JP6492509B2 - 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法 - Google Patents
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Description
重合体(A)は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種であり、テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステル及びテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物よりなる群から選ばれる少なくとも一種であるテトラカルボン酸誘導体と、ジアミンとを反応させることにより得られる。
なお、本明細書において「テトラカルボン酸ジエステル」とは、テトラカルボン酸が有する4個のカルボキシル基のうちの2個がエステル化された化合物を意味する。「テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物」とは、テトラカルボン酸が有する4個のカルボキシル基のうちの2個がエステル化され、残りの2個がハロゲン化された化合物を意味する。
重合体(A)としてのポリアミック酸は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることによって得ることができる。
重合体(A)としてのポリアミック酸の合成に使用するテトラカルボン酸二無水物は、下記式(1)で表される化合物(以下、「化合物(a)」とも称する。)を含む。
Ar1は、柔軟性を付与する観点ではシクロヘキシレン基であることが好ましく、重合体(A)の結晶性を向上させる観点ではフェニレン基、ビフェニレン基又はナフチレン基であることが好ましい。
X1及びX2が−NR5−である場合、R5の1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。R5とR1とが結合して形成される窒素含有複素環、及び2つのR5が結合してR1と共に形成される窒素含有複素環としては、例えばピペラジン環、ピペリジン環、ホモピペラジン環等が挙げられる。
R2及びR3の1価の有機基は、例えば水酸基、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のフルオロアルキル基などが挙げられる。R2及びR3は、好ましくは水素原子である。なお、式中の複数のR2は同じでも異なっていてもよく、複数のR3は同じでも異なっていてもよい。
ここで、ポリアミック酸の合成に使用するその他のテトラカルボン酸二無水物は、脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、及び芳香族テトラカルボン酸二無水物のいずれであってもよい。これらの具体例としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などを;
脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などを;
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えばピロメリット酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、及び下記式(c−4)〜式(c−8)
挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物等を用いることができる。なお、その他のテトラカルボン酸二無水物は、これらの1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
ポリアミック酸の合成に使用するジアミンとしては、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノオルガノシロキサンなどを挙げることができる。これらの具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばメタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどを;脂環式ジアミンとして、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、N,N−ビス(4−アミノフェニル)メチルアミン、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、3,5−ジアミノ安息香酸などのその他のジアミン、などを;
ジアミノオルガノシロキサンとして、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンなどを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のジアミンを用いることができる。ジアミンは、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
配向基含有ジアミンを使用する場合、その配合量は、十分に高いプレチルト角特性を発現させる観点において、合成に使用する全ジアミンに対して、3モル%以上とすることが好ましく、5〜70モル%とすることがより好ましい。
上記式(p)中の2つの「*」は、光反応性の観点から、少なくともX3が芳香環に結合していることが好ましい。当該芳香環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が挙げられ、好ましくはベンゼン環又はナフタレン環であり、より好ましくはベンゼン環である。
光配向性構造を有する重合体(A)は、例えば光配向性構造を有するテトラカルボン酸二無水物、及び光配向性構造を有するジアミンの少なくともいずれかをモノマー組成に含む重合により得ることができる。この場合、光配向性構造を有するモノマーの使用割合は、光反応性の観点から、重合体の合成に使用するモノマーの全体量に対して20モル%以上とすることが好ましく、30〜80モル%とすることがより好ましい。
ポリアミック酸は、上記のようなテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、必要に応じて末端封止剤とともに反応させることにより得ることができる。ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、0.3〜1.2当量となる割合がより好ましい。
上記末端封止剤としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸などの酸一無水物、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミンなどのモノアミン化合物、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどのモノイソシアネート化合物等を挙げることができる。末端封止剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計100重量部に対して、20重量部以下とすることが好ましく、10重量部以下とすることがより好ましい。
反応に使用する有機溶媒としては、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール系溶媒、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを挙げることができる。これらの有機溶媒のうち、非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒よりなる群(第一群の有機溶媒)から選択される1種以上、又は、第一群の有機溶媒から選択される1種以上と、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素及び炭化水素よりなる群(第二群の有機溶媒)から選択される1種以上との混合物を使用することが好ましい。後者の場合、第二群の有機溶媒の使用割合は、第一群の有機溶媒及び第二群の有機溶媒の合計量に対して、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下であり、更に好ましくは30重量%以下である。
重合体(A)としてのポリアミック酸エステルは、[I]化合物(a)を含むテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応によってポリアミック酸を合成し、次いで得られたポリアミック酸とエステル化剤とを反応させる方法、[II]化合物(a)のジエステル化物を含むテトラカルボン酸ジエステルと、ジアミンとを反応させる方法、[III]化合物(a)のジエステルジハロゲン化物を含むテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物と、ジアミンとを反応させる方法、などによって得ることができる。なお、これら[I]〜[III]の方法によって得られるポリアミック酸エステルはいずれも、「テトラカルボン酸誘導体とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸エステル」に相当する。
ポリアミック酸とエステル化剤との反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。このとき、反応温度を−20℃〜200℃、反応時間を0.1〜24時間とすることが好ましい。有機溶媒としては、例えばポリアミック酸の合成に使用する溶媒などが挙げられる。
方法[III]の反応は、好ましくは塩基の存在下、有機溶媒中にて行われる。塩基としては、例えばピリジンやトリエチルアミン等の3級アミン、水素化ナトリウムや水素化カリウム等のアルカリ金属類を好ましく使用できる。また、反応温度を−30℃〜150℃、反応時間を0.1〜24時間とすることが好ましい。
方法[II]及び方法[III]で使用するジアミンとしては、ポリアミック酸の合成で例示したジアミンを挙げることができる。なお、ポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。
上記式(1)で表される化合物、並びに上記式(1)で表される化合物のジエステル化合物及びジエステルジハロゲン化合物は、目的とする化合物に応じて、有機化学の定法を適宜組み合わせることにより合成することができる。例えば、上記式(1)で表される化合物において、X1及びX2が酸素原子の場合、HO−R1−OHで表されるジヒドロ化合物を合成し、次いで、例えば文献「Synthesis, 2003, No.6, p. 863 - 870」に記載の方法に従って、得られたジヒドロ化合物とN−(p−トリル)マレイミドとを反応させることで、上記式(1)で表される化合物のテトラカルボン酸体を得た後に、無水酢酸中で撹拌することにより、目的の化合物を得ることができる。また、X1及びX2がエステル基の場合、ClOC−R1−COClで表されるジカルボン酸クロリドを合成し、次いで、例えば文献「European Journal of Organic Chemistry, 2012, 35, p. 6841 - 6845」に記載の方法に従って、得られたジカルボン酸クロリドとリンゴ酸とを反応させることにより得ることができる。
上記式(1)で表される化合物のジエステル化合物は、例えば上記式(1)で表される化合物をアルコール類のエステル化剤と反応させて開環する方法によって得ることができる。上記式(1)で表される化合物のジエステルジハロゲン化合物は、例えば上記開環反応によって得られたテトラカルボン酸ジエステルを、塩化チオニル等の適当なハロゲン化剤と反応させる方法などによって得ることができる。ただし、これらの化合物の合成方法は上記に限定されるものではない。
重合体(A)としてのポリイミドは、例えば上記の如くして合成されたポリアミック酸を、さらに脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
本発明の液晶配向剤は上記の重合体(A)を含有するが、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。当該液晶配向剤に添加してもよいその他の成分としては、例えば、上記重合体(A)以外のその他の重合体、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ基含有化合物」という。)、官能性シラン化合物等を挙げることができる。
上記その他の重合体は、溶液特性や電気特性の改善のために使用することができる。かかるその他の重合体としては、例えば、上記式(1)で表される化合物を含まないテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応により得られるポリアミック酸、並びにそのイミド化重合体及びエステル化物、ポリオルガノシロキサン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを主骨格とする重合体などを挙げることができる。その他の重合体の配合割合は、液晶配向剤に配合する重合体の合計100重量部に対して、90重量部以下とすることが好ましく、80重量部以下とすることがより好ましく、70重量部以下とすることがさらに好ましい。
エポキシ基含有化合物は、液晶配向膜における基板表面との接着性や電気特性を向上させるために使用することができる。このようなエポキシ基含有化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−シクロヘキシルアミン等を好ましいものとして挙げることができる。その他、エポキシ基含有化合物の例としては、国際公開第2009/096598号記載のエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンを用いることができる。
これらエポキシ化合物を液晶配向剤に添加する場合、その配合割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100重量部に対して、40重量部以下とすることが好ましく、0.1〜30重量部とすることがより好ましい。
上記官能性シラン化合物は、液晶配向剤の印刷性の向上を目的として使用することができる。このような官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
これら官能性シラン化合物を液晶配向剤に添加する場合、その配合割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100重量部に対して、2重量部以下とすることが好ましく、0.02〜0.2重量部とすることがより好ましい。
なお、その他の成分としては、上記のほか、例えば分子内に少なくとも一つのオキセタニル基を有する化合物、酸化防止剤などを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤は、上記の重合体(A)及び必要に応じて配合されるその他の成分が、好ましくは適当な溶媒中に分散又は溶解してなる液状の組成物として調製される。
上記[II]の態様における重合体(A)の配合割合は、重合体(A)及び重合体(B)の合計量100重量部に対して、1〜99重量部とすることが好ましく、5〜90重量部とすることがより好ましく、10〜80重量部とすることが更に好ましい。
本発明の液晶配向膜は、上記で説明した液晶配向剤を基板上に塗布して塗膜を形成する工程を含む方法によって製造することができる。また、本発明の液晶表示素子は、上記液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を具備する。本発明の液晶表示素子の動作モードは特に限定せず、例えばTN型、STN型、VA型(VA−MVA型、VA−PVA型を含む。)、IPS型、FFS型、OCB型など種々の動作モードに適用することができる。
先ず、上記液晶配向剤を基板上に塗布し、次いで塗布面を好ましくは加熱することにより基板上に塗膜を形成する。
(1−1)例えばTN型、STN型又はVA型の液晶表示素子を製造する場合、まず、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を一対として、その各透明性導電膜形成面上に、液晶配向剤を、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット印刷法によりそれぞれ塗布する。基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後、フォト・エッチングによりパターンを形成する方法;透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法;などによることができる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面及び透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板表面のうち塗膜を形成する面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布する前処理を施しておいてもよい。
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶表示素子を製造する場合、上記工程(1)で形成した塗膜に液晶配向能を付与する処理(配向処理)を実施する。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。配向処理としては、塗膜を例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦ることによって塗膜に液晶配向能を付与するラビング処理、基板上に形成した塗膜に光照射を行って塗膜に液晶配向能を付与する光配向処理などが挙げられる。一方、垂直配向型液晶表示素子を製造する場合には、上記工程(1)で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、該塗膜に対し配向処理を施してもよい。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマーレーザーなどを使用することができる。好ましい波長領域の紫外線は、光源を、例えばフィルター、回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。光の照射量は、好ましくは100〜50,000J/m2であり、より好ましくは300〜20,000J/m2である。また、塗膜に対する光照射は、反応性を高めるために塗膜を加温しながら行ってもよい。加温の際の温度は、通常30〜250℃であり、好ましくは40〜200℃であり、より好ましくは50〜150℃である。
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。第1の方法は、従来から知られている方法である。先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより液晶セルを製造する。また、第2の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。この手法では、液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に、例えば紫外光硬化性のシール剤を塗布し、さらに液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせるとともに液晶を基板の全面に押し広げ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより液晶セルを製造する。いずれの方法による場合でも、上記のようにして製造した液晶セルにつき、さらに、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
液晶としては、ネマチック液晶及びスメクチック液晶を挙げることができ、その中でもネマチック液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック液晶;商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを、添加して使用してもよい。
[重合体の重量平均分子量]
重合体の重量平均分子量Mwは、以下の条件におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値である。
カラム:東ソー(株)製、TSKgelGRCXLII
溶剤:テトラヒドロフラン
温度:40℃
圧力:68kgf/cm2
以下では、「式Xで表される化合物」を単に「化合物X」と記すことがある。
[実施例1−1:化合物(a−1)の合成]
L−リンゴ酸3.1gをアジポイルクロリド2.0g中に加え、100℃で10時間撹拌した。その後、120℃で加熱しながら減圧し、残留物を乾燥することでオイル状の化合物(上記式(a−1)で表される化合物)3.7gを純度99%で得た。
また、上記式(a−2)で表される化合物、上記式(a−3)で表される化合物及び上記式(a−4)で表される化合物についても同様にして合成した。
N−(p−トリル)マレイミド16.6g及び1,6−ヘキサンジオール5gをクロロホルム100mlに加えた後、炭酸カリウム0.36gを加えて室温にて2時間撹拌した。その後、この溶液を濃縮した。次いで、濃縮後の残留物に濃塩酸50mlを加えて100℃で1時間撹拌した後、この溶液を濃縮した。濃縮後の残留物に酢酸エチル100mlを加え、室温で1時間撹拌した後、減圧ろ過を行ってろ液を濃縮し、得られた残留物を乾燥することで、上記式(a−5)で表される化合物に対応するテトラカルボン酸体13.2gを得た。
得られたテトラカルボン酸体13.2gを無水酢酸100ml中、100℃で10時間撹拌した。その後、120℃で加熱しながら減圧し、残留物を乾燥することでオイル状の化合物(上記式(a−5)で表される化合物)11.8gを純度99%で得た。
また、上記式(a−6)で表される化合物についても同様にして合成した。
フマル酸ジメチル14.4gとピペラジン4.3gをテトラヒドロフラン100ml中、60℃で16時間撹拌した。室温まで冷却後、溶媒中に析出した固体をろ過し、乾燥することで、中間体(a−15−1)を純度99%にて15.0g得た。
得られた中間体(a−15−1) 15gを150mlのメタノールに添加し、次いで2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液150mlを加えた後、60℃で4時間撹拌した。その後、室温まで冷却後、溶媒中に析出した固体をろ過し、メタノールで洗浄した。その固体を200mlの純水に溶解し、pHが3.8になるまで塩酸を加え、室温で1時間撹拌した。その後、溶媒中に析出した固体をろ過し、5℃の純水で洗浄後、乾燥することで、中間体(a−15−2)を純度99%にて11.5g得た。
得られた中間体(a−15−2) 11.5gを無水酢酸22.0gに加え、次いでピリジン14.0gを加えた後、40℃で24時間撹拌した。その後、室温まで冷却後、溶媒中に析出した固体をろ過し、無水酢酸とヘキサンで洗浄した後、乾燥することで、白色固体の化合物(a−15)を純度99%にて7.1g得た。
[実施例4:重合体(A−1)の合成]
テトラカルボン酸二無水物として上記式(a−1)で表される化合物を100モル部、ジアミンとしてp−フェニレンジアミンを100モル部、をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解し、室温で8時間反応させた。これにより、固形分濃度15重量%のポリアミック酸溶液を得た。得られたポリアミック酸を重合体(A−1)とした。重合体(A−1)の重量平均分子量Mwは60,000であった。
使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類及び量を下記表1の通り変更した以外は、実施例4と同様の操作を行い、固形分濃度15重量%のポリアミック酸溶液を得た。各重合体の重量平均分子量Mwを下記表1に併せて示した。
表1中、化合物の略称はそれぞれ以下の意味である(下記表2も同じ)。
(テトラカルボン酸二無水物)
a−1〜a−6;上記式(a−1)〜式(a−6)のそれぞれで表される化合物
a−15;上記式(a−15)で表される化合物
c−1;ピロメリット酸二無水物
(ジアミン)
b−1;p−フェニレンジアミン
b−2;4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート
b−3;下記式(b−3)で表される化合物
b−4;4,4’−ジアミノアゾベンゼン
[合成例1〜6:重合体(B−1)〜(B−6)の合成]
使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類及び量を下記表2の通り変更した以外は、実施例4と同様の操作を行い、固形分濃度15%のポリアミック酸溶液を得た。各重合体の重量平均分子量Mwを下記表2に併せて示した。
(テトラカルボン酸二無水物)
c−2;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物
c−3;下記式(c−3)で表される化合物
c−4;下記式(c−4)で表される化合物
(ジアミン)
b−5;N,N−ビス(4−アミノフェニル)メチルアミン
[実施例13]
1.液晶配向剤の調製
重合体成分として、上記実施例5で得た重合体(A−2)を含有する溶液に、NMP及びブチルセロソルブ(BC)を加えて十分に撹拌し、溶媒組成がNMP:BC=70:30(重量比)、固形分濃度3.0重量%の溶液とした。この溶液を孔径0.45μmのフィルターを用いてろ過することにより液晶配向剤を調製した。
図1に示すFFS型液晶表示素子10を作製した。先ず、パターンを有さないボトム電極15、絶縁層14としての窒化ケイ素膜、及び櫛歯状にパターニングされたトップ電極13がこの順で形成された電極対を片面に有するガラス基板11aと、電極が設けられていない対向ガラス基板11bとを一対とし、ガラス基板11aの透明電極を有する面と対向ガラス基板11bの一面とに、それぞれ上記1.で調製した液晶配向剤を、スピンナーを用いて塗布して塗膜を形成した。
使用したトップ電極13の平面模式図を図2に示した。なお、図2(a)は、トップ電極13の上面図であり、図2(b)は、図2(a)の破線で囲った部分C1の拡大図である。本実施例では、電極の線幅d1を4μm、電極間の距離d2を6μmとした。また、トップ電極13としては、電極A、電極B、電極C及び電極Dの4系統の駆動電極を用いた(図3)。なお、ボトム電極15は、4系統の駆動電極のすべてに作用する共通電極として働き、4系統の駆動電極の領域のそれぞれが画素領域となる。
スピンナーによる塗膜の形成後、塗膜を80℃のホットプレートで1分間プレベークを行った。次いで、塗膜の各表面に、Hg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて偏光紫外線5,000J/m2を照射して、液晶配向膜を有する一対の基板を得た。このとき、偏光紫外線の照射方向は基板法線方向からとし、偏光紫外線の偏光面を基板に投影した線分の方向が図2(b)中の両頭矢印の方向となるように偏光面方向を設定したうえで光照射処理を行った。光照射した後、庫内を窒素置換したオーブン中で、230℃で1時間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚0.1μmの塗膜を形成した。
その後、基板の外側両面に偏光板を貼り合わせることにより、FFS型液晶表示素子を製造した。このとき、偏光板のうちの1枚は、その偏光方向が液晶配向膜の偏光紫外線の偏光面の基板面への射影方向と平行となるように貼付し、もう1枚はその偏光方向が先の偏光板の偏光方向と直交するように貼付した。また、上記の一連の操作を、ポストベーク前の紫外線照射量を1,000〜30,000J/m2の範囲でそれぞれ変更して実施することにより、紫外線照射量が異なる3個以上の液晶表示素子を製造した。
上記2.で製造した液晶表示素子を用いて以下の(1)の評価を行った。また、偏光板の貼り合わせをしなかった点以外は上記2.と同様の操作を行うことにより液晶表示素子(偏光板の貼り合わせをしていない液晶セル)を製造し、以下の(2)の評価を行った。なお、評価結果については、紫外線照射量が異なる3個以上の液晶表示素子の中から最良な結果を選び出し、液晶表示素子の評価結果とした。
上記で製造した液晶表示素子を用い、AC残像特性(焼き付き特性)を評価した。まず、液晶表示素子を25℃、1気圧の環境下におき、電極B及び電極Dには電圧をかけずに、電極A及び電極Cに交流電圧4Vを2時間印加した。2時間が経過した後、電極A〜電極Dの全ての電極に交流4Vの電圧を印加した。全ての電極に交流4Vの電圧を印加し始めた時点から、駆動ストレス印加領域(電極A及び電極Cの画素領域)と駆動ストレス非印加領域(電極B及び電極Dの画素領域)との輝度差が目視で確認できなくなるまでの時間を測定し、これを残像消去時間とした。この残像消去時間が60秒未満であった場合に焼き付き特性「良好(○)」、60秒以上100秒未満であった場合に焼き付き特性「可(△)」、100秒以上であった場合に焼き付き特性「不良(×)」とした。その結果、この液晶表示素子は焼き付き特性が「良好」であった。
上記で製造した液晶表示素子(偏光板の貼り合わせをしていない液晶セル)を、交流電圧10Vで30時間駆動した後に光源と光量検出器の間に偏光子と検光子を配置した装置を使用して、下記数式(2)で表される最小相対透過率(%)を測定した。
最小相対透過率(%)=(β−B0)/(B100−B0)×100 …(2)
(数式(2)中、B0は、ブランクでクロスニコル下の光の透過量である。B100は、ブランクでパラニコル下の光の透過量である。βは、クロスニコル下で偏光子と検光子の間に液晶表示素子を挟み、最小となる光透過量である。)
暗状態の黒レベルは液晶表示素子の最小相対透過率で表され、暗状態での黒レベルが小さいほどコントラストが優れる。最小相対透過率が0.5%未満のものを「良好(○)」とし、0.5%以上1.0%未満のものを「可(△)」とし、1.0%以上のものを「不良(×)」とした。その結果、この液晶表示素子のコントラスト評価は「良好」と判断された。
使用する重合体の種類をそれぞれ下記表3のとおり変更したほかは実施例13と同様にして液晶配向剤を調製し、液晶表示素子を製造した。また、製造した液晶表示素子の各種評価を実施例13と同様に行った。それらの評価結果を下記表3に示した。
1.液晶配向剤の調製
重合体成分として、実施例4で得た重合体(A−1)を含有する溶液に、NMP及びブチルセロソルブ(BC)を加えて十分に撹拌し、溶媒組成がNMP:BC=70:30(重量比)、固形分濃度3.0重量%の溶液とした。この溶液を孔径0.45μmのフィルターを用いてろ過することにより液晶配向剤を調製した。
実施例13と同様に電極A〜Dを備えるガラス基板と、電極を有さない対向ガラス基板とを準備し、ガラス基板の電極を有する面と対向ガラス基板の一面とに、上記で調製した液晶配向剤を、スピンコーターを用いてそれぞれ塗布した。次いで、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行った後、230℃のホットプレートで10分間ポストベークして、膜厚約0.1μmの塗膜を形成した。形成された塗膜面に対し、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンを用いて、ロールの回転数1,000rpm、ステージの移動速度25mm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmにてラビング処理を行い、液晶配向能を付与した。さらにこの基板を超純水中で1分間超音波洗浄し、100℃クリーンオーブンで10分間乾燥することにより、液晶配向膜を有する一対の基板を得た。
次いで、一対の基板のうちの1枚の液晶配向膜を有する面の外周に直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した後、一対の基板の液晶配向膜面を対向させ、各液晶配向膜におけるラビング方向が逆平行となるように重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化した。次いで、液晶注入口より基板間の間隙に、メルク社製液晶「MLC−7028」を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ、液晶配向膜のラビング方向に貼り合わせることにより液晶表示素子を製造した。
また、偏光板の貼り合わせをしなかった点以外は上記と同様の操作を行うことにより液晶表示素子(偏光板の貼り合わせをしていない液晶セル)を製造した。
使用する重合体の種類を下記表4のとおり変更したほかは実施例18と同様にして液晶配向剤を調製し、液晶表示素子を製造した。また、製造した液晶表示素子の各種評価を実施例13と同様の方法により行った。それらの評価結果を下記表4に示した。
1.液晶配向剤の調製
重合体成分として、上記実施例7で得た重合体(A−4)を50重量部、及び上記合成例5で得た重合体(B−5)を50重量部、を含有する溶液に、NMP及びブチルセロソルブ(BC)を加えて十分に撹拌し、溶媒組成がNMP:BC=70:30(重量比)、固形分濃度3.0重量%の溶液とした。この溶液を孔径0.45μmのフィルターを用いてろ過することにより液晶配向剤を調製した。
上記で調製した液晶配向剤を用いた以外は実施例13と同様に、光照射処理により配向処理して液晶表示素子を製造した。また、製造した液晶表示素子の各種評価を実施例13と同様に実施した。その結果、この実施例では、AC残像特性及び駆動ストレス後のコントラスト評価は共に「良好(○)」であった。
使用する重合体の種類をそれぞれ下記表5のとおり変更したほかは実施例21と同様にして液晶配向剤を調製し、液晶表示素子を製造した。また、製造した液晶表示素子の各種評価を実施例13と同様に行った。それらの評価結果を下記表5に示した。
Claims (6)
- テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステル及びテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも一種であるテトラカルボン酸誘導体と、ジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体(A)を含有し、
前記テトラカルボン酸誘導体が、下記式(1)で表される化合物(a)、並びに該化合物(a)のジエステル化合物及びジエステルジハロゲン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む、液晶配向剤。
- 前記R1は、下記式(r−1)で表される基である、請求項1に記載の液晶配向剤。
- 前記R1は、炭素数1〜20のアルカンジイル基、炭素数1〜20のアルカンジイル基の炭素−炭素結合間に、−O−、−CO−、−COO−若しくは−Si(R8)2−を有する基、炭素数1〜20のアルカンジイル基が有する水素原子の少なくとも1個をフッ素原子若しくは−Si(R8)3で置換した基、又はシクロへキシレン基である、請求項2に記載の液晶配向剤。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記基板上に形成した塗膜に光照射を行って前記塗膜に液晶配向能を付与する工程と、を含む液晶配向膜の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜。
- 請求項5に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
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