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JP6617529B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶素子及び液晶配向膜の製造方法 - Google Patents

液晶配向剤、液晶配向膜、液晶素子及び液晶配向膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜、液示素子及び液晶配向膜の製造方法に関する。
液晶素子は、液晶分子を配向させるための液晶配向膜を有する。液晶配向膜の材料としては、耐熱性、機械的強度、液晶との親和性などが良好である点から、ポリアミック酸やポリイミドが一般に使用されている。また近年では、使用用途や使用環境の拡大などに伴い液晶表示パネルの表示性能に対する要求はさらに厳しくなっており、液晶表示パネルの耐熱性を含む各種特性を改善するための液晶配向膜の検討が種々行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、アルカリ金属化合物又は有機塩基の存在下にシラン化合物を加水分解又は加水分解・縮合する工程を経て得られ、かつ炭素数4〜20のアルキル鎖やステロイド骨格等の構造を側鎖に有するポリオルガノシロキサンを含有する液晶配向剤について開示されている。
液晶配向剤によって形成された高分子薄膜に液晶配向能を付与する方法としては、ラビング法に代わる技術として光配向法が提案されている。この光配向法は、基板上に形成した感放射線性の有機薄膜に対し、偏光又は非偏光の放射線を照射することによって膜に異方性を与え、液晶分子の配向を制御する方法である。この方法によれば、従来のラビング法に比べて、工程内でのほこりや静電気の発生を抑制することができるため、ほこり等に起因する表示不良の発生や歩留まりの低下を抑制することが可能である。また、基板上に形成された有機薄膜に対して、液晶配向能を均一に付与できるといったメリットもある。
国際公開第2009/25388号
光配向法によって形成された液晶配向膜は、膜形成後の初期の段階では良好なプレチルト角を示すものの、時間が経過するにつれてプレチルト角が変化する、つまりプレチルト角の経時安定性に劣る傾向にある。また、近年における液晶素子の高性能化の要求を鑑みると、液晶素子の耐熱性を更に向上させるとともに、残像の発生や信頼性等に影響を及ぼす指標である電圧保持率が高い液晶素子を得るための新たな技術が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、プレチルト角の経時的な安定性及び耐熱性が良好であって、かつ電圧保持率が高い液晶素子を得ることができる液晶配向剤を提供することを一つの目的とする。
本発明者らは上記のような従来技術の課題を達成するべく鋭意検討し、液晶配向剤に特定の重合体を含有させることにより、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、以下の手段が提供される。
<1>側鎖に官能基を有するブロック共重合体を含有する、液晶配向剤。
<2>上記<1>に記載の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
<3>上記<2>に記載の液晶配向膜を具備する液晶素子。
<4>上記<1>の液晶配向剤を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記液晶配向剤を塗布した基板面に光照射して前記塗膜に液晶配向能を付与する工程と、を含む液晶配向膜の製造方法。
本開示の液晶配向剤によれば、プレチルト角の経時的な安定性が高く、耐熱性が良好であって、しかも電圧保持率が高い液晶素子を得ることができる。また、本開示の液晶配向剤によれば、光配向法を適用して液晶配向膜を作製した場合にも、プレチルト角の経時的安定性、耐熱性及び電圧保持率の各種特性が良好な液晶素子を得ることができる。
以下に、本開示の液晶配向剤に含まれる各成分、及び必要に応じて任意に配合されるその他の成分について説明する。
<ブロック共重合体>
本開示の液晶配向剤は、側鎖に官能基を有するブロック共重合体(以下「ブロック共重合体(B)」ともいう。)を含有する。当該ブロック共重合体(B)が側鎖に有する官能基としては、例えばエポキシ基(オキシラニル基及びオキセタニル基を含む。)、水酸基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、チオール基、ビニル基、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、−COOR、−OR、−NHR(ただし、R及びRは保護基であり、Rは水素原子又は保護基である。)等が挙げられる。加熱により(好ましくはポストベーク時に)、液晶配向剤中に含まれる他の化合物が有する官能基と相互作用しやすく、かつ貯蔵安定性が良好である観点から、ブロック共重合体(B)は、上記官能基としてエポキシ基、アルコキシシリル基及び−COORのいずれかを有するブロック部を1種のみ含むか、又は該ブロック部を2種以上含むものであることが好ましい。なお、本明細書において「相互作用」とは、分子間で共有結合を形成するか、又は共有結合よりも弱い分子間力(例えば、イオン−双極子相互作用、双極子−双極子相互作用、水素結合、ファンデルワールス力等といった分子間に働く電磁気学的な力)を形成することを意味する。反応性が高くかつ貯蔵安定性が良好な点で、ブロック共重合体(B)は少なくとも、エポキシ基を側鎖に有するブロック部を含むものを好ましく適用することができる。
ブロック共重合体(B)が有する複数個のブロック部において、各ブロック部の主骨格は互いに同じでも異なっていてもよい。具体的には、例えばポリスチレン系ブロック、ポリ(メタ)アクリル系ブロック、ポリイミド系ブロック、ポリアミド系ブロック、ポリエステル系ブロック、エポキシ系ブロック、ポリウレタン系ブロック、ポリウレア系ブロック、ポリビニルアセタール系ブロック、ノボラック型フェノール系ブロック等が挙げられ、これら各種ブロックの中から、液晶配向剤に含有される他の重合体の種類に応じて適宜選択される。プレチルト角の経時的安定性や耐熱性、電気特性が良好な液晶素子を得るといった観点からすると、ブロック共重合体(B)が有する各ブロック部(側鎖に官能基を有するブロック部及びその他のブロック部)は、ポリスチレン系ブロック及びポリ(メタ)アクリル系ブロックの少なくとも一方であることが好ましく、ポリスチレン系ブロックであることがより好ましい。なお、本明細書において「ポリスチレン系ブロック」とは、スチレン骨格を有する単量体由来の構造単位からなるブロックを意味し、「ポリ(メタ)アクリル系ブロック」とは、(メタ)アクリロイル基を有する単量体由来の構造単位からなるブロックを意味する。「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」を含む意味である。
ブロック共重合体(B)は、側鎖に官能基を有するブロック部を有する。ブロック共重合体(B)が有する複数個のブロック部のうちの一部のブロック部が、側鎖に官能基を有するブロック部であってもよく、ブロック共重合体(B)が有するブロック部の全てが、側鎖に官能基を有するブロック部であってもよい。ブロック共重合体(B)が、側鎖に官能基を有するブロック部を複数個有する場合、当該官能基はブロック部間で互いに同じでもよく異なっていてもよい。
ブロック共重合体(B)の好ましい一態様は、側鎖に官能基を有するブロック部として、第1の官能基を側鎖に有する第1ブロック部と、該第1の官能基とは異なる第2の官能基を側鎖に有する第2ブロック部とを含むものである。ブロック共重合体(B)を構成するブロック部がブロック間で互いに異なる官能基を側鎖に有する場合、液晶配向剤中に含有される異種の重合体のそれぞれとの相互作用が可能となる点で好ましい。第1の官能基及び第2の官能基としては、上記で例示した官能基の中から適宜選択すればよいが、第1ブロック部及び第2ブロック部を有するブロック共重合体において、他の化合物との相互作用を良好にする観点から、特に好ましくは、第1の官能基がエポキシ基であり、第2の官能基がアルコキシシリル基又は−COORである。
基「−COOR」について、Rは、熱及び光の少なくともいずれかによって脱離する基であることが好ましく、熱により脱離する基であることが特に好ましい。基「−COOR」としては、例えばカルボン酸のアセタールエステル構造、ケタールエステル構造、1−アルキルシクロアルキルエステル構造又はt−アルキルエステル構造等が挙げられる。これらの具体例としては、カルボン酸のアセタールエステル構造として、例えば1−エトキシエトキシカルボニル基、1−プロポキシエトキシカルボニル基、1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基等を;カルボン酸のケタールエステル構造として、例えば1−メチル−1−メトキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基等を;カルボン酸の1−アルキルシクロアルキルエステル構造として、例えば1−メチルシクロペントキシカルボニル基、1−メチルシクロへキシルオキシカルボニル基、1−(イソ)プロピルシクロペントキシカルボニル基、1−(イソ)プロピルシクロヘキシロキシカルボニル基等を;カルボン酸のt−アルキルエステル構造として、例えばt−ブトキシカルボニル基、t−ペンチルオキシカルボニル基、t−ヘキシルオキシカルボニル基、t−ヘプチルオキシカルボニル基、t−オクチルオキシカルボニル基、t−ドデシルオキシカルボニル基等を、それぞれ挙げることができる。
第2の官能基がアルコキシシリル基である場合、第2ブロック部は、下記式(Y−1)で表される基を側鎖に有することが好ましい。
Figure 0006617529
(式(Y−1)中、Rはアルコキシ基であり、R及びRは、それぞれ独立にアルキル基又はアルコキシ基である。)
、R及びRのアルコキシ基は、メトキシ基又はエトキシ基が好ましい。R及びRのアルキル基は、炭素数1〜5が好ましく、炭素数1〜3がより好ましい。液晶配向剤中の他の化合物との相互作用を高める点から、R及びRは、好ましくはアルコキシ基である。なお、エポキシ基、アルコキシシリル基及び−COOR等の官能基は、重合体の主鎖に直接結合していてもよいし、2価の連結基を介して結合していてもよい。2価の連結基としては、例えば炭素数1〜20の2価の炭化水素基、当該炭化水素基の炭素−炭素結合間に−O−、−CO−、−COO−等のヘテロ原子含有基を含む基などが挙げられる。
ブロック共重合体(B)を構成するブロックの数は特に限定されない。ブロック共重合体(B)としては、例えばジブロック共重合体、トリブロック共重合体、テトラブロック共重合体等が挙げられる。好ましくは、ジブロック共重合体又はトリブロック共重合体であり、より好ましくはジブロック共重合体であり、特に好ましくは、第1ブロック部と第2ブロック部とから構成されるジブロック共重合体である。ブロック共重合体(B)が第1ブロック部及び第2ブロック部を有する場合、第1ブロック部及び第2ブロック部の主骨格は互いに同じでも異なっていてもよい。好ましくは、第1ブロック部及び第2ブロック部が共にポリスチレン系ブロックであるか、又はポリスチレン系ブロックとポリ(メタ)アクリル系ブロックとの組み合わせである。
ブロック共重合体(B)は、従来公知の重合法を用いて得ることができる。例えば、第1ブロック部及び第2ブロック部が共にポリスチレン系ブロックであるジブロック共重合体は、まず、第1の官能基を有するスチレン系単量体及び第2の官能基を有するスチレン系単量体のうちの一方を重合開始剤の存在下、必要に応じて有機溶媒中で重合することにより、第1ブロック部及び第2ブロック部のうちの一方のブロックを形成し、次いで、得られたブロックの存在下、必要に応じて有機溶媒中で他方のスチレン系単量体を重合することにより得ることができる。その際、先に重合したブロックを、必要に応じて精製した後に他方のスチレン系単量体と混合してもよい。また、先に重合したブロックが溶液中に溶解されている場合、先に重合したブロックの反応溶液中に他方のスチレン系単量体を混合してもよく、あるいは、先に重合したブロックを単離し、必要に応じて精製した後に他方のスチレン系単量体と混合してもよい。
上記重合に際し、単量体としては、形成するブロックの構成単位に応じた化合物を用いることができる。例えば、スチレン系単量体について、第1の官能基がエポキシ基である場合の具体例としては、例えば2−ビニルベンジルグリシジルエーテル、3−ビニルベンジルグリシジルエーテル、4−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−4−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,4−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン等が挙げられる。第2の官能基がアルコキシシリル基である場合の具体例としては、例えば4−スチリルトリメトキシシラン、4−スチリルトリエトキシシラン等を;第2の官能基が−COORである場合の具体例としては、例えば下記式(1−1)〜式(1−5)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006617529
(式(1−1)〜式(1−5)中、Rは水素原子又はメチル基である。)
ブロック共重合体(B)が、ポリスチレン系ブロックとポリ(メタ)アクリル系ブロックからなるジブロック共重合体である場合、ポリ(メタ)アクリル系ブロックを構成する単量体の具体例としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(α−エチル)グリシジル、(メタ)アクリル酸(α−n−プロピル)グリシジル、(メタ)アクリル酸(α−n−ブチル)グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシ)n−ブチル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシ)ヘプチル、(メタ)アクリル酸(α−エチル−6,7−エポキシ)ヘプチル、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
第1ブロック部の重合に使用する単量体(x)と、第2ブロック部の重合に使用する単量体(y)との使用割合は、x:y=10:90〜90:10(モル比)とすることが好ましく、20:80〜80:20とすることがより好ましい。
ブロック共重合体(B)は、リビングラジカル重合で製造することが好ましい。具体的には、原子移動ラジカル重合(ATRP法)、可逆的付加−開裂連鎖移動重合(RAFT法)、ニトロキシドを介した重合(NMP法)による方法が挙げられる。
[ATRP法]
ATRP法とする場合、触媒は遷移金属を用いることができ、例えば銅、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウムが挙げられる。これらの中でも銅が好ましく、具体的には塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅が挙げられる。触媒の使用割合は、使用するモノマー1モルに対して、通常、0.000001〜0.1モルであり、好ましくは0.00001〜0.01モルである。
重合に際しては、反応系中に配位子を加えることが好ましい。使用する配位子としては、例えば下記式(L−5)〜式(L−14)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。配位子の使用割合は、使用するモノマー1モルに対して、通常、0.000001〜0.1モル、好ましくは0.00001〜0.01モルである。
Figure 0006617529
使用する重合開始剤としてはハロゲン化アルキルが挙げられ、その具体例としては、例えば2−ブロモイソ酪酸エチル、下記式(S−1)〜式(S−9)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。重合開始剤の使用割合は、使用するモノマー1モルに対して、通常、0.0001〜0.1モル、好ましくは0.001〜0.1モルである。
Figure 0006617529
重合に際しては、必要に応じて反応系に還元剤を加えてもよい。還元剤としては、例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、エチルヘキサン酸スズ、アスコルビン酸、グルコース、ヒドラジン、銅(0)等が挙げられる。還元剤の使用割合は、使用するモノマー1モルに対して、通常、0.00001〜0.1モル、好ましくは0.00005〜0.01モルである。溶媒は、例えば炭化水素系、ケトン系、エーテル系、アミド系、エステル系等の一般的な有機溶剤を用いることができる。上記重合における反応温度は、好ましくは20〜200℃、より好ましくは40〜150℃である。反応時間は、好ましくは1〜168時間、より好ましくは10〜72時間である。
[RAFT法]
RAFT法による場合、使用する重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、1,1’−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、過酸化水素等が挙げられる。重合開始剤の使用割合は、通常、0.000001〜0.1モル、好ましくは0.00001〜0.01モルである。連鎖移動剤(RAFT剤)としては、ジチオベンゾアート、トリチオカーボナート、ジチオカルバマート、キリンタートが好ましく、具体例としては、例えば下記式(R−1)〜式(R−7)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006617529
連鎖移動剤の使用割合は、通常、0.000001〜0.1モル、好ましくは0.00001〜0.01モルである。上記重合における反応温度は、好ましくは20〜200℃、より好ましくは40〜150℃であり、反応時間は、好ましくは1〜168時間、より好ましくは10〜72時間である。
[NMP法]
NMP法とする場合、使用する重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、1,1’−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、過酸化水素等が挙げられる。重合開始剤の使用割合は、使用するモノマー1モルに対して、通常、0.000001〜0.1モル、好ましくは0.00001〜0.01モルである。ニトロキシドとしては、例えば下記式(N−1)〜式(N−5)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。ニトロキシドの使用割合は、通常、0.000001〜0.1モル、好ましくは0.00001〜0.01モルである。上記重合における反応温度は、好ましくは20〜200℃、より好ましくは40〜150℃であり、反応時間は、好ましくは1〜168時間、より好ましくは10〜72時間である。
Figure 0006617529
なお、上記重合により得られるブロック共重合体(B)が反応溶液中に溶解されている場合、該反応溶液をそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるブロック共重合体(B)を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
ブロック共重合体(B)につき、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、好ましくは2,000〜100,000であり、より好ましくは5,000〜50,000である。また、GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比で表される分子量分布PDI(Mw/Mn)は、好ましくは5以下であり、より好ましくは3以下である。
<その他の成分>
本開示の液晶配向剤は、ブロック共重合体(B)と共に、ブロック共重合体(B)以外のその他の成分として、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル及びポリオルガノシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体(以下「重合体(A)」ともいう。)を含有していることが好ましい。
[ポリアミック酸]
重合体(A)としてのポリアミック酸は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させることにより得ることができる。ポリアミック酸の合成に使用するテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、エチレンジアミン四酢酸二無水物などを;脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−8−メチル−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などを;芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えばピロメリット酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、1,3−プロピレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)などを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。なお、テトラカルボン酸二無水物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリアミック酸の合成に使用するジアミン化合物の具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばメタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどを;脂環式ジアミンとして、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などを;芳香族ジアミンとして、例えばドデカノキシジアミノベンゼン、オクタデカノキシジアミノベンゼン、コレスタニルオキシジアミノベンゼン、コレステリルオキシジアミノベンゼン、ジアミノ安息香酸コレスタニル、ジアミノ安息香酸コレステリル、ジアミノ安息香酸ラノスタニル、3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ブチルシクロヘキサン、2,5−ジアミノ−N,N−ジアリルアニリン、下記式(E−1)
Figure 0006617529
(式(E−1)中、XI及びXIIは、それぞれ独立に、単結合、−O−、−COO−又は−OCO−であり、Rは炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、RIIは単結合又は炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜20の整数であり、dは0又は1である。但し、a及びbが同時に0になることはない。)
で表される化合物などの側鎖型ジアミン:
p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、ビス[2−(4−アミノフェニル)エチル]ヘキサン二酸、N,N−ビス(4−アミノフェニル)メチルアミン、2,6−ジアミノピリジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、ジアミノ安息香酸、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4−(4−アミノフェノキシカルボニル)−1−(4−アミノフェニル)ピペリジン、4,4’−[4,4’−プロパン−1,3−ジイルビス(ピペリジン−1,4−ジイル)]ジアニリン、桂皮酸構造含有ジアミンなどの主鎖型ジアミンを;ジアミノオルガノシロキサンとして、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンなどを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のジアミンを用いることができる。なお、ジアミン化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリアミック酸は、上記のようなテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを、必要に応じて分子量調整剤とともに反応させることにより得ることができる。ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との使用割合は、ジアミン化合物のアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましい。分子量調整剤としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸などの酸一無水物、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミンなどのモノアミン化合物、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどのモノイソシアネート化合物等が挙げられる。分子量調整剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の合計100質量部に対して、20質量部以下とすることが好ましい。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。このときの反応温度は−20℃〜150℃が好ましく、反応時間は0.1〜24時間が好ましい。
反応に使用する有機溶媒としては、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール系溶媒、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを挙げることができる。特に好ましい有機溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド、m−クレゾール、キシレノール及びハロゲン化フェノールよりなる群から選択される1種以上を溶媒として使用するか、あるいはこれらの1種以上と、他の有機溶媒(例えばブチルセロソルブ、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)との混合物を使用することが好ましい。有機溶媒の使用量(a)は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して、0.1〜50質量%になる量とすることが好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
[ポリアミック酸エステル]
重合体(A)としてのポリアミック酸エステルは、例えば、上記合成反応により得られたポリアミック酸とエステル化剤(例えばアルコール類など)とを反応させる方法;テトラカルボン酸ジエステルとジアミン化合物とを反応させる方法;テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物とジアミン化合物とを反応させる方法、などによって得ることができる。液晶配向剤に含有させるポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。なお、ポリアミック酸エステルを溶解してなる反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸エステルを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
[ポリイミド]
重合体(A)としてのポリイミドは、例えば上記の如くして合成されたポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。ポリイミドは、その前駆体であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。反応に使用するポリイミドは、そのイミド化率が20〜99%であることが好ましく、30〜90%であることがより好ましい。このイミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。
ポリアミック酸の脱水閉環は、例えば、ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行う。脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸のアミック酸構造の1モルに対して0.01〜20モルとすることが好ましい。脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンを用いることができる。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとすることが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃である。反応時間は、好ましくは1.0〜120時間である。このようにしてポリイミドを含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミドを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
重合体(A)としてのポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドの溶液粘度は、濃度10質量%の溶液としたときに、10〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、15〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。なお、当該溶液粘度(mPa・s)は、これら重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンなど)を用いて調製した濃度10質量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
[ポリオルガノシロキサン]
重合体(A)としてのポリオルガノシロキサンは、例えば加水分解性のシラン化合物を加水分解・縮合することにより得ることができる。当該シラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物などを挙げることができ、これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
加水分解・縮合反応は、シラン化合物の1種又は2種以上と水とを、好ましくは適当な触媒及び有機溶媒の存在下で反応させることにより行う。反応に際し、水の使用割合は、シラン化合物(合計量)1モルに対して、好ましくは1〜30モルである。使用する触媒としては、例えば酸、アルカリ金属化合物、有機塩基、チタン化合物、ジルコニウム化合物などを挙げることができる。触媒の使用量は、触媒の種類、温度などの反応条件などにより異なるが、例えばシラン化合物の合計量に対して0.01〜3倍モルである。使用する有機溶媒としては、例えば炭化水素、ケトン、エステル、エーテル、アルコールなどが挙げられ、非水溶性又は難水溶性の有機溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒の使用割合は、反応に使用するシラン化合物の合計100質量部に対して、好ましくは10〜10,000質量部である。また、上記反応は、油浴などにより加熱して実施することが好ましく、その際の加熱温度は130℃以下とすることが好ましく、加熱時間は0.5〜12時間とすることが好ましい。反応終了後において、反応液から分取した有機溶媒層を、必要に応じて乾燥剤で乾燥した後、溶媒を除去することにより、目的とするポリオルガノシロキサンが得られる。なお、ポリオルガノシロキサンの合成方法は上記の加水分解・縮合反応に限らず、例えば加水分解性シラン化合物をシュウ酸及びアルコールの存在下で反応させる方法などにより行ってもよい。
重合体(A)としてのポリオルガノシロキサンは、光配向性基やプレチルト角付与基等の機能性官能基を側鎖に有することが好ましい。機能性官能基を側鎖に有するポリオルガノシロキサン(以下「特定基含有ポリオルガノシロキサン」ともいう。)は、例えば、エポキシ基含有シラン化合物を含む単量体を重合してエポキシ基を側鎖に有するポリオルガノシロキサンを得て、次いで、得られたエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンと、機能性官能基を有するカルボン酸とを反応させることにより得ることができる。なお、機能性官能基を有する加水分解性シラン化合物を原料に用いた重合による方法を採用してもよい。
ここで、光配向性基とは、光照射による光異性化反応、光二量化反応又は光分解反応によって膜に異方性を付与する官能基を意味する。特定基含有ポリオルガノシロキサンが有する光配向性基の具体例としては、例えばアゾベンゼン又はその誘導体を基本骨格として含むアゾベンゼン含有基、桂皮酸又はその誘導体を基本骨格として含む桂皮酸構造含有基、カルコン又はその誘導体を基本骨格として含むカルコン含有基、ベンゾフェノン又はその誘導体を基本骨格として含むベンゾフェノン含有基、クマリン又はその誘導体を基本骨格として含むクマリン含有基等が挙げられる。これらのうち、光感度が高い点及び側鎖への導入が容易な点で、桂皮酸構造含有基が好ましい。プレチルト角付与基とは、光照射によらずに塗膜にプレチルト角を付与可能な基であり、具体的には、例えば炭素数4〜20のアルキル基、炭素数4〜20のフルオロアルキル基、炭素数4〜20のアルコキシ基、炭素数17〜51のステロイド骨格を有する基、複数個の環が直接又は連結基を介して結合した基などが挙げられる。本開示の液晶配向剤において、特定基含有ポリオルガノシロキサンとしては、光配向性基を側鎖に有するものを好ましく用いることができる。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンとカルボン酸との反応は、好ましくは触媒及び有機溶媒の存在下で行われる。上記触媒としては、例えば有機塩基、エポキシ化合物の反応を促進するいわゆる硬化促進剤として公知の化合物などを用いることができる。触媒の使用割合は、エポキシ基含有ポリシロキサン100重量部に対して、好ましくは100重量部以下である。使用する有機溶媒の好ましい具体例としては、2−ブタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及び酢酸ブチル等が挙げられる。有機溶媒は、固形分濃度が5〜50重量%となる割合で使用することが好ましい。上記反応における反応温度は、好ましくは0〜200℃であり、反応時間は、好ましくは0.1〜50時間である。反応終了後においては、反応液から分取した有機溶媒層を、必要に応じて乾燥剤で乾燥した後、溶媒を除去することにより特定基含有ポリオルガノシロキサンを得ることができる。
液晶配向剤に含有させる重合体(A)につき、GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、重合体の種類に応じて適宜設定されるが、好ましくは1,000〜500,000であり、より好ましくは2,000〜300,000である。また、Mwと、GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは15以下であり、より好ましくは10以下である。
本開示の液晶配向剤に含有される重合体(A)は1種のみであってもよいが、主骨格が異なる2種以上の重合体を含有することが好ましい。得られる液晶素子の電気特性の観点から、本開示の液晶配向剤が重合体(A)として、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体(以下「重合体(A−1)」ともいう。)と、ポリオルガノシロキサンとを含有していることが好ましく、当該ポリオルガノシロキサンが光配向性基を有するものであることが特に好ましい。
本開示の液晶配向剤が、ブロック共重合体(B)と重合体(A−1)とポリオルガノシロキサンとを含有する場合、ブロック共重合体(B)の含有割合は、重合体(A−1)とポリオルガノシロキサンとの合計100質量部に対して、0.1〜20質量部とすることが好ましく、0.5〜15質量部とすることがより好ましく、1〜10質量部とすることがさらに好ましい。また、重合体(A−1)とポリオルガノシロキサンとの含有割合は、質量比で、重合体(A−1):ポリオルガノシロキサン=50:50〜99:1とすることが好ましく、60:40〜98:2とすることがより好ましく、70:30〜95:5とすることがさらに好ましい。
なお、その他の成分としては、上記重合体(A)のほか、例えば、ブロック共重合体(B)及び重合体(A)以外のその他の重合体、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物、官能性シラン化合物、酸化防止剤、金属キレート化合物、硬化促進剤、界面活性剤、充填剤、分散剤、光増感剤などが挙げられる。これらその他の成分の配合割合は、本開示の効果を損なわない範囲で各化合物に応じて適宜選択することができる。
(溶剤)
本開示の液晶配向剤は、ブロック共重合体(B)及び必要に応じて使用されるその他の成分が、好ましくは適当な溶媒中に分散又は溶解してなる液状の組成物として調製される。
使用する有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、1,2−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計質量が液晶配向剤の全質量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10質量%の範囲である。すなわち、液晶配向剤は、後述するように基板表面に塗布され、好ましくは加熱されることにより、液晶配向膜である塗膜又は液晶配向膜となる塗膜が形成される。このとき、固形分濃度が1質量%未満である場合には、塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜が得にくくなる。一方、固形分濃度が10質量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜が得にくく、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布性が低下する傾向にある。
<液晶素子>
本開示の液晶素子は、上記で説明した液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜を具備する。液晶素子における液晶の動作モードは特に限定せず、例えばTN型、STN型、垂直配向型(VA−MVA型、VA−PVA型などを含む。)、IPS型、FFS型、OCB(Optically Compensated Bend)型など種々のモードに適用することができる。液晶素子は、例えば以下の工程1〜工程3を含む方法により製造することができる。工程1は、所望の動作モードによって使用基板が異なる。工程2及び工程3は各動作モード共通である。
[工程1:塗膜の形成]
先ず基板上に液晶配向剤を塗布し、次いで塗布面を加熱することにより基板上に塗膜を形成する。基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜などを用いることができる。TN型、STN型又は垂直配向型の液晶素子を製造する場合には、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を用いる。IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合には、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極が設けられている基板と、電極が設けられていない対向基板とを用いる。金属膜としては、例えばクロムなどの金属からなる膜を使用することができる。基板への塗布は、電極形成面上に、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット印刷法により行う。
液晶配向剤を塗布した後、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止などの目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が実施される。プレベーク温度は、好ましくは30〜200℃であり、プレベーク時間は、好ましくは0.25〜10分である。その後、溶剤を完全に除去し、必要に応じて重合体に存在するアミック酸構造を熱イミド化することを目的として焼成(ポストベーク)工程が実施される。このときの焼成温度(ポストベーク温度)は、好ましくは80〜300℃であり、ポストベーク時間は、好ましくは5〜200分である。このようにして形成される膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmである。
[工程2:配向処理]
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合、上記工程1で形成した塗膜に液晶配向能を付与する処理(配向処理)を実施する。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。配向処理としては、塗膜を例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦ることによって塗膜に液晶配向能を付与するラビング処理、液晶配向剤を塗布した基板面に光照射して塗膜に液晶配向能を付与する光配向処理などが挙げられる。垂直配向型の液晶素子を製造する場合には、上記工程1で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、該塗膜に対し配向処理を施してもよい。
光配向処理において、塗膜に照射する光は、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができる。好ましくは、200〜400nmの波長の光を含む紫外線である。照射光が直線偏光又は部分偏光である場合には、照射は基板面に垂直の方向から行ってもよく、斜め方向から行ってもよく、又はこれらを組み合わせて行ってもよい。非偏光の放射線を照射する場合には、照射の方向は斜め方向とする。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。好ましい波長領域の紫外線は、光源を、例えばフィルター、回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。放射線の照射量は、好ましくは200〜50,000J/mであり、より好ましくは400〜20,000J/mである。配向能付与のための光照射は、ポストベーク工程後の塗膜に対して行ってもよく、プレベーク工程後であってポストベーク工程前の塗膜に対して行ってもよく、あるいはプレベーク工程及びポストベーク工程の少なくともいずれかにおいて加熱中に塗膜に対して行ってもよい。
[工程3:液晶セルの構築]
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより液晶セルを製造する。具体的には、一対の基板の周辺部をシール剤によって貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止する方法;一方の基板の液晶配向膜側の周辺部にシール剤を塗布し、さらに液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせるとともに液晶を基板の全面に押し広げ、その後シール剤を硬化する方法(ODF方式)、などが挙げられる。
シール剤としては、例えば硬化剤及びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などが挙げられる。液晶としては、ネマチック液晶及びスメクチック液晶を挙げることができ、中でもネマチック液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが挙げられる。また、これらの液晶にコレステリック液晶、カイラル剤、強誘電性液晶などを添加して使用してもよい。
続いて、必要に応じて液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより液晶素子が得られる。偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光フィルムを酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板が挙げられる。
本開示の液晶素子は種々の用途に有効に適用することができ、例えば、時計、携帯型ゲーム、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、各種モニター、液晶テレビ、インフォメーションディスプレイなどの各種表示装置や、調光フィルム等に用いることができる。また、本開示の液晶配向剤を用いて形成された液晶素子は位相差フィルムに適用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の例において、重合体の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn及びエポキシ当量、並びに重合体溶液の溶液粘度は以下の方法により測定した。なお、以下では、式Xで表される化合物を単に「化合物X」と記すことがある。
[重合体の重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mn]:以下の装置を用いて、以下の条件におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した結果から、標準物質として単分散ポリスチレンを用いてポリスチレン換算値として求めた。
測定装置:東ソー(株)製、型式「8120−GPC」
カラム:東ソー(株)製、「TSKgelGRCXLII」
溶媒:テトラヒドロフラン
試料濃度:5重量%
試料注入量:100μL
カラム温度:40℃
カラム圧力:68kgf/cm
[重合体溶液の溶液粘度(mPa・s)]:E型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
[エポキシ当量]:JIS C2105の「塩酸−メチルエチルケトン法」に準じて測定した。
[合成例e−1]
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。次いで、脱イオン水100gを滴下漏斗より30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃で6時間反応させた。反応終了後、有機層を取り出し、0.2重量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄したのち、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンとして重合体(EPS−1)を粘調な透明液体として得た。この重合体(EPS−1)につき、H−NMR分析を行ったところ、化学シフト(δ)=3.2ppm付近にオキシラニル基に基づくピークが理論強度どおりに得られ、反応中にエポキシ基の副反応が起こっていないことが確認された。この重合体(EPS−1)の重量平均分子量は2,200、エポキシ当量は186g/当量であった。
[合成例a−1]
還流管、窒素導入管及び温度計を備えた500mLの三口フラスコに4−ビニル安息香酸14.8g、トルエン500mL、4−メトキシキノン14mg及びジメチルホルムアミド ジ−t−ブチルアセタール101.2gを仕込み、80℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を1M水酸化ナトリウム水溶液200mLで2回、水200mLで3回分液洗浄を行った後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮乾固して粗精製物を得た。次に、この粗精製物に4−メトキシキノン14mgを加えて1mmHgで蒸留精製を行うことで液状の化合物(St−1)を12.2g得た。
Figure 0006617529
[合成例a−2]
下記スキーム2に従って化合物(A−1−C4−1)を合成した。
Figure 0006617529
1Lのナス型フラスコに、4−ヒドロキシ安息香酸メチル91.3g、炭酸カリウム182.4g及びN−メチル−2−ピロリドン320mLを仕込み、室温で1時間撹拌を行った後、1−ブロモペンタン99.7gを加え、100℃で5時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、水で再沈殿を行った。次に、この沈殿に水酸化ナトリウム48g及び水400mLを加えて3時間還流して加水分解反応を行った。反応終了後、塩酸で中和し、生じた沈殿をエタノールで再結晶することにより化合物(A−1−C4−1A)の白色結晶を104g得た。この化合物(A−1−C4−1A)104gを反応容器にとり、これに塩化チオニル1L及びN,N−ジメチルホルムアミド770μLを加えて80℃で1時間撹拌した。次に、減圧下で塩化チオニルを留去し、塩化メチレンを加えて炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、テトラヒドロフランを加えて溶液とした。次に、上記とは別の5L三口フラスコに4−ヒドロキシ桂皮酸74g、炭酸カリウム138g、テトラブチルアンモニウム4.8g、テトラヒドロフラン500mL及び水1Lを仕込んだ。この水溶液を氷冷し、上記の化合物(A−1−C4−1A)と塩化チオニルとの反応物を含有するテトラヒドロフラン溶液をゆっくり滴下し、さらに2時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物に塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、エタノールで再結晶することにより、化合物(A−1−C4−1)の白色結晶を90g得た。
[合成例a−3]
下記スキーム3に従って化合物(A−1−C4−2)を合成した。
Figure 0006617529
1Lのナス型フラスコに4−ヒドロキシ安息香酸メチル82g、炭酸カリウム166g
及びN,N−ジメチルアセトアミド400mLを仕込み、室温で1時間撹拌を行った後、4,4,4−トリフルオロ−1−ヨードブタン95gを加え、室温で5時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、水で再沈殿を行った。次に、この沈殿に水酸化ナトリウム32g及び水400mLを加えて4時間還流して加水分解反応を行った。反応終了後、塩酸で中和し、生じた沈殿をエタノールで再結晶することにより化合物(A−1−C4−2A)の白色結晶を80g得た。この化合物(A−1−C4−2A)のうちの46.4gを反応容器にとり、これに塩化チオニル200mL及びN,N−ジメチルホルムアミド0.2mLを加えて80℃で1時間撹拌した。次に、減圧下で塩化チオニルを留去し、塩化メチレンを加えて炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、テトラヒドロフランを加えて溶液とした。次に、上記とは別の2L三口フラスコに4−ヒドロキシ桂皮酸36g、炭酸カリウム55g、テトラブチルアンモニウム2.4g、テトラヒドロフラン200mL及び水400mLを仕込んだ。この水溶液を氷冷し、上記の化合物(A−1−C4−2A)と塩化チオニルとの反応物を含有するテトラヒドロフラン溶液をゆっくり滴下し、さらに2時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物に塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、エタノールで再結晶することにより、化合物(A−1−C4−2)の白色結晶を39g得た。
[合成例a−4]
上記合成例a−2において、化合物(A−1−C4−1A)の代わりに4−ペンチル−トランスシクロヘキシルカルボン酸9.91gを用いたほかは、合成例a−2の化合物(A−1−C4−1)の合成と同様に実施することにより、化合物(A−1−C8−1)の白色結晶を13g得た(下記スキーム4参照)。
Figure 0006617529
[合成例a−5]
下記スキーム5に従って化合物(A−1−C16−1)を合成した。
Figure 0006617529
還流管、温度計及び窒素導入管を備えた500mLの三口フラスコに、化合物(A−1−C16−1A)31g、酢酸パラジウム0.23g、トリ(o−トリル)ホスフィン1.2g、トリエチルアミン56mL、アクリル酸8.2mL及びN,N−ジメチルアセトアミド200mLを仕込んで、120℃で3時間、撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応液をろ過して得られたろ液に酢酸エチルを1L加えて得た有機層につき、希塩酸で2回及び水で3回、順次に分液洗浄を行った。その後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮、乾固した後、酢酸エチル及びテトラヒドロフランの混合溶剤で再結晶することにより、化合物(A−1−C16−1)の結晶を15g得た。
[合成例CE−1]
200mLの三口フラスコに、上記合成例e−1で得た重合体(EPS−1)の5.0g、メチルイソブチルケトン46.4g、カルボン酸として上記合成例a−2で得た化合物(A−1−C4−1)4.76g(重合体(EPS−1)が有するエポキシ基に対して50モル%に相当する。)及びテトラブチルアンモニウムブロミド0.10gを仕込み、80℃で8時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、メタノールで再沈殿を行い、沈殿物を酢酸エチルに溶解して溶液を得、該溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、特定基含有ポリオルガノシロキサンとして重合体(S−CE−1)を白色粉末として2.8g得た。この重合体(S−CE−1)の重量平均分子量は9,500であった。
[合成例CE−2〜CE−4]
上記合成例CE−1において、カルボン酸として化合物(A−1−C4−1)の代わりに下記表1に記載した化合物を用いたほかは合成例CE−1と同様に実施することにより特定基含有ポリオルガノシロキサンをそれぞれ合成した。ここで得た各ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量Mwを下記表1に併せて示した。なお、表1におけるカルボン酸の使用量は、反応に使用した重合体(EPS−1)が有するエポキシ基に対する割合(モル%)である。
Figure 0006617529
[合成例PA−1]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物196g(1.0モル当量)及びジアミンとして2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル212g(1.0モル当量)をN−メチル−2−ピロリドン4,050gに溶解し、40℃で3時間反応させることにより、ポリアミック酸として重合体(PA−1)を10質量%含有する溶液4,400gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は170mPa・sであった。
[比較合成例RPS−1]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)1質量部、及び溶媒としてジエチレングリコールエチルメチルエーテル210質量部を仕込んだ。ここに、4−ビニルベンジルグリシジルエーテル48質量部及び4−スチリルトリメトキシシラン56質量部を加え、フラスコ内を窒素置換した後、穏やかに撹拌を始めた。溶液温度を80℃に上昇させ、この温度を5時間維持することにより、4−ビニルベンジルグリシジルエーテルと4−スチリルトリメトキシシランのランダム共重合体(これを「重合体(RPS−1)」とする。)を含む溶液を得た。この重合体(RPS−1)の重量平均分子量は6,900であった。
[比較合成例RPS−2]
25mLのシュレンク管に、窒素雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(東京化成工業株式会社、以下同じ)を1mmol(0.156g)、過酸化ベンゾイル(1.5mmol、0.242g)、及び4−ビニルベンジルグリシジルエーテル(250mmol、47.560g)を仕込み、室温で10分間撹拌後、3回凍結脱気した。溶液を室温に戻して10分間撹拌し、その後125℃で反応を行った。25時間後、反応溶液をテトラヒドロフラン(THF)50mlに溶解させたのち、メタノール(2L)で再沈殿を行った。得られた生成物を乾燥させ、ポリ(4−ビニルベンジルグリシジルエーテル)(これを「重合体(RPS−2)」とする。)の白色粉体38gを得た。この重合体(RPS−2)の数平均分子量は18,000、PDIは1.15であった。
[比較合成例RPS−3]
25mLのシュレンク管に、窒素雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(1mmol、0.156g)、過酸化ベンゾイル(1.5mmol、0.242g)、及びメタクリル酸グリシジル(250mmol、35.538g)を仕込み、室温で10分間撹拌後、3回凍結脱気した。溶液を室温に戻して10分間撹拌し、その後125℃で反応を行った。25時間後、反応溶液をTHF(50ml)に溶解させたのち、メタノール(2L)で再沈殿を行った。得られた生成物を乾燥させ、ポリ(メタクリル酸グリシジル)(これを「重合体(RPS−3)」とする。)の白色粉体38gを得た。この重合体(RPS−3)の数平均分子量は20,000、PDIは1.06であった。
[比較合成例RPS−4]
25mLのシュレンク管に、窒素雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(1mmol、0.156g)、過酸化ベンゾイル(1.5mmol、0.242g)、及び4−スチリルトリメトキシシラン(250mmol、56.080g)を仕込み、室温で10分間撹拌後、3回凍結脱気した。溶液を室温に戻して10分間撹拌し、その後125℃で反応を行った。25時間後、反応溶液をTHF(50ml)に溶解させたのち、メタノール(2L)で再沈殿を行った。得られた生成物を乾燥させ、ポリ(4−スチリルトリメトキシシラン)(これを「重合体(RPS−4)」とする。)の白色粉体35gを得た。この重合体(RPS−4)の数平均分子量は19,000、PDIは1.18であった。
[比較合成例RPS−5]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応容器に2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)1質量部、及び溶媒としてジエチレングリコールエチルメチルエーテル190質量部を仕込んだ。ここに、メタクリル酸グリシジル36質量部及び4−スチリルトリメトキシシラン56質量部を加え、フラスコ内を窒素置換した後、穏やかに撹拌を始めた。溶液温度を80℃に上昇させ、この温度を5時間維持することにより、メタクリル酸グリシジルと4−スチリルトリメトキシシランのランダム共重合体(これを「重合体(RPS−5)」とする。)を含む溶液を得た。この重合体(RPS−5)の重量平均分子量は8,000であった。
[合成例PS−1]
25mLのシュレンク管に、窒素雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを0.1mmol(0.0156g)、上記比較合成例RPS−2で得た重合体(RPS−2)を25mmol(4.756g)、及び4−スチリルトリメトキシシランを25mmol(5.608g)を仕込み、室温で10分間撹拌後、3回凍結脱気した。溶液を室温に戻して10分間撹拌し、その後125℃で反応を行った。25時間後、反応溶液をTHF(10ml)に溶解させたのち、メタノール(2L)で再沈殿を行った。得られた生成物を乾燥させ、4−ビニルベンジルグリシジルエーテルと4−スチリルトリメトキシシランのブロック共重合体(これを「重合体(PS−1)」とする。)の白色固体8.4gを得た。得られた重合体(PS−1)の数平均分子量は42,000、PDIは1.25であった。
[合成例PS−2]
25mLのシュレンク管に、窒素雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを0.1mmol(0.0156g)、上記比較合成例RPS−3で得た重合体(RPS−3)を25mmol(3.554g)、及び4−スチリルトリメトキシシランを25mmol(5.608g)を仕込み、室温で10分間撹拌後、3回凍結脱気した。溶液を室温に戻して10分間撹拌し、その後125℃で反応を行った。25時間後、反応溶液をTHF(10ml)に溶解させたのち、メタノール(2L)で再沈殿を行った。得られた生成物を乾燥させ、メタクリル酸グリシジルと4−スチリルトリメトキシシランのブロック共重合体(これを「重合体(PS−2)」とする。)の白色固体8.9gを得た。得られた重合体(PS−2)の数平均分子量は45,000、PDIは1.19であった。
[合成例PS−3]
25mLのシュレンク管に、窒素雰囲気下、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを0.1mmol(0.0156g)、上記比較合成例RPS−2で得た重合体(RPS−2)を25mmol(4.756g)、及び上記合成例a−1で得た化合物(St−1)を25mmol(5.103g)を仕込み、室温で10分間撹拌後、3回凍結脱気した。溶液を室温に戻して10分間撹拌し、その後125℃で反応を行った。25時間後、反応溶液をTHF10mLに溶解させたのち、メタノール2Lで再沈殿を行った。得られた生成物を乾燥させ、4−ビニルベンジルグリシジルエーテルと化合物(St−1)のブロック共重合体(これを「重合体(PS−3)」とする。)の白色固体8.9gを得た。この重合体(PS−3)の数平均分子量は39,000、PDIは1.20であった。
[実施例1]
(1)液晶配向剤の調製
ポリオルガノシロキサンとして上記合成例CE−1で得た重合体(S−CE−1)を10質量部、ポリアミック酸として上記合成例PA−1で得た重合体(PA−1)を含有する溶液を重合体(PA−1)に換算して90質量部に相当する量、並びにブロック共重合体(B)として上記合成例PS−1で得た重合体(PS−1)2質量部を混合し、これにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)及びブチルセロソルブ(BC)を加え、溶媒組成がNMP:BC=50:50(質量比)、固形分濃度が3.0質量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤を調製した。
(2)垂直配向型液晶表示素子の製造
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面上に、上記(1)で調製した液晶配向剤をスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレート上で1分間プレベークを行った後、庫内を窒素置換したオーブン中で200℃で1時間加熱して膜厚0.1μmの塗膜を形成した。次いでこの塗膜表面に、Hg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて313nmの輝線を含む偏光紫外線400J/mを、基板法線から40°傾いた方向から照射した。上記と同じ操作を繰り返して、液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)作製した。このうち1枚の液晶配向膜を有する面の外周に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した後、一対の基板の液晶配向膜面を対向させ、各基板の偏光紫外線の光軸の基板面への投影方向が逆平行となるように圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、液晶注入口より基板間の間隙にネガ型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、基板の外側両面に偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、且つ、液晶配向膜の紫外線の光軸の基板面への射影方向と45°の角度をなすように貼り合わせることにより垂直配向型の液晶表示素子を製造した。
(3)液晶配向性の評価
上記(2)で製造した液晶表示素子に5Vの電圧をON・OFF(印加・解除)したときの明暗の変化における異常ドメインの有無を目視により観察した。電圧OFF時に液晶セルから光漏れが観察されず、且つ電圧印加時にセル駆動領域が白表示であってそれ以外の領域から光漏れがない場合を液晶配向性「良」とし、電圧OFF時に液晶セルから光漏れが観察されるか、又は電圧ON時にセル駆動領域以外の領域から光漏れが観察された場合を液晶配向性「不良」と評価したところ、この液晶表示素子の液晶配向性は「良」であった。
(4)電圧保持率の評価
上記(2)で製造した液晶表示素子に対して、60℃において5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。電圧保持率の測定装置は(株)東陽テクニカ製、VHR−1を使用した。電圧保持率が99%以上の場合を電圧保持率「良」、98%以上99%未満を「可」、98%未満を「不良」と評価したところ、この液晶表示素子の電圧保持率は「良」であった。
(5)耐熱性の評価
上記(2)と同様にして製造した液晶表示素子につき、上記(4)の電圧保持率の評価と同じ条件で初期の電圧保持率を測定した。その後、120℃のオーブン内で1,000時間静置してから再度上記(4)と同じ条件で電圧保持率を測定した。オーブン内で静置した後の電圧保持率の値が初期値と比較して2%未満であった場合を耐熱性「良」とし、2%以上であった場合を耐熱性「不良」として評価したところ、この液晶表示素子の耐熱性は「良」であった。
(6)初期プレチルト角の測定及びプレチルト角の経時的安定性の評価
上記(2)と同様にして製造した液晶表示素子につき、非特許文献「T. J. Scheffer et. al. J. Appl. Phys. vo. 19, p2013(1980)」に記載された方法に準拠して、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法によりプレチルト角を測定した(初期プレチルト角)。次いで、初期プレチルト角測定後の液晶表示素子を、23℃で30日間静置した後、上記と同じ方法により再びプレチルト角を測定した(保存後プレチルト角)。保存後プレチルト角の初期プレチルト角に対する変化量を調べ、この値が0.1°未満であった場合をプレチルト角の経時的安定性「良」であるとし、0.1°以上であった場合を「不良」とした。その結果、この液晶表示素子の初期プレチルト角は88°であり、またプレチルト角の経時的安定性は「良」であった。
[実施例2〜12、比較例1〜6]
液晶配向剤の調製に使用するブロック共重合体(B)及びその他の成分の種類及び量(質量部)を下記表2に示す通り変更した以外は、上記実施例1と同じ溶剤比及び固形分濃度で液晶配向剤をそれぞれ調製した。また、各液晶配向剤を用いて、実施例1と同様にして液晶表示素子を製造するとともに、実施例1と同じく各種評価を行った。それらの結果を下記表2に示した。
Figure 0006617529
表2から明らかな通り、ブロック共重合体(B)を含む液晶配向剤を用いた実施例1〜12では、得られた液晶表示素子において、液晶配向性、電圧保持率、耐熱性及びプレチルト角の経時的安定性のいずれも良好な結果が得られた。これに対し、ブロック共重合体(B)を含まない液晶配向剤を用いた比較例1〜6では、液晶表示素子のプレチルト角の経時的安定性が実施例のものよりも劣っていた。また、比較例1,3〜6については、電圧保持率及び耐熱性の少なくとも一方が実施例のものよりも劣っていた。これらの結果から、液晶配向剤中にブロック共重合体(B)を含有させて配向膜を形成することにより、液晶配向性、電圧保持率、耐熱性及びプレチルト角の経時的安定性の各種特性が良好な液晶表示素子が得られることが分かった。

Claims (5)

  1. ポリアミック酸、ポリイミド及びポリアミック酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体(A−1)と、ポリオルガノシロキサンと、側鎖に官能基を有するブロック共重合体と、を含有し、
    前記ブロック共重合体は、エポキシ基を側鎖に有する第1ブロック部と、アルコキシシリル基又は「−COOR 」(ただし、R は保護基である。)を側鎖に有する第2ブロック部とを含み、
    前記ブロック共重合体の含有割合は、前記重合体(A−1)とポリオルガノシロキサンとの合計100質量部に対して、0.1〜20質量部である、液晶配向剤。
  2. 前記ブロック共重合体は、ポリスチレン系ブロック及びポリ(メタ)アクリル系ブロックの少なくとも一方を有する、請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 請求項1又は2に記載の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
  4. 請求項に記載の液晶配向膜を具備する液晶素子。
  5. 請求項1又は2に記載の液晶配向剤を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記液晶配向剤を塗布した基板面に光照射して前記塗膜に液晶配向能を付与する工程と、を含む液晶配向膜の製造方法。
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