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JP6704158B1 - ブラジャー用レース地 - Google Patents

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JP6704158B1
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Abstract

【課題】ブラジャーのカップ部からバック部にかけて装飾することができ、ブラジャーが完成するまでの工数を減らすことができるブラジャー用レース地を提供する。【解決手段】ブラジャーのカップ部の形状の幅広部5からブラジャーのバック部の形状の幅狭部6までが一体として編成され、少なくとも縁部において糸同士が接着されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明はブラジャー用レース地に関する。
特許文献1に記載のように、ブラジャーのカップ部には装飾のためにレース地が設けられることが多い。一方、ブラジャーのバック部の装飾性は重視されないことが多く、バック部にはレース地が設けられないことが多い。
これに対し、バック部にもレース地を設けたブラジャーも存在するが、そのようなブラジャーではバック部の縁部のみに、カップ部のレース地とは別のレース地が設けられている。
実用新案登録第3125958号公報
このようにバック部にもレース地を設ける場合、カップ部用のレース地を編成して所定形状にカットすることに加えて、バック部用のレース地を編成して所定形状にカットする必要があった。そして、レース地の縁部すなわちカット端からほつれが生じないように、それぞれのレース地に対して縁処理をする必要があった。
その後、レース地を縫製等により別の部品に取り付けてブラジャーとして完成させる際には、カップ部用のレース地とバック部用のレース地とをそれぞれ取り付けなければならなかった。
このように、バック部にもレース地を設けようとすると、ブラジャーが完成するまでの工数が多大にならざるを得なかった。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、ブラジャーのカップ部からバック部にかけて装飾することができ、しかもブラジャーが完成するまでの工数を減らすことができるブラジャー用レース地を提供することを目的とする。
実施形態のブラジャー用レース地は、ブラジャーのカップ部の形状の幅広部からブラジャーのバック部の形状の幅狭部までが一体として編成され、少なくとも縁部において糸同士が接着され、編目を形成する地編糸として、芯糸と複数の被覆糸とを有する混繊糸が使用され、複数の前記被覆糸は、前記芯糸の延長方向に間隔を空けながら存在する複数の交絡部において前記芯糸に絡み付き、前記芯糸は前記被覆糸よりも融点が低い熱融着糸であり、前記縁部において、前記芯糸が他の糸に接着されていることを特徴とする。
本実施形態によれば、1枚のレース地でブラジャーのカップ部からバック部にかけて装飾することができ、しかも縁部において糸同士が接着されているので縁処理をする必要がなく、ブラジャーが完成するまでの工数を減らすことができる。
レース地を含む編地全体の平面図。 図1の右側の幅広部付近の平面図。 ブラジャーの斜視図。 レース地の編組織図。 レース地の曲線部の拡大図。 レース地の直線部の拡大図。 リラックス状態での混繊糸を示す図。 伸長状態での混繊糸を示す図。
1.編地の構成
図1及び図2に示す編地3は、本実施形態のレース地1とその周囲の捨て部2とが一体となったものである。レース地1と捨て部2との間にはカットライン4が形成されている。カットライン4は透孔40(図5及び図6参照)が連続することにより形成されている。このカットライン4に沿って編地3がカットされてレース地1が切り出される。レース地1は、中央の2つの幅広部5と、その両側の幅狭部6とが一体となったものである。レース地1の縁部は、カットライン4に沿った部分であり、スカラップ部7、曲線部8、直線部9等として形成されている。
図3にレース地1が取り付けられるブラジャー50を示す。ブラジャー50はカップ部51やバック部52を有している。レース地1はブラジャー50の左右両側においてカップ部51からバック部52にかけて取り付けられるもので、幅広部5がカップ部51の前面に、幅狭部6がバック部52の前面に取り付けられる。
2.編組織
このようなレース地1を含む編地3は経編によって編成される。図2のレース地の編組織を図4に示す。なお図1及び図2において左右方向が編成方向である。また図4において上下方向が編成方向である。
図4に示すように、編地3は、編目を形成する地編糸10と、地編糸10の組織である地編組織に編み込まれた伸縮糸20と、地編組織に挿入の形で編み込まれた挿入糸30とにより形成されている。本実施形態において、地編糸10は鎖編組織を形成している。
本実施形態の伸縮糸20は鎖編組織の全てのウエールに挿入されて編み込まれており、それにより編地3の全体にウエール方向(すなわち、タテ方向、編成方向、図4の上下方向)の伸縮性が付与されている。それぞれの伸縮糸20は1つのウエールに挿入されている。
また、挿入糸30は地編組織の2ウエール以上に渡り編み込まれた部分を有している。より具体的な例としては、図4に示すように、挿入糸30が、1ウエールのみに挿入されているコース、2ウエールに渡り挿入されているコース、及び3ウエールに渡り挿入されているコースを有している。なお図4では、編組織を見やすくするために挿入糸30が1本しか描かれていないが、実際の編地3では全てのウエールに挿入糸30が挿入されている。
挿入糸30が2ウエール以上に渡り挿入されているコースでは、隣り合うウエール同士が連結されている。一方、挿入糸30が1ウエールのみに挿入されているコースでは、隣り合うウエール同士が連結されていない。隣り合うウエール同士が連結されていない部分は、編地3の厚み方向に貫通する透孔40となっている。
このような透孔40の配置や、場所による糸の疎密により、編地3に柄が形成されている。透孔40の形状、大きさ及び配置により、編地3に様々な模様が形成される。言い換えれば、挿入糸30の挿入方法により、編地3に様々な模様が形成される。従って、挿入糸30の挿入方法は図4のものに限定されない。
このような透孔40は、模様を形成するだけでなく、連続して配置されることにより上記のカットライン4を形成する。図2のカットライン4の一部を図5及び図6に拡大して示す。なお図5及び図6において左右方向が編成方向である。図5及び図6において、矢印で示す方向にカットライン4が延びている。カットライン4上に多数の透孔40が連続して並んでいる。また、カットライン4においてレース地1と捨て部2とが糸で連結されている。
ここで、図5及び図6に示すカットライン4と図4に示す編組織との関係について説明する。図5に示す曲線部8とその外側の捨て部2との間(つまりカットライン4)では、図4に示す鎖編組織の隣り合うウエール同士が連結されていない。そのため、鎖編組織の隣り合うウエールの間に大きな透孔40が形成されている。このような透孔40が曲線を描くように配置されることにより、図5に示すカットライン4が形成されている。図5においてレース地1と捨て部2とを連結している糸は、それぞれ1本の地編糸10である。スカラップ部7とその外側の捨て部2との間であるカットライン4も、これと同様に形成されている。
また、図6に示す直線部9とその外側の捨て部2との間(つまりカットライン4)では、長距離にわたって、図4に示す鎖編組織の隣り合うウエール同士が連結されていないが、所々で隣り合うウエール間を挿入糸30が往復している。この、隣り合うウエール間を往復する挿入糸30が、直線部9においてレース地1と捨て部2とを連結する糸となっている。
図2、図5及び図6に示すように、カットライン4では透孔40が連続しているため、作業者がこれをカットライン4として認識しやすく、また作業者がカットライン4で編地3をカットしやすい。
参考までに、図4の編組織をチェーン番号で表すと次のようになる。
地編糸10(筬L1):20/02/
挿入糸30(筬L2):22/66/44/66/00/66/22/66/
伸縮糸20(筬L3):00/22/
なお、図4では各糸が模式的に描かれている。実際の編地3においては、各糸に張力が働いているため、地編糸10の編目は図4に示す編目より小さくなっており、編目位置等において糸が密になり糸同士が接触している。
このような編地3において、同じ地編糸10同士の接触部の少なくとも一部において地編糸10同士が接着され、地編糸10と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部において地編糸10と伸縮糸20とが接着され、地編糸10と挿入糸30との接触部の少なくとも一部において地編糸10と挿入糸30とが接着されている。
さらに本実施形態では、挿入糸30と他の挿入糸30との接触部の少なくとも一部においてもそれらの挿入糸30同士が接着され、挿入糸30と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部においても挿入糸30と伸縮糸20とが接着されている。
3.糸の構造
本実施形態の編地3において、地編糸10として混繊糸が使用されている。図7及び図8に示すように、地編糸10に使用される混繊糸は、1本の芯糸11と、その芯糸11の周囲に配置された複数本の被覆糸12とから形成されている。なお図7及び図8において、便宜上、芯糸11はハッチング付きの太い糸として描かれ、被覆糸12はそれぞれ1本線で描かれている。
本実施形態において芯糸11は熱融着性弾性糸である。芯糸11が弾性を有することにより、混繊糸に伸縮性が生じ、編地3に伸縮性が生じている。
複数本の被覆糸12は芯糸11の延長方向と同方向に延長されている。混繊糸がリラックス状態のとき(すなわち混繊糸を伸長させる張力が働いていないとき)は、被覆糸12は図7に示すように大きくうねっている。しかし、混繊糸が伸長状態のとき(すなわち混繊糸を伸長させる張力が働いているとき)は、被覆糸12は図8に示すようにリラックス状態のときよりもうねりが解消されている。
図7及び図8に示すように、複数本の被覆糸12は、芯糸11の延長方向に間隔を空けながら存在する複数の交絡部13において、芯糸11に絡み付いている。このように被覆糸12が芯糸11に絡み付くことによって、被覆糸12と芯糸11とが一体化されて1本の混繊糸となっている。交絡部13においては、例えば、被覆糸12が芯糸11に半周〜1周程度絡み付いたり、被覆糸12同士が絡み付いたりしている。
交絡部13と交絡部13との間の部分は、被覆糸12が芯糸11に絡み付いていない非交絡部となっている。このような非交絡部では、リラックス状態のときでも芯糸11の一部が被覆糸12の間から露出している。またこのような混繊糸では、伸長状態のときは、芯糸11の露出面積がさらに大きくなる。
上記のように、交絡部13は、芯糸11の延長方向にある程度の間隔を空けながら所々に存在している。交絡部13の間隔Lは、混繊糸がリラックス状態のとき(ただし、混繊糸の長さが伸長しない範囲で、芯糸11が直線状になるように引っ張られた状態のとき)で、例えば1.5mm以上3.0mm以下である。編地3においては混繊糸に張力が働き混繊糸が伸長しているが、そのときの交絡部13の間隔Lは例えば2.0mm以上5.0mm以下である。
なお、図7及び図8に示すように、交絡部13は芯糸11の延長方向にある程度の長さを有している。そのため、交絡部13の間隔Lとは、厳密には、交絡部13の長さ方向の中心位置同士の間隔のことである。
また、図7及び図8では、交絡部13が非交絡部より短い場合について描かれている。しかし、交絡部13が非交絡部より長い場合もあり得る。
また、図7及び図8に描かれている混繊糸は、本実施形態に使用可能な混繊糸の一例に過ぎない。被覆糸12のうねり具合や緩み方は、図7及び図8に示されている態様に限定されない。また、芯糸11と被覆糸12との間及び被覆糸12同士の間に隙間の大きさは、図7及び図8に示されている隙間よりも大きくても良いし小さくても良い。
このような混繊糸における芯糸11は、被覆糸12や伸縮糸20よりも低融点の、熱融着性弾性糸である。そのような芯糸11として好ましいのは低融点ポリウレタン弾性糸である。低融点ポリウレタン弾性糸の融点は例えば135℃以上165℃以下である。芯糸11は例えば18dtex以上22dtex以下である。
また、被覆糸12は芯糸11と熱融着されにくい糸であることが好ましい。被覆糸12の種類は限定されないが、例えば非弾性糸であり、さらに具体例を挙げればナイロン糸又はポリエステル糸である。被覆糸12がナイロン糸の場合、その融点は例えば210℃以上220℃以下である。また、被覆糸12がポリエステル糸の場合、その融点は例えば250℃以上260℃以下である。
1本の混繊糸における被覆糸12の本数は、例えば5本以上12本以下である。また、1本の芯糸11に対して使用される複数の被覆糸12を合計して、例えば30dtex以上44dtex以下となっている。
また、伸縮糸20は、上記の芯糸11よりも高融点の弾性糸である。より詳細な例としては、伸縮糸20は、ポリウレタン弾性糸で、非被覆糸である。伸縮糸20の融点は例えば200℃以上230℃以下である。伸縮糸20は例えば44dtex以上400dtex以下である。
また、挿入糸30として、上記の地編糸10と同様の混繊糸が使用されている。すなわち、挿入糸30は、低融点の熱融着性弾性糸である芯糸11と、芯糸11の延長方向に間隔を空けながら存在する交絡部13において芯糸11に絡み付いた複数の被覆糸12とからなる混繊糸である。2ウエール以上に渡り挿入されている挿入糸30の芯糸11が弾性糸であることにより、編地3にコース方向(すなわち、ヨコ方向、図4の左右方向)の伸縮性が生じている。
ここで、挿入糸30と地編糸10とは完全に同一の混繊糸であっても良い。また、挿入糸30と地編糸10とは完全に同一の混繊糸でなくても良く、例えば、芯糸11又は被覆糸12の材質、芯糸11又は被覆糸12の太さ、被覆糸12の本数等のいずれか1つ以上が異なっても良い。
4.レース地の製造方法
まずは編地3の材料となる糸が準備される。地編糸10及び挿入糸30として使用される混繊糸の製造方法は限定されないが、一例としては流体交絡法が採用される。流体交絡法では、芯糸11と被覆糸12とが流体の作用により交絡される。流体交絡法の代表例としてインターレース法及びタスラン法が知られている。
インターレース法では、既知のインターレースノズルに芯糸11と被覆糸12とが送られ、インターレースノズル内でこれらの糸の進行方向に対して直交する方向からエアーが送られ、芯糸11と被覆糸12とが交絡される。また、タスラン法では、既知のタスランノズルに芯糸11と被覆糸12とが送られ、タスランノズル内でこれらの糸の進行方向とほぼ同方向からエアーが送られ、芯糸11と被覆糸12とが交絡される。いずれの方法による場合も、混繊糸に撚りがかからずに芯糸11と被覆糸12とが交絡される。
このようにして製造された地編糸10及び挿入糸30、さらに伸縮糸20が使用されて、編地3が編成される。編地3の編成にはラッセル機等の既知の経編機が使用される。地編糸10及び伸縮糸20は経編機の地筬からフルセットで供給される。また、挿入糸30は、経編機のジャカード筬又は地筬からフルセットで供給される。
なお、編成中は糸に張力がかかっているが、編成が終わるとその張力が無くなるため、編成後の編地3は編成中よりも縮む。しかし、編成後の編地3に張力がかかると編地3は再び伸長する。
編成された編地3は、染色され、その後熱セットされる。熱セットは、地編糸10及び挿入糸30の芯糸11の融点以上かつその他の糸(すなわち地編糸10及び挿入糸30の被覆糸12並びに伸縮糸20)の融点よりも低い温度で行われる。上記のように、芯糸11の融点が135℃以上165℃以下で、伸縮糸20の融点が200℃以上230℃以下で、被覆糸12の融点が210℃以上の場合は、例えば175℃以上185℃以下の温度で熱セットされる。なお、芯糸11が完全に溶融してしまう温度ではなく、芯糸11が糸としての形状を残したまま表面が溶融して融着する程度の温度で熱セットが行われることが好ましい。
熱セットの間、編地3は伸長されており、編地3を構成する地編糸10も伸長されている。そのため、熱セット中の地編糸10の芯糸11は、リラックス状態のときよりも多く露出している。
このような熱セットによって地編糸10の芯糸11が溶融し、被覆糸12の間から露出している芯糸11が他の糸と融着される。その結果、上記のように、同じ地編糸10同士の接触部の少なくとも一部において地編糸10同士が接着され、地編糸10と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部において地編糸10と伸縮糸20とが接着され、地編糸10と挿入糸30との接触部の少なくとも一部において地編糸10と挿入糸30とが接着される。
さらに、熱セットによって挿入糸30の芯糸11も溶融し、被覆糸12の間から露出している芯糸11が他の糸と融着される。その結果、上記のように、挿入糸30と他の挿入糸30との接触部の少なくとも一部においてもそれらの挿入糸30同士が接着され、挿入糸30と伸縮糸20との接触部の少なくとも一部においても挿入糸30と伸縮糸20とが接着される。
以上のようにして編地3が完成すると、次に、カットライン4に沿って編地3がカットされて、レース地1が切り出される。カットは、作業者が行っても良いし、機械が行っても良い。ここで、芯糸11の熱融着性により上記のように糸同士が接着されているため、カット後のレース地1の縁部(スカラップ部7、曲線部8、直線部9等)にはほつれが生じにくい。そのため、レース地1のカット箇所に別生地をあてがうという処置が必要ない。
切り出されたレース地1の幅広部5に対して、膨出形状の型を用いたモールド加工が施される。それにより、幅広部5に、ブラジャー50のカップ部51に必要な膨出形状が形成される。その後、レース地1にパッドや肩紐等の必要な部材が取り付けられ、ブラジャー50が完成する。
5.効果
本実施形態のレース地1は、ブラジャー50のカップ部51の形状の幅広部5からブラジャー50のバック部52の形状の幅狭部6までが一体として編成されたものである。そのため、ブラジャー50のカップ部51からバック部52までを1枚のレース地1で装飾することができる。それにより、カップ部51用のレース地とバック部52用のレース地とを別々に製造してそれぞれブラジャー50に取り付ける場合と比べて、ブラジャー50が完成するまでの工数が少なくて済む。
また、本実施形態のレース地1では縁部において糸同士が接着されているため、縁部からのほつれが生じにくい。そのため編地3からレース地1を切り出した後に縁処理をする必要がない。
このように、本実施形態のレース地1によれば、ブラジャー50のカップ部51からバック部52にかけて装飾することができ、しかもブラジャー50が完成するまでの工数を減らすことができる。
また、本実施形態のレース地1では、レース地1を構成する地編糸10として、芯糸11と複数の被覆糸12とを有する混繊糸が使用されている。そして芯糸11は被覆糸12及び伸縮糸20より融点の低い熱融着糸である。このような地編糸10のため、芯糸11の融点以上かつ被覆糸12及び伸縮糸20の融点よりも低い温度で熱セットを行うことにより、被覆糸12及び伸縮糸20を損傷することなく地編糸10の芯糸11を同じ地編糸10の芯糸11及び他の伸縮糸20に接着することができる。
ここで、地編糸10では、複数の被覆糸12が芯糸11の延長方向と同方向に延びており、所々に存在する交絡部13で芯糸11に絡み付いている。上記のように、このような混繊糸ではリラックス状態のときでも芯糸11の一部が露出しており、伸長状態のときは芯糸11の露出面積がさらに大きくなる。そのため、芯糸11同士及び芯糸11と伸縮糸20との接着場所の数が多く、各接着場所における接着面積も大きい。その結果、芯糸11同士の接着及び芯糸11と伸縮糸20との接着が強固になされる。
その一方で、芯糸11が被覆糸12で被覆されているため、芯糸11が他の糸と過剰に接着されるおそれがない。また、交絡部13においてのみ被覆糸12が芯糸11に絡み付き、非交絡部では被覆糸12が芯糸11に絡み付いていない。そのため、非交絡部において、被覆糸12と芯糸11との間に若干の隙間があり、また被覆糸12同士の間にも若干の隙間がある。このように隙間があるため、混繊糸の風合いが良く、その混繊糸が地編糸10として使用されたレース地1も風合いが良い。
さらに本実施形態では、挿入糸30として、上記の地編糸10と同様の混繊糸、すなわち、低融点の熱融着性弾性糸である芯糸11と、芯糸11の延長方向に延びるとともに交絡部13において芯糸11に絡み付いた複数本の被覆糸12とからなる混繊糸が使用されている。そのため、地編糸10の芯糸11だけでなく挿入糸30の芯糸11も周囲の糸と融着されている。その結果レース地1のほつれ防止効果がさらに高くなっている。
6.変更例
以上の実施形態は例示であり、発明の範囲は以上の実施形態に限定されない。以上の実施形態に対し、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変更を行うことができる。
以下では複数の変更例について説明するが、上記実施形態に対して、複数の変更例のうちいずれか1つを適用しても良いし、複数の変更例のうちいずれか2つ以上を組み合わせて適用しても良い。
(1)変更例1
図4の編組織は本発明のレース地の編組織の一例に過ぎない。
上記実施形態では地編糸10が鎖編組織を形成しているが、地編組織はこれに限定されない。例えば、地編組織がチュール組織やパワーネット組織であっても良い。これらの地編組織を編成しつつ、ジャカード筬から供給される糸の組織を制御することにより、編地に透孔や厚地部を形成してレース地とすることができる。地編組織が鎖編組織以外の場合も、地編糸として上記のような混繊糸が使用されることが好ましい。
(2)変更例2
レース地1では少なくともその縁部において糸同士が接着されていれば良い。そこで、カットライン4及びその近傍の所定幅の部分においてのみ、地編糸10や挿入糸30として、上記実施形態のような熱融着性の芯糸11を有する混繊糸が使用されても良い。
(3)変更例3
レース地1において糸同士を接着するために使用される糸は、熱融着性のある糸であれば良く、上記の混繊糸に限定されない。例えば、芯糸の周りに被覆糸が螺旋巻きされた糸や、被覆糸で被覆されていない熱融着糸が使用されても良い。そのような熱融着性のある糸がレース地1を構成する少なくとも一部の糸として使用されていれば、糸同士を接着することができる。
(4)変更例4
上記実施形態において、2ウエール以上に渡り挿入される挿入糸30は、芯糸11と被覆糸12とからなる混繊糸でなくても良く、例えば被覆糸で被覆されていない低融点ポリウレタン弾性糸であっても良い。また、挿入糸30は熱融着性が無くても良く、例えば熱融着性の無い芯糸(例えば高融点ポリウレタン弾性糸)と被覆糸とからなる混繊糸や、被覆糸で被覆されていない高融点ポリウレタン弾性糸等であっても良い。また、挿入糸30は非弾性糸であっても良い。
(5)変更例5
編地には上記実施形態のような明確なカットラインが形成されていなくても良い。作業者が編地の任意の場所をカットして必要なレース地を切り出したり、編地の中に目印が設けられ作業者がその目印に基づいてカットして必要なレース地を切り出したりしても良い。
1…レース地、2…捨て部、3…編地、4…カットライン、5…幅広部、6…幅狭部、7…スカラップ部、8…曲線部、9…直線部、10…地編糸、11…芯糸、12…被覆糸、13…交絡部、20…伸縮糸、30…挿入糸、40…透孔、50…ブラジャー、51…カップ部、52…バック部

Claims (2)

  1. ブラジャーのカップ部の形状の幅広部からブラジャーのバック部の形状の幅狭部までが一体として編成され、
    少なくとも縁部において糸同士が接着され
    編目を形成する地編糸として、芯糸と複数の被覆糸とを有する混繊糸が使用され、
    複数の前記被覆糸は、前記芯糸の延長方向に間隔を空けながら存在する複数の交絡部において前記芯糸に絡み付き、
    前記芯糸は前記被覆糸よりも融点が低い熱融着糸であり、
    前記縁部において、前記芯糸が他の糸に接着されている、
    ブラジャー用レース地。
  2. 挿入糸が、前記地編糸が形成する地編組織の少なくとも一部において2ウエール以上に渡り挿入され、
    前記混繊糸が前記挿入糸としても使用されている、
    請求項に記載のブラジャー用レース地。
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