JP6709029B2 - 組成物、組成物の製造方法、膜、近赤外線カットフィルタ、固体撮像素子、カメラモジュールおよび画像表示装置 - Google Patents
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Description
<1> 赤外線吸収剤と、溶剤、とを含む組成物であって、0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存酸素量が0.1〜50mg/Lである、組成物。
<2> 0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存気体量が0.1〜50mg/Lである、<1>に記載の組成物。
<3> 赤外線吸収剤が銅化合物である、<1>または<2>に記載の組成物。
<4> 固形分濃度が40質量%以上である、<1>〜<3>のいずれかに記載の組成物。
<5> 25℃での粘度が、0.05〜10Pa・sである、<1>〜<4>のいずれかに記載の組成物。
<6> さらに、架橋性基を有する化合物を含む、<1>〜<5>のいずれかに記載の組成物。
<7> 架橋性基を有する化合物は、M−Xで表される部分構造を有する化合物を含む、<6>に記載の組成物;ただし、Mは、Si、Ti、ZrおよびAlから選択される原子であり、Xは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ホスホリルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、オキシム基およびO=C(Ra)(Rb)から選択される1種であり、RaおよびRbは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Xが、O=C(Ra)(Rb)である場合、カルボニル基の酸素原子の非共有電子対でMと結合する。
<8> 架橋性基を有する化合物の含有量が、組成物の全固形分の15質量%以上である、<6>または<7>に記載の組成物。
<9> <1>〜<8>のいずれかに記載の組成物の製造方法であって、赤外線吸収剤と、溶剤、とを含む組成物Aを、脱泡処理する工程を含む、組成物の製造方法。
<10> 組成物Aは、2種類以上の溶剤を含み、2種類以上の溶剤のうち、最も沸点が高い溶剤の沸点と、最も沸点が低い溶剤の沸点との差が10℃以上である、<9>に記載の組成物の製造方法。
<11> 超音波照射、および、減圧から選ばれる少なくとも1種類の方法により、脱泡処理を行う、<9>または<10>に記載の組成物の製造方法。
<12> 組成物Aをろ過処理した後、脱泡処理を行う、<9>〜<11>のいずれかに記載の組成物の製造方法。
<13> <1>〜<8>のいずれかに記載の組成物を用いてなる膜。
<14> <1>〜<8>のいずれかに記載の組成物を用いてなる近赤外線カットフィルタ。
<15> <14>に記載の近赤外線カットフィルタを有する固体撮像素子。
<16> <14>に記載の近赤外線カットフィルタを有するカメラモジュール。
<17> <14>に記載の近赤外線カットフィルタを有する画像表示装置。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書における基(原子団)の表記に於いて、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)をも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルを表す。
本発明で用いられる化合物の重量平均分子量および数平均分子量の測定方法は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定でき、GPCの測定によるポリスチレン換算値として定義される。
近赤外線とは、極大吸収波長領域が700〜2500nmの光(電磁波)をいう。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。本発明における固形分は、25℃における固形分である。
本発明の組成物は、赤外線吸収剤と、溶剤、とを含み、25℃の液中の溶存酸素量が0.1〜50mg/Lである組成物である。組成物の溶存酸素量は、0.1〜30mg/Lが好ましく、1〜10mg/Lがより好ましく、1〜5mg/Lが更に好ましい。
本発明において、組成物の溶存気体量および溶存酸素量は、ガスクロマトフラフィや溶存酸素計等の公知の方法で測定できる。例えば、溶存酸素量は、オービスフェア 510ガスアナライザー((株)ハックウルトラ製)を用いて、飽和溶存酸素溶液との酸素分圧の比率から算出することができる。
本発明の組成物の固形分濃度は、例えば、40質量%以上が好ましい。下限は45質量%以上が好ましく、50質量%以上が更に好ましい。上限は95質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
組成物の粘度や固形分濃度を高めるに伴い、組成物の製造時に気泡が混入して、組成物の溶存酸素量が多くなる傾向にあり、膜に欠陥が生じたり、組成物の液安定性が低下することがあったが、本発明によれば、溶存酸素量を上述した範囲にすることで、このような粘度や固形分濃度の組成物であっても、液安定性が良好で、欠陥の少ない膜を製造可能な組成物とすることができる。すなわち、粘度や固形分濃度の組成物の場合、本発明の効果がより顕著に得られる。
以下、本発明の組成物について詳細に説明する。
本発明の組成物は、赤外線吸収剤を含有する。赤外線吸収剤は、極大吸収波長が700〜1200nmの範囲に有する化合物が好ましく、700〜1000nmの範囲に有する化合物がより好ましい。赤外線吸収剤は、赤外領域の波長領域(好ましくは、波長700〜1200mnの範囲)に吸収を有し、可視領域(好ましくは、波長400〜650mnの範囲)の波長の光を透過する化合物が好ましい。
本発明において、赤外線吸収剤として用いる銅化合物は、銅錯体が好ましい。銅錯体としては、銅と、銅に対する配位部位を有する化合物(配位子)との錯体が好ましい。銅に対する配位部位としては、アニオンで配位する配位部位、非共有電子対で配位する配位原子が挙げられる。銅錯体は、配位子を2つ以上有していてもよい。配位子を2つ以上有する場合は、それぞれの配位子は同一であってもよく、異なっていてもよい。銅錯体は、4配位、5配位および6配位が例示され、4配位および5配位がより好ましく、5配位がさらに好ましい。また、銅錯体は、銅と配位子によって、5員環および/または6員環が形成されていることが好ましい。このような銅錯体は、形状が安定であり、錯体安定性に優れる。
また、銅錯体は、400〜600nmの波長領域に極大吸収波長を有さない化合物を配位子とする銅錯体であることも好ましい。400〜600nmの波長領域に極大吸収波長を有する化合物を配位子とする銅錯体は、可視領域(例えば、400〜600nmの波長領域)に吸収を有するため、可視光透過性が不十分な場合がある。400〜600nmの波長領域に極大吸収波長を有する化合物としては、長い共役構造を有し、π−π*遷移の光の吸収の大きい化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニン骨格を有する化合物が挙げられる。
銅錯体の上述した波長領域における極大吸収波長でのモル吸光係数は、120(L/mol・cm)以上が好ましく、150(L/mol・cm)以上がより好ましく、200(L/mol・cm)以上がさらに好ましく、300(L/mol・cm)以上がよりさらに好ましく、400(L/mol・cm)以上が特に好ましい。上限は、特に限定はないが、例えば、30000(L/mol・cm)以下とすることができる。銅錯体の上記モル吸光係数が、100(L/mol・cm)以上であれば、薄膜であっても、赤外線遮蔽性に優れた膜を形成することができる。
銅錯体の800nmでのグラム吸光係数は、0.11(L/g・cm)以上が好ましく、0.15(L/g・cm)以上がより好ましく、0.24(L/g・cm)以上がさらに好ましい。
なお、本発明において、銅錯体のモル吸光係数およびグラム吸光係数は、銅錯体を溶媒に溶解させて1g/Lの濃度の溶液を調製し、銅錯体を溶解させた溶液の吸収スペクトルを測定して求めることができる。測定装置としては、島津製作所製UV−1800(波長領域200〜1100nm)、Agilent製Cary 5000(波長領域200〜1300nm)などを用いることができる。測定溶媒としては、水、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、1,2,4−トリクロロベンゼン、アセトンが挙げられる。本発明では、上述した測定溶媒のうち、測定対象の銅錯体を溶解できるものを選択して用いる。なかでも、プロピレングリコールモノメチルエーテルで溶解する銅錯体の場合は、測定溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルを用いることが好ましい。なお、溶解するとは、25℃の溶媒に対する、銅錯体の溶解度が0.01g/100gSolventを超える状態を意味する。
本発明において、銅錯体のモル吸光係数およびグラム吸光係数は、上述した測定溶媒のいずれか1つを用いて測定した値であることが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルでの値であることがより好ましい。
銅化合物としては、例えば、下式(Cu−1)で表される銅錯体を用いることができる。この銅錯体は、中心金属の銅に配位子Lが配位した銅化合物であり、銅は、通常2価の銅である。例えば銅成分に対して、配位子Lとなる化合物またはその塩を混合・反応等させて得ることができる。
Cu(L)n1・(X)n2 式(Cu−1)
上記式中、Lは、銅に配位する配位子を表し、Xは、対イオンを表す。n1は、1〜4の整数を表す。n2は、0〜4の整数を表す。
対イオンが負の対イオンの場合、例えば、無機陰イオンでも有機陰イオンでもよい。具体例としては、水酸化物イオン、ハロゲン陰イオン(例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等)、置換または無置換のアルキルカルボン酸イオン(酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン等)、置換または無置換のアリールカルボン酸イオン(安息香酸イオン等)、置換もしくは無置換のアルキルスルホン酸イオン(メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等)、置換もしくは無置換のアリールスルホン酸イオン(例えばパラ−トルエンスルホン酸イオン、パラ−クロロベンゼンスルホン酸イオン等)、アリールジスルホン酸イオン(例えば1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオン等)、アルキル硫酸イオン(例えばメチル硫酸イオン等)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラアリールホウ酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン(B-(C6F5)4)、ヘキサフルオロホスフェートイオン、ピクリン酸イオン、アミドイオン(アシル基やスルホニル基で置換されたアミドを含む)、メチドイオン(アシル基やスルホニル基で置換されたメチドを含む)が挙げられ、ハロゲン陰イオン、置換もしくは無置換のアルキルカルボン酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラアリールホウ酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、アミドイオン(アシル基やスルホニル基で置換されたアミドを含む)、メチドイオン(アシル基やスルホニル基で置換されたメチドを含む)が好ましい。
対イオンが正の対イオンの場合、例えば、無機もしくは有機のアンモニウムイオン(例えば、テトラブチルアンモニウムイオンなどのテトラアルキルアンモニウムイオン、トリエチルベンジルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン等)、ホスホニウムイオン(例えば、テトラブチルホスホニウムイオンなどのテトラアルキルホスホニウムイオン、アルキルトリフェニルホスホニウムイオン、トリエチルフェニルホスホニウムイオン等)、アルカリ金属イオンまたはプロトンが挙げられる。
また、対イオンは金属錯体イオンであってもよく、特に対イオンが銅錯体、すなわち、カチオン性銅錯体とアニオン性銅錯体の塩であっても良い。
Rが表すアルキル基は、直鎖状、分岐状または環状であってもよいが、直鎖状が好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。アルキル基の例としては、メチル基が挙げられる。アルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としてはハロゲン原子、カルボキシル基、ヘテロ基が挙げられる。置換基としてのヘテロ環基は、単環であっても多環であってもよく、また、芳香族であっても非芳香族であってもよい。ヘテロ環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましく、1または2が好ましい。ヘテロ環を構成するヘテロ原子は、窒素原子が好ましい。アルキル基が置換基を有している場合、さらに置換基を有していてもよい。
Rが表すアルケニル基は、直鎖状、分岐状または環状であってもよいが、直鎖状が好ましい。アルケニル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましい。アルケニル基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したものが挙げられる。
Rが表すアルキニル基は、直鎖状、分岐状または環状であってもよいが、直鎖状が好ましい。アルキニル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましい。アルキニル基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したものが挙げられる。
Rが表すアリール基は、単環であっても多環であってもよいが単環が好ましい。アリール基の炭素数は6〜18が好ましく、6〜12がより好ましく、6がさらに好ましい。アリール基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したものが挙げられる。
Rが表す。
ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子が好ましい。ヘテロアリール基の炭素数は6〜18が好ましく、6〜12がより好ましい。ヘテロアリール基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したものが挙げられる。
群(UE−1)
非共有電子対で配位する配位原子を含む環は、置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜10の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ハロゲン原子、ケイ素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアシル基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、カルボキシル基等が挙げられる。
非共有電子対で配位する配位原子を含む環が置換基を有している場合、さらに置換基を有していてもよく、非共有電子対で配位する配位原子を含む環からなる基、上述した群(UE−1)〜(UE−3)から選択される少なくとも1種の部分構造を含む基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアシル基、ヒドロキシ基が挙げられる。
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、上記アニオンで配位する配位部位で説明したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、およびヘテロアリール基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
アルコキシ基の炭素数は、1〜12が好ましく、3〜9がより好ましい。
アリールオキシ基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜12がより好ましい。
ヘテロアリールオキシ基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリールオキシ基を構成するヘテロアリール基は、上記アニオンで配位する配位部位で説明したヘテロアリール基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
アルキルチオ基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜9がより好ましい。
アリールチオ基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜12がより好ましい。
ヘテロアリールチオ基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリールチオ基を構成するヘテロアリール基は、上記アニオンで配位する配位部位で説明したヘテロアリール基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
アシル基の炭素数は、2〜12が好ましく、2〜9がより好ましい。
X1〜X42はそれぞれ独立して、非共有電子対で配位する配位原子を含む環からなる基、上述した群(AN−1)、または、群(UE−1)から選択される少なくとも1種を表すことが好ましい。
X43〜X56はそれぞれ独立して、非共有電子対で配位する配位原子を含む環からなる基、上述した群(AN−2)、または、群(UE−2)から選択される少なくとも1種を表すことが好ましい。
X57〜X59はそれぞれ独立して、上述した群(UE−3)から選択される少なくとも1種を表すことが好ましい。
L1〜L25はそれぞれ独立して単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、−SO−、−O−、−SO2−または、これらの組み合わせからなる基が好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基、フェニレン基、−SO2−またはこれらの組み合わせからなる基がより好ましい。
L26〜L32はそれぞれ独立して3価の連結基を表す。3価の連結基としては、上述した2価の連結基から水素原子を1つ除いた基が挙げられる。
L33〜L34はそれぞれ独立して4価の連結基を表す。4価の連結基としては、上述した2価の連結基から水素原子を2つ除いた基が挙げられる。
ここで、群(AN−1)〜(AN−2)中のR、および、群(UE−1)〜(UE−3)中のR1は、R同士、R1同士、あるいは、RとR1間で連結して環を形成しても良い。
(1)2つの配位部位を有する化合物の1つまたは2つを配位子として有する銅錯体
(2)3つの配位部位を有する化合物を配位子として有する銅錯体
(3)3つの配位部位を有する化合物と2つの配位部位を有する化合物とを配位子として有する銅錯体
(4)4つの配位部位を有する化合物を配位子として有する銅錯体
(5)5つの配位部位を有する化合物を配位子として有する銅錯体
また、(1)の態様において、銅錯体は、単座配位子を更に有することもできる。単座配位子の数は、0個とすることもでき、1〜3個とすることもできる。単座配位子の種類としては、アニオンで配位する単座配位子、非共有電子対で配位する単座配位子のいずれも好ましく、2つの配位部位を有する化合物が非共有電子対で配位する配位原子を2つ有する化合物の場合は配位力が強いという理由からアニオンで配位する単座配位子がより好ましく、2つの配位部位を有する化合物がアニオンで配位する配位部位と非共有電子対で配位する配位原子とを有する化合物の場合には錯体全体が電荷を持たないという理由から非共有電子対で配位する単座配位子がより好ましい。
また、(2)の態様において、銅錯体は、更に、単座配位子を更に有することもできる。単座配位子の数は、0個とすることもできる。また、1個以上とすることもでき、1〜3個以上がより好ましく、1〜2個がさらに好ましく、2個が一層好ましい。単座配位子の種類としては、アニオンで配位する単座配位子、非共有電子対で配位する単座配位子のいずれも好ましく、上述した理由によりアニオンで配位する単座配位子がより好ましい。
また、(3)の態様において、銅錯体は、更に、単座配位子を更に有することもできる。単座配位子の数は、0個とすることもでき、1個以上とすることもできる。0個がより好ましい。
また、(4)の態様において、銅錯体は、更に、単座配位子を更に有することもできる。単座配位子の数は、0個とすることもでき、1個以上とすることもでき、2個以上とすることもできる。1個が好ましい。単座配位子の種類としては、アニオンで配位する単座配位子、非共有電子対で配位する単座配位子のいずれも好ましい。
また、(5)の態様において、銅錯体は、更に、単座配位子を更に有することもできる。単座配位子の数は、0個とすることもでき、1個以上とすることもできる。単座配位子の数は0個が好ましい。
本発明において、銅化合物として、リン酸エステル銅錯体を用いることもできる。リン酸エステル銅錯体は、銅を中心金属としリン酸エステル化合物を配位子とするものである。リン酸エステル銅錯体の配位子をなすリン酸エステル化合物は、下記式(L−100)で表される化合物またはその塩が好ましい。
(HO)n−P(=O)−(OR1)3-n 式(L−100)
式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜18のアラルキル基、または炭素数1〜18のアルケニル基を表すか、−OR1が、炭素数4〜100のポリオキシアルキル基、炭素数4〜100の(メタ)アクリロイルオキシアルキル基、または、炭素数4〜100の(メタ)アクリロイルポリオキシアルキル基を表し、nは1または2を表す。nが1のとき、R2はそれぞれ同一でもよいし、異なっていてもよい。
リン酸エステル化合物の分子量は、300〜1500であることが好ましく、320〜900であることがより好ましい。
本発明において、銅化合物として、スルホン酸銅錯体を用いることもできる。スルホン酸銅錯体は、銅を中心金属としスルホン酸化合物を配位子とするものである。スルホン酸銅錯体の配位子をなすスルホン酸化合物は、下記式(L−200)で表される化合物またはその塩が好ましい。
R2−SO2−OH 式(L−200)
アルキル基は、直鎖状、分岐状または環状であってもよいが、直鎖状が好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10がさらに好ましい。
アリール基は、単環であっても多環であってもよいが単環が好ましい。アリール基の炭素数は6〜25が好ましく、6〜10がより好ましい。
ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子が好ましい。ヘテロアリール基の炭素数は6〜18が好ましく、6〜12がより好ましい。
アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、重合性基(好ましくは、ビニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基)、(メタ)アクリロイル基などのエチレン性不飽和結合を有する基)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基、カルボン酸エステル基(例えば−CO2CH3)、ハロゲン化アルキル基()、アルコキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、エーテル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルフィド基、アミド基、アシル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン原子を含有する酸基、アミノ基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基等が挙げられる。
上記のハロゲン化アルキル基としては、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。特に、フッ素原子を2つ以上有する炭素数が1〜10のアルキル基が好ましい。ハロゲン化アルキル基は、直鎖、分岐および環状のいずれであってもよいが、直鎖または分岐が好ましい。ハロゲン化アルキル基における炭素数は、1〜10がより好ましく、1〜5がさらに好ましく、1〜3がより好ましい。フッ素原子で置換されたアルキル基は、末端の構造が(−CF3)であることが好ましい。フッ素原子で置換されたアルキル基は、フッ素原子の置換率が、50〜100%であることが好ましく、80〜100%であることがさらに好ましい。ここで、フッ素原子の置換率とは、フッ素原子で置換されたアルキル基において、水素原子がフッ素原子に置換されている比率(%)のことをいう。特に、ハロゲン化アルキル基としては、ペルフルオロアルキル基がより好ましく、炭素数1〜10のペルフルオロアルキル基がさらに好ましく、トリフルオロエチル基及びトリフルオロメチル基がさらに好ましい。
式(L−200)で表されるスルホン酸化合物の分子量は、80〜750が好ましく、80〜600がより好ましく、80〜450がさらに好ましい。
R2A−SO2−O−* (L−201)
式中、R2Aは、式(L−200)におけるR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
本発明において、銅化合物として、ポリマー側鎖に銅錯体部位を有する銅含有ポリマーを用いることができる。銅含有ポリマーは、ポリマー側鎖に銅錯体部位を有するので、銅を起点として、ポリマーの側鎖間に架橋構造が形成されると考えられ、耐熱性に優れた膜が得られると考えられる。なお、ポリマータイプの銅化合物(銅含有ポリマー)は、後述する樹脂とは異なる成分である。
スクアリリウム化合物は、下記一般式1で表される化合物が好ましい。
一般式1
XAおよびXBはそれぞれ独立に置換基を表し、
GAおよびGBはそれぞれ独立に置換基を表し、
kAは0〜nAの整数を表し、kBは0〜nBの整数を表し、
nAは、A環に置換可能な最大の整数を表し、nBは、B環に置換可能な最大の整数を表し、
XAとGA、XBとGBは互いに結合して環を形成しても良く、GAおよびGBがそれぞれ複数存在する場合は、互いに結合して環を形成していても良い。
置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−ORc1、−CORc2、−COORc3、−OCORc4、−NRc5Rc6、−NHCORc7、−CONRc8Rc9、−NHCONRc10Rc11、−NHCOORc12、−SRc13、−SO2Rc14、−SO2ORc15、−NHSO2Rc16または−SO2NRc17Rc18が挙げられる。Rc1〜Rc18は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。なお、−COORc3のRc3が水素原子の場合(すなわち、カルボキシル基)は、水素原子が解離してもよく(すなわち、カルボネート基)、塩の状態であってもよい。また、−SO2ORc15のRc15が水素原子の場合(すなわち、スルホ基)は、水素原子が解離してもよく(すなわち、スルホネート基)、塩の状態であってもよい。
アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がさらに好ましく、1〜8が特に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アルキル基は無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。
アルケニル基の炭素数は、2〜20が好ましく、2〜12がさらに好ましく、2〜8が特に好ましい。アルケニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
アルキニル基の炭素数は、2〜20が好ましく、2〜12がさらに好ましく、2〜8が特に好ましい。アルキニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
アリール基の炭素数は、6〜25が好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜10が最も好ましい。
アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アラルキル基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。アラルキル基の炭素数は、7〜40が好ましく、7〜30がより好ましく、7〜25が更に好ましい。
ヘテロアリール基は、単環または縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましい。
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基およびヘテロアリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、上述したGAおよびGBで挙げた置換基が挙げられ、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アミノ基等が挙げられる。
Rx1およびRx2は、フッ素原子を有する基が好ましく、フッ素原子を有するアルキル基または、フッ素原子を有するアリール基がより好ましく、フッ素原子を有するアルキル基が更に好ましく、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基が特に好ましい。
芳香族環は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、GAおよびGBで説明した置換基が挙げられる。
kAおよびkBは、それぞれ独立に0〜4が好ましく、0〜2がより好ましく、0〜1が特に好ましい。
一般式1−1
R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または、アルキル基を表し、
X1およびX2は、それぞれ独立に、酸素原子、または、−N(R5)−を表し、
R5は、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、
Y1〜Y4は、それぞれ独立に、置換基を表し、Y1とY2、および、Y3とY4は、互いに結合して環を形成していてもよく、
Y1〜Y4は、それぞれ複数有する場合は、互いに結合して環を形成していてもよく、
pおよびsは、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、
qおよびrは、それぞれ独立に0〜2の整数を表す;
−S1−L1−T1 ・・・(W)
式(W)において、S1は、単結合、アリーレン基またはヘテロアリーレン基を表し、
L1は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−O−、−S−、−NRL1−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONRL1−、−NRL1CO−、−SO2−、−ORL2−、または、これらを組み合わせてなる基を表し、RL1は、水素原子またはアルキル基を表し、RL2は、アルキレン基を表し、
T1は、アルキル基、シアノ基、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシ基、アミノ基、チオール基、スルホ基、ホスホリル基、ボリル基、ビニル基、エチニル基、アリール基、ヘテロアリール基、トリアルキルシリル基またはトリアルコキシシリル基を表す。
R1およびR2が表すアルケニル基の炭素数は、2〜40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルケニル基は直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐のアルケニル基の分岐数は、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましい。分岐数が上記範囲であれば、溶剤溶解性が良好である。
R1およびR2が表すアリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。
R1およびR2が表すヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましい。
次に、式(W)で表される基について説明する。
式(W)において、S1は、単結合、アリーレン基またはヘテロアリーレン基を表し、ホウ素原子との結合の安定性の観点から、アリーレン基またはヘテロアリーレン基が好ましく、アリーレン基がより好ましい。
アリーレン基は、単環であっても多環であってもよい。単環が好ましい。アリーレン基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜12がより好ましい。
ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。単環が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはセレン原子が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましい。
S1が表す、アリーレン基およびヘテロアリーレン基の具体例としては、以下に示す構造が挙げられる。
R’が表す置換基としては、上述した一般式1のGAおよびGBで説明した置換基が挙げられる。
RNが表すアルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜4が更に好ましく、1〜2が特に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐のいずれでもよい。
mは0以上の整数を表す。mの上限は、各基の最大置換数である。mは、0が好ましい。
式(W)において、L1は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−O−、−S−、−NRL1−、−COO−、−OCO−、−CONRL1−、−SO2−、−ORL2−または、これらを組み合わせてなる基が好ましく、柔軟性および溶剤溶解性の観点から、アルキレン基、アルケニレン基、−O−、−ORL2−または、これらを組み合わせてなる基がより好ましく、アルキレン基、アルケニレン基、−O−または−ORL2−がさらに好ましく、アルキレン基、−O−、または−ORL2−が特に好ましい。
L1が表すアルケニレン基およびアルキニレン基の炭素数は、2〜40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルケニレン基およびアルキニレン基は直鎖、分岐のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐数は、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましい。分岐数が上記範囲であれば、溶剤溶解性が良好である。
アルキル基、トリアルキルシリル基が有するアルキル基およびトリアルコキシシリル基が有するアルキル基の炭素数は、1〜40が好ましい。下限は、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、10以上が一層好ましく、13以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましい。
アリール基およびヘテロアリール基は、R1およびR2で説明したアリール基およびヘテロアリール基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、S1がアリーレン基の場合は、L1とT1に含まれる炭素数の総和は、5以上が好ましく、溶剤溶解性の観点から9以上が好ましく、10以上がより好ましい。上限は、例えば40以下が好ましく、35以下がより好ましい。
R3およびR4が表すアルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜4が更に好ましく、1〜2が特に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐のいずれでもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。
R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
R5は、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。
R5は、水素原子、アルキル基またはアリール基が好ましい。R5が表すアルキル基、アリール基およびヘテロアリール基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述した一般式1のGAおよびGBで説明した置換基が挙げられる。
アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜4が更に好ましく、1〜2が特に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐のいずれでもよい。
アリール基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜12がより好ましい。
ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましい。
R6〜R8が表す、置換基としては、上述した一般式1のGAおよびGBで説明した置換基が挙げられる。
置換基としては、上述した一般式1のGAおよびGBで説明した置換基が挙げられる。
Y1〜Y4は、それぞれ複数有する場合は、互いに結合して環構造を形成していてもよい。例えば、Y1が複数有する場合、Y1同士が互いに結合し、Y1およびY2に直結しているナフタレン環と併せて、例えば、アントラセン環、フェナントレン環等の3環等となっていてもよい。なお、Y1同士が互いに結合して環構造を形成する場合、Y1以外の置換基であるY2〜Y4は必ずしも複数有する必要はない。また、Y2〜Y4は存在しなくてもよい。Y2同士、Y3同士およびY4同士が結合して環構造を形成する場合も同様である。
pおよびsは、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、好ましくはそれぞれ0〜1であり、特に好ましくは0である。
qおよびrは、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、好ましくはそれぞれ0〜1であり、特に好ましくは0である。
ピロロピロール化合物は、下記一般式2で表される化合物が好ましい。
一般式2
R2〜R5は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、R2とR3、R4とR5は、それぞれ結合して環を形成していてもよく、
R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−BRARB、または金属原子を表し、RAおよびRBは、各々独立に、水素原子または置換基を表し、
R6は、R1aまたはR3と、共有結合もしくは配位結合していてもよく、R7は、R1bまたはR5と、共有結合もしくは配位結合していてもよい。
R1aおよびR1bが表すアルキル基の炭素数は、1〜40が好ましく、1〜30がより好ましく、1〜25が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。
R1aおよびR1bが表すアリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。アリール基は、フェニルが好ましい。
R1aおよびR1bが表すヘテロアリール基は、単環または縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましく、3〜10が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。
置換基としては、酸素原子を含んでもよい炭化水素基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、ウレイド基、リン酸アミド基、メルカプト基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、シリル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。
炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基などが挙げられる。
アルキル基の炭素数は、1〜40が好ましい。下限は、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐のアルキル基の炭素数は、3〜40が好ましい。下限は、例えば、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が一層好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。分岐のアルキル基の分岐数は、例えば、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましい。分岐数が上記範囲であれば、溶剤溶解性が良好である。
アルケニル基の炭素数は、2〜40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルケニル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐のアルケニル基の炭素数は、3〜40が好ましい。下限は、例えば、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が一層好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。分岐のアルケニル基の分岐数は、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましい。分岐数が上記範囲であれば、溶剤溶解性が良好である。
アリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。
酸素原子を含む炭化水素基としては、−L−Rx1で表される基が挙げられる。
Lは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−(ORx2)m−または−(Rx2O)m−を表す。Rx1は、アルキル基、アルケニル基またはアリール基を表す。Rx2は、アルキレン基またはアリーレン基を表す。mは2以上の整数を表し、m個のRx2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
Lは、−O−、−(ORx2)m−または−(Rx2O)m−が好ましく、−O−がより好ましい。
Rx1が表すアルキル基、アルケニル基、アリール基は上述したものと同義であり、好ましい範囲も同様である。Rx1は、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
Rx2が表すアルキレン基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜5が更に好ましい。アルキレン基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましい。Rx2が表すアリーレン基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜12がより好ましい。Rx2はアルキレン基が好ましい。
mは2以上の整数を表し、2〜20が好ましく、2〜10がより好ましい。
アルコキシ基の炭素数は、1〜40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルコキシ基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐のアルコキシ基の炭素数は、3〜40が好ましい。下限は、例えば、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が一層好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。分岐のアルコキシ基の分岐数は、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましい。
Hammettのσp値(シグマパラ値)が正の置換基は、電子吸引性基として作用する。
本発明においては、Hammettのσp値が0.2以上の置換基を電子吸引性基として例示することができる。σp値として好ましくは0.25以上であり、より好ましくは0.3以上であり、特に好ましくは0.35以上である。上限は特に制限はないが、好ましくは0.80である。
電子吸引性基の具体例としては、シアノ基(0.66)、カルボキシル基(−COOH:0.45)、アルコキシカルボニル基(−COOMe:0.45)、アリールオキシカルボニル基(−COOPh:0.44)、カルバモイル基(−CONH2:0.36)、アルキルカルボニル基(−COMe:0.50)、アリールカルボニル基(−COPh:0.43)、アルキルスルホニル基(−SO2Me:0.72)、アリールスルホニル基(−SO2Ph:0.68)などが挙げられる。特に好ましくは、シアノ基である。ここで、Meはメチル基を、Phはフェニル基を表す。
Hammettのσp値については、例えば、特開2009−263614号公報の段落0024〜0025を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
ヘテロアリール基は、単環、または、縮合環が好ましく、単環、または、縮合数が2〜8の縮合環が好ましく、単環、または、縮合数が2〜4の縮合環がより好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基は、窒素原子を1個以上有することが好ましい。ヘテロアリール基を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましく、3〜10が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基の具体例としては、例えば、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、トリアジル基、キノリル基、キノキサリル基、イソキノリル基、インドレニル基、フリル基、チエニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ナフトチアゾリル基、ベンズオキサゾリ基、m−カルバゾリル基、アゼピニル基、およびこれらの基のベンゾ縮環基もしくはナフト縮環基などが挙げられる。
ヘテロアリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、上述したR2〜R5が表す置換基が挙げられる。ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基が好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。アルキル基およびアルコキシ基の炭素数は、1〜40が好ましく、1〜30がより好ましく、1〜25が特に好ましい。アルキル基およびアルコキシ基は直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。アリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。
R2とR3、R4とR5が互いに結合して形成する環は、好ましくは1,3−ジカルボニル核、ピラゾリノン核、2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核(チオケトン体も含む)、2−チオ−2,4−チアゾリジンジオン核、2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン核、2−チオ−2,5−チアゾリジンジオン核、2,4−チアゾリジンジオン核、2,4−イミダゾリジンジオン核、2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン核、2−イミダゾリン−5−オン核、3,5−ピラゾリジンジオン核、ベンゾチオフェン−3−オン核、またはインダノン核であり、更に好ましくは1,3−ジカルボニル核、2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核(チオケトン体も含む)、3,5−ピラゾリジンジオン核、ベンゾチオフェン−3−オン核、またはインダノン核である。
アルキル基の炭素数は、1〜40が好ましく、1〜30がより好ましく、1〜25が特に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。アルキル基は無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したR2〜R5が表す置換基が挙げられる。
アリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12が更に好ましい。アリール基は無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したR2〜R5が表す置換基が挙げられる。
ヘテロアリール基は、単環または縮合環が好ましく、単環がより好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基を構成する炭素原子の数は3〜30が好ましく、3〜18がより好ましく、3〜12がより好ましく、3〜5が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基は無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、上述したR2〜R5が表す置換基が挙げられる。
金属原子としては、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、スズ、アルミニウム、亜鉛、スズ、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、パラジウム、イリジウム、白金が好ましく、アルミニウム、亜鉛、バナジウム、鉄、銅、パラジウム、イリジウム、白金が特に好ましい。
シアニン化合物は、下記一般式3で表される化合物が好ましい。
一般式3
R101およびR102は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基またはアリール基を表し、
L1は、奇数個のメチン基を有するメチン鎖を表し、
aおよびbは、それぞれ独立に、0または1であり、
aが0の場合は、炭素原子と窒素原子とが二重結合で結合し、bが0の場合は、炭素原子と窒素原子とが単結合で結合し、
式中のCyで表される部位がカチオン部である場合、X1はアニオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、式中のCyで表される部位がアニオン部である場合、X1はカチオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、式中のCyで表される部位の電荷が分子内で中和されている場合、cは0である。
アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がさらに好ましく、1〜8が特に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
アルケニル基の炭素数は、2〜20が好ましく、2〜12がさらに好ましく、2〜8が特に好ましい。アルケニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
アルキニル基の炭素数は、2〜20が好ましく、2〜12がさらに好ましく、2〜8が特に好ましい。アルキニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
アリール基の炭素数は、6〜25が好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜10が最も好ましい。アリール基は無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。
アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アラルキル基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。アラルキル基の炭素数は、7〜40が好ましく、7〜30がより好ましく、7〜25が更に好ましい。
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基およびアリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アミノ基等が挙げられ、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、スルホ基が特に好ましい。カルボキシル基およびスルホ基は、水素原子が解離していてもよく、塩の状態であってもよい。
メチン基は置換基を有していてもよい。置換基を有するメチン基は、中央の(メソ位の)メチン基であることが好ましい。置換基の具体例としては、Z1およびZ2の含窒素複素環が有してもよい置換基、および、下式(a)で表される基が挙げられる。また、メチン鎖の二つの置換基が結合して5または6員環を形成しても良い。
一般式3において、式中のCyで表される部位がアニオン部である場合、X1はカチオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表す。カチオンとしては、アルカリ金属イオン(Li+、Na+、K+など)、アルカリ土類金属イオン(Mg2+、Ca2+、Ba2+、Sr2+など)、遷移金属イオン(Ag+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+など)、その他の金属イオン(Al3+など)、アンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、グアニジニウムイオン、テトラメチルグアニジニウムイオン、ジアザビシクロウンデセニウムなどが挙げられる。カチオンとしては、Na+、K+、Mg2+、Ca2+、Zn2+、ジアザビシクロウンデセニウムが好ましい。
一般式3において、式中のCyで表される部位の電荷が分子内で中和されている場合、X1は存在しない。すなわち、cは0である。
L1AおよびL1Bは、それぞれ独立に奇数個のメチン基を有するメチン鎖を表し、
Y1およびY2は、各々独立に−S−、−O−、−NRX1−または−CRX2RX3−を表し、
RX1、RX2およびRX3は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表し、
V1A、V2A、V1BおよびV2Bは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−ORc1、−CORc2、−COORc3、−OCORc4、−NRc5Rc6、−NHCORc7、−CONRc8Rc9、−NHCONRc10Rc11、−NHCOORc12、−SRc13、−SO2Rc14、−SO2ORc15、−NHSO2Rc16または−SO2NRc17Rc18を表し、V1A、V2A、V1BおよびV2Bは、縮合環を形成していてもよく、
Rc1〜Rc18は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、
−COORc3のRc3が水素原子の場合および−SO2ORc15のRc15が水素原子の場合は、水素原子が解離しても、塩の状態であってもよく、
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表し、
式中のCyで表される部位がカチオン部である場合、X1はアニオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、
式中のCyで表される部位がアニオン部である場合、X1はカチオンを表し、cは電荷のバランスを取るために必要な数を表し、
式中のCyで表される部位の電荷が分子内で中和されている場合、X1は存在しない。
V1A、V2A、V1BおよびV2Bが表す基は、一般式1のGAおよびGBで説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
m1およびm2は、それぞれ独立に0〜4を表し、0〜2が好ましい。
X1が表すアニオンおよびカチオンは、一般式3のX1で説明した範囲と同義であり、好ましい範囲も同様である。
X1〜X16のうち、置換基の数は、0〜16が好ましく、0〜4がより好ましく、0〜1がさらに好ましく、0が特に好ましい。また、M1は、Ti=Oが好ましい。
ナフタロシアニン化合物は、下記式(NPC)で表される化合物が好ましい。
赤外線吸収剤として銅化合物を用いる場合、銅化合物の含有量は、組成物の全固形分に対して、30〜70質量%が好ましい。上限は、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。下限は、35質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。
また、赤外線吸収剤中における銅化合物の含有量は、50〜100質量%が好ましく、60〜100質量%がより好ましく、70〜100質量%が更に好ましい。また、赤外線吸収剤は、実質的に銅化合物のみであってもよい。赤外線吸収剤が、実質的に銅化合物のみである場合とは、赤外線吸収剤中における銅化合物の含有量が例えば99質量%以上が好ましく、99.9質量%以上がより好ましく、銅化合物のみで構成されていることが一層好ましい。
本発明の組成物は溶剤を含有する。溶剤は、特に制限はなく、組成物の各成分を均一に溶解或いは分散しうるものであれば、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、水、有機溶剤を用いることができ、有機溶剤が好ましい。
また、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸シクロヘキシル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例えば、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル及び2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等が挙げられる。
エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等が挙げられる。
ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等が挙げられる。
芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
2種類以上の溶剤を上記のように組み合わせて用いることで、組成物の溶存気体量や溶存酸素量を、本発明で規定する範囲に調整しやすい。例えば、赤外線吸収剤と溶剤とを含む組成物を脱泡等の処理を行って、組成物の溶存気体量や溶存酸素量を本発明で規定する範囲に調整する場合、組成物中に溶存している気体や酸素が脱泡しやすくなり、組成物の溶存気体量や溶存酸素量を本発明で規定する範囲に調整しやすい。なお、沸点の低い溶剤は、脱泡時に気泡と共に組成物から除去されることがあるので、溶存酸素濃度の調整後の組成物中には、殆ど残存していないこともある。
上記の有機溶剤の組み合わせとしては、例えば、沸点が100℃以上(好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上)である溶剤Aと、沸点が130℃以下(好ましくは100℃以下、さらに好ましくは80℃以下)である溶剤Bとを、上記沸点の差が10℃以上となるように、溶剤Aと溶剤Bとからそれぞれ選択して用いることが好ましい。溶剤Aとしては、例えば、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルアセテート、酢酸ブチルなどが挙げられる。溶剤Bとしては、メタノール、エタノール、2−ブタノールなどが挙げられる。溶剤Aと溶剤Bとの組み合わせとしては、シクロヘキサノンとメタノールとの組み合わせなどが一例として挙げられる。
本発明の組成物は、樹脂を含有することができる。樹脂としては、特に限定はない。例えば、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ−N−ビニルアセトアミド樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、フルオレンポリカーボネート樹脂、フルオレンポリエステル樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、フッ素化芳香族ポリマー樹脂、アリルエステル樹脂およびシルセスキオキサン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂から1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。上記樹脂については、特開2014−218597号公報の段落0056〜0060の記載、特開2013−218312の段落0074〜0156の記載を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれることとする。
本発明の組成物は、架橋性基を有する化合物(架橋性化合物)を含有することができる。本発明の組成物が、架橋性化合物を含有することにより、耐熱性および耐溶剤性に優れた近赤外線カットフィルタを製造できる。架橋性化合物としては、ラジカル、酸、熱により架橋可能な公知の化合物を用いることができる。例えば、エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物、環状エーテル基を有する化合物、メチロール基を有する化合物、後述するM−Xで表される部分構造を有する化合物等が挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する基としては、ビニル基、スチリル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられ、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基が好ましい。環状エーテル基としては、エポキシ基やオキセタニル基が挙げられ、エポキシ基が好ましい。
エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物は、3〜15官能の(メタ)アクリレート化合物であることが好ましく、3〜6官能の(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。エチレン性不飽和結合を有する基を含む化合物の例としては、特開2013−253224号公報の段落0033〜0034の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。具体例としては、エチレンオキシ変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはNKエステルATM−35E;新中村化学社製)、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては KAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては KAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD DPHA ;日本化薬株式会社製、A−DPH−12E;新中村化学工業社製)、およびこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。またこれらのオリゴマータイプも使用できる。また、特開2013−253224号公報の段落0034〜0038の重合性化合物の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。また、特開2012−208494号公報段落0477(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0585])に記載の重合性モノマー等が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。また、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としては M−460;東亜合成製)が好ましい。ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学製、A−TMMT)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD HDDA)も好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。例えば、RP−1040(日本化薬株式会社製)などが挙げられる。
本発明では、架橋性化合物として、環状エーテル基を有する化合物を用いることもできる。環状エーテル基としては、エポキシ基、オキセタニル基が挙げられ、エポキシ基が好ましい。
環状エーテル基を有する化合物は、側鎖に環状エーテル基を有するポリマー、分子内に2個以上の環状エーテル基を有するモノマーまたはオリゴマーなどが挙げられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。また単官能または多官能グリシジルエーテル化合物も挙げられ、多官能脂肪族グリシジルエーテル化合物が好ましい。環状エーテル基を有する化合物は、グリシジル(メタ)アクリレートやアリルグリシジルエーテル等のグリシジル基を有する化合物や、脂環式エポキシ基を有する化合物を用いることもできる。このようなものとしては例えば特開2009−265518号公報段落0045等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、JER827、JER828、JER834、JER1001、JER1002、JER1003、JER1055、JER1007、JER1009、JER1010(以上、三菱化学(株)製)、EPICLON860、EPICLON1050、EPICLON1051、EPICLON1055(以上、DIC(株)製)等が挙げられる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、JER806、JER807、JER4004、JER4005、JER4007、JER4010(以上、三菱化学(株)製)、EPICLON830、EPICLON835(以上、DIC(株)製)、LCE−21、RE−602S(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、JER152、JER154、JER157S70、JER157S65、(以上、三菱化学(株)製)、EPICLON N−740、EPICLON N−740、EPICLON N−770、EPICLON N−775(以上、DIC(株)製)等が挙げられる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、EPICLON N−660、EPICLON N−665、EPICLON N−670、EPICLON N−673、EPICLON N−680、EPICLON N−690、EPICLON N−695(以上、DIC(株)製)、EOCN−1020(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
脂肪族エポキシ樹脂としては、ADEKA RESIN EP−4080S、同EP−4085S、同EP−4088S(以上、(株)ADEKA製)セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、EHPE3150、EPOLEAD PB 3600、同PB 4700(以上、(株)ダイセル製)、デナコール EX−212L、EX−214L、EX−216L、EX−321L、EX−850L(以上、ナガセケムテックス(株)製)等が挙げられる。
その他にも、ADEKA RESIN EP−4000S、同EP−4003S、同EP−4010S、同EP−4011S(以上、(株)ADEKA製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、(株)ADEKA製)、JER1031S(三菱化学(株)製)、リポキシ SPCF−9X(昭和電工(株)製)等が挙げられる。
本発明では、架橋性化合物として、M−Xで表される部分構造を有する化合物を用いることもできる。特に、赤外線吸収剤として銅化合物を用いる場合、架橋性化合物としてM−Xで表される部分構造を有する化合物を用いることが好ましい。この態様によれば、耐熱性、耐溶剤性に優れた近赤外線カットフィルタを製造しやすい。
M−Xで表される部分構造は、MがSiで、Xがアルコキシ基である組み合わせが好ましい。この組み合わせによれば、適度な反応性を有しているので、組成物の保存安定性を良好にできる。更にはより耐熱性に優れた近赤外線カットフィルタを製造しやすい。
Xが表すアシルオキシ基としては、例えば、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基等が挙げられる。例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基などが挙げられる。置換基としては上述したものが挙げられる。
Xが表すオキシム基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜5がさらに好ましい。例えば、エチルメチルケトオキシム基などが挙げられる。
Xが表すアミノ基としては、アミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、炭素数0〜30のヘテロ環アミノ基等が挙げられる。例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ、N−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ等が挙げられる。置換基としては上述したものが挙げられる。
RaおよびRbが表す1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、−R101−COR102で表される基等が挙げられる。アルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アルキル基は、無置換であってもよく、上述した置換基を有していてもよい。アリール基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜12がより好ましい。アリール基は、無置換であってもよく、上述した置換基を有していてもよい。−R101−COR102で表される基において、R101は、アリーレン基を表し、R102はアルキル基またはアリール基を表す。R101が表すアリーレン基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましい。アリーレン基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アリーレン基は、無置換であってもよく、上述した置換基を有していてもよい。R102が表すアルキル基およびアリール基は、Ra、Rbで説明したものが挙げられ、好まし範囲も同様である。
M−(X1)m ・・・(MX1)
Mは、Si、Ti、ZrおよびAlから選択される原子を表し、X1は置換基または配位子を表し、m個のX1のうち、少なくとも1つが、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ホスホリルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、オキシム基およびO=C(Ra)(Rb)から選択される1種であり、X1同士は、それぞれ結合して環を形成していてもよく、mは、MのX1との結合手の数を表す。RaおよびRbは、それぞれ独立に1価の有機基を表す。なお、X1が、O=C(Ra)(Rb)である場合、カルボニル基(−CO−)の酸素原子の非共有電子対でMと結合する。
アルキル基は、直鎖状、分岐状または環状のいずれであってもよい。直鎖状のアルキル基の炭素数は、1〜20が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜8がさらに好ましい。分岐状のアルキル基の炭素数は、3〜20が好ましく、3〜12がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。環状のアルキル基は、単環、多環のいずれであってもよい。環状のアルキル基の炭素数は、3〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。
アルケニル基の炭素数は、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、2〜4がさらに好ましい。
アリール基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10がさらに好ましい。
市販品としては、信越シリコーン社製の KBM−13、KBM−22、KBM−103、KBE−13、KBE−22、KBE−103、KBM−3033、KBE−3033、KBM−3063、KBE−3063、KBE−3083、KBM−3103、KBM−3066、KBM−7103、SZ−31、KPN−3504、KBM−1003、KBE−1003、KBM−303、KBM−402、KBM−403、KBE−402、KBE−403、KBM−1403、KBM−502、KBM−503、KBE−502、KBE−503、KBM−5103、KBM−602、KBM−603、KBM−903、KBE−903、KBE−9103、KBM−573、KBM−575、KBM−9659、KBE−585、KBM−802、KBM−803、KBE−846、KBE−9007などが挙げられる。
ポリマータイプの化合物の具体例としては、例えば、下記(MX2−1)で表される構成単位、下記(MX2−2)で表される構成単位および下記(MX2−3)で表される構成単位から選ばれる1種を有するポリマーなどが挙げられる。
R1は、水素原子またはアルキル基を表す。アルキル基の炭素数は、1〜5が好ましく、1〜3がさらに好ましく、1が特に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐のいずれも好ましいく、直鎖がより好ましい。アルキル基は、水素原子の一部または全部がハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよい。
L1は単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NR10−(R10は水素原子あるいはアルキル基を表し、水素原子が好ましい)、または、これらの組み合わせからなる基が挙げられ、アルキレン基、アリーレン基およびアルキレン基の少なくとも1つと−O−との組み合わせからなる基が好ましい。
アルキレン基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜15より好ましく、1〜10がさらに好ましい。アルキレン基は、置換基を有していてもよいが、無置換が好ましい。アルキレン基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。また、環状のアルキレン基は、単環、多環のいずれであってもよい。
アリーレン基の炭素数は、6〜18が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10がさらに好ましく、フェニレン基が特に好ましい。
また、上述した樹脂で説明した(A3−1)〜(A3−6)で表される構成単位を有することもできる。ポリマータイプの化合物としては、例えば、以下に示すポリマーが挙げられる。
樹脂と架橋性化合物との合計含有量は、組成物の全固形分に対して、15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましい。上限は、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下がさらに好ましい。
架橋性化合物は、ポリマータイプの架橋性化合物(好ましくは、架橋性基を有する構成単位を有する樹脂)の含有量が、全架橋性化合物の10〜100質量%であることが好ましい。下限は、30質量%以上とすることもでき、50質量%以上とすることもできる。上限は、90質量%以下とすることもでき、70質量%以下とすることもできる。
架橋性化合物は、1種類のみでもよく、2種類以上でもよい。2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の組成物は、ゼラチンを含有してもよい。ゼラチンを含有することにより、耐熱性に優れた近赤外線カットフィルタを形成しやすい。詳細なメカニズムは不明であるが、赤外線吸収剤とゼラチンとで会合体を形成しやすいためであると推測する。特に、赤外線吸収剤としてシアニン化合物を用いた場合、耐熱性に優れた近赤外線カットフィルタを形成しやすい。
本発明の組成物は、光重合開始剤を含有してもよい。光重合開始剤の含有量は、組成物の全固形分に対し、0.01〜30質量%が好ましい。下限は、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。上限は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。光重合開始剤は、1種類のみでも、2種類以上でもよく、2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
光重合開始剤としては、特開2013−253224号公報の段落0217〜0228の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
オキシム化合物としては、市販品であるIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)、アデカアークルズNCI−831(ADEKA社製)、アデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)等を用いることができる。
アセトフェノン系化合物としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、および、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。またアシルホスフィン化合物としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
本発明は、光重合開始剤として、フッ素原子を有するオキシム化合物を用いることもできる。フッ素原子を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報記載の化合物、特表2014−500852号公報記載の化合物24、36〜40、特開2013−164471号公報記載の化合物(C−3)などが挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれることとする。
また、光重合開始剤として、ニトロ基を有するオキシム化合物を用いることも可能である。ニトロ基を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2013−114249号公報の段落0031〜0047、特開2014−137466号公報の段落0008〜0012、0070〜0079に記載されている化合物や、アデカアークルズNCI−831(ADEKA社製)が挙げられる。
本発明の組成物は、熱安定性付与剤としてオキシム化合物を含有することもできる。特に、赤外線吸収剤として、銅化合物を用いた場合、オキシム化合物などの熱安定性付与剤を配合することで、赤外線吸収層の耐熱性をより向上できる。オキシム化合物としては、市販品であるIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)、アデカアークルズNCI−831(ADEKA社製)、アデカアークルズNCI−930(ADEKA社製)等を用いることができる。また、上述したフッ素原子を有するオキシム化合物や、ニトロ基を有するオキシム化合物を用いることもできる。
熱安定性付与剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜30質量%が好ましい。下限は、0.1質量%以上が好ましい。上限は、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
本発明の組成物は、触媒を含有してもよい。触媒を含有することで、耐溶剤性や耐熱性に優れた赤外線カットフィルタが得られ易い。特に、架橋性化合物として上述したM−Xで表される部分構造を有する化合物を用いた場合、架橋反応を促進して、耐溶剤性や耐熱性に優れた赤外線カットフィルタが得られ易い。触媒としては、有機金属系触媒、酸系触媒、アミン系触媒が挙げられ、有機金属系触媒が好ましい。有機金属系触媒としては、トリス(2,4−ペンタンジオナト)アルミニウム(III)などが挙げられる。触媒の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜5質量%が好ましい。下限は、0.05質量%以上が好ましい。上限は、3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
本発明の組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。界面活性剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.0001〜5質量%が好ましい。下限は、0.005質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましい。上限は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。赤外線吸収組成物は、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の少なくとも一方を含有することが好ましい。被塗布面と塗布液との界面張力が低下して、被塗布面への濡れ性が改善される。このため、組成物の液特性(特に、流動性)が向上し、塗布厚の均一性や省液性がより改善する。その結果、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成を行える。
フッ素系界面活性剤として具体的には、特開2014−41318号公報の段落0060〜0064(対応する国際公開WO2014/17669号パンフレットの段落0060〜0064)等に記載の界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、メガファック F−171、同F−172、同F−173、同F−176、同F−177、同F−141、同F−142、同F−143、同F−144、同R30、同F−437、同F−475、同F−479、同F−482、同F−554、同F−780(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としてブロックポリマーを用いることもでき、具体例としては、例えば特開2011−89090号公報に記載されたが化合物が挙げられる。また、下記化合物も本発明で用いられるフッ素系界面活性剤として例示される。
また、エチレン性不飽和基を側鎖に有する含フッ素重合体をフッ素系界面活性剤として用いることもできる。具体例としては、特開2010−164965号公報0050〜0090段落および0289〜0295段落に記載された化合物、例えばDIC社製のメガファックRS−101、RS−102、RS−718K、RS−72−K等が挙げられる。なお、エチレン性不飽和基を側鎖に有する含フッ素重合体は、界面活性剤に該当し、上述した架橋性基を有する樹脂および架橋性化合物とは異なる成分である。
フッ素系界面活性剤は、特開2015−117327号公報の段落0015〜0158に記載の化合物を用いることもできる。
カチオン系界面活性剤として具体的には、特開2012−208494号公報段落0554(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0680])に記載のカチオン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、特開2012−208494号公報段落0556(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0682])等に記載のシリコーン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明の組成物は、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられ、p−メトキシフェノールが好ましい。重合禁止剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜5質量%が好ましい。
本発明の組成物は、紫外線吸収剤を含有してもよい。紫外線吸収剤は、公知の化合物を用いることができる。市販品としては、例えば、UV503(大東化学株式会社)などが挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましい。
本発明の組成物は、酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤としては、フェノール化合物、亜リン酸エステル化合物、チオエーテル化合物などが挙げられる。分子量500以上のフェノール化合物、分子量500以上の亜リン酸エステル化合物又は分子量500以上のチオエーテル化合物がより好ましい。これらは2種以上を混合して使用してもよい。フェノール化合物としては、フェノール系酸化防止剤として知られる任意のフェノール化合物を使用することができる。好ましいフェノール化合物としては、ヒンダードフェノール化合物が挙げられる。特に、フェノール性水酸基に隣接する部位(オルト位)に置換基を有する化合物が好ましい。前述の置換基としては炭素数1〜22の置換又は無置換のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピオニル基、イソプロピオニル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルへキシル基がより好ましい。また、同一分子内にフェノール基と亜リン酸エステル基を有する化合物(酸化防止剤)も好ましい。
本発明の組成物は、例えば、分散剤、増感剤、硬化促進剤、フィラー、可塑剤、密着促進剤およびその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)をさらに含有することができる。これらの成分は、例えば、特開2012−003225号公報の段落番号0183〜0228(対応する米国特許出願公開第2013/0034812号明細書の[0237]〜[0309])、特開2008−250074号公報の段落番号0101〜0102、段落番号0103〜0104、段落番号0107〜0109、特開2013−195480号公報の段落番号0159〜0184等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
本発明の組成物は、赤外線吸収剤と、溶剤、その他必要に応じて前述の成分を混合して組成物Aを調製し、0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存酸素量を0.1〜50mg/Lに調整して製造できる。組成物の製造に際しては、各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解・分散した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。
組成物の溶存酸素量を上述の範囲に調整する方法としては、例えば、組成物の溶存酸素量が、少なすぎる場合は、酸素や空気などの気体を組成物に曝気する等の方法で、組成物の溶存酸素量を上述の範囲に調整する方法が挙げられる。また、組成物の溶存酸素量が、多すぎる場合は、脱気処理を行って、組成物の溶存酸素量を調整する方法が挙げられる。脱気処理としては、超音波照射や、減圧による脱気などが挙げられる。減圧による脱気は、0.001〜0.01Paの圧力下で、0〜50℃の温度下で、1〜10分間行う方法が挙げられる。
フィルタの孔径は、0.01〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01〜3.0μm程度、さらに好ましくは0.05〜0.5μm程度である。この範囲とすることにより、後工程において均一及び平滑な組成物の調製を阻害する、微細な異物を確実に除去することが可能となる。また、ファイバ状のろ材を用いることも好ましく、ろ材としては例えばポリプロピレンファイバ、ナイロンファイバ、グラスファイバ等が挙げられ、具体的にはロキテクノ社製のSBPタイプシリーズ(SBP008など)、TPRタイプシリーズ(TPR002、TPR005など)、SHPXタイプシリーズ(SHPX003など)のフィルタカートリッジを用いることができる。
また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社(DFA4201NXEYなど)、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
また、上記組成物Aは、2種類以上の溶剤を含み、2種類以上の溶剤のうち、最も沸点が高い溶剤の沸点と、最も沸点が低い溶剤の沸点との差が10℃以上(好ましくは20℃以上、さらに好ましくは50℃以上、特に好ましくは70℃以上)であることが好ましい。上記の有機溶剤の組み合わせとしては、例えば、沸点が100℃以上(好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上)である溶剤Aと、沸点が130℃以下(好ましくは100℃以下、さらに好ましくは80℃以下)である溶剤Bとを、上記沸点の差が10℃以上となるように、溶剤Aと溶剤Bとからそれぞれ選択して用いることが好ましい。溶剤A、溶剤Bについては、上述した有機溶剤で説明したものが挙げられる。この態様によれば、組成物Aを脱泡処理する際に、組成物Aに溶存している気体や酸素が脱泡しやすくなり、組成物の溶存酸素量を本発明で規定する範囲に調整しやすい。
次に、本発明の膜について説明する。本発明の膜は、上述した本発明の組成物を用いてなるものである。本発明の膜は、赤外遮蔽性および可視透明性に優れているので、赤外線カットフィルタとして好ましく用いることができる。すなわち、本発明の組成物は、近赤外線吸収組成物でもある。本発明の組成物は、近赤外線カットフィルタ用組成物として好適に用いることができる。本発明の膜は、パターンを有していてもよく、パターンを有さない膜(平坦膜)であってもよい。
また、本発明の近赤外線カットフィルタは、上述した本発明の組成物を用いてなるものである。
本発明の近赤外線カットフィルタは、本発明の組成物を用いて製造できる。具体的には、本発明の組成物を支持体などに適用して組成物層を形成する工程、組成物層を乾燥する工程および/または組成物層を硬化する工程などを経て製造できる。また、更にパターンを形成する工程を行ってもよい。膜厚、積層構造などについては、目的に応じて適宜選択することができる。
支持体は、ガラスなどの透明基板であってもよい。また、固体撮像素子であってもよい。また、固体撮像素子の受光側に設けられた別の基板であってもよい。また、固体撮像素子の受光側に設けられた平坦化層等の層であっても良い。
全面加熱における加熱温度は、120℃〜250℃が好ましく、160℃〜220℃がより好ましい。加熱温度が120℃以上であれば、加熱処理によって膜強度が向上し、250℃以下であれば、膜成分の分解を抑制できる。全面加熱における加熱時間は、3分〜180分が好ましく、5分〜120分がより好ましい。全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、赤外線(IR)ヒーターなどが挙げられる。
本発明の固体撮像素子は、本発明の近赤外線カットフィルタを含む。また、本発明のカメラモジュールは、本発明の近赤外線カットフィルタを含む。
図1に示すカメラモジュール10は、固体撮像素子11と、固体撮像素子の主面側(受光側)に設けられた平坦化層12と、近赤外線カットフィルタ13と、近赤外線カットフィルタの上方に配置され内部空間に撮像レンズ14を有するレンズホルダー15と、を備える。カメラモジュール10は、外部からの入射光hνが、撮像レンズ14、近赤外線カットフィルタ13、平坦化層12を順次透過した後、固体撮像素子11の撮像素子部に到達するようになっている。
本発明のカメラモジュールは、更に、紫外線吸収層を有することもできる。この態様によれば、紫外線遮蔽性を高めることができる。紫外線吸収層は、例えば、WO2015/099060号の段落0040〜0070、0119〜0145の記載を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれることする。また、後述する紫外・赤外光反射膜を更に有することもできる。紫外線吸収層と紫外・赤外光反射膜は、両者を併用してもよく、いずれか一方のみであってもよい。
本発明の画像表示装置は、本発明の近赤外線カットフィルタを有する。本発明の近赤外線カットフィルタは、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置などの画像表示装置に用いることもできる。例えば、各着色画素(例えば赤色、緑色、青色)とともに用いることにより、表示装置のバックライト(例えば白色発光ダイオード(白色LED))に含まれる赤外光を遮断し、周辺機器の誤作動を防止する目的や、各着色表示画素に加えて赤外の画素を形成する目的で用いることが可能である。
重量平均分子量(Mw)は、以下の方法で測定した。
カラムの種類:TSKgel Sup
er AWM―H(東ソー(株)製、6.0mm(内径)×15.0cm)
展開溶媒:10mmol/L リチウムブロミドNMP(N−メチルピロリジノン)溶液
カラム温度:40℃
流量(サンプル注入量):10μL
装置名:HLC−8220(東ソー(株)製)
検量線ベース樹脂:ポリスチレン
B型粘度計を用いて、25℃の組成物の粘度を測定した。
(組成物1)
以下に示す銅錯体1を45質量部と、以下に示す樹脂1を49.95質量部と、IRGACURE−OXE02(BASF社製)を5質量部と、トリス(2,4−ペンタンジオナト)アルミニウム(III)(東京化成工業(株)製)を0.05質量部と、シクロヘキサノンを100質量部、を混合し、撹拌した後、孔径0.45μmのナイロン製フィルタ(日本ポール(株)社製)でろ過して組成物1を調製した。この組成物の25℃における粘度は、150mP・sであった。
銅錯体1:下記構造
銅錯体1のかわりに、同量の銅錯体4を用いた以外は組成物1と同様にして組成物4を調製した。この組成物の25℃における粘度は、150mP・sであった。
銅錯体4:下記化合物を配位子として有する銅錯体。
銅錯体1のかわりに、同量の銅錯体5を用いた以外は組成物1と同様にして組成物5を調製した。この組成物の25℃における粘度は、150mP・sであった。
銅錯体5:下記化合物を配位子として有する銅錯体。
ナスフラスコに、酢酸銅一水和物7.00g(35.06mmol)、メタノール140gを加え、20℃で1時間攪拌し、溶液(A液)を得た。別の容器に、プライサーフA219B(第一工業製薬製)1.75g、n−ブチルホスホン酸4.82gをメタノール100gに溶解し、溶液(B液)を得た。B液を、A液に対して3時間かけて滴下した。この反応液を20℃で10時間撹拌した。その後、エバポレーター(水浴60℃)で反応液から溶媒を留去した。溶媒が留去された固形分にトルエン100gを加え、恒量になり、酢酸臭がしなくなるまでエバポレーターで留去した。収量8.75g(収率100%)の青緑色固体が得られた。これにトルエン211gを加え、超音波照射を6時間行い、n−ブチルホスホン酸銅塩トルエン分散液(1)を得た。
次に、フラスコに、トリエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート) 1.90g、トルエン250ml、ポリビニルブチラール(PVB)5.00gを加えた。これに、meso‐エリスリトール4.8mgをメタノール1mlに溶かした溶液を加えた。これに上記n−ブチルホスホン酸銅塩トルエン分散液(1)3.65g(銅塩を0.583mmol含む)を添加し、20℃で10時間撹拌後、1.5時間超音波照射し、PVBを均一に溶解させて組成物6を得た。
以下に示す樹脂2を8.04質量部と、以下に示す化合物SQ−23を0.1質量部と、架橋性化合物としてKAYARAD DPHA(日本化薬(株)社製)を0.07質量部と、メガファックRS−72K(DIC(株)社製)を0.265質量部と、光重合開始剤として下記化合物を0.38質量部と、溶剤としてPGMEAを82.51質量部とを混合し、撹拌した後、孔径0.45μmのナイロン製フィルタ(日本ポール(株)社製)でろ過して、組成物7を調製した。この組成物の25℃における粘度は、4mP・sであった。
化合物SQ−23のかわりに、同量の下記化合物A−52を用いた以外は、組成物7と同様にして、組成物8を調製した。この組成物の25℃における粘度は、4mP・sであった。
化合物A−52:下記構造
イオン交換水69.5質量部に下記化合物C−15を0.5質量部溶解させ、更にゼラチンの10質量%水溶液30.0質量部を加え、更に硬膜剤として1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノールを0.3質量部加え攪拌して、組成物9を調製した。この組成物の25℃における粘度は、10mP・sであった。
化合物C−15:下記構造
樹脂2のかわりに、同量のアクリキュア−RD−F8(日本触媒(株)製)を用いた以外は、組成物7と同様にして組成物11を調製した。この組成物の25℃における粘度は、4mP・sであった。
樹脂1のかわりに、同量のアクリキュア−RD−F8(日本触媒(株)製)を用いた以外は、組成物1と同様にして組成物12を調製した。この組成物の25℃における粘度は、4mP・sであった。
組成物5において、フィルタろ過を行わなかった以外は、組成物5と同様にして組成物13を調製した。この組成物の25℃における粘度は、150mP・sであった。
組成物1において、メタノール5質量部を追加した以外は、組成物1と同様にして組成物14を調整した。この組成物の25℃における粘度は145mP・sであった。
組成物1において、シクロヘキサノンを66.6質量部にした以外は、組成物1と同様にして組成物15を調整した。この組成物の25℃における粘度は300mP・sであった。
組成物7において、PGMEAを13質量部とした以外は、組成物7と同様にして組成物16を調整した。この組成物の25℃における粘度は16mP・sであった。
化合物SQ−23のかわりに、同量の化合物A−52を用いた以外は、組成物16と同様にして、組成物17を調製した。この組成物の25℃における粘度は、16mP・sであった。
樹脂2のかわりに、同量のアクリキュア−RD−F8(日本触媒(株)製)を用いた以外は、組成物16と同様にして組成物18を調製した。この組成物の25℃における粘度は、16mP・sであった。
(調整方法1)
調製した組成物に対し、常温(25℃)で1気圧(0.1MPa)下にて、酸素を0.5L/分の速度でバブリングして、下記表に記載の溶存酸素量に調整した。なお、下記表に記載の溶存酸素量は、0.1MPaにおける、25℃の液中の値である。溶存酸素量は、オービスフェア 510ガスアナライザー((株)ハックウルトラ製)を用いて、飽和溶存酸素溶液との酸素分圧の比率から算出した。
調整した組成物に対して、アスピレーターで0.1気圧(0.01MPa)まで減圧して、下記表に記載の溶存酸素量に調整した。
調整した組成物に対して、25℃で超音波照射することで下記表に記載の溶存酸素量に調整した。
(製造例1)組成物1〜7、12〜15を使用した近赤外線カットフィルタの製造方法
溶存酸素量を下記表に調整した各組成物を、ガラスウェハ上に乾燥後の膜厚が100μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、160℃のホットプレートを用いて1.5時間加熱処理を行って、近赤外線カットフィルタを製造した。
(製造例2)組成物8〜11、16〜18を使用した近赤外線カットフィルタの製造方法
溶存酸素量を下記表に調整した各組成物を、スピンコーターを用いて塗布して塗膜を形成し、100℃、120秒間の前加熱(プリベーク)を行った後、i線ステッパーを用い、1000mJ/cm2で全面露光を行った。次いで、220℃、300秒間の後加熱(ポストベーク)を行い、膜厚0.8μmの近赤外線カットフィルタを製造した。
近赤外線カットフィルタの7.5×7.5cmの範囲を、ルーペで観察(倍率15倍)し、気泡の有無を評価した。気泡が見られない場合をA、気泡が1〜3個の場合をB、気泡が4個以上の場合をCとした。
下記表に記載の溶存酸素量に調整した各組成物を、45℃で3日加熱し、加熱前と加熱後の粘度の比率で液安定性を評価した。粘度変動が1%未満の場合をA、粘度変動が1%以上5%未満の場合をB、粘度変動が5%以上の場合をCとした。
Claims (24)
- 銅化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物およびナフタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種の赤外線吸収剤と、溶剤と、架橋性基を有する化合物とを含む組成物であって、
0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存酸素量が0.1〜50mg/Lであり、
前記架橋性基を有する化合物は、M−Xで表される部分構造を有する化合物を含み、
前記組成物の固形分濃度が40質量%以上である、組成物;
ただし、Mは、Si、TiおよびZrから選択される原子であり、Xは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ホスホリルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、オキシム基およびO=C(Ra)(Rb)から選択される1種であり、RaおよびRbは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Xが、O=C(Ra)(Rb)である場合、カルボニル基の酸素原子の非共有電子対でMと結合する。 - 前記MはSiであり、前記Xはアルコキシ基である、請求項1に記載の組成物。
- 前記アルコキシ基の炭素数が1〜2である、請求項2に記載の組成物。
- 0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存気体量が0.1〜50mg/Lである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存酸素量が1〜10mg/Lである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記赤外線吸収剤が銅化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
- 固形分濃度が45質量%以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
- 25℃での粘度が、0.05〜10Pa・sである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
- 25℃での粘度が、0.1〜0.5Pa・sである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記架橋性基を有する化合物の含有量が、前記組成物の全固形分の15質量%以上である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記赤外線吸収剤の含有量が、前記組成物の全固形分に対して、10〜80質量%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物は、2種類以上の溶剤を含み、2種類以上の溶剤のうち、最も沸点が高い溶剤の沸点と、最も沸点が低い溶剤の沸点との差が70℃以上である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物は、2種類以上の溶剤を含み、2種類以上の溶剤は、沸点が120℃以上の溶剤と、沸点が100℃以下の溶剤を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物の製造方法であって、
銅化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物およびナフタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種の赤外線吸収剤と、溶剤と、架橋性基を有する化合物とを含む組成物Aを、脱泡処理する工程を含み、
前記架橋性基を有する化合物は、M−Xで表される部分構造を有する化合物を含む、組成物の製造方法;
ただし、Mは、Si、TiおよびZrから選択される原子であり、Xは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ホスホリルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、オキシム基およびO=C(Ra)(Rb)から選択される1種であり、RaおよびRbは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Xが、O=C(Ra)(Rb)である場合、カルボニル基の酸素原子の非共有電子対でMと結合する。 - 前記組成物Aは、2種類以上の溶剤を含み、2種類以上の溶剤のうち、最も沸点が高い溶剤の沸点と、最も沸点が低い溶剤の沸点との差が10℃以上である、請求項14に記載の組成物の製造方法。
- 銅化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物およびナフタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種の赤外線吸収剤と、溶剤と、架橋性基を有する化合物とを含み、0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存酸素量が0.1〜50mg/Lであり、前記架橋性基を有する化合物は、M−Xで表される部分構造を有する化合物を含む組成物の製造方法であって、
銅化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物およびナフタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種の赤外線吸収剤と、溶剤と、架橋性基を有する化合物とを含む組成物Aを、脱泡処理する工程を含み、
前記架橋性基を有する化合物は、M−Xで表される部分構造を有する化合物を含み、
組成物Aは、2種類以上の溶剤を含み、2種類以上の溶剤のうち、最も沸点が高い溶剤の沸点と、最も沸点が低い溶剤の沸点との差が70℃以上である、
組成物の製造方法;
ただし、Mは、Si、TiおよびZrから選択される原子であり、Xは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ホスホリルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、オキシム基およびO=C(R a )(R b )から選択される1種であり、R a およびR b は、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Xが、O=C(R a )(R b )である場合、カルボニル基の酸素原子の非共有電子対でMと結合する。 - 銅化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物およびナフタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種の赤外線吸収剤と、溶剤と、架橋性基を有する化合物とを含み、0.1MPaにおける、25℃の液中の溶存酸素量が0.1〜50mg/Lであり、前記架橋性基を有する化合物は、M−Xで表される部分構造を有する化合物を含む組成物の製造方法であって、
銅化合物、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物およびナフタロシアニン化合物から選ばれる少なくとも1種の赤外線吸収剤と、溶剤と、架橋性基を有する化合物とを含む組成物Aを、脱泡処理する工程を含み、
前記架橋性基を有する化合物は、M−Xで表される部分構造を有する化合物を含み、
組成物Aは、沸点が120℃以上の溶剤と、沸点が100℃以下の溶剤とを含む、
組成物の製造方法;
ただし、Mは、Si、TiおよびZrから選択される原子であり、Xは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ホスホリルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、オキシム基およびO=C(R a )(R b )から選択される1種であり、R a およびR b は、それぞれ独立に1価の有機基を表し、Xが、O=C(R a )(R b )である場合、カルボニル基の酸素原子の非共有電子対でMと結合する。 - 超音波照射、および、減圧から選ばれる少なくとも1種類の方法により、前記脱泡処理を行う、請求項14〜17のいずれか1項に記載の組成物の製造方法。
- 前記組成物Aをろ過処理した後、前記脱泡処理を行う、請求項14〜18のいずれか1項に記載の組成物の製造方法。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物を用いてなる膜。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物を用いてなる近赤外線カットフィルタ。
- 請求項21に記載の近赤外線カットフィルタを有する固体撮像素子。
- 請求項21に記載の近赤外線カットフィルタを有するカメラモジュール。
- 請求項21に記載の近赤外線カットフィルタを有する画像表示装置。
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