JP6650594B2 - 木材処理方法及び木材処理装置 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1には、木材を高圧蒸気釜内部において高圧蒸気処理した後、水を供給して木材を水没させてから降温降圧処理する方法の開示がある。
なお、以下の実施形態では、本実施形態に係る木材処理装置を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
容器本体11には、被処理木材2を収容した水槽18が載置されるプレート状の載置部が設けられている。図例では、この載置部を、ローラー13を介して出し入れ自在とした例を示している。
開閉蓋12は、適宜の緊締手段によって、容器本体11を気密的に封止し、かつ容器本体11に対して着脱自在または開閉自在とされている。
また、容器本体11の上部には、容器10内を減圧する真空発生源16に接続された吸引管が接続されている。この真空発生源16としては、真空ポンプとしてもよく、エジェクタ装置等としてもよい。また、容器本体11の上部には、容器10内からの水蒸気乃至はガスを排出する排気管等が接続されている。
これら各管路には、開閉弁(ON/OFF弁)がそれぞれに設けられている。
なお、容器10には、容器10内の温度を測定する温度センサーや、圧力を測定する圧力センサー等が設けられている。
この制御部17には、例えば、CPU等の制御回路や、メモリ等によって構成され、後記する基本動作例を含む各種動作プログラム等を記憶する記憶部等が設けられている。
この制御部17によって後記する基本動作(本実施形態に係る木材処理方法)の実行がなされる。
まず、容器10内に、上記したように被処理木材2が配置された水槽18を収容させ、水槽18に水を供給し、容器10内において被処理木材2を水に浸漬させた状態とする(ステップ100)。つまり、本実施形態では、容器10内の水槽18内において被処理木材2を水に浸漬させるようにしている。この際、給水元14に接続された給水管の開閉弁を水槽18内が所定の満水レベルになるまで開放させて給水するようにしてもよい。
また、水に浸漬された被処理木材2を、水没させた状態とする浮き上がり防止部材を設けるようにしてもよい。例えば、浮き上がり防止部材としての重しや適宜の桟等によって被処理木材2を上方側から押さえつけるような態様としてもよく、また、浮き上がり防止部材としての金属製籠やワイヤー等によって被処理木材2を拘束するような態様としてもよい。
また、この加熱処理工程においては、容器10内が所定の温度となるように高圧高温水蒸気を供給するようにしてもよい。また、容器10内の水温が所定の温度となるように高圧高温水蒸気を供給するようにしてもよい。
この加熱処理工程における目標となる処理温度(容器10内の雰囲気温度)は、105℃以上としてもよく、例えば、この処理温度を、105℃〜160℃程度、好ましくは120℃前後としてもよい。
なお、この加熱処理工程は、被処理木材2が心部まで均一に着色されるように、所定の加熱処理時間が経過するまで実行するようにしてもよい。
また、高圧高温水蒸気を容器10内に導入する際には、排気管の開閉弁を間欠的に開放させたり、または、排気管に流量調整弁を設け、僅かに排気(リーク)させながら導入したりする態様等としてもよい。
この保水材19としては、水蒸気の透過性を有し、高温高湿雰囲気への耐性を有したものであればよく、また、水槽18の気化(蒸発)した水を結露させるものとしてもよい。例えば、この保水材19として、織布や不織布、各種発泡シート等を採用するようにしてもよく、例えば、綿製のタオルを採用するようにしてもよい。
このように容器10内の圧力を減圧すれば、容器10内の水の沸点が低下し、水槽18内の水や、処理木材2A中の水分が気化する際の気化熱によって水槽18内及び処理木材2Aの冷却が促進される。
このような冷却工程を実行した後、容器10(水槽18)内の水を排水し、処理木材2Aを取り出すようにしてもよい。
つまり、被処理木材2を、容器10内において水に浸漬させた状態で容器10内を昇圧昇温させて高圧高温下で処理した後、処理木材2Aを、水に浸漬させた状態で容器10内を大気圧以下に降圧して冷却する構成としている。従って、加熱処理工程及び冷却工程(の少なくとも初期)のいずれにおいても処理木材2Aの外周表面の略全面に水が接触した状態となり、処理木材2Aの割れを効果的に抑制することができる。また、容器10内を昇圧昇温する前に、被処理木材2を水に浸漬させる構成としているので、加圧した水を供給する必要がないため、加圧水を供給するポンプ等が不要となり、また、高圧の容器10内への水の供給による熱衝撃の発生を防止することができる。
なお、本実施形態では、容器10内に収容させた水槽18に水を供給可能な態様とした例を示しているが、このような態様に代えて、容器10外において水槽18に水を供給するようにしてもよい。この場合は、給水元14に接続された給水管やこれを開閉する開閉弁を設けないようにしてもよい。このような構成とすれば、容器10自体の簡略化を図ることができる。
なお、この場合において、保水材19を設ける場合には、容器10内の水面を覆うように水面の上方側に所定間隔を隔てて保水材19を配置するようにしてもよい。
また、このように容器10内に、直接的に水を溜水可能とした態様に代えて、容器10内に堰等を設けて溜水可能とした構成等としてもよい。
各実施例及び比較例1では、同種の木材(ホワイトオーク)、同様の寸法(長さ寸法:600mm、厚さ寸法:34mm、幅寸法:80mm)及び同数(100本)の被処理木材を、桟木を介して多段状に、かつ幅方向に隙間を設けて容器内に配した。また、各実施例では、奥行寸法及び幅寸法がともに1000mmで深さ寸法が600mmの水槽内に、被処理木材を配した。比較例1では、容器内の載置部に被処理木材を配した。
実施例1〜3では、水槽内の水(水道水)に被処理木材を浸漬させた状態で加熱処理工程及び冷却工程を行った。
実施例4では、水槽内のポリエチレングリコール(PEG)水溶液(濃度5%)に被処理木材を浸漬させた状態で加熱処理工程及び冷却工程を行った。
比較例1では、被処理木材を水に浸漬させることなく加熱処理工程及び冷却工程を行った。
そして、それぞれ下記のような冷却工程を行った後に容器から取り出した処理木材に対して以下のような評価試験を行った。
実施例2では、容器内が大気圧(100℃)となるまで徐々に排気した後、容器内の温度が所定の冷却目標温度(40℃)となるまで放置する排気・放置冷却工程を実行した。この実施例2の冷却所要時間は、120分であった。
実施例3,4では、容器内が大気圧(100℃)となるまで徐々に排気した後、真空発生源を起動させて容器内の温度が所定の冷却目標温度(40℃)となるまで吸引排気して減圧する排気・減圧冷却工程を実行した。これらの冷却所要時間は、40分であった。
結果は、図4に示すように、実施例1では、処理直後に3%、3時間経過後に20%、12時間経過後に40%の割れ発生率であった。
実施例2では、処理直後に4%、3時間経過後に8%、12時間経過後に13%の割れ発生率であった。
実施例3では、処理直後に3%、3時間経過後に7%、12時間経過後に15%の割れ発生率であった。
実施例4では、処理直後に2%、3時間経過後に5%、12時間経過後に7%の割れ発生率であった。
比較例1では、処理直後に80%、3時間経過後に90%、12時間経過後に95%の割れ発生率であった。
また、容器10内に高圧高温水蒸気を供給して容器10内を昇圧昇温させる態様に代えて、または加えて、容器10内に高温媒体が流通される熱交換パイプやヒーター等の加熱源を設け、加圧エアーを導入する態様や、高温加圧エアーを導入する態様としてもよい。また、容器10内に加熱源を設けた態様に代えて、容器10を外部から加熱する加熱源を設けた態様等としてもよい。容器10内を昇圧昇温させる態様としては、その他、種々の変形が可能である。
10 容器
17 制御部
19 保水材
2 被処理木材
2A 処理木材(処理後の木材)
Claims (5)
- 被処理木材を水に浸漬させた状態で収容する上方に向けて開口する水槽を容器内に収容させ、この水槽の下方側において開口させた水蒸気供給管を介して前記容器内に高圧高温水蒸気を供給して前記容器内を昇圧昇温させて高圧高温下で処理した後、該処理後の木材を、水に浸漬させた状態で前記容器内を減圧する真空発生源を作動させて、前記容器内の温度が容器外との温度差が40℃以下となるように設定された冷却目標温度となるまで降圧して冷却することを特徴とする木材処理方法。
- 請求項1において、
前記容器内に高圧高温水蒸気を間欠的に供給することを特徴とする木材処理方法。 - 請求項1または2において、
前記被処理木材を浸漬させた水面の上方側を、透湿性を有する保水材によって覆った状態で、前記容器内に高圧高温水蒸気を供給することを特徴とする木材処理方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記被処理木材を浸漬させる水として、寸法安定化成分を溶解させた水溶液を用いることを特徴とする木材処理方法。 - 被処理木材を浸漬させる水を溜水可能な上方に向けて開口する水槽を収容する容器と、
前記水槽の下方側において開口し、高圧高温水蒸気供給源からの高圧高温水蒸気を前記容器内に供給し該容器内を昇圧昇温させる水蒸気供給管と、
前記容器内の前記水槽内において前記被処理木材を水に浸漬させた状態で前記容器内を昇圧昇温させた後に、該処理後の木材を水に浸漬させた状態で前記容器内を減圧する真空発生源を作動させて、前記容器内の温度が容器外との温度差が40℃以下となるように設定された冷却目標温度となるまで降圧させる制御を実行する制御部と、
を備えていることを特徴とする木材処理装置。
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