JP6574805B2

JP6574805B2 - 防水部品

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Publication number: JP6574805B2
Application number: JP2017061163A
Authority: JP
Inventors: 勇勲清水
Original assignee: Yazaki Corp
Current assignee: Yazaki Corp
Priority date: 2017-03-27
Filing date: 2017-03-27
Publication date: 2019-09-11
Anticipated expiration: 2037-03-27
Also published as: JP2018163839A; CN108666804A; CN108666804B; US20180277979A1; US10084259B1

Description

本発明は、被水領域と防水領域に亘って電線が配索される各種機器内への浸水を防止する防水部品に関する。

自動車のエンジンルーム内に配設される制御機器など、被水領域と防水領域に亘って電線が配索される場合に、電線に防水部品を装着して各種機器内へ取り付けることで、浸水を防止している。

このような防水部品に関する技術は種々提案されている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１５−９９７１９号公報

ところで、図８および図９に示すような参考例に係る防水部品３０１は、ハウジング本体１０、弾性リング（Ｏリング）１１、マットシール１２およびマットシールカバー１３とから構成されている。

そして、図１０（ａ）、（ｂ）に示すように、ハウジング本体１０は、車体パネルや制御装置の筐体３０等の取付穴３１に挿入され、取付穴３１の周縁の面に係止する弾性変形可能な係止爪１０１ａを有している。

一対の係止爪１０１ａは、１８０度対向位置に配置されている。各係止爪１０１ａは、弾性支持壁１８０と、この弾性支持壁１８０の先端に設けられた爪部１８１とを有する。各爪部１８１の先端は、取付穴挿入部１０１の外周面より外側に突出している。

また、ハウジング本体１０は、取付穴３１に取付けられた際に、取付穴３１の内壁と当接してハウジング本体１０自体を支持すると共に、前記マットシールカバー１３を係止するカバー係止部３１５が形成されている。

一対のカバー係止部３１５は、１８０度対向位置に配置されている。各カバー係止部３１５の外周面は、取付穴挿入部１０１の外周面と面一に形成されている。各カバー係止部３１５には、係合孔３１７が形成されている。

ところが、参考例に係る防水部品３０１では、図９（ｂ）に示すように、カバー係止部３１５の高さが、係止爪１０１ａよりもＨ２分だけ低くなっていた。

このため、図１０（ａ）に示すように、取付穴３１に対して防水部品３０１が水平方向（Ｄ３方向）に押圧された場合には、図１１（ａ）に示すようにカバー係止部３１５より先に、係止爪１０１ａの先端面が取付穴３１の周縁部と当接される。

また、取付穴３１に対して防水部品３０１が斜めに押圧された場合には、図１１（ｂ）に示すようにカバー係止部３１５より先に、係止爪１０１ａの角部が取付穴３１の周縁部と当接される。

そのため、係止爪１０１ａの弾性支持壁１８０がタイミング良く弾性変形されなかった場合には、当接部Ｐ１０、Ｐ１１において、係止爪１０１ａが取付穴３１の周縁部との衝突により欠損したり、座屈するなどして破損するという問題があった。

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、係止爪の破損を抑制することのできる防水部品を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明に係る防水部品は、電線を貫通する壁部の取付穴に取付される防水部品において、前記取付穴に挿入され、底壁を有するマットシール収容室が内部に形成された取付穴挿入部と、前記取付穴挿入部の挿入後端側に設けられ、前記取付穴の周縁に当接する当接部と、前記取付穴挿入部の挿入先端側に弾性変形可能に設けられ、前記当接部とは反対側の前記取付穴の周縁の面に係止する係止爪と、前記取付穴挿入部の挿入先端側に設けられたカバー係止部とを有するハウジング本体と、前記マットシール収容室に収容され、前記電線が貫通される電線圧入孔を有するマットシールと、前記カバー係止部に係止され、前記底壁との間で前記マットシールを挟み込んで前記マットシールを前記マットシール収容室に保持するマットシールカバーと、を備え、前記カバー係止部の方が、前記係止爪より前記取付穴への挿入方向に突出していることを要旨とする。

本発明によれば、係止爪の破損を抑制することのできる防水部品を提供することができる。

実施の形態に係る防水部品の構成例を示す分解斜視図である。実施の形態に係る防水部品の全体構成を示す斜視図である。実施の形態に係る防水部品の要部を示す側面図である。実施の形態に係る防水部品の壁部への取付け時の状態を示す側面図（ａ）、（ｂ）である。実施の形態に係る防水部品の壁部への取付け状態を示す正面図である。参考例に係る防水部品の要部を示す一部拡大図（ａ）および実施の形態に係る防水部品の要部を示す一部拡大図である。実施の形態に係る防水部品の壁部への取付け後の状態を示す側面図（ａ）、（ｂ）である。参考例に係る防水部品の構成例を示す分解斜視図である。参考例に係る防水部品の構成例を示す正面図（ａ）および側面図（ｂ）である。参考例に係る防水部品の壁部への取付け状態を示す斜視図（ａ）、（ｂ）である。参考例に係る防水部品の壁部への取付け時の状態を示す側面図（ａ）、（ｂ）である。

図１〜図４を参照して、本発明の実施の形態に係る防水部品１について説明する。

（防水部品の構成例）
本発明の実施の形態に係る防水部品１は、図１等に示すような構成を有している。

ここで、図１は、実施の形態に係る防水部品１の構成例を示す分解斜視図、図２は、防水部品１の全体構成を示す斜視図、図３（ａ）は、参考例に係る防水部品の要部を示す一部拡大図、図３（ｂ）は、実施の形態に係る防水部品１の要部を示す一部拡大図、図４（ａ）、（ｂ）は、防水部品１の壁部３０への取付け時の状態を示す側面図、図５は、防水部品１の壁部３０への取付け状態を示す正面図、図６（ａ）は、参考例に係る防水部品３０１の要部を示す一部拡大図、図６（ｂ）は、実施の形態に係る防水部品１の要部を示す一部拡大図で、図７は、防水部品１の要部を示す正面図、図８（ａ）、（ｂ）は、防水部品１の壁部３０への取付け後の状態を示す側面図である。

図４等に示すように、車体パネルや制御装置等の壁部３０には、円形の取付穴３１が形成されている。この取付穴３１に電線２０が貫通される。電線２０は、取付穴３１を貫通することによって、壁部３０の一方側の被水領域と、壁部３０の他方側の防水領域に亘って配索される。一方の被水領域にはＥＣＵ等が配置され、他方の防水領域には各種センサ等が配置されている。

電線２０には、防水部品１が装着されている。この防水部品１により、壁部３０の取付穴３１が塞がれている（図５参照）。

図１等に示すように、防水部品１は、ハウジング本体１０と、マットシール１２と、マットシールカバー１３と、弾性リング（Ｏリング）１１とを備えている。

ハウジング本体１０は、取付穴３１に挿入される取付穴挿入部１０１と、取付穴挿入部１０１の挿入後端側に設けられた当接部（フランジ部）１１６と、図上で左右一対の係止爪１０１ａと、図上で上下一対のカバー係止部１１５ａとを備えている。

取付穴挿入部１０１は、取付穴３１と略同じ外周形状を有する。取付穴挿入部１０１には、底壁を有するマットシール収容室が内部に形成されている（図示省略）。

当接部１１６は、取付穴３１より大径とされている。当接部１１６は、取付穴３１の壁部３０の一方側の面に当接される。

一対のカバー係止部１１５ａは、１８０度対向位置に配置されている。各カバー係止部１１５ａの外周面は、取付穴挿入部１０１の外周面と面一に形成されている。各カバー係止部１１５ａには、係合孔１１７が形成されている。この係合孔１１７は、カバー係止部１１５ａの内周面と外周面を貫通している。

マットシール１２は、弾性変形可能な材料で構成され、円盤形状を呈する。マットシール１２は、その中心点を中心として点対称の位置に２個の電線圧入孔１２ａ、１２ｂが形成されている。各電線圧入孔１２ａ、１２ｂには、電線２０が貫通される。各電線２０の外周面とマットシール１２の電線圧入孔１２ａ、１２ｂの間は、マットシール１２自体の圧縮変形によって防水される。

マットシール１２の外周面には、２条の突起１２０が設けられている。マットシール１２は、２条の突起１２０を圧縮変形させた状態でマットシール収容室に圧入されている。

図１等に示すように、マットシールカバー１３は、弾性変形可能な材料で構成され、図上、上下に一対の係止突起１０３が設けられている。各係止突起１０３は、上下方向に弾性変形可能に形成されている。

マットシールカバー１３には、電線２０を挿通する挿通孔１３ａが形成されている。各挿通孔１３ａは、マットシール１２の各電線圧入孔１２ａ、１２ｂと対向する位置に形成されている。各挿通孔１３ａには、マットシール１２の電線圧入孔１２ａ、１２ｂを貫通した電線２０が挿通されている。

各係止突起１０３は、ハウジング本体１０の係合孔１１７に内側から嵌合されて係止される。これにより、底壁（図には現れない）との間でマットシール１２を挟み込んで、マットシール１２をマットシール収容室内に保持する。

なお、ゴム製の弾性リング（Ｏリング）１１は、ハウジング本体１０の取付穴挿入部１０１の外周に配置され、取付穴３１の内周面に密着される。

また、電線２０の本数は任意であり、その電線２０の本数に合わせてマットシール１２やマットシールカバー１３の挿通穴の数も変更されることは勿論である。

ここで、本実施の形態に係る防水部品１では、ハウジング本体１０において、カバー用係止部１１５の方が、係止爪１０１ａより取付穴３１への挿入方向（図２のＤ１方向）に突出している。

より具体的には、図３に示すように、カバー係止部１１５ａの高さの方が、係止爪１０１ａよりもＨ１分だけ高くなっている。

このような構成により、係止爪１０１ａが取付穴３１の破損を回避することができる。

即ち、図４（ａ）に示すように、取付穴３１に対して防水部品１が水平方向（Ｄ２方向）に押圧された場合には、係止爪１０１ａの先端面より先に、カバー係止部１１５ａが取付穴３１の周縁部の一部Ｐ１ａ、Ｐ１ｂで当接する。

また、取付穴３１に対して防水部品１が斜めに押圧された場合には、図４（ｂ）に示すように、係止爪１０１ａの角部が当たる前に、カバー係止部１１５ａが取付穴３１の周縁部の一部Ｐ２で当接される。

このように、係止爪１０１ａは、取付時において、カバー係止部１１５ａによって保護されるので、係止爪１０１ａが取付穴３１の周縁部との衝突により欠損したり、座屈するなどして破損する事態が回避される。

また、図５に示すように、本実施の形態に係る防水部品１では、車体パネル等の壁部３０の取付穴３１に取付けられた状態において、カバー係止部１１５ａが係止爪１０１ａの近傍まで覆うことにより、防水部品１自体の左右方向の位置決め機能を兼ねることができ、より容易且つ確実に位置合わせを行うことができる。

また、図６（ａ）、（ｂ）に示すように、車体パネル等の壁部３０の取付穴３１に取り付けられた状態において、参考例に係る防水部品３０１のカバー係止部３１５に比して、本実施の形態に係る防水部品１のカバー係止部１１５ａの方が、取付穴３１の内壁に接触する面積が大きい。そのため、カバー係止部１１５ａが支持するマットシールカバー１３のガタつきを防止することができる。

また、図７（ａ）、（ｂ）に示すように、車体パネル等の壁部３０の取付穴３１に取付けられた状態において、参考例に係る防水部品３０１のカバー係止部３１５に比して、本実施の形態に係る防水部品１のカバー係止部１１５ａの方が、取付穴３１の内壁の奥側まで到達している。そのため、防水部品１自体のガタつきを抑制することができる。

以上、本発明の防水部品を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。

例えば、係止爪１０１ａは、間隔を置いて複数（例えば、３個以上）配置するようにでき、カバー用係止部１１５ａは、隣り合う係止爪の間にそれぞれ配置するようにできる。

１…防水部品
１０…ハウジング本体
１１…弾性リング（Ｏリング）
１２…マットシール
１２ａ、１２ｂ…電線圧入孔
１３…マットシールカバー
１３ａ…挿通孔
３０…壁部
３１…取付穴
１０１…取付穴挿入部
１０１ａ…係止爪
１０３…係止突起
１１５ａ…カバー係止部
１１７…係合孔
１１６…当接部
１２０…突起
１８０…弾性支持壁
１８１…爪部

Claims

電線を貫通する壁部の取付穴に取付される防水部品において、
前記取付穴に挿入され、底壁を有するマットシール収容室が内部に形成された取付穴挿入部と、
前記取付穴挿入部の挿入後端側に設けられ、前記取付穴の周縁に当接する当接部と、
前記取付穴挿入部の挿入先端側に弾性変形可能に設けられ、前記当接部とは反対側の前記取付穴の周縁の面に係止する係止爪と、
前記取付穴挿入部の挿入先端側に設けられたカバー係止部とを有するハウジング本体と、
前記マットシール収容室に収容され、前記電線が貫通される電線圧入孔を有するマットシールと、
前記カバー係止部に係止され、前記底壁との間で前記マットシールを挟み込んで前記マットシールを前記マットシール収容室に保持するマットシールカバーと、
を備え、
前記カバー係止部の方が、前記係止爪より前記取付穴への挿入方向に突出していることを特徴とする防水部品。
請求項１記載の防水部品であって、
前記係止爪は、間隔を置いて複数配置され、
前記カバー係止部は、隣り合う前記係止爪の間にそれぞれ配置されていることを特徴とする防水部品。