JP6626664B2 - 画像表示装置、画像表示方法、および、画像表示プログラム - Google Patents

Description

本発明は、画像表示装置に関し、特に、印刷物の見開き画像を表示する画像表示装置、画像表示方法、および、画像表示プログラムに関する。

印刷機は、書籍、雑誌、カタログ、パンフレットなど、各種の印刷物を印刷するときに使用される。また最近では、印刷結果を印刷前に確認するために、印刷物の原稿データに基づき、ページを開いた状態の印刷物を示す画像（以下、印刷物の見開き画像という）を表示する画像表示装置が使用されることもある。

本願発明に関連して、特許文献１には、冊子の印刷および製本に関する仕上がり情報を指定する指定手段と、仕上がり情報に従って得られる冊子の物理的形態をシミュレートした冊子画像を表示する表示手段とを備えた画像表示装置が記載されている。特許文献１に記載された画像表示装置によれば、実際に冊子を生成しなくても冊子の仕上がり状態を見ることができ、短時間かつ低コストで冊子の様子を見ることができる。

特開２０００−１０８４６７号公報

印刷物に含まれるページのサイズは、例えば、Ｂ４、Ａ４、Ｂ５、Ａ５などである。多くの印刷物では、ページサイズはすべて同じである。しかし、異なるサイズのページを含む印刷物も存在する。例えば、図１５に示すように、Ａ４サイズのページ９１を有するパンフレットが、中綴じされたＢ５サイズのページ９２を含むことがある。印刷物の見開き画像を表示する従来の画像表示装置には、異なるサイズのページを含む印刷物を正しく表示できないという問題がある。

それ故に、本発明は、異なるサイズのページを含む印刷物を正しく表示できる画像表示装置を提供することを目的とする。

本発明の第１の局面は、少なくとも２種類の異なるサイズの複数ページからなる印刷物の見開き画像を表示する画像表示装置であって、
前記印刷物の原稿データに基づき、前記印刷物の最大ページサイズを求める最大ページサイズ取得部と、
前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、前記最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求める位置決定部と、
表示すべきページ画像を前記位置決定部で求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する表示画像生成部と、
前記表示画像を表示する表示部とを備え、
前記位置決定部は、前記最大ページサイズよりも小さいサイズのページについては、当該ページの綴じ位置に関する情報に基づき、前記基準ページ内での位置を求めることを特徴とする。

第２の発明は、第１の発明において、
前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、ビットマップ形式のページ画像を生成するページ画像生成部をさらに備える。

第３の発明は、第１の発明において、
指示を入力するための指示入力部をさらに備え、
前記表示画像生成部は、前記指示入力部を用いてページめくり指示が入力されたときには、ページをめくる途中の状態を示す画像を前記表示画像として生成することを特徴とする。

本発明の第４の局面は、本発明の第１の局面において、
前記位置決定部は、折れページを表現するか否かに応じて、前記基準ページ内での各ページの位置を求めることを特徴とする。
本発明の第５の局面は、本発明の第１の局面において、
前記綴じ位置に関する情報は、前記印刷物に含まれる各ページを、少なくとも下および中央を含む複数の位置のうちいずれに配置するかを決定する情報であることを特徴とする。

本発明の第６の局面は、少なくとも２種類の異なるサイズの複数ページからなる印刷物の見開き画像を表示する画像表示方法であって、
前記印刷物の原稿データに基づき、前記印刷物の最大ページサイズを求める最大ページサイズ取得ステップと、
前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、前記最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求める位置決定ステップと、
表示すべきページ画像を前記位置決定ステップで求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する表示画像生成ステップとを備え、
前記位置決定ステップは、前記最大ページサイズよりも小さいサイズのページについては、当該ページの綴じ位置に関する情報に基づき、前記基準ページ内での位置を求めることを特徴とする。
本発明の第７の局面は、本発明の第６の局面において、
前記綴じ位置に関する情報は、前記印刷物に含まれる各ページを、少なくとも下および中央を含む複数の位置のうちいずれに配置するかを決定する情報であることを特徴とする。

本発明の第８の局面は、少なくとも２種類の異なるサイズの複数ページからなる印刷物の見開き画像を表示する画像表示プログラムであって、
前記印刷物の原稿データに基づき、前記印刷物の最大ページサイズを求める最大ページサイズ取得ステップと、
前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、前記最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求める位置決定ステップと、
表示すべきページ画像を前記位置決定ステップで求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する表示画像生成ステップとを、
コンピュータにＣＰＵがメモリを利用して実行させ、
前記位置決定ステップは、前記最大ページサイズよりも小さいサイズのページについては、当該ページの綴じ位置に関する情報に基づき、前記基準ページ内での位置を求めることを特徴とする。

本発明の第９の局面は、本発明の第８の局面において、
前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、ビットマップ形式のページ画像を生成するページ画像生成ステップを、前記コンピュータにさらに実行させることを特徴とする。

本発明の第１０の局面は、本発明の第８の局面において、
指示を入力するための指示入力ステップを前記コンピュータにさらに実行させ、
前記表示画像生成ステップは、前記指示入力ステップを用いてページめくり指示が入力されたときには、ページをめくる途中の状態を示す画像を前記表示画像として生成することを特徴とする。

本発明の第１１の局面は、本発明の第８の局面において、
前記位置決定ステップは、折れページを表現するか否かに応じて、前記基準ページ内での各ページの位置を求めることを特徴とする。
本発明の第１２の局面は、本発明の第８の局面において、
前記綴じ位置に関する情報は、前記印刷物に含まれる各ページを、少なくとも下および中央を含む複数の位置のうちいずれに配置するかを決定する情報であることを特徴とする。

本発明の第１、第５〜第８または第１２の局面によれば、印刷物に含まれる各ページについて、印刷物の最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求め、表示すべきページ画像を求めた位置に配置することにより、異なるサイズのページを含む印刷物を正しく表示し、印刷結果を印刷前に確認することができる。

本発明の第２または第９の局面によれば、ビットマップ形式のページ画像を生成し、異なるサイズのページを含む印刷物を正しく表示することができる。

本発明の第３または第１０の局面によれば、ページをめくる途中の画像を表示しながら、異なるサイズのページを含む印刷物を正しく表示することができる。

本発明の第４または第１１の局面によれば、折れページを表現するか否かに応じて表示画像を切り替えながら、折れページを含む印刷物を正しく表示することができる。

本発明の第１の実施形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。 第１の実施形態に係る画像表示装置として機能するコンピュータの構成を示すブロック図である。 第１の実施形態に係る画像表示装置の表示画面の例を示す図である。 第１の実施形態に係る画像表示装置の動作を示すフローチャートである。 第１の実施形態に係る画像表示装置によるページめくり処理を説明するための図である。 第１の実施形態に係る画像表示装置における描画領域データを示す図である。 第１の実施形態に係る画像表示装置における表示画像の生成方法を説明するための図である。 本発明の第２の実施形態に係る画像表示装置の動作を示すフローチャートである。 観音開きページを有するパンフレットを示す図である。 図９に示すパンフレットについて折れページを表現しない場合のページ割り付けを示す図である。 第２の実施形態に係る画像表示装置において折れページを表現しない場合の表示画面の変化を示す図である。 図９に示すパンフレットについて折れページを表現する場合のページ割り付けを示す図である。 第２の実施形態に係る画像表示装置において折れページを表現する場合の表示画面の変化を示す図である。 第２の実施形態に係る画像表示装置において折れページを表現する場合の描画領域データを示す図である。 異なるサイズのページを含むパンフレットを示す図である。

以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像表示装置、画像表示方法、および、画像表示プログラムについて説明する。本発明の実施形態に係る画像表示装置は、典型的にはコンピュータを用いて構成される。本発明の実施形態に係る画像表示方法は、典型的にはコンピュータを用いて実行される。本発明の実施形態に係る画像表示プログラムは、コンピュータを用いて画像表示方法を実施するためのプログラムである。画像表示プログラムを実行するコンピュータは、画像表示装置として機能する。

（第１の実施形態）
図１は、本発明の第１の実施形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。図１に示す画像表示装置１０は、最大ページサイズ取得部１１、ＲＩＰ（Raster Image Processing ）処理部１２、位置決定部１３、表示画像生成部１４、表示部１５、および、指示入力部１６を備えている。画像表示装置１０には、印刷物の原稿データ５が入力される。画像表示装置１０は、原稿データ５に基づき、印刷物の見開き画像を表示する。

最大ページサイズ取得部１１は、原稿データ５に基づき、印刷物の最大ページサイズ（印刷物に含まれる最大ページのサイズ）を求める。ＲＩＰ処理部１２は、原稿データ５に基づき、印刷物に含まれる各ページについて、ビットマップ形式のページ画像を生成する。ＲＩＰ処理部１２は、ページ画像生成部として機能する。位置決定部１３は、原稿データ５に基づき、印刷物に含まれる各ページについて、最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求める。表示画像生成部１４は、表示すべきページ画像を位置決定部１３で求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する。表示部１５は、表示画像生成部１４で生成された表示画像を表示する。指示入力部１６は、利用者からの指示を入力する機能を有する。表示画像生成部１４は、指示入力部１６を用いてページめくり指示が入力されたときには、ページをめくる途中の状態を示す画像を表示画像として生成する。

画像表示装置１０は、例えば、図２に示すコンピュータ２０を用いて構成される。図２は、画像表示装置１０として機能するコンピュータの構成を示すブロック図である。図２に示すコンピュータ２０は、ＣＰＵ２１、メインメモリ２２、記憶部２３、入力部２４、表示部１５、通信部２５、および、記憶媒体読み取り部２６を備えている。メインメモリ２２には、例えば、ＤＲＡＭが使用される。記憶部２３には、例えば、ハードディスクやソリッドステートドライブが使用される。入力部２４には、例えば、キーボード２７やマウス２８が含まれる。表示部１５には、例えば、液晶ディスプレイが使用される。通信部２５は、有線通信または無線通信のインターフェイス回路である。記憶媒体読み取り部２６は、プログラムなどを記憶した記憶媒体３０のインターフェイス回路である。記憶媒体３０には、例えば、ＣＤ−ＲＯＭが使用される。なお、以上に述べたコンピュータ２０の構成は一例に過ぎず、任意のコンピュータを用いて画像表示装置１０を構成することができる。

以下、コンピュータ２０が画像表示装置１０として機能する場合について説明する。この場合、記憶部２３は、画像表示プログラム３１と、画像表示プログラム３１の処理対象である原稿データ５とを記憶する。画像表示プログラム３１は、例えば、サーバや他のコンピュータから通信部２５を用いて受信したものでもよく、記憶媒体３０から記憶媒体読み取り部２６を用いて読み出したものでもよい。原稿データ５は、機器や装置や他のコンピュータから通信部２５を用いて受信したものでもよく、記憶媒体３０から記憶媒体読み取り部２６を用いて読み出したものでもよく、利用者が入力部２４を用いて入力したものでもよい。

画像表示プログラム３１を実行するときには、画像表示プログラム３１と原稿データ５はメインメモリ２２に複写転送される。ＣＰＵ２１は、メインメモリ２２を作業用メモリとして利用して、メインメモリ２２に記憶された画像表示プログラム３１を実行することにより、メインメモリ２２に記憶された原稿データ５を処理する。このときコンピュータ２０は、画像表示装置１０として機能する。

図３は、画像表示装置１０の表示画面の例を示す図である。図３に示す画面には、ページを開いた状態のパンフレットが表示されている。図３（ａ）に示す画面には、パンフレットの第６および第７ページが表示されている。第６および第７ページのサイズは、Ａ４である。図３（ａ）に示す画面には、先頭ページ、左ページ、右ページ、および、最終ページを指示するためのボタン４１〜４４が表示されている。利用者は、例えばマウス２８を用いて、ボタン４１〜４４を選択する。図３（ａ）に示す画面が表示されているときに、右ページを指示するボタン４３を選択すると、ページめくり処理が行われ、図３（ｂ）に示す画面が表示される。図３（ｂ）に示す画面には、パンフレットの第８および第９ページが表示されている。第８ページのサイズはＡ４であるのに対して、第９ページのサイズはＢ５である。パンフレットの物理的な構造に合わせて、第９ページは左下の頂点が第８ページの右下の頂点と重なるように表示される。

図４は、画像表示装置１０の動作を示すフローチャートである。図４に示す処理は、ＣＰＵ２１がメインメモリ２２を利用して画像表示プログラム３１を実行することにより行われる。

始めに画像表示装置１０には、処理対象の原稿データ５が入力される（ステップＳ１０１）。原稿データ５は、例えば、ページ記述言語を用いて記述されたデータでもよく、電子文書ファイルフォーマットに準拠したデータでもよい。具体的には、原稿データ５は、ＰｏｓｔＳｃｒｉｐｔ（登録商標）を用いて記述されたデータでもよく、ＰＤＦ（Portable Document Format）データでもよい。原稿データ５には、印刷物に含まれる各ページについてのデータが含まれる。各ページのデータには、ページの内容を示すデータや、ページサイズなどが含まれる。ページサイズは、Ｂ４、Ａ４、Ｂ５、Ａ５などの定型サイズでもよく、他の任意のサイズでよい。印刷物のページサイズはすべて同じでもよく、印刷物は異なるサイズのページを含んでいてもよい。

次に、ＣＰＵ２１は、原稿データ５に基づき、印刷物について最大ページサイズを求める。より詳細には、ＣＰＵ２１は、最大ページサイズＰＳｍａｘを十分に小さいサイズ（例えば、ゼロ）に初期化する（ステップＳ１０２）。次に、ＣＰＵ２１は、次ページがあるか否かを判断する（ステップＳ１０３）。ステップＳ１０３でＹｅｓの場合、ＣＰＵ２１はステップＳ１０４へ進む。この場合、ＣＰＵ２１は、次ページを処理対象ページとして選択し、原稿データ５の中から処理対象ページのサイズＰＳを抽出する（ステップＳ１０４）。次に、ＣＰＵ２１は、抽出したページサイズＰＳと最大ページサイズＰＳｍａｘとを比較し、大きいほう（より正確には、小さくないほう）を最大ページサイズＰＳｍａｘに設定する（ステップＳ１０５）。次に、ＣＰＵ２１はステップＳ１０３へ進む。

ステップＳ１０３でＮｏの場合、ＣＰＵ２１はステップＳ１０６へ進む。この場合、ＣＰＵ２１は、原稿データ５に対してＲＩＰ処理を行うことにより、原稿データ５に基づき、印刷物に含まれる各ページについて、ビットマップ形式のページ画像を生成する（ステップＳ１０６）。ステップＳ１０６で生成されたページ画像は、メインメモリ２２または記憶部２３に記憶される。

以下、最大ページサイズＰＳｍａｘを有するページを基準ページという。例えば、印刷物がＡ４サイズのページとＢ５サイズのページを含む場合、Ａ４サイズのページが基準ページとなる。なお、基準ページは、異なるサイズのページを含む印刷物を表示するために使用される仮想的なページであり、印刷物に含まれる特定のページを指すものではない。

次に、ＣＰＵ２１は、原稿データ５に基づき、印刷物に含まれる各ページについて、基準ページ内での位置を求める。より詳細には、ＣＰＵ２１は、次ページがあるか否かを判断する（ステップＳ１０７）。ステップＳ１０７でＹｅｓの場合、ＣＰＵ２１はステップＳ１０８へ進む。この場合、ＣＰＵ２１は、次ページを処理対象ページとして選択し、原稿データ５の中から処理対象ページのサイズＰＳを抽出する（ステップＳ１０８）。次に、ＣＰＵ２１は、最大ページサイズＰＳｍａｘ、抽出したページサイズＰＳ、ページ番号などに基づき、基準ページ内での処理対象ページの位置を示す描画領域データを求める（ステップＳ１０９、詳細は後述）。次に、ＣＰＵ２１はステップＳ１０７へ進む。

ステップＳ１０７でＮｏの場合、ＣＰＵ２１はステップＳ１１０へ進む。この場合、ＣＰＵ２１は、表示すべきページ画像をステップＳ１０９で求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する。より詳細には、ＣＰＵ２１は、表示すべきページのページ画像を読み出し、メインメモリ２２の所定領域に書き込む（ステップＳ１１０）。次に、ＣＰＵ２１は、表示すべきページの描画領域データを読み出し、メインメモリ２２の別の所定領域に書き込む（ステップＳ１１１）。次に、ＣＰＵ２１は、描画領域データを参照して、表示すべきページのページ画像をメインメモリ２２内に設定された表示用メモリ（図示せず）に書き込む（ステップＳ１１２）。

見開きページのページ画像を表示する場合、ＣＰＵ２１は、各ページについてステップＳ１１０〜Ｓ１１２を実行する。これにより、表示用メモリには、見開きページのページ画像を含む表示画像が書き込まれる。表示部１５は、表示用メモリに記憶された表示画像を表示する。これにより、画像表示装置１０は、印刷物の見開き画像を表示する。

次に、ＣＰＵ２１は、入力部２４などを用いてページめくり指示が入力されるまで待機する（ステップＳ１１３）。ＣＰＵ２１は、ページめくり指示が入力されたときには、ページをめくる途中の状態を示す画像を表示画像として表示用メモリに書き込む（ステップＳ１１４）。これにより、画像表示装置１０は、ページをめくる途中の状態を示す画像を表示する。次に、ＣＰＵ２１はステップＳ１１０へ進む。

図５は、画像表示装置１０によるページめくり処理を説明するための図である。図５（ａ）に示す画面には、パンフレットの第４および第５ページが表示されている。図５（ｃ）に示す画面には、パンフレットの第６および第７ページが表示されている。図５（ｂ）に示す画面には、ページをめくる途中の状態が表示されている。

図５（ａ）に示す画面を表示するときには、ＣＰＵ２１は、第４ページのページ画像と第５ページのページ画像とを表示用メモリに書き込む。同様に、図５（ｃ）に示す画面を表示するときには、ＣＰＵ２１は、第６ページのページ画像と第７ページのページ画像とを表示用メモリに書き込む。

図５（ｂ）に示す画面には、第４ページの全体と、第５〜第７ページの一部とが表示されている。図５（ｂ）に示す画面を表示するときには、ＣＰＵ２１は、ステップＳ１１４において、第４ページのページ画像の全体と、第７ページのページ画像のうちページがめくれて見えるようになった部分と、第５ページのページ画像からページがめくれて見えなくなった部分を除いた部分とを表示用メモリに書き込む。さらに、ＣＰＵ２１は、第６ページのページ画像のうちページがめくれて見えるようになった部分をある角度だけ回転させて表示用メモリに書き込む。

図２に示すコンピュータ２０の構成要素および図４に示すステップと、図１に示す画像表示装置１０の構成要素とは、以下のように対応する。ステップＳ１０２〜Ｓ１０５を実行するＣＰＵ２１は、最大ページサイズ取得部１１として機能する。ステップＳ１０６を実行するＣＰＵ２１は、ＲＩＰ処理部１２として機能する。ステップＳ１０７〜Ｓ１０９を実行するＣＰＵ２１は、位置決定部１３として機能する。ステップＳ１１０〜Ｓ１１２、Ｓ１１４を実行するＣＰＵ２１は、表示画像生成部１４として機能する。入力部２４は、指示入力部１６として機能する。

図６は、画像表示装置１０における描画領域データを示す図である。上述したように、ＣＰＵ２１は、ステップＳ１０９において、ステップＳ１０２〜Ｓ１０５で求めた最大ページサイズ（基準ページのサイズ）、ステップＳ１０８で抽出したページサイズ（処理対象ページのサイズ）、ページ番号などに基づき、基準ページ内での処理対象ページの位置を示す描画領域データを求める。描画領域データは、基準ページに含まれる画素と同数の１ビットのデータを含む。図６に示す描画領域データにおいて、斜線部は描画領域を示し、白塗り部は非描画領域を示す。

処理対象ページのサイズが基準ページのサイズと同じ場合には、描画領域データの全体が描画領域となる。例えば、基準ページのサイズと処理対象ページのサイズとが共にＡ３である場合には、Ａ３サイズに相当する描画領域データの全体が描画領域となる（図６（ａ））。また、基準ページのサイズと処理対象ページのサイズとが共にＡ４である場合には、Ａ４サイズに相当する描画領域データの全体が描画領域となる（図６（ｂ））。

処理対象ページのサイズが基準ページのサイズよりも小さい場合には、描画領域データの一部が描画領域となる。描画領域データのどの部分を描画領域とするかは、綴じ方（左綴じか、右綴じか）やページ番号や綴じ位置などに基づき決定される。以下、印刷物が左綴じである場合について説明する。例えば、基準ページのサイズがＡ３、処理対象ページのサイズがＡ４、処理対象ページが左側ページである場合には、Ａ３サイズに相当する描画領域データの右半分が描画領域となる（図６（ｃ））。基準ページのサイズがＡ３、処理対象ページのサイズがＡ４、処理対象ページが右側ページである場合には、Ａ３サイズに相当する描画領域データの左半分が描画領域となる（図６（ｄ））。基準ページのサイズがＡ４、処理対象ページのサイズがＢ５、処理対象ページが右側ページ、綴じ位置が「下」である場合には、Ａ４サイズに相当する描画領域データの左下部分が描画領域となる（図６（ｅ））。基準ページのサイズがＡ４、処理対象ページのサイズがＢ５、処理対象ページが左側ページ、綴じ位置が「中央」である場合には、Ａ４サイズに相当する描画領域データの右中央部分が描画領域となる（図６（ｆ））。

図７は、画像表示装置１０における表示画像の生成方法を説明するための図である。印刷物の見開き画像を表示するために、表示画面には２枚の基準ページに対応した２個の表示領域が設定される（図７（ａ））。より詳細には、表示画面には、左側ページに対応した表示領域５１と、右側ページに対応した表示領域５２とが設定される。表示用メモリは、表示領域５１に対応した部分と、表示領域５２に対応した部分とを有する。

例えば、基準ページのサイズがＡ４、第８ページのサイズがＡ４、第９ページのサイズがＢ５、第９ページの綴じ位置が「下」である場合、第８ページについては描画領域データの全体が描画領域となり、第９ページについては描画領域データの左下部分が描画領域となる（図７（ｂ））。

上述したように、ＣＰＵ２１は、ステップＳ１１２において、描画領域データを参照して、表示すべきページのページ画像を表示用メモリに書き込む。図７に示す例では、ＣＰＵ２１は、表示用メモリの表示領域５１に対応した部分に第８ページのページ画像を書き込み、表示用メモリの表示領域５２に対応した部分の左下部分に第９ページのページ画像を書き込む。このとき、表示部１５は、Ａ４サイズの第８ページとＢ５サイズの第９ページを表示する（図７（ｃ））。図７（ｃ）に示す画面では、パンフレットの物理的な構造に合わせて、第９ページは左下の頂点が第８ページの右下の頂点と重なるように表示される。したがって、画像表示装置１０によれば、ページサイズが異なる印刷物を画面に正しく表示し、印刷結果を印刷前に確認することができる。

以上に示すように、本実施形態に係る画像表示装置１０は、最大ページサイズ取得部１１、ページ画像生成部（ＲＩＰ処理部１２）、位置決定部１３、表示画像生成部１４、表示部１５、および、指示入力部１６を備えている。

画像表示装置１０は、印刷物に含まれる各ページについて、印刷物の最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求め、表示すべきページ画像を求めた位置に配置する。したがって、画像表示装置１０によれば、異なるサイズのページを含む印刷物を正しく表示し、印刷結果を印刷前に確認することができる。また、画像表示装置１０によれば、ビットマップ形式のページ画像を生成し、ページをめくる途中の画像を表示することができる。

（第２の実施形態）
本発明の第２の実施形態に係る画像表示装置は、第１の実施形態に係る画像表示装置と同じ構成を有する（図１および図２を参照）。本実施形態に係る画像表示装置は、第１の実施形態に係る画像表示装置１０に、折れページに関する処理を追加したものである。

以下、印刷物が折れページを含む場合に、折れページを折り畳んだ状態で表示することを「折れページを表現する」といい、折れページを伸ばした状態で表示することを「折れページを表現しない」という。折れページを表現するか否かは、利用者によって指定される。本実施形態に係る画像表示装置は、折れページを表現しないときと、折れページを表現するときとで異なる動作を行う。

図８は、本実施形態に係る画像表示装置の動作を示すフローチャートである。図８に示すフローチャートは、図４に示すフローチャートにステップＳ２０１〜Ｓ２０３を追加したものである。なお、ステップＳ２０１、Ｓ２０３を実行するＣＰＵ２１は、位置決定部１３として機能する。

本実施形態に係る画像表示装置では、ステップＳ１０７でＮｏの場合、ＣＰＵ２１はステップＳ２０１へ進む。この場合、ＣＰＵ２１は、折れページを表現するか否かを判断する（ステップＳ２０１）。ステップＳ２０１でＮｏの場合、ＣＰＵ２１は、ステップＳ２０２、Ｓ２０３を行わずに、ステップＳ１１０へ進む。この場合、本実施形態に係る画像表示装置は、第１の実施形態に係る画像表示装置１０と同じ動作を行う。

ステップＳ２０１でＹｅｓの場合、ＣＰＵ２１はステップＳ２０２へ進む。この場合、ＣＰＵ２１は、折れページのページ番号を変更し（ステップＳ２０２）、折れページの描画領域データを再度求める（ステップＳ２０３）。次に、ＣＰＵ２１はステップＳ１１０へ進む。このようにＣＰＵ２１は、基準ページ内での各ページの位置を示す描画領域データを、折れページを表現するか否かに応じて求める。

以下、折れページを有する印刷物の例として、観音開きページを有するパンフレットについて説明する。図９は、観音開きページを有するパンフレットを示す図である。ここでは、パンフレットに含まれる通常ページのサイズはＡ４であり、観音開きページのサイズはＡ３であるとする。図９（ａ）は、観音開きページを折り畳んだ状態を示す。図９（ｂ）は、観音開きページを伸ばした状態を示す。図９（ｃ）は、観音開きページを下側から見た状態を示す。

図１０は、折れページを表現しない場合のページ割り付けを示す図である。この場合、第１、第２、第７、および、第８ページのサイズはＡ４であり、第３〜第６ページのサイズはＡ３である。また、第１、第３、第５および第７ページの裏は、それぞれ、第２、第４、第６および第８ページである。

図１１は、折れページを表現しない場合の表示画面の変化を示す図である。本実施形態に係る画像表示装置では、最初に第１ページだけが表示される（画面Ｓ１）。画面Ｓ１において右ページを指示すると、Ａ４サイズの第２ページとＡ３サイズの第３ページとが表示される（画面Ｓ２ａ）。画面Ｓ２ａにおいて右ページを指示すると、Ａ３サイズの第４ページとＡ３サイズの第５ページとが表示される（画面Ｓ３ａ）。画面Ｓ３ａにおいて右ページを指示すると、Ａ３サイズの第６ページとＡ４サイズの第７ページとが表示される（画面Ｓ４ａ）。画面Ｓ４ａにおいて右ページを指示すると、Ａ４サイズの第８ページだけが表示される（画面Ｓ５）。

図１２は、折れページを表現する場合のページ割り付けを示す図である。この場合、折れページを表現しない場合と同様に、第１、第２、第７、および、第８ページのサイズはＡ４であり、第１および第７ページの裏はそれぞれ第２および第８ページである。一方、折れページを表現しない場合とは異なり、第３および第６ページはそれぞれ左右に２分割される。２分割されたページのサイズは、いずれもＡ４である。また、第３ページの左半分の裏は第３ページの右半分、第６ページの左半分の裏は第６ページの右半分である。そこで、本実施形態に係る画像表示装置では、ＣＰＵ２１は、ステップＳ２０２において、第３ページの左半分、第３ページの右半分、第６ページの左半分、および、第６ページの右半分のページ番号を、それぞれ、第３〜第６ページに変更する。

図１３は、折れページを表現する場合の表示画面の変化を示す図である。この場合、画面Ｓ１において右ページを指示すると、Ａ４サイズの第２ページと第３ページの左半分（サイズはＡ４）とが表示される（画面Ｓ２ｂ）。画面Ｓ２ｂにおいて右ページを指示すると、第３ページの右半分（サイズはＡ４）と第６ページの左半分（サイズはＡ４）とが表示される（画面Ｓ３ｂ）。画面Ｓ３ｂにおいて右ページを指示すると、第６ページの右半分（サイズはＡ４）とＡ４サイズの第７ページとが表示される（画面Ｓ４ｂ）。画面Ｓ４ｂにおいて右ページを指示すると、Ａ４サイズの第８ページだけが表示される（画面Ｓ５）。

本実施形態に係る画像表示装置では、ＣＰＵ２１は、ステップＳ２０３において、折れページの描画領域データを再度求める。図１４は、折れページを表現する場合の描画領域データを示す図である。図１４に示すように、第３または第６ページの左半分を表示するときには、Ａ３サイズに相当する描画領域データの左半分が描画領域となる。また、第３または第６ページの右半分を表示するときには、Ａ３サイズに相当する描画領域データの右半分が描画領域となる。これにより、本実施形態に係る画像表示装置は、図１３に示すように表示画面を変化させることができる。

以上に示すように、本実施形態に係る画像表示装置では、位置決定部１３は、折れページを表現するか否かに応じて、基準ページ内での各ページの位置を求める。したがって、本実施形態に係る画像表示装置によれば、折れページを表現するか否かに応じて表示画像を切り替えながら、折れページを含む印刷物を正しく表示することができる。

なお、図８に示すフローチャートでは、ＣＰＵ２１は、ステップＳ１０９において描画領域データを求めた後、ステップＳ２０３において折れページの描画領域データを再度求めることとした。これに代えて、ＣＰＵ２１は、上記以外の方法で、折れページを表現するか否かに応じて、各ページの描画領域データを求めてもよい。

以上に示すように、本発明の画像表示装置、画像表示方法、画像表示プログラムによれば、異なるサイズのページを含む印刷物を正しく表示し、印刷結果を印刷前に確認することができる。

５…原稿データ
１０…画像表示装置
１１…最大ページサイズ取得部
１２…ＲＩＰ処理部
１３…位置決定部
１４…表示画像生成部
１５…表示部
１６…指示入力部
２０…コンピュータ
２１…ＣＰＵ
２２…メインメモリ
２３…記憶部
２４…入力部
３０…記憶媒体
３１…画像表示プログラム
４１〜４４…ボタン
５１、５２…表示領域

Claims (12)

1. 少なくとも２種類の異なるサイズの複数ページからなる印刷物の見開き画像を表示する画像表示装置であって、
   前記印刷物の原稿データに基づき、前記印刷物の最大ページサイズを求める最大ページサイズ取得部と、
   前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、前記最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求める位置決定部と、
   表示すべきページ画像を前記位置決定部で求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する表示画像生成部と、
   前記表示画像を表示する表示部とを備え、
   前記位置決定部は、前記最大ページサイズよりも小さいサイズのページについては、当該ページの綴じ位置に関する情報に基づき、前記基準ページ内での位置を求めることを特徴とする、画像表示装置。
2. 前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、ビットマップ形式のページ画像を生成するページ画像生成部をさらに備えた、請求項１に記載の画像表示装置。
3. 指示を入力するための指示入力部をさらに備え、
   前記表示画像生成部は、前記指示入力部を用いてページめくり指示が入力されたときには、ページをめくる途中の状態を示す画像を前記表示画像として生成することを特徴とする、請求項１に記載の画像表示装置。
4. 前記位置決定部は、折れページを表現するか否かに応じて、前記基準ページ内での各ページの位置を求めることを特徴とする、請求項１に記載の画像表示装置。
5. 前記綴じ位置に関する情報は、前記印刷物に含まれる各ページを、少なくとも下および中央を含む複数の位置のうちいずれに配置するかを決定する情報であることを特徴とする、請求項１に記載の画像表示装置。
6. 少なくとも２種類の異なるサイズの複数ページからなる印刷物の見開き画像を表示する画像表示方法であって、
   前記印刷物の原稿データに基づき、前記印刷物の最大ページサイズを求める最大ページサイズ取得ステップと、
   前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、前記最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求める位置決定ステップと、
   表示すべきページ画像を前記位置決定ステップで求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する表示画像生成ステップとを備え、
   前記位置決定ステップは、前記最大ページサイズよりも小さいサイズのページについては、当該ページの綴じ位置に関する情報に基づき、前記基準ページ内での位置を求めることを特徴とする、画像表示方法。
7. 前記綴じ位置に関する情報は、前記印刷物に含まれる各ページを、少なくとも下および中央を含む複数の位置のうちいずれに配置するかを決定する情報であることを特徴とする、請求項６に記載の画像表示方法。
8. 少なくとも２種類の異なるサイズの複数ページからなる印刷物の見開き画像を表示する画像表示プログラムであって、
   前記印刷物の原稿データに基づき、前記印刷物の最大ページサイズを求める最大ページサイズ取得ステップと、
   前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、前記最大ページサイズを有する基準ページ内での位置を求める位置決定ステップと、
   表示すべきページ画像を前記位置決定ステップで求めた位置に配置することにより、見開きページのページ画像を含む表示画像を生成する表示画像生成ステップとを、
   コンピュータにＣＰＵがメモリを利用して実行させ、
   前記位置決定ステップは、前記最大ページサイズよりも小さいサイズのページについては、当該ページの綴じ位置に関する情報に基づき、前記基準ページ内での位置を求めることを特徴とする、画像表示プログラム。
9. 前記原稿データに基づき、前記印刷物に含まれる各ページについて、ビットマップ形式のページ画像を生成するページ画像生成ステップを、前記コンピュータにさらに実行させることを特徴とする、請求項８に記載の画像表示プログラム。
10. 指示を入力するための指示入力ステップを前記コンピュータにさらに実行させ、
    前記表示画像生成ステップは、前記指示入力ステップを用いてページめくり指示が入力されたときには、ページをめくる途中の状態を示す画像を前記表示画像として生成することを特徴とする、請求項８に記載の画像表示プログラム。
11. 前記位置決定ステップは、折れページを表現するか否かに応じて、前記基準ページ内での各ページの位置を求めることを特徴とする、請求項８に記載の画像表示プログラム。
12. 前記綴じ位置に関する情報は、前記印刷物に含まれる各ページを、少なくとも下および中央を含む複数の位置のうちいずれに配置するかを決定する情報であることを特徴とする、請求項８に記載の画像表示プログラム。

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