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JP6346813B2 - 二輪自動車用タイヤ - Google Patents

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JP6346813B2
JP6346813B2 JP2014148639A JP2014148639A JP6346813B2 JP 6346813 B2 JP6346813 B2 JP 6346813B2 JP 2014148639 A JP2014148639 A JP 2014148639A JP 2014148639 A JP2014148639 A JP 2014148639A JP 6346813 B2 JP6346813 B2 JP 6346813B2
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Description

本発明は、二輪自動車用タイヤに関する。
二輪自動車が直進走行する際には、二輪自動車はほぼ直立しているため、タイヤのクラウン部が主に接地している。二輪自動車が高速で直進走行するときには、タイヤのクラウン部に対し遠心力に起因する大きな負荷がかかる。クラウン部には、この負荷に耐えうる剛性が必要となる。クラウン部の剛性の不足は、直進安定性の低下を招来する。
二輪自動車が旋回する時には、十分なキャンバースラストを得るために、ライダーは二輪自動車を内側へ傾斜させる。このため、旋回時には、タイヤのショルダー部が主に接地している。サーキット走行で車体を大きく傾斜させて走行すると、タイヤのショルダー部には、強い横力が負荷される。ショルダー部には、この強い横力に耐えうる剛性が必要となる。ショルダー部の剛性の不足は、旋回安定性の低下を招来する。
クラウン部とショルダー部の剛性を確保し、高い直進安定性と旋回安定性の実現を図ったタイヤが、特開2004−67058公報に開示されている。このタイヤは、トレッドの半径方向内側の全面に、周方向に対して傾斜して延びるコードを有する2枚のクロスベルトと、略周方向に延びるコードを有するスパイラルベルトとを備えている。
特開2004−67058公報
特開2004−67058公報のタイヤの構造では、ショルダー部の剛性が過大になることが起こりうる。ショルダー部の過大な剛性は、旋回時にタイヤに加わる外乱の吸収性を悪化させる。これは、旋回安定性を損ねる要因となりうる。さらにショルダー部の過大な剛性は、大きな横力により、唐突に横滑りを発生させるという問題がある。
ショルダー部の剛性を抑えるために、ショルダー部においてスパイラルベルトが有するコードの密度を低くすることが考えられる。また、クロスベルトの枚数を1枚に減らすことが考えられる。しかし、これらの方法では、ショルダー部の剛性が過小となることが起こる。このショルダー部を有するタイヤは、旋回時の走行安定性に劣る。
本発明の目的は、直進時及び旋回時の高い走行安定性を実現した二輪自動車用タイヤの提供にある。
本発明に係る二輪自動車用タイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、このトレッドの半径方向内側に位置するバンドと、このバンドの半径方向内側に位置するベルトと、ゴム層とを備えている。上記ベルトは、第一層と、この第一層の半径方向外側に位置する第二層とを備えている。上記第一層及び上記第二層のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとを備えている。上記ゴム層は上記第一層と上記第二層との間に位置している。周方向に垂直な面で切った断面において、上記ゴム層は上記第一層の軸方向外側端の位置から赤道面に向けて延びている。上記ゴム層の外側端における厚みが、上記ゴム層の内側端での厚みよりも厚くされている。
好ましくは、上記ゴム層の厚みは軸方向外側端において最大となっており、このゴム層の形状は赤道面に向けて先細りである。
好ましくは、上記ゴム層の複素弾性率がEiとされ、上記トッピングゴムの複素弾性率がEcとされたとき、複素弾性率Eiの複素弾性率Ecに対する比(Ei/Ec)は0.9以上1.2以下である。
好ましくは、上記ゴム層の軸方向外側端における厚みがTiとされ、上記トッピングゴムの厚みがTcとされたとき、厚みTiの厚みTcに対する比(Ti/Tc)が1.0以上2.0以下である。
本発明に係る二輪自動車用タイヤは、ベルトとバンドとを備えている。ベルトは、第一層と第二層とを備えている。この構成はショルダー部の剛性を向上させる。このタイヤはベルトの第一層と第二層との間にゴム層を有している。このゴム層は、第一層の軸方向外側端の位置から赤道面に向けて延びている。このタイヤでは、ゴム層により、第一層の外側端近辺において第一層と第二層との距離が離れているため、第二層が変形するには、より大きな引っ張り力が必要となる。即ち、このゴム層は、ショルダー部の面外曲げ剛性を向上させる。このショルダー部は大きな横力に耐えうる十分な剛性を有する。さらに、第一層と第二層との間が離れているので、第一層と第二層との間の拘束力が弱くなる。このゴム層は、ショルダー部の面内剛性を抑制する。このゴム層は、ショルダー部の面内剛性が過大になるのを抑制する。このショルダー部は、外乱吸収性に優れる。このショルダー部は、旋回時に大きな横力が負荷されても、唐突な横滑りが発生するのを防止する。このタイヤは、旋回時の走行安定性に優れる。
上記ベルトとバンドとは、クラウン部においてもその剛性の向上に寄与する。このクラウン部は、十分な剛性を有する。このクラウン部を有するタイヤは、直進時の走行安定性に優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤのベルトの一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に示された空気入りタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、インナーライナー12、ベルト14、ゴム層16及びバンド18を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、二輪自動車に装着される。このタイヤ2は、特に二輪自動車の後輪に装着される。図1において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。
トレッド4は、架橋ゴムからなる。トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、トレッド面20を備えている。このトレッド面20は、路面と接地する。図示されないが、このトレッド面20には溝が刻まれている。この溝により、トレッドパターンが形成されている。なお、このトレッド面20に溝が刻まれなくてもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも軸方向略内側に位置している。ビード8は、コア22と、このコア22から半径方向外向きに延びるエイペックス24とを備えている。コア22は、リング状である。コア22は、非伸縮性ワイヤーが巻かれてなる。典型的には、コア22にスチール製ワイヤーが用いられる。エイペックス24は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス24は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ26からなる。カーカスプライ26は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ26は、コア22の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ26には、主部と折り返し部とが形成されている。
図示されないが、カーカスプライ26は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、65°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス10が、2枚以上のプライから形成されてもよい。
インナーライナー12は、カーカス10の内側に位置している。インナーライナー12は、カーカス10の内面に接合されている。インナーライナー12は、架橋ゴムからなる。インナーライナー12には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー12の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー12は、タイヤ2の内圧を保持する。
ベルト14は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト14は、カーカス10と積層されている。ベルト14は、カーカス10を補強する。ベルト14は、第一層14a及び第二層14bからなる。第二層14bは、第一層14aの半径方向外側に位置する。
図2は、第一層14aが示された拡大断面図である。第一層14a及び第二層14bのそれぞれは、並列された多数のコード28とトッピングゴム30とからなる。この図において、第一層14aは、コード28の延在方向と垂直な面で切断されている。第二層14bをコードの延在方向と垂直な面で切断した断面は図2と同じである。各コード28は、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、65°以上90°以下である。傾斜角度の絶対値が90°未満のとき、第一層14aのコード28の赤道面に対する傾斜方向は、第二層14bのコード28の赤道面に対する傾斜方向とは逆である。このタイヤ2では、コード28の材質は有機繊維である。好ましい有機繊維はアラミド繊維である。コード28が、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維及びポリエチレンナフタレート繊維からなってもよい。また、コード28の材質がスチールでもよい。
ゴム層16は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ゴム層16は、ベルト14の第一層14aと第二層14bとの間に位置している。ゴム層16は、第一層14aと第二層14bとに挟まれている。このタイヤ2を周方向に垂直な面で切った断面において、ゴム層16の軸方向外側端32は、第一層14aの軸方向外側端34の位置まで延びている。軸方向において、ゴム層16の外側端32の位置は、第一層14aの外側端34の位置と一致している。この断面において、ゴム層16は第一層14aの外側端34の位置から、赤道面に向けて延びている。図1のタイヤ2では、ゴム層16は赤道面まで延びている。従ってこのタイヤ2では、ゴム層16の軸方向内側端はゴム層16と赤道面との交点である。ゴム層16が赤道面まで延びていなくてもよい。
ゴム層16の軸方向外側端32における厚みは、このゴム層16の軸方向内側端での厚みよりも厚い。好ましくは図1に示されるとおり、ゴム層16の厚みはこの外側端32において最大となっている。図1のタイヤ2では、外側端32の近辺においては、ゴム層16の厚さはほぼ一定である。ゴム層16の形状は、この厚さが一定の部分から赤道面に向けて先細りである。ゴム層16の形状が、厚さが一定の部分がなく、軸方向外側端32から赤道面に向けて、先細りであってもよい。
バンド18は、トレッド4の半径方向内側に位置している。バンド18は、ベルト14の半径方向外側に位置している。バンド18は、ベルト14に積層されている。バンド18は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド18は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコード28の角度は、5°以下、さらには2°以下である。バンド18は、タイヤ2の半径方向の剛性に寄与しうる。バンド18は、走行時に作用する遠心力の影響を抑制しうる。このタイヤ2は、高速安定性に優れる。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
以下、本発明の作用効果が説明される。
直進時及び旋回時の走行安定性をさらに改善した二輪自動車用のタイヤが求められている。二輪自動車が旋回する時には、タイヤのショルダー部には、強い横力が負荷される。タイヤの変形を抑え、十分なキャンバースラストを得るために、ショルダー部には、この横力に耐えうる高い面外曲げ剛性が必要となる。一方、旋回時の走行安定性のためには、タイヤには外乱吸収性が求められる。また、特に後輪において、大きな横力が負荷されたときの唐突な横滑りが防止されていることが求められる。これらはショルダー部の面内剛性を過大にしないことで実現できる。旋回時の高い走行安定性を実現するには、ショルダー部の面外曲げ剛性を大きくし、面内剛性を過大にしないことが重要となる。
本発明に係る二輪自動車用タイヤ2は、ベルト14とバンド18とを備えている。ベルト14は、第一層14aと第二層14bとを備えている。この構成はショルダー部の剛性を向上させる。このタイヤ2は、ベルト14の第一層14aと第二層14bとの間にゴム層16を有している。このゴム層16は、第一層14aの軸方向外側端34から赤道面に向けて延びている。軸方向において、ゴム層16の外側端32での厚みは、内側端での厚みよりも厚くされている。ショルダー部に半径方向外側の凸に変形するように曲げ力が加わったとき、第二層14bには引っ張り方向の力がかかり、第一層14aには圧縮方向の力がかかる。このタイヤ2では、ゴム層16により、第一層14aの外側端34近辺において第一層14aと第二層14bとの距離が離れている。このため、この距離が離れていないタイヤ2に比べて、第二層14bが変形するには、より大きな引っ張り力が必要となる。即ち、このゴム層16は、ショルダー部の面外曲げ剛性を向上させる。このショルダー部を有するタイヤ2は、強い横力に耐える十分な面外曲げ剛性を有する。このタイヤ2は、旋回時の走行安定性に優れる。
一方、第一層14aの外側端34の近辺では、第一層14aと第二層14bとの間が離れているので、第一層14aと第二層14bとの間の拘束力が弱くなる。これは、ショルダー部の面内剛性を抑制する。このゴム層16は、ショルダー部の面内剛性が過大になるのを抑制する。このショルダー部は、外乱吸収性に優れる。このショルダー部は、唐突な横滑りを防止する。このタイヤ2は、特に後輪用として、旋回時の走行安定性の向上に寄与する。
直進時の走行安定性のためには、クラウン部は、遠心力に起因する大きな負荷に耐えうる十分な剛性を有することが必要である。このタイヤ2のベルト14及びバンド18は、クラウン部の剛性の向上に寄与する。このクラウン部は、十分な剛性を有する。このクラウン部を有するタイヤ2は、直進時の走行安定性に優れる。
ゴム層16の複素弾性率がEiとされ、ベルト14のトッピングゴム30の複素弾性率がEcとされたとき、複素弾性率Eiの複素弾性率Ecに対する比(Ei/Ec)は1.2以下が好ましい。比(Ei/Ec)を1.2以下とすることで、ショルダー部の面内剛性は適正に保たれうる。ショルダー部の面内剛性が過剰となることが効果的に抑制される。このショルダー部は、外乱吸収性に優れる。このショルダー部は、唐突な横滑りを防止する。このタイヤ2は、旋回時の走行安定性に優れる。この観点から比(Ei/Ec)は1.1がより好ましい。
比(Ei/Ec)は0.9以上が好ましい。比(Ei/Ec)を0.9以上とすることで、ショルダー部の面外曲げ剛性は適正に保たれうる。ショルダー部の面外曲げ剛性が過小となることが効果的に抑制される。このショルダー部は旋回時の横力に耐えうる十分な剛性を備える。このタイヤ2は、旋回時の走行安定性に優れる。
複素弾性率Eiは2.2MPa以下が好ましい。複素弾性率Eiを2.2MPa以下とすることで、ショルダー部の面内剛性は適正に保たれうる。ショルダー部の面内剛性が過剰となることが効果的に抑制される。このショルダー部は、外乱吸収性に優れる。このショルダー部は、唐突な横滑りを防止する。このタイヤ2は、旋回時の走行安定性に優れる。この観点から複素弾性率Eiは2.1MPaMPa以下がより好ましい。
複素弾性率Eiは1.8MPa以上が好ましい。複素弾性率Eiを1.8MPa以上とすることで、ショルダー部の面外曲げ剛性は適正に保たれうる。ショルダー部の面外曲げ剛性が過小となることが効果的に抑制される。このショルダー部は旋回時の横力に耐えうる十分な剛性を備える。このタイヤ2は、旋回時の走行安定性に優れる。この観点から複素弾性率Eiは1.9MPa以上がより好ましい。
本発明では、ゴム層16の複素弾性率Ei及びトッピングゴム30の複素弾性率Ecは、「JIS K 6394」の規定に準拠して、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製)を用いて、下記に示される条件で計測される。
初期歪み:10%
振幅:±2.5%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:100℃
図1おいて、直線VLは、ゴム層16の軸方向外側端32において、その表面から引いた法線である。両矢印Tiは、ゴム層16の軸方向外側端32におけるゴム層16の厚みである。詳細には厚みTiは、法線VLに沿って計測した、ゴム層16の内面と外面との距離である。図2において、両矢印Tcは、第一層14aのトッピングゴム30の厚みである。第二層14bのトッピングゴム30の厚みもこれと同じである。厚みTiの厚みTcに対する比(Ti/Tc)は1.0以上が好ましい。比(Ti/Tc)を1.0以上とすることで、ショルダー部の面内剛性が適正に保たれうる。このショルダー部の面内剛性が過剰となることが効果的に抑制される。このショルダー部は、外乱吸収性に優れる。このショルダー部は、唐突な横滑りを防止する。さらにこのゴム層16は、ショルダー部の面外曲げ剛性の向上に寄与する。このタイヤ2は旋回時の走行安定性に優れる。この観点から比(Ti/Tc)は1.2以上がより好ましく、1.5がさらに好ましい。
比(Ti/Tc)は2.0以下が好ましい。比(Ti/Tc)を2.0以下とすることで、ショルダー部の面内剛性が適正に保たれうる。このショルダー部の面内剛性が過小となることが効果的に抑制される。さらにショルダー部の面外曲げ剛性が過剰となることが効果的に防止される。このタイヤ2は旋回時の走行安定性に優れる。この観点から比(Ti/Tc)は1.8以下がより好ましい。
厚みTiは1.1mm以上が好ましい。厚みTiを1.1mmとすることで、ショルダー部の面内剛性が適正に保たれうる。このショルダー部の面内剛性が過剰となることが効果的に抑制される。このショルダー部は、外乱吸収性に優れる。このショルダー部は、唐突な横滑りを防止する。さらにこのゴム層16は、ショルダー部の面外曲げ剛性の向上に寄与する。このタイヤ2は旋回時の走行安定性に優れる。この観点から厚みTiは1.2mm以上がより好ましい。
厚みTiは2.2mm以下が好ましい。厚みTiを2.2mm以下とすることで、ショルダー部の面内剛性が適正に保たれうる。このショルダー部の面内剛性が過小となることが効果的に抑制される。さらにショルダー部の面外曲げ剛性が過剰となることが効果的に防止される。このタイヤ2は旋回時の走行安定性に優れる。この観点から厚みTiは2.1mm以下がより好ましい。
図1において、両矢印Wiは、ゴム層16の外側端32から内側端までの軸方向幅である。図示されないが、ゴム層16の外側端32から赤道面までの軸方向幅がWbである。図1のタイヤ2では、ゴム層16が赤道面まで延びているため、幅Wiは幅Wbと一致する。幅Wiの幅Wbに対する比(Wi/Wb)は、0.7以上が好ましい。比(Wi/Wb)を0.7以上とすることで、ショルダー部の面内剛性が適正に保たれうる。ショルダー部の面内剛性が過剰となることが効果的に抑制される。このショルダー部は、外乱吸収性に優れる。このショルダー部は、唐突な横滑りを防止する。さらにこのゴム層16は、ショルダー部の面外曲げ剛性の向上に寄与する。このタイヤ2は旋回時の走行安定性に優れる。図に示される通り、比(Wi/Wb)の最大値は1.0である。
図示されないが、ゴム層16が赤道面まで延びている場合において、赤道面上におけるこのゴム層16の厚みがTeとされたとき、厚みTeの厚みTiに対する比(Te/Ti)は0.3以下が好ましい。比(Te/Ti)を0.3以下とすることで、クラウン部の剛性が適正に保たれている。このクラウン部は、遠心力に起因する大きな負荷に耐えうる十分な剛性を有する。このタイヤ2は、良好な直進時の走行安定性を維持している。この観点から比(Te/Ti)は0.2以下がより好ましい。
厚みTeは0.3mm以下が好ましい。厚みTeを0.3mm以下とすることで、クラウン部の剛性が適正に保たれている。このクラウン部は、遠心力に起因する大きな負荷に耐えうる十分な剛性を有する。このタイヤ2は、良好な直進時の走行安定性を維持している。この観点から厚みTeは0.2mm以下がより好ましい。
本発明では、タイヤ2及びタイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された構造を備えた、実施例1の二輪自動車用タイヤを得た。タイヤのサイズは、190/50R17とされた。下記表1にこのタイヤの諸元が示されている。複素弾性率Eiは2.0MPaであり、複素弾性率Ecは1.8MPaである。従って比(Ei/Ec)は1.1である。厚みTiは1.65mmであり、厚みTcは1.1mmである。従って比(Ti/Tc)は1.5である。このゴム層の形状は、赤道面に向けて先細りである。このゴム層の形状は、表の「ゴム層の形状」の欄に「三角形」と表されている。このゴム層は赤道面まで延びている。従って比(Wi/Wb)は1.0である。厚みTeは0.1mmである。
カーカスプライのコードの材質はレーヨン繊維である。このコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は82°である。このコードの構造は、1840dtex/2である。ベルトの第一層及び第二層のコードの材質はアラミド繊維である。このコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は75°である。このコードの構造は、1670dtex/2である。バンド18のコードの材質はスチールである。このコードは、外径0.17mmの素線を3本撚りしたものを、さらに3本撚りした構造となっている。
[比較例1]
ゴム層を有しない他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。これは、従来のタイヤである。
[比較例2]
ゴム層が赤道面上から軸方向外側端まで一定の厚みを有する形状を呈している他は実施例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。このゴム層の形状は、表の「ゴム層の形状」の欄に「板状」と表されている。
[実施例2−4]
複素弾性率Eiを変更し、比(Ei/Ec)を下記の表1の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−4のタイヤを得た。
[実施例5−8]
厚みTiを変更し、比(Ti/Tc)を下記の表2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−8のタイヤを得た。
[直進走行安定性、旋回走行安定性]
試作タイヤを標準リム(サイズ=MT6.00)に組み込み、排気量が1000ccである二輪自動車の後輪に装着した。このタイヤの内圧は180kPaとされた。前輪には、市販のタイヤ(サイズ:120/70R17)を装着し、その内圧が250kPaとなるように空気を充填した。この二輪自動車を、その路面がアスファルトであるサーキットコースで走行させて、ライダーによる官能評価を行った。評価項目は、直進走行安定性と旋回走行安定性である。この結果が、下記表1及び表2に示されている。値が大きいほど好ましい。
Figure 0006346813
Figure 0006346813
表1及び表2に示されるように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて旋回走行性及び直進走行安定性に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤは、様々な二輪自動車にも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・インナーライナー
14・・・ベルト
14a・・・第一層
14b・・・第二層
16・・・ゴム層
18・・・バンド
20・・・トレッド面
22・・・コア
24・・・エイペックス
26・・・カーカスプライ
28・・・コード
30・・・トッピングゴム
32、34・・・外側端

Claims (4)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、このトレッドの半径方向内側に位置するバンドと、このバンドの半径方向内側に位置するベルトと、ゴム層とを備えており、
    上記ベルトが、第一層と、この第一層の半径方向外側に位置する第二層とを備えており、
    上記第一層及び上記第二層のそれぞれが、並列された多数のコードとトッピングゴムとを備えており、
    上記ゴム層が上記第一層と上記第二層との間に位置しており、
    周方向に垂直な面で切った断面において、上記ゴム層が上記第一層の軸方向外側端の位置から赤道面に向けて延びており、
    上記ゴム層の外側端における厚みが、上記ゴム層の内側端での厚みよりも厚くされており、
    上記ゴム層の厚みが軸方向外側端において最大となっている二輪自動車用タイヤ。
  2. 記ゴム層の形状が赤道面に向けて先細りである請求項1に記載の二輪自動車用タイヤ。
  3. 上記ゴム層の複素弾性率がEiとされ、上記トッピングゴムの複素弾性率がEcとされたとき、複素弾性率Eiの複素弾性率Ecに対する比(Ei/Ec)が0.9以上1.2以下である請求項1又は2に記載の二輪自動車用タイヤ。
  4. 上記ゴム層の軸方向外側端における厚みがTiとされ、上記トッピングゴムの厚みがTcとされたとき、厚みTiの厚みTcに対する比(Ti/Tc)が1.0以上2.0以下である請求項1から3のいずれかに記載の二輪自動車用タイヤ。
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