JP7195040B2 - 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 - Google Patents
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メラやビデオカメラ等の撮影機器や、プロジェクタやプロジェクションテレビ等の画像再
生(投影)機器等の各種光学機器の分野では、光学系で用いられるレンズやプリズム等の
光学素子の枚数を削減し、光学系全体を軽量化及び小型化する要求が強まっている。
SiO2成分を15.0~50.0%、
Nb2O5成分を25.0~50.0%、
B2O3成分を1.0~20.0%含有し、
再加熱試験(イ)の前後において失透及び乳白が生じない光学ガラス。
〔再加熱試験(イ):試験片15mm×15mm×30mmを再加熱し、室温から150分で各試料の転移温度(Tg)より100℃~120℃高い温度まで昇温し、前記光学ガラスのガラス転移温度(Tg)よりも100℃~120℃高い温度で30分間保温し、その後常温まで自然冷却し、試験片の対向する2面を厚み10mmに研磨した後に目視観察する。〕
ZnO成分 0~25.0%、
ZrO2成分 0~20.0%、
である(1)の光学ガラス。
TiO2成分 0~15.0%、
WO3成分 0~10.0%、
MgO成分 0~10.0%、
CaO成分 0~10.0%、
SrO成分 0~10.0%、
BaO成分 0~10.0%、
La2O3成分 0~10.0%、
Gd2O3成分 0~10.0%、
Y2O3成分 0~10.0%、
Yb2O3成分 0~10.0%、
Li2O成分 0~20.0%、
Na2O成分 0~20.0%、
K2O成分 0~10.0%、
Ta2O5成分 0~10.0%、
P2O5成分 0~10.0%、
GeO2成分 0~10.0%、
Al2O3成分 0~10.0%、
Ga2O3成分 0~10.0%、
Bi2O3成分 0~10.0%、
TeO2成分 0~5.0%、及び
SnO2成分 0~1.0%を含有し
Sb2O3成分 0~1.0%
である(1)又は(2)いずれか記載の光学ガラス。
SiO2成分及びNb2O5成分を含有するガラスにおいて、所望の範囲内の高い屈折率や低いアッベ数(高い分散)を有しながらも、ガラスを再加熱した際の失透及び乳白が低減されるため、リヒートプレス成形に好適な光学ガラスを得ることができる。
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中で特に断りがない場合、各成分の含有量は、全て酸化物換算組成のガラス全質量に対する質量%で表示されるものとする。ここで、「酸化物換算組成」とは、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、複合塩、金属弗化物等が熔融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総質量を100質量%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
SiO2成分は、安定なガラス形成を促し、光学ガラスとして好ましくない失透(結晶物の発生)を低減する必須成分である。
特に、SiO2成分の含有量を15.0%以上にすることで、部分分散比を大幅に高めることなく、耐失透性に優れたガラスを得られる。また、これにより再加熱時における失透や着色を低減できる。従って、SiO2成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは18.0%、さらに好ましくは20.0%、さらに好ましくは25.0%、さらに好ましくは27.0%を下限とする。
他方で、SiO2成分の含有量を50.0%以下にすることで、屈折率が低下し難くなることで所望の高屈折率を得易くでき、且つ、部分分散比の上昇を抑えられる。また、これによりガラス原料の熔解性の低下を抑えられる。従って、SiO2成分の含有量は、好ましくは50.0%、より好ましくは48.0%、さらに好ましくは45.0%、さらに好ましくは40.0%を上限とする。
SiO2成分は、原料としてSiO2、K2SiF6、Na2SiF6等を用いることができる。
特に、Nb2O5成分の含有量を25.0%以上にすることで、目的の光学恒数まで屈折率を高くして本発明の範囲の成分内で調整することで異常分散性を小さくすることができる。従って、Nb2O5成分の含有量は、好ましくは25.0%、より好ましくは28.0%、さらに好ましくは30.0%を下限とする。
他方で、Nb2O5成分の含有量を50.0%以下にすることで、ガラスの材料コストを低減できる。また、ガラス製造時における熔解温度の上昇を抑制し、且つNb2O5成分の過剰な含有による失透を低減できる。従って、Nb2O5成分の含有量は、好ましくは50.0%、より好ましくは45.0%、さらに好ましくは43.0%を上限とする。
Nb2O5成分は、原料としてNb2O5等を用いることができる。
他方で、B2O3成分の含有量を20.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられ、且つ部分分散比の上昇を抑えられる。従って、B2O3成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、さらに好ましくは12.0%、さらに好ましくは10.0%を上限とする。
B2O3成分は、原料としてH3BO3、Na2B4O7、Na2B4O7・10H2O、BPO4等を用いることができる。
他方で、(SiO2+B2O3)/Nb2O5を0超とすることにより、ガラスを安定化させ失透しにくくすることができる。従って、(SiO2+B2O3)/Nb2O5は、好ましくは0超、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.8以上、さらに好ましくは0.9以上とする。
他方で、ZnO成分の含有量を25.0%以下にすることで、ガラスの再加熱時における失透や着色を低減しつつ、化学的耐久性を高められる。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは25.0%以下、より好ましくは20.0%以下、さらに好ましくは16.0%未満、さらに好ましくは10.0%未満とする。
他方で、ZrO2成分の含有量を20.0%以下にすることで、失透を低減でき、且つ、より均質なガラスを得易くできる。従って、ZrO2成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは18.0%、さらに好ましくは15.0%、さらに好ましくは11.0%を上限とする。
ZrO2成分は、原料としてZrO2、ZrF4等を用いることができる。
他方で、TiO2成分の含有量を15.0%以下にすることで、ガラスの着色を低減でき、内部透過率を高められる。また、これにより部分分散比が上昇し難くなるため、ノーマルラインに近い所望の低い部分分散比を得易くできる。従って、TiO2成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。特に、ガラスの異常分散性を小さくする観点では、さらに好ましくは含まない。
TiO2成分は、原料としてTiO2等を用いることができる。
他方で、WO3成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの部分分散比を上昇し難くでき、且つ、ガラスの着色を低減して内部透過率を高められる。従って、WO3成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
WO3成分は、原料としてWO3等を用いることができる。
他方で、MgO成分の含有量を10.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑制しつつ、失透を低減できる。従って、MgO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
MgO成分は、原料としてMgO、MgCO3、MgF2等を用いることができる。
他方で、CaO成分の含有量を10.0%以下にすることで、屈折率の低下やアッベ数の上昇、部分分散比の上昇を抑えられ、且つ失透を低減できる。従って、CaO成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは9.0%、さらに好ましくは8.0%、さらに好ましくは6.0%を上限とする。
CaO成分は、原料としてCaCO3、CaF2等を用いることができる。
特に、SrO成分の含有量を10.0%以下にすることで、化学的耐久性の悪化を抑えられる。従って、SrO成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは4.0%未満とする。
SrO成分は、原料としてSr(NO3)2、SrF2等を用いることができる。
特に、BaO成分の含有量を10.0%以下にすることで、化学的耐久性の悪化や、失透を抑えられる。従って、BaO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは4.0%未満、さらに好ましくは2.0%未満とする。
BaO成分は、原料としてBaCO3、Ba(NO3)2等を用いることができる。
特に、La2O3成分、Gd2O3成分、Y2O3成分及びYb2O3成分のそれぞれの含有量を10.0%以下にすることで、アッベ数の上昇を抑えられ、比重を小さくでき、失透を低減でき、且つ材料コストを低減できる。従って、La2O3成分、Gd2O3成分、Y2O3成分及びYb2O3成分のそれぞれの含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%以下、さらに好ましくは3.0%以下、さらに好ましくは1.0%未満とする。
La2O3成分、Gd2O3成分、Y2O3成分及びYb2O3成分は、原料としてLa2O3、La(NO3)3・XH2O(Xは任意の整数)、Y2O3、YF3、Gd2O3、GdF3、Yb2O3等を用いることができる。
他方で、Li2O成分の含有量を20.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられ、化学的耐久性を悪化し難くでき、且つ過剰な含有による失透を低減できる。
従って、Li2O成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは15.0%以下、さらに好ましくは10.0%未満とする。
Li2O成分は、原料としてLi2CO3、LiNO3、LiF等を用いることができる。
他方で、Na2O成分の含有量を20.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられ、化学的耐久性を悪化し難くでき、且つ過剰な含有による失透を低減できる。
従って、Na2O成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは15.0%以下、さらに好ましくは10.0%未満とする。
Na2O成分は、原料としてNa2CO3、NaNO3、NaF、Na2SiF6等を用いることができる。
他方で、K2O成分の含有量を10.0%以下にすることで、部分分散比の上昇を抑えられ、失透を低減でき、且つ化学的耐久性を悪化し難くできる。従って、K2O成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
K2O成分は、原料としてK2CO3、KNO3、KF、KHF2、K2SiF6等を用いることができる。
他方で、Ta2O5成分の含有量を10.0%以下にすることで、希少鉱物資源であるTa2O5成分の使用量が減り、且つガラスがより低温で熔解し易くなるため、ガラスの生産コストを低減できる。また、これによりTa2O5成分の過剰な含有によるガラスの失透を低減できる。従って、Ta2O5成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。特にガラスの材料コストを低減させる観点では、Ta2O5成分を含有しなくてもよい。
Ta2O5成分は、原料としてTa2O5等を用いることができる。
一方で、P2O5成分の含有量を10.0%以下にすることで、P2O5成分の過剰な含有による失透を低減できる。従って、P2O5成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
P2O5成分は、原料としてAl(PO3)3、Ca(PO3)2、Ba(PO3)2、BPO4、H3PO4等を用いることができる。
他方で、GeO2成分の含有量を10.0%以下にすることで、高価なGeO2成分の使用量が低減されるため、ガラスの材料コストを低減できる。従って、GeO2成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
GeO2成分は、原料としてGeO2等を用いることができる。
他方で、Al2O3成分及びGa2O3成分のそれぞれの含有量を10.0%以下にすることで、Al2O3成分やGa2O3成分の過剰な含有による失透を低減できる。従って、Al2O3成分及びGa2O3成分のそれぞれの含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Al2O3成分及びGa2O3成分は、原料としてAl2O3、Al(OH)3、AlF3、Ga2O3、Ga(OH)3等を用いることができる。
他方で、Bi2O3成分の含有量を10.0%以下にすることで、部分分散比を上昇し難くでき、且つ、ガラスの着色を低減して内部透過率を高めることができる。従って、Bi2O3成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Bi2O3成分は、原料としてBi2O3等を用いることができる。
他方で、TeO2成分の含有量を5.0%以下にすることで、ガラスの着色を低減して内部透過率を高めることができる。また、高価なTeO2成分の使用を低減することで、より材料コストの安いガラスを得られる。従って、TeO2成分の含有量は、好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
TeO2成分は、原料としてTeO2等を用いることができる。
他方で、RO成分の質量和は、ガラス原料の熔解性を高め、且つ失透を低減する観点から、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%以上、さらに好ましくは2.0%以上としてもよい。
他方で、Rn2O成分の質量和は、ガラス原料の熔解性を高め、且つガラス転移点を低くする観点から、好ましくは0%超、より好ましくは5.0%超、さらに好ましくは7.0%超、さらに好ましくは10.0%超としてもよい。
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有量の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を白金坩堝、石英坩堝又はアルミナ坩堝に投入して粗溶融した後、金坩堝、白金坩堝、白金合金坩堝又はイリジウム坩堝に入れて1000~1400℃の温度範囲で3~5時間溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、900~1400℃の温度に下げてから仕上げ攪拌を行って脈理を除去し、金型に鋳込んで徐冷することにより作製される。
本発明の光学ガラスは、高い屈折率と所定の範囲のアッベ数を有することが好ましい。
本発明の光学ガラスの屈折率(nd)は、好ましくは1.65、より好ましくは1.68、さらに好ましくは1.70を下限としてもよい。この屈折率の上限は、好ましくは1.80、より好ましくは1.78、さらに好ましくは1.77、さらに好ましくは1.76としてもよい。
本発明の光学ガラスのアッベ数(νd)は、好ましくは28、より好ましくは30、さらに好ましくは30.5を下限とする。他方で、本発明の光学ガラスのアッベ数(νd)は、好ましくは45、より好ましくは43、より好ましくは40、さらに好ましくは38を上限とする。
このような屈折率及びアッベ数を有する本発明の光学ガラスは光学設計上有用であり、特に高い結像特性等を図りながらも、光学系の小型化を図ることができるため、光学設計の自由度を広げることができる。
より具体的には、本発明の光学ガラスの部分分散比(θg,F)は、アッベ数(νd)との間で、(-0.00256×νd+0.637)≦(θg,F)≦(-0.00256×νd+0.689)の関係を満たすことが好ましい。
従って、本発明の光学ガラスでは、部分分散比(θg,F)及びアッベ数(νd)が、θg,F≧(-0.00256×νd+0.637)の関係を満たすことが好ましく、θg,F≧(-0.00256×νd+0.647)の関係を満たすことがより好ましく、θg,F≧(-0.00256×νd+0.657)の関係を満たすことがさらに好ましい。
他方で、本発明の光学ガラスでは、部分分散比(θg,F)及びアッベ数(νd)が、θg,F≦(-0.00256×νd+0.689)の関係を満たすことが好ましく、θg,F≦(-0.00256×νd+0.681)の関係を満たすことがより好ましく、θg,F≦(-0.00256×νd+0.677)の関係を満たすことがさらに好ましい。
これにより、低い部分分散比(θg,F)を有する光学ガラスが得られるため、この光学ガラスから形成される光学素子を、光学系の色収差の低減に役立てられる。
特に、本発明の光学ガラスは、ガラスの透過率で表すと、厚み10mmのサンプルで分光透過率80%を示す波長(λ80)が、好ましくは450nm以下、より好ましくは420nm以下、さらに好好ましくは410nm以下、さらに好ましくは400nm以下である。
また、本発明の光学ガラスは、厚み10mmのサンプルで分光透過率5%を示す波長(λ5)が、好ましくは365nm以下、より好ましくは355nm以下、さらに好ましくは345nm以下である。
これにより、ガラスの吸収端が紫外領域の近傍に位置するようになり、可視域におけるガラスの透明性が高められるため、この光学ガラスをレンズ等の光学素子の材料として好ましく用いることができる。
作製された光学ガラスから、例えばリヒートプレス成形や精密プレス成形等のモールドプレス成形の手段を用いて、ガラス成形体を作製できる。すなわち、光学ガラスからモールドプレス成形用のプリフォームを作製し、このプリフォームに対してリヒートプレス成形を行った後で研磨加工を行ってガラス成形体を作製したり、例えば研磨加工を行って作製したプリフォームに対して精密プレス成形を行ってガラス成形体を作製したりできる。なお、ガラス成形体を作製する手段は、これらの手段に限定されない。
なお、本測定に用いたガラスは、徐冷降温速度を-25℃/hrとして、徐冷炉にて処理を行ったものを用いた。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(νd)が28以上、より詳細には30以上であるとともに、このアッベ数(νd)は45以下、より詳細には39以下であり、所望の範囲内であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、λ5(透過率5%時の波長)がいずれも365nm以下、より詳細には355nm以下であった。
よって、本発明の実施例の光学ガラスは、可視光に対する透過率が高く着色し難いことが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、再加熱試験の評価結果はいずれも「失透なし」であった。従って、本発明の実施例の光学ガラスは、再加熱による失透や乳白が怒りがたいため、高いリヒートプレス成形性を有することが推察される。
Claims (8)
- 酸化物換算組成の質量%で、
SiO2成分を15.0~50.0%、
Nb2O5成分を25.0~50.0%、
B2O3成分を1.0~5.53%、
Ta2O5成分を1.0%未満、
TiO2成分を10.0%未満、
K2O成分を8.0%未満、
Al2O3成分を1.0%未満含有し、
Rn2O成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の質量和が5.0超~16.0%、
RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の質量和が0~7.0%未満、
Ln 2 O 3 成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)の質量和が0~10.0%未満、
屈折率(nd)が1.70~1.80であり、再加熱試験(イ)の前後において失透及び乳白が生じない光学ガラス。
〔再加熱試験(イ):試験片15mm×15mm×30mmを再加熱し、室温から150分で各試料の転移温度(Tg)より100℃~120℃高い温度まで昇温し、前記光学ガラスのガラス転移温度(Tg)よりも100℃~120℃高い温度で30分間保温し、その後常温まで自然冷却し、試験片の対向する2面を厚み10mmに研磨した後に目視観察する。〕 - 酸化物換算組成の質量%で、
ZnO成分0~25.0%、
ZrO2成分0~20.0%、
である請求項1の光学ガラス。 - 酸化物換算組成の質量%で、
WO3成分0~10.0%、
MgO成分0~5.0%未満、
CaO成分0~6.0%、
SrO成分0~4.0%未満、
BaO成分0~4.0%未満、
Li2O成分0~15.0%、
Na2O成分0~15.0%、
P2O5成分0~10.0%、
GeO2成分0~10.0%、
Ga2O3成分0~10.0%、
Bi2O3成分0~10.0%、
TeO2成分0~5.0%、及び
SnO2成分0~1.0%を含有し
Sb2O3成分0~1.0%
である請求項1又は2いずれか記載の光学ガラス。 - アッベ数(νd)が28~45である請求項1から3のいずれか記載の光学ガラス。
- 分光透過率が80%を示す波長(λ80)が450nm以下であり、分光透過率が5%を示す波長(λ5)が365nm以下である請求項1から4のいずれか記載の光学ガラス。
- 請求項1から5のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
- 請求項1から5のいずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
- 請求項6又は7のいずれか記載の光学素子を備える光学機器。
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