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JP6535229B2 - 仰側臥位対応ベッド - Google Patents

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JP6535229B2
JP6535229B2 JP2015121304A JP2015121304A JP6535229B2 JP 6535229 B2 JP6535229 B2 JP 6535229B2 JP 2015121304 A JP2015121304 A JP 2015121304A JP 2015121304 A JP2015121304 A JP 2015121304A JP 6535229 B2 JP6535229 B2 JP 6535229B2
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Description

本発明は、使用者の身体的特徴に合わせて仰臥位と側臥位のいずれにおいても至適睡眠姿勢を維持する仰側臥位対応ベッドに関し、更に詳しくは、仰臥位と側臥位の間のスムーズな寝返りを実現する仰側臥位対応ベッドに関する。
従来、快適な睡眠姿勢を維持して好適な入眠、安眠状態を得るために、ベッドの各部の弾性を異ならせた種々の寝具が提案されていて、例えば、コイルスプリングを直方体状の袋に配列した複数のスプリングユニットを、ベッドのユニット収容空間内に収容自在とし、使用者の好みや身体的特徴に合わせてバネ定数の異なるスプリングユニットをユニット収容空間へ収容し、ベッドの各部の弾性を異ならせたベッドが知られている(特許文献1、特許文献2)
また、仰臥位に比べて側臥位では、使用者の下側になった肩峰や臀部が突出するので、側臥位で肩峰と腕が当たる左右側方のポケットAの部分を柔軟性材料で覆う側仰臥位対応の敷き布団(特許文献3)や、側臥位で肩峰と臀部に対応するベッドの中央の部位の柔らかさと沈み込み量を他の部位に比べて大きくして、側臥位での肩峰や臀部の圧迫感を除く仰側臥位対応マットレス(特許文献4)が知られている。
しかしながら、上述の従来の各寝具は、仰臥位や側臥位での静的睡眠姿勢を改善するものであり、その間の寝返りやすさについての動的睡眠姿勢について考慮されていない。そこで、本願の出願人は、仰臥位と側臥位の間でスムーズな寝返りがうてるように、使用者の身体的特徴に合わせてまくらの高さを調整したまくらの高さの調整方法を提案し、特許している(特許文献5)。
特許第5227243号公報 特許平11−56536号公報 特許第3605334号公報 特許第4517241号公報 特許第4024152号公報
特許文献1、特許文献2のベッドによれば、使用者の好みや気分に合わせてベッドの各部の感触や使用感を調整できるが、寝る前の覚醒中の一時的な好みと、就寝中に至適睡眠姿勢が得られる各部の沈み込み量とは必ずしも一致せず、十分な安眠効果が得られない。例えば、好みに応じてベッドの一部の弾性を好みで過度に固くして沈み込み量を小さく調整すると、局部的に体圧が変化してしまうことがあり、その結果としてその部分で阻血が生じたり、神経の圧迫や脊椎骨盤の姿勢の異常がおこり、腰痛などの原因になる。
また、仰臥位や側臥位のそれぞれにベッドの各部を快適な沈み込み量に調製したとしても、寝返りのし易さを考慮しないと、同一姿勢で長時間寝続けることで、リンパ液や血液の循環が滞って睡眠中に違和感が生じ、快適な睡眠が得られない。
特許文献3に記載の側仰臥位対応の敷き布団は、側臥位で肩峰が当たるポケットAの部位を沈み込ませているが、側臥位で大転子が当たる部分は沈み込まないので、大転子がじゃまして仰臥位から側臥位へスムーズな寝返りを行うことができず、寝返りを行ったとしても大転子が高くなり体幹が臥床面に平行にならない不自然な睡眠姿勢となる。
また、使用者によっては、側臥位で肩峰が必ずしもポケットAの位置とならず、更に、背骨が湾曲が著しい使用者に合わせて枕を高く調整してある場合には、むしろポケットAの位置で肩峰が沈まない方が、側臥位での体幹が臥床面に平行となり、必ずしも使用者の身体的な特徴に応じて調製することができない。
特許文献4に記載の仰側臥位対応マットレスは、ベッドの中央列上で使用者の体幹の軸周りで側臥位と仰臥位の寝返りを行うこととして、中央列上で肩峰や臀部が当たる領域に凹溝を設けて沈み込み量を大きくしているが、実際の寝返りは、体幹を水平としたまま臥床面を左右に転がるので、側臥位で肩峰や臀部が当たる位置は、中央列の外側の沈み込まない部位にあり、側臥位で肩峰や臀部が高くなり体幹が臥床面に平行にならない不自然な睡眠姿勢となる。
また、仰臥位で体が当たる中央列の領域で凹溝を設けて左右のその周囲より沈み込み量を大きくしているので、仰臥位から側臥位に移行する寝返りを行うために身体が生み出す回転力(以下、寝返り抵抗という)が大きく、結局深く沈み込んだ中央列内で腰や肩を何度も浮かせてずらせながら寝返りを行うことになり、睡眠の中途覚醒、筋肉を使用することによる疲労が生じていた。
このように特許文献1乃至4に記載されている従来の寝具は、仰臥位や側臥位での静的睡眠姿勢のみを改善するものであるが、これは、ノンレム睡眠の途中で脳波から覚醒がみられるのが寝返りを行ったときであり、寝返りが深い睡眠の妨げになると考えられていたからである。しかしながら、寝返りを考慮せずに静的睡眠姿勢を改善した従来の寝具では、同じ睡眠姿勢を長時間継続してしまう可能性が高く、その結果、体圧が集中する部分でリンパ液や血液の循環が滞るので、却って快適な睡眠を損なうという問題があった。
特許文献5によれば、仰臥位と側臥位の間で頭が転がる枕の高さを調製して寝返りやすくしているが、寝返りは主として身体の胴部が全体のベッド上の移動であるので、枕の高さの調整のみではスムーズな寝返りを実現するには十分ではない。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、使用者の身体的な特徴に応じて仰臥位と側臥位での至適睡眠姿勢が得られるとともに、睡眠の妨げとならない仰臥位と側臥位の間のスムーズな寝返りを実現する仰側臥位対応ベッドを提供することを目的とする。
また、仰臥位と側臥位のいずれの睡眠姿勢でも、脊椎への負担がなく、仰臥位と側臥位の間のスムーズな寝返りを実現する仰側臥位対応ベッドを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の仰側臥位対応ベッドは、 睡眠中の使用者を支持するベッド本体に多数のスプリングユニットをそれぞれ交換自在に収容するユニット収容凹部を形成し、ユニット収容凹部の各領域に使用者の身体的特徴に合わせて調整したバネ定数のスプリングユニットを収容し、ベッド本体の各部の鉛直方向の沈み込み量を調整するベッドであって、仰臥位の使用者が位置する中央列部の中央領域と、中央列部の左右両側で側臥位の使用者が位置する左列部の左サイド領域と右列部の右サイド領域を少なくとも含む大きさのユニット収容凹部が形成されたベッド本体を備え、中央領域の仰臥位の使用者の背部が位置する上部中央領域と、臀部が位置する下部中央領域とに、仰臥位の使用者の胴部中心軸がベッド本体の平面である臥床面に平行となるように、バネ定数を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容するとともに、左サイド領域と右サイド領域のそれぞれ側臥位の使用者の肩峰が位置する上部サイド領域と、大転子が位置する下部サイド領域とに、側臥位の使用者の胴部中心軸が臥床面に平行となるように、バネ定数を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容することを特徴とする。
使用者の左右側臥位の睡眠位置は、仰臥位の睡眠位置であるベッド本体の中央列部と異なる中央列部の両側の左列部と右列部であるので、仰臥位と左右側臥位の睡眠姿勢に応じて調整する最適なバネ定数のスプリングユニットで使用者を支持できる。
仰臥位の使用者の背部は、第7胸椎の背側付近、臀部は、仙骨の背側付近であり、それぞれ上部中央領域と下部中央領域に収容されるスプリングユニットに支持される。仰臥位の使用者の胴部中心軸は、使用者の身体的特徴に合わせて調整したバネ定数のスプリングユニットを上部中央領域と下部中央領域に収容して仰臥位の使用者の背部と臀部を支持することにより、臥床面に平行になる。また、左右両側臥位の使用者の胴部中心軸は、使用者の身体的特徴に合わせて調整したバネ定数のスプリングユニットを左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容して側臥位の使用者の肩峰と大転子を支持することにより、臥床面に平行になる。
胴部中心軸とは、体表面によって規定される胴体内部にある力学的な回転の中心軸であり、胸骨柄と第7頸椎棘突起との中点である胸部中心Bと、上前腸骨棘左右と上後腸骨棘左右の4点を結ぶ四辺形の対角線の交点である骨盤中心Cとを結ぶ直線である。仰臥位と左右両側臥位のいずれの睡眠姿勢でも使用者の胴部中心軸が臥床面に平行となるので、相互の移動間の寝返り抵抗が少なく、スムーズな寝返りが実現される。
請求項に記載の仰側臥位対応ベッドは、中央列部の上方に配置され、仰臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸との傾斜角をほぼ15度とする高さで、少なくとも左右各列部間の幅以上の横幅の枕を備え、仰臥位から左右の側臥位にかけて使用者の頭が載せられる枕の表面を、ほぼ平坦面としたことを特徴とする。
頭頸部中心軸とは、頭から胴部に至る体表面によって規定される頭頸部内部にある力学的な回転中心軸であり、前頭部左右を結ぶ直線と後頭部の左右を結ぶ直線の交点である頭部中心Aと、胸部中心Bとを結ぶ直線である。仰臥位の使用者が枕に頭を載せて、頭頸部中心軸と胴部中心軸との傾斜角がほぼ15度になると、頸椎にある頸神経の出口が最も開き、仰臥位で使用者の頸神経が圧迫されず、血液の循環が良くなる。
仰臥位から左右の側臥位にかけて使用者の頭が載せられる枕の表面がほぼ平坦面であるので、寝返りの際に枕の表面を使用者の頭が抵抗なく転動する。
請求項に記載の仰側臥位対応ベッドは、頭を枕に載せた側臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸を臥床面に平行な直線状に沿って連続させるように、バネ定数を調整したスプリングユニットを、左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容することを特徴とする。
使用者の身体的特徴に合わせて調整したバネ定数のスプリングユニットを左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容して側臥位の使用者の肩峰と大転子を支持することにより、左右両側臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸が臥床面に平行な直線状に沿って連続するので、使用者の頭頸部と胴部を同時に転動しやすい。
請求項に記載の仰側臥位対応ベッドは、ベッド本体の周縁に沿った外枠部の内側にユニット収容凹部が形成され、外枠部の上方の開口部内に枕を昇降する昇降装置を配設したことを特徴とする。
所定高さの昇降装置が外枠部の開口部内に配設されるので、昇降装置の高さを除いてベッド本体の平面上の枕の高さを調整できる。
請求項に記載の仰側臥位対応ベッドは、ユニット収容凹部の前記各領域毎に、バネ定数が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットから、調整するバネ定数に近似するバネ定数のスプリングユニットを選択し、当該領域に収容することを特徴とする。
バネ定数が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットからいずれかのスプリングユニットを選択するだけで、使用者の身体的特徴に応じてバネ定数を調整したスプリングユニットを各領域に収容できる。
請求項に記載の行側臥位対応ベッドは、睡眠中の使用者を支持するベッド本体に多数のスプリングユニットをそれぞれ交換自在に収容するユニット収容凹部を形成し、ユニット収容凹部に仮想設定する各領域に使用者の身体的特徴に合わせた弾力性のスプリングユニットを収容し、ベッド本体の各部の鉛直方向の沈み込み量を調整するベッドであって、仰臥位の使用者が位置する中央列部の中央領域と、中央列部の左右両側で側臥位の使用者が位置する左列部の左サイド領域と右列部の右サイド領域を少なくとも含む大きさのユニット収容凹部が形成されたベッド本体を備え、中央領域の仰臥位の使用者の背部が位置する上部中央領域と、臀部が位置する下部中央領域とに、仰臥位の使用者の胴部中心軸がベッド本体の平面である臥床面に平行となるように、弾力性を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容するとともに、左サイド領域と右サイド領域のそれぞれ側臥位の使用者の肩峰が位置する上部サイド領域と、大転子が位置する下部サイド領域とに、側臥位の使用者の胴部中心軸が臥床面に平行となるように、弾力性を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容することを特徴とする。
使用者の左右側臥位の睡眠位置は、仰臥位の睡眠位置であるベッド本体の中央列部と異なる中央列部の両側の左列部と右列部であるので、仰臥位と左右側臥位の睡眠姿勢に応じて調整する最適な弾力性のスプリングユニットで使用者を支持できる。
仰臥位の使用者の背部は、第7胸椎の背側付近、臀部は、仙骨の背側付近であり、それぞれ上部中央領域と下部中央領域に収容されるスプリングユニットに支持される。仰臥位の使用者の胴部中心軸は、使用者の身体的特徴に合わせて調整した弾力性のスプリングユニットを上部中央領域と下部中央領域に収容して仰臥位の使用者の背部と臀部を支持することにより、臥床面に平行になる。また、左右両側臥位の使用者の胴部中心軸は、使用者の身体的特徴に合わせて調整した弾力性のスプリングユニットを左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容して側臥位の使用者の肩峰と大転子を支持することにより、臥床面に平行になる。
胴部中心軸とは、体表面によって規定される胴体内部にある力学的な回転の中心軸であり、胸骨柄と第7頸椎棘突起との中点である胸部中心Bと、上前腸骨棘左右と上後腸骨棘左右の4点を結ぶ四辺形の対角線の交点である骨盤中心Cとを結ぶ直線である。仰臥位と左右両側臥位のいずれの睡眠姿勢でも使用者の胴部中心軸が臥床面に平行となるので、相互の移動間の寝返り抵抗が少なく、スムーズな寝返りが実現される。
請求項に記載の行側臥位対応ベッドは、中央列部の上方に配置され、仰臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸との傾斜角をほぼ15度とする高さで、少なくとも左右各列部間の幅以上の横幅の枕を備え、仰臥位から左右の側臥位にかけて使用者の頭が載せられる枕の表面を、ほぼ平坦面としたことを特徴とする。
頭頸部中心軸とは、頭から胴部に至る体表面によって規定される頭頸部内部にある力学的な回転中心軸であり、前頭部左右を結ぶ直線と後頭部の左右を結ぶ直線の交点である頭部中心Aと、胸部中心Bとを結ぶ直線である。仰臥位の使用者が枕に頭を載せて、頭頸部中心軸と胴部中心軸との傾斜角がほぼ15度になると、頸椎にある頸神経の出口が最も開き、仰臥位で使用者の頸神経が圧迫されず、血液の循環が良くなる。
仰臥位から左右の側臥位にかけて使用者の頭が載せられる枕の表面がほぼ平坦面であるので、寝返りの際に枕の表面を使用者の頭が抵抗なく転動する。
請求項に記載の仰側臥位対応ベッドは、頭を枕に載せた側臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸を臥床面に平行な直線状に沿って連続させるように、弾力性を調整したスプリングユニットを、左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容することを特徴とする。
使用者の身体的特徴に合わせて調整した弾力性のスプリングユニットを左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容して側臥位の使用者の肩峰と大転子を支持することにより、左右両側臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸が臥床面に平行な直線状に沿って連続するので、使用者の頭頸部と胴部を同時に転動しやすい。
請求項に記載の仰側臥位対応ベッドは、ベッド本体の周縁に沿った外枠部の内側にユニット収容凹部が形成され、外枠部の上方の開口部内に枕を昇降する昇降装置を配設したことを特徴とする。
所定高さの昇降装置が外枠部の開口部内に配設されるので、昇降装置の高さを除いてベッド本体の平面上の枕の高さを調整できる。
請求項10に記載の仰側臥位対応ベッドは、ユニット収容凹部の各領域毎に、弾力性が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットから、調整する弾力性に近似する弾力性のスプリングユニットを選択し、当該領域に収容することを特徴とする。
弾力性が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットからいずれかのスプリングユニットを選択するだけで、使用者の身体的特徴に応じて弾力性を調整したスプリングユニットを各領域に収容できる。
請求項11に記載の仰側臥位対応ベッドは、ユニット収容凹部の各領域毎に、左右方向幅が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットから、各領域の左右方向幅に一致するスプリングユニットを選択し、当該領域に収容することを特徴とする。
左右方向幅が異なる2以上のスプリングユニットからいずれかのスプリングユニットを選択するだけで、使用者の身体的特徴により各領域の左右方向幅が変化してもその領域と同幅のスプリングユニットを収容できる。
請求項12に記載の仰側臥位対応ベッドは、ベッド本体の表面全体を、使用者がベッド本体から受ける体圧を分散する保護パッドで覆うことを特徴とする。
バネ定数や弾力性が異なるスプリングユニットの境界で変化する体圧は、保護パッドで境界が覆われることにより緩和され、境界から違和感を受けたり、寝返り動作の障害とならない。
請求項1又は請求項の発明によれば、使用者の身体的特徴により仰臥位と左右側臥位で異なるベッド本体上の身体各部の凹凸に応じて、最適なバネ定数や弾力性のスプリングユニットを配置してベッド本体への沈み込み量とすることができる。
また、使用者の身体的特徴にかかわらず、すべての使用者の仰臥位と側臥位の静的睡眠姿勢を、背骨が過度に屈曲せずに、胴部中心軸が臥床面に平行となる至適睡眠姿勢とすることできる。
また、使用者の身体的特徴にかかわらず、すべての使用者の仰臥位と側臥位間の寝返り抵抗が減少し、そのため寝返り時の疲労が少なく、中途覚醒も少なくなる。更に、一晩の睡眠中のスムーズな寝返りによって、血液、リンパ液、関節液が循環し、体温調節や新陳代謝が促される。
請求項又は請求項の発明によれば、仰臥位で使用者の頸椎に負担がかからず、肩こりや手足のしびれなどの頸神経の圧迫症状が回避される。
また、使用者の身体とともに頭も枕の表面を円滑に転動するので、身体と頭が同期したスムーズな寝返りが実現される。
請求項又は請求項の発明によれば、側臥位の睡眠姿勢で、頭頸部中心軸が胴部中心軸に対して傾斜しないので、頸椎に圧迫が生じない。
また、頭頸部中心軸と胴部中心軸が臥床面に平行で直線状に連続するので、頭と胴部を同期させて回転させることが容易になり、頭を含む身体全体のスムーズな寝返りが実現される。
請求項又は請求項の発明によれば、使用者が自力で頭を持ち上げたり降ろしたりして枕を交換することなく、枕の高さを調整できる。
また、昇降装置の高さに制約されずに、使用者の身体的特徴に合わせて枕の高さを調整できる。
請求項又は請求項10の発明によれば、各領域へ収容するスプリングユニットのバネ定数や弾力性を個別に調整することなく、2以上のあらかじめ用意するスプリングユニットから選択するだけで、使用者の身体的特徴に応じて調整されたバネ定数や弾力性のスプリングユニットを各領域へ収容できる。
請求項11の発明によれば、使用者の身体的特徴により中央列部の左右幅が異なっても、側臥位の使用者の肩峰と大転子を、上部サイド領域と下部サイド領域に収容されるスプリングユニットで確実に支持し、側臥位の使用者の胴部中心軸を臥床面に平行な直線状とすることができる。
請求項12の発明によれば、臥床面に急激に体圧が変化する部分がなくなり、神経が圧迫されたり、身体の表面に部分的な負担がかからず、寝返り抵抗が大きく変化しない。
本願発明の一実施の形態に係る仰側臥位対応ベッド1の分解斜視図である。 外枠部2内にユニット収容凹部3が形成されたベッド本体4の斜視図である。 ユニット収容凹部3にスプリングユニット5を収容する状態を示す斜視図である。 ベッド本体4に枕6を載せる状態を示す斜視図である。 使用者の仰臥位と側臥位での睡眠姿勢とユニット収容凹部3上の位置との関係を示す平面図である。 枕6に頭部を載せた使用者の仰臥位と側臥位での身体各部とユニット収容凹部3上の位置との関係を計測した計測結果を示す説明図である。 ユニット収容凹部3の各領域Aijと同領域に収容されたスプリングユニット5ijで支持される使用者の身体各部との関係を示し、(a)は、上部中央領域A12及び下部中央領域A22に収容されるスプリングユニット512、522と、仰臥位の使用者の身体各部との関係を、(b)は、上部サイド領域(A11)及び下部サイド領域(A21)に収容されるスプリングユニット511、521と、側臥位の使用者の身体各部との関係を、それぞれ示す側面図である。 仰側臥位対応ベッド1の上で、(a)は、仰臥位から左側の側臥位に寝返りを行う使用者を、(b)は、仰臥位から右側の側臥位に寝返りを行う使用者を、それぞれ上方から見た説明図である。 仰側臥位対応ベッド1上で仰臥位の睡眠姿勢で睡眠する使用者を右方から見て、頭頸部中心軸HTと胴部中心軸BTを説明する説明図である。 仰側臥位対応ベッド1上で右側臥位の睡眠姿勢で睡眠する使用者を右方から見た説明図である。 (a)乃至(d)は、使用者の身体的特徴に応じて異なるバネ定数のスプリングユニット5からいずれかのスプリングユニット5を選択してユニット収容凹部3の各領域Aへ収容する各例を示す平面図である。 本願発明の他の実施の形態に係る仰側臥位対応ベッド20のベッド本体21に枕6と昇降装置22を取り付ける状態を示す斜視図である。 仰側臥位対応ベッド20の分解斜視図である。 本願発明の更に他の実施の形態に係る仰側臥位対応ベッド30のユニット収容凹部3にスプリングユニット511’、521’を収容する状態を示す斜視図である。
本発明の一実施の形態に係る仰側臥位対応ベッド1を、図1乃至図11を用いて、図1に示す各方向を上下左右方向として説明する。この仰側臥位対応ベッド1は、図1に示すように、外周が長方形のベッドケース7と、ベッドケース7の内壁面に沿って取り付けられる外枠部2と、外枠部2の内側のユニット収容凹部3に収容される多数のスプリングユニット5とからなるベッド本体4を備え、ユニット収容凹部3に仮想設定される各領域Aに収容するスプリングユニット5のバネ定数を使用者の身体的特徴に合わせて調整し、これにより外枠部2の平面と各領域Aに収容するスプリングユニット5の各平面で構成される臥床面の各領域A毎の沈み込み量を、使用者の仰臥位及び側臥位の睡眠姿勢が至適睡眠姿勢となるように調整するものである。本実施の形態では、各領域Aに収容するスプリングユニット5のバネ定数の調整は、各領域A毎に多数の異なるバネ定数のスプリングユニット5を用意しておき、調整するバネ定数に近いいずれかのスプリングユニット5を選択することにより行っている。
領域Aにそれぞれスプリングユニット5を収容したユニット収容凹部3の上方の外枠部2には、図4に示すように、睡眠姿勢の使用者が頭を乗せる枕6が配置され、また、枕6を除くベッド本体4の平面全体は、保護パッド8で覆われる。
使用者が枕6に頭を乗せた自然な睡眠姿勢は、概ね図5に示すように、仰臥位と左右の側臥位に限られる。ここで、仰臥位と側臥位の使用者の睡眠姿勢を主として支配するのは、仰臥位と側臥位のそれぞれで臥床面の方向に突出する身体の部分とベッド本体4の平面である臥床面との当接位置であり、仰臥位では矢状面、側臥位では冠状面の形状で定まる。
仰臥位では矢状面の形状については、人間の骨格の構造上、身体の前後方向は柔軟で、仰臥位ではベッド本体4の弾性の影響を受けるとともに、ベッド本体4内の沈み込みは目視判定ができないことから、ベッド本体4に接する背面形状を厳密に判定することは困難であるが、立位に対して仰臥位は胸椎後弯角が減少するものの一定の相関があると考えられ、仰臥位では、図7(a)に示すように、立位から推定する第7胸椎(TH7)の背側付近の背部と仙骨の背側付近の臀部がベッド本体4側に突出し、仰臥位での睡眠姿勢を支配する当接位置と推定できる。
一方、側臥位では、骨格がベッド本体4の弾性の影響を受けず、冠状面の形状が立位から大きく変化しないことから、図7(b)に示すように、立位から推定する肩峰と大転子がベッド本体4側に突出し、側臥位での睡眠姿勢を支配する当接位置であると判断できる。
これらの仰臥位での背部及び臀部と、側臥位での肩峰及び大転子のベッド本体4上の位置について、本発明者らは、成人である23人の被験者の仰臥位と左右の側臥位の身体位置を計測した。図6は、その計測結果をベッド本体4上に表示して示すもので、多数の人の同じ身体の部位が集中するほどその位置の濃度が濃くなるように表示されている。その結果、仰臥位と側臥位の各使用者の身体の部位は、それぞれ使用者が成人であれば、年齢、性別に限らず、ベッド本体4の概ね同一領域に集中することが確認された。
そこで、図6の計測結果をもとに、本実施の形態にかかるユニット収容凹部3の輪郭を図中に長方形枠で表し、全ての被験者の仰臥位での背部及び臀部と、側臥位での肩峰及び大転子がユニット収容凹部3内のそれぞれ別の領域Aに位置するように、ユニット収容凹部3の大きさに合わせて格子状の直線で区分される3行3列の領域Aij(i、jは1から始まる自然数)とその下方に足部領域Aを設定した。
その結果、同図に示すように、仰臥位でベッド本体4に主として支持される被験者の胴部は、第2列目の中央列部(Ai2)に位置し、背部(TH7)と臀部(仙骨)は、それぞれ中央列部の領域A12(上部中央領域)と領域A22(下部中央領域)内に集中する。また、側臥位で被験者の胴部は、第1列目の右列部(Ai1)と第3列目の左列部(Ai3)に位置し、左右の肩峰と大転子は、それぞれ左右列部の領域A11、A13(上部サイド領域)と領域A21、A23(下部サイド領域)内に集中する。
本実施の形態では、図6に示す計測結果から設定した各領域Aijと足部領域Aを、同一縮尺で本実施の形態に係るベッド本体4のユニット収容凹部3内に仮想設定する(図2の破線参照)。図6に示す計測結果から設定した3行3列の各領域Aijの大きさは同一であり、ユニット収容凹部3の横幅は870mmであるので、各領域Aijの左右方向幅は290mmとなっている。また、各領域Aijの上下方向幅は、ほぼ全ての使用者の仰臥位での背部と臀部と、左右の側臥位での肩峰と大転子とが、それぞれ同列で上下に隣接する異なる領域Aijに位置するように350mmとなっている。また、ユニット収容凹部3の上下方向の幅を1500mmとしているので、3行3列の各領域Aijの下方のユニット収容凹部3の残る隙間に左右方向幅は290mm、上下方向幅が450mmの足部領域Aが仮想設定される。足部領域Aは、後述するようにその領域Aにスプリングユニット5を収容するが、大面積の領域であるため更に3分割等、複数の領域に分割してもよい。
このようにユニット収容凹部3に仮想設定した各領域Aijと足部領域Aに収容するスプリングユニット5のバネ定数を調整すれば、ベッド本体4に支持される使用者の各身体位置の沈み込み量を領域Aijと足部領域Aの単位で調整でき、特に、仰臥位での睡眠姿勢を支配する背部と臀部と、側臥位での睡眠姿勢を支配する肩峰と大転子とが接するベッド本体4の沈み込み量を、後述するように使用者の身体的特徴に合わせて個別に調整できる。
しかしながら、使用者の仰臥位での背部と臀部と、左右の側臥位での肩峰と大転子とが異なる領域Aに位置するものとすることができれば、仮想設定する各領域Aの大きさや形状は、上記例に限らない。
領域Aijと足部領域Aに収容するスプリングユニット5は、収容する領域Aと平面形状を同一形状とした立方体状の袋体5a内に鉛直方向に伸縮する多数のコイルスプリングが並列に配置されて形成される。全てのスプリングユニット5は、ベッド本体4上の臥床面を同一面として連続させるために、袋体5aへ収納した状態で同一の高さの170mmであり、特に3行3列の各領域Aijが同一形状であることから、この領域Aijに収容されるスフリングユニット(以下、領域Aijに収容するスプリングユニットの符号を5ijと記す)は、全て同一の立方体状の外形で、3行3列のいずれの領域Aijへも交換自在に収容できるようになっている。
更に、各領域Aijには、その領域Aij毎に、互いにバネ定数の異なる8種類のスプリングユニット5ijが用意され、そのうち、後述するように使用者の身体的特徴に合わせて選択されるバネ定数のスプリングユニット5ijが当該領域Aijに収容される。スプリングユニット5のバネ定数は、スプリングユニット5の平面に均一な応力を発生させる押し下げ加重を加えて袋体5a内に収容される全てのコイルスプリングを圧縮した際の加重と平面の変位(沈み込み量)とから決定され、各コイルスプリングの線径や巻き数、コイル径を調整して、バネ定数を最小値から最大値までここでは8段階に調整した8種類のスプリングユニット5ijが用意される。
8段階で異なるバネ定数のスプリングユニット5ijから、仰臥位の睡眠姿勢を支配する背部と臀部を支持する領域A12、A22には、図3に示すように、仰臥位において至適睡眠姿勢とする最適なバネ定数のスプリングユニット512、522を選択して収容するとともに、側臥位の睡眠姿勢を支配する左右の肩峰と大転子を支持する領域A11、A13、A21、A23には、側臥位においても至適睡眠姿勢とする最適なバネ定数のスプリングユニット511、513、521、523を選択して収容する。
この至適睡眠姿勢には、上述の仰臥位若しくは側臥位における静的な睡眠姿勢に限らず、仰臥位若しくは側臥位で停滞することによるリンパ液や血液の循環が滞りを防ぐために、仰臥位と側臥位の間でのスムーズな寝返りを実現する動的睡眠姿勢を考慮する必要がある。本願発明者は、多数の被験者の寝返り動作を解析した結果、身体の胴部では、図9に示すように、体表面によって規定される胴体内部にある力学的な回転の中心軸であり、胸骨柄と第7頸椎棘突起との中点である胸部中心Bと、上前腸骨棘左右と上後腸骨棘左右の4点を結ぶ四辺形の対角線の交点である骨盤中心Cとを結ぶ直線で定義される胴部中心軸BTが、仰臥位と側臥位のいずれでも臥床面(ベッド本体4の平面)に対して平行である場合に、スムーズな寝返りが行われることを見い出した。
仮に仰臥位若しくは側臥位において、胴部中心軸BTが臥床面に対して傾斜していたり、臥床面側に大きくくの字状に折れ曲がっていると、寝返りの支点がなくなり、胴部の一部が沈み込むことになるので、寝返り抵抗が大きく、スムーズな寝返りを行うことができない。
つまり、本発明者は、図9、図10に示す仰臥位と側臥位のそれぞれで使用者の胴部中心軸BTが臥床面(ベッド本体4の平面)に対して平行であることが、静的に至適睡眠姿勢であるとともに、使用者の胴部中心軸BTが臥床面に対して平行にある仰臥位と側臥位間の寝返りにおいて胴部中心軸BTが臥床面に対して平行な状態で左右に移動するだけなので、寝返り抵抗が最も少なく、無意識に寝返りを行うことができる動的な至適睡眠姿勢であると考えるに至った。
そこで、仰臥位では、使用者の身体的特徴に合わせて、図9に示すように、使用者の胴部中心軸BTがベッド本体4の平面(臥床面)に平行となるように、背部と臀部の沈み込み量が調整されるバネ定数のスプリングユニット512とスプリングユニット522を選択して、それぞれ領域A12と領域A22に収容する。
仰臥位で使用者の胴部中心軸BTを平面(臥床面)に平行とする調整は、使用者の背中側がベッド本体に隠れ、胸部中心Bと骨盤中心Cを直接目視確認できないので、立位の状態での胸部中心Bと骨盤中心Cを求め、求めた胸部中心Bと骨盤中心Cからそれぞれ矢状面に対して直交する方向(図9で紙面に直交する方向)の身体の側部の体表面にマーカーB’、マーカーC’をマーキングし、仰臥位の使用者のマーカーB’とマーカーC’を結ぶ直線を胴部中心軸BTとみなし、ベッド本体4の平面に平行となるように調整する。
また、臥位では第7頸椎から臥床面に平行な第7頸椎水平線(C7HL)を基準線とし、仰臥位では胴部中心軸BTは、この第7頸椎水平線との角度が減少するので、第7頸椎水平線に近似するとみなし、触診から得る第7頸椎から胸部中心Bを推定し、身体の臀部から推定する骨盤中心Cを結ぶ直線がベッド本体4の平面に平行となるように調整してもよい。
胴部中心軸BTを平面(臥床面)に平行とする調整は、例えば、仰臥位で背部より臀部が突出する体格の使用者については、背部や臀部の筋肉の形状や重さ、柔軟性によっても異なるが、一般的にスプリングユニット512よりスプリングユニット522のバネ定数が低いスプリングユニット512、522を選択し、逆に仰臥位で臀部より背部が突出する体格の使用者については、スプリングユニット512よりスプリングユニット522のバネ定数が高いスプリングユニット512、522を選択する。
このとき、選択した一組のスプリングユニット512、522のバネ定数が高い(硬い)とスプリングユニット512、522から身体が受けるバネ圧(以下、体圧という)が背部と臀部の一部に集中し、不快感を与える原因となり、一方、選択した一組のスプリングユニット512、522のバネ定数が低い(柔らかい)と、背部と臀部での沈み込み量が大きくなり、寝返り抵抗が大きくなる。従って、使用者の胴部中心軸BTをベッド本体4の平面に平行な直線状とするには、バネ定数が一定比率のスプリングユニット512とスプリングユニット522を選択すれば十分であるが、背部と臀部の中間の第4腰椎にスプリングユニット5との隙間があかない程度に一組のスプリングユニット512、522のバネ定数を調整するのが望ましい。
また、左右の側臥位においても、使用者の身体的特徴に合わせて、図10に示すように使用者の胴部中心軸BTがベッド本体4の平面に平行な直線状となるように、左右の肩峰と大転子の沈み込み量が調整されるバネ定数のスプリングユニット511、513とスプリングユニット521、523を選択して、それぞれ領域A11、A13と領域A21、A23に収容する。
上述の通り、人間の骨格の構造上、身体の矢状面に沿った前後方向は柔軟であるが、冠状面に沿った方向は比較的硬く、側臥位でベッド本体4からの弾性による影響はあまり受けないので、立位の状態で求める胸部中心Bと骨盤中心Cからそれぞれ冠状面に対して直交する方向(図10で紙面に直交する方向)の身体の体表面にマーキングしたマーカーB’’、マーカーC’’の仰臥位での高さは、ほぼ正確に胸部中心Bと骨盤中心Cの高さを表す。そこで、側臥位での使用者の胴部中心軸BTを平面(臥床面)に平行とする調整は、側臥位の使用者のマーカーB’’とマーカーC’’を結ぶ直線を胴部中心軸BTとみなし、ベッド本体4の平面に平行となるように調整する。
例えば、右側臥位で右肩峰より右大転子が突出する体格の使用者については、肩峰や大転子の形状や重さ、柔軟性によっても異なるが、一般的にスプリングユニット511よりスプリングユニット521のバネ定数が低い一組のスプリングユニット511、521を選択し、逆に右側臥位で右大転子より右肩峰が突出する体格の使用者については、スプリングユニット511よりスプリングユニット521のバネ定数が高い一組のスプリングユニット511、521を選択する。
仰臥位と側臥位の睡眠姿勢に比較的影響しない3行目の領域A3jと足部領域Aには、一定のバネ定数のスプリングユニット53j、5が収容される。これらのスプリングユニット53j、5のバネ定数は、任意に設定できるが、隣接する2行目の領域A2jに収容するスプリングユニット52jのバネ定数や隣接するスプリングユニット53j、5間相互のバネ定数は、その境界で体圧が急激に変化するので、隣接するスプリングユニット5ijの8段階に調整するバネ定数は比較的接近した値とするのが好ましい。
一方、起きる際に足の支えとしない3行目の左右列部の領域A31、A33に収容されるスプリングユニット531、533のバネ定数は、睡眠姿勢にほぼ影響しないので、その調整に制約がなく、3行3列のいずれの領域Aijへも相互のスプリングユニット5ijを交換自在に収容できるようになっていることを利用して、各領域A12、A22、A11、A13、A21、A23に収容するスプリングユニット512、522、511、513、521、523のバネ定数と異なるバネ定数のスプリングユニット5ijをスペアとして3行目の左右列部の領域A31、A33へ収容しておくこともできる。
同様に足部領域Aの左右列部の下方も使用者が起きる際に足の支えとしない領域であるので、領域Aijと同じ大きさの領域を仮想設定して、スペアとするスプリングユニット5ijを収容することもできる。このようにスペアを収容する領域を確保すれば、プリングユニット512、522、511、513、521、523のバネ定数を変更するための予備のスプリングユニット5ijをベッド本体4内に収容しておくことができる。
ユニット収容凹部3の周囲の外枠部2もスプリングユニット5と同様に弾性体で形成するが、外枠部2に隣接して配置されるスプリングユニット5ij、5のバネ定数と大きく異ならないある程度の硬さを有するバネ定数の弾性体とするのが好ましい。
ベッド本体4の外枠部2に配置される枕6の高さは、図9に示すように、仰臥位でベッド本体4に平行な直線状とした使用者の胴部中心軸BTに対して頭頸部中心軸HTが15度±5度傾斜して連続する高さに調整する。頭頸部中心軸HTは、図9に示すように、頭から胴部に至る体表面によって規定される頭頸部内部にある力学的な回転中心軸であり、前頭部左右と後頭部の左右の4点を結ぶ四辺形の対角線の交点である頭部中心Aと、胸部中心Bとを結ぶ直線で、頭を枕6に乗せた仰臥位での胴部中心軸BTに対する頭頸部中心軸HTの傾斜角度は、仰臥位頸椎傾斜角に近似する。つまり、寝返りの時の頭頸部の回転中心は、リアルな人間の頸椎そのものと考えられる。
仰臥位において胴部中心軸BTに対する頭頸部中心軸HTの傾斜を15度±5度とすることにより、頸椎全体のアライメント(並び)が保たれ、脊髄神経や頸神経の圧迫がなく血液循環が保たれ、一方、頭頸部中心軸HTの胴部中心軸BTに対する傾斜角が20度を越えると、気道が圧迫されて息苦しく、10度未満とになると、頸椎が湾曲してその間の頸神経が圧迫される可能性がある。
枕6は、上述の高さとなるような均一な厚さで、頭が沈み込まない程度の硬さ、例えば羽毛やビーズ、ポリエステル等の柔らかい中材を含まない適度な硬さとすることが望ましい。硬すぎると頭の一点に体圧が集中して痛みが生じ、柔らかすぎると頭が枕6に沈み込み、頸椎のアライメントが不良となり神経の圧迫が生じるとともに、頭を枕6の上で回転させて寝返りする際の寝返り抵抗が大きくなる。
また、図8に示すように、仰臥位と左右の側臥位のいずれであっても頭を支持するように、枕6の左右方向幅は少なくとも500mm以上の幅で、寝返りの際に頭が転がり易くするように、平面は平坦であるのが望ましい。
枕6の平面をほぼ平坦とし、仰臥位と側臥位で使用者の頭を同じ高さで支持すると、図9に示すように、仰臥位の睡眠姿勢で胴部中心軸BTに対して15度±5度で傾斜する頭頸部中心軸HTは、寝返りを行って左右の側臥位の睡眠姿勢に移行すると、胴部中心軸BTとなす角度が徐々に小さくなり、図10に示すように、側臥位では臥床面に対してほぼ水平となり、胴部中心軸BTの上方に直線状に連続するものとなる。
その結果、左右の側臥位の睡眠姿勢においても、解剖学的に頸椎アライメントが良好に保たれ、脊髄神経や頸神経の圧迫が少なく、筋肉の緊張がゆるみ血液循環が保たれるばかりか、頭頸部中心軸HTと胴部中心軸BTが臥床面に対して平行な直線状に連続するので、ベッド本体4と枕6の上を頭と胴部が同期して左右に転がりやすく、左右の側臥位から仰臥位へスムーズに寝返りを行うことができる。
ベッド本体4の表面を覆う保護パッド8は、ここでは左右方向幅が500mm以上で、調整した枕6の高さが変更されないように、図1に示すように枕6の部分が切り欠かれた長方形状に形成される。保護パッド8は、羊毛、ウレタン等からなる薄肉のベッドパッドであり、それ自体ほぼ弾性を有しないが、ユニット収容凹部3に収容するスプリングユニット5ijの平面を含むベッド本体4の表面を覆うことにより、隣接するスプリングユニット5ijのバネ定数がある程度異なっても、その境界での急激な体圧変化が緩和される。従って、ベッド本体4から受ける体圧が保護パッド4により分散され全体で緩やかに変化するので、部分的に神経が圧迫されたり、身体の一部の変形が生じない。
図11は、上述構成の仰側臥位対応ベッド1について、使用者の身体的特徴に応じて各領域A毎にスプリングユニット5のバネ定数と枕6の高さを調整する例を示すもので、図中各領域A内に示す数値は、8段階に調整するスプリングユニット5ijのバネ定数の最小値(最も柔らかい)を1、最大値(最も硬い)を8として、その領域Aに収容されるスプリングユニット5のバネ定数を8段階に分けたランクを示し、枕6の右側の数値は、その枕6のベッド本体4からの高さを示している。
例えば、同図(a)に示す使用者は、背部や肩峰が臀部や大転子より突出しているので、第2行目の領域52jより第1行目の領域51jのバネ定数を低く、第1行目の領域51jの沈み込み量を大きくして、仰臥位と側臥位での胴部中心軸BTを水平な直線状とする。また、同図(b)に示す使用者は、大転子の突出量が非対称であるのに応じて領域521と領域523のバネ定数を異ならせるとともに、同図(a)に示す使用者より体重が重いので、全ての領域Aでのスプリングユニット5のバネ定数を相対的に高くして、ベッド本体4に大きく沈み込まないようにしている。また、使用者が男性である同図(a)、(b)に対して、女性である同図(c)、(d)では、相対的に小柄で軽量であることから、枕6の高さが60mmと相対的に低く、更に、全ての領域Aでのスプリングユニット5のバネ定数を相対的に低く調整することによって、軽量であっても、背部と臀部の中間の第4腰椎にスプリングユニット5が軽く当接するようにしている。
上述のように使用者の身体的特徴に応じてベッド本体4と枕6を調整した仰側臥位対応ベッド1(寝具A)と、ベッド本体の臥床面が均一なバネ定数の従来のベッド(寝具B)での睡眠姿勢を比較するため、成人17名の被験者を寝具Aと寝具Bのそれぞれで終夜睡眠させ、その睡眠姿勢を動画撮影により解析した。解析は、図5に示すベッド本体4の被験者の胴部が中央列部(Ai2)に位置し、頭が枕6の中央にあるときの仰臥位と、被験者の胴部が右列部(Ai1)と左列部(Ai3)に位置し、頭が枕6の左右にあるときの側臥位をそれぞれ期待睡眠姿勢とし、全睡眠時間に対して、撮影動画により観察する睡眠姿勢が期待睡眠姿勢に一致する一致時間の比を一致率とし、頭と胴部の一致率を寝具Aと寝具Bで求めた。
表1は、うつぶせ寝や呼吸障害による大きな体動が観察され、寝具Aと寝具Bの一致率に相関が見られなかった被験者4名を除く、11名の被験者の頭と胴部のそれぞれの一致率を寝具Aと寝具Bについて表している。
Figure 0006535229
表1によれば、寝具Aと寝具Bの一致率を比較したP値は、頭で0.021、胴部で0.0004と、それぞれ優位性の基準とする0.05、0.01より低く、従来の寝具Bに対する本実施の形態にかかる寝具Aの優位性が認められた。
上述の実施の形態では、仰臥位の睡眠姿勢で胴部中心軸BTに対して頭頸部中心軸HTが15度±5度で傾斜するように枕6の高さを調整しているが、その高さの調整は1mm単位の精度で行う必要があり、その都度異なる高さの枕6を用意する必要がある。
図12、図13は、枕6の高さを調整する昇降装置22を用いてこの課題を解決した本発明の第2実施の形態にかかる仰側臥位対応ベッド20を示している。仰側臥位対応ベッド20は、仰側臥位対応ベッド1と比較して、ベッド本体21の外枠部23の形状が異なり、昇降装置22を別に備えるだけであるので、これらの図中で仰側臥位対応ベッド1と同一若しくは同様に作用する各部の構成には同一番号を付してその説明を省略する。
図12に示すように、枕6を昇降する昇降装置22は、外枠部23の上方枠の一部を切り欠いた開口部23a内に配置される。枕6の高さを可変調整する昇降装置としては、伸縮する空気袋への空気の流出で枕6の高さを可変制御する空気圧方式とモーターの回転軸の回転をネジ歯車で昇降動作に変換する機械式とがあるが、空気圧方式では上述の1mm単位の昇降制御ができないため、本実施の形態では機械式の昇降装置22を用いている。
しかしながら、機械式の昇降装置22は、少なくとも10cm以上の高さを要し、ベッド本体21上に配置した場合には枕6の高さを10cm以下に調整できないので、外枠部23の開口部23a内に配置する。
本実施の形態にかかる仰側臥位対応ベッド20によれば、宿泊施設など不特定な使用者が同一のベッドを使用する場合にも、使用者の身体的特徴に合わせて枕6を交換することなく、仰臥位の睡眠姿勢で胴部中心軸BTに対して頭頸部中心軸HTが15度±5度で傾斜するように枕6の高さを調整できる。
また、上述の各実施の形態では、中央列部(Ai2)と右列部(Ai1)と左列部(Ai3)が同一幅であり、従って、3行3列の各領域Aijに収容するスプリングユニット5ijは、同一の外形で各領域Aijに兼用できるものであったが、子供や肩幅の狭い使用者は、仰臥位の使用者が位置する中央列部(Ai2)が狭く、仮想設定する中央列部(Ai2)と右列部(Ai1)と左列部(Ai3)が等幅であると、側臥位で肩峰が右列部(Ai1)や左列部(Ai3)に達しない場合が生じる。
そこで、使用者の身体的特徴に合わせて、ユニット収容凹部3内に仮想設定する各領域Aの大きさを変えてもよい。図14は、肩幅の狭い使用者に応じて、中央列部(Ai2)の左右幅を狭めた本発明の第3実施の形態にかかる仰側臥位対応ベッド30を示し、同図に示すように、中央列部の各領域(Ai2)の左右幅を狭めた結果、仰臥位の背部と臀部をそれぞれ支持するスプリングユニット512’とスプリングユニット522’の左右幅は狭く、側臥位の肩峰と大転子をそれぞれ支持するスプリングユニット511’、513’、521’、523’の左右幅が広くなっている。これにより、肩幅が狭い使用者であっても、側臥位で肩峰が確実にスプリングユニット511’、513’によって支持され、これらのバネ定数を調整することにより、側臥位での胴部中心軸BTを臥床面に平行な直線状とすることができる。
同様に、身長が高く、背部と臀部との間隔が長い使用者には、第2行目の各領域(A2)の上下方向幅を長くとり、誤って臀部や大転子が第3行目の各領域(A3J)に位置しないようにすることもできる。
また、上述の各実施の形態では、立方体状の袋体5a内に多数のコイルスプリングを並列に配置してスプリングユニット5を構成し、スプリングユニット5のバネ定数を、袋体5a内に収容される全てのコイルスプリングを圧縮した際の加重と平面の変位(沈み込み量)とから決定しているが、スプリングユニット5の平面に加える押し下げ加重と変位(沈み込み量)との関係が明らかであり、押し下げ加重を解除すると復元する弾性体であれば、コイルスプリングに代えて、ポリエチレン樹脂などの合成繊維からなる太糸をランダムな立体網目状に接合した網状弾性体、ポリウレタン樹脂を組成とした連通気泡の発泡体からなる低反発弾性フォーム、ポリウレタン、ラテックス、合成ゴム等の弾性材料の1又は2種類以上を複合させたクッションを用いてもよく、また、これらの弾性体の平面がそのままベッドの平面の一部を形成できるような外形であれば、必ずしも袋体5a内に収容することなく、そのままスプリングユニット5としてもよい。
この種の弾性体は、応力を加えるとひずみが生じ、除けば元の寸法に戻るが、コイルスプリングのようないわゆるバネ材と異なり、加える加重と変位(沈み込み量)とは必ずしも比例関係になく、コイルスプリングについて用いているバネ定数のような比例定数が存在しない。例えば、繊維集合体である網状弾性体であれば、合成繊維自体の弾力と繊維間の摩擦による影響で加重と変位は必ずしもリニアに変化しないが、少なくとも加重と変位の間に一定の相関があり、同じ加重であっても、その構造や材料を変化させることにより異なる変位が定性的に得られる。ここでは、一定加重に対する変位(沈み込み量)の比を弾力性といい、一定荷重に対して相対的に変位(沈み込み量)が大きい、いわゆる柔らかい弾力がある場合を弾力性が低いと、変位(沈み込み量)が小さい、いわゆる硬い弾力がある場合を弾力性が高いという。
ユニット収容凹部3に仮想設定した各領域Aijと足部領域Aに収容するスプリングユニット5の弾力性を調整することにより、ベッド本体4に支持される使用者の各身体位置の沈み込み量を領域Aijと足部領域Aの単位で調整でき、仰臥位での睡眠姿勢を支配する背部と臀部と、側臥位での睡眠姿勢を支配する肩峰と大転子とが接するベッド本体4の沈み込み量を、使用者の身体的特徴に合わせて個別に調整できる。
例えばバネ定数の異なるコイルスプリング5を用意するのと同様に、弾力性が8段階で異なる8種類のスプリングユニット5ijを用意しておき、いずれかのスプリングユニット5ijから、仰臥位の睡眠姿勢を支配する背部と臀部を支持する領域A12、A22には、図3に示すように、仰臥位において至適睡眠姿勢とする最適な弾力性のスプリングユニット512、522を選択して収容するとともに、側臥位の睡眠姿勢を支配する左右の肩峰と大転子を支持する領域A11、A13、A21、A23には、側臥位においても至適睡眠姿勢とする最適な弾力性のスプリングユニット511、513、521、523を選択して収容する。
また、上述の実施の形態では、枕6を除くベッド本体4、21の平面全体を保護パッド8で覆っているが、枕6の高さを調整しない場合や、保護パッド8の厚さを考慮して枕6の高さを調整する場合には、ベッド本体4、21の平面全体を保護パッド8で覆ってもよい。
また、ベッド本体4、21の平面に極端なバネ圧の変化が表れなければ、シーツなどを保護パッド8に代用し、必ずしも一定の肉厚の保護パッド8は配置しなくてもよい。
また、各スプリングユニット5ijにコイルバネを用いる場合のバネ定数の調整は、あらかじめ複数のバネ定数の異なるスプリングユニット5ijから特定のバネ定数のスプリングユニット5ijを選択することにより行っているが、内蔵するコイルスプリングを交換したり、表面に別の弾性体を積層させるなどで個別にバネ定数を調整してもよく、各スプリングユニット5ijは、コイルバネを用いたものと上記弾性体を用いたものとを混在させてたものであってもよい。
また、仰臥位と側臥位で使用者の胴部中心軸BTをベッド本体4の平面(臥床面)に平行な直線状とする調整は、胸部上方の第7頸椎から腰椎を経て骨盤中心までの直線を厳密にベッド本体4の平面(臥床面)に平行となるように調整する必要はなく、外形から判断する胸部から臀部にかけての体表面によって規定される胴体の中心が、ベッド本体4の平面(臥床面)に平行な直線状となるように調整すれば十分である。
本発明は、ベッドの上で寝返りを繰り返す仰側臥位対応ベッドに適している。
1、20、30 仰側臥位対応ベッド
3 ユニット収容凹部
4、21 ベッド本体
5 スプリングユニット
6 枕
8 保護パッド
22 昇降装置
領域
i2 中央列部
12 上部中央領域
22 下部中央領域
i1 右列部
11、A13 上部サイド領域
21、A23 下部サイド領域
BT 胴部中心軸
HT 頭頸部中心軸

Claims (12)

  1. 睡眠中の使用者を支持するベッド本体に多数のスプリングユニットをそれぞれ交換自在に収容するユニット収容凹部を形成し、ユニット収容凹部に仮想設定する各領域に使用者の身体的特徴に合わせて調整したバネ定数のスプリングユニットを収容し、ベッド本体の各部の鉛直方向の沈み込み量を調整するベッドであって、
    仰臥位の使用者が位置する中央列部の中央領域と、前記中央列部の左右両側で側臥位の使用者が位置する左列部の左サイド領域と右列部の右サイド領域を少なくとも含む大きさのユニット収容凹部が形成されたベッド本体を備え、
    前記中央領域の仰臥位の使用者の背部が位置する上部中央領域と、臀部が位置する下部中央領域とに、仰臥位の使用者の胴部中心軸が前記ベッド本体の平面である臥床面に平行となるように、バネ定数を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容するとともに、
    前記左サイド領域と前記右サイド領域のそれぞれ側臥位の使用者の肩峰が位置する上部サイド領域と、大転子が位置する下部サイド領域とに、側臥位の使用者の胴部中心軸が前記臥床面に平行となるように、バネ定数を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容することを特徴とする仰側臥位対応ベッド。
  2. 中央列部の上方に配置され、仰臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸との傾斜角をほぼ15度とする高さで、少なくとも左右各列部間の幅以上の横幅の枕を備え、
    仰臥位から左右の側臥位にかけて使用者の頭が載せられる枕の表面を、ほぼ平坦面としたことを特徴とする請求項1に記載の仰側臥位対応ベッド。
  3. 頭を枕に載せた側臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸を前記臥床面に平行な直線状に沿って連続させるように、バネ定数を調整したスプリングユニットを、左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容することを特徴とする請求項2に記載の仰側臥位対応ベッド。
  4. ベッド本体の周縁に沿った外枠部の内側にユニット収容凹部が形成され、
    外枠部の上方の開口部内に枕を昇降する昇降装置を配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の仰側臥位対応ベッド。
  5. ユニット収容凹部の前記各領域毎に、バネ定数が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットから、調整するバネ定数に近似するバネ定数のスプリングユニットを選択し、当該領域に収容することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の仰側臥位対応ベッド。
  6. 睡眠中の使用者を支持するベッド本体に多数のスプリングユニットをそれぞれ交換自在に収容するユニット収容凹部を形成し、ユニット収容凹部に仮想設定する各領域に使用者の身体的特徴に合わせた弾力性のスプリングユニットを収容し、ベッド本体の各部の鉛直方向の沈み込み量を調整するベッドであって、
    仰臥位の使用者が位置する中央列部の中央領域と、前記中央列部の左右両側で側臥位の使用者が位置する左列部の左サイド領域と右列部の右サイド領域を少なくとも含む大きさのユニット収容凹部が形成されたベッド本体を備え、
    前記中央領域の仰臥位の使用者の背部が位置する上部中央領域と、臀部が位置する下部中央領域とに、仰臥位の使用者の胴部中心軸が前記ベッド本体の平面である臥床面に平行となるように、弾力性を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容するとともに、
    前記左サイド領域と前記右サイド領域のそれぞれ側臥位の使用者の肩峰が位置する上部サイド領域と、大転子が位置する下部サイド領域とに、側臥位の使用者の胴部中心軸が前記臥床面に平行となるように、弾力性を調整した1または2以上のスプリングユニットを交換自在に収容することを特徴とする仰側臥位対応ベッド。
  7. 中央列部の上方に配置され、仰臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸との傾斜角をほぼ15度とする高さで、少なくとも左右各列部間の幅以上の横幅の枕を備え、
    仰臥位から左右の側臥位にかけて使用者の頭が載せられる枕の表面を、ほぼ平坦面としたことを特徴とする請求項6に記載の仰側臥位対応ベッド。
  8. 頭を枕に載せた側臥位の使用者の頭頸部中心軸と胴部中心軸を前記臥床面に平行な直線状に沿って連続させるように、弾力性を調整したスプリングユニットを、左右各列部の上部サイド領域と下部サイド領域に収容することを特徴とする請求項7に記載の仰側臥位対応ベッド。
  9. ベッド本体の周縁に沿った外枠部の内側にユニット収容凹部が形成され、
    外枠部の上方の開口部内に枕を昇降する昇降装置を配設したことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の仰側臥位対応ベッド。
  10. ユニット収容凹部の前記各領域毎に、弾力性が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットから、調整する弾力性に近似する弾力性のスプリングユニットを選択し、当該領域に収容することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の仰側臥位対応ベッド。
  11. ユニット収容凹部の前記各領域毎に、左右方向幅が異なる少なくとも2以上のスプリングユニットから、前記各領域の左右方向幅に一致するスプリングユニットを選択し、当該領域に収容することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の仰側臥位対応ベッド。
  12. ベッド本体の表面全体を、使用者がベッド本体から受ける体圧を分散する保護パッドで覆うことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の仰側臥位対応ベッド。
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