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JP6478161B2 - 穀物乾燥機 - Google Patents

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JP6478161B2
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Description

本発明は、穀粒循環形態の穀物乾燥機に関するものである。
この種の穀粒循環形態の穀物乾燥機としては、従来、繰出バルブを間欠的に駆動するように制御し、穀粒を乾燥する乾燥部から、下方の集穀部へ繰出すものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、繰出バルブとして、中空の円筒状に形成し、その軸方向に長孔であるバルブ口を設けた円筒型繰出バルブが知られている(例えば、特許文献2参照。)。この円筒型繰出バルブによれば、簡易な構成で安価に製造することができるため、穀物乾燥機全体の製造コストを抑えることができる。この円筒型繰出バルブは、所定の周期時間ごとに正回転と逆転とを交互に繰返し駆動して、バルブ口が乾燥部に対向すると、穀粒が流下して繰出バルブ内に充填され、バルブ口が集穀部に対向すると、充填した穀粒が集穀部へ落下することによって、穀粒を繰出すように構成されている。
特開2002−122381号公報 特開2005−49027号公報
しかしながら、特許文献2に記載された円筒型繰出バルブにおいては、以下の問題点があった。
穀物乾燥機中の穀粒は、乾燥が進んで低水分になると、体積が縮み流動性が高くなるため、一度の繰出しにおいて、バルブ内に充填される穀粒の密度が高まり、周期時間における穀粒の繰出し量が増加する。その結果、集穀部に落下した穀粒は集穀螺旋によって搬送されるが、集穀螺旋内の穀粒が増加することにより圧迫され、穀粒が傷付き易くなる問題があった。特に、穀粒が豆やソバの場合には、穀粒がとくに傷付き易いため、この問題は深刻な問題になっていた。特許文献2に記載された円筒型繰出バルブにおいては、穀粒の傷付きの問題だけでなく、騒音が発生したり、過負荷を起こすという問題もあった。
この穀粒の傷付き等の問題に対処するために、穀粒の繰出しを一律に緩やかにすることが考えられるが、穀粒の繰出しを一律に緩やかにすると、循環速度が低下し、乾燥の効率の低下や、穀粒の過度な温度上昇による変質のおそれがある。したがって、穀粒の種類に応じ、傷付き易さや変質のし易さ等の特性や乾燥の進行を踏まえて、穀粒の繰出し量を調節することができる円筒型定量繰出バルブの開発が望まれている。
そこで、本発明は、穀粒の種類と乾燥の進行に応じて、所望のように制御をすることができる円筒型繰出バルブを備えた穀物乾燥機を提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、貯留部から乾燥部、集穀部を経て穀粒を循環乾燥し、前記乾燥部から流下される穀粒を受けて集穀部へ繰出す繰出バルブであって、軸線方向断面が略C字型に開口するバルブ口を備え、前記繰出バルブの回動を制御する制御部を備えた穀物乾燥機において、
さらに、穀物の種類の取得手段を備え、
前記制御部が、前記繰出バルブを所定の回動角度幅をもって間欠的に回動させながら、前記バルブ口を前記集穀部に対向させ、取得した穀物の種類に応じて、前記回動角度幅を可変に制御することを特徴とする穀物乾燥機によって達成される。
本発明によれば、制御部が、繰出バルブを所定の回動角度幅をもって間欠的に回動させながら、バルブ口を集穀部に対向させるように制御されている。間欠的に回動することによって穀粒の繰出し量を調節して平準化し、穀粒にかかる負荷を抑えることによりで、穀粒の傷付きを防止することが可能になるとともに、穀粒の落下時の騒音を低減させ、集穀螺旋の過負荷を防止することができる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記制御部が、取得した穀粒の種類が豆又はソバのときに、籾より小なる回動角度幅で前記繰出バルブを回動するように構成されている。
穀物が豆又はソバの場合には穀粒が割れやすく、籾よりも傷付き易いが、本発明の好ましい実施態様によれば、制御部が、籾に最適な回動角度幅を基準として、穀物が豆又はソバの場合に、籾よりも小なる回動角度幅で前記繰出しバルブを回動制御するように構成されているから、穀物がとく割れやすい豆又はソバの場合にも、穀粒の割れを防ぎ、高い傷付き防止効果を得ることが可能になる。
本発明の別の好ましい実施態様においては、前記制御部が、乾燥開始から乾燥の進行に応じて、前記回動角度幅を逓減させつつ、前記繰出バルブを回動するように構成されている。
一般に穀粒の乾燥が進むにつれて、乾燥が進んで低水分になると、体積が縮み流動性が高くなるため、バルブ内に溜まる穀粒の密度が大きくなる。その結果、一度の繰出しによって定量型繰出バルブから流出する穀粒の量が増加して、穀粒の落下時の傷付き、騒音、集穀螺旋の過負荷の問題を起こし易くなるが、本発明のこの好ましい実施態様によれば、制御部が、駆動開始から乾燥の進行に応じて、回動角度幅を逓減しつつ、繰出バルブを回動するように構成されているから、定量型円筒繰出しバルブから集穀部に繰出される穀粒の量を一定に保つことができ、したがって、穀粒の乾燥が進行しても、穀粒の傷付き、騒音、集穀螺旋の過負荷の問題が発生することを予防することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御部が、前記穀粒を機外に排出するときに、前記回動角度幅を最大に設定して、前記繰出バルブを回動するように構成されている。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、制御部が、穀粒を機外に排出するときに、回動角度幅を最大に設定して、繰出しバルブを作動するように構成されているから、迅速に穀粒を穀物乾燥機外に排出することができ、穀物乾燥機の利便性を向上させることができる。
本発明によれば、穀粒の種類と乾燥の進行に応じて、所望のように制御をすることができる円筒型繰出バルブを備えた穀物乾燥機を提供することが可能になる。
本発明の実施の形態にかかる穀物乾燥機の外観斜視図である。 図1の穀物乾燥機の正面断面図である。 図1の穀物乾燥機の乾燥部及び集穀部の側断面図である。 図1の穀物乾燥機の循環機構の分解斜視図である。 図1の穀物乾燥機の操作盤の概略図である。 図1の穀物乾燥機の制御部の概略ブロック図である。 図1の穀物乾燥機の繰出バルブの動作を説明する図である(その1)。 図1の穀物乾燥機の繰出バルブの動作を説明する図である(その2)。 図1の穀物乾燥機の繰出バルブの動作を説明する図である(その3)。 (A)〜(C)図1の穀物乾燥機の繰出バルブの動作に係るタイムチャートである。 (A)〜(C)別実施例に係る図1の穀物乾燥機の繰出バルブの動作に係るタイムチャートである。 別実施例に係る図1の穀物乾燥機の制御を示すフローチャートである。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる穀物乾燥機1の外観斜視図である。
穀物乾燥機1は、全体が箱体状に形成された機体外壁100の正面に、穀物を投入する投入ホッパ112と、各種の操作スイッチが設けられた操作盤201が設けられる。
図2は、図1の穀物乾燥機の正面断面図である。
穀物乾燥機1は、図2に示すように、穀物を貯留する貯留部101と、穀物に熱風を送風して乾燥する乾燥部102と、乾燥部102から流下される穀物を集穀する集穀部103とを順次重設した穀物乾燥機本体104と、図1に示すように機体外壁に沿って設けた昇穀部105をはじめとする穀粒循環機構の駆動によって穀物を循環させながら、乾燥する。貯留部101は張込穀粒量検出センサを備え、張込み穀粒の堆積上面高さ位置を測定することにより、張込量を把握できる。
乾燥部102は、熱風を生成する燃焼バーナ102gと、燃焼バーナ102gで生成された熱風が通過する熱風室102fと、熱風室102f内の遠赤外線放射体102cと、熱風室102fの左右両側にあって穀物が流下する穀粒流下室102a,102bとを備える。
前記乾燥部102の下部には、穀物を下方の集穀部103へ繰り出す繰出バルブ106が設けられる。繰出バルブ106は、穀物乾燥機1の制御部107により回動制御され、集穀部103に穀粒を順次繰り出す。そして、集穀部103に繰り出された穀粒は、昇穀部105に通じる集穀部103の下端に配備された集穀螺旋108上に落下する。
図3は、図1の穀物乾燥機1の乾燥部102及び集穀部103の側断面図である。
燃焼バーナ102gで生成された熱風は、熱風室102fを通過し、排風ファン102dの作用で排風となって排出される。また、熱風室102f内には、遠赤外線放射体102cを設け、熱風と遠赤外線の作用により穀粒を乾燥する。燃焼バーナ102gは、バーナケース102eに収納される。
図4は、図1の穀物乾燥機1の穀粒循環機構の分解斜視図である。
穀物乾燥機1の穀粒循環機構について図4を参照しながら説明する。集穀螺旋108は、繰出バルブ106によって繰り出された穀粒を穀物乾燥機1の前面側へ搬送する。穀物乾燥機1の前面側へ搬送された穀粒を、昇穀部105が上方に搬送し、更に、昇穀部105の上部側に接続する上部螺旋109で貯留部101の拡散盤110に供給することにより、穀粒が貯留部101の全面に均一に堆積貯留される。
昇穀部105の上部への搬送途中には昇穀部105のバケットから落下する穀物を取り込んで水分値を測定する水分計105aを設ける。昇穀部105の上部には穀物を機外に排出するための排出シャッタ105bを設ける。上部螺旋109には、上部螺旋109で搬送する穀物に混じる藁屑等を吸引排出する排塵機109aを設けている。繰出バルブ106は繰出バルブモータ106bに連結される。繰出バルブモータ106bの駆動を制御部107が制御することにより、繰出バルブ106の回動が制御される。
図5は、穀物乾燥機1を操作する操作盤201の概略図である。
操作盤201は各種の操作用のスイッチが設けられる。運転スイッチは、穀物の張込用の張込スイッチ202と、排風ファン102d及び穀粒循環機構を駆動するいわゆる通風運転用の通風スイッチ203と、燃焼バーナ102gを点火して乾燥運転をする乾燥スイッチ204と、貯留部101内の穀物を機外に排出する排出運転用の排出スイッチ205と、運転を停止する停止スイッチ206を設ける。
また、貯留部101内に張込をした穀物の種類を選択する穀物設定スイッチ207と、乾燥速度を選択する乾燥速度選択スイッチ208と、目標水分値を設定する水分設定スイッチ209と、張込量を設定する張込量設定スイッチ210と、緊急停止スイッチ211を設けている。
また、水分値や残りの乾燥運転時間等の乾燥運転の情報を表示する乾燥運転表示画面212と、設定張込量又は設定水分値を表示する設定用表示画面sを設けている。
また、操作盤201の内部には運転を制御する制御部107を内蔵している。
図6は、制御部107の概略ブロック図を示す。
制御部107は操作盤201のスイッチ情報や穀物乾燥機本体104各部に配設したセンサ類からの検出情報等を受けて所定の演算処理により、バーナ燃焼量の制御,穀粒循環機構の起動・停止制御,操作盤201の表示部の表示内容制御、繰出バルブ106の回動制御等を行う。
制御部107の入力側には、操作盤201の各種スイッチ操作による信号を取得可能に設けている。また、水分計105a等の水分検出手段や、穀粒流れ検出手段、外気温度検出手段、及び熱風温度検出手段等を設けている。
制御部107の出力側には、繰出バルブ106を駆動するための繰出バルブモータや、集穀螺旋108、上部螺旋109、及び昇穀部105等の穀粒循環機構の各モータ、バーナモータやポンプ等の燃焼系出力、排風ファン102d等の吸引ファンモータ、及び、操作盤201の乾燥運転表示画面212及び設定用表示画面213の液晶の表示部を設けている。
図7、図8、図9は、繰出バルブ106の動作を説明する図である。
図7に示すように、繰出バルブ106は、中空の円筒状に形成し、その軸方向を長手方向とする長孔でなるバルブ口106aを設ける。穀物乾燥機1の制御部107により作動が制御される繰出バルブモータ106bによって、一定周期毎に正転及び逆転を繰り返して軸106cを中心に回動する。そして、このバルブ口106aが上側の乾燥部102に対向すると、穀粒が乾燥部102から流入して、繰出バルブ106内に蓄えられる。次に、バルブ口106aが集穀部103に対向すると、穀粒が集穀部103へ流下して穀粒を繰り出す仕組みとなっている。なお、繰出バルブ106と穀粒流下室102a,102bとの隙間はシール部材103a,103bで塞いでいる。
次に、繰出バルブ106の動作について詳細に説明する。
初期位置では、繰出バルブ106のバルブ口106aは鉛直下向きを向いている(図7参照)。まず、繰出バルブ106は、時計回りの正転を開始する。この場合、繰出バルブ106のバルブ口106aが左側の穀粒流下室102aの下端を通過する(図8参照)。この通過をするときに、左側の穀粒流下室102aの穀粒がバルブ口106cに流れ込むことで収容室106d内に穀粒が充填される。このときのバルブ口106aの位置を正転時の充填角度位置とする。そして、繰出バルブ106は正転を継続し、バルブ口106aが右側の穀粒流下室102bの下端部を通過する。このとき、収容室106d内は既に穀粒で充填されているので、右側の穀粒流下室102bから穀粒が流れ込むことは殆どなく、繰出バルブ106はさらに正転し、バルブ口106aが下方を向くと収容室106d内の穀物が落下して集穀螺旋108に供給される。
繰出バルブ106を逆転(反時計回り)すると、バルブ口106aが右側の穀粒流下室102bを通過する際に、右側の穀粒流下室102bから収容室106dに流れ込み、収容室106d内に穀粒が充填される(図9参照)。このときのバルブ口106aの位置を逆転時の充填角度位置とする。そして、さらに逆転してバルブ口106aが左側の穀粒流下室102aの下端部を通過し、バルブ口106aが下方を向いて収容室106d内の穀物が落下して排出される。
図10(A)〜(C)は、繰出バルブ106の動作に係るタイムチャートである。
詳細には、繰出バルブ106の回動制御に係る矩形波を横軸に時間をとり図示したものである。制御部107は、横軸上部の矩形波では繰出バルブ106を正転し、横軸下部の矩形波では、逆転するよう回動制御する。これにより繰出バルブ106は、矩形波の頂部で所定の回動角度幅をもって回動し、底部では停止して間欠的に回動する。ここで、回動角度幅は、1つの矩形波によって繰出バルブ106が連続的に回動した角度の幅を指す。
ここで、横軸は時間を表すため、矩形波の頂部または底部の幅が大きいほど、回動又は停止の時間が長くなる。したがって、繰出バルブ106の回動の速さを一定とすれば、回動角度幅は矩形波の頂部の幅に比例する。そして、繰出バルブ106が停止する時間は、各頂部間の幅に比例する。
図10(A)及び図10(B)の矩形波S1によりバルブ口106aが初期位置から正転時の充填角度位置まで正転する。矩形波S1と矩形波S2の間は、繰出バルブ106の回動を停止し、穀粒を収容室106dに十分流入させるためのインターバルを設ける。
図10(A)及び図10(B)の矩形波S2により、バルブ口106aが正転時の充填角度位置から排出角度位置の手前まで正転する。すなわち、バルブ口106aが集穀部103に対向して穀粒の流出が開始される直前の位置まで正転する。このときのバルブ口106aの位置を排出角度位置とする。
次に、矩形波S3により、排出角度位置から初期位置までバルブ口106aが正転する。繰出バルブ106は、矩形波S3の各矩形波の頂部では回動し、各矩形波の間では一時停止して、間欠的に回動をしながら、徐々にバルブ口106aを集穀部103に対向することによって、穀粒を段階的に集穀部103へ繰出す。このようにして、制御部107は、繰出バルブ106を間欠的に回動し、穀粒の繰出し時に、少しずつバルブ口106aを集穀部103に向けるよう、疑似的に速度を落として回動する制御とする。その結果、穀粒が一度に集穀螺旋108上に落下することが防止され、穀粒にかかる負荷が低減され傷付きが防止される。加えて、穀粒の落下時の衝撃が軽減されることにより、騒音も低減できる。更に、集穀螺旋108に一度に流入する穀粒の量も平準化するため、集穀螺旋108の過負荷を防止できる。以上のようにして、矩形波S1〜S3により、一度の穀粒の繰出しが完了する。
次に、繰出バルブ106は、矩形波G1〜G3により、逆転して間欠的に回動するよう制御される。逆転時は、バルブ口106aが、右側の穀粒流下室102bの下端を通過するときの位置が逆転時の充填角度位置となる。矩形波G1〜G3による逆転時の動作は、正転時の矩形波S1〜S3による回動制御の回動方向を逆にしたものと同様であるため説明は省略する。
なお、S1〜S3の矩形波の頂部の幅を合計すると、繰出バルブ106のバルブ口106aを初期位置から一回転するのに必要な1つの矩形波の幅となる。G1〜G3の矩形波も同様である。よって、バルブ口106aを初期位置から一回転するのに必要なS1〜S3の矩形波の合計の幅は一定であるため、一回転中に、生成する矩形波の数が多ければ、1つあたりの矩形波の頂部の幅は相対的に小さくなり、矩形波の数が少なければ、1つあたりの矩形波の幅は相対的に大きくなる。
つまり、繰出バルブ106の一回転において、矩形波の幅を小さくし、生成する矩形波の数を多くすればするほど、回動角度幅は小さくなり、繰出バルブ106はより小刻みに間欠的に回動する。したがって、回動角度幅を小さくすれば、穀物を少しずつ落下排出させていることとなる。逆に、回動角度幅を大きくすれば、より迅速に穀粒を落下排出することとなる。
ここで、図10(A)と図10(B)の矩形波S3は1つの矩形波の幅が相違する。すなわち、図10(A)の方が収容室106d内の穀物を少しずつ落下排出させていることを示している。逆転時の矩形波G3も同様である。具体的には、図10(A)において、矩形波S3による繰出しから繰出し完了までに間欠的に回動を一時停止する回数は3回だが、図10(B)の場合は1回である。すなわち、一度の繰出しにおいて図10(A)の方が図10(B)に比べると回動を一時停止する回数が多いため、より緩やかに穀粒を集穀部103へ流出する。なお、回動角度幅は、図10(B)の方が、図10(A)より大きくなる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御部107は、利用者により操作盤201の排出スイッチ205が操作されると、回動角度幅を最大に設定して、繰出バルブ106を作動する。すなわち、穀粒の乾燥が終了して、穀物乾燥機1から穀粒を排出する際にも同様に繰出バルブ106の間欠制御を行うと、穀粒の排出が遅くなるため利用者にとって不便である。そこで、穀粒の排出時においては、前記回動角度幅を最大に設定することで、繰出バルブ106から穀粒の繰出しを迅速に行い、穀粒の排出を迅速化することが望ましい。すなわち、排出スイッチ205が操作されると、制御部107は、図10(C)の制御に移行する。これにより、ロータリバルブを連続的に正転と逆転を繰り返すし、貯留部101内の穀物を迅速に排出できる。これにより、利用者の利便性が向上する。
なお、穀粒の傷付き等の問題を考慮し、排出スイッチ205が操作された後、回動角度幅を逓増して排出するようにしてもよい。これにより、排出時に穀粒が一度に排出されることによって穀粒が傷付くことを防止しながら穀粒の排出速度を上げることができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、操作盤201の穀物設定スイッチ207の操作により利用者が乾燥する穀物の種類を選択できるよう構成し、制御部107は、操作盤201によって選択された穀物の種類に応じて、予め回動角度幅を設定する。例えば、矩形波S3及びG3の回動角度幅である。これにより、穀物の種類に応じて、穀粒の繰出す回動角度幅を予め設定しておくことにより、穀粒の傷つき易さに応じたきめ細やかな調整が可能となり、穀物の種類に応じて傷付きを防止することができる。これにより穀粒の傷付き防止効果を更に高めることができる。
特に、穀物が豆又はソバの場合には穀粒が傷付き易いため、籾より小なる回動角度幅で繰出バルブ106を作動することで、穀粒の割れを防ぎ、高い傷付き防止効果が得られる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、制御部107は、乾燥開始から乾燥の進行に応じて、回動角度幅を逓減して、繰出バルブ106を回動する。例えば、矩形波S3及びG3の回動角度幅を逓減する。なお、制御部107は、乾燥の進行を水分計105aにより取得する。この構成によれば、制御部107は、穀物の乾燥が進むにつれて、繰出しバルブ106の一回転中の回動角度幅を逓減し、かつ、矩形波の数を逓増するようにする。これにより、繰出バルブ106はより小刻みに回動をするようになる。一般に、穀物の乾燥が進むにつれて、穀粒の流動性は増し、穀粒の体積は小さくなる。すると、バルブ106内の穀粒の密度は高くなる。これに応じて、繰出バルブ106はより小刻みに回動させ、繰出しを緩やかにすることで、穀物の乾燥が進行しても、穀粒の繰出し量を平準化できる。その結果、穀物の乾燥が進行しても、穀粒の傷付きや集穀螺旋108の過負荷を防止できる。
次に、別実施例の繰出バルブ106の回動制御について説明する。
繰出バルブ106の回転速度は一定(例えば10秒で1回転)だが、単位時間当たりの回転数を変更可能に構成している。
例えば、図11(A)では、繰出バルブ106を複数回(3回)連続して正転し、次いで複数回(3回)連続して逆転する周期で回転する第一の回転制御を示している。また、図11(B)では、1回正転して初期位置で設定時間の停止(インターバル)を経て1回逆転する周期で回転する第二の回転制御を示している。第二の回転制御でのインターバルの時間は回転に要する時間より短い短時間(例えば2秒〜5秒)が望ましい。また、図11(C)では、インターバルの時間が第二の回転制御より長い第三の回転制御を示している。第三の回転制御におけるインターバルはロータリバルブが1回転する時間より長く設定する(例えば20秒)のが望ましい。このように、第一の回転制御の単位時間当たりの回転数(回転量)が最も多くなっている。
次に、図12のフローチャートに沿って、図11の繰出バルブ106の回動制御を利用した乾燥運転について説明する。
まず、投入ホッパ112から穀物を貯留部101に張り込む張込運転を行う(ステップS1)。このとき、昇穀部105で揚穀されている穀物の水分値を水分計105aで測定している。そして、張込作業の終了後に、利用者は、穀物設定スイッチ207で張り込んだ穀物の種類を選択し、乾燥速度選択スイッチ208で所望の乾燥速度を選択し、水分設定スイッチ209で目標とする水分値を設定し、張込量設定スイッチ210で張り込んだ穀物量を入力する。
まず籾を目標水分値14%まで乾燥させる場合について説明する。
乾燥スイッチ204を操作すると、燃焼バーナ102g、排風ファン102d、排塵機109a等の循環機構が駆動を開始し、穀物は機内を循環しながら乾燥部102で乾燥作用を受ける(ステップS3)。
張込運転時で測定した籾の水分値が18%以上の場合には、繰出バルブ106の単位時間当たりの回転数が多い第一の回転制御を行う(ステップS5)。すなわち、乾燥開始時には藁屑等の長尺異物が多く含まれ、また、水分値の高い籾は嵩密度が低いため、繰出バルブ106を多く回転させることで、循環量を確保し、安定した循環を行うようにする。また、水分のバラツキや斑を迅速に収束させる。
乾燥運転が進行し、籾の水分値が18%未満に到達すると、繰出バルブ106の回転制御を第一の回転制御から第二の回転制御に切り換える(ステップS7)。すなわち、乾燥運転が進行するにつれて、長尺異物が排塵機109aで吸引排出され、また、水分値の低下による籾の嵩密度が高くなるため、繰出バルブ106の回転数を少なくしても、繰り出される籾量を確保できる。そして、目標水分値の14%に到達すると、燃焼バーナ102gが停止し、乾燥運転が終了する(ステップS9)。本実施の形態の繰出バルブ106の回動制御により、高水分の領域の籾の場合も低水分の領域の籾の場合の場合にも、安定した循環量を確保することができ、良好な乾燥運転を行える。
次に麦の乾燥運転について説明する。
麦の場合には、籾と比較して水分値の低減による嵩密度の変化が小さく、また、繰出バルブ106の回転数を多くすることによる損傷がし易いので、標準的な回転数である第二の回転制御を行う(ステップS12)。
次に、大豆の乾燥運転について説明する。
大豆の場合には、籾・麦よりさらに循環による損傷がし易いので、回転数が最も少ない第三の回転制御で乾燥運転を行う(ステップS17)。
本実施の形態では、第一の回転制御から第二の回転制御への切換えを水分値に基づいて行うが、他にも、乾燥運転開始から設定時間(例えば1時間)が経過すると第一の回転制御から第二の回転制御に切り換えるようにしても良い。この場合の設定時間は張込量設定スイッチ210で設定した張込量に応じて変更するようにする。すなわち、張込量によって張込穀物が1循環する時間が異なる。そこで、1循環する程度の時間を第一の回転制御を行い、2循環目以降の乾燥運転を第二の回転制御を行う。
また、この設定時間による回転制御の切換えは、張込時の穀物水分値が設定水分値未満(18%未満)の時に使用しても良い。すなわち、乾燥開始時点の穀物が18%未満でも最初の設定時間は第一の回転制御を行い、該設定時間が経過すると第二の回転制御に切り換える。これにより、張込時の水分値が低くても、長尺異物が多く含まれている場合に、対応することができる。
1 穀物乾燥機
100 機体外壁
101 貯留部
102 乾燥部
102a,102b 穀粒流下室
102c 遠赤外線放射体
102d 排風ファン
102e バーナケース
102f 熱風室
102g 燃焼バーナ
103 集穀部
103a,103b シール部材
104 穀物乾燥機本体
105 昇穀部
105a 水分計
105b 排出シャッタ
106 繰出バルブ
106a バルブ口
106b 繰出バルブモータ
106c 軸
106d 収容室
107 制御部
108 集穀螺旋
109 上部螺旋
109a 排塵機
110 拡散盤
112 投入ホッパ
201 操作盤
202 張込スイッチ
203 通風スイッチ
204 乾燥スイッチ
205 排出スイッチ
206 停止スイッチ
207 穀物設定スイッチ
208 乾燥速度選択スイッチ
209 水分設定スイッチ
210 張込量設定スイッチ
211 緊急停止スイッチ
212 乾燥運転表示画面
213 設定表示用画面

Claims (3)

  1. 貯留部から乾燥部、集穀部を経て穀粒を循環乾燥し、前記乾燥部から流下される穀粒を受けて集穀部へ繰出す繰出バルブであって、軸線方向断面が略C字型に開口するバルブ口を備え、前記繰出バルブの回動を制御する制御部を備えた穀物乾燥機において、
    さらに、穀物の種類の取得手段を備え、
    前記制御部が、前記繰出バルブを所定の回動角度幅をもって間欠的に回動させながら、前記バルブ口を前記集穀部に対向させ、取得した穀物の種類に応じて、前記回動角度幅を可変に制御することを特徴とし、さらに、取得した穀粒の種類が豆又はソバのときに、籾より小なる回動角度幅で前記繰出バルブを回動することを特徴とする穀物乾燥機。
  2. 前記制御部が、乾燥開始から乾燥の進行に応じて、前記回動角度幅を逓減させつつ、前記繰出バルブを回動することを特徴とする請求項1に記載の穀物乾燥機。
  3. 前記制御部が、前記穀粒を機外に排出するときに、前記回動角度幅を最大に設定して、前記繰出バルブを回動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の穀物乾燥機
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