JP6611299B2 - 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 - Google Patents
光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6611299B2 JP6611299B2 JP2014094061A JP2014094061A JP6611299B2 JP 6611299 B2 JP6611299 B2 JP 6611299B2 JP 2014094061 A JP2014094061 A JP 2014094061A JP 2014094061 A JP2014094061 A JP 2014094061A JP 6611299 B2 JP6611299 B2 JP 6611299B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- glass
- less
- content
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Glass Compositions (AREA)
Description
θg,F=(ng−nF)/(nF−nC)・・・・・・(1)
具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
MgO成分 0〜20.0%
SrO成分 0〜25.0%
である(1)又は(2)記載の光学ガラス。
Na2O成分 0〜20.0%
K2O成分 0〜15.0%
である(1)から(4)のいずれか記載の光学ガラス。
La2O3成分 0〜15.0%
Gd2O3成分 0〜10.0%
Y2O3成分 0〜10.0%
Yb2O3成分 0〜10.0%
Lu2O3成分 0〜10.0%
である(1)から(11)のいずれか記載の光学ガラス。
Al2O3成分 0〜15.0%
ZnO成分 0〜10.0%
GeO2成分 0〜10.0%
Ga2O3成分 0〜10.0%
P2O5成分 0〜10.0%
Ta2O5成分 0〜10.0%
Bi2O3成分 0〜10.0%
TeO2成分 0〜10.0%
Sb2O3成分 0〜1.0%
である(1)から(13)のいずれか記載の光学ガラス。
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中で特に断りがない場合、各成分の含有量は、全て酸化物換算組成のガラス全質量に対する質量%で表示されるものとする。ここで、「酸化物換算組成」とは、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、複合塩、金属弗化物等が熔融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総質量を100質量%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
SiO2成分は、安定なガラス形成を促し、光学ガラスとして好ましくない失透(結晶物の発生)を低減する必須成分である。
特に、SiO2成分の含有量を10.0%以上にすることで、ガラスの部分分散比を大幅に高めることなく、耐失透性に優れたガラスを得ることができる。また、これにより再加熱時における失透や着色を低減できる。従って、SiO2成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは12.0%、さらに好ましくは14.0%を下限とする。
一方で、SiO2成分の含有量を40.0%以下にすることで、ガラスの屈折率が低下し難くなることで所望の高い屈折率を得易くすることができ、且つ、ガラスの部分分散比の上昇を抑えることができる。また、これによりガラスの溶融性を良好に保つことができる。従って、SiO2成分の含有量は、好ましくは40.0%、より好ましくは30.0%、さらに好ましくは26.0%を上限とする。
SiO2成分は、原料としてSiO2、K2SiF6、Na2SiF6等を用いることができる。
一方で、Nb2O5成分の含有量を50.0%以下にすることで、ガラスの材料コストを低減できる。また、ガラス製造時における溶解温度の上昇を抑制し、且つNb2O5成分の過剰な含有による失透を低減できる。従って、Nb2O5成分の含有量は、好ましくは50.0%以下、より好ましくは43.0%未満、さらに好ましくは40.0%未満、さらに好ましくは36.0%未満とする。
Nb2O5成分は、原料としてNb2O5等を用いることができる。
一方で、CaO成分の含有量を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下やアッベ数の上昇、部分分散比の上昇を抑制しつつ、CaO成分の過剰な含有によるガラスの耐失透性の悪化を抑制できる。また、これによりガラスの材料コストを低減でき、再加熱時における失透や着色を低減できる。従って、CaO成分の含有量は、好ましくは30.0%、より好ましくは25.0%、さらに好ましくは22.0%、さらに好ましくは21.0%、さらに好ましくは20.0%を上限とする。
CaO成分は、原料としてCaCO3、CaF2等を用いることができる。
一方で、BaO成分の含有量を50.0%以下にすることで、BaO成分の過剰な含有による耐失透性や化学的耐久性の悪化を抑制できる。従って、BaO成分の含有量は、好ましくは50.0%、より好ましくは48.0%、さらに好ましくは45.0%を上限とする。
BaO成分は、原料としてBaCO3、Ba(NO3)2等を用いることができる。
一方で、Li2O成分の含有量を10.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えるとともに、Li2O成分の過剰な含有によるガラスの形成時や再加熱時の乳白化や結晶析出を低減しつつ、ガラスの化学的耐久性を高めることができる。
従って、Li2O成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%以下、さらに好ましくは5.0%未満を上限とする。
Li2O成分は、原料としてLi2CO3、LiNO3、LiF等を用いることができる。
一方で、MgO成分の含有量を20.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑制しつつ、ガラスの失透を低減できる。また、これにより再加熱時における失透や着色を低減できる。従って、MgO成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
MgO成分は、原料としてMgO、MgCO3、MgF2等を用いることができる。
特に、SrO成分の含有量を25.0%以下にすることで、ガラスの化学的耐久性の悪化を抑制できる。従って、SrO成分の含有量は、好ましくは25.0%以下、より好ましくは15.0%以下、さらに好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
SrO成分は、原料としてSr(NO3)2、SrF2等を用いることができる。
一方で、RO成分の質量和は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%以上、さらに好ましくは5.0%以上、さらに好ましくは10.0%以上としてもよい。
従って、Na2O成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは6.0%未満、さらに好ましくは3.4%以下、さらに好ましくは2.8%以下とする。
従って、K2O成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは6.0%未満、さらに好ましくは3.4%以下、さらに好ましくは2.0%以下とする。
一方で、Cs2O成分の含有量を10.0%以下にすることで、Cs2O成分の過剰な含有によるガラスの失透を低減できる。従って、Cs2O成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.0%を上限とする。
Cs2O成分は、原料としてCs2CO3、CsNO3等を用いることができる。
一方で、ZrO2成分の含有量を15.0%以下にすることで、ガラスの失透を低減でき、且つ、より均質なガラスを得易くできる。従って、ZrO2成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは12.0%、さらに好ましくは9.0%を上限とする。
ZrO2成分は、原料としてZrO2、ZrF4等を用いることができる。
一方で、TiO2成分の含有量を20.0%以下にすることで、ガラスの着色を低減でき、ガラスの内部透過率を高められる。また、これにより部分分散比が上昇し難くなるため、ノーマルラインに近い所望の低い部分分散比を得易くできる。従って、TiO2成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは17.0%、さらに好ましくは14.0%を上限とする。
TiO2成分は、原料としてTiO2等を用いることができる。
特に、この比率を0.10以上にすることで、ガラスの屈折率を高め、且つ耐失透性を高めながらも、部分分散比を低くでき、且つガラスの材料コストを低減できる。従って、質量比ZrO2/Nb2O5は、従って、質量比ZrO2/Nb2O5は、好ましくは0.10、より好ましくは0.12、さらに好ましくは0.17、さらに好ましくは0.23、さらに好ましくは0.25を下限とする。
一方で、この比率を3.00以下にすることで、ガラスの失透を低減できる。従って、質量比ZrO2/Nb2O5は、好ましくは3.00、より好ましくは2.00、さらに好ましくは1.00、さらに好ましくは0.60を上限とする。
一方で、WO3成分の含有量を20.0%以下にすることで、ガラスの部分分散比を上昇し難くでき、且つ、ガラスの着色を低減して内部透過率を高められる。従って、WO3成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは8.0%、さらに好ましくは5.0%、さらに好ましくは2.5%を上限とする。
WO3成分は、原料としてWO3等を用いることができる。
この和を10.0%以上にすることで、ガラスの屈折率を高め、且つ耐失透性を高められる。従って、質量和(TiO2+Nb2O5+WO3)は、好ましくは10.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは15.0%、さらに好ましくは21.0%、さらに好ましくは25.0%を下限とする。
一方で、この和を50.0%以下にすることで、ガラスの部分分散比の上昇を抑えられる。従って、質量和(TiO2+Nb2O5+WO3)は、好ましくは50.0%、より好ましくは48.0%、さらに好ましくは44.0%、さらに好ましくは40.0%を上限とする。
一方で、B2O3成分の含有量を15.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられ、且つガラスの部分分散比の上昇を抑えられる。また、これによりガラスの再加熱時における失透を低減できる。従って、B2O3成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.1%以下、さらに好ましくは2.6%以下とする。
B2O3成分は、原料としてH3BO3、Na2B4O7、Na2B4O7・10H2O、BPO4等を用いることができる。
一方で、La2O3成分の含有量を15.0%以下にすることで、ガラスの失透を低減でき、アッベ数の上昇を抑えられ、ガラスの比重を低減でき、且つガラスの材料コストを低減できる。従って、La2O3成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは12.0%以下、さらに好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満とする。
また、Gd2O3成分、Y2O3成分、Yb2O3成分及びLu2O3成分の各々の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの失透を低減でき、アッベ数の上昇を抑えられ、且つガラスの材料コストを低減できる。特に、Gd2O3成分、Yb2O3成分及びLu2O3成分の各々の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの比重を低減できる。従って、Gd2O3成分、Y2O3成分、Yb2O3成分及びLu2O3成分の各々の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満とし、さらに好ましくは5.0%未満とする。
La2O3成分、Gd2O3成分、Y2O3成分、Yb2O3成分及びLu2O3成分は、原料としてLa2O3、La(NO3)3・XH2O(Xは任意の整数)、Y2O3、YF3、Gd2O3、GdF3、Yb2O3、Lu2O3等を用いることができる。
なお、質量和(B2O3+La2O3)は、ガラスの耐失透性を高める観点で、好ましくは0%超、より好ましくは0.1%超、さらに好ましくは0.5%超としてもよい。
一方、Al2O3成分の含有量を15.0%以下にし、又は、Ga2O3成分の含有量を10.0%以下にすることで、Al2O3成分やGa2O3成分の過剰な含有による失透を低減できる。また、これにより再加熱時における失透や着色を低減できる。
従って、Al2O3成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは7.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
また、Ga2O3成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
Al2O3成分及びGa2O3成分は、原料としてAl2O3、Al(OH)3、AlF3、Ga2O3、Ga(OH)3等を用いることができる。
一方で、ZnO成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの再加熱時における失透や着色を低減しつつ、ガラスの化学的耐久性を高められる。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
ZnO成分は、原料としてZnO、ZnF2等を用いることができる。
一方で、GeO2成分の含有量を10.0%以下にすることで、高価なGeO2成分の使用量が低減されるため、ガラスの材料コストを低減できる。従って、GeO2成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
GeO2成分は、原料としてGeO2等を用いることができる。
一方で、P2O5成分の含有量を10.0%以下にすることで、P2O5成分の過剰な含有による失透を低減できる。従って、P2O5成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
P2O5成分は、原料としてAl(PO3)3、Ca(PO3)2、Ba(PO3)2、BPO4、H3PO4等を用いることができる。
一方で、Ta2O5成分の含有量を10.0%以下にすることで、希少鉱物資源であるTa2O5成分の使用量が減り、且つガラスがより低温で溶解し易くなるため、ガラスの生産コストを低減できる。また、これによりTa2O5成分の過剰な含有によるガラスの失透を低減できる。従って、Ta2O5成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%以下、さらに好ましくは5.0%以下とする。特にガラスの材料コストを低減させる観点では、Ta2O5成分を含有しなくてもよい。
Ta2O5成分は、原料としてTa2O5等を用いることができる。
一方で、Bi2O3成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの部分分散比を上昇し難くでき、且つ、ガラスの着色を低減して内部透過率を高めることができる。従って、Bi2O3成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
Bi2O3成分は、原料としてBi2O3等を用いることができる。
一方で、TeO2成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの着色を低減して内部透過率を高めることができる。また、高価なTeO2成分の使用を低減することで、より材料コストの安いガラスを得られる。従って、TeO2成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
TeO2成分は、原料としてTeO2等を用いることができる。
一方で、Sb2O3成分の含有量を1.0%以下にすることで、ガラス溶融時における過度の発泡を生じ難くすることができ、Sb2O3成分が溶解設備(特にPt等の貴金属)と合金化し難くできる。従って、Sb2O3成分の含有量は、好ましくは1.0%、より好ましくは0.5%、さらに好ましくは0.1%を上限とする。但し、光学ガラスの環境上の影響を重視する場合には、Sb2O3成分を含有しなくてもよい。
Sb2O3成分は、原料としてSb2O3、Sb2O5、Na2H2Sb2O7・5H2O等を用いることができる。
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
SiO2成分 15.0〜60.0モル%及び
Nb2O5成分 3.0〜30.0モル%
並びに
CaO成分 0〜45.0モル%
BaO成分 0〜20.0モル%
Li2O成分 0〜30.0モル%
MgO成分 0〜40.0モル%
SrO成分 0〜20.0モル%
Na2O成分 0〜35.0モル%
K2O成分 0〜20.0モル%
Cs2O成分 0〜10.0モル%
ZrO2成分 0〜15.0モル%
TiO2成分 0〜20.0モル%
WO3成分 0〜20.0モル%
B2O3成分 0〜20.0モル%
La2O3成分 0〜10.0モル%
Gd2O3成分 0〜8.0モル%
Y2O3成分 0〜10.0モル%
Yb2O3成分 0〜8.0モル%
Lu2O3成分 0〜8.0モル%
Al2O3成分 0〜15.0モル%
ZnO成分 0〜15.0モル%
GeO2成分 0〜10.0モル%
Ga2O3成分 0〜8.0モル%
P2O5成分 0〜20.0モル%
Ta2O5成分 0〜8.0モル%
Bi2O3成分 0〜5.0モル%
TeO2成分 0〜10.0モル%
Sb2O3成分 0〜1.0モル%
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有量の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を白金坩堝、石英坩堝又はアルミナ坩堝に投入して粗溶融した後、金坩堝、白金坩堝、白金合金坩堝又はイリジウム坩堝に入れて1100〜1400℃の温度範囲で3〜5時間溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、1000〜1400℃の温度に下げてから仕上げ攪拌を行って脈理を除去し、金型に鋳込んで徐冷することにより作製される。
本発明の光学ガラスは、高屈折率と所定の範囲のアッベ数を有することが好ましい。
本発明の光学ガラスの屈折率(nd)は、好ましくは1.70、より好ましくは1.75、さらに好ましくは1.80、さらに好ましくは1.82を下限とする。この屈折率の上限は、好ましくは1.95以下、より好ましくは1.90以下、さらに好ましくは1.88未満、さらに好ましくは1.86未満であってもよい。
本発明の光学ガラスのアッベ数(νd)は、好ましくは35、より好ましくは33、さらに好ましくは32を上限とする。一方、本発明の光学ガラスのアッベ数(νd)は、好ましくは25以上、より好ましくは27超、さらに好ましくは29超とする。
このような屈折率及びアッベ数を有する本発明の光学ガラスは光学設計上有用であり、特に高い結像特性等を図りながらも、光学系の小型化を図ることができるため、光学設計の自由度を広げることができる。
より具体的には、本発明の光学ガラスの部分分散比(θg,F)は、アッベ数(νd)との間で、νd≦31の範囲において(−0.00162×νd+0.63622)≦(θg,F)≦(−0.00275×νd+0.68125)の関係を満たし、且つ、νd>31の範囲において(−0.00162×νd+0.63622)≦(θg,F)≦(−0.00162×νd+0.64622)の関係を満たす。これにより、ノーマルラインに近付けられた部分分散比(θg,F)を有する光学ガラスが得られるため、この光学ガラスから形成される光学素子の色収差を低減できる。
νd≦31における部分分散比(θg,F)の上限は、好ましくは(−0.00275×νd+0.68125)、より好ましくは(−0.00275×νd+0.68025)、さらに好ましくは(−0.00275×νd+0.67925)、さらに好ましくは(−0.00275×νd+0.67900)、さらに好ましくは(−0.00275×νd+0.67895)である。
νd>31における部分分散比(θg,F)の上限は、好ましくは(−0.00162×νd+0.64622)、より好ましくは(−0.00162×νd+0.64522)、さらに好ましくは(−0.00162×νd+0.64422)、さらに好ましくは(−0.00162×νd+0.64397)、さらに好ましくは(−0.00162×νd+0.64392)である。
本発明の光学ガラスの比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に基づいて測定する。
作製された光学ガラスから、例えばリヒートプレス成形や精密プレス成形等のモールドプレス成形の手段を用いて、ガラス成形体を作製できる。すなわち、光学ガラスからモールドプレス成形用のプリフォームを作製し、このプリフォームに対してリヒートプレス成形を行った後で研磨加工を行ってガラス成形体を作製したり、例えば研磨加工を行って作製したプリフォームに対して精密プレス成形を行ってガラス成形体を作製したりできる。なお、ガラス成形体を作製する手段は、これらの手段に限定されない。
一方、本発明の比較例(No.A)のガラスは、いずれもνd≦31であり、且つ部分分散比(θg,F)が(−0.00275×νd+0.68125)を超えていた。従って、本発明の実施例の光学ガラスは、比較例のガラスに比べ、アッベ数(νd)との関係式において小さい部分分散比(θg,F)を有することが明らかになった。
Claims (7)
- 質量%で、
SiO2成分を10.0%以上24.374%以下、
Nb2O5成分を22.528%以上40.0%未満、
TiO2成分を1.5%以上20.0%以下
CaO成分を6.583%以上22.0%以下、
含有し、
Li2O成分の含有量が5.0%未満であり、
Ta2O5成分を含有せず、
質量和(TiO2+Nb2O5+WO3)が10.0%以上44.0%以下であり、
25以上31.9以下のアッベ数(νd)を有し、
部分分散比(θg,F)がアッベ数(νd)との間で、νd≦31の範囲において(−0.00162×νd+0.63622)≦(θg,F)≦(−0.00275×νd+0.68125)の関係を満たし、νd>31の範囲において(−0.00162×νd+0.63622)≦(θg,F)≦(−0.00162×νd+0.64622)の関係を満たす光学ガラス。 - 質量%で、BaO成分の含有量が50.0%以下である請求項1記載の光学ガラス。
- 質量%で、ZrO2成分を1.0%以上15.0%以下含有する請求項1から2のいずれか記載の光学ガラス。
- 質量%で、B2O3成分の含有量が15.0%以下である請求項1から3のいずれか記載の光学ガラス。
- 1.70以上1.95以下の屈折率(nd)を有する請求項1から4のいずれか記載の光学ガラス。
- 請求項1から5のいずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
- 請求項1から5のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014094061A JP6611299B2 (ja) | 2013-04-30 | 2014-04-30 | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013095764 | 2013-04-30 | ||
JP2013095764 | 2013-04-30 | ||
JP2014056905 | 2014-03-19 | ||
JP2014056905 | 2014-03-19 | ||
JP2014094061A JP6611299B2 (ja) | 2013-04-30 | 2014-04-30 | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019195326A Division JP2020019711A (ja) | 2013-04-30 | 2019-10-28 | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015193516A JP2015193516A (ja) | 2015-11-05 |
JP6611299B2 true JP6611299B2 (ja) | 2019-11-27 |
Family
ID=54432935
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014094061A Active JP6611299B2 (ja) | 2013-04-30 | 2014-04-30 | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
JP2019195326A Pending JP2020019711A (ja) | 2013-04-30 | 2019-10-28 | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019195326A Pending JP2020019711A (ja) | 2013-04-30 | 2019-10-28 | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP6611299B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7195040B2 (ja) * | 2015-12-07 | 2022-12-23 | 株式会社オハラ | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
JP7076192B2 (ja) * | 2016-11-30 | 2022-05-27 | 株式会社オハラ | 光学ガラス、プリフォーム材及び光学素子 |
US20210114918A1 (en) * | 2017-02-01 | 2021-04-22 | Ohara Inc. | Optical glass, preform and optical element |
JP7014588B2 (ja) * | 2017-03-31 | 2022-02-01 | Hoya株式会社 | 光学ガラスおよび光学素子 |
JPWO2018235725A1 (ja) | 2017-06-23 | 2020-04-23 | Agc株式会社 | 光学ガラスおよび光学部品 |
CN110128007B (zh) * | 2017-07-03 | 2022-07-15 | 成都光明光电股份有限公司 | 重镧火石光学玻璃 |
US20230086193A1 (en) * | 2020-02-28 | 2023-03-23 | Hoya Corporation | Optical glass, optical element, light guide plate and image display device |
CN117700097A (zh) * | 2024-01-05 | 2024-03-15 | 成都光明光电股份有限公司 | 光学玻璃 |
Family Cites Families (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2824982C3 (de) * | 1978-06-07 | 1981-04-30 | Jenaer Glaswerk Schott & Gen., 6500 Mainz | Hochbrechende optische Gläser des Systems SiO↓2↓-B↓2↓O↓3↓-TiO↓2↓- ZrO↓2↓-BaO-Nb↓2↓O↓5↓-Li↓2↓O mit geringer Dichte von s = 3,4 - 3,7 für Fernteil- und Nahteil-Brillengläser mit Brechwerten n↓D↓ = 1,79 - 1,81 und Dispersionen v↓D↓ = 31 - 29 |
JPS5950048A (ja) * | 1982-09-16 | 1984-03-22 | Ohara Inc | 光学ガラス |
JPS6021828A (ja) * | 1983-07-14 | 1985-02-04 | Hoya Corp | 眼鏡レンズ用ガラス |
JPS61168551A (ja) * | 1985-01-22 | 1986-07-30 | Nippon Kogaku Kk <Nikon> | 高屈折率眼鏡レンズ用のガラス |
JPS62275038A (ja) * | 1986-02-20 | 1987-11-30 | Nikon Corp | 軽量高屈折率光学ガラス |
JP2509334B2 (ja) * | 1989-05-31 | 1996-06-19 | ホーヤ株式会社 | 光学ガラス |
JP3113604B2 (ja) * | 1997-03-25 | 2000-12-04 | 株式会社オハラ | 負の異常分散性を有する光学ガラス |
JP3270022B2 (ja) * | 1998-04-30 | 2002-04-02 | ホーヤ株式会社 | 光学ガラスおよび光学製品 |
JP4668797B2 (ja) * | 2005-01-17 | 2011-04-13 | 株式会社オハラ | ガラス |
DE102006052787B4 (de) * | 2005-12-23 | 2017-06-22 | Schott Ag | Optisches Glas |
JP2008233547A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Hoya Corp | 車載カメラ用レンズ硝材及び車載カメラ用レンズ |
JP5357429B2 (ja) * | 2008-01-31 | 2013-12-04 | Hoya株式会社 | 光学ガラス、プレス成形用ガラス素材および光学素子とその製造方法ならびに光学素子ブランクの製造方法 |
JP5545917B2 (ja) * | 2008-01-31 | 2014-07-09 | 株式会社オハラ | 光学ガラス |
JP2011037660A (ja) * | 2009-08-07 | 2011-02-24 | Ohara Inc | 光学ガラス、レンズプリフォーム及び光学素子 |
WO2011016566A1 (ja) * | 2009-08-07 | 2011-02-10 | 株式会社オハラ | 光学ガラス |
JP6014301B2 (ja) * | 2010-06-24 | 2016-10-25 | 株式会社オハラ | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
JP2012206892A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Ohara Inc | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
JP2012206893A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Ohara Inc | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
JP6325189B2 (ja) * | 2012-10-22 | 2018-05-16 | 株式会社オハラ | 光学ガラス |
-
2014
- 2014-04-30 JP JP2014094061A patent/JP6611299B2/ja active Active
-
2019
- 2019-10-28 JP JP2019195326A patent/JP2020019711A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015193516A (ja) | 2015-11-05 |
JP2020019711A (ja) | 2020-02-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5767179B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP6727692B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2017088483A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP6611299B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP5721534B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2023024529A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
WO2012133420A1 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2017105702A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2011144063A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム、及び光学素子 | |
JP2012206893A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP5783977B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2012240907A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP6860268B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2015182898A (ja) | 光学ガラス、レンズプリフォーム及び光学素子 | |
JP5706231B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2017088484A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2017119619A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2014080317A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP5748613B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2012206891A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
WO2012133421A1 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2017088486A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2017088485A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP5748614B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 | |
JP2016088759A (ja) | 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180206 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180124 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180405 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180529 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181023 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190514 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190704 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191023 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191028 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6611299 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20200110 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |