[go: up one dir, main page]

JP6425349B2 - 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置 - Google Patents

鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6425349B2
JP6425349B2 JP2015185034A JP2015185034A JP6425349B2 JP 6425349 B2 JP6425349 B2 JP 6425349B2 JP 2015185034 A JP2015185034 A JP 2015185034A JP 2015185034 A JP2015185034 A JP 2015185034A JP 6425349 B2 JP6425349 B2 JP 6425349B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
rear wheel
link
interlocking
distribution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015185034A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017056889A (ja
Inventor
筒井 正行
正行 筒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2015185034A priority Critical patent/JP6425349B2/ja
Publication of JP2017056889A publication Critical patent/JP2017056889A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6425349B2 publication Critical patent/JP6425349B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Description

この発明は、後輪ブレーキ機構の操作時に前輪ブレーキ機構を連動作動させる鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置に関するものである。
自動二輪車等の鞍乗り車両において、後輪用ブレーキ操作子を操作したときに、操作力の一部を前輪ブレーキ機構に伝達することにより、安定した車両制動を得られるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の連動ブレーキ装置は、後輪ブレーキ機構の操作入力部であるブレーキアームに、後輪ブレーキ操作子であるブレーキペダルがブレーキロッドを介して連動可能に連結されるとともに、ブレーキペダルにイコライザー(操作力分配リンク)を介して前輪ブレーキ機構の操作入力部が連結されている。イコライザは、後輪を支持するスイングアームの側部に設置され、ブレーキベダルの操作荷重が閾値を越えたときに、操作荷重の一部を前輪ブレーキ機構に分配する。
特開2009−179257号公報
しかしながら、上記従来の連動ブレーキ装置は、後輪ブレーキ機構に操作力を伝達するブレーキロッドと、前輪ブレーキ機構に操作力を分配するイコライザとがブレーキペダルに並列に連結されている。このため、上記従来の連動ブレーキ装置においては、前輪ブレーキ機構に操作力を分配するイコライザをブレーキペダルから大きく離間しない位置に配置する必要があり、スイングアームの前部寄りの側面に配置せざるを得なかった。
したがって、上記従来の連動ブレーキ装置においては、後輪側の操作力伝達系と前輪側の分配操作力の伝達系が車体前後方向に分散して配置されることになり、車両の意匠面において不利となり易い。
そこでこの発明は、構造の簡素化を図りつつ、後輪側の操作力伝達系と前輪側の分配操作力の伝達系を集約して配置することができる鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置を提供しようとするものである。
この発明に係る鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置は、上記課題を解決するために、後輪(Wr)に付与される制動力を前輪(Wf)に分配する機能を有する鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置において、前記前輪(Wf)に制動力を付与する前輪ブレーキ機構(4)と、操作入力部であるブレーキアーム(11)を有し、前記ブレーキアーム(11)の回動操作に応じて前記後輪(Wr)に制動力を付与する後輪ブレーキ機構(5)と、前記後輪ブレーキ機構(5)を操作するための後輪用ブレーキ操作子(6)と、前記ブレーキアーム(11)に支軸(16)を中心として回動可能に支持された操作力分配リンク(17)と、前記後輪用ブレーキ操作子(6)と前記操作力分配リンク(17)の前記支軸(16)から離間した部位とを連動可能に連結するブレーキロッド(19)と、前記後輪ブレーキ機構(5)の車体側の固定部に回動可能に軸支されるとともに、回動中心から離間した部位が前記前輪ブレーキ機構(4)の操作入力部(11A)に連動可能に接続された分配操作力伝達リンク(21)と、前記操作力分配リンク(17)における前記支軸(16)から離間した部位と前記分配操作力伝達リンク(21)とを連動可能に連結する連動リンク(18)と、前記連動リンク(18)から前記分配操作力伝達リンク(21)に入力される荷重が連動開始閾値を超えるまで、前記分配操作力伝達リンク(21)の回動を規制するディレイスプリング(22)と、を備えている構成とした。
上記の構成の連動ブレーキ装置は、後輪用ブレーキ操作子(6)が操作されると、その操作力がブレーキロッド(19)を介して操作力分配リンク(17)に入力される。このとき、操作力分配リンク(17)は、ブレーキアーム(11)上の支軸(16)から離間した部位で操作力を受ける。操作力分配リンク(17)に入力された操作力の一部は分配操作力伝達リンク(21)に伝達され、残余の操作力は、支軸(16)を介して後輪ブレーキ機構(5)のブレーキアーム(11)に直接伝達される。このとき、連動リンク(18)から分配操作力伝達リンク(21)に入力される荷重が連動開始閾値を超えない間は、分配操作力伝達リンク(21)の回動がディレイスプリング(22)によって規制されているため、操作力分配リンク(17)の支軸(16)から離間した部位の変位が連動リンク(18)によって規制されつつ、ブレーキアーム(11)が操作力分配リンク(17)とともに回動操作される。このため、このとき後輪ブレーキ機構(5)のみが操作力を受けて作動し、前輪ブレーキ機構(4)には操作力が伝達されない。また、連動リンク(18)から分配操作力伝達リンク(21)に入力される荷重が連動開始閾値を超えると、分配操作力伝達リンク(21)がディレイスプリング(22)の付勢力に抗して回動し、前輪ブレーキ機構(4)が操作力の一部を受けて作動するようになる。
前記分配操作力伝達リンク(21)は、操作ケーブル(13)によって前記前輪ブレーキ機構(4)の操作入力部(11A)に連動可能に接続されており、前記ブレーキロッド(19)は、前記後輪(Wr)の車軸(7)の下方側に配置され、前記操作ケーブル(13)は、前記後輪(Wr)の車軸(7)の上側に配置されるようにしても良い。
この場合、操作ケーブル(13)とブレーキロッド(19)が後輪(Wr)の車軸(7)の上下に振り分けて配置されるため、操作ケーブル(13)とブレーキロッド(19)が干渉しないレイアウトを容易に実現することができる。
前記後輪ブレーキ機構(5)は、後輪制動部を覆い車体側に固定されるブレーキハウジング(12)を有し、前記ブレーキハウジング(12)には、車体後方側に延出して前記分配操作力伝達リンク(21)を回動可能に支持するリンク支持部(20)と、前記分配操作力伝達リンク(21)の回動を規制する回動ストッパ(24)が形成されるようにしても良い。
この場合、ブレーキハウジング(12)から車体後方側に延出するリンク支持部(20)に分配操作力伝達リンク(21)が支持されるため、分配操作力伝達リンク(21)をブレーキアーム(11)と操作力分配リンク(17)に対して充分に近接させて配置することが可能になるとともに、ブレーキハウジング(12)に一体に形成された回動ストッパ(24)によって分配操作力伝達リンク(21)の回動を規制することが可能になる。回動ストッパ(24)とリンク支持部(20)はブレーキハウジング(12)に形成されているため、それぞれを別部材として追加する場合に比較して、全体の部品点数を削減することができる。
前記ディレイスプリング(22)は、前記後輪ブレーキ機構(5)の上部に配置されるようにしても良い。
この場合、ディレイスプリング(22)の下方側に後輪ブレーキ機構(5)の主要部が配置されることになるため、車両走行時に舞い上がった埃や泥水等がディレイスプリング(22)に付着するのを低減することができる。
この発明によれば、後輪ブレーキ機構の操作入力部であるブレーキアームに、操作力分配リンクが支軸を中心として回動可能に支持され、操作力分配リンク上の支軸から離間した部位に、後輪用ブレーキ操作子がブレーキロッドを介して連動可能に連結されるとともに、後輪ブレーキ機構の車体側の固定部に回動可能に軸支された分配操作力伝達リンクが連動リンクを介して操作力分配リンクに連結されているため、簡単な構造でありながら、後輪側の操作力伝達系と前輪側の分配操作力の伝達系を後輪ブレーキ機構の近傍に集約して配置することができる。したがって、この発明によれば、製造コストの低減と車両の外観の向上を図ることができる。
この発明の一実施形態の連動ブレーキ装置を採用した鞍乗り型車両の側面図である。 この発明の一実施形態の連動ブレーキ装置を採用した鞍乗り型車両の一部を拡大した側面図である。 この発明の一実施形態の連動ブレーキ装置を採用した鞍乗り型車両の一部を拡大した側面図である。 この発明の一実施形態の連動ブレーキ装置を採用した鞍乗り型車両の一部を拡大した側面図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図中矢印UPは、車両の上方を指し、矢印FRは、車両の前方を指すものとする。
図1は、実施形態に係る連動ブレーキ装置10を採用した鞍乗り型車両1の概略構成を示す図である。この実施形態においては、鞍乗り型車両1として自動二輪車を採用している。
鞍乗り型車両1の車体フレームFは、左右一対のフロントフォーク2を操舵可能に支持する図示しないヘッドパイプと、ヘッドパイプから後下方に延出するメインフレーム50と、メインフレーム50の後部から下方に延出する左右一対のピボットフレーム51と、メインフレーム50の後部から後上方に延出する左右一対のシートフレーム52と、を有している。メインフレーム50の下方には、エンジンを含むパワーユニットPUが配置され、一対のピボットフレーム51には、スイングアーム3の前端部が上下揺動可能に支持されている。前輪Wfは、フロントフォーク2の下端に回転可能に支持され、後輪Wrは、スイングアーム3の後端部に回転可能に支持されている。また、スイングアーム3の後部とシートフレーム52の間にはリヤクッション8が介装されている。
鞍乗り型車両1は、前輪Wfに制動力を付与する前輪ブレーキ機構4と、後輪Wrに制動力を付与する後輪ブレーキ機構5と、を備えている。前輪ブレーキ機構4は、基本的に、前輪用ブレーキ操作子である図示しないブレーキレバーによって操作される。後輪ブレーキ機構5は、後輪用ブレーキ操作子であるブレーキペダル6によって操作される。ただし、後輪ブレーキ機構5は、前輪ブレーキ機構4とともに連動ブレーキ装置10を構成し、連動ブレーキ装置10は、ブレーキペダル6に入力された操作荷重が所定の値を越えたときに、操作荷重の一部を前輪ブレーキ機構4にも作用させる。
後輪ブレーキ機構5は、ドラム式ブレーキによって構成されている。即ち、後輪ブレーキ機構5は、後輪Wrと一体に回転する図示しないブレーキドラムと、後輪Wrの制動時にブレーキドラムの内周面に圧接される図示しないブレーキシューと、そのブレーキシューをブレーキドラムの内周面に圧接させる方向に押し動かすための図示しないカムと、そのカムを操作するためのブレーキアーム11と、を備えている。ブレーキドラム、ブレーキシュー、カム等の部品は、ブレーキハウジング12の内側に配置されている。ブレーキハウジング12は、スイングアーム3の後端部に結合されるとともに、車体下方側に延出するアーム部12aの端部が、トルクロッド9を介してスイングアーム3の前部側の下縁に連結されている。
ブレーキアーム11は、ブレーキハウジング12の車幅方向外側に露出して配置され、後輪Wrの車軸7の後方位置において、下方に向かって延出している。ブレーキアーム11は、ブレーキペダル6から操作力を受けて一方向(図1中の反時計方)に回動することにより、後輪ブレーキ機構5に制動力を生じさせる。ブレーキアーム11は、後輪ブレーキ機構5の操作入力部を構成している。
前輪ブレーキ機構4は、詳細な説明は省略するが、後輪ブレーキ機構5とほぼ同様のドラム式ブレーキによって構成されている。前輪ブレーキ機構4は、ブレーキハウジング12の車幅方向外側にブレーキアーム11Aが配置されており、そのブレーキアーム11Aが前輪ブレーキ機構4の操作入力部を構成している。ブレーキアーム11Aは、操作力を受けて一方向(図1中の時計回り方向)に回動することにより、前輪ブレーキ機構4に制動力を生じさせる。ブレーキアーム11Aは、図示しない操作ケーブルを介して操作ハンドル上のブレーキレバーに接続されている。また、ブレーキアーム11Aには、後輪ブレーキ機構5の操作時にその操作力の一部を入力する連動用の操作ケーブル13が接続されている。
ブレーキペダル6は、車体側部に回動自在に支持されるピボット軸6aから車体前方側に延出する操作アーム6bと、ピボット軸6aから車体上方側に延出する作動アーム6cと、を有し、操作アーム6bの先端側上面がブレーキ操作時に運転者によって踏み込まれるようになっている。
なお、図中の符号14は、ブレーキペダル6を初期位置に付勢するリターンスプリングであり、符号15は、ブレーキペダル6の回動変位を規制するストッパである。
図2〜図4は、連動ブレーキ装置10の後輪ブレーキ機構5の近傍部を拡大して示した図である。
これらの図に示すように、後輪ブレーキ機構5のブレーキアーム11の下端近傍には、車幅方向外側に向かって支軸16が突設され、その支軸16に板状の操作力分配リンク17の長手方向の一端部が回動可能に支持されている。操作力分配リンク17の長手方向の他端部には、連動リンク18の一端部が回動可能に連結されている。操作力分配リンク17の長手方向の略中間位置には、一端部が前述したブレーキペダル6の作動アーム6cに連結されるブレーキロッド19の他端部が連結されている。ブレーキロッド19は、ブレーキペダル6と操作力分配リンク17に対して回動可能に連結され、ブレーキペダル6が踏み込み操作されたときに、その操作力を操作力分配リンク17に伝達する。ブレーキロッド19は、後輪用ブレーキ操作子であるブレーキペダル6と、操作力分配リンク17の支軸16から離間した部位とを連動可能に連結している。
ここで、後輪ブレーキ機構5のブレーキハウジング12には、ブレーキアーム11の支軸11aの後方側から車体後方側に向かって延出するリンク支持部20が一体に形成されている。リンク支持部20には、板状の分配操作力伝達リンク21が回動可能に軸支されている。分配操作力伝達リンク21は、長手方向の略中央部がリンク支持部20の支軸20aに回動可能に支持され、長手方向の一端部(下端部)が連動リンク18の他端部に回動可能に連結されている。連動リンク18は、操作力分配リンク17における支軸16から離間した部位と分配操作力伝達リンク21とを連動可能に連結している。また、分配操作力伝達リンク21は、側面視形状が直線状ではなく、車体後方側に鈍角状に屈曲した形状とされている。
また、分配操作力伝達リンク21の長手方向の他端部(上端部)には、連動用の操作ケーブル13の後方側の端部が連結されるとともに、分配操作力伝達リンク21を初期位置方向に付勢するディレイスプリング22の一端部が連結されている。
ディレイスプリング22は、他端部側が、ブレーキハウジング12の中央上端部に突設された支持片23に係止されている。ディレイスプリング22は、分配操作力伝達リンク21の長手方向の他端部(上端部)を車両前方側に付勢する。ディレイスプリング22は、連動リンク18から分配操作力伝達リンク21に入力される荷重が連動開始閾値を超えるまで、分配操作力伝達リンク21の回動を規制し、連動開始閾値を越えた後に分配操作力伝達リンク21の図中時計回り方向の回動を許容する。
また、ブレーキハウジング12の後縁部には、分配操作力伝達リンク21の回動を規制する回動ストッパ24が車幅方向外側に膨出して形成されている。回動ストッパ24は、分配操作力伝達リンク21の長手方向の他端部(上端部)の車両前方側への変位を規制する。分配操作力伝達リンク21は、回動ストッパ24に当接した状態が初期位置状態とされる。
ここで、ブレーキペダル6の操作力を操作力分配リンク17に伝達するブレーキロッド19は、後輪Wrの車軸7の下方側に配置され、分配操作力伝達リンク21の回動を前輪ブレーキ機構4のブレーキアーム11Aに伝達する連動用の操作ケーブル13は、後輪Wrの車軸7の上方側に配置されている。
また、ディレイスプリング22は、後輪ブレーキ機構5の上部領域に配置されている。
つづいて、この実施形態に係る連動ブレーキ装置10のブレーキペダル6を踏み込んだときにおける動作について説明する。
図2は、ブレーキペダル6が踏み込み操作されない初期状態での連動ブレーキ装置10の様子を示している。また、図3は、ブレーキペダル6が踏み込み操作された初期の連動ブレーキ装置10の様子を示し、図4は、ブレーキペダル6が踏み込み操作されて後輪ブレーキ機構5で制動力を発生しているときの連動ブレーキ装置10の様子を示している。
ブレーキペダル6が踏み込み操作されない初期状態では、図2に示すように、分配操作力伝達リンク21はディレイスプリング22の付勢力を受けてブレーキハウジング12の回動ストッパ24に当接している。また、操作力分配リンク17は、ブレーキアーム11の幅方向の略中央位置で重なった状態において支軸16に軸支されている。この状態では、分配操作力伝達リンク21が初期位置にあり、連動用の操作ケーブル13は何等引き込まれていないため、前輪ブレーキ機構4には制動力が作用していない。
この状態からブレーキペダル6が踏み込まれると、図1に示すブレーキペダル6が図中時計回り方向に回動し、ブレーキペダル6の作動アーム6cの変位に伴って操作力がブレーキロッド19を通して操作力分配リンク17に入力される。このとき、操作力分配リンク17は、後輪ブレーキ機構5のブレーキアーム11上の支軸(16)から離間した部位で操作力を受ける。
このとき、操作力分配リンク17に入力された操作力の一部は、連動リンク18を介して分配操作力伝達リンク21に伝達され、残余の操作力は、支軸16を介してブレーキアーム11に直接伝達される。ブレーキペダル6が踏み込まれた初期の段階においては、連動リンク18から分配操作力伝達リンク21に入力される荷重が連動開始閾値を越えないため、図3に示すように、分配操作力伝達リンク21の回動はディレイスプリング(22)によって規制されている。このため、このとき操作力分配リンク17の上端部側の変位が連動リンク18によって規制されつつ、操作力分配リンク17の長手方向の中間部がブレーキロッド19によって前方に引き込まれ、ブレーキアーム11が図中反時計回り方向に回動する。この結果、後輪ブレーキ機構5のみがブレーキペダル6の踏み込み量に応じた制動力を発生し、前輪ブレーキ機構4では制動力を発生しない。
また、この状態からブレーキペダル6の踏み込み量が増加して、連動リンク18から分配操作力伝達リンク21に入力される荷重が連動開始閾値を超えると、図4に示すように、分配操作力伝達リンク21が、ディレイスプリング22の付勢力に抗して、図中反時計回り方向に回動するようになる。こうして、分配操作力伝達リンク21が図中反時計回り方向に回動すると、分配操作力伝達リンク21に連結された連動用の操作ケーブル13が引き込まれ、操作ケーブル13を介して前輪ブレーキ機構4のブレーキアーム11Aが回動する。この間、後輪ブレーキ機構5のブレーキアーム11も操作力分配リンク17を介して回動操作される。この結果、後輪ブレーキ機構5と前輪ブレーキ機構4において、ブレーキペダル6の踏み込み量に応じた制動力を発生する。
以上のように、この実施形態に係る連動ブレーキ装置10においては、後輪ブレーキ機構5のブレーキアーム11に、操作力分配リンク17が支軸16を中心として回動可能に支持され、操作力分配リンク17上の支軸16から離間した部位に、ブレーキペダル6がブレーキロッド19を介して連動可能に連結されるとともに、ブレーキハウジング12に支持された分配操作力伝達リンク21が連動リンク18を介して操作力分配リンク17に連結されている。このため、簡単な構造でありながら、後輪側の操作力伝達系と前輪側の分配操作力の伝達系を後輪ブレーキ機構5の近傍に集約して配置することができる。
したがって、この実施形態に係る連動ブレーキ装置10を採用することにより、製造コストの高騰を招くことなく、意匠上有利な車両設計を実現することができる。
また、この実施形態に係る連動ブレーキ装置10では、ブレーキペダル6と操作力分配リンク17を連結するブレーキロッド19が後輪Wrの車軸7の下側に配置され、分配操作力伝達リンク21と前輪ブレーキ機構4のブレーキアーム11Aを連結する操作ケーブル13が後輪Wrの車軸7の上側に配置されている。このため、長尺な操作ケーブル13とブレーキロッド19が干渉することないレイアウトを容易に実現することができる。
また、この実施形態に係る連動ブレーキ装置10においては、後輪ブレーキ機構5の車体側の固定部であるブレーキハウジング12に、車体後方側に延出して分配操作力伝達リンク21を回動可能に支持するリンク支持部20が形成されているため、ブレーキアーム11と操作力分配リンク17に充分に近接した位置において分配操作力伝達リンク21を支持させることができる。したがって、この構成を採用することにより、連動ブレーキ装置10の主要部品のさらなる集約化を図ることができる。
さらに、この実施形態に係る連動ブレーキ装置10においては、ブレーキハウジング12には、分配操作力伝達リンク21の回動を規制する回動ストッパ24も形成されているため、リンク支持部20や回動ストッパ24を別部品としてブレーキハウジング12に追加する場合に比較して部品点数を削減することができる。
また、この実施形態に係る連動ブレーキ装置10にあっては、ディレイスプリング22が、後輪ブレーキ機構5の主要部の上部領域に配置されているため、ディレイスプリング22の下方側が後輪ブレーキ機構5の主要部によって覆われることになる。したがって、この構成を採用することにより、車両走行時に舞い上がった埃や泥水等がディレイスプリング22に付着するのを低減することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態の場合、前輪ブレーキ機構と後輪ブレーキ機構がいずれもドラム式ブレーキによって構成されているが、前輪ブレーキ機構は、制動部が油圧によって操作されるディスク式ブレーキによって構成するようにしても良い。
また、上記の実施形態においては、後輪用ブレーキ操作子としてブレーキペダルが採用されているが、後輪用ブレーキ操作子はブレーキレバーであっても良い。
さらに、この発明を適用する車両は、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)に限らず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の小型車両も含まれる。
1…鞍乗り型車両
4…前輪ブレーキ機構
5…後輪ブレーキ機構
6…ブレーキペダル(後輪用ブレーキ操作子)
7…車軸
10…連動ブレーキ装置
11…ブレーキアーム
11A…ブレーキアーム(前輪ブレーキ機構の操作入力部)
12…ブレーキハウジング
13…操作ケーブル
16…支軸
17…操作力分配リンク
18…連動リンク
19…ブレーキロッド
20…リンク支持部
21…分配操作力伝達リンク
22…ディレイスプリング
24…回動ストッパ
Wf…前輪
Wr…後輪

Claims (4)

  1. 後輪(Wr)に付与される制動力を前輪(Wf)に分配する機能を有する鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置において、
    前記前輪(Wf)に制動力を付与する前輪ブレーキ機構(4)と、
    操作入力部であるブレーキアーム(11)を有し、前記ブレーキアーム(11)の回動操作に応じて前記後輪(Wr)に制動力を付与する後輪ブレーキ機構(5)と、
    前記後輪ブレーキ機構(5)を操作するための後輪用ブレーキ操作子(6)と、
    前記ブレーキアーム(11)に支軸(16)を中心として回動可能に支持された操作力分配リンク(17)と、
    前記後輪用ブレーキ操作子(6)と前記操作力分配リンク(17)の前記支軸(16)から離間した部位とを連動可能に連結するブレーキロッド(19)と、
    前記後輪ブレーキ機構(5)の車体側の固定部に回動可能に軸支されるとともに、回動中心から離間した部位が前記前輪ブレーキ機構(4)の操作入力部(11A)に連動可能に接続された分配操作力伝達リンク(21)と、
    前記操作力分配リンク(17)における前記支軸(16)から離間した部位と前記分配操作力伝達リンク(21)とを連動可能に連結する連動リンク(18)と、
    前記連動リンク(18)から前記分配操作力伝達リンク(21)に入力される荷重が連動開始閾値を超えるまで、前記分配操作力伝達リンク(21)の回動を規制するディレイスプリング(22)と、を備えていることを特徴とする鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  2. 前記分配操作力伝達リンク(21)は、操作ケーブル(13)によって前記前輪ブレーキ機構(4)の操作入力部(11A)に連動可能に接続されており、
    前記ブレーキロッド(19)は、前記後輪(Wr)の車軸(7)の下方側に配置され、
    前記操作ケーブル(13)は、前記後輪(Wr)の車軸(7)の上側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  3. 前記後輪ブレーキ機構(5)は、後輪制動部を覆い車体側に固定されるブレーキハウジング(12)を有し、
    前記ブレーキハウジング(12)には、車体後方側に延出して前記分配操作力伝達リンク(21)を回動可能に支持するリンク支持部(20)と、前記分配操作力伝達リンク(21)の回動を規制する回動ストッパ(24)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  4. 前記ディレイスプリング(22)は、前記後輪ブレーキ機構(5)の上部に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
JP2015185034A 2015-09-18 2015-09-18 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置 Active JP6425349B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015185034A JP6425349B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015185034A JP6425349B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017056889A JP2017056889A (ja) 2017-03-23
JP6425349B2 true JP6425349B2 (ja) 2018-11-21

Family

ID=58391231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015185034A Active JP6425349B2 (ja) 2015-09-18 2015-09-18 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6425349B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112022009311A2 (pt) * 2019-11-20 2022-08-09 Honda Motor Co Ltd Dispositivo de frenagem combinada para veículo do tipo de montar em selim

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4555630B2 (ja) * 2004-08-27 2010-10-06 本田技研工業株式会社 車両の連動ブレーキ装置
JP2009179259A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車の連動ブレーキ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017056889A (ja) 2017-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5981638B2 (ja) 自動二輪車用ブレーキ装置
US9126653B2 (en) Straddle type vehicle brake system and straddle type vehicle
JP2006199275A (ja) 車両用制動装置及び鞍乗型車両
JP5364618B2 (ja) 車両用ブレーキロック装置及びそれを備えた鞍乗型車両
JP6425349B2 (ja) 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置
JP5792135B2 (ja) 自動二輪車の連動ブレーキ装置
JP6538111B2 (ja) 鞍乗型車両の連動ブレーキ装置
WO2018124099A1 (ja) 鞍乗型車両
WO2017056281A1 (ja) 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置
JP6012682B2 (ja) 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置
JP2010235033A (ja) 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置
JP6796196B2 (ja) 鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置
JP6465078B2 (ja) 鞍乗型車両の連動ブレーキ装置
JP6012681B2 (ja) 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置
JP4590197B2 (ja) 二輪車のブレーキ装置
CN114728682B (zh) 跨骑型车辆的连动制动装置
JP4807644B2 (ja) 自転車
EP3388322A1 (en) Straddled vehicle
JP2018177201A (ja) 鞍乗型車両
JP2018095245A (ja) 鞍乗型車両の連動ブレーキ装置
JP6989468B2 (ja) 鞍乗り型車両の前後連動ブレーキ装置
CN111971227B (zh) 一种车辆
WO2018124065A1 (ja) 鞍乗型車両
JP6269988B2 (ja) 鞍乗型車両
JP6221163B2 (ja) 鞍乗型車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6425349

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150