JP6748453B2 - 水系ポリウレタン樹脂組成物、及び該組成物を用いてなる塗料 - Google Patents
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Description
本発明の(A)ウレタンプレポリマーは、(a)ポリオール成分、(b)(ポリ)イソシアネート成分、及び(c)アニオン性基導入剤を含む成分を反応させることによって得られる。上記(A)ウレタンプレポリマーとしては、上記(a)、(b)、(c)成分からなる材料を反応させることによって得られるウレタンプレポリマーだけでなく、上記(a)、(b)、(c)成分と、さらに後述の触媒や架橋剤などの任意成分とを反応させることによって得られるウレタンプレポリマーも該当する。
本発明で用いる(a)ポリオール成分として、例えば(a1)ポリエステルポリオール、(a2)ポリカーボネートジオール、(a3)ポリエーテルポリオール、(a4)数平均分子量500未満のポリオール等を使用することができる。
本発明で用いる(b)(ポリ)イソシアネート成分は下記一般式(1)で表される(ポリ)イソシアネート化合物を含む。
本発明で用いるアニオン性基導入剤(c)としては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸等のカルボキシル基を含有するポリオール類、及び、1,4ーブタンジオールー2ースルホン酸等のスルホン酸基を含有するポリオール類を使用することができる。これらの中では、入手が容易である点でカルボキシル基を含有するポリオール類が好ましく、ジメチロールプロピオン酸がより好ましい。
一般に、ポリオール、ポリイソシアネート、及びアニオン性基導入剤を反応させてウレタンプレポリマーを製造する際には、ポリイソシアネートの全イソシアネート基当量(NCO)とポリオール及びアニオン性基導入剤に含まれる全水酸基当量(OH)の比により、得られるウレタンプレポリマーの末端構造が異なる。NCO/OHを1.0未満、すなわち反応成分中の水酸基が過多の場合には、末端基が水酸基であるウレタンプレポリマーが得られる。比NCO/OHを1.0以上、すなわち反応成分中のイソシアネート基が過多の場合には、末端基がイソシアネート基であるウレタンプレポリマーが得られる。末端基がイソシアネート基であるウレタンプレポリマーは、末端基が水酸基であるウレタンプレポリマーよりも水分散性が高く、鎖伸長による高分子化が容易である。従って本発明の(A)ウレタンプレポリマーとしては末端基がイソシアネート基であるウレタンプレポリマーが好ましい。
本発明では、(A)ウレタンプレポリマーの水中への分散性と水系ポリウレタン樹脂組成物からなるウレタン皮膜の耐水性を考慮して、(A)ウレタンプレポリマーの酸価を好ましくは10〜80mgKOH/g、より好ましくは20〜50mgKOH/gの範囲に設定する。このような(A)ウレタンプレポリマーの酸価に応じた量でアニオン性基導入剤(c)が用いられる。なお、上述の(A)ウレタンプレポリマーの酸価は、ウレタンプレポリマー(A)の反応成分の配合量から求めた理論値である。後述の様にウレタンプレポリマー(A)の製造に不活性溶媒を用いた場合には、得られる(A)ウレタンプレポリマーの酸価の測定値は上述の理論値から変動する。上述の理論値と測定値との間には以下の関係がある。
酸価(理論値)=酸価(測定値)×{(a)+(b)+(c)+溶媒:質量合計}/{(a)+(b)+(c):質量合計}
本発明の(A)ウレタンプレポリマーの製造では必要に応じて触媒を用いることができる。このような触媒として、例えば、N,N,N’,N’ーテトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’ーテトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,NTT,NTTーペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,NTT,NTTーペンタメチルー(3ーアミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,NTT,NTTーペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’ーテトラメチルグアニジン、1,3,5ートリス(N,Nージメチルアミノプロピル)ヘキサヒドローSートリアジン、1,8ージアザビシクロ[5.4.0]ウンデセンー7、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’ーテトラメチルヘキサメチレンジアミン、NーメチルーN’ー(2ージメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N’ージメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、Nーメチルモルホリン、Nーエチルモルホリン、ビス(2ージメチルアミノエチル)エーテル、N,Nージメチルラウリルアミン、1ーメチルイミダゾール、1,2ージメチルイミダゾール、1ーイソブチルー2ーメチルイミダゾール、1ージメチルアミノプロピルイミダゾール等の第3級アミンを使用することができる。
本発明の(A)ウレタンプレポリマーの製造では、架橋剤を用いてウレタンプレポリマー(A)に架橋構造を導入することができる。架橋剤としてウレタンプレポリマーの合成時に通常用いられる架橋剤を制限なく使用することができる。このような架橋剤として、例えば、メラミン、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、ブチル化メチロールメラミン、メラミン樹脂等を使用することができる。本発明で使用する架橋剤としてはポリウレタンへの分散性が優れ安価なメラミンが好ましい。上記架橋剤の使用量は、(a)ポリオール成分100質量部に対して好ましくは0.01〜50質量部であり、さらに好ましくは0.1〜10質量部である。
本発明で用いる(A)ウレタンプレポリマーは、上記(a)ポリオール成分、(b)(ポリ)イソシアネート成分、(c)アニオン基導入剤と、任意の触媒及び/架橋剤とを、任意の不活性溶媒の存在下で反応させて得られる。この時使用する不活性溶媒として、水との親和性の大きいアセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、Nーメチルー2ーピロリドン、Nーエチルー2ーピロリドン等を用いることができる。沸点100℃以下の溶媒を使用する場合には、本発明の水系ポリウレタン樹脂を合成した後、その溶媒を減圧留去等によって除去することが好ましい。溶媒の使用量は特に制限されないが、好ましくは(A)ウレタンプレポリマーの原料の全量100質量部に対して3〜200質量部である。
本発明では、こうして得られた(A)ウレタンプレポリマーを水に分散させてから(B)鎖伸長剤と反応させる。本発明では、(A)ウレタンプレポリマーを水中に分散する方法については特に限定されないが、例えば以下のプレポリマーミキシング法、転相法を用いることができる。
(A)ウレタンプレポリマーにアニオン性基中和剤を添加し、得られたウレタンプレポリマー混合物を水中に投入し、例えばホモミキサーやディスパーなどの手段を用いて水に分散させる。なお、ウレタンプレポリマー混合物が投入される前に予め水に乳化剤を添加することができる。
(A)ウレタンプレポリマーにアニオン性基中和剤を添加させ、さらに水を投入し、必要に応じてホモミキサーやディスパーなどの手段を用いて撹拌し、ウレタンプレポリマーの水分散物を得る。なお、予めアニオン性基中和剤及び/又は乳化剤が添加された水を投入することができる。
上記アニオン性基中和剤として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のトリアルキルアミン類;N,Nージメチルエタノールアミン、N,Nージメチルプロパノールアミン、N,Nージプロピルエタノールアミン、1ージメチルアミノー2ーメチルー2ープロパノール等のN,Nージアルキルアルカノールアミン類、NーアルキルーN,Nージアルカノールアミン類、トリエタノールアミン等のトリアルカノールアミン類の3級アミン化合物;アンモニア、トリメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の塩基性化合物を使用することができる。これらの化合物を単独で用いることもでき、これらの化合物の2種以上を併用することもできる。
上記乳化剤として公知の界面活性剤を使用することができる。例えば、界面活性剤として一般的なアニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤、第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級アミン塩、第四級アミン塩及びピリジニウム塩等のカチオン性界面活性剤、ベタイン型、硫酸エステル型及びスルホン酸型等の両性界面活性剤等を使用することができる。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、上述の方法と材料を用いて得られた水分散状態の(A)ウレタンプレポリマーに特定の(B)鎖伸長剤を添加し、(A)ウレタンプレポリマーに架橋構造を導入することによって得られる。架橋によって(A)ウレタンプレポリマーが高分子量化されることにより、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物を皮膜にした時の物性が向上する。
)鎖伸長剤の総量にして好ましくは30〜90質量%、より好ましくは50〜70質量%である。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、特定のポリウレタン樹脂を主成分として含む。本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物に含まれるポリウレタン樹脂は、上述の(a)ポリオール成分、(b)(ポリ)イソシアネート成分、及び(c)アニオン性基導入剤を反応させて得られる(A)ウレタンプレポリマーが水中で上述の(B)鎖伸長剤により高分子量化したものである。本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物に含まれるポリウレタン樹脂の繰り返し単位は一様でなく、その構造と繰り返し数はバラエティに富む。したがって本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物に含まれるポリウレタン樹脂の構造は非常に複雑である。このため本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物に最終的に含まれるポリウレタン樹脂の構造を一律にある種の一般式で表すことはできない。したがって、本発明では、このようなポリウレタン樹脂を含むことを特徴とする水系ポリウレタン樹脂組成物を、「(a)ポリオール成分、(b)(ポリ)イソシアネート成分、及び(c)アニオン性基導入剤を反応させてなる(A)ウレタンプレポリマーを、該(A)ウレタンプレポリマーの濃度が10〜70質量%となるように水中に分散させ、次いで得られた水分散液中の(A)ウレタンプレポリマーを(B)鎖伸長剤と反応させることによって得られる水系ポリウレタン樹脂組成物であって、上記(b)(ポリ)イソシアネート成分が一般式(1)で表される(ポリ)イソシアネート化合物を含み、上記(B)鎖伸長剤が2ーアミノエチルアミノエタノールを含む、水系ポリウレタン樹脂組成物」という表現で定義せざるをえない。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で添加剤を添加することができる。添加剤としては一般的な各種の樹脂添加剤を制限なく使用することができる。このような添加剤として例えば架橋剤、各種耐候剤(ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤)、基材に対する密着性を特に強固にするカップリング剤、カップリング剤以外の密着促進剤、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナ等の無機質コロイドゾル、テトラアルコキシシラン及びその縮重合物、キレート剤、エポキシ化合物、顔料、染料、造膜助剤、硬化剤、外部架橋剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤、凝固防止剤、ラジカル捕捉剤、耐熱性付与剤、無機又は有機の充填剤、可塑剤、滑剤、フッ素系又はシロキサン系等の帯電防止剤、補強剤、触媒、揺変剤、ワックス類、防曇剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐触剤、及び防錆剤等を使用することができる。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物の用途としては、塗料、接着剤、表面改質剤、有機及び/又は無機粉体のバインダー、成形体等が例示できる。具体的には、ガラス繊維集束剤、感熱紙のコート剤、インクジェット記録紙のコート剤、印刷インクのバインダー剤、鋼板用コート剤、農業用フィルム用コート剤、ガラス、スレート、コンクリート等無機系構造材用塗料、木工塗料、繊維処理剤、スポンジ、パフ、手袋、コンドーム等が例示される。本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、これらの中で好ましくは塗料、木材、紙、繊維、ガラス、電子材料部品及び鋼板へのコーティング材料に、より好ましくは表面処理鋼板用の塗料に用いられる。
ジムロート、撹拌羽根、窒素ラインを装着した5つ口セパラブル丸底フラスコに、1,6ーヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(3量体)を575g(3.02当量)、ステアリルアルコール(nーオクタデカノール)を270g(1.0当量)加え、窒素気流化で115〜120℃にて2時間反応させ、NCO%が9.98%となったことを確認した。こうしてイソシアネート化合物(以下「PPーB」)が得られた。PPーBは、基Aが1,6ーヘキサメチレンジイソシアネートから2個のイソシアネート基を除いた残基である先述の式(1)で表される化合物である。
(ウレタンプレポリマーの合成)
ジムロート、撹拌羽根、窒素ラインを装着した5つ口セパラブル丸底フラスコに、以下の原料を封入した。
(a)ポリオール成分:
・アデカポリオールYGー108(数平均分子量935のポリエステルジオール、(株)
ADEKA製)318g(0.68当量)、及び、
・アデカポリオールBPXー11(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、(株)ADEKA製)29.5g(0.16当量)。
(b)(ポリ)イソシアネート成分:
・PP−B126g(0.30当量、(b)(ポリ)イソシアネート成分全量の約27%)、
・2,4ートリレンジイソシアネート23.2g(0.27当量)、及び、
・4,4’ージシクロヘキシルメタンジイソシアネート316g(2.41当量)。
(c)アニオン性基導入剤:ジメチロールプロピオン酸54.9g(0.82当量)。
溶剤:351gのNーメチルピロリドン。
ディスパーを備え付けた2Lディスポカップに、水894.5g、及びアデカネートBー1016(消泡剤、(株)ADEKA製)を0.6g加えた後、反応系内温度が40℃を超えないように合計628.5g(NCO基が0.49当量)のPPー01を徐々に添加した。PPー01の添加終了後、20〜35℃にて30分間撹拌した後、(B)鎖伸長剤として、濃度25質量%の2ーアミノエチルアミノエタノール水溶液を54.3g(0.26当量)、及びアジピン酸ジヒドラジドを4.2g(0.05当量)加え、さらに20〜35℃で1時間撹拌を行い、水系ポリウレタン樹脂組成物Uー1を得た。
得られた水系ポリウレタン樹脂組成物Uー1について以下の各種評価を行った。結果を表1に示す。
水系ポリウレタン樹脂組成物を、PETフィルムの片面に対して、バーコーダーを用いて100μmの膜厚になるように塗布した。これを25℃、24時間静置した後、120℃、1時間の条件で乾燥させた。その後PETフィルムを剥がし、ウレタンフィルムを得た。得られたウレタンフィルムをJISーKー6251に準拠して、テストスピード500mm/min、スパン間40mm、標線間20mmの条件で引張試験を行い、フィルムの伸び率、破断点応力を測定した。
水系ポリウレタン樹脂組成物を、未処理の電気亜鉛メッキ鋼板上に1μm厚で塗布した。これを300℃の雰囲気下で15秒加熱乾燥させ(鋼板の最高到達温度が150℃となる条件)、ウレタン樹脂皮膜が付着した試験片を得た。JISK5600ー5ー6に準拠して、該試験片から塗膜をクロスカットし、テープによる剥がれ具合を観察し、塗膜の電気亜鉛メッキ鋼板に対する密着性を以下の基準で評価した。ランク5が最も密着性が高く、ランク1が最も密着性が低い。
ランク5:塗膜に異常なし。
ランク4:塗膜が僅かに(全体面積の5%未満)剥がれる。
ランク3:塗膜が少し(全体面積の5%以上20%未満)剥がれる。
ランク2:塗膜の多く(20%以上50%未満)が剥がれる。
ランク1:塗膜の大部分(50%以上)が剥がれる。
水系ポリウレタン樹脂組成物を、未処理の電気亜鉛メッキ鋼板上に1μm厚で塗布した。これを300℃の雰囲気下で15秒加熱乾燥させ(鋼板の最高到達温度が150℃となる条件)、ウレタン樹脂皮膜が付着した試験片を得た。該試験片を40℃の温水に浸漬させ、1時間後の塗膜の状態を観察し、塗膜の耐水性を以下の基準で評価した。ランク5が最も耐水性が高く、ランク1が最も耐水性が低い。
ランク5:塗膜に異常なし。
ランク4:塗膜が僅かに(全体面積の5%未満)剥がれる。
ランク3:塗膜が少し(全体面積の5%以上20%未満)剥がれる。
ランク2:塗膜の多く(20%以上50%未満)が剥がれる。
ランク1:塗膜の大部分(50%以上)が剥がれる。
水系ポリウレタン樹脂組成物を、未処理の電気亜鉛メッキ鋼板上に1μm厚で塗布した。これを300℃の雰囲気下で15秒加熱乾燥させ(鋼板の最高到達温度が150℃となる条件)、ウレタン樹脂皮膜が付着した試験片を得た。JISK5600ー7ー1に準拠して、該試験片の塩水噴霧試験を行った。24時間後の試験片の白錆発生状態を観察し、耐食性を以下の基準で評価した。ランク5が最も耐食性が高く、ランク1が最も耐食性が低い。
ランク5:白錆発生率が試験片全体に対して5%未満。
ランク4:白錆発生率が試験片全体に対して5%以上20%未満。
ランク3:白錆発生率が試験片全体に対して20%以上50%未満。
ランク2:白錆発生率が試験片全体に対して50%以上80%未満。
ランク1:白錆発生率が試験片全体に対して80%以上。
水系ポリウレタン樹脂組成物を、未処理の電気亜鉛メッキ鋼板上に1μm厚で塗布した。これを300℃の雰囲気下で15秒加熱乾燥させ(鋼板の最高到達温度が150℃となる条件)、ウレタン樹脂皮膜が付着した試験片を得た。該試験片を60℃の水溶液(pH12)に浸漬し、10分後のウレタン塗膜の状態を観察し、耐アルカリ性を以下の基準で評価した。ランク5が最も耐アルカリ性が高く、ランク1が最も耐アルカリ性が低い。
ランク5:塗膜に異常なし。
ランク4:塗膜が僅かに(全体面積の5%未満)剥がれる。
ランク3:塗膜が少し(全体面積の5%以上20%未満)剥がれる。
ランク2:塗膜の多く(20%以上50%未満)が剥がれる。
ランク1:塗膜の大部分(50%以上)が剥がれる。
水系ポリウレタン樹脂組成物を、未処理の電気亜鉛メッキ鋼板上に1μm厚で塗布した。これを300℃の雰囲気下で15秒加熱乾燥させ(鋼板の最高到達温度が150℃となる条件)、ウレタン樹脂皮膜が付着した試験片を得た。次に、該試験片のウレタン樹脂皮膜が付着している側に、メラミン系塗料(アミラック#1000、関西ペイント(株)製)を25μm厚で塗布し、125℃で20分間焼き付けた。これを24時間静置した後に、沸騰水に2時間浸漬した。これをさらに24時間静置した。その後、JISK5600ー5ー6に準拠して、塗膜をクロスカットし、エリクセン試験機を用いて7mm押し出し加工を施した後、テープによる上塗り塗料の剥がれ具合を観察し、上塗り塗料との密着性を以下の基準で評価した。ランク5が最も密着性が高く、ランク1が最も密着性が低い。
ランク5:塗料の剥離なし。
ランク4:塗料が僅かに(全体面積の5%未満)剥がれる。
ランク3:塗料が少し(全体面積の5%以上20%未満)剥がれる。
ランク2:塗料の多く(20%以上50%未満)が剥がれる。
ランク1:塗料の大部分(50%以上)が剥がれる。
実施例1と同じにウレタンプレポリマーPPー01を合成した。(B)鎖伸長剤として、濃度25質量%の2ーアミノエチルアミノエタノール水溶液を30.8g(0.15当量)、及びアジピン酸ジヒドラジドを13.3g(0.16当量)加えたこと以外は実施例1と同じ条件で水系ポリウレタン樹脂組成物を合成し、水系ポリウレタン樹脂組成物Uー2を得た。得られたUー2を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同じにウレタンプレポリマーPPー01を合成した。(B)鎖伸長剤として、濃度25質量%の2ーアミノエチルアミノエタノール水溶液を92.0g(0.44当量)を加え、アジピン酸ジヒドラジドを加えなかったこと以外は実施例1と同じ条件で水系ポリウレタン樹脂組成物を合成し、水系ポリウレタン樹脂組成物Uー3を得た。得られたUー3を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
ウレタンプレポリマーの合成においてPPーBを使用しなかった。すなわち(b)(ポリ)イソシアネート成分として、2,4ートリレンジイソシアネート23.2g(0.27当量)、及び、4,4’ージシクロヘキシルメタンジイソシアネート355.3g(2.71当量)を用いてウレタンプレポリマーPPー02を合成した。ウレタンプレポリマーとしてPPー02を用いた点以外は実施例と同じ条件で水系ポリウレタン樹脂組成物Uー4を得た。得られたUー4を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同じにウレタンプレポリマーPPー01を合成した。水系ポリウレタン樹脂組成物の合成で2ーアミノエチルアミノエタノールを含まない(B)鎖伸長剤を使用した。すなわち、(B)鎖伸長剤としてアジピン酸ジヒドラジドを25.7g(0.31当量)加えた点以外は実施例1と同じ条件で水系ポリウレタン樹脂組成物を合成し、水系ポリウレタン樹脂組成物Uー5を得た。得られたUー5を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同じにウレタンプレポリマーPPー01を合成した。水系ポリウレタン樹脂組成物の合成で2ーアミノエチルアミノエタノールを含まない(B)鎖伸長剤を使用した。すなわち、(B)鎖伸長剤として、アジピン酸ジヒドラジド4.2g(0.05当量)、及び2ーアミノエタノール15.9g(0.26当量)を使用したこと以外は実施例1と同じ条件で水系ポリウレタン樹脂組成物を合成し、水系ポリウレタン樹脂組成物Uー6を得た。得られたUー6を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
2,4−TDI:2,4ートリレンジイソシアネート
4,4’−DCHMDI:4,4’ージシクロヘキシルメタンジイソシアネート
2−AEAE:2ーアミノエチルアミノエタノール
2−AE:2ーアミノエタノール
ADH:アジピン酸ジヒドラジド
Claims (6)
- (b)(ポリ)イソシアネート成分が、式(1)の基Aが1,6ーヘキサメチレンジイソシアネートから2個のイソシアネート基を除いた残基であるイソシアネート化合物を含む、請求項1に記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
- (b)(ポリ)イソシアネート成分が、その全量に対して10〜50質量%の量の上記式(1)で表される(ポリ)イソシアネート化合物を含む、請求項1又は2に記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
- (b)(ポリ)イソシアネート成分が、さらに、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及び4,4ージシクロヘキシルメタンジイソシアネートから選択される1種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
- (B)鎖伸長剤が、その全量に対して30〜90質量%の量の2ーアミノエチルアミノエタノールを含む、請求項1〜4の何れかに記載の水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 請求項1〜5の何れかに記載の水系ポリウレタン樹脂組成物を用いてなる、塗料。
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