JP6627305B2 - ガスバリアフィルム及び色変換部材。 - Google Patents
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Description
M(OR1)m(R2)n−m ・・・(1)
上記式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の有機基であり、Mはn価の金属原子を示し、mは1〜nの整数である。
図1は本発明の第1の実施形態に係るガスバリアフィルムの概略断面図である。本実施形態に係るガスバリアフィルム1は、基材層2と、該基材層2上に設けられた有機化合物層3と、該有機化合物層3上に設けられたガスバリア層4と、を備える。ガスバリア層4は、例えば、有機化合物層3上に設けられた無機化合物層5と該無機化合物層5上に設けられたオーバーコート層6とからなる。
本実施形態において、基材層2はフィラーFを含み、上記フィラーFの平均粒子径は1.0〜5.0μmである。また、基材層2の厚さは上記フィラーFの平均粒子径以上である。基材層2が1.0μm以上の平均粒子径を有するフィラーFを含むことにより、基材の表面に、動摩擦係数が適度に小さくなるように、粗さを設けることができ、ガスバリアフィルム1の製造中の基材の搬送性を向上させることができる。また、フィラーFの平均粒子径が5.0μm以下であり、基材層2の厚さがフィラーFの平均粒子径以上であることにより、フィラーFの脱落及びフィラーによるガスバリア層の割れを抑制し、優れた水蒸気バリア性を維持することができる。同様の観点から、フィラーFの平均粒子径は、1.0〜4.0μmであることが好ましく、1.5〜3.0μmであることがより好ましい。また、基材層2の厚さはフィラーFの平均粒子径の2.0〜30.0倍であってもよく、5.0〜20.0倍であってもよい。
本実施形態において、有機化合物層3は基材層2とガスバリア層4との間の密着性を高めるとともに、基材層2の表面粗さ等に起因するガスバリア層4の割れや損傷を抑制するために配置される。有機化合物層3の厚さは0.05〜1.20μmであり、0.10〜1.10μmであることが好ましい。有機化合物層3の厚さが0.05μm以上であることにより、ガスバリア層4が割れることを抑制でき、ガスバリアフィルム1の水蒸気バリア性を向上させることができる。有機化合物層3の厚さが1.20μm以下であることにより、クラック等の発生を低減でき、ガスバリアフィルム1の水蒸気バリア性を向上させることができる。
本実施形態において、無機化合物層5は上記有機化合物層3上に、例えば、蒸着によって形成される。無機化合物層5は無機酸化物を含むことが好ましい。上記無機酸化物としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、イットリウム、タンタル、ケイ素、マグネシウム等の酸化物が挙げられる。無機酸化物は、安価でバリア性に優れることから、酸化ケイ素(SiOx、xは1.4〜2.0)であることが好ましい。xが1.4以上であると、良好なバリア性が得られやすい傾向がある。
本実施形態において、オーバーコート層6は、上記無機化合物層5上に形成され、後工程での二次的な各種損傷を防止するとともに、より高いバリア性を付与するために設けられるものである。本実施形態において、オーバーコート層6は下記式(1)で表わされる金属アルコキシド及びその加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種を含むオーバーコート層組成物から形成されることが好ましい。
M(OR1)m(R2)n−m ・・・(1)
図4は本発明の一実施形態に係る色変換部材の概略断面図である。本実施形態の色変換部材10は、色変換層12と、当該色変換層12の両面上に形成された一対のガスバリアフィルムとを備える。上記ガスバリアフィルムの少なくとも一方には本発明のガスバリアフィルム1が用いられ、ガスバリアフィルム1は基材層2と色変換層12とが対向するように形成される。
(実施例1−1)
アクリルポリオールとトリレンジイソシアネートとを、アクリルポリオールのOH基の数に対してNCO基の数が等量となるように混合し、全固形分が5質量%になるよう酢酸エチルで希釈した。希釈後の混合液に、さらにβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランを、全固形分に対して5質量%となるように添加し、これらを混合することで有機化合物層組成物を得た。
有機化合物層の厚さを1.10μmとしたこと以外は、実施例1−1と同様にして、実施例1−2のガスバリアフィルムを作製した。
基材Aに代えて、フィラーを含まない、ロール状のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:23μm、算術平均粗さRa:0.03μm、最大高さRy:0.10μm、動摩擦係数:0.42)を用い、有機化合物層の厚さを0.02μmとしたこと以外は、実施例1−1と同様にして、比較例1−1のガスバリアフィルムを作製した。
(実施例2−1)
CdSe/ZnS 530(商品名、SIGMA−ALDRICH社製)をエポキシ系感光性樹脂と混合後、混合液を実施例1−1で得られたガスバリアフィルムの第1の基材層側(マット層と反対側)に塗布し、そこにマット層を備えないこと以外は同様の構成を備えるガスバリアフィルムを基材層側が塗布面に向くように積層し、UV硬化ラミネートにより、実施例2−1の色変換部材を作製した。
実施例1−1で得られたガスバリアフィルムに代えて、それぞれ実施例1−2及び比較例1−1で得られたガスバリアフィルムを用いたこと以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−2及び比較例2−1の色変換部材を作製した。
(基材の搬送性)
実施例及び比較例でガスバリアフィルムの製造に第1の基材層用に用いた基材を巻き出し装置、搬送装置、及び巻き取り装置に装着し、搬送速度100m/分で基材を搬送した。搬送装置中の基材を目視にて観察し、下記基準に従って搬送性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
A:搬送装置中で、基材の蛇行がなく、ヨレ及びシワがいずれも観察されない。
B:搬送装置中で、基材の蛇行があり、ヨレ又はシワが観察される。
実施例及び比較例で得られたガスバリアフィルムを目視にて観察し、下記基準に従って外観の評価を行った。評価結果を表1に示す。
A:ガスバリアフィルムに、クラックが観察されない。
B:ガスバリアフィルムに、クラックが観察される。
実施例及び比較例で得られた積層体を40mm×40mmの大きさに切り出し、ガスバリア層を形成した側の積層体表面にカルシウム層を形成し、カルシウム層形成面をガラス基板で封止することで、試料となる封止体を得た。封止体を、温度40℃、湿度90%RHの雰囲気下で、1000時間保存した。保存後の封止体を顕微鏡にて観察し、カルシウムが腐食した点状部分の個数を数えた。評価結果を表1に示す。
実施例及び比較例で得られた色変換部材を、温度85℃、湿度85%RHの雰囲気下で、1000時間保存した。保存後の色変換部材にUVランプ光(波長365nm)を照射し、マット層側から透過光を目視にて観察し、ダークスポットの個数を数えた。評価結果を表2に示す。
Claims (6)
- フィラーを含む基材層と、該基材層上に設けられた有機化合物層と、該有機化合物層上に設けられたガスバリア層とを備え、
前記フィラーの平均粒子径が1.0〜5.0μmであり、
前記基材層の厚さが前記フィラーの平均粒子径以上であり、
前記有機化合物層の厚さが0.05〜1.20μmであり、
前記基材層の両主面の算術平均粗さRaが0.40〜3.0μmである、ガスバリアフィルム。 - 前記有機化合物層の厚さが0.10〜1.10μmである、請求項1に記載のガスバリアフィルム。
- 前記有機化合物層がアクリルポリオール及びイソシアネート化合物を含む組成物から形成される、請求項1又は2に記載のガスバリアフィルム。
- 前記ガスバリア層は前記有機化合物層上に設けられた無機化合物層と該無機化合物層上に設けられたオーバーコート層とからなり、
前記オーバーコート層は下記式(1)で表わされる金属アルコキシド及びその加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種を含む組成物から形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスバリアフィルム。
M(OR1)m(R2)n−m ・・・(1)
(式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の有機基であり、Mはn価の金属原子を示し、mは1〜nの整数である。) - 色変換層と、当該色変換層の両面上に形成された一対のガスバリアフィルムとを備え、前記ガスバリアフィルムの少なくとも一方が請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムである、色変換部材。
- 前記色変換層が量子ドットからなる蛍光体を含む、請求項5に記載の色変換部材。
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