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JP6359944B2 - 貨物自動車用荷台支持脚およびこれを備える貨物自動車 - Google Patents

貨物自動車用荷台支持脚およびこれを備える貨物自動車 Download PDF

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Description

本発明は、車両等の貨物を積み降ろしするために、荷台を自車両後方へスライド移動させるとともに荷台を自車両の後方の地上まで略水平に降ろす貨物自動車に好適に用い得る荷台支持脚およびこれを備える貨物自動車に関する。
この種の貨物自動車は、後方へスライド移動される荷台が自車両の後方に片持ちで支持されることを防ぐ必要がある。そこで、この種の貨物自動車は、荷台後端部の荷台接地ローラが接地前に、荷台が自車両の後方に片持ち支持されることを防ぐために荷台支持脚が設けられている。
しかし、荷台を自車両の後方に地上まで略水平に降ろしたときには、地上と荷台との間に荷台支持脚を格納しなければならない。また、荷台後端部の荷台接地ローラが接地後には、片持ち状態は解消されるので、荷台支持脚による支持は不要である。そのため、この種の貨物自動車用荷台支持脚は、折畳み機構を有している。
折畳み機構を有する荷台支持脚としては、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。同文献記載の技術では、荷台支持脚は、四節の平行リンク機構を有し、この平行リンク機構を油圧シリンダで折り畳む構造を採用している。
特開2011−105214号公報(図4)
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、荷台支持脚が、四節の平行リンク機構を油圧シリンダで折り畳む構造なので、駆動専用のアクチュエータとして油圧シリンダを要している。そのため、製造コストが高くなるという問題があり、また、油圧シリンダを駆動するための配管等の付帯設備も別途に要し、さらに、これら付帯設備の油圧回路等の信頼性を考慮する必要があるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、この種の貨物自動車において、製造コストを抑えつつも、信頼性が高い貨物自動車用荷台支持脚およびこれを備える貨物自動車を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る貨物自動車用荷台支持脚は、自車両のシャシフレーム上に傾動およびスライド移動可能に設けられるとともに地上に降ろされる荷台を備える貨物自動車に用いられ、上記荷台を前記自車両の後方にスライド移動させるときに地面に接地して上記荷台を支持する荷台支持脚であって、上記荷台支持脚は、地面に接地する支持脚ローラと、上記支持脚ローラが回動可能なように上記荷台の裏面側に設けられて枢支箇所の全てが自車両幅方向を向く軸回りに連結されたリンク機構と、上記シャシフレームに連結して前記リンク機構を支持する本体フレームと、上記荷台のスライド移動により上記リンク機構を回動させる起伏切換機構と、を備え、上記リンク機構は、上記支持脚ローラを支持する支持脚フレームと、上記支持脚フレームの上側と上記本体フレームとを連結する上側支持脚リンクと、上記支持脚フレームの下側と上記シャシフレームとを連結する下側支持脚リンクと、を備え、上記上側支持脚リンク及び上記下側支持脚リンクの少なくとも一方は、上記支持脚フレームに連結する支持脚フレーム側連結点と上記本体フレームに連結する本体フレーム側連結点との距離が保持される剛性リンク状態と、上記支持脚フレーム側連結点及び上記本体フレーム側連結点の間の距離が変化する変形リンク状態とに切り換え自在なリンクであり、上記起伏切換機構は、上記荷台が上記シャシフレーム上の格納位置にあっては、上記支持脚ローラが地面から離隔した格納姿勢となる位置に上記支持脚フレームを位置させ、上記荷台のスライド移動時であって荷台が自車両後方で片持ち支持状態のときは、上記支持脚ローラを地面に接地させる接地姿勢となる位置に上記支持脚フレームを起立させ、上記上側支持脚リンク及び上記下側支持脚リンクのうち上記切り換え自在なリンクを上記剛性リンク状態に切り替え、これら上側支持脚リンク及び下側支持脚リンクで上記支持脚フレームを自車両前後方向から支持し、上記荷台のスライド移動時であって荷台後部の荷台接地ローラが接地状態となってから上記上側支持脚リンク及び上記下側支持脚リンクのうち上記切り換え自在なリンクを上記変形リンク状態に切り替え、上記リンク機構全体が上記支持脚ローラとともに地面から離隔する方向に畳み込まれた倒伏姿勢とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る貨物自動車は、自車両のシャシフレーム上に傾動およびスライド移動可能に設けられるとともに地上に降ろされる荷台と、該荷台を自車両の後方にスライド移動させるときに地面に接地して上記荷台を支持する荷台支持脚とを備える貨物自動車であって、上記荷台支持脚として、本発明の一態様に係る貨物自動車用荷台支持脚を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、専用のアクチュエータを不要とした簡素な構成でありながら、所期の折り畳み動作が可能なので、製造コストを抑えつつも、所望の動作を安定に確実に行わせることができるため信頼性が高い貨物自動車用荷台支持脚を提供することができる。
また、支持脚ローラを地面に接地させた支持脚フレームの接地姿勢では、リンク機構の上側支持脚リンク及び下側支持脚リンクが車両前後方向から支持脚フレームを支持しているので、荷台の自重が加わっても支持脚フレームの起立状態を確実に保持することができる。
ここで、上記起伏切換機構は、自車両前後方向に延在して車幅方向に平行に並んで配置されている起伏外ロッド及び起伏内ロッド、を備え、上記起伏外ロッド及び上記起伏内ロッドは、自車両前側枢支部が上記シャシフレームに連結され、自車両後側枢支部が上記本体フレームに連結されており、上記起伏内ロッド及び上記起伏外ロッドの一方の長さが他方の長さより短く設定され、上記荷台がスライド移動すると、上記起伏外ロッド及び上記起伏内ロッドが上記自車両前側枢支部及び自車両後側枢支部回りに回動して上記本体フレームを傾倒させることで上記リンク機構の姿勢を変えるようにすると、油圧シリンダ等の専用アクチュエータを用いることなく、所望のタイミングで支持脚本体を必要な位置に切換えることができる。
また、上記上側支持脚リンク及び上記下側支持脚リンクのうち上記切り換え自在なリンクは、一端部に上記支持脚フレーム側連結点を有する第1分割リンクと、一端部に上記本体フレーム側連結点を有する第2分割リンクと、これら第1分割リンク及び第2分割リンクの他端部同士が上記自車両幅方向を向く軸回りに連結する連結部と、を備えた二分割リンクであり、上記二分割リンクは、上記第1分割リンク及び第2分割リンクが直線状に延在することで上記剛性リンク状態となり、上記連結部を回動中心として上記第1分割リンク及び第2分割リンクが折り畳まれることで上記変形リンク状態となるようにすると、二分割リンクが剛性リンク状態のときには支持脚フレームを確実に支持し、変形リンク状態のときには倒伏姿勢が容易となる。
また、上記リンク機構は、上記本体フレーム側連結点に上記自車両幅方向に延在して固定されて正逆両方向に回転可能な回転伝達ロッドと、この回転伝達ロッドから上記荷台が移動する方向に突出して設けた変形リンク切り替え部と、を備え、上記起伏切換機構は、上記荷台に第1リンク押圧部を設けており、上記荷台のスライド移動時であって荷台後部の荷台接地ローラが接地状態となってから上記第1リンク押圧部が上記変形リンク切り替え部を押圧することで上記回転伝達ロッドが正方向に回転し、上記回転伝達ロッドの正方向の回転により、上記二分割リンクが上記変形リンク状態となる方向に第2分割リンクが回動すると、倒伏姿勢において変形リンク状態となる二分割リンクの動作が容易となる。
さらに、上記リンク機構は、上記変形リンク切り替え部とは異なる上記回転伝達ロッドの軸方向位置において上記荷台が移動する方向に突出する剛性リンク切り替え部を備え、上記起伏切換機構は、上記荷台に第2リンク押圧部を設けており、荷台後部の上記荷台接地ローラが接地状態となっていた上記荷台が上記シャシフレームに向けてスライド移動するときに、上記第2リンク押圧部が上記剛性リンク切り替え部を押圧することで上記回転伝達ロッドが逆方向に回転し、上記回転伝達ロッドの逆方向の回転により、上記二分割リンクが上記剛性リンク状態となる方向に第2分割リンクが回動すると、荷台がシャシフレームに向けてスライド移動して支持脚フレームが接地姿勢となるときに、二分割リンクを確実に剛性リンク状態に切り替えることができる。
上述のように、本発明によれば、製造コストを抑えつつも、信頼性が高い貨物自動車用荷台支持脚およびこれを備える貨物自動車を提供することができる。また、支持脚ローラを地面に接地させた支持脚フレームの接地姿勢では、リンク機構の上側支持脚リンク及び下側支持脚リンクが車両前後方向から支持脚フレームを支持しているので、荷台の自重が加わっても支持脚フレームの起立状態を確実に保持することができる。
本発明に係る貨物自動車用荷台支持脚を備える貨物自動車の一実施形態である車両運搬車の左側面図である。なお、同図は走行状態における荷台の格納位置を示している。 図1の荷台昇降装置の移動機構部分を分解して示した模式図である。 図1の荷台昇降装置に装備されている、荷台支持脚の部分を車両前方の上方側から見た斜視図である。 図1の荷台昇降装置に装備されている、荷台支持脚の部分を車両後方の上方側から見た斜視図である。 荷台支持脚の部分を示す平面図である。 荷台支持脚の部分を示す左側面図である。 荷台支持脚の部分を示す背面図である。 図1の車両運搬車の動作を説明する図((a)〜(e))であり、同図(a)は荷台のスライド移動初期姿勢(荷台接地ローラが接地前)を示し、(b)は荷台が更に後退した傾斜初期姿勢(荷台接地ローラが接地時)を示し、(c)は荷台が更に後退した状態(荷台接地ローラが接地状態)を示し、(d)は荷台のスライド移動姿勢を示し(荷台支持脚の折り畳み)、(e)は、その後更に、荷台を自車両の後方に地上まで降ろした乗込位置を示している。 図1の荷台支持脚の部分の動作を説明する図((a)〜(e))であり、同図(a)は荷台の格納位置での姿勢を示し、(b)は荷台のスライド移動初期姿勢(荷台接地ローラが接地前)の姿勢を示し、(c)は荷台が更に後退し、二分割リンクが変形初期で支持脚ローラが接地時の姿勢を示し、(d)は荷台接地ローラが接地後更に後退して荷台支持脚の折り畳みを示し、(e)は、荷台を自車両の後方に地上まで降ろした乗込位置における姿勢を示している。 接地状態となっていた荷台がシャシフレームに向けてスライド移動する途中でリンク機構を構成する二分割リンクを剛性リンク状態とする動作を示している。
以下、本発明に係る貨物自動車の一実施形態の車両運搬車について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1に示すように、この車両運搬車1は、そのシャシフレーム2上に荷台3を備えている。荷台3の前部には、いわゆる鳥居5が一体に設けられ、荷台3の後部には、後煽り4が装備されている。後煽り4は、自車両前後方向に回動可能に取付けられており、同図に示す垂直な閉じ位置、および後方に回動して車両を乗り入れるときのスロープとなる開き位置(図8(e)参照)のそれぞれに位置可能になっている。
この車両運搬車1は、荷台3とシャシフレーム2との間に荷台昇降装置10を装備している。また、荷台3の後部下側には、可倒式の荷台支持脚60が装備されている。
以下、上記荷台昇降装置10について説明する。なお、図2は、図1の荷台昇降装置10の部分を分解して示した模式図である。
図2に示すように、荷台3は、その車両幅方向両側に、荷台縦根太6をそれぞれ有する。荷台縦根太6は、溝形鋼状の長尺な部材であり、溝形鋼の凹溝側を幅方向での内側に向けて対向配置されている。荷台3の後端下部には、荷台接地ローラ50が設けられている。荷台接地ローラ50は、荷台3が自車両の後方に降ろされたときに地上GLに当接してスライド移動方向(自車両の前後方向でもある)への移動を補助する。シャシフレーム2の後端には、荷台受けローラ54が付設されている。荷台受けローラ54は、スライド移動される荷台3を下方から支持する。
荷台昇降装置10は、荷台3を移動させる移動機構を備え、この移動機構によって、荷台3を、シャシフレーム2上に格納した格納位置K(図1参照)、およびその格納位置Kから荷台3を自車両の後方に且つ地上GLと略水平となる位置まで降ろした乗込位置N(図8(e)参照)までスライド移動可能に構成されている。これにより、この車両運搬車1は、乗込位置Nで車両を荷台3に積載するとともに、その積載した車両を、荷台3を格納位置Kに格納して運搬可能になっている。なお、荷台接地ローラ50が接地した状態であれば、積載自体は可能である。
詳しくは、図2に示すように、この荷台昇降装置10は、シャシフレーム2上にガイドレール11が付設され、このガイドレール11上に移動フレーム20を介して荷台3が載置されている。さらに、この荷台昇降装置10は、移動フレーム20および荷台3をスライド移動させるための駆動機構として、前方シリンダ30および後方シリンダ40を備えている。前方シリンダ30および後方シリンダ40は、そのチューブの途中部分が枢支されたセンタトラニオン構造を有する。
前方シリンダ30は、そのロッド32の先端がベースフレーム8の前部8aに枢支されるとともに、そのチューブ34の途中部分(以下、枢支部)36が移動フレーム20の中間部20bに枢支されている。また、後方シリンダ40は、そのロッド42の先端が荷台3の後部3aに枢支されるとともに、そのチューブ44の途中部分(以下、枢支部)46が移動フレーム20の後部20aに枢支されている。そして、荷台3ないし移動フレーム20は、前方シリンダ30および後方シリンダ40の二つの油圧シリンダの伸縮に応じて移動され、これにより、荷台3をシャシフレーム2上に格納した格納位置Kから自車両の後方に荷台3を降ろした乗込位置Nまで移動可能になっている。
シャシフレーム2上には、荷台昇降装置10を固定するための基部となるベースフレーム8が固定されている。前述したガイドレール11は、ベースフレーム8上に一体に連結され、シャシフレーム2上の車両後方の位置に付設されている。ガイドレール11は、車両幅方向両側に一対をなして付設された溝形鋼状の長尺の案内部材であり、案内溝となる溝形鋼の溝側を幅方向での内側に向けて対向配置されている。そして、各ガイドレール11は、その前端部および後端部を下方に向けて湾曲加工されることで、側面視が略「へ」字形をなすように形成され、これにより、その前端側(車両前方側)から順に、前方傾斜部((不図示))、水平部14、後方第一傾斜部16および後方第二傾斜部18を有して構成されている。
移動フレーム20は、平面視が略梯子状の枠体に形成され、その後方部の両側に、車両前後方向に離間した一対の前側ローラ21および後側ローラ22をそれぞれ備えている。移動フレーム20は、この一対の前側ローラ21および後側ローラ22により、ガイドレール11の溝にスライド移動可能に嵌合されている。前側ローラ21は、スライド方向での車両前方側に設けられるとともに、車両下方に向けて張り出す腕部の先端に取り付けられている。後側ローラ22は、スライド方向での車両後方側に設けられ、前側ローラ21とは異なり、移動フレーム20部分に直接取り付けられ、これにより、前側ローラ21よりも車両上下方向での上方に位置している。
また、これら前側ローラ21および後側ローラ22は、移動フレーム20の外側面から幅方向外側に向けて張り出しており、車両幅方向を向く支軸を介してその軸まわりに回転可能である。そして、これら前側ローラ21および後側ローラ22は、上述した一対のガイドレール11の略コ字状の各溝に嵌合して転動可能に支持されており、ガイドレール11に沿って、移動フレーム20のスライド移動を円滑に案内している。
また、移動フレーム20には、その車両幅方向両側に、一対の移動フレームレール24が固定されている。各移動フレームレール24は、溝形鋼状の長尺の案内部材であり、荷台3の前両側に設けられた荷台前側ローラ52が転動可能に支持されており、この移動フレームレール24に沿って、荷台3のスライド移動を円滑に案内するようになっている。
上述した格納位置Kにおいて、前側ローラ21は、ガイドレール11の前方傾斜部(不図示)に位置し、後側ローラ22はガイドレール11の水平部14に位置している。そのため、格納位置Kにあっては、移動フレーム20がシャシフレーム2上で略水平となり、荷台3の姿勢も水平に支持される。そして、荷台3の移動時は、荷台前側ローラ52が移動フレームレール24に案内され、後方に移動する。その後、上述したガイドレール11の各傾斜部等14、16および18の形状に倣って前側ローラ21および後側ローラ22がスライド移動する。これにより、荷台昇降装置10は、移動フレーム20上の荷台3を自車両の後方に降ろす上で必要な高さまで下げるように移動および傾斜させつつ支持して、荷台3を地上にほぼ水平状態に降ろすことができるようになっている。
そして、この車両運搬車1は、図1で示したように、シャシフレーム2の後部に上下移動式の荷台支持脚60が設けられている。
荷台支持脚60は、荷台3を自車両の後方にスライド移動させるときに、支持脚ローラ61を地面に接地させて荷台3を支持するものである。詳しくは、この荷台支持脚60は、図1に示すように、地面に接地する支持脚ローラ61と、支持脚ローラ61を支持する支持脚フレーム62と、この支持脚フレーム62を含んで構成されて支持脚フレーム62を回動可能なように枢支箇所の全てが車両幅方向を向く軸まわりに連結されたリンク機構80と、リンク機構80を荷台3のスライド移動の作用によって回動させる起伏切換機構と、を備えている。なお、荷台支持脚60を構成する各フレームおよびリンクの部材は、矩形断面の金属製の角パイプまたは矩形断面の金属製の角棒を用いて製作されている。
この荷台支持脚60は、起伏切換機構により支持脚フレーム62を自車両幅方向を向く軸まわりに回動させることで、支持脚ローラ61が地面から離隔した格納姿勢R(図1、図6、図9(a)参照)と、支持脚ローラ61を地面に接地させるように荷台3の裏面から下方に向けて張り出させた接地姿勢S(図8(a)、(b)、図9(b)参照)と、荷台3の後端部の荷台接地ローラ50が接地状態となった以後に、リンク機構80全体が支持脚ローラ61とともに地面から離隔する方向に畳み込まれた倒伏姿勢T(図8(e)、図9(e))とのそれぞれの姿勢に切換可能になっている。
以下、上記荷台支持脚60について、図3から図7を適宜参照して、より詳しく説明する。
この荷台支持脚60は、図3及び図4に示すように、本体フレーム110を有している。この本体フレーム110は、正面視が略U字状をなし、車両上下方向を向く左右一対の縦フレーム111と、一対の縦フレーム111相互の下端部を車両幅方向で繋ぐ横フレーム112とを有する。
一対の縦フレーム111の上端部の車両幅方向の外側面側にガイドローラ113が配置されており、これらガイドローラ113は、荷台縦根太6の凹溝に案内されるように内嵌されている。これにより、本体フレーム110は、一対のガイドローラ113を介して荷台3側に支持され、一対のガイドローラ113の転動により荷台3のスライド移動とは相対的にスライド移動するようになっている。
本体フレーム110の左右一対の縦フレーム111の下部には、車両幅方向の外方に突出する固定台114が固定されており、固定台114に設けたロッド回動用腕115,116に、縦フレーム111より車両後側で車両幅方向に延在する回転伝達ロッド81が軸回りに回動可能に支持されている。
支持脚フレーム62は、車両上下方向を向く左右一対の縦支持脚フレーム63と、一対の縦支持脚フレーム63相互の下端部を車両幅方向で繋ぐ横支持脚フレーム64とを有し、左右一対の縦支持脚フレーム63は、その下端部で支持脚ローラ61を支持し、上端部で第1転動ローラ65を支持している。
上記構成の支持脚フレーム62は、本体フレーム110の車両前側に配置され、回転伝達ロッド81と支持脚フレーム62の上側との間を連結している二分割リンク構造の上側支持脚リンク66と、支持脚フレーム62の下側に連結して車両前側に延在している下側支持脚リンク67とで、回動可能に支持されている。
上側支持脚リンク66は、図6に示すように、上方の第1分割リンク68の下端部と、下方の第2分割リンク69の上端部とが、連結支軸70により回動可能に連結されている。第1分割リンク68の上端部は支持脚フレーム62の縦支持脚フレーム63の上側に、連結点68aを介して回動自在に連結され、第2分割リンク69の下端部が、連結点69aを介して回転伝達ロッド81に固定されている。ここで、本願発明に係る支持脚フレーム側連結点が連結点68aに対応し、本願発明に係る本体フレーム側連結点が連結点69aに対応している。
そして、連結支軸70の位置には、上下のリンク68、69相互の折り畳み方向を規制する横断面略コ字状の支持脚規制板71が第2分割リンク69側に一体に装着されている。支持脚規制板71は、上下のリンク68、69相互の上方側を向く側面にリンク68、69相互の面が面一で当接する規制面(略コ字状の底面部)を有し、これにより、上方側を向く側面側への折り畳みが不可能とされ、反対側への折り畳み動作のみを許容するように装着されている。
下側支持脚リンク67は、図4に示すように、上下方向に延在している第1フレーム72と、この第1フレーム72の下端側に連結プレート73を介して固定され、第1フレーム72に対して略直角方向の車両後方に延在している第2フレーム74と、第1フレーム72の上端部で支持されている第2転動ローラ75と、第2フレーム74の先端部及び支持脚フレーム62の縦支持脚フレーム63の下側に連結している後側枢支部67uと、第1フレーム72の下側に設けた前側枢支部67mと、を備えている。
そして、図5に示すように、下側支持脚リンク67の前側枢支部67mが、シャシフレーム2に一体化されて車両幅方向に延在するガイドフレーム2aに枢支されている。
上述したように、上側支持脚リンク66の第2分割リンク69の下端部は、回転伝達ロッド81に固定されているが、図7に示すように、回転伝達ロッド81の上側支持脚リンク66より車両幅方向の外側に第1ステー76が固定されおり、この第1ステー76の上端部に第3転動ローラ77が支持されている。また、回転伝達ロッド81の上側支持脚リンク66より車両幅方向の内側に第2ステー78が固定され、この第2ステー78の上端部に第4転動ローラ79が支持されている。ここで、第4転動ローラ79は、支持脚フレーム62の縦支持脚フレーム63の上端部に設けた第1転動ローラ65に対して車両幅方向位置が重なっている。
また、回転伝達ロッド81には、ねじりコイルバネによって形成された付勢バネ117が係合しており、この付勢バネ117の作用により、図6において回転伝達ロッド81に反時計回りの付勢力が伝達され、これにより、二分割リンク構造の上側支持脚リンク66は、常時、第1分割リンク68及び第2分割リンク69相互が一直線となる側に付勢されている。
このように、本実施形態のリンク機構80は、本体フレーム110、支持脚フレーム62、上側支持脚リンク66、下側支持脚リンク67、回転伝達ロッド81、回転伝達ロッド81に固定されている第1ステー76及び第3転動ローラ77、第2ステー78及び第4転動ローラ79で構成されている。
なお、本発明に係るリンク機構の変形リンク切換え部が第1ステー76及び第3転動ローラ77に対応し、本発明に係るリンク機構の剛性リンク切換え部が第2ステー78及び第4転動ローラ79に対応している。
さらに、本実施形態の荷台支持脚60は、荷台接地ローラ50が接地以後に上述した倒伏姿勢Tに移行させるため、起伏切換機構の動作でリンク機構80を荷台3のスライド移動の作用によって回動させる。
起伏切換機構は、図3及び図6で示す起伏外ロッド92及び起伏内ロッド94と、図1及び図2に示すように、荷台3を構成する荷台縦根太6の車両前側の下面に固定された前側ストライカ102と、荷台縦根太6の車両後側の下面に固定された後側ストライカ103と、前側ストライカ102及び後側ストライカ103の間の位置で荷台縦根太6の下面の車両前後方向に延在して固定されているローラ受け材104の前側傾斜部105と、を有している。
起伏外ロッド92は、本体フレーム110の車幅方向で最も外側に配置され、起伏内ロッド94は、車幅方向で最も内側寄りに配置されている。
これら起伏外ロッド92及び起伏内ロッド94は、車両幅方向に離間して一対をなし、内側の起伏内ロッド94は、荷台3の裏面に設けられた中央の後方シリンダ40の左右に等配されて一対設けられている。これら二組の起伏ロッド92、94は、前側枢支部92m,94mがシャシフレーム2に車両幅方向を向く軸まわりに回動可能に枢支され、後側枢支部92u,94uが本体フレーム110に車両幅方向を向く軸まわりに回動可能に枢支されている。
起伏内ロッド94の端部の枢支位置は、図1の格納位置Kにおいて、所期の格納姿勢Rとなるように設けられている。
つまり、走行時には、本体フレーム110が荷台3の裏面に対して直角姿勢となるように、車両前後方向において起伏内ロッド94の前側枢支部94mが起伏外ロッド92の前側枢支部92mよりも低い位置に枢支されており、起伏内ロッド94の後側枢支部94uが起伏外ロッド92の後側枢支部92uよりも高い位置に枢支されている。
また、起伏内ロッド94の長さは、起伏外ロッド92の長さよりも短くされており、車両前後方向での各起伏ロッド92、94の枢支位置は、起伏内ロッド94の前側枢支部94mが起伏外ロッド92の前側枢支部92mよりも車両後方の位置で枢支され、さらに、各ロッド92、94の後側枢支部92u、94uが側面視で前後が略同じ位置に枢支されている。
また、起伏切換機構を構成する後側ストライカ103は、支持脚ローラ61が地面から隔離した格納姿勢Rとなるときに、下側支持脚リンク67の第2転動ローラ75を前に押し、下側支持脚リンク67を図6において前側枢支部67mを中心として反時計回りに回転させ、第2フレーム72の後側枢支部67uを上方に移動させて支持脚フレーム62を上昇させる。
そして、荷台接地ローラ50が接地状態となっている状態から荷台3がシャシフレーム2に向けてスライド移動するときに、ローラ受け材104の前側傾斜部105が、回転伝達ロッド81に固定されている第2ステー78の第4転動ローラ79を押圧し、回転伝達ロッド81に図6において反時計回りの回転が伝達され、上側支持脚リンク66の第1分割リンク68及び第2分割リンク69相互が直線状(本発明の剛性リンク状態)となる。
また、荷台3の後端部の荷台接地ローラ50が接地状態となった以後、車両前方から車両後方に移動する起伏切換機構の前側ストライカ102が、回転伝達ロッド81に固定されている第1ステー76の第3転動ローラ77を押圧することで、回転伝達ロッド81に図6において時計回りの回転が伝達され、二分割リンク構造の上側支持脚リンク66は、第1分割リンク68及び第2分割リンク69が折り畳まれた状態(本発明の変形リンク状態)となる。
なお、本発明に係る起伏切換機構の第1リンク押圧部が前側ストライカ102に対応し、本発明に係る起伏切換機構の第2リンク押圧部がローラ受け材104の前側傾斜部105に対応し、本発明に係る連結ロッドが起伏外ロッド92及び起伏内ロッド94に対応している。
次に、上記荷台昇降装置10の移動動作およびこれに伴う可倒式の荷台支持脚60の動作並びにその作用効果について、図1、図8及び図9等を適宜参照しつつ説明する。
この車両運搬車1が走行状態のときには、図1に示すように、荷台3は、シャシフレーム2上に格納された格納位置Kにある。荷台3が格納位置Kのときは、荷台支持脚60の本体フレーム110は、図9(a)に示すように、荷台3に対して下方に直角に張り出した格納姿勢Rとなる。このとき、下側支持脚リンク67の第2転動ローラ75が、起伏切換機構の後側ストライカ103に押されることで、下側支持脚リンク67を図9(a)において前側枢支部67mを中心として反時計回りに回転させ、第2フレーム74の後側枢支部67uが上方に移動し、支持脚フレーム62を上昇させる。このように、格納姿勢Rにおいて荷台3に設けた後側ストライカ103に下側支持脚リンク67が係合して支持脚フレーム62を上昇させることから、車両後側の地上高さを高く設定してデパーチャアングルを十分に確保することができる。
そして、この車両運搬車1は、荷台昇降装置10を駆動することによって、図1に示す格納位置Kから、図8(e)に示す乗込位置Nのように、荷台3を自車両の後方に降ろすことができる。このとき、荷台支持脚60は、荷台昇降装置10により荷台3が自車両の後方に降ろされる際に、支持脚として用いることができる。特に、上述した荷台支持脚60によれば、油圧シリンダ等の専用アクチュエータを用いることなく、所望のタイミングで支持脚フレーム62を、格納姿勢R〜接地姿勢S〜倒伏姿勢Tに応じた必要な位置に切換可能である。
詳しくは、この車両運搬車1は、図8(a)に示すように、荷台昇降装置10は、後方シリンダ40を駆動してロッド42を所定量だけ伸長させる。これにより、移動フレーム20に沿って荷台3が案内されて車両後方にスライド移動を開始する。
このとき、荷台支持脚60は、図9(b)に示すように、本体フレーム110全体が荷台3とともに傾斜する。このとき、起伏切換機構の後側ストライカ103と第2転動ローラ75との当接が解除された下側支持脚リンク67が、前側枢支部67mで時計回りに回転する。そして、支持脚フレーム62が起立して支持脚ローラ61が地面に接地し、荷台縦根太6の下面に設けたローラ受け材104が第1転動ローラ65上を移動することで、荷台3を車両後方で支持する接地姿勢Sへの切換えが行われる。
接地姿勢Sに切換わった支持脚フレーム62の縦支持脚フレーム63に、図9(b)に示すように、縦支持脚フレーム63の上側と本体フレーム110との間に、第1分割リンク68及び第2分割リンク69相互を直線状とした上側支持脚リンク66が連結し、縦支持脚フレーム63の下側とシャシフレーム2(ガイドフレーム2a)との間に、下側支持脚リンク67の第2フレーム74が連結している。
これにより、上側支持脚リンク66及び下側支持脚リンク67の第2フレーム74が縦支持脚フレーム63を車両前後方向から支持し、荷台4の自重が加わっても縦支持脚フレーム63の起立状態が確実に保持されるので、荷台3の姿勢が安定した状態でスライド移動が継続される。
荷台支持脚60は、図8(a)に示すように荷台3の後端部の荷台接地ローラ50が接地状態となる前から、図8(b)に示すように荷台接地ローラ50が接地状態となるときまで荷台3を支持する。
次いで、荷台昇降装置10は、前方シリンダ30の伸長を継続する。これにより、荷台3が後方に移動するにつれて移動フレーム20がガイドレール11の水平部に移行して支持される。そのため、図8(c)に示すように、移動フレーム20全体としては、傾斜初期姿勢のまま自車両後方に水平にスライド移動され、これとともに荷台3も更に後方に移動し、荷台接地ローラ50が地上GLに接地したことで荷台3の姿勢が安定した状態でスライド移動が継続される。
このとき、荷台3の前方部分は、荷台前側ローラ52が移動フレームレール24の後側(図2参照)によって支持され、荷台3は両持ち状態で保持されている。よって、荷台支持脚60での支持はこの時点からは不要となるところ、図9(c)に示すように、車両後方に移動する荷台3の荷台縦根太6に設けた起伏切換機構の前側ストライカ102が、回転伝達ロッド81に固定されている第1ステー76の第3転動ローラ77を押圧し、回転伝達ロッド81に図9(c)において時計回りの回転が伝達される。これにより、上側支持脚リンク66を構成する第1分割リンク68及び第2分割リンク69が折り畳まれた状態となる。
次いで、荷台昇降装置10は、図8(d)に示すように、前方シリンダ30を駆動して伸長させる。これにより、ガイドレール11に沿って移動フレーム20が案内されつつ、荷台3が荷台接地ローラ50を地上GLに接地させながら車両後方に更にスライド移動していく。
このとき、荷台支持脚60は、図9(d)に示すように、本体フレーム110の下端部は、荷台縦根太6の凹溝に内嵌されているガイドローラ113が下方に移動することにより、時計方向に回転して車両前方向に引き上げられ、ガイドローラ113の枢支部の位置を中心に時計方向に回動して傾斜していく。
また、この本体フレーム110の傾斜に伴い、本体フレーム110に端部が枢支された起伏ロッド92、94は、枢支位置の高さの違いによってクロスリンクが折り畳まれる(狭まる)ように移動していく。したがって、荷台支持脚60は、全体として地面から離隔する方向に畳み込まれていくとともに、荷台支持脚60の縦支持脚フレーム63の下側に連結している下側支持脚リンク67も地面から離隔する方向に回動し、縦支持脚フレーム63の上側に連結している上側支持脚リンク66もさらに折り畳まれた状態となる。
次いで、図8(e)に示すように、荷台昇降装置10は、前方シリンダ30を伸長させる。これにより、前方シリンダ30が移動フレーム20を更に後方に押すことにより、移動フレーム20がガイドレール11に沿って車両後方にスライド移動する。このとき、移動フレーム20の前側はガイドレール11の水平部で支持され、後側は後方の傾斜部にて支持されるため、移動フレーム20の後側については後方に移動するにつれて次第に後傾する。これにより、移動フレーム20全体としては、後方が下方に向けて更に後傾され、これに伴い、移動フレーム20上の荷台3は地上GL方向に降ろされ、地上GLに対して略水平な乗込位置Nに位置することができる。
このとき、図9(e)に示すように、荷台支持脚60の縦支持脚フレーム63に連結している上側支持脚リンク66は折り畳み動作が最大倒伏状態にまで移行する。これにより、荷台3が地面と略並行になるまで降ろされる。
また、荷台3を乗込位置Nから格納位置Kに移動することにより、起伏外ロッド92及び起伏内ロッド94の動作で本体フレーム110を起こし、上側支持脚リンク66、下側支持脚リンク67及び他のリンク機構80を回動して荷台3裏面から本体フレーム110を下方に向けて張り出させた格納姿勢Rとする動作は、上述とは逆動作によって行われる。
ここで、図10は、荷台接地ローラ50が接地状態となっていた荷台3がシャシフレーム2に向けてスライド移動する途中の状態を示すものである。
このとき、起伏切換機構の起伏ロッド92、94のクロスリンク状態が開いていき、支持脚フレーム62は、自重による下方移動とともに徐々に起立していく。通常、この支持脚フレーム62の下方移動とともに、上側支持脚リンク66の第1分割リンク68も下方に移動し、第1分割リンク68及び第2分割リンク69の相互が直線状となる。
しかし、何らかの障害物との一時的な接触により支持脚フレーム62の下方移動が行われず、上側支持脚リンク66が折り畳まれた状態になっていると、支持脚フレーム62が接地姿勢Sに切換わったときに、上側支持脚リンク66が支持脚フレーム62を支持することができない。
そこで、本実施形態では、荷台3がシャシフレーム2に向けてスライド移動する途中に、起伏切換機構を構成するローラ受け材104の前側傾斜部105が、回転伝達ロッド81に固定されている第2ステー78の第4転動ローラ79を押圧し、回転伝達ロッド81に反時計回りの回転力が伝達される。この回転伝達ロッド81の反時計回りの回転力が、第2分割リンク69に伝達されることで、上側支持脚リンク66の第1分割リンク68及び第2分割リンク69相互が直線状となる。
したがって、荷台3がシャシフレーム2に向けてスライド移動する途中に支持脚フレーム62が接地姿勢Sに切換わったときにも、上側支持脚リンク66及び下側支持脚リンク67の第2フレーム74が縦支持脚フレーム63を車両前後方向から支持することができる。
以上説明したように、本実施形態の車両運搬車1によれば、荷台支持脚60は、後傾途中における荷台3を支えて荷台3の安定したスライド移動を実現することができる。
そして、この荷台支持脚60によれば、起伏切換機構を構成する起伏外ロッド92及び起伏内ロッド94が、荷台3のスライド移動および昇降動作の起伏切換のための駆動力として働く。つまり、荷台3が、自車両後方に後退しつつ傾斜を開始すると、起伏外ロッド92及び起伏内ロッド94の動作によりリンク機構80を自動的に所期の姿勢となる方向に回動させ、油圧シリンダ等の専用アクチュエータを用いることなく、所望のタイミングで支持脚本体62を、格納姿勢R〜接地姿勢S〜倒伏姿勢Tに応じた必要な位置に切換えることができる。
また、接地姿勢Sの荷台支持脚60は、リンク機構80の側支持脚リンク66及び下側支持脚リンク67の第2フレーム74により車両前後方向から支持されているので、荷台4の自重が加わっても起立状態を確実に保持することができる。
また、荷台3が荷台接地ローラ50を地上GLに接地させながら車両後方に更にスライド移動していく際に、起伏切換機構を構成する荷台3に設けた前側ストライカ102がリンク機構80を構成する第3転動ローラ77を押圧することで、上側支持脚リンク66が折り畳まれた状態となる。したがって、本実施形態の荷台支持脚60は、専用のアクチュエータを不要とした簡素な構成でありながら、所期の折り畳み動作が可能なので、製造コストを抑えつつも、所望の動作を安定に確実に行わせることができるため信頼性が高い。
なお、本発明に係る貨物自動車用荷台支持脚およびこれを備える貨物自動車は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
1 車両運搬車(貨物自動車)
2 シャシフレーム
2a ガイドフレーム
3 荷台
5 鳥居
6 荷台縦根太
8 ベースフレーム
10 荷台昇降装置
11 ガイドレール
14 水平部
16 後方第一傾斜部
18 後方第二傾斜部
20 移動フレーム
21 前側ローラ
22 後側ローラ
24 移動フレームレール
30 前方シリンダ
32 ロッド
34 チューブ
40 後方シリンダ
42 ロッド
44 チューブ
50 荷台接地ローラ
52 荷台前側ローラ
54 ローラ
60 荷台支持脚
61 支持脚ローラ
62 支持脚フレーム
63 縦支持脚フレーム
64 横支持脚フレーム
65 第1転動ローラ
66 上側支持脚リンク
67 下側支持脚リンク
67m 前側枢支部
67u 後側枢支部
68 第1分割リンク
68a 連結点
69 第2分割リンク
69a 連結点
70 連結支軸(連結部)
71 支持脚規制板
72 第1フレーム
73 連結プレート
74 第2フレーム
75 第2転動ローラ
76 第1ステー
77 第3転動ローラ
78 第2ステー
79 第4転動ローラ
80 リンク機構
81 回転伝達ロッド
92 起伏外ロッド
94 起伏内ロッド
102 前側ストライカ(第1リンク押圧部)
103 後側ストライカ
104 ローラ受け材
105 前側傾斜部(第2リンク押圧部)
110 本体フレーム
111 縦フレーム
112 横フレーム
113 ガイドローラ
114 固定台
115,116 ロッド回動用腕
117 付勢バネ
GL 地上
K (荷台の)格納位置
N (荷台の)乗込位置
R (荷台支持脚の)格納姿勢
S (荷台支持脚の)接地姿勢
T (荷台支持脚の)倒伏姿勢

Claims (6)

  1. 自車両のシャシフレーム上に傾動およびスライド移動可能に設けられるとともに地上に降ろされる荷台を備える貨物自動車に用いられ、前記荷台を前記自車両の後方にスライド移動させるときに地面に接地して前記荷台を支持する荷台支持脚であって、
    当該荷台支持脚は、
    地面に接地する支持脚ローラと、
    当該支持脚ローラが回動可能なように前記荷台の裏面側に設けられて枢支箇所の全てが自車両幅方向を向く軸回りに連結されたリンク機構と、
    前記シャシフレームに連結して前記リンク機構を支持する本体フレームと、
    前記荷台のスライド移動により前記リンク機構を回動させる起伏切換機構と、を備え、
    前記リンク機構は、
    前記支持脚ローラを支持する支持脚フレームと、
    当該支持脚フレームの上側と前記本体フレームとを連結する上側支持脚リンクと、
    前記支持脚フレームの下側と前記シャシフレームとを連結する下側支持脚リンクと、を備え、
    前記上側支持脚リンク及び前記下側支持脚リンクの少なくとも一方は、前記支持脚フレームに連結する支持脚フレーム側連結点と前記本体フレームに連結する本体フレーム側連結点との距離が保持される剛性リンク状態と、前記支持脚フレーム側連結点及び前記本体フレーム側連結点の間の距離が変化する変形リンク状態とに切り換え自在なリンクであり、
    前記起伏切換機構は、
    前記荷台が前記シャシフレーム上の格納位置にあっては、前記支持脚ローラが地面から離隔した格納姿勢となる位置に前記支持脚フレームを位置させ、
    前記荷台のスライド移動時であって荷台が自車両後方で片持ち支持状態のときは、前記支持脚ローラを地面に接地させる接地姿勢となる位置に前記支持脚フレームを起立させ、前記上側支持脚リンク及び前記下側支持脚リンクのうち前記切り換え自在なリンクを前記剛性リンク状態に切り替え、これら上側支持脚リンク及び下側支持脚リンクで前記支持脚フレームを自車両前後方向から支持し、
    前記荷台のスライド移動時であって荷台後部の荷台接地ローラが接地状態となってから前記上側支持脚リンク及び前記下側支持脚リンクのうち前記切り換え自在なリンクを前記変形リンク状態に切り替え、前記リンク機構全体が前記支持脚ローラとともに地面から離隔する方向に畳み込まれた倒伏姿勢とすることを特徴とする貨物自動車用荷台支持脚。
  2. 前記起伏切換機構は、自車両前後方向に延在して車幅方向に平行に並んで配置されている起伏外ロッド及び起伏内ロッド、を備え、
    前記起伏外ロッド及び前記起伏内ロッドは、自車両前側枢支部が前記シャシフレームに連結され、自車両後側枢支部が前記本体フレームに連結されており、前記起伏内ロッド及び前記起伏外ロッドの一方の長さが他方の長さより短く設定され、前記荷台がスライド移動すると、前記起伏外ロッド及び前記起伏内ロッドが前記自車両前側枢支部及び自車両後側枢支部回りに回動して前記本体フレームを傾倒させることで前記リンク機構の姿勢を変えることを特徴とする請求項1記載の貨物自動車用荷台支持脚。
  3. 前記上側支持脚リンク及び前記下側支持脚リンクのうち前記切り換え自在なリンクは、一端部に前記支持脚フレーム側連結点を有する第1分割リンクと、一端部に前記本体フレーム側連結点を有する第2分割リンクと、これら第1分割リンク及び第2分割リンクの他端部同士が前記自車両幅方向を向く軸回りに連結する連結部と、を備えた二分割リンクであり、
    当該二分割リンクは、前記第1分割リンク及び第2分割リンクが直線状に延在することで前記剛性リンク状態となり、前記連結部を回動中心として前記第1分割リンク及び第2分割リンクが折り畳まれることで前記変形リンク状態となることを特徴とする請求項1又は2記載の貨物自動車用荷台支持脚。
  4. 前記リンク機構は、前記本体フレーム側連結点に前記自車両幅方向に延在して固定されて正逆両方向に回転可能な回転伝達ロッドと、この回転伝達ロッドから前記荷台が移動する方向に突出して設けた変形リンク切り替え部と、を備え、
    前記起伏切換機構は、前記荷台に第1リンク押圧部を設けており、
    前記荷台のスライド移動時であって荷台後部の荷台接地ローラが接地状態となってから前記第1リンク押圧部が前記変形リンク切り替え部を押圧することで前記回転伝達ロッドが正方向に回転し、当該回転伝達ロッドの正方向の回転により、前記二分割リンクが前記変形リンク状態となる方向に第2分割リンクが回動することを特徴とする請求項3記載の貨物自動車用荷台支持脚。
  5. 前記リンク機構は、前記変形リンク切り替え部とは異なる前記回転伝達ロッドの軸方向位置において前記荷台が移動する方向に突出する剛性リンク切り替え部を備え、
    前記起伏切換機構は、前記荷台に第2リンク押圧部を設けており、
    荷台後部の前記荷台接地ローラが接地状態となっていた前記荷台が前記シャシフレームに向けてスライド移動するときに、前記第2リンク押圧部が前記剛性リンク切り替え部を押圧することで前記回転伝達ロッドが逆方向に回転し、当該回転伝達ロッドの逆方向の回転により、前記二分割リンクが前記剛性リンク状態となる方向に第2分割リンクが回動することを特徴とする請求項4記載の貨物自動車用荷台支持脚。
  6. 自車両のシャシフレーム上に傾動およびスライド移動可能に設けられるとともに地上に降ろされる荷台と、該荷台を自車両の後方にスライド移動させるときに地面に接地して前記荷台を支持する荷台支持脚とを備える貨物自動車であって、
    前記荷台支持脚として、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の貨物自動車用荷台支持脚を備えていることを特徴とする貨物自動車。
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