JP6631952B2 - 木材処理方法 - Google Patents
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Description
図1及び図2は、本実施形態に係る木材処理方法の一例を模式的に示す図である。
なお、以下の実施形態における含水率は、乾量基準含水率である。
本実施形態に係る木材処理方法は、含水率25%以下の乾燥木材からなる被処理木材1を、高圧高温水蒸気を供給して容器10内において加熱処理し、容器10内から取り出した木材1Aを、含水率25%以下となるように乾燥させる構成とされている。
また、被処理木材1としては、長尺角柱状とされたフリッチ材としてもよい。また、この被処理木材1は、種々の樹種からなるものでもよい。また、この被処理木材1の長さ、厚さ及び幅寸法は、処理後や集成後になされる研磨等による寸法調整を考慮して適宜、設定された寸法としてもよい。なお、被処理木材1としては、長尺角柱状とされたものに限られず、平板状とされたものや、その他、種々の形状とされたものとしてもよい。
まず、図2(b)に示すように、被処理木材1を容器10内に収納して密閉し、容器10内に高圧高温水蒸気を供給して被処理木材1を加熱処理する加熱処理工程を実行する(ステップ100)。図例では、容器10内に、複数本の被処理木材1を複数列状に横並びに配し、かつ複数段状に積み重ねるように配した例を示している。また、隣り合う被処理木材1同士の間に隙間が形成されるように配した例を示している。また、図例では、複数本の被処理木材1を、横方向に間隔を空けてかつ上下方向に桟部材2を介在させて配した例を示している。なお、容器10内における被処理木材1の配置態様は、このような態様に限られず、その他、種々の変形が可能である。
本実施形態では、容器10内の温度が120℃以上となるように容器10内に高圧高温水蒸気を供給して被処理木材1を容器10内において加熱処理する構成としている。
また、容器10内に高圧高温水蒸気を間欠的に供給する態様としてもよい。また、容器10内の温度が上記のような加熱目標温度となれば、所定時間が経過するまで加熱処理工程を継続させる保持工程を実行するようにしてもよい。
本実施形態では、容器10内を降圧して容器10内の温度が70℃以下となるように、加熱処理後の木材1Aを冷却する構成としている。この際、水蒸気供給管の開閉弁を閉とし、排気管の開閉弁を開放させ、容器10内の雰囲気圧力が大気圧となるまで降圧するようにしてもよい。この際、容器10内の圧力が急激に変動しないように徐々に降圧するようにしてもよい。また、大気圧となれば、容器10の排気弁を開放(または閉鎖)させた状態で、容器10内の温度が70℃以下となるまで放置して冷却するようにしてもよい。
また、例えば、容器10内の圧力(ゲージ圧)が−0.06MPa〜−0.1MPa程度となるように容器10内を減圧するようにしてもよく、好ましくは、−0.08MPa以下となるように容器10内を減圧するようにしてもよい。また、加熱処理後の木材1Aの心部の温度が80℃以下となるように冷却するようにしてもよく、好ましくは、60℃以下となるように冷却するようにしてもよい。
このような乾燥装置15としては、乾燥装置15内の加熱管に蒸気を供給して乾燥装置15内の温度を段階的に上昇させながら、乾燥装置15内の湿度(相対湿度)を段階的に低下させるように調整する制御がなされる公知の蒸気式乾燥装置としてもよい。また、このような乾燥装置15としては、その他、ヒートポンプ式の除湿機を設けた除湿式乾燥装置や、減圧と加熱とによって乾燥する減圧式乾燥装置などの公知の乾燥装置としてもよく、また、熱風や輻射式ヒータを用いた乾燥等でもよい。
つまり、含水率25%以下の乾燥木材からなる被処理木材1を、高圧高温水蒸気を供給して容器10内において加熱処理し、容器10内から取り出した木材1Aを、含水率25%以下となるように乾燥させる構成としている。従って、含水率が25%超、例えば、35%以上の生材(生木)等を高圧高温水蒸気処理した後に乾燥させる方法と比べて、高圧高温水蒸気処理後の含水率を低くすることができ、乾燥させた後の割れや反り等を効果的に抑制することができる。また、高圧高温水蒸気処理した後の木材1Aの乾燥時間の短縮化を図ることができる。また、乾燥された処理木材1Bの含水率が低いため、種々の用途に用いることができる。また、生木を被処理木材とする方法と比べて、輸送や保管の際における取扱性を向上させることもできる。
また、本実施形態では、加熱処理を施した後、容器10内を降圧して容器10内の温度が70℃以下となるように、加熱処理後の木材1Aを冷却する構成としている。従って、容器10内を降圧することで、加熱処理後の木材1A内部の水分の沸点が低下し、その水分が沸騰・気化する際の気化熱で加熱処理後の木材1Aの冷却を効果的に行うことができる。また、容器10外との温度差が比較的に小さくなるように冷却した後に、容器10内から加熱処理後の木材1Aが取り出されることとなる。従って、容器10内から木材1Aを取り出した際における温度変化を小さくすることができ、冷却後における割れ等を効果的に抑制することができる。
各実施例及び比較例では、同種の木材(イエローバーチ)、同様の寸法(長さ寸法:620mm、厚さ寸法:35mm、幅寸法:110mm)及び同数(100本)の被処理木材を、幅方向に隙間を設けて複数列状に、かつ桟部材を介して多段状に容器内に配した。
また、各実施例では、被処理木材を、含水率15%の乾燥木材とし、比較例では、含水率70%の生材とした。
また、加熱処理後の冷却工程として、実施例1では、容器内が大気圧(100℃)となるまで徐々に排気する排気冷却を行った。実施例2及び比較例では、容器内が大気圧(100℃)となるまで徐々に排気した後、真空発生源を起動させて容器内の温度が所定の冷却目標温度(70℃)となるまで吸引排気して減圧する排気・減圧冷却を行った。
上記のように加熱処理・冷却され、容器内から取り出された各実施例及び比較例の木材の表面を、15分経過後に目視観察し、表面に割れ(幅0.5mm以上で長さ5mm以上の割れ)が発生している本数(不良発生本数)を確認した。結果は、図3に示すように、実施例1では、7本、実施例2では、3本、比較例では、3本であった。
上記結果から明らかなように、被処理木材を乾燥木材とした各実施例は、比較例よりも乾燥に要した時間が短く、乾燥後(処理後)の不良発生本数が少なく、良好な結果となった。また、排気・減圧冷却した実施例2は、実施例1よりも乾燥に要した時間が短く、また、不良発生本数が少なく、より良好な結果となった。
1A 木材(容器内から取り出した木材)
10 容器
Claims (2)
- 含水率25%以下の乾燥木材からなる被処理木材を、高圧高温水蒸気を供給して容器内において加熱処理する工程と、前記容器内が大気圧となるまで排気した後に、該容器内を減圧する真空発生源を起動させて前記容器内の温度が70℃以下となるように該容器内を降圧して前記加熱処理後の木材を冷却する工程と、該容器内から取り出した木材を、含水率25%以下となるように乾燥させる工程と、を備えていることを特徴とする木材処理方法。
- 請求項1において、
前記容器内の温度が120℃以上となるように前記容器内に高圧高温水蒸気を供給して前記被処理木材を該容器内において加熱処理することを特徴とする木材処理方法。
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