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JP6699229B2 - 樹脂組成物及び樹脂成形体 - Google Patents

樹脂組成物及び樹脂成形体 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物及び樹脂成形体に関する。
従来、樹脂組成物としては種々のものが提供され、各種用途に使用されている。例えば家電製品や自動車の各種部品、筐体等の樹脂成形体に使用されたり、また事務機器、電子電気機器の筐体などの樹脂成形体に使用されたりしている。
ポリカーボネート系樹脂は、耐衝撃性、耐熱性などに優れた熱可塑性樹脂であり、機械、自動車、電気、電子などの分野における部品、筐体等の樹脂成形体などとして広く用いられている。一方、ポリエチレンテレフタレート樹脂は、良好な成形流動性を示す樹脂である。
近年、樹脂組成物から得られる樹脂成形体の薄肉化が進んでおり、ポリカーボネート系樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂を含む樹脂組成物から得られる樹脂成形体の難燃性及び面衝撃強度の向上が求められている。
例えば、特許文献1には、芳香族ポリカーボネート樹脂、芳香族飽和ポリエステル樹脂、ポリオレフィン、ブタジエン系グラフト共重合体、アクリル酸エステルグラフト共重合体を含む樹脂組成物が開示されている。
例えば、特許文献2には、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム状重合体、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フェノール樹脂、リン酸エステル化合物、ポリアミド樹脂、有機装飾粘土鉱物を含む樹脂組成物が開示されている。
例えば、特許文献3には、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ガラス相転移点(Tg)が35℃未満の重合体、残炭素率15質量%以上の芳香族樹脂を含有する樹脂組成物が開示されている。
例えば、特許文献4には、リサイクルポリカーボネート及びリサイクルポリエチレンテレフタレートを含有するハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物を用いた複写機やプリンターの外装部品であって、前記難燃性樹脂組成物として、原生ポリカーボネート、リサイクルポリカーボネート、リサイクルポリエチレンテレフタレート、スチレン−アクリロニトリル−メタクリル酸グリシジルターポリマー、強靭化剤、難燃剤、難燃滴下防止剤、酸化防止剤、滑剤を含むことが開示されている。
特開昭60−130645号公報 特開2011−148851号公報 特開2011−195654号公報 特開2013−147651号公報
本発明の目的は、ポリカーボネート系樹脂と、ポリエチレンテレフタレート樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤とからなる樹脂組成物と比較して、得られる樹脂成形体の面衝撃強度及び難燃性が向上する樹脂組成物及び当該樹脂組成物を含む樹脂成形体を提供することにある。
請求項1に係る発明は、ポリカーボネート系樹脂と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体及びポリエチレンテレフタレート樹脂の反応物と、前記グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のポリエチレンテレフタレート樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤と、を含み、前記反応物中の前記ポリエチレンテレフタレート樹脂は、前記反応物の総量に対して、3質量%以上である樹脂組成物であり、前記グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体は、エチレン単位とグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単位とを含む共重合体である
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の樹脂組成物を含む樹脂成形体である。
請求項1に係る発明によれば、ポリカーボネート系樹脂と、ポリエチレンテレフタレート樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤とからなる樹脂組成物と比較して、得られる樹脂成形体の面衝撃強度及び難燃性が向上する樹脂組成物が提供される。
請求項2に係る発明によれば、ポリカーボネート系樹脂と、ポリエチレンテレフタレート樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤とからなる樹脂組成物により得られる樹脂成形体と比較して、面衝撃強度及び難燃性が向上した樹脂成形体が提供される。
ルーバー部強度試験で用いた試験片の模式平面図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
[樹脂組成物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、ポリカーボネート系樹脂と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体及びポリエチレンテレフタレート樹脂の反応物と、前記グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のポリエチレンテレフタレート樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤と、を含む樹脂組成物である。当該樹脂組成物においては、上記反応物中のポリエチレンテレフタレート樹脂が、上記反応物の総量に対して、3質量%以上である。
ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との反応物は、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のポリエチレンテレフタレート樹脂と比べて、高分子量化されていると考えられる。また、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体自体は、冷却によりゴム状の弾性体を有するエラストマーとして機能すると考えられる。このような、高分子量且つエラストマーとしての機能を有する当該反応物が樹脂組成物中に存在することで、上記反応物が存在しない場合と比べて、得られる樹脂成形体の面衝撃強度が向上する。さらに、上記反応物中のポリエチレンテレフタレート樹脂を上記反応物の総量に対して3質量%以上とすることで、樹脂組成物中により高分子量化した反応物が分散すると考えられるため、上記反応物が存在しない場合と比べて、得られる樹脂成形体の面衝撃強度がより向上する。
また、本実施形態の樹脂組成物中の有機リン系難燃剤及び難燃滴下防止剤は、樹脂成形体の難燃性の向上に寄与するものである。そして、これらの物質とグリシジル基含有ポリエチレン系樹脂との組み合わせにより、例えば、樹脂成形体が燃焼される際には、樹脂成形体の表面に炭化層が形成され易くなるため、樹脂成形体の難燃性が向上すると考えられる。
以下、本実施形態に係る樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
<反応物>
ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との反応物は、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂の末端基と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体のグリシジル基とが結合した反応物である。そして、当該反応物は、ポリエチレンテレフタレート樹脂同士が、グリシジル基含有ポリエチレン共重合体を介して結合した状態となるため、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のポリエチレンテレフタレート樹脂と比べて、高分子量化していると考えられる。
以下、ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との反応物を「反応物」と称する。また、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と反応したポリエチレンテレフタレート樹脂、すなわち反応物中のポリエチレンテレフタレート樹脂を「反応ポリエチレンテレフタレート樹脂」と称し、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のポリエチレンテレフタレート樹脂を「未反応ポリエチレンテレフタレート樹脂」と称する。また、「樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂」と称した場合は、反応及び未反応ポリエチレンテレフタレート樹脂の両方を指している。
反応ポリエチレンテレフタレート樹脂(反応物中のポリエチレンテレフタレート樹脂)は、反応物の総量に対して、3質量%以上であり、好ましくは3.5質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上15質量%以下である。反応ポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量が3質量%未満であると、上記範囲を満たす場合と比較して、樹脂組成物中に高分子量化した反応物(実質的には高分子量化したポリエチレンテレフタレート樹脂)の存在量が低下して、得られる樹脂成形体の面衝撃強度が低下する。なお、反応物中のポリエチレンテレフタレート樹脂が20質量%超の場合、3質量%以上20質量%以下の場合と同等の面衝撃強度が得られるが、反応物の生産性等が低下する場合がある。
樹脂組成物における反応ポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量は、以下の方法にて測定される。測定試料をクロロホルム溶解/洗浄操作を3回繰り返したときの不溶分を分取し、その不溶分について、更にHFIP(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール)溶解/洗浄操作を3回繰り返す。そして、HFIP不溶分を分取し、乾燥したものに膨潤溶媒としてCDCL3を添加した後、不溶物をゲルNMRにより測定する。
以下に、反応物の製造方法の一例を説明する。
例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との混合物を、二軸押出機等で溶融混練することで、ポリエチレンテレフタレート樹脂の末端基と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体のグリシジル基とが結合する等して、ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との反応物を含む溶融混練物が得られる。通常、投入したポリエチレンテレフタレート樹脂を全て反応させることは困難であるので、当該溶融混練物中には、反応物の他に、未反応ポリエチレンテレフタレート樹脂が含まれる。したがって、本実施形態の樹脂組成物の調製において、上記のような溶融混練物を用いれば、別途ポリエチレンテレフタレート樹脂を添加混合する必要はない。なお、共重合体の投入量にもよるが、溶融混練物中には、ポリエチレンテレフタレート樹脂と未反応のグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体が存在する場合もある。
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体は加熱による自己反応が起き易い物質であると考えられる。したがって、ポリエチレンテレフタレート樹脂を溶融混練した後、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体を添加し、溶融混練する方が、ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との混合物を溶融混練する場合又はグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体をポリエチレンテレフタレートより先に溶融混練する場合より、ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との反応性が向上し、反応ポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量が増加する点で好ましい。
樹脂組成物のその他の原料、特に有機リン系難燃剤の投入ついては、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体の溶融混練終了後又は溶融混練中(例えば、溶融混練時間の半分を経過した後)に行うことが好ましい。ポリエチレンテレフタレート樹脂及びグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体の溶融混練開始と同時または溶融混練時間の半分を経過する前に、樹脂組成物のその他の原料、特に有機リン系難燃剤を投入すると、自由体積の増加や添加時の溶融樹脂温度の低下等により、ポリエチレンテレフタレート樹脂とグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体との反応性が低下し、反応ポリエチレンテレフタレート樹脂が、反応物及び未反応ポリエチレンテレフタレートの合計量に対して、3質量%以上とならない場合がある。
溶融混練に使用する溶融混練機は、二軸押出機が好ましいが、これに制限されるものではなく、一軸押出機等、従来使用される溶融混練機等でも良い。溶融混練時の温度について、バレル(シリンダ)温度は、例えば240℃以上280℃以下の範囲が好ましく、ダイス温度は、例えば240℃以上280℃以下の範囲が好ましい。溶融混練時間は、原料の投入量等によって適宜設定されるものであるが、例えば二軸押出機であれば、平均滞留時間は10分以下であることが好ましい。
樹脂組成物中の反応物の含有量は、例えば、3質量%以上15質量%以下でることが好ましく、4質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。反応物の含有量が上記範囲を満たす方が、上記範囲を満たさない場合と比較して、樹脂の成型流動性が向上して、樹脂成形体の面衝撃強度が向上する場合がある。
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体は、エチレン単位とグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単位とを含む共重合体のことである。グリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単位は、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、ビニルグリシジルエーテル、(メタ)アクリルグリシジルエーテル、2−メチルプロペニルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、グリシジルシンナメート、イタコン酸グリシジルエステル及びN−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル]メタクリルアミド等のモノマーから誘導される構成単位が挙げられる。これらの中では、ガラス相転移点が0℃以下のポリエチレン系共重合体が得られる等の点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。なお「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタアクリルを意味する。
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体は、エチレン単位とグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル単位とから構成され、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体におけるグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が2質量%以上20質量%以下であり、ガラス相転移点が0℃以下であるポリエチレン系共重合体、又はエチレン単位とグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル単位とから構成されるポリエチレン系共重合体の主鎖に重合性ビニル単量体をグラフト重合した共重合体であることが好ましい。これらのグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体は、エチレン単位とグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル単位とから構成され、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体におけるグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が2質量%未満又は20質量%を超えるポリエチレン系共重合体と比較して、得られる樹脂成形体の耐衝撃性がより向上すると考えられる。なお、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体におけるグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量が2質量%未満であると、上記範囲を満たす場合と比較して、芳香族ポリカーボネート樹脂や芳香族ポリエステル樹脂の高分子量化が図られず、また、20質量%を超えると、上記範囲を満たす場合と比較して、樹脂組成物の流動性が低下すると考えられる。また、ガラス相転移点が0℃を超えると、ガラス相転移点が0℃以下の場合と比較して、得られる樹脂成形体の弾性が低下すると考えられる。
ポリエチレン系共重合体のガラス相転移点とは、以下のようにして測定されるガラス相転移点を意味する。すなわち、示差熱量測定装置((株)島津製作所製、示唆差走査熱量計 DSC−60)にて毎分10℃の昇温速度条件で熱量スペクトルを測定し、ガラス転移に由来するピークから接線法により求めた2つのショルダー値の中間値(Tgm)をガラス相転移点とする。
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体の製造方法としては、例えば、エチレン単位と、グリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル単位を構成するモノマーをリビング重合する方法等が挙げられる。このようなリビング重合の手法としては、例えば、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩などの鉱酸塩存在下でアニオン重合する方法、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法、有機希土類金属錯体を重合開始剤として重合する方法、α−ハロゲン化エステル化合物を開始剤として銅化合物の存在下で、ラジカル重合する方法などが挙げられる。
また、上記ポリエチレン系共重合体の主鎖に重合性ビニル単量体をグラフト重合した共重合体の製造方法は、例えば、重合性ビニル単量体を上記ポリエチレン系共重合体に加え、ラジカル重合によって一段または多段で重合させる方法が挙げられる。
重合性ビニル単量体としては、例えば、エステル系ビニル単量体単位、芳香族ビニル単量体単位、及びシアン化ビニル単量体単位等が挙げられる。エステル系ビニル単量体単位としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。シアン化ビニル単量体としては、例えば、アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体の重量平均分子量は、例えば、3000以上100000以下であることが好ましく、5000以上50000以下であることがより好ましい。グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体の重量平均分子量が3000未満の場合、上記範囲を満たしている場合と比較して、耐衝撃性が低下する場合があり、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体の重量平均分子量が100000を超える場合、上記範囲を満たしている場合と比較して、樹脂組成物への分散性が低下する場合がある。
重量平均分子量(及び数平均分子量)の測定は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、ヘキサフルオロイソプロパノール溶媒で行われる。重量平均分子量(及び数平均分子量)は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して算出される。重量平均分子量及び数平均分子量の測定については、以下、同様である。
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体の含有量は、例えば、樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリカーボネート系樹脂の合計量に対して、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。上記範囲を満たす方が、上記範囲を満たさない場合と比較して、得られる樹脂成形体の耐衝撃性が向上する場合がある。
樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量は、例えば、樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリカーボネート系樹脂の合計量に対して10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。また、樹脂組成物中の未反応ポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量は、例えば、樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリカーボネート系樹脂の合計量に対して10質量%以上50質量%以下でることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂及び未反応ポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量が上記範囲を満たす方が、上記範囲を満たさない場合と比較して、樹脂の成型流動性が向上する等して、樹脂成形体の面衝撃強度が向上する場合がある。
樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂の重量平均分子量は、例えば、5000以上100000以下であることが好ましい。また、本実施形態のポリエチレンテレフタレート樹脂の数平均分子量は、例えば、5000以上50000以下であることが好ましい。ポリエチレンテレフタレート樹脂の重量平均分子量が5000未満であり数平均分子量が5000未満の場合、上記範囲を満たしている場合と比較して、樹脂組成物の流動性が高くなり、樹脂成形体の加工性が低下する場合がある。また、ポリエチレンテレフタレート樹脂の重量平均分子量が100000を超え、数平均分子量が50000を超える場合、上記範囲を満たしている場合と比較して、樹脂組成物の流動性が低くなり、樹脂成形体の加工性が低下する場合がある。
樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂の酸価は、10eq/t以上15eq/t以下であることが好ましい。ポリエチレンテレフタレート樹脂の酸価が10eq/t以上15eq/t以下の場合、ポリエチレンテレフタレート樹脂の酸価が10eq/t未満の場合と比較して、グリシジル基と反応する末端基が多いため、ポリエチレンテレフタレート樹脂の高分子量化が図られ、樹脂成形体の面衝撃強度がより向上すると考えられる。また、ポリエチレンテレフタレート樹脂の酸価が15eq/tを超える場合と比較して、グリシジル基と過剰に反応することが抑制され、ポリエチレンテレフタレート成分のゲル化が抑制されると考えられる。そして、ポリエチレンテレフタレート成分のゲル化が抑制されることで、樹脂組成物の成形流動性の低下が抑制されるため、面衝撃強度がより向上すると考えられる。ポリエチレンテレフタレートの酸価は、固相重合により調整される。なお、酸化の測定方法については実施例の欄で説明する。
樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂は、市場から回収した回収ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、リサイクルPET樹脂と呼ぶ場合がある)を含むことが好ましい。リサイクルPET樹脂は、市場に出る前のPET樹脂と比較して、加水分解が進行しているため、10eq/t以上15eq/t以下の酸価を有するPET樹脂となり易い。このため、樹脂成形体の面衝撃強度が向上すると考えられる。
リサイクルPET樹脂は、例えば、PET樹脂の樹脂成形体を市場より回収し、乾式若しくは湿式破砕機などの破砕機などを用いて粉砕することにより生成される。リサイクルPET樹脂の含有量は、例えば、樹脂組成物中に含まれる芳香族ポリエステル樹脂(B)の30%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。リサイクルPET樹脂の含有量が30%以上の場合、当該範囲を満たさない場合と比較して、樹脂成形体の引張破断伸度が低下する場合がある。
<ポリカーボネート系樹脂>
ポリカーボネート系樹脂は、芳香族ポリカーボネート、ポリオルガノシロキサン含有芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、脂環式ポリカーボネートなどが挙げられる。樹脂成形体の面衝撃強度の点等から、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂は、例えばビスフェノールA型、Z型、S型、MIBK型、AP型、TP型、ビフェニル型、ビスフェノールA水添加物型のポリカーボネート等が挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂は、例えば、二価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される。
二価フェノールとしては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル及びビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
カーボネート前駆体としては、例えば、カルボニルハライド、カルボニルエステル、及びハロホルメート等が挙げられ、より具体的には、ホスゲン、二価フェノールのジハロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等が挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば、50000以上600000以下であることが好ましい。ポリカーボネート系樹脂の重量平均分子量が50000以上600000以下である場合、上記範囲を満たさない場合と比較して、樹脂成形体の面衝撃強度がより向上する場合がある。また、ポリカーボネート系樹脂の数平均分子量(Mn)は、例えば、10000以上30000以下であることがより好ましい。ポリカーボネート系樹脂の数平均分子量が10000未満であると、樹脂組成物の流動性が過剰になり、樹脂成形体の加工性が低下する場合があり、ポリカーボネート系樹脂の数平均分子量が30000を超えると、樹脂組成物の流動性が低下し、樹脂成形体の加工性が低下する場合がある。
ポリカーボネート系樹脂の含有量は、例えば、樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリカーボネート系樹脂の合計量に対して60質量%以上90質量%以下の範囲が好ましく、40質量%以上80質量%以下の範囲がより好ましい。ポリカーボネート系樹脂の含有量が上記範囲を満たす方が、上記範囲を満たさない場合と比較して、樹脂組成物の成型流動性が向上する等して、樹脂成形体の面衝撃強度が向上する場合がある。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂の末端水酸基濃度は、10μeq/g以上15μeq/g以下であることが好ましい。ポリカーボネート系樹脂の末端水酸基濃度が10μeq/g以上15μeq/g以下である場合、ポリカーボネート系樹脂の末端水酸基濃度が10μeq/g未満の場合と比較して、得られる樹脂成形体の面衝撃強度がより向上する場合がある。また、ポリカーボネート系樹脂の末端水酸基濃度が15μeq/gを超える場合と比較して、樹脂組成物の成形流動性の低下が抑制され、面衝撃強度がより向上する場合がある。ポリカーボネート系樹脂の末端水酸基濃度は、バージン(未使用)の樹脂においては重合工程の末端封止剤添加量により調整される。また市場から回収した回収ポリカーボネート系樹脂(以下、リサイクルPC樹脂と呼ぶ場合がある)においては、市場での使用状態により変化する。なお、末端水酸基濃度の測定方法については実施例の欄で説明する。
本実施形態のポリカーボネート系樹脂は、リサイクルPC樹脂を含むことが好ましい。リサイクルPC樹脂は、市場に出る前のポリカーボネート系樹脂と比較して、加水分解が進行しているため、10μeq/g以上15μeq/g以下の末端水酸基濃度を有するポリカーボネート系樹脂となり易い。このため、樹脂成形体の面衝撃強度が向上すると考えられる。
リサイクルPC樹脂は、例えば、ポリカーボネート系樹脂の樹脂成形体を市場より回収し、乾式若しくは湿式破砕機などの破砕機などを用いて粉砕することにより生成される。リサイクルPC樹脂の含有量は、例えば、樹脂組成物中に含まれるポリカーボネート系樹脂の10%以上90%以下の範囲が好ましく、20%以上80%以下の範囲がより好ましい。リサイクルPC樹脂の含有量が10%以上90以下の場合、当該範囲を満たさない場合と比較して、樹脂成形体の耐衝撃性がより向上すると考えられる。
<有機リン系難燃剤>
有機リン系難燃剤としては、芳香族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、ホスフィン酸塩、及びトリアジン骨格を有するポリリン酸塩等が挙げられる。有機リン系難燃剤としては、合成したものを用いてもよいし市販品を用いてもよい。有機リン系難燃剤の市販品としては、大八化学工業社製の「CR−741」、クラリアント社製の「AP422」、燐化学工業社製の「ノーバエクセル140」等が挙げられる。
<難燃滴下防止剤>
難燃滴下防止剤は、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素系樹脂が挙げられる。難点滴下防止剤により、樹脂成形体の燃焼時の樹脂だれ(ドリップ)が抑えられる。
<その他の成分>
本実施形態における樹脂組成物は、得られる樹脂成形体の面衝撃強度及び難燃性が損なわれない範囲で、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、加水分解防止剤、酸化防止剤、充填剤等が挙げられる。
加水分解防止剤としては、例えば、カルボジイミド化合物、オキソゾリン系化合物が挙げられる。カルボジイミド化合物としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ナフチルカルボジイミド等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、アミン系、リン系、イオウ系、ヒドロキノン系、キノリン系酸化防止剤等が挙げられる。
充填剤としては、例えば、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土などのクレイ、タルク、マイカ、モンモリナイト等が挙げられる。
[樹脂成形体]
本実施形態に係る樹脂成形体は、前述の本実施形態に係る樹脂組成物を含んで構成されている。例えば、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、熱プレス成形などの成形方法により、前述の本実施形態に係る樹脂組成物を成形して、本実施形態に係る樹脂成形体が得られる。本実施形態においては、樹脂成形体における各成分の分散性等の点から、本実施形態の樹脂組成物を射出成形して得られたものであることが好ましい。
前記射出成形は、例えば、日精樹脂工業製「NEX150」、日精樹脂工業製「NEX70000」、東芝機械製「SE50D」等の市販の装置を用いて行う。この際、シリンダ温度としては、例えば170℃以上280℃以下とすることが好ましい。また、金型温度としては、生産性等の点から、30℃以上120℃以下とすることが好ましい。
本実施形態に係る樹脂成形体は、電子・電気機器、家電製品、容器、自動車内装材などの用途に好適に用いられる。より具体的には、家電製品や電子・電気機器などの筐体、各種部品など、ラッピングフィルム、CD−ROMやDVDなどの収納ケース、食器類、食品トレイ、飲料ボトル、薬品ラップ材などであり、中でも、電子・電気機器の部品に好適である。特に、電子・電気機器の部品は、高い耐衝撃性及び難燃性が要求される。そして、前述の樹脂組成物により得られる本実施形態の樹脂成形体は、ポリカーボネート系樹脂と、ポリエチレンテレフタレート樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤とからなる樹脂組成物により得られる樹脂成形体と比較して、面衝撃強度及び難燃性が向上する。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(ポリカーボネート系樹脂)
実施例又は比較例で使用したポリカーボネート系樹脂(以下、PC樹脂と呼ぶ)は、飲料ボトル由来のリサイクルPC樹脂である。
(ポリエチレンテレフタレート樹脂)
実施例又は比較例で使用したポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PET樹脂と呼ぶ)は、PET製の飲料ボトル由来のリサイクルPET樹脂である。
表1に、PC樹脂の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)、Mw/Mn、末端水酸基濃度、PET樹脂の酸価をまとめた。
<末端水酸基濃度測定>
PC樹脂の末端水酸基濃度(μeq/g)は、PC樹脂1g中に存在するフェノール性末端水酸基の個数を示すものであり、測定方法は、四塩化チタン/酢酸法による比色定量(Macromol.Chem.88215(1965)に記載の方法)である。
<酸価測定>
PET樹脂の酸価測定を以下の手順で行った。
(試料の調整)
試料を粉砕し、70℃で24時間、真空乾燥を行った後、天秤を用いて0.20±0.0005gの範囲に秤量した。そのときの重量をW(g)とした。試験管にベンジルアルコール10mlと秤量した上記試料を加え、試験管を205℃に加熱したオイルバスに浸し、ガラス棒で攪拌しながら試料を溶解した。溶解時間を3分間、5分間、7分間としたときのサンプルをそれぞれA、B、Cとした。次いで、新たに試験管を用意し、ベンジルアルコールのみを入れ、同様の手順で処理し、溶解時間を3分間、5分間、7分間としたときのサンプルをそれぞれa、b、cとした。
(滴定)
予めファクターの分かっている0.04mol/l水酸化カリウム溶液(エタノール溶液)を用いて、上記サンプルの滴定を行った。指示薬はフェノールレッドを用い、上記サンプルが黄緑色から淡紅色に変化したところを終点とし、終点時の水酸化カリウム溶液の滴定量(ml)を求めた。サンプルA、B、Cの滴定量をXA、XB、XC(ml)とし、サンプルa、b、cの滴定量をXa、Xb、Xc(ml)とした。
(酸価の算出)
各溶解時間に対しての滴定量XA、XB、XCを用いて、最小2乗法により、溶解時間0分での滴定量V(ml)を求めた。同様にXa、Xb、Xcを用いて、滴定量V0(ml)を求めた。次いで、次式に従い、酸価を求めた。
酸価(eq/t)=[(V−V0)×0.04×NF×1000]/W
NF:0.04mol/l水酸化カリウム溶液のファクター
W:試料重量(g)
Figure 0006699229
(グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体)
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体はARKEMA社製「AX8900」であり、グリシジルメタアクリレート/エチレン/メチルアクリレート共重合体である。その組成比は、グリシジルメタアクリレート/エチレン/メチルアクリレートが8/68/24(質量%)である。グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体のガラス相転移点(Tg)は−33℃であった。
(実施例1)
PET樹脂を78.95質量部と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体を21.05質量部とをタンブラーで混合した後、ベント付2軸押出機(日本製鋼所社製:TEX‐30α)にて、バレル(シリンダ)温度およびダイス温度260℃、スクリュー回転数240rpm、ベント吸引度100MPa、並びに吐出量10kg/hで溶融混練して、ペレットを得た。得られたペレットを90℃で4時間、熱風乾燥器を用いて乾燥し、これを溶融混練物C−1とした。
当該溶融混練物C−1には、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体とPET樹脂との反応物、及びグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のPET樹脂が含まれており、反応物中の反応PET樹脂は、反応物総量に対して、5.8質量%であった。含有量の測定方法は前述した通りである。
次に、PC樹脂を70質量部と、溶融混練物C−1を38質量部と、難燃滴下防止剤(商品名「A−3800」、ポリテトラフルオロエチレン含量50%、三菱レイヨン社製)を1質量部と、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、商品名「Irganox1076」、BASF社製)を0.2質量部とをタンブラーで混合した後、ベント付2軸押出機にて、バレル(シリンダ)温度およびダイス温度260℃、スクリュー回転数240rpm、ベント吸引度100MPa、並びに吐出量10kg/hで溶融混練した。さらに、芳香族縮合リン酸エステル難燃剤(商品名「CR−741」、燐分9%、大八化学工業社製)を溶融混練中に追加添加した。具体的には、ベント付2軸押出機のバレルは長手方向(原料押出方向)に14つのセグメントに分かれており、8つ目のセグメント上に設けた投入口より、上記芳香族縮合リン酸エステル難燃剤を15質量部添加した。
そして、2軸押出機から吐出された樹脂をペレット状にカッティングした。得られたペレット状の樹脂組成物を90℃で4時間、熱風乾燥機を用いて乾燥した後、射出成形機(製品名「NEX500」、東芝機械社製)により、シリンダ温度260℃、金型温度60℃で射出成型し、樹脂成形体(評価用試験片)を得た。
(実施例2)
PET樹脂を78.95質量部、ベント付2軸押出機に投入し、また5つ目のセグメント上に設けた投入口より、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体を21.05質量部、2.1kg/hで添加しながら、バレル温度およびダイス温度260℃、スクリュー回転数240rpm、ベント吸引度100MPa、並びに吐出量10kg/hで溶融混練して、ペレットを得た。得られたペレットを90℃で4時間、熱風乾燥器を用いて乾燥し、これを溶融混練物C−2とした。当該溶融混練物C−2における反応物中の反応PET樹脂は、反応物総量に対して、12.8質量%であった。
上記溶融混練物C−2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂成形体(評価用試験片)を得た。
(実施例3)
PET樹脂を30質量部、2,42kg/hでベント付2軸押出機に投入し、5つ目のセグメント上に設けた投入口より、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体を8質量部、0.64kg/hで添加し、7つ目のセグメント上に設けた投入口より、PC樹脂を70質量部と、難燃滴下防止剤(商品名「A−3800」、ポリテトラフルオロエチレン含量50%、三菱レイヨン社製)を1質量部と、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、商品名「Irganox1076」、BASF社製)を0.2質量部とを、1.21kg/hで添加し、さらに10個目のセグメント上に設けた投入口より、芳香族縮合リン酸エステル難燃剤(商品名「CR−741」、燐分9%、大八化学工業社製)を15質量部、1.21kg/hで添加して、バレル温度およびダイス温度260℃、スクリュー回転数240rpm、ベント吸引度100MPa、並びに吐出量10kg/hで溶融混練した。そして、2軸押出機から吐出された樹脂をペレット状にカッティングした。得られたペレット状の樹脂組成物を90℃で4時間、熱風乾燥機を用いて乾燥した。
当該ペレット状の樹脂組成物中には、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体とPET樹脂との反応物、及びグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のPET樹脂が含まれており、反応物中の反応PET樹脂は、反応物総量に対して、14.8質量%であった。
当該ペレット状の樹脂組成物を射出成形機(製品名「NEX500」、東芝機械社製)により、シリンダ温度260℃、金型温度60℃で射出成型し、樹脂成形体(評価用試験片)を得た。
(実施例4)
PC樹脂を70質量部と、PET樹脂を30質量部と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体を8質量部と、難燃滴下防止剤(商品名「A−3800」、ポリテトラフルオロエチレン含量50%、三菱レイヨン社製)を1質量部と、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、商品名「Irganox1076」、BASF社製)を0.2質量部とをタンブラーで混合した後、ベント付2軸押出機に投入し、8つ目のセグメント上に設けた投入口より、芳香族縮合リン酸エステル難燃剤(商品名「CR−741」、燐分9%、大八化学工業社製)を15質量部、1.21kg/hで添加して、溶融混練を行った。溶融混練条件は、2つ目〜7つ目のセグメントを高温混練(バレル(シリンダ)温度270℃)とし、8つ目〜14つ目のセグメントを低温混練(バレル(シリンダ)温度260℃)とし、スクリュー回転数240rpm、ベント吸引度100MPa、並びに吐出量10kg/hとした。そして、2軸押出機から吐出された樹脂をペレット状にカッティングした。得られたペレット状の樹脂組成物を90℃で4時間、熱風乾燥機を用いて乾燥した。
当該ペレット状の樹脂組成物中には、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体とPET樹脂との反応物、及びグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のPET樹脂が含まれており、反応物中の反応PET樹脂は、反応物総量に対して、3.4質量%であった。
当該ペレット状の樹脂組成物を射出成形機(製品名「NEX500」、東芝機械社製)により、シリンダ温度260℃、金型温度60℃で射出成型し、樹脂成形体(評価用試験片)を得た。
(実施例5)
スクリュー回転数240rpmから200rpmに変えたこと以外は、実施例4と同じ条件で、ペレット状の樹脂組成物を得た。当該ペレット状の樹脂組成物中には、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体とPET樹脂との反応物、及びグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のPET樹脂が含まれており、反応物中の反応PET樹脂は、反応物総量に対して、3質量%であった。
当該ペレット状の樹脂組成物を射出成形機(製品名「NEX500」、東芝機械社製)により、シリンダ温度260℃、金型温度60℃で射出成型し、樹脂成形体(評価用試験片)を得た。
(比較例1)
PC樹脂を70質量部と、PET樹脂を30質量部と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体を8質量部と、難燃滴下防止剤(商品名「A−3800」、ポリテトラフルオロエチレン含量50%、三菱レイヨン社製)を1質量部と、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、商品名「Irganox1076」、BASF社製)を0.2質量部とをタンブラーで混合した後、ベント付2軸押出機に投入し、3つ目のセグメント上に設けた投入口より、芳香族縮合リン酸エステル難燃剤(商品名「CR−741」、燐分9%、大八化学工業社製)を15質量部、1.21kg/hで添加して、バレル温度およびダイス温度260℃、スクリュー回転数240rpm、ベント吸引度100MPa、並びに吐出量10kg/hで、溶融混練を行った。そして、2軸押出機から吐出された樹脂組成物をペレット状にカッティングした。得られたペレット状の樹脂組成物を90℃で4時間、熱風乾燥機を用いて乾燥した。
当該ペレット状の樹脂組成物中には、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体とPET樹脂との反応物、及びグリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のPET樹脂が含まれており、反応物中の反応PET樹脂は、反応物総量に対して、2.8質量%であった。
(比較例2)
グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体を添加しなかったこと以外は、比較例1と同じ条件で、所定の樹脂成形体(評価用試験片)を得た。
<評価・試験>
得られた評価用試験片を用いて、以下の評価及び試験を行った。表2に、実施例1〜5、比較例1〜2の樹脂組成物の組成(全て質量部にて表示)、反応PET樹脂の含有量、及び以下の試験の結果をまとめた。
<難燃性の試験>
UL−94におけるVテスト用UL試験片(厚み0.8mm、1.5mm)を用い、UL−94に規定の方法に準拠して、UL−Vテストを実施し、試験片の燃え難さの度合いを測定した。ここで、UL−94規格の難燃性の度合いは、難燃性の低い順から高い順に、not−V,V−2,V−1,V−0,5VBになっている。
<耐熱性の試験>
試験片に、ASTM D648の試験方法規格で定められた荷重(1.8MPa)を与えた状態で、評価用試験片の温度を上げていき、たわみの大きさが規定の値になる温度(荷重たわみ温度:DTUL)を測定した。これを耐熱温度として評価した。
<引張強度及び引張り破断伸度の試験>
試験片の引張強度及び引張り破断伸度を、JIS K−7113に準じて測定した。尚、成形体として、射出成形により得られたJIS1号試験片(厚さ4mm)を用いた。引張強度の数値が大きいほど、引張強度に優れていることを示し、引張り破断伸度の数値が大きいほど、引張り破断伸度に優れていることを示す。
<耐衝撃性の試験>
ISO多目的ダンベル試験片をノッチ加工したものを用い、ISO−179に準拠して、デジタル衝撃試験機(東洋精機製、DG−5)により、持ち上げ角度150度、使用ハンマー2.0J、測定数n=10の条件で、MD方向にシャルピー耐衝撃強度(単位:kJ/m)を測定した。シャルピー耐衝撃強度の数値が大きいほど、耐衝撃性に優れていることを示す。
<面衝撃強度の試験>
射出成型により60mm×60mm、厚み2mm、及び1.8mmの平板を作成した。各平板の中央部に10mm×10mmの角穴を切削加工した試験片を作製した。該試験片の中央部に、直径50mm、重さ500gの鋼球を、高さ0.7m〜2mの範囲で落下衝突させ、以下の条件で、面衝撃強度を評価した。この面衝撃強度の試験を各高さで3回行った。なお、1.3mの鋼球の落下高さで○の評価となることが実用上好ましいと言える。
○:試験片の角穴周囲に全く亀裂が発生しない。
△:試験片の角穴周囲に1箇所〜3箇所の亀裂発生。
×:試験片が複数に破断する。
<ルーバー部(開口部)強度の試験>
射出成型機を用いて、図1に示す格子状のルーバー部10(開口部)を有する、厚み2mm、及び1.8mmの試験片1を成形した。図1に示す試験片1の中央部に、直径50mm、重さ500gの鋼球を、高さ1.3mから落下衝突させ、以下の条件で、ルーバー部強度を評価した。このルーバー部強度の試験を3回行った。なお、1.3mの鋼球の落下高さで○の評価となることが実用上好ましいと言える。
○:試験片の割れ発生なし、又は厚み方向1mm以下の微小なひび割れのみ発生。
△:ルーバー部周囲に破断が1〜2箇所発生。
×:ルーバー部周囲に破断が3箇所以上発生。
Figure 0006699229
表2から分かるように、PC樹脂と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体及びPET樹脂の反応物と、未反応PET樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤とを有する樹脂組成物から得られた実施例1〜5及び比較例1の樹脂成形体は、PC樹脂と、PET樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤とから構成された樹脂組成物から得られた比較例2の樹脂成形体と比較して、面衝撃強度及び難燃性が向上した。また、反応物中の反応PET樹脂が、反応物及び未反応PET樹脂の合計量に対して、3質量%以上である実施例1〜5の樹脂成形体は、3質量%未満である比較例1の樹脂成形体と比較して、より面衝撃強度が向上していた。

Claims (2)

  1. ポリカーボネート系樹脂と、グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体及びポリエチレンテレフタレート樹脂の反応物と、前記グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体と未反応のポリエチレンテレフタレート樹脂と、有機リン系難燃剤と、難燃滴下防止剤と、を含み、
    前記反応物中のポリエチレンテレフタレート樹脂は、前記反応物の総量に対して、3質量%以上であり、
    前記グリシジル基含有ポリエチレン系共重合体は、エチレン単位とグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単位とを含む共重合体であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする樹脂成形体。
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