JP6400811B1 - エレベータの遠隔診断運転方法、エレベータ制御装置、及びエレベータの遠隔診断運転用プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】エレベータの不停止階に対するセキュリティを確保しつつ、当該エレベータに対する遠隔診断運転を効率よく実施させる。【解決手段】実施形態によれば、エレベータ制御装置は、エレベータのドア開閉動作を含む、機器の稼動状態を遠隔から診断するための遠隔診断運転を実行する。遠隔診断運転を実行する際は、エレベータが設置された建物の階床の中の予め設定された不停止階で構成される第1の階床群と、不停止階以外のサービス階で構成される第2の階床群とのうち、いずれか一方の階床群すべてに対するドア開閉診断処理が完了してから、他方の階床群に対するドア開閉診断処理を実行する。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、エレベータの遠隔診断運転方法、エレベータ制御装置、及びエレベータの遠隔診断運転用プログラムに関する。
従来、建物に設置されたエレベータに対し、通信ネットワークを介して監視センタから遠隔診断運転信号を送信し、エレベータ制御装置内に備えられた診断運転プログラムを起動させることで、エレベータの遠隔診断運転を実施している。このような遠隔診断運転を所定時間ごとに実施することで、保守員が直接エレベータに出向いて点検作業を行うことなく、保守管理を行うことができる。
上述した遠隔診断運転ではドア開閉診断を実施しており、このドア開閉診断では、各階に順次乗りかごを停止させてドアの開閉が正常に動作するか否かを診断する。このドア開閉診断は全階床に対して実行する必要があるため、建物内で一般利用者の入場を制限するために予め不停止階として設定された階床に対しても実行される。不停止階に対してドア開閉診断を行うと、その実行中に誤ってサービス階から乗車した一般利用者が不停止階で降車してしまうおそれがあり、セキュリティ管理面で問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、エレベータの不停止階に対するセキュリティを確保しつつ、当該エレベータに対する遠隔診断運転を効率よく実施するためのエレベータの遠隔診断運転方法、エレベータ制御装置、及びエレベータの遠隔診断運転用プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するための実施形態によれば、エレベータ制御装置は、エレベータのドア開閉動作を含む、機器の稼動状態を遠隔から診断するための遠隔診断運転を実行する。遠隔診断運転を実行する際は、エレベータが設置された建物の階床の中の予め設定された不停止階で構成される第1の階床群と、不停止階以外のサービス階で構成される第2の階床群とのうち、いずれか一方の階床群すべてに対するドア開閉診断処理が完了してから、他方の階床群に対するドア開閉診断処理を実行する。
以下、本発明の実施形態による遠隔診断システムについて、図面を参照して説明する。本実施形態による遠隔診断システムは、エレベータに自動で診断運転を実行させることにより、当該エレベータ内の各機器の稼動状態を遠隔から診断するためのシステムである。以下、遠隔から各機器の稼動状態を診断するためにエレベータに自動で実行させる診断運転を、「遠隔診断運転」と称して説明する。
遠隔診断運転では、昇降路内に設置されたリミットスイッチのON/OFF動作診断、巻上げ機に備えられたブレーキの動作診断や、各階床における乗りかごの着床位置診断、ドアの開閉動作の診断等を実行する。
《第1実施形態》
〈第1実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成〉
本発明の第1実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成について、図1を参照して説明する。本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Aは、建物X内に設置されたエレベータEと、建物Xから遠隔地にある監視センタYに設置された遠隔監視センタ装置10とが、ネットワーク20を介して接続されて構成されている。本実施形態において建物Xは10階建ての建物である。
〈第1実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成〉
本発明の第1実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成について、図1を参照して説明する。本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Aは、建物X内に設置されたエレベータEと、建物Xから遠隔地にある監視センタYに設置された遠隔監視センタ装置10とが、ネットワーク20を介して接続されて構成されている。本実施形態において建物Xは10階建ての建物である。
エレベータEは、昇降路2上部の機械室等に巻上げ機3が設置され、巻き上げ機3にメインロープ4が掛け渡されてその両端部にそれぞれ乗りかご5と釣り合いおもり6とが吊り下げられている。乗りかご5内には、利用者が行先階を指定操作するためのかご内操作盤51と、かごドア52と、かごドア52の開閉動作を駆動するためのドアモータ53と、かごドア52の開閉状態を検知するかごドアセンサ54と、乗りかご5の着床位置を検出する着床位置検出センサ55とが設置されている。
建物X内の各階床にはエレベータEの乗場(1階乗場7−1〜10階乗場7−10)があり、乗場7−1〜7−10にはそれぞれ、利用者が乗場呼び登録操作を行うための乗場操作盤71−1〜71−10と、乗場ドア72−1〜72−10が設置されている。乗場ドア72−1〜72−10にはそれぞれ、該当する乗場ドア72−1〜72−10の開閉を検知する乗場ドアセンサ73−1〜73−10が設置されている。
以下、乗場7−1〜7−10のいずれかを特定する必要がない場合には、「乗場7」と記載する。乗場操作盤71−1〜71−10、乗場ドア72−1〜72−10、および乗場ドアセンサ73−1〜73−10についても同様に、「乗場操作盤71」、「乗場ドア72」、および「乗場ドアセンサ73」と記載する。
また、昇降路2上部には、乗場操作盤71−1〜71−10および巻上げ機3に信号線で接続されるとともに、乗りかご5にテールコード8を介して接続されたエレベータ制御装置30Aが設置されている。エレベータ制御装置30Aおよび遠隔監視センタ装置10の詳細な構成について、図2を参照して説明する。
遠隔監視センタ装置10は、第1送受信部101と、遠隔診断スケジュール管理部102と、診断結果出力部103とを有する。第1送受信部101は、エレベータ制御装置30Aとの情報の送受信を行う。遠隔診断スケジュール管理部102は、監視対象のエレベータEの遠隔診断を実行するための遠隔診断スケジュール情報を保持し、第1送受信部101からエレベータ制御装置30Aに当該遠隔診断スケジュール情報を送信する。診断結果出力部103は、エレベータ制御装置30Aで実行された遠隔診断の結果を第1送受信部101から受信して、出力する。
エレベータ制御装置30Aは、計時部301と、第2送受信部302と、遠隔診断運転指令部303と、呼び登録部304と、不停止階情報記憶部305と、運転制御部306と、ドア開閉情報取得部307と、実施済み情報記憶部308と、診断結果記憶部309とを有する。
計時部301は、エレベータ制御装置30A内の内部時計であり、現在時刻情報を計時する。第2送受信部302は、遠隔監視センタ装置10と情報の送受信を行う。遠隔診断運転指令部303は、遠隔監視センタ装置10から送信された遠隔診断スケジュール情報と、計時部301で計時された現在時刻情報とに基づいて、遠隔診断運転の実行開始時刻が到来したか否かを監視する。そして、遠隔診断運転の実行開始時刻が到来したと判断すると、遠隔診断運転指令を運転制御部306に出力する。呼び登録部304は、利用者による乗場操作盤71−1〜71−10における操作情報を取得すると、該当する階床および方向に関する乗場呼びを登録する。また呼び登録部304は、利用者によるかご内操作盤51における操作情報を取得すると、該当する階床を行先階とするかご呼びを登録する。不停止階情報記憶部305は、予め設定された不停止階の情報を記憶する。
運転制御部306は、エレベータの通常運転を実行する通常運転制御部306aと、遠隔診断運転を実行する遠隔診断運転制御部306bとを有する。通常運転制御部306aは、呼び登録部304に登録された乗場呼びまたはかご呼びに応答するように、巻上げ機3等のエレベータ内の機器を制御することで通常運転を行う。遠隔診断運転制御部306bは、通常運転中に遠隔診断運転指令部303から出力された遠隔診断運転指令を検知すると、遠隔診断運転を開始する。遠隔診断運転において、ドア開閉診断を実行する際には、まず不停止階以外のサービス階に順次乗りかご5を停止させて、各階床でかごドア52および該当する乗場ドア72を戸開閉させる。そして、サービス階に対する診断がすべて完了すると、不停止階に順次乗りかご5を停止させて、同様に各階床でかごドア52および該当する乗場ドア72を戸開閉させる。また、遠隔診断運転制御部306bは、ドア開閉診断中に呼び登録部304に乗場呼びまたはかご呼びが登録されたことを検知すると、当該呼びへの応答を実行させるために遠隔診断運転を中断する。中断後、呼びへの応答が完了すると遠隔診断運転を再開し、後述する実施済み情報記憶部308に記憶されている階間の次の階間からドア開閉診断を実行する。
ドア開閉情報取得部307は、遠隔診断運転制御部306bにより実行されるドア開閉診断において各階床でかごドア52および該当する乗場ドア72が開閉されたことにより、動作する機器(ドアモータ53、かごドアセンサ54、着床位置検出センサ55、および乗場ドアセンサ73等)の情報を、ドア開閉情報として取得する。実施済み情報記憶部308は、ドア開閉情報取得部307によりドア開閉情報が取得された階床の情報を記憶する。
診断結果記憶部309は、ドア開閉情報取得部307で取得された各階におけるドア開閉情報を、ドア開閉診断結果として記憶し、第2送受信部302から遠隔監視センタ装置10に送信させる。
〈第1実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの動作〉
次に、本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Aの動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。本実施形態において、予め、遠隔監視センタ装置10の遠隔診断スケジュール管理部102に保持されているエレベータEの遠隔診断スケジュール情報が第1送受信部101からエレベータ制御装置30Aに送信される。送信されたエレベータEの遠隔診断スケジュール情報はエレベータ制御装置30Aにおいて第2送受信部302で受信され、遠隔診断運転指令部303で取得される。
次に、本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Aの動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。本実施形態において、予め、遠隔監視センタ装置10の遠隔診断スケジュール管理部102に保持されているエレベータEの遠隔診断スケジュール情報が第1送受信部101からエレベータ制御装置30Aに送信される。送信されたエレベータEの遠隔診断スケジュール情報はエレベータ制御装置30Aにおいて第2送受信部302で受信され、遠隔診断運転指令部303で取得される。
また、本実施形態においてエレベータ制御装置30Aの不停止階情報記憶部305には、建物Xの中の「2階、5階、および8階が不停止階」として設定されている情報が記憶されている。
エレベータEでは、通常運転中は(S1)、エレベータ制御装置30Aの運転制御部306の通常運転制御部306aにより、呼び登録部304に登録された乗場呼びまたはかご呼びに応答するように、巻上げ機3等のエレベータE内の機器が制御される。その間、遠隔診断運転指令部303では、取得したエレベータEの遠隔診断スケジュール情報と、計時部301で計時された現在時刻情報とに基づいて、遠隔診断運転の実行開始時刻が到来したか否かが監視されている(S2)。そして、遠隔診断運転の実行開始時刻が到来したと判断されると(S2の「YES」)、遠隔診断運転指令が運転制御部306に出力される。
運転制御部306では、遠隔診断運転指令を取得すると、遠隔診断運転制御部306bにより、呼び登録部304に現在呼びが登録されているか否かが判定される(S3)。判定の結果、呼びが登録されているときには、呼びへの応答が完了するまで通常運転が継続される(S3の「YES」)。
遠隔診断運転の実行時間が到来して呼びが登録されていないとき、または呼びへの応答が終了したときには(S3の「NO」)、遠隔診断運転制御部306bにより、遠隔診断運転が開始される(S4)。遠隔診断運転では、昇降路2内に設置されたリミットスイッチのON/OFF動作診断、巻上げ機に備えられたブレーキの動作診断や、各階床における着床位置診断、ドアの開閉診断等が所定の順序で実行される。これらのうち、各階床におけるドア開閉診断の実行タイミングになると(S5の「YES」)、不停止階情報記憶部305から2階、5階、および8階の階床群が不停止階であることを示す情報が取得される。不停止階の階床が取得されると、当該不停止階2階、5階、および8階以外の階床群である1階、3階、4階、6階、7階、および9階、10階がサービス階として認識される。そして、これらのサービス階を対象として、1階から上方向に順にドア開閉診断処理が実行される(S6)。
ドア開閉診断では、遠隔診断運転制御部306bにより、実行対象階で乗りかご5が停止され、かごドア52および該当する乗場ドア72が戸開閉される。そして、この戸開閉動作に対するエレベータE内の各機器の動作情報が、ドア開閉情報取得部307で取得される。ここでは、例えば、ドアモータ53、かごドアセンサ54、着床位置検出センサ55、および乗場ドアセンサ73等の動作情報が取得される。そして、これらの動作情報に基づいて、ドアモータ53が過負荷状態になったか、かごドア52または乗場ドア72の異常反転動作があったか、かごドア52の開閉位置にずれがあったか、かごドアセンサ54および乗場ドアセンサ73−1〜73−10による検出情報に異常があったか等が診断されることで、当該階床のドア開閉診断が行われる。
ここで、サービス階に対するドア開閉診断処理の実行中に、エレベータEで呼びが発生した場合について、図4のフローチャートを参照して説明する。例えば、ドア開閉情報取得部307により3階に対するドア開閉診断が終了したときに呼びが発生すると(S11の「YES」)、直近にドア開閉診断処理が終了した階床の情報「3階」が実施済み情報記憶部308に記憶される。そして、遠隔診断運転制御部306bによりドア開閉診断処理が中断され、通常運転制御部306aにより当該呼びに応答するための通常運転が実行される(S12)。呼びへの応答が完了すると(S13の「YES」)、実施済み情報記憶部308に記憶された実施済みの階床「3階」の次の階床、つまり「4階」から、ドア開閉診断処理が再開される(S14)。このステップS11〜S14の処理は、サービス階に対するドア開閉診断実行中に呼びが発生する都度、繰り返される。
そして、サービス階に対するドア開閉診断がすべて完了すると(S7の「YES」)、続いて不停止階である5〜8階を対象として、2階から上方向に順に、各階床に乗りかご5を停止させてドア開閉診断処理が実行される(S8)。不停止階に対するドア開閉診断処理の実行中にエレベータEで呼びが発生したときにも、サービス階の場合と同様に、図4のステップS11〜S14の処理が実行される。
その後、不停止階に対するドア開閉診断も完了し(S9の「YES」)、すべての遠隔診断運転が完了したと判断すると(S10の「YES」)、通常運転制御部306aによる通常運転に戻る。遠隔診断運転が終了したときに、実施済み情報記憶部308に記憶された、ドア開閉診断処理の実施済み階床の情報はリセットされる。また、診断結果記憶部309で取得された遠隔診断の診断結果は、第2送受信部302から遠隔監視センタ装置10に送信される。遠隔監視センタ装置10では、エレベータ制御装置30Aから送信された遠隔診断の診断結果が第1送受信部101から受信され、診断結果出力部103から表示または音声により出力される。
以上の第1実施形態によれば、エレベータの遠隔診断運転のドア開閉診断処理を実行する際に、実施対象階をサービス階と不停止階とを分割し、サービス階に対してまとめて実行したのちに、不停止階に対して実行するようにすることで、サービス階で乗りかごが戸開した直後に不停止階で戸開する頻度が低減される。このように制御することにより、診断運転中に誤ってサービス階から乗車した利用者が不停止階で降車する事態を回避し、不停止階に対するセキュリティ管理精度を向上させることができる。
《第2実施形態》
〈第2実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成〉
本発明の第2実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成について、図5を参照して説明する。本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Bは、乗りかご5の底部に荷重検知器56が設置され、乗りかご5内にかご内スピーカ57が設置されている他は、第1実施形態で説明した遠隔診断システム1Aの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
〈第2実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成〉
本発明の第2実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの構成について、図5を参照して説明する。本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Bは、乗りかご5の底部に荷重検知器56が設置され、乗りかご5内にかご内スピーカ57が設置されている他は、第1実施形態で説明した遠隔診断システム1Aの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
本実施形態において、エレベータ制御装置30Bの遠隔診断運転制御部306bは、サービス階に対するドア開閉診断処理中、いずれかの階床で戸開しているときに荷重検知器56で荷重が検知されたことにより利用者が乗り込んだと判断すると、戸開状態を継続させ、かご内スピーカ57から降車を促すための音声情報を出力させる。また遠隔診断運転制御部306bは、不停止階に対するドア開閉診断処理中、いずれかの階床で戸開しているときに荷重検知器56で荷重が検知されたことにより利用者が乗り込んだと判断すると、乗りかご5を戸閉させ、いずれかのサービス階に移動させて戸開させた後、かご内スピーカ57から降車を促すための音声情報を出力させる。
〈第2実施形態によるエレベータの遠隔診断システムの動作〉
次に、本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Bの動作について説明する。本実施形態においても、第1実施形態と同様に、図3のステップS1〜S10の処理により、通常運転と遠隔診断運転とが切り替えられて実行される。本実施形態において、ステップS6においてサービス階に対するドア開閉診断中に、遠隔診断運転制御部306bで実行される処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
次に、本実施形態によるエレベータの遠隔診断システム1Bの動作について説明する。本実施形態においても、第1実施形態と同様に、図3のステップS1〜S10の処理により、通常運転と遠隔診断運転とが切り替えられて実行される。本実施形態において、ステップS6においてサービス階に対するドア開閉診断中に、遠隔診断運転制御部306bで実行される処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
本実施形態において、荷重検知器56で荷重が検知されると、当該検知情報がテールコード8を介して遠隔診断運転制御部306bで取得される。遠隔診断運転制御部306bでは、荷重検知器56で検知された荷重に基づいて乗りかご5内に利用者が乗り込んだが否かが判断される。
サービス階のいずれかで戸開しているときに、乗りかご5に利用者が乗り込んだと判断されると(S21の「YES」)、ドア開状態が継続され、降車を促すための音声情報がかご内スピーカ57から出力される(S22)。その後、乗りかご5内から利用者がいなくなると(S23の「YES」)、ステップS21に戻り、サービス階に対するドア開閉診断が継続される。
ステップS21において乗りかご5内に利用者が乗り込んでいない状態で呼びが発生したとき、または、ステップS23において乗りかご5内に利用者がいる状態のままで呼びが発生したときには(S24の「YES」)、直近にドア開閉診断処理が終了した階床の情報が実施済み情報記憶部308に記憶される。そして、実行中のドア開閉診断処理が遠隔診断運転制御部306bにより中断され、通常運転制御部306aにより当該呼びに応答するための通常運転が実行される(S25)。呼びへの応答が完了すると(S26の「YES」)、中断前に実施済みの階床の次の階床から、ドア開閉診断処理が再開される(S27)。このステップS21〜S27の処理は、サービス階に対するドア開閉診断実行中に、繰り返される。
また、本実施形態において、図3のステップS8において不停止階に対するドア開閉診断中に、遠隔診断運転制御部306bで実行される処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。
不停止階のいずれかで戸開しているときに、乗りかご5に利用者が乗り込んだと判断されると(S31の「YES」)、乗りかご5を戸閉させ、いずれかのサービス階に移動させて戸開させた後、降車を促すための音声情報がかご内スピーカ57から出力される(S32)。ここで、利用者が乗り込んだ乗りかご5を移動させるサービス階の階床は、予め設定された階床でもよいし、当該利用者によりかご内操作盤51で指定された階床でもよい。その後、乗りかご5内から利用者がいなくなると(S33の「YES」)、ステップS31に戻り、不停止階に対するドア開閉診断が継続される。
ステップS31において乗りかご5内に利用者が乗り込んでいない状態で呼びが発生したとき、または、ステップS33において乗りかご5内に利用者がいる状態のままで呼びが発生したときには(S34の「YES」)、直近にドア開閉診断処理が終了した階床の情報が実施済み情報記憶部308に記憶される。そして、実行中のドア開閉診断処理が遠隔診断運転制御部306bにより中断され、通常運転制御部306aにより当該呼びに応答するための通常運転が実行される(S35)。呼びへの応答が完了すると(S36の「YES」)、中断前に実施済みの階床の次の階床から、ドア開閉診断処理が再開される(S37)。このステップS31〜S37の処理は、不停止階に対するドア開閉診断実行中に、繰り返される。
以上の第2実施形態によれば、サービス階と不停止階とを分割して、それぞれに対して順次エレベータの遠隔診断運転のドア開閉診断処理を実行する際に、乗りかご内に利用者が乗り込んだことを検知すると、呼びが発生する前に利用者に降車を促すことで、さらに効率よく遠隔診断運転を実行させることができる。
上述した第2実施形態においては、乗りかご5内に利用者が乗り込んだか否かを、乗りかご5に設置された荷重検知器56で検知された荷重に基づいて判断する場合について説明したが、乗りかご5内に設置した監視カメラ装置による画像情報や、光軸式の人感センサ等による検知情報を用いて判断するようにしてもよい。
また、上述した第2実施形態において、サービス階または不停止階に対するドア開閉診断中に、乗りかご内に乗り込んだ利用者が、降車を促すための情報を出力して所定時間以上経過しても降車せず、呼びも発生していない場合には、遠隔診断運転を停止させて通常運転に切り替えるようにしてもよい。このように処理することにより、行先不明の不審者が不停止階に侵入することを回避することができる。
上述した第1および第2実施形態においては、ドア開閉診断中に呼びが発生し、処理を中断して呼びに応答した後に、中断前に処理が終了した階の次の階からドア開閉診断を再開する場合について説明したが、再度最下階または最上階から全階床に対して処理を再開するようにしてもよい。
また、上述した第1および第2実施形態においては、ドア開閉診断を、サービス階に対して実行した後に不停止階に対して実行する場合について説明したが、不停止階に対して実行した後にサービス階に対して実行するようにしもよい。また、サービス階と不停止階との階床数を比較し、階床数が少ない方から先に実行するようにしてもよい。このように処理することにより、遠隔診断運転の実行可能時間が制限されている場合であっても、サービス階と不停止階とのいずれか一方の階床群に対してはすべてドア開閉診断を完了させる可能性を高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1A,1B…遠隔診断システム、2…昇降路、3…巻上げ機、4…メインロープ、5…乗りかご、6…釣り合いおもり、7,7−1〜7−10…乗場、8…テールコード、10…遠隔監視センタ装置、20…ネットワーク、30A,30B…エレベータ制御装置、51…かご内操作盤、52…かごドア、53…ドアモータ、54…かごドアセンサ、55…着床位置検出センサ、56…荷重検知器、57…かご内スピーカ、71,71−1〜71−10…乗場操作盤、72,72−1〜72−10…乗場ドア、73,73−1〜73−10…乗場ドアセンサ、101…第1送受信部、102…遠隔診断スケジュール管理部、103…診断結果出力部、301…計時部、302…第2送受信部、303…遠隔診断運転指令部、304…呼び登録部、305…不停止階情報記憶部、306…運転制御部、306a…通常運転制御部、306b…遠隔診断運転制御部、307…ドア開閉情報取得部、308…実施済み情報記憶部、309…診断結果記憶部、309…診断結果記憶部
Claims (6)
- エレベータのドア開閉動作を含む機器の稼動状態を遠隔から診断するための遠隔診断運転を実行するエレベータ制御装置が、
前記エレベータが設置された建物の階床の中の予め設定された不停止階で構成される第1の階床群と、前記不停止階以外のサービス階で構成される第2の階床群とのうち、いずれか一方の階床群すべてに対するドア開閉診断処理が完了してから、他方の階床群に対するドア開閉診断処理を実行する
ことを特徴とするエレベータの遠隔診断運転方法。 - 前記エレベータ制御装置は、前記サービス階に対するドア開閉診断処理中、前記エレベータの乗りかごに利用者が乗り込んだことを検知すると、降車を促すための情報を前記乗りかご内に出力させ、前記不停止階に対するドア開閉診断処理中、前記乗りかごに利用者が乗り込んだことを検知すると、いずれかのサービス階に前記乗りかごを移動させた後、降車を促すための情報を前記乗りかご内に出力させる
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの遠隔診断運転方法。 - 前記エレベータ制御装置は、前記不停止階に対するドア開閉診断中に、前記乗りかごに利用者が乗り込んだことを検知し、降車を促すための情報を前記乗りかご内に出力した後、所定時間以上経過しても前記利用者が降車せず、呼びも発生していない場合には、遠隔診断運転を停止させる
ことを特徴とする請求項2に記載のエレベータの遠隔診断運転方法。 - 前記エレベータ制御装置は、前記第1の階床群と前記第2の階床群とのうち、階床数が少ない方から先に、ドア開閉診断処理を実行する
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のエレベータの遠隔診断運転方法。 - 請求項1〜4いずれか1項に記載のエレベータの遠隔診断運転方法を実行することを特徴とするエレベータ制御装置。
- 請求項1〜4いずれか1項に記載のエレベータの遠隔診断運転方法をエレベータ制御装置に実行させるためのエレベータの遠隔診断運転用プログラム。
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