JP6319302B2 - 透明導電体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]透明基板と、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含む高屈折率層と、厚みが5nm〜15nmである透明金属膜と、誘電性材料または酸化物半導体材料を含む中間層と、誘電性材料または酸化物半導体材料を含み、かつ前記中間層よりパッキングデンシティが高いバリア層とをこの順に含む透明導電体であり、前記中間層及び前記バリア層の少なくとも一方が、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含み、波長450nm〜800nmの光の平均透過率が50%以上である、透明導電体。
[3]前記中間層が含む誘電性材料または酸化物半導体材料は、MgF2、SiO2、CaF2、CeF3、LaF3、LiF、NaF、NdF3、Na3AlF6、Al2O3、MgO、及びThO2からなる群から選ばれる一種以上である、[2]に記載の透明導電体。
[5]前記高屈折率層が含む誘電性材料または酸化物半導体材料は、TiO2、ITO、ZnO、ZnS、Nb2O5、ZrO2、CeO2、Ta2O5、Ti3O5、Ti4O7、Ti2O3、TiO、SnO2、La2Ti2O7、IZO、AZO、GZO、ATO、及びICOからなる群から選ばれる一種以上である、[1]〜[4]のいずれかに記載の透明導電体。
[6]前記透明金属膜が、銀、銅、金、白金族、チタン、及びクロムからなる群から選ばれる一種以上の金属を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の透明導電体。
[8]透明基板と、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含む高屈折率層と、厚みが5nm〜15nmである透明金属膜と、誘電性材料または酸化物半導体材料を含む中間層と、誘電性材料または酸化物半導体材料を含み、かつ前記中間層よりパッキングデンシティが高いバリア層と、をこの順に含み、前記中間層及び前記バリア層の少なくとも一方が、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含む層である透明導電体の製造方法であって、前記透明基板上に、前記高屈折率層及び前記透明金属膜が積層された積層体を準備する工程と、前記透明金属膜上に、前記中間層を成膜する工程と、前記中間層上に、スパッタ法またはイオンアシスト蒸着法で前記バリア層を成膜する工程と、を有する、透明導電体の製造方法。
本発明の透明導電体は、タッチパネルや有機EL素子、太陽電池等、各種表示素子のパネル等に適用可能である。本発明の透明導電体の構造の一例を図1に示す。本発明の透明導電体100は、透明基板1/高屈折率層2/透明金属膜3/中間層4/バリア層5が含まれる。本発明の透明導電体100では、透明基板1上に成膜される層を、いずれも無機材料からなる層とする。
a)透明基板
透明導電体に含まれる透明基板は、各種表示デバイスの透明基板と同様でありうる。透明基板は、ガラス基板や、セルロースエステル樹脂(例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース等)、ポリカーボネート樹脂(例えばパンライト、マルチロン(いずれも帝人社製))、シクロオレフィン樹脂(例えばゼオノア(日本ゼオン社製)、アートン(JSR社製)、アペル(三井化学社製))、アクリル樹脂(例えばポリメチルメタクリレート、「アクリライト(三菱レイヨン社製)、スミペックス(住友化学社製)」)、ポリイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリエーテルスルホン、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)/AS(アクリロニトリル・スチレン)樹脂、MBS(メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン)樹脂、ポリスチレン、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール/EVOH(エチレンビニルアルコール樹脂)、スチレン系ブロックコポリマー樹脂等からなる透明樹脂フィルムでありうる。透明基板が透明樹脂フィルムである場合、当該フィルムには2種以上の樹脂が含まれてもよい。
高屈折率層は、透明導電体の光学アドミッタンスを調整する層である。高屈折率層には、透明基板の波長570nmの光の屈折率より、高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料が含まれる。
透明金属膜に含まれる金属は、導電性の高い金属であれば特に制限されず、例えば銀、銅、金、白金族、チタン、クロム、モリブデン等でありうる。透明金属膜には、これらの金属が1種のみ含まれてもよく、2種以上含まれてもよい。プラズモン吸収が小さく、かつ反射率が小さいとの観点から、透明金属膜は銀または銀を90at%以上含む合金からなることが好ましい。透明金属膜を銀合金からなる膜とする場合、銀と組み合わせる金属は、亜鉛、金、銅、パラジウム、アルミニウム、マンガン、ビスマス、ネオジム、モリブデン等でありうる。例えば銀を亜鉛と組み合わせると、透明金属膜の耐硫化性が高まる。銀を金と組み合わせると、耐塩(NaCl)性が高まる。さらに銀を銅と組み合わせると、耐酸化性が高まる。
(i)ガラス基板上に、白金パラジウムをマグネトロンスパッタ装置にて0.1nm成膜する。白金パラジウムの平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度等から算出する。その後、白金パラジウムが付着した基板上に蒸着機にて測定対象と同様の金属からなる膜を20nm成膜する。
中間層は、前述の透明金属膜と後述のバリア層との間に配設される層であり、バリア層成膜時の衝撃から、透明金属膜を保護する層である。中間層のパッキングデンシティは、後述するバリア層のパッキングデンシティより低い。一般に、パッキングデンシティの低い膜は、比較的穏やかな条件で成膜される。そのため、中間層のパッキングデンシティが低ければ、中間層の成膜時に透明金属膜がダメージを受け難い。
バリア層は、透明導電体外部の水分から、透明金属膜を保護する層であり;前述の中間層よりパッキングデンシティが高い層である。バリア層のパッキングデンシティは、中間層のパッキングデンシティより高ければよいが、中間層のパッキングデンシティより0.07以上高いことが好ましく、0.1以上高いことがより好ましい。バリア層のパッキングデンシティが高いほど、バリア層が緻密になり、バリア層のバリア性が高まる。バリア層の具体的なパッキングデンシティは、0.98以上であることが好ましく、より好ましくは1〜1.20である。バリア層のパッキングデンシティが0.98以上であると、十分なバリア性が得られ、透明金属膜の腐食が抑制される。バリア層のパッキングデンシティは、バリア層の成膜方法によって調整される。また、上記パッキングデンシティの特定方法は、前述の高屈折率層のパッキングデンシティの特定方法と同様でありうる。
本発明の透明導電体には、前述の透明基板、高屈折率層、透明金属膜、中間層、及びバリア層以外に、その他の層が含まれてもよい。その他の層は、透明導電体の光透過性に影響を及ぼさない限り、どのような層であってもよい。その他の層の厚みは、15nm以下であることが好ましく、より好ましくは10nm以下である。
前述のように、本発明の透明導電体には、透明基板、高屈折率層、透明金属膜、中間層、及びバリア層が含まれる。ここで、中間層は、透明基板より屈折率の低い材料が含まれる低屈折率中間層、または透明基板より屈折率の高い材料が含まれる高屈折率中間層でありうる。一方、バリア層は、透明基板より屈折率の低い低屈折率バリア層または、透明基板より屈折率の高い高屈折率バリア層でありうる。そして、中間層及びバリア層のうち、少なくとも一方が、透明基板の屈折率より高い屈折率を有する。
(i)透明基板/高屈折率層/透明金属膜/低屈折率中間層/高屈折率バリア層
(ii)透明基板/高屈折率層/透明金属膜/高屈折率中間層/高屈折率バリア層
(iii)透明基板/高屈折率層/透明金属膜/高屈折率中間層/低屈折率バリア層
前述の透明導電体を製造する方法には、少なくとも以下の3つの工程が含まれる。
(i)透明基板と高屈折率層と、透明金属膜とが積層された積層体を準備する工程
(ii)透明金属膜上に、中間層を成膜する工程
(iii)中間層上に、バリア層を成膜する工程
まず、透明基板上に、前述の高屈折率層及び透明金属膜が積層された積層体を準備する。具体的には、透明基板上に前述の高屈折率層を成膜し、続いて透明金属膜を積層する。高屈折率層の成膜方法は特に制限されず、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、熱CVD法等、一般的な気相成膜法でありうる。得られる高屈折率層の屈折率を高め、成膜効率を高めるとの観点から、高屈折率層の成膜方法は、イオンアシストを併用した電子ビーム蒸着法またはDCスパッタ法であることが好ましい。
(a)高屈折率層上に成長核を形成するステップ
(b)高屈折率層上に透明金属膜を成膜するステップ
高屈折率層上に、透明金属膜を形成するための成長核を形成する。成長核の形成方法には、以下の2種類の方法がある。
(i)高屈折率層上にスパッタ法または蒸着法で、厚み3nm以下の金属薄膜を形成し、これを成長核とする方法
(ii)高屈折率層上に金属層を成膜し、この金属層をドライエッチングし、残った金属薄膜を成長核とする方法
前述の成長核が形成された高屈折率層上に、一般的な気相成膜法で金属を積層して、透明金属膜を形成する。気相成膜法の種類は、特に制限されず、例えば真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、熱CVD法等でありうる。これらの中でも、好ましくは真空蒸着法である。真空蒸着法によれば、均一かつ、所望の厚みの透明金属膜が得られやすい。
透明金属膜上に、前述の中間層を成膜する。前述のように、中間層成膜時に、透明金属膜に材料を高速で衝突させると、透明金属膜が削られやすくなる。また、中間層を構成する材料の分子量が大きい場合には、透明金属膜が削られやすく;中間層が原子番号の大きい金属の酸化物である場合には、透明金属膜が非常に削られやすくなる。
中間層上に、前述のバリア層を成膜する。バリア層の成膜方法は、スパッタ法またはイオンアシスト蒸着法でありうる。これらの成膜方法によれば、得られるバリア層のパッキングデンシティを高めることができ、バリア層が緻密な膜になる。
前述のように、本発明の透明導電体では、透明金属膜が、屈折率の高い層(高屈折率層、並びに中間層及び/またはバリア層)で挟み込まれている。その結果、透明導電体の光学アドミッタンスが調整され、透明導電体の光透過性が高まる。
本発明の透明導電体の波長450nm〜800nmの光の平均透過率が50%以上であり、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは85%以上である。一方、透明導電体の波長500nm〜700nmの光の平均反射率は、20%以下であることが好ましく、より好ましくは15%以下であり、さらに好ましくは10%以下である。上記波長の光の平均透過率が50%以上であり、かつ平均反射率20%以下であると、高い透明性が要求される用途にも、透明導電体を適用できる。上記吸収率、平均透過率及び平均反射率は、透明導電体の表面の法線に対して5°傾けた角度から測定光を透明導電体に入射させて測定される。平均透過率及び平均反射率は、分光光度計で測定される。
前述の透明導電体は、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッションなど各種方式のディスプレイをはじめ、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子など様々なオプトエレクトロニクスデバイスの基板等に好ましく用いることができる。
各層の厚みは、J.A.Woollam Co.Inc.製のVB−250型VASEエリプソメーターで測定した。
透明金属膜のプラズモン吸収率は、以下のように測定した。透明ガラス基板上に、白金パラジウムを真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)を用いて基板上に0.2s(0.1nm)成膜した。白金パラジウムの平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。その後、白金パラジウムが付着した基板上にシンクロン製のBMC−800T蒸着機を用いて銀を20nm成膜した。このときの抵抗加熱は210A、成膜レートは5Å/sとした。得られた透明金属膜の反射率及び透過率を測定し、吸収率=100−(透過率+反射率)として算出した。この透明金属膜にはプラズモン吸収が無いと仮定し、各実施例で作成した透明金属膜の吸収率を測定したデータから差し引き、プラズモン吸収率を測定した。光の透過率及び反射率は、日立株式会社製:分光光度計 U4100にて測定した。
コーニング社製無アルカリガラス基板(EAGLE XG(厚さ7mm×縦30mm×横30mm))を超純水(Millipore製の超純水装置Synergy UV)中で超音波洗浄した。超音波洗浄機はアズワン製VS−100IIIを用いた。この無アルカリガラス基板(透明基板)上に、下記の方法で、高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図2Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図2Bに示す。
前述の透明基板上に、Optorun社のGener 1300により、320mA、成膜レート3Å/sでTiO2を、イオンアシストしながら電子ビーム(EB)蒸着した。得られた高屈折率層は、38.7nmであった。イオンビームは電流500mA、電圧500V、加速電圧400Vで照射した。イオンビーム装置内には、O2ガス:50sccm、及びArガス:8sccmを導入した。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.41とした。
高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、白金パラジウム(Pt80質量%、Pd20質量%)を0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.1nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、Optorun社のGener 1300(210Aの抵抗加熱)にてAgを蒸着し、Agからなる透明金属膜(11.8nm)を得た。成膜レートは3Å/sとした。得られた透明金属膜のプラズモン吸収率は、波長400nm〜800nmにわたって10%以下であった。
透明金属膜上に、Optorun社のGener 1300により、酸素導入下、320mA、成膜レート3Å/sでTiO2を、イオンアシストせずに電子ビーム(EB)蒸着した。得られた中間層は、10nmであった。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、中間層の波長570nmの光の屈折率は2.21とした。
中間層上に、高屈折率層の成膜条件と同様の条件で、TiO2をイオンアシストしながら電子ビーム(EB)蒸着した。得られたバリア層は24.5nmであった。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、バリア層の波長570nmの光の屈折率は2.41とした。
山中セミコンダクターの白板基板(Φ30mm、厚み2mm)を超純水(Millipore製の超純水装置Synergy UV)中で超音波洗浄した。超音波洗浄機はアズワン製VS−100IIIを用いた。上記白板基板(透明基板)上に、下記の方法で、高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図4Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図4Bに示す。
透明基板上に、実施例1の高屈折率層の成膜条件と同様の条件で、イオンアシストしながら、TiO2を電子ビーム(EB)蒸着した。得られた高屈折率層は35nmであった。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.41とした。
高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、白金パラジウム(Pt80質量%、Pd20質量%)を0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.1nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、Optorun社のGener 1300(210Aの抵抗加熱)にてAgを蒸着し、Agからなる透明金属膜(11.5nm)を得た。成膜レートは3Å/sとした。得られた透明金属膜のプラズモン吸収率は、波長400nm〜800nmにわたって10%以下であった。
透明金属膜上に、Optorun社のGener 1300により、蒸着装置内の全圧が2.0×10−2Paとなるように酸素導入し、400mA、成膜レート4Å/sでTa2O5をイオンアシストせずに電子ビーム(EB)蒸着した。得られた中間層は、10nmであった。Ta2O5の波長570nmの光の屈折率は2.16であるが、中間層の屈折率は2.06とした。
中間層上に、Optorun社のGener 1300により、400mA、成膜レート4Å/sでTa2O5をイオンアシストしながら電子ビーム(EB)蒸着した。イオンビームは電流500mA、電圧500V、加速電圧500Vとし、イオンビーム装置内にO2ガス:5sccm、及びArガス:20sccmを導入した。得られたバリア層は、33nmであった。Ta2O5の波長570nmの光の屈折率は2.16であるが、バリア層の波長570nmの光の屈折率は2.20とした。
山中セミコンダクターの白板基板(Φ30mm、厚み2mm)を超純水(Millipore製の超純水装置Synergy UV)中で超音波洗浄した。超音波洗浄機はアズワン製VS−100IIIを用いた。上記白板基板(透明基板)上に、下記の方法で、高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図5Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図5Bに示す。
透明基板上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート0.74Å/sでNb2O5をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた高屈折率層は、37nmであった。Nb2O5の波長570nmの光の屈折率は、2.31であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.35とした。
高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、白金パラジウム(Pt80質量%、Pd20質量%)を0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.1nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力100W、成膜レート2.5Å/sでAgをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られたAgからなる透明金属膜(12nm)のプラズモン吸収率は、波長400nm〜800nmにわたって10%以下であった。
透明金属膜上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 0.75sccm、N2 4sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力200W、成膜レート0.78Å/sでNb2O5をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は100mmであった。得られた中間層は、10nmであった。Nb2O5の波長570nmの光の屈折率は、2.31であるが、中間層の波長570nmの光の屈折率は2.26とした。
中間層上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 2sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力500W、成膜レート2.97Å/sでNb2O5をDCスパッタした。ターゲット−基板間距離は100mmであった。得られたバリア層は26nmであった。Nb2O5の波長570nmの光の屈折率は、2.31であるが、バリア層の波長570nmの光の屈折率は2.35とした。
コーニング社製無アルカリガラス基板(EAGLE XG(厚さ7mm×縦30mm×横30mm))を超純水(Millipore製の超純水装置Synergy UV)中で超音波洗浄した。超音波洗浄機はアズワン製VS−100IIIを用いた。この透明基板上に、下記の方法で高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図6Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図6Bに示す。
透明基板上に、実施例1の高屈折率層の成膜条件と同様の条件で、TiO2をイオンアシストしながら電子ビーム(EB)蒸着した。得られた高屈折率層は、32nmであった。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.41とした。
高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、白金パラジウム(Pt80質量%、Pd20質量%)を0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.1nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、Optorun社のGener 1300(210Aの抵抗加熱)にてAgを蒸着し、Agからなる透明金属膜(10nm)を得た。成膜レートは3Å/sとした。得られた透明金属膜のプラズモン吸収率は、波長400nm〜800nmにわたって10%以下であった。
透明金属膜上に、実施例1の中間層の成膜条件と同様の条件で、TiO2をイオンアシストなしで電子ビーム(EB)蒸着した。得られた中間層は、31nmであった。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、中間層の屈折率は2.21とした。
アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート2Å/sでSiO2をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られたバリア層は、42nmであった。SiO2の波長570nmの光の屈折率は1.46であるが、バリア層の波長570nmの光の屈折率は1.48とした。
山中セミコンダクターの白板基板(Φ30mm、厚み2mm)を超純水(Millipore製の超純水装置Synergy UV)中で超音波洗浄した。超音波洗浄機はアズワン製VS−100IIIを用いた。上記白板基板(透明基板)上に、下記の方法で、高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図7Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図7Bに示す。
透明基板上に、実施例1の高屈折率層の成膜条件と同様の条件で、TiO2をイオンアシストしながら電子ビーム(EB)蒸着した。得られた高屈折率層は、33nmであった。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.41とした。
高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、白金パラジウム(Pt80質量%、Pd20質量%)を0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.1nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、Optorun社のGener 1300(210Aの抵抗加熱)にてAgを蒸着し、Agからなる透明金属膜(11.0nm)を得た。成膜レートは3Å/sとした。得られた透明金属膜のプラズモン吸収率は、波長400nm〜800nmにわたって10%以下であった。
透明金属膜上に、実施例1の中間層の成膜条件と同様の条件で、TiO2をイオンアシストなしで電子ビーム(EB)蒸着した。得られた中間層は、32nmであった。TiO2の波長570nmの光の屈折率は2.35であるが、中間層の屈折率は2.21とした。
中間層上に、Optorun社のGener 1300により、310mA、成膜レート4Å/sでAl2O3をイオンアシストしながら電子ビーム(EB)蒸着した。得られたバリア層は、22nmであった。イオンビームは電流500mA、電圧500V、加速電圧500Vとし、イオンビーム装置内にO2ガス:8sccm、及びArガス:20sccmを導入した。Al2O3の波長570nmの光の屈折率は1.71であり、バリア層の波長570nmの光の屈折率は1.71とした。
山中セミコンダクターの白板基板(Φ30mm、厚み2mm)を超純水(Millipore製の超純水装置Synergy UV)中で超音波洗浄した。超音波洗浄機はアズワン製VS−100IIIを用いた。この透明基板上に、下記の方法で高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図8Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図8Bに示す。
前述の透明基板上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート0.74Å/sでNb2O5をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた高屈折率層は、35nmであった。Nb2O5の波長570nmの光の屈折率は2.31であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.35とした。
高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、白金パラジウム(Pt80質量%、Pd20質量%)を0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.1nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、Optorun社のGener 1300(210Aの抵抗加熱)にてAgを蒸着し、Agからなる透明金属膜(10.0nm)を得た。成膜レートは3Å/sとした。得られた透明金属膜のプラズモン吸収率は、波長400nm〜800nmにわたって10%以下であった。
透明金属膜上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート2Å/sでSiO2をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた中間層は10nmであった。SiO2の波長570nmの光の屈折率は1.46であるが、中間層の波長570nmの光の屈折率は1.44とした。
中間層上に、高屈折率層の成膜条件と同様の条件で、Nb2O5をイオンアシストしながら電子ビーム(EB)蒸着した。得られたバリア層は27nmであった。Nb2O5の波長570nmの光の屈折率は2.31であるが、バリア層の波長570nmの光の屈折率は2.35とした。
シクロオレフィンポリマーからなる透明基板上に、下記の方法で高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に積層した。その後、当該積層体を下記の方法でパターニングした。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図9Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図9Bに示す。
前記透明基板上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート1.5Å/sでZnOをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた高屈折率層は、48nmであった。ZnOの波長570nmの光の屈折率は、2.01であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.05とした。
前記高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、パラジウムを0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.2nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力100W、成膜レート2.5Å/sでAgをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られたAgからなる透明金属膜は7nmであった。
透明金属膜上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート2Å/sでSiO2をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた中間層は10nmであった。SiO2の波長570nmの光の屈折率は1.46であるが、中間層の波長570nmの光の屈折率は1.44とした。
中間層上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力150W、成膜レート1.4Å/sでZnOをDCスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られたバリア層は35nmであった。ZnOの波長570nmの光の屈折率は、2.01であるが、第一アドミッタンス調整層の波長570nmの光の屈折率は2.05とした。
ポリカーボネートフィルムからなる透明基板上に、下記の方法で高屈折率層/透明金属膜/中間層/バリア層を順に積層した。その後、当該積層体を下記の方法でパターニングした。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図10Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図10Bに示す。
前記透明基板上に、透明基板上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート2.2Å/sでITOをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた高屈折率層は、48nmであった。ITOの波長570nmの光の屈折率は、2.12であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.10とした。
前記高屈折率層上に、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、パラジウムを0.2秒間スパッタ成膜し、平均厚み0.2nmの成長核を形成した。成長核の平均厚みは、スパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
続いて、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力100W、成膜レート2.5Å/sでAgをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られたAgからなる透明金属膜は5.7nmであった。
透明金属膜上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート2Å/sでSiO2をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた中間層は3nmであった。SiO2の波長570nmの光の屈折率は1.46であるが、中間層の波長570nmの光の屈折率は1.44とした。
中間層上に、高屈折率層の成膜条件と同様に、ITOをRFスパッタした。得られたバリア層は42nmであった。ZnOの波長570nmの光の屈折率は、2.12であるが、バリア層の波長570nmの光の屈折率は2.10となるようにした。
前述の非特許文献1を参考に、東洋紡製PET(コスモシャインA4300 厚み50μm)からなる透明基板上に、下記の方法で高屈折率層1/透明金属膜/高屈折率層2(中間層)を成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図11Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図11Bに示す。
前記透明基板上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート0.74Å/sでNb2O5をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた高屈折率層は、27.7nmであった。前述のように、Nb2O5の波長570nmの光の屈折率は2.31であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.35とした。
高屈折率層1上に、日本真空技術株式会社の小型スパッタ装置(BC4279)でDCスパッタした。このとき、ターゲット側電力200Wとした。得られた透明金属膜の膜厚は7.3nmであった。
透明金属膜上に、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート2.2Å/sでIZOをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた高屈折率層2は、36nmであった。IZOの波長570nmの光の屈折率は2.05であるが、高屈折率層2の波長570nmの光の屈折率は1.98とした。
コーニング社製無アルカリガラス基板(EAGLE XG(厚さ7mm×縦30mm×横30mm))を超純水(Millipore製の超純水装置Synergy UV)中で超音波洗浄した。超音波洗浄機はアズワン製VS−100IIIを用いた。この無アルカリガラス基板(透明基板)上に、下記の方法で透明金属膜及び高屈折率層(中間層)を成膜した。
得られた透明導電体の波長570nmにおけるアドミッタンス軌跡を図12Aに示し、当該透明導電体の分光特性を図12Bに示す。
透明基板上に、シンクロン社製のBMC−800T蒸着機により、成膜レート3Å/sでAlを電子ビーム(EB)蒸着した。得られたAlからなる層の厚みは1nmであった。
続いて、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力100W、成膜レート2.5Å/sでAgをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られたAgからなる透明金属膜は10nmであった。
アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O2 0.1sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力150W、成膜レート2.0Å/sでIZOをDCスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。得られた高屈折率層は、34nmであった。IZOの波長570nmの光の屈折率は、2.05であり、第一アドミッタンス調整層の波長570nmの光の屈折率は2.09とした。
各実施例及び比較例で得られた透明導電体について、バリア層の透水率、バリア層のパッキングデンシティの特定、透明導電体の光の平均透過率、透明導電体の視感透過率、透明導電体の表面電気抵抗、及び信頼性試験後の評価結果を表1に示す。これらは、以下の方法で測定した。
前述のバリア層の成膜条件と同じ条件で、TAC フィルム(100mm×100mm t(厚み)=40μm)上にバリア層のみを成膜し、水蒸気透過率測定装(MOCON社製 PERMATRAN−W3/33)で透水率を測定した。なお、比較例については、中間層の透水率を測定した。
SCHOTT GLASS社製BK7(φ(直径)=30mm t(厚み)=2mm)からなる基板上に、前述の各層の成膜条件と同じ条件で、それぞれ層を形成し、当該層の分光反射率を測定した。一方で、薄膜計算ソフト(Essential Macleod)にて、当該高屈折率層が、各種パッキングデンシティを有するときの分光反射率(理論値)を算出した。そして、前述のソフトで算出された分光反射率と、測定された分光反射率とを照らし合わせ、高屈折率層のパッキングデンシティを特定した。
透明導電体の表面の法線に対して、5°傾けた角度から測定光(例えば、波長450nm〜800nmの光)を入射させ、日立株式会社製:分光光度計 U4100にて、光の透過率を測定した。なお、測定光は、バリア層、もしくは中間層側から入射させた。
視感透過率及び視感反射率は、分光光度計(U4100;日立ハイテクノロジーズ社製)で測定した。
三菱化学アナリテック製のロレスタEP MCP−T360にて測定した。
透明導電体を、40℃90%の環境下に100時間載置した。試験後の外観を目視で確認し、以下の基準で評価した。
○:試験後の透明導電体の外観に斑点(50μm以上)が1つもない
×:試験後の透明導電体の外観に斑点(50μm以上)が1つ以上ある
透明導電体を構成する層の光学アドミッタンスは、薄膜設計ソフトEssential Macleod Ver.9.4.375で算出した。なお、算出に必要な各層の厚みd、屈折率n、及び吸収係数kは、各層を、別途同条件で作製し、J.A.Woollam Co.Inc.製のVB−250型VASEエリプソメーターで測定した。
2 高屈折率層
3 透明金属膜
4 中間層
5 バリア層
100 透明導電体
Claims (8)
- 透明基板と、
前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含む高屈折率層と、
厚みが5nm〜15nmである透明金属膜と、
誘電性材料または酸化物半導体材料を含む中間層と、
誘電性材料または酸化物半導体材料を含み、かつ前記中間層より膜の密度が高いバリア層と、
をこの順に含む透明導電体であり、
前記中間層及び前記バリア層の少なくとも一方が、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含み、
波長450nm〜800nmの光の平均透過率が50%以上である、透明導電体。 - 前記バリア層が含む誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の屈折率は1.8以上であり、かつ
前記中間層が含む誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の屈折率は1.8未満である、請求項1に記載の透明導電体。 - 前記中間層が含む誘電性材料または酸化物半導体材料は、MgF2、SiO2、CaF2、CeF3、LaF3、LiF、NaF、NdF3、Na3AlF6、Al2O3、MgO、及びThO2からなる群から選ばれる、一種以上である、請求項2に記載の透明導電体。
- 前記バリア層が含む誘電性材料または酸化物半導体材料は、HfO2、Y2O3、La2O3、LaAlO3、PrTiO3、SiOxNy(x>0、y>0)、TiO2、ITO、ZnO、ZnS、Nb2O5、ZrO2、CeO2、Ta2O5、Ti3O5、Ti4O7、Ti2O3、TiO、SnO2、La2Ti2O7、IZO、AZO、GZO、ATO、ICOからなる群から選ばれる1種以上である、請求項2に記載の透明導電体。
- 前記高屈折率層が含む誘電性材料または酸化物半導体材料は、TiO2、ITO、ZnO、ZnS、Nb2O5、ZrO2、CeO2、Ta2O5、Ti3O5、Ti4O7、Ti2O3、TiO、SnO2、La2Ti2O7、IZO、AZO、GZO、ATO、及びICOからなる群から選ばれる一種以上である、請求項1に記載の透明導電体。
- 前記透明金属膜が、銀、銅、金、白金族、チタン、及びクロムからなる群から選ばれる一種以上の金属を含む、請求項1に記載の透明導電体。
- 前記透明導電体の前記バリア層表面の等価アドミッタンスをYE=xE+iyEで表し、前記バリア層表面と接する部材または環境の波長570nmの光の屈折率をnenvで表した場合に、((xE−nenv)2+(yE)2)0.5<0.5を満たす、請求項1に記載の透明導電体。
- 透明基板と、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含む高屈折率層と、厚みが5nm〜15nmである透明金属膜と、誘電性材料または酸化物半導体材料を含む中間層と、誘電性材料または酸化物半導体材料を含み、かつ前記中間層より膜の密度が高いバリア層と、をこの順に含み、前記中間層及び前記バリア層の少なくとも一方が、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料を含む層である透明導電体の製造方法であって、
前記透明基板上に、前記高屈折率層及び前記透明金属膜が積層された積層体を準備する工程と、
前記透明金属膜上に、前記中間層を成膜する工程と、
前記中間層上に、スパッタ法またはイオンアシスト蒸着法で前記バリア層を成膜する工程と、
を有する、透明導電体の製造方法。
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