されていることから、接続箇所Pに戻ってくる高周波の位相と電圧源22から出力される高周波の位相とは一致することとなり、接続箇所Pから左右に分かれて進行する波はそれぞれシームレスに繋がる。
つまり、給電線1を右回りする高周波と左回りする高周波とは、波長、周期、振幅が等しい二つの逆向きの波となり、これら二つの逆向きの波が重なり合うことで、給電線1に定在波が生ずる。この定在波によって、給電線1の接続箇所P、及びその接続箇所Pから1/2波長の正の整数倍離れたそれぞれの箇所における電界が最大となる一方、それらの箇所における磁界は0となる。
次に、図3に、高周波電源として単一の電流源23を用いた場合に給電線1に発生する電界の様子を例示する。図2と同様に、色が濃くなるほど電界強度が大きくなることを表すとともに、給電線1の長さを高周波波長の3倍としている。この場合、電流源23から出力された高周波は、給電線1との接続箇所Pから左右に分かれて進行し、再び接続箇所Pに戻ってくる。給電線1の長さが、高周波の波長の整数倍に設定されていることから、接続箇所Pに戻ってくる高周波の位相と電流源23から出力される高周波の位相とは一致することとなり、接続箇所Pから左右に分かれて進行する波はそれぞれシームレスに繋がる。
つまり、給電線1を右回りする高周波と左回りする高周波とは、波長、周期、振幅が等しい二つの逆向きの波となり、これら二つの逆向きの波が重なり合うことで、給電線1に定在波が生ずる。この定在波によって、給電線1の接続箇所P、及びその接続箇所Pから1/2波長の正の整数倍離れたそれぞれの箇所における電界が0となる一方、それらの箇所における磁界は最大となる。
図4に、図2の電圧源22及び図3の電流源23により発生する磁界の空間的及び時間的な変化を説明するためのグラフを例示する。図中のxは接続箇所Pからの距離を示し、tは時間を示す。同図に示すように、接続箇所Pでは電流源23による磁界23Hが存在する一方、電圧源22による磁界22Hは存在しない。磁界23Hと磁界22Hとは、空間的には給電線1の長さ方向に1/4波長ずれている関係にあり、時間的には1/4周期(90度)分の位相がずれている関係にある。
同図に示すように、接続箇所Pから移動すると、電圧源22及び電流源23により発生するそれぞれの磁界22H、23Hは変動する。それぞれの磁界22H、23Hは、合成磁界であるHに対し、以下の(1)式、(2)式により示される磁界成分として表すことができる。各式にあるHは電圧源22及び電流源23により発生する合成磁界であり、xは接続箇所Pからの距離であり、λは給電線1上の高周波の波長である。
電圧源22による磁界22H: H×sin(2πx/λ) … (1)
電流源23による磁界23H: H×cos(2πx/λ) … (2)
磁界22Hと磁界23Hとが(1)式及び(2)式の関係にあることから、電圧源22及び電流源23を、給電線1の同じ箇所に接続した場合には、その接続箇所からの移動に伴って、磁界22Hと磁界23Hとの按分比率がシームレスに変化することとなる。このときの事象としては、電圧源22が電力を負担するときには電圧源22から電流が流れ(負荷のない状態では電圧源22から電流は流れ込まない)、電流源23が電力を負担するときには電流源23の出力端に電圧が発生する(負荷のない状態では電流源23から見た給電線路は短絡状態となり、電圧は発生しない)こととなる。つまり、給電線1上の全ての箇所において常に磁界が発生している状態となるため、給電線1に定在波が発生することなく、進行波のみが発生することとなる。
ここで、例えば高周波電源の周波数が一般的な13.56MHzであるとした場合、高周波の波長は約22mとなる。この高周波により定在波が発生した場合に、その定在波の節と節との間の長さは約11m(高周波の波長の半分)となる。つまり、給電線1に定在波が発生した場合には、11mごとに節が出現し、その節が出現した場所では給電ができなくなる。給電不能な場所が11mごとに存在すると、例えばAGVのように、低速で移動することや途中で停止する移動体に対して電力を供給する場合に、蓄電デバイスの大容量化や電力伝達時におけるピークパワーの増大化等を図る必要が生じ、構成の複雑化や高コスト化を招く要因となる。
したがって、AGV等の低速で移動することや途中で停止する移動体に対して受電装置200を搭載するような場合には、給電線1に定在波を発生させないことにより得られる効果は、より増大する。
前述したように、第1実施形態における給電システム100によれば、ループ状に形成され、受電装置200に対して非接触で電力を供給する給電線1と、電力を供給するための進行波を給電線1に発生させる電圧源22及び電流源23を有する進行波生成装置2と、を備え、電圧源22及び電流源23を、給電線1の同じ箇所Pに接続することができる。これにより、ループ状の給電線1に対し、いずれか一方向に進行する進行波を発生させることができ、定在波の発生を抑止することができる。したがって、給電線1に沿って電力を均一に供給することが可能となる。
それゆえ、第1実施形態における給電システム100によれば、給電線1を用い、簡易な構成で安定した電力を供給可能な給電システムを提供することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。図5に示す第2実施形態における給電システム100sが、前述した図1に示す第1実施形態における給電システム100と異なる点は、第1実施形態では、高周波電源として電圧源22及び電流源23を用いるのに対し、第2実施形態では、高周波電源として二つの電圧源22a、22bを用いる点である。それ以外の構成については、第1実施形態における給電システムの各構成と同様である。したがって、各構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。以下においては、主に第1実施形態との相違点について説明する。
図5に示すように、進行波生成装置2sは、制御部21sと、高周波電源である二つの電圧源22a、22bと、を備える。二つの電圧源22a、22bは、同一種類の電圧源である。制御部21sは、二つの電圧源22a、22bから出力される電圧が所定の電圧で一致し、かつ、二つの電圧源22a、22bから出力される高周波の位相が同期するように、制御する。制御部21sは、それぞれの位相が同期するように制御する際に、給電線1において逆向きに進行する二つの波のいずれか一方に同期するように、制御することができればよい。
ループ状の給電線1に対する電圧源22aの接続点Paと電圧源22bの接続点Pbとの位置関係は、接続点Paと接続点Pbとの間の距離が、電圧源22a、22bから出力される高周波の波長の1/4波長分の長さとなるように設定する。つまり、電圧源22aから出力される高周波と、電圧源22bから出力される高周波との間の位相が、時間的に90度ずれるように、接続点Pa、Pbを設定する。
このように接続点Pa、Pbを設定することで、図6に例示するような進行波Wを発生させることができる。同図では、説明の便宜のために、給電線1の長さを高周波波長の6倍としている。Vpaは、電圧源22aの接続点Paにおける電圧を示し、Vpbは、電圧源22bの接続点Pbにおける電圧を示す。同図に示すように、電圧源22aの出力電圧Vpa及び電圧源22bの出力電圧Vpbは、進行波Wの1/4波長分の間隔を空けて設定された接続点Pa、Pbからそれぞれ出力されている。加えて、それぞれの出力電圧Vpa、Vpbによる波形の位相が同期するように出力されている。
ここで、図6は、ある時点における進行波Wを表したものであり、この進行波Wは、図示の波形のまま停止しているわけではない。進行波Wは、給電線1において、例えば同図の反時計回りの方向に常に進行している。なお、進行波Wの進行方向は、同図の時計回りであってもよい。
図7は、高周波電源として二つの電圧源22a、22bを用いた場合に、給電線1に発生する電界の様子を例示した図である。同図では、色が濃くなるほど電界強度が大きくなることを表す。また、同図では、説明の便宜のために、給電線1の長さを、高周波波長の8倍としている。この場合、電圧源22aにより発生する磁界と電圧源22bにより発生する磁界とは、空間的には給電線1の長さ方向に1/4波長ずれている関係にあり、時間的には1/4周期(90度)分の位相がずれている関係にある。つまり、前述した図4に示す磁界22Hと磁界23Hとの関係と同様の関係にある。
したがって、例えば接続箇所Paから移動した場合に、電圧源22a、22bにより発生するそれぞれの磁界の按分比率はシームレスに変化することとなる。このときの事象としては、少なくともいずれか一方の電圧源22a、22b、又は双方の電圧源22a、22bが按分比率に応じて電力を負担し、給電線1には進行波を発生させる電流が流れることとなる。つまり、給電線1上の全ての箇所において常に磁界が発生している状態となるため、給電線1に定在波が発生することなく、進行波のみが発生することとなる。
前述したように、第2実施形態における給電システム100sによれば、ループ状に形成され、受電装置200に対して非接触で電力を供給する給電線1と、電力を供給するための進行波を給電線1に発生させる二つの電圧源22a、22bを有する進行波生成装置2sと、を備え、二つの電圧源22a、22bを、給電線1において、高周波の1/4波長の間隔を空けた位置関係となるように、給電線1に接続させることができる。これにより、ループ状の給電線1に対し、いずれか一方向に進行する進行波を発生させることができ、定在波の発生を抑止することができる。したがって、給電線1に沿って電力を均一に供給することが可能となる。
それゆえ、第2実施形態における給電システム100sによれば、給電線1を用い、簡易な構成で安定した電力を供給可能な給電システムを提供することができる。
[変形例]
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。各実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
(変形例1)
例えば、前述した第2実施形態では、電圧源22aの接続点Paと電圧源22bの接続点Pbとの間の距離を、電圧源22a、22bから出力される高周波の波長の1/4波長分の長さとなるように設定しているが、これに限定されない。例えば、接続点Paと接続点Pbとの間の距離を、電圧源22a、22bから出力される高周波の波長の正の整数倍に、同高周波の1/4波長を加えた長さとしてもよい。
(変形例2)
また、前述した第2実施形態では、高周波電源として二つの電圧源22a、22bを用いる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、三つ以上の電圧源を用いることとしてもよい。この場合、隣接する電圧源が、給電線1において、各電圧源から出力される高周波の1/4波長の間隔を空けた位置関係、又は各電圧源から出力される高周波の波長の正の整数倍に、同高周波の1/4波長を加えた長さ分の間隔を空けた位置関係となるように、給電線1に接続されることとしてもよい。
(変形例3)
また、前述した第2実施形態及び変形例1、2において各接続点間の距離を設定する際に、高周波の1/4波長を用いているが、必ずしも1/4波長である必要はない。複数の電圧源を分散して配置したうえで、異なる位置に配置されることで生ずる位相ずれを考慮し、各電圧源から出力される高周波の位相が同期するように制御することができればよい。
例えば、図8に例示するように、高周波の1/3波長(120度)を用いることとしてもよい。同図では、隣接する電圧源が、給電線1において、各電圧源から出力される高周波の波長の正の整数倍に、同高周波の1/3波長を加えた長さ分の間隔を空けた位置関係となるように、給電線1に接続されている。
具体的に、隣接する接続点Pcと接続点Pdとの間の距離は、高周波の波長の2倍に高周波の1/3波長を加えた長さであり、隣接する接続点Pdと接続点Peとの間の距離は、高周波の波長に高周波の1/3波長を加えた長さであり、隣接する接続点Peと接続点Pcとの間の距離は、高周波の波長の2倍に高周波の1/3波長を加えた長さである。
(変形例4)
さらに、前述した第2実施形態及び各変形例では、高周波電源として二つの電圧源22a、22b、又は三つ以上の電圧源を用いる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電圧源に替えて電流源を用いることとしてもよい。つまり、二つの電流源、又は三つ以上の電流源を、前述した電圧源を用いる場合と同様にして用いることとしてもよい。
1…給電線、2,2s…進行波生成装置、21,21s…制御部、22,22a,22b…電圧源、23…電流源、100,100s…給電システム、200…受電装置

Claims (8)

  1. ループ状に形成され、受電装置に対して非接触で電力を供給する給電線と、
    前記電力を供給するための進行波を前記給電線に発生させる複数の高周波電源である、複数の電圧源又は複数の電流源を有する進行波生成装置と、
    を備え
    前記給電線のループ状に形成される部分の長さは、前記高周波電源から出力される高周波の波長の正の整数倍であり、
    隣接する前記高周波電源が、前記給電線において、前記高周波の1/4波長の間隔を空けた位置関係、又は前記高周波の波長の正の整数倍に前記高周波の1/4波長を加えた長さ分の間隔を空けた位置関係となるように、前記給電線に接続されている、
    給電システム。
  2. ループ状に形成され、受電装置に対して非接触で電力を供給する給電線と、
    前記電力を供給するための進行波を前記給電線に発生させる複数の高周波電源である、一つの電圧源及び一つの電流源を有する進行波生成装置と、
    を備え、
    前記給電線のループ状に形成される部分の長さは、前記高周波電源から出力される高周波の波長の正の整数倍であり、
    前記電圧源及び前記電流源が、前記給電線の同じ箇所に接続されている、
    給電システム。
  3. 前記複数の高周波電源の位置は、それぞれの高周波電源から出力される高周波の位相が同期するように、定められている、
    請求項1または2記載の給電システム。
  4. 前記複数の高周波電源の位置は、それぞれの高周波電源から出力される高周波の位相が、前記給電線において逆向きに進行する二つの波のいずれか一方に同期するように、定められている、
    請求項記載の給電システム。
  5. 前記進行波生成装置は、少なくとも前記高周波電源から出力される高周波の位相を制御する制御部をさらに含む、
    請求項1からのいずれか一項に記載の給電システム。
  6. 前記給電線は、平行二線式の伝送線路である、
    請求項1からのいずれか一項に記載の給電システム。
  7. 受電装置に対し、給電線を用いて非接触で電力を供給する給電方法であって、
    ループ状に形成された前記給電線に対して接続された複数の高周波電源である、複数の電圧源又は複数の電流源を用い、前記電力を供給するための進行波を前記給電線に発生させる工程を、含み、
    前記給電線のループ状に形成される部分の長さは、前記高周波電源から出力される高周波の波長の正の整数倍であり、
    隣接する前記高周波電源が、前記給電線において、前記高周波の1/4波長の間隔を空けた位置関係、又は前記高周波の波長の正の整数倍に前記高周波の1/4波長を加えた長さ分の間隔を空けた位置関係となるように、前記給電線に接続されている、
    給電方法。
  8. 受電装置に対し、給電線を用いて非接触で電力を供給する給電方法であって、
    ループ状に形成された前記給電線に対して接続された複数の高周波電源である、一つの電圧源及び一つの電流源を用い、前記電力を供給するための進行波を前記給電線に発生させる工程を、含み、
    前記給電線のループ状に形成される部分の長さは、前記高周波電源から出力される高周波の波長の正の整数倍であり、
    前記電圧源及び前記電流源が、前記給電線の同じ箇所に接続されている、
    給電方法。

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