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JP6318650B2 - プリンターおよびプリンターの制御方法 - Google Patents

プリンターおよびプリンターの制御方法 Download PDF

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JP6318650B2 JP2014013065A JP2014013065A JP6318650B2 JP 6318650 B2 JP6318650 B2 JP 6318650B2 JP 2014013065 A JP2014013065 A JP 2014013065A JP 2014013065 A JP2014013065 A JP 2014013065A JP 6318650 B2 JP6318650 B2 JP 6318650B2
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Description

本発明は、インクノズルの目詰まり防止のために印刷ヘッドからインク滴を吐出するフラッシングを行うプリンターおよびその制御方法に関する。
インクノズルの目詰まりを防止或いは解消するために印刷ヘッドからインク滴を吐出させるフラッシングを定期的に行うプリンターは特許文献1に記載されている。同文献では、印刷ヘッドによる印刷位置を経由する搬送路に沿って記録媒体を搬送して印刷を行うとともに、前回行ったフラッシングからの経過時間が予め設定した設定時間を超える前に、印刷位置にある印刷ヘッドを搬送路から外れたメンテナンス位置に移動させてフラッシングを行っている。
印刷ジョブの途中で印刷ヘッドを印刷位置からメンテナンス位置に移動させてフラッシングを行うと、印刷ジェブのスループットが低下する。このようなスループットの低下を抑制するために、特許文献2のプリンターは、印刷と並行して、インクノズルの目詰まりを防止するために記録媒体にインク滴を吐出させて紙上フラッシングを行う。紙上フラッシングは、印刷対象の印刷データと、ドットが不規則に配置されたフラッシング用の印刷パターンとを合成した合成データを印刷することによって行われる。
特開2012−187744号公報 特開2007−136722号公報
メンテナンス位置で定期的に行うフラッシングと、印刷と並行して記録媒体上で行う紙上フラッシングを併用すれば、メンテナンス位置で行うフラッシングの間隔を延ばすことが可能となるので、印刷ジョブのスループットの低下を抑制できる。しかし、これら2つのフラッシングを併用する構成では、メンテナンス位置で行うフラッシングを行ってから紙上フラッシングを開始するまで(印刷を開始するまで)の間隔が長くなると、これらのフラッシングの間にインクノズルに目詰まりが発生し、印刷品質の低下を招く可能性がある。
ここで、長尺状の台紙の表面に一定間隔で剥離可能にラベルを貼り付けたラベル用紙を印刷ヘッドによる印刷位置を経由する搬送路に沿って、第1方向(搬送順方向)に搬送して印刷を行うプリンターにおいて、ラベル検出器によるラベルの検出位置と、ラベル用紙の待機位置が印刷位置を間に挟んだ両側に設定されている構成では、印刷ジョブの開始時にメンテナンス位置で行ったフラッシングからラベルに印刷を開始するまでの間隔が、予め想定されている間隔よりも長くなってしまい、インクノズルに目詰まりを発生させてしまう場合がある。
すなわち、このようなプリンターでは、印刷に際して、まず、待機位置に配置されているラベル用紙を検出位置に向かう第2方向(搬送逆方向)に固定搬送量だけ搬送するための固定搬送量搬送動作を行う。固定搬送量は待機位置と検出位置の間の第1距離以上の距離である。次に、ラベル用紙を第1方向に搬送して、検出位置でラベルを検出する。そして、ラベル用紙を第1方向に搬送し、ラベル検出後のラベル用紙の搬送量に基づいて搬送路上のラベルの位置を把握しながら、印刷位置を通過するラベルに印刷を行う。
ここで、固定搬送量搬送動作に際して、ユーザーがラベル用紙を第1方向に引っ張るなどしていた場合には、搬送機構によるラベル用紙の搬送が阻害され、固定搬送量搬送動作を行ったにも拘わらずラベル用紙が固定搬送量だけ搬送させていない状態となる。このような場合には、待機位置の近傍に配置されていた印刷対象のラベルが検出位置よりも上流側(第1方向の上流側)に移動せず、ラベル用紙を第1方向に搬送したときに検出位置でラベル検出器によって検出されるラベルが印刷対象のラベルの次のラベルとなる。従って、ラベル検出器によってラベルが検出されるまでの間にラベル1枚分の長さ寸法に近い距離だけラベル用紙が搬送され、かつ、ラベル検出器によって検出された次のラベルが印刷位置まで搬送された後に印刷が始まる。よって、例えば、ラベルの長さ寸法が60cmもあるような長いラベルの場合には、メンテナンス位置でのフラッシングからラベルへの印刷開始まで(紙上フラッシングが行われるまで)の間隔が長くなり過ぎてしまい、インクノズルに目詰まりが発生する場合がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みて、メンテナンス位置でのフラッシングが行われてから紙上フラッシングが行われるまでの間に、インクノズルの目詰まりが発生し、印刷品質が低下することを抑制できるプリンターおよびプリンターの制御方法を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドによる印刷位置を経由する搬送路と、ロール紙から繰り出される長尺状の台紙の表面に一定間隔で剥離可能にラベルを貼り付けたラベル用紙を前記搬送路に沿って第1方向または当該第1方向とは反対の第2方向に搬送する搬送機構と、前記ラベルを検出するラベル検出器と、前記搬送路の前記印刷位置を間に挟んだ両側に設定された前記ラベル検出器による検出位置および前記ラベル用紙の待機位置と、前記印刷ヘッドを前記印刷位置と前記搬送路から外れたメンテナンス位置との間で移動させるヘッド移動機構と、前記メンテナンス位置に配置された前記印刷ヘッドを駆動してインク滴を吐出するフラッシングを行わせるとともに、前記待機位置に配置される前記ラベル用紙を当該待機位置と前記検出位置の間の第1距離以上の固定搬送量だけ当該検出位置に向かう前記第2方向に搬送するための固定搬送量搬送動作を前記搬送機構に行わせる印刷準備動作制御部と、前記フラッシングが終了すると、前記ヘッド移動機構を駆動して前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置から前記印刷位置に移動させるヘッド移動制御部と、前記ヘッド移動制御部によって前記印刷ヘッドが前記印刷位置に配置されると、前記搬送機構を駆動して前記ラベル用紙を前記第1方向に搬送する搬送制御部と、前記ラベル検出器によって前記ラベルが検出されると、前記フラッシングの終了時点から前記ラベルに前記印刷位置で印刷が施されるまでの予想経過時間が予め設定した制限時間を超えるか否かを判定する判定部と、前記予想経過時間が前記制限時間以下であると前記判定部が判定した場合に、前記搬送機構による前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送を継続して前記印刷ヘッドを駆動して前記印刷位置で前記ラベルに印刷を行うとともに、前記印刷と並行して前記印刷ヘッドから前記ラベルにインク滴を吐出させる紙上フラッシングを行う印刷制御部と、前記予想経過時間が前記制限時間を超えていると前記判定部が判定した場合に、前記ラベルへの印刷を行わずに前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置に戻して前記フラッシングを行う待機状態復帰部と、を備えることを特徴とする。
本発明では、ラベル検出器による検出位置でラベルが検出されたときに、判定部はフラッシングの終了時点から当該ラベルに印刷位置で印刷が施されるまでの予想経過時間が予め設定された制限時間を超えるか否かを判定する。そして、予想経過時間が制限時間を超える場合には、検出されたラベルに対する印刷を行わずに印刷ヘッドをメンテナンス位置に戻してフラッシングを行う。従って、メンテナンス位置で行ったフラッシングからラベルに印刷を開始するまでの間隔が予め想定されている間隔(制限時間)よりも長くなり、インクノズルに目詰まりが発生している可能性が高い場合に、そのまま印刷が行われてしまうことを回避できる。例えば、固定搬送量搬送動作を行ったにも拘わらずラベル用紙が固定搬送量だけ搬送させておらず、ラベル用紙を第1方向に搬送したときに検出位置で検出されるラベルが印刷対象のラベルの次のラベルとなり、メンテナンス位置でのフラッシングから印刷開始までの間隔が長くなり過ぎてしまう場合には、そのまま印刷が行われてしまうことを回避できる。従って、印刷品質が低下することを抑制できる。
本発明において、ラベル検出器によってラベルが検出されたときに予想経過時間を取得するためには、前記フラッシングが終了すると、当該フラッシングの終了時点からの経過時間の計測を開始する経過時間計測部を有し、前記判定部は、前記予想経過時間を、前記ラベルの検出時点で計測されている前記経過時間、前記検出位置と前記印刷位置との間の第2距離、および、前記搬送機構による前記ラベル用紙の搬送速度に基づいて取得するものとすることができる。
本発明において、前記搬送機構による前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送距離を取得する搬送距離取得部を備え、前記判定部は、前記ラベルの検出時点で前記搬送距離が予め設定した許容距離を超える場合に、前記予想経過時間が前記制限時間を超えると判定し、前記許容距離は、前記制限時間内に前記ラベル用紙を前記第1方向に搬送可能な距離であり、前記制限時間、前記印刷ヘッドが前記メンテナンス位置から移動して前記印刷位置に配置されるまでに必要な印刷準備時間、前記ラベル用紙の搬送速度、および、前記検出位置と前記印刷位置との間の第2距離に基づいて算出されるものとすることができる。このようにすれば、予想経過時間が制限時間を超えているか否かの判定を、ラベル用紙の搬送量に基づいて容易に行うことができる。
本発明において、前記待機状態復帰部は、前記予想経過時間が前記制限時間を超える場合には、前記搬送機構により前記ラベル用紙を前記第1方向に搬送して前記待機位置に配置することが望ましい。このようにすれば、ラベル用紙が待機位置に配置された状態に復帰するので、中断されていた印刷を再開することが容易となる。
次に、本発明は、 ロール紙から繰り出される長尺状の台紙の表面に一定間隔で剥離可能にラベルを貼り付けたラベル用紙を印刷ヘッドによる印刷位置を経由する搬送路に沿って第1方向または当該第1方向とは反対の第2方向に搬送して印刷を行うプリンターの制御方法において、ラベル検出器による検出位置および前記ラベル用紙の待機位置を前記搬送路の前記印刷位置を間に挟んだ両側に設定し、前記搬送路から外れたメンテナンス位置で前記印刷ヘッドからインク滴を吐出するフラッシングを行うとともに、前記待機位置に配置されている前記ラベル用紙を当該待機位置と前記検出位置の間の第1距離以上の固定搬送量だけ当該検出位置に向かう前記第2方向に搬送するための固定搬送量搬送動作を行い、前記フラッシングが終了すると、前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置から前記印刷位置に移動させ、前記ラベル用紙を前記第1方向に搬送し、前記検出位置で前記ラベルを検出し、前記ラベルの検出時点で前記フラッシングの終了時点から当該ラベルに前記印刷位置で印刷が施されるまでの予想経過時間が予め設定した制限時間を超えるか否かを判定し、前記予想経過時間が前記制限時間以下の場合には、前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送を継続して前記ラベルに印刷を行うとともに、前記印刷と並行して前記印刷ヘッドから前記ラベルにインク滴を吐出させる紙上フラッシングを行い、前記予想経過時間が前記制限時間を超える場合には、前記ラベルに印刷を行わずに前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置に戻して前記フラッシングを行うことを特徴とする。
本発明では、ラベル検出器による検出位置でラベルが検出されたときに、フラッシングの終了時点から当該ラベルに印刷位置で印刷が施されるまで(紙上フラッシングが行われるまで)の予想経過時間が予め設定された制限時間を超える場合には、当該ラベルに対する印刷を行わずに印刷ヘッドをメンテナンス位置に戻してフラッシングを行う。従って、メンテナンス位置で行ったフラッシングからラベルに印刷を開始するまでの間隔が予め想定されている間隔(制限時間)よりも長くなり、インクノズルに目詰まりが発生している可能性が高い場合に、そのまま印刷が行われてしまうことを回避できる。例えば、固定搬送量搬送動作を行ったにも拘わらずラベル用紙が固定搬送量だけ搬送させておらず、ラベル用紙を第1方向に搬送したときに検出位置で検出されるラベルが印刷対象のラベルの次のラベルとなり、メンテナンス位置でのフラッシングから印刷開始までの間隔が長くなり過ぎてしまう場合には、そのまま印刷が行われてしまうことを回避できる。従って、印刷品質が低下することを抑制できる。
本発明において、ラベル検出器によってラベルが検出されたときに予想経過時間を取得するためには、前記フラッシングの終了時点からの経過時間の計測を開始し、前記ラベルの検出時点で、前記予想経過時間を、前記ラベルの検出時点で計測されている前記経過時間、前記検出位置と前記印刷位置との間の第2距離および前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送速度に基づいて取得するものとすることができる。
本発明において、前記制限時間、前記印刷ヘッドが前記メンテナンス位置から移動して前記印刷位置に配置されるまでに必要な印刷準備時間、前記ラベル用紙の搬送速度、および、前記検出位置と前記印刷位置との間の第2距離に基づいて、前記制限時間内に前記ラベル用紙を前記第2方向に搬送可能な許容距離を予め算出しておき、前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送開始時点からの前記ラベル用紙の搬送距離を取得し、前記ラベルの検出時点で前記搬送距離が前記許容距離を超える場合には、前記予想経過時間が前記制限時間を超えると判定するものとすることができる。このようにすれば、予想経過時間が制限時間を超えているか否かの判定を、ラベル用紙の搬送量に基づいて容易に行うことができる。
本発明において、前記予想経過時間が前記制限時間を超える場合には、前記ラベル用紙を前記第1方向に搬送して前記待機位置に配置することが望ましい。このようにすれば、ラベル用紙が待機位置に配置された状態に復帰するので、中断されていた印刷を再開することが容易となる。
本発明によれば、メンテナンス位置でのフラッシングが行われてから紙上フラッシングが行われるまでの間に発生するインクノズルの目詰まりによって、印刷品質が低下することを抑制できる。
本発明の実施形態に係るプリンターの外観斜視図である。 図1のプリンターの内部機構を示す概略構成図である。 図1のプリンターの概略ブロック図である。 印刷動作のフローチャートである。 固定搬送量搬送動作が正常に行われた場合の説明図である。 固定搬送量搬送動作が正常に行われなかった場合の説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したプリンターの実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施形態に係るプリンターの外観斜視図である。図2はプリンターの内部機構を示す概略構成図である。本例のプリンター1は、ロール紙100から繰り出される長尺状の台紙101の表面に一定間隔で剥離可能にラベル102を貼り付けたラベル用紙103に印刷を施すラベルプリンターである。また、本例のプリンター1は印刷ヘッド2としてライン型のインクジェットヘッドを備えるラインプリンターである。図1に示すように、プリンター1は、全体として直方体形状のプリンター筐体3を備える。プリンター筐体3の前面3aには、プリンター幅方向Xの一方側に操作部4が設けられ、他方側には排紙口5が形成されている。
図2に示すように、プリンター1は、プリンター筐体3の内部に、ロール紙100を収納するロール紙収納部6とラベル用紙103を搬送するための搬送路8を備える。搬送路8は、ロール紙収納部6から(上流側から)、ラベル検出器7による検出位置A、印刷ヘッド2による印刷位置Bおよびラベル用紙103の待機位置Cをこの順番に経由して排紙口5に達する。待機位置Cは排紙口5に近い搬送路8の下流端部分に設定されている。待機位置Cは、プリンター1が待機状態のとき、次の印刷対象のラベル102が上流側近傍になるようにラベル用紙103が配置されている位置である。ラベル用紙103が待機位置Cに配置された状態では、2枚のラベル102の間のギャップ部分101a(台紙101の部分)が待機位置Cに位置する。なお、待機位置Cは不図示のカッターによるカット位置でもある。ロール紙収納部6および搬送路8は、図1に示すように、プリンター筐体3内におけるプリンター幅方向Xの他方側に構成される。
印刷ヘッド2は、図2に示すように、ロール紙収納部6よりも上方に配置される。印刷ヘッド2はインクノズル面2aを下方に向けた状態でキャリッジ10に搭載されている。キャリッジ10はプリンター前後方向Yで印刷ヘッド2を間に挟んでプリンター幅方向Xに平行に延びる一対のキャリッジガイド軸11にスライド可能に支持されている。また、キャリッジ10はキャリッジ駆動機構12によってプリンター幅方向Xに移動させられる。
キャリッジ駆動機構12は、キャリッジガイド軸11のプリンター幅方向Xの両端の近傍に設けられた一対のタイミングプーリーと、キャリッジ10に接続された状態で一対のタイミングプーリーに架け渡されているタイミングベルトと、一方のタイミングプーリーを回転駆動することによりタイミングベルトを回転させてキャリッジ10を移動させるキャリッジモーター13を備える周知の構成である。キャリッジ10、キャリッジガイド軸11およびキャリッジ駆動機構12は、印刷ヘッド2を印刷位置Bとメンテナンス位置D(図1参照)との間で移動させるヘッド移動機構14を構成する。
ここで、メンテナンス位置Dは、搬送路8からプリンター幅方向Xの一方側に外れた位置であって、印刷位置Bの側方に設定される。メンテナンス位置Dには印刷ヘッド2がメンテナンス位置Dに位置するときに印刷ヘッド2のインクノズル面2aと対向可能なキャップ15が配置される。キャップ15は、不図示の昇降機構によって、印刷ヘッド2のインクノズル面2aを被うキャッピング位置と、印刷ヘッド2から離間する離間位置との間を昇降する。フラッシングはキャップを離間位置に位置させた状態で行われる。昇降機構の駆動源は昇降モーター9(図3参照)である。
印刷ヘッド2の下方にはプラテンユニット16が配置される。プラテンユニット16は印刷ヘッド2と所定のギャップを開けて対向するプラテン面16aを備える。印刷位置Bはプラテン面16aによって規定されている。プラテンユニット16には、ラベル用紙103を搬送路8に沿って搬送するための搬送機構17が搭載されている。
搬送機構17は、無端の搬送ベルト18と、この搬送ベルト18が架け渡されているベルト駆動ローラー19および複数のガイドローラー20〜23を備える。また、搬送機構17は駆動源として搬送モーター27を備える。搬送モーター27の駆動力はベルト駆動ローラー19に伝達され、ベルト駆動ローラー19が回転駆動されることによって搬送ベルト18が回転する。
搬送ベルト18は、プラテンユニット16の上面に沿って水平に延びる水平ベルト部分18aを備える。水平ベルト部分18aはプラテン面16aを規定する。水平ベルト部分18aにおける前後の端部分にはピンチローラー25が配置される。ピンチローラー25は水平ベルト部分18aに押圧されており、ラベル用紙103はピンチローラー25と水平ベルト部分18aの間に挟まれた状態で搬送される。
ガイドローラー23には第1ロータリーエンコーダー26が取り付けられる。第1ロータリーエンコーダー26はガイドローラー23の回転状態を検出することにより、搬送ベルト18によるラベル用紙103の搬送量を検出する。ここで、搬送モーター27は正方向および逆方向に駆動される。搬送モーター27が正方向に駆動されると、搬送機構17は、ラベル用紙103をロール紙収納部6から排紙口5に向かう第1搬送方向(第1方向)G1に搬送する。搬送モーター27が逆正方向に駆動されると、搬送機構17は、ラベル用紙103を排紙口5からロール紙収納部6に向かう第2搬送方向(第2方向)G2に搬送する。
ラベル検出器7はプラテンユニット16の後端部分に搭載されている。検出位置Aは、水平ベルト部分18aの後端部分であって、前後のピンチローラー25のうちの後側のピンチローラー25の後方に設定される。ラベル検出器7は、搬送機構17によってラベル102が第1搬送方向G1に搬送されているときに、検出位置Aを通過するラベル102を検出する。ラベル検出器7は、例えば、台紙101に形成されたブラックマークを光学的に検出するものとすることができる。また、ラベル検出器7は台紙101においてラベル102の間に位置するギャップ部分101aを光学的に検出するものとすることができる。ギャップ部分101aを検出する場合、プリンター1は、上流側のラベル102の先端をラベル102の位置として把握する。
ロール紙収納部6には媒体供給機構30が配置される。媒体供給機構30は、ロール紙100の紙芯100aを保持するロール紙装着軸31と、ロール紙装着軸31を回転させるための給紙モーター32を備える。給紙モーター32はPWM駆動され、その駆動力は輪列33を介してロール紙装着軸31に伝達される。給紙モーター32が駆動されてロール紙装着軸31が回転すると、ロール紙装着軸31に装着されたロール紙100はロール紙装着軸31と一体に回転する。
搬送路8におけるロール紙収納部6と搬送機構17の間には、ラベル用紙103に作用する張力の変動に追従して移動可能なテンションレバー34が配置される。テンションレバー34は、下端部分をラベル用紙103のプリンター幅方向Xと平行に延びる回転中心軸O回りを回転可能に支持されたレバー部34aと、レバー部34aの上端部分に回転可能に取り付けられたローラー部34bを備える。
レバー部34aの回転中心軸Oの近傍の部位には弦巻バネ35が配置される。テンションレバー34は弦巻バネ35によってローラー部34bが後方に移動する方向に付勢されている。すなわち、テンションレバー34は弦巻バネ35によってラベル用紙103に張力を付与する方向に付勢されている。ここで、ロール紙収納部6に収納されたロール紙100から上方に向かって引き出されたラベル用紙103は、ローラー部34bに架け渡され、当該ローラー部34bに沿って前方に湾曲させられた後に、検出位置Aおよび印刷位置Bを経由するようにセットされる。
レバー部34aの回転中心軸Oの近傍の部位には、テンションレバー34(レバー部34a)の移動位置を検出する第2ロータリーエンコーダー36が配置されている。第2ロータリーエンコーダー36からはテンションレバー34の移動位置が出力される。
ここで、テンションレバー34は、レバー部34aが垂直に近い状態まで起立する緊張側限界位置34Aと、レバー部34aが後方に傾斜した姿勢となる弛み側限界位置34Bの間を移動する。緊張側限界位置34Aは弛み側限界位置34Bよりも前方に位置する。緊張側限界位置34Aと弛み側限界位置34Bの間の中央には目標位置34Cが設けられる。図2に示す状態では、テンションレバー34は目標位置34Cに配置される。目標位置34Cはラベル用紙103の搬送中にテンションレバー34を配置する目標である。
(制御系)
図3はプリンター1の制御系の主要部分を示す概略ブロック図である。図3に示すように、プリンター1の制御系はCPUおよびROM、RAMなどのメモリーを備える制御部40を中心に構成される。制御部40には外部の機器との間を通信可能に接続する通信部41が接続される。また、制御部40の入力側にはラベル検出器7、第1ロータリーエンコーダー26および第2ロータリーエンコーダー36が接続される。制御部40の出力側には、印刷ヘッド2、昇降モーター9、キャリッジモーター13、搬送モーター27、および、給紙モーター32が不図示のドライバーを介して接続される。
制御部40は、印刷準備動作制御部42、ヘッド移動制御部43、経過時間計測部44、搬送制御部45、搬送距離取得部46、判定部47、印刷制御部48、待機状態復帰部49、定期フラッシング制御部50、給紙モーター駆動制御部51を備えている。
印刷準備動作制御部42は、外部の機器から印刷データが供給されると、メンテナンス位置Dに配置された印刷ヘッド2を駆動して、印刷ヘッド2からインク滴を吐出するフラッシングを行う。なお、フラッシングに際してキャップ15が印刷ヘッド2のインクノズル面2aを覆っている場合には、印刷準備動作制御部42は昇降モーター9を駆動して昇降機構を駆動し、キャップ15を離間位置に配置する。また、印刷準備動作制御部42は、フラッシングと並行して搬送モーター27を逆方向に駆動して搬送機構17を駆動し、待機位置Cに配置されているラベル用紙103を第2搬送方向(第2方向)G2に固定搬送量搬送するための固定搬送量搬送動作を行う。固定搬送量は、ラベル用紙103を待機位置Cと検出位置Aの間の第1距離L1(図2参照)以上搬送する搬送量である。
ヘッド移動制御部43は、印刷準備動作制御部42によって実行される印刷ヘッド2のフラッシングが終了すると、キャリッジモーター13を駆動してヘッド移動機構14を駆動し、印刷ヘッド2をメンテナンス位置Dから印刷位置Bに移動させる。また、ヘッド移動制御部43は、印刷データの印刷が終了すると、ヘッド移動機構14を駆動して印刷ヘッド2を印刷位置Bからメンテナンス位置Dに移動させる。また、ヘッド移動制御部43は昇降モーター9を駆動してメンテナンス位置Dに配置された印刷ヘッド2のインクノズル面2aをキャップ15で被う。
経過時間計測部44は、メンテナンス位置Dでフラッシングが行われると、フラッシングの終了時点からの経過時間の計測を開始する。
搬送制御部45は、ヘッド移動制御部43によって印刷ヘッド2が印刷位置Bに配置されると、搬送モーター27を正方向に駆動して搬送機構17を駆動し、ラベル用紙103を第1搬送方向G1に搬送する。
搬送距離取得部46は、ラベル用紙103の第1搬送方向G1への搬送距離を取得する。すなわち、搬送距離取得部46には第1ロータリーエンコーダー26からの出力信号が入力されており、搬送距離取得部46はこの出力信号に基づいて搬送機構17によって第1搬送方向G1へ搬送されるラベル用紙103の搬送距離を算出して取得する。
判定部47は、ラベル検出器7によってラベル102が検出されると、フラッシングの終了時点からラベル102に印刷位置Bで印刷が施されるまでの予想経過時間が予め設定した制限時間を超えるか否かを判定する。本例では、判定部47は、検出位置Aにおけるラベル102の検出時点で搬送距離取得部46が取得している搬送距離が予め設定した許容距離を超える場合に、予想経過時間が制限時間を超えると判定する。ここで、制限時間は、インクノズルに目詰まりが発生する可能性を低く抑えることができる時間に設定される。また、許容距離は、制限時間内にラベル用紙103を第1搬送方向G1に搬送可能な距離である。詳細には、制限時間は、メンテナンス位置でのフラッシングの終了時点から、印刷位置Bでラベル102上への紙上フラッシングが開始されるまでの時間である。
より具体的には、許容距離は、制限時間、印刷ヘッド2がメンテナンス位置Dから移動して印刷位置Bに配置されるまでに必要な印刷準備時間、ラベル用紙103の搬送速度、および、検出位置Aと印刷位置Bとの間の第2距離L2(図2参照)に基づいて算出される。本例では、搬送モーター27の駆動を開始してから、当該搬送モーター27が定速駆動されるまでの加速時間を考慮して、許容距離が算出される。
すなわち、制限時間をpt、印刷準備時間をrt、搬送速度をv、加速時間をat、加速時間の間にラベル用紙103が搬送される加速時間搬送距離をal、第2距離をL2とすると、許容距離plは、以下の式(1)で表される。ここで、制限時間ptは予め設定された時間である。印刷準備時間rt、搬送速度v、加速時間at、加速時間搬送距離alはプリンター1の動作に基づいて予め取得可能な値である。第2距離L2は予め把握可能な距離である。
pl=(pt−rt−at)×v+al)−L2 ・・(1)
印刷制御部48は、予想経過時間が制限時間以下であると判定部47が判定した場合に、搬送モーター27を駆動して搬送機構17によるラベル用紙103の第1搬送方向G1への搬送を継続する。また、印刷制御部48は、ラベル用紙103の第1搬送方向G1への搬送と並行して印刷ヘッド2を駆動し、印刷位置Bを通過するラベル102に印刷を施す。さらに、印刷制御部48は、印刷と並行して印刷ヘッド2からラベル102にインク滴を吐出させる紙上フラッシングを行う。
ここで、印刷制御部48は、外部の機器から供給された印刷データと、印刷ヘッド2の各インクノズルからインク滴を吐出させるフラッシングパターンとを合成し、合成により得られた合成印刷データを印刷することにより、紙上フラッシングを行う。フラッシングパターンは、予めROMなどのメモリーに記憶保持されている。
待機状態復帰部49は、予想経過時間が制限時間を超えていると判定部47が判定した場合に、ラベル102への印刷の開始を中断する。また、待機状態復帰部49は、キャリッジモーター13を駆動してヘッド移動機構14により印刷ヘッド2を印刷位置Bからメンテナンス位置Dに移動させる。さらに、待機状態復帰部49は、メンテナンス位置Dに移動した印刷ヘッド2を駆動してフラッシングを行う。また、待機状態復帰部49は、予想経過時間が制限時間を超える場合には、搬送モーター27を正方向に駆動して搬送機構17を駆動し、ラベル用紙103を第1搬送方向G1に搬送して、待機位置Cに配置する。
定期フラッシング制御部50は、経過時間計測部44が計測している経過時間が予め設定した設定経過時間を超える毎にメンテナンス位置Dで印刷ヘッド2を駆動してフラッシングを行う。例えば、設定経過時間を超えたときに印刷ヘッド2がメンテナンス位置Dに配置されている場合には、定期フラッシング制御部50は、設定経過時間の経過と同時に印刷ヘッド2を駆動してフラッシングを開始する。また、例えば、設定経過時間を超えたときに印刷ヘッド2が印刷位置Bにある場合には、定期フラッシング制御部50は、印刷中のラベル102への印刷が終了した後にキャリッジモーター13を駆動し、これによりヘッド移動機構14を駆動して印刷ヘッド2をメンテナンス位置Dに移動させて、フラッシングを行う。
給紙モーター駆動制御部51は、搬送モーター27が駆動されて搬送機構17によってラベル用紙103が搬送される際に、テンションレバー34を目標位置34Cに配置するように給紙モーター32をフィードバック制御する。より具体的には、給紙モーター駆動制御部51には、第2ロータリーエンコーダー36からの出力信号が入力されており、給紙モーター駆動制御部51は、この出力信号に基づいてテンションレバー34の目標位置34Cに対する位置偏差を一定周期で取得する。そして、給紙モーター駆動制御部51は、逐次に取得される位置偏差に基づいて給紙モーター32をPID制御してロール紙100を回転させ、これによりロール紙100からのラベル用紙103の繰り出しまたはロール紙100へのラベル用紙103の巻き取りを行って、テンションレバー34を目標位置34Cに位置させる。
(印刷動作)
次に、図4乃至図6を参照してプリンター1の印刷動作を説明する。図4は印刷動作のフローチャートである。図5は固定搬送量搬送動作が正常に行われた場合の説明図である。図6は固定搬送量搬送動作が正常に行われなかった場合の説明図である。
まず、プリンター1は、外部の機器からの印刷データの供給を待つ待機状態となっている。待機状態では、ラベル用紙103は、検出位置A、印刷位置Bを経由するようにして搬送路8に沿ってセットされている。また、待機状態では、ラベル用紙103は待機位置Cに配置されている。ラベル用紙103が待機位置Cに配置された状態では、図5(a)および図6(a)に示すように、次の印刷の対象となるラベル102(1)の下流のギャップ部分101aが待機位置Cに位置している。さらに、待機状態では、印刷ヘッド2はメンテナンス位置Dに配置されており、キャップ15によりそのインクノズル面2aが覆われた状態となっている。
ここで、印刷データが供給されると、印刷準備動作制御部42はキャップ15を離間位置に配置してフラッシングを行う(ステップST1)。また、印刷準備動作制御部42は固定搬送量搬送動作を行う(ステップST2)。フラッシングと固定搬送量搬送動作は部分的に並行して行われる。
フラッシングが終了すると、ヘッド移動制御部43は、印刷ヘッド2をメンテナンス位置Dから印刷位置Bに移動させる(ステップST3)。また、フラッシングが終了すると、経過時間計測部44はフラッシングの終了時点からの経過時間の計測を開始する。
ここで、固定搬送量搬送動作を行った後に印刷ヘッド2をメンテナンス位置Dから印刷位置Bに移動させた時点で、ラベル用紙103は、図5(b)に示す状態または図6(b)に示す状態となる。
図5(b)に示す状態は、固定搬送量搬送動作が正常に行われた場合のラベル用紙103の状態である。すなわち、ラベル紙103は第1距離L1よりも長い固定搬送量だけ第2搬送方向G2に搬送されており、この結果、印刷対象のラベル102(1)は検出位置Aよりも第1搬送方向G1の上流側(第2搬送方向G2の下流側)に位置する。図6(b)に示す状態は、固定搬送量搬送動作が行われているときに、ユーザーがラベル用紙103をプリンターの前方(第1搬送方向G1)に引っ張るなどしており、固定搬送量搬送動作が正常に行われなかった場合のラベル用紙103の状態である。この場合には、ラベル紙103の第2搬送方向G2への搬送量は固定搬送量を下回る。この結果、印刷対象のラベル102(1)の先端は、検出位置Aよりも第1搬送方向G1の下流側(第2搬送方向G2の上流側)に位置する。
印刷ヘッド2が印刷位置Bに配置されると、搬送制御部45はラベル用紙103を第1搬送方向G1に搬送する(ステップST4)。ここで、ラベル用紙103が第1搬送方向G1に搬送されると、搬送距離取得部46によってラベル用紙103の搬送量が取得される。
その後、図5(c)または図6(c)に示すように、ラベル102が検出位置Aに達すると、ラベル検出器7によりラベル102が検出される(ステップST5)。ここで、ラベル102の検出が印刷データの供給後の1回目の検出であった場合には(ステップST6:YES)、判定部47は、フラッシングの終了時点から検出したラベル102に印刷位置Bで印刷が施されるまでの予想経過時間が予め設定した制限時間を超えるか否か判定する。すなわち、判定部47は、式(1)により算出される許容距離plと、搬送距離取得部46が取得している搬送距離を比較することにより、予想経過時間が制限時間を超えるか否か判定する(ステップST7)。
ステップST5において、図5(c)に示す状態でラベル102が検出されている場合には、固定搬送量搬送動作が正常に行われる。従って、搬送距離取得部46が取得している搬送距離M1は、許容距離plよりも短い。従って、判定部47は予想経過時間が制限時間以下であると判断する(ステップST7:YES)。
この場合には、図5(d)に示すように、印刷制御部48はラベル用紙103の第1搬送方向G1への搬送を継続し、印刷位置Bにおいてラベル102(1)に印刷を行うとともに、印刷と並行して印刷ヘッド2からラベル102にインク滴を吐出させる紙上フラッシングを行う(ステップST8)。ここで、印刷データが複数枚のラベル102を印刷するものである場合には(ステップST9:YES)、ステップST5、ステップST6、ステップST8の動作がこの順番で繰り返される。なお、複数枚のラベル102を印刷している途中で、経過時間計測部44が計測している経過時間が設定経過時間を超える場合には、定期フラッシング制御部50は、ステップST9からステップST5に移行する間に、割り込み処理として、印刷ヘッド2をメンテナンス位置Dに移動させてフラッシングを行う。
その後、印刷データの印刷が終了すると(ステップST9:NO)、待機状態復帰部49は、ラベル用紙103を第1搬送方向G1に搬送して、待機位置Cに配置する(ステップST10)。また、ヘッド移動制御部43は、ヘッド移動機構14を駆動して印刷ヘッド2を印刷位置Bからメンテナンス位置Dに移動させる。印刷ヘッド2がメンテナンス位置Dに移動すると、キャップ15により印刷ヘッド2のインクノズル面が被われて、印刷動作が終了する(ステップST11、ステップST12)。
一方、ステップST5において、図6(c)に示す状態でラベル102が検出された場合には、固定搬送量搬送動作が正常に行われず、ラベル検出器7によって検出されたラベル102は、印刷データの供給時に印刷対象としていたラベル102(1)の次のラベル102(2)となる。従って、ラベル検出器7によってラベル102(2)が検出されるまでの間にラベル1枚分の長さ寸法に近い搬送距離M2だけラベル用紙103が搬送される。この場合に、本例では、搬送距離M2は許容距離plを超える距離となる。従って、判定部47は予想経過時間が制限時間を超えていると判断する(ステップST7:NO)。
この場合には、待機状態復帰部49はラベル102への印刷の開始を中断する。また、待機状態復帰部49は、図6(d)に示すように、ラベル用紙103を第1搬送方向G1に搬送して、待機位置Cに配置する(ステップST10)。すなわち、ラベル102(1)とラベル102(2)の間のギャップ部分101aを待機位置Cに位置させる。さらに、待機状態復帰部49は印刷ヘッド2を印刷位置Bからメンテナンス位置Dに移動させる(ステップST11)。これにより、プリンター1は印刷データが供給される前の待機状態と同様の状態に復帰する。
その後、予想経過時間が制限時間を超えていると判断されている(フラッシング経過時間判定NG)場合には(ステップST12:YES)、印刷データの印刷を再開するために、ステップST1のフラッシングから印刷動作が再開される。
本例によれば、予想経過時間が制限時間を超えており、印刷ヘッド2のインクノズルに目詰まりが発生している可能性がある場合には、そのまま印刷が行われてしまうことが回避される。従って、印刷品質が低下することを抑制できる。なお、図5および図6は、印刷処理が完了したラベル用紙部分がない待機状態の場合を示しているが、印刷処理が完了したラベル用紙部分が切断等されずに待機状態とした場合でも本例を適用できる。
(その他の実施の形態)
上記の例では、判定部47は搬送距離と許容距離に基づいて予想経過時間が制限時間を超えるか否かを判断しているが、ラベル102の検出時点で計測されている経過時間と、第2距離L2、および、搬送機構17によるラベル用紙103の搬送速度に基づいて、予想経過時間が制限時間を超えるか否かを判断することもできる。この場合には、予想経過時間は、例えば、ラベル102の検出時点で計測されている経過時間と、第2距離L2を搬送速度で除算した値(検出位置Aから印刷位置Bまでラベル用紙103が搬送されるのにかかる時間)との和とすることができる。
なお、上記の例では、搬送機構17は搬送モーター27によって搬送ベルト18を駆動してラベル用紙103を搬送するものであるが、搬送機構17として、搬送モーター27によって搬送ローラーを駆動してラベル用紙103を搬送するものを採用してもよい。
1・・プリンター、2・・印刷ヘッド、2a・・インクノズル面、3・・プリンター筐体、3a・・前面、4・・操作部、5・・排紙口、6・・ロール紙収納部、7・・ラベル検出器、8・・搬送路、10・・キャリッジ、11・・キャリッジガイド軸、12・・キャリッジ駆動機構、13・・キャリッジモーター、14・・ヘッド移動機構、15・・キャップ、16・・プラテンユニット、16a・・プラテン面、17・・搬送機構、18・・搬送ベルト、18a・・水平ベルト部分、19・・ベルト駆動ローラー、23・・ガイドローラー、25・・ピンチローラー、26・・第1ロータリーエンコーダー、27・・搬送モーター、30・・媒体供給機構、31・・ロール紙装着軸、32・・給紙モーター、33・・輪列、34・・テンションレバー、34a・・レバー部、34b・・ローラー部、34A・・緊張側限界位置、34B・・弛み側限界位置、34C・・目標位置、35・・弦巻バネ、36・・第2ロータリーエンコーダー、40・・制御部、41・・通信部、42・・印刷準備動作制御部、43・・ヘッド移動制御部、44・・経過時間計測部、45・・搬送制御部、46・・搬送距離取得部、47・・判定部、48・・印刷制御部、49・・待機状態復帰部、50・・定期フラッシング制御部、51・・給紙モーター駆動制御部、100・・ロール紙、100a・・紙芯、101・・台紙、101a・・ギャップ部分、102・・ラベル、103・・ラベル用紙、A・・検出位置、B・・印刷位置、C・・待機位置、D・・メンテナンス位置、G1・・第1搬送方向(第1方向)、G2・・第2搬送方向(第2方向)、L1・・第1距離、L2・・第2距離、M1・M2・・搬送距離、O・・回転中心軸、al・・加速時間搬送距離、at・・加速時間、pl・・許容距離、pt・・制限時間、rt・・印刷準備時間、v・・搬送速度、X・・プリンター幅方向、Y・・プリンター前後方向

Claims (8)

  1. ロール紙から繰り出される長尺状の台紙の表面に一定間隔で剥離可能にラベルが貼り付けられたラベル用紙を搬送路に沿って搬送する搬送機構と、
    前記ラベルを検出するラベル検出器と、
    前記搬送路に沿って搬送される前記ラベル用紙に印刷する印刷位置と、前記搬送路から外れたメンテナンス位置との間を移動する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを制御して、前記メンテナンス位置に位置する前記印刷ヘッドからインク滴を吐出させるフラッシングと、前記印刷位置に位置する前記印刷ヘッドから前記インク滴を吐出させる印刷及び紙上フラッシングと、を実行させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記フラッシングを実行した後、前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置から前記印刷位置に移動させ、
    移動した前記印刷ヘッドが前記印刷位置に配置されたとき、前記搬送機構を駆動して前記ラベル用紙を、前記ロール紙から繰り出される第1方向に搬送させ、
    前記ラベル検出器により、前記第1方向に搬送される前記ラベル用紙の前記ラベルが検出されたとき、前記フラッシングの終了時点から、検出された前記ラベルへの前記印刷が開始されるまでの予想経過時間が、予め設定した制限時間を超えるか否かを判定し、
    前記予想経過時間が前記制限時間以下であると判定した場合に、前記搬送機構により前記第1方向へ搬送される前記ラベル用紙への前記印刷、及び前記紙上フラッシングを実行させ、
    前記予想経過時間が前記制限時間を超えていると判定した場合に、前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置に移動し、前記フラッシングを実行させる、ことを特徴とするプリンター。
  2. 請求項1において、
    前記制御部は、前記フラッシングが終了した後、当該フラッシングの終了時点からの経過時間の計測を開始し、
    前記予想経過時間は、前記ラベルが検出された時点で計測されている前記経過時間、前記ラベル検出器により前記ラベルが検出される検出位置と前記ラベルへの印刷が開始される印刷開始位置との間の距離、および、前記搬送機構による前記ラベル用紙の搬送速度に基づく時間であることを特徴とするプリンター。
  3. 請求項2において、
    前記制御部は、
    前記搬送機構による前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送距離を取得し、
    前記ラベルが検出された時点で、取得された前記搬送距離が予め設定した許容距離を超える場合に、前記予想経過時間が前記制限時間を超えると判定し、
    前記許容距離は、前記制限時間内に前記ラベル用紙が前記第1方向に搬送されることが可能な距離であり、前記制限時間、前記印刷ヘッドが前記メンテナンス位置から移動して前記印刷位置に配置されるまでの時間、前記ラベル用紙の搬送速度、および、前記検出位置と前記印刷開始位置との間の距離に基づく距離であることを特徴とするプリンター。
  4. 請求項1ないし3のいずれかの項において、
    前記制御部は、
    前記印刷の実行が完了した後、前記ラベル用紙の搬送を停止させて待機位置に配置させ、
    前記待機位置に前記ラベル用紙が配置された状態で、前記印刷を指示するデータを取得したとき、前記ラベル用紙を前記第1方向と逆の第2方向に搬送させるとともに、前記フラッシングを実行させることを特徴とする、ことを特徴とするプリンター。
  5. 請求項4において、
    前記制御部は、前記予想経過時間が前記制限時間を超えていると判定した場合に、前記搬送機構により前記ラベル用紙を前記第1方向に搬送して前記待機位置に配置させることを特徴とするプリンター。
  6. ロール紙から繰り出される長尺状の台紙の表面に一定間隔で剥離可能にラベルが貼り付けられたラベル用紙を搬送路に沿って搬送し、前記ラベルを検出するラベル検出器、及び前記搬送路に沿って搬送される前記ラベル用紙に印刷する印刷位置と、前記搬送路から外れたメンテナンス位置との間を移動する印刷ヘッドを備え、前記メンテナンス位置に位置する前記印刷ヘッドからインク滴を吐出するフラッシングと、前記印刷位置に位置する前記印刷ヘッドから前記インク滴を吐出する印刷、及び紙上フラッシングと、を実行するプリンターの制御方法であって、
    前記フラッシングを実行した後、前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置から前記印刷位置に移動し、
    移動した前記印刷ヘッドが前記印刷位置に配置されたとき、前記ラベル用紙を、前記ロール紙から繰り出される前記第1方向に搬送し、
    前記ラベル検出器により前記ラベルを検出し、
    前記第1方向に搬送される前記ラベル用紙の前記ラベルが検出されたとき、前記フラッシングの終了時点から、当該ラベルへの前記印刷が開始されるまでの予想経過時間が、予め設定した制限時間を超えるか否かを判定し、
    前記予想経過時間が前記制限時間以下であると判定した場合には、前記第1方向へ搬送される前記ラベル用紙への前記印刷、及び前記紙上フラッシングを実行し、
    前記予想経過時間が前記制限時間を超えていると判定した場合には、前記印刷ヘッドを前記メンテナンス位置に移動し、前記フラッシングを実行する、ことを特徴とするプリンターの制御方法。
  7. 請求項6において、
    前記フラッシングの終了時点からの経過時間の計測を開始し、
    前記予想経過時間を、前記ラベルを検出した時点で計測されている前記経過時間、前記ラベル検出器により前記ラベルが検出される検出位置と前記ラベルへの印刷が開始される印刷開始位置との間の距離、および前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送速度に基づいて取得することを特徴とするプリンターの制御方法。
  8. 請求項7において、
    前記制限時間、前記印刷ヘッドが前記メンテナンス位置から移動して前記印刷位置に配置されるまでの時間、前記ラベル用紙の搬送速度、および、前記検出位置と前記印刷開始位置との間の距離に基づいて、前記制限時間内に前記ラベル用紙を前記第1方向に搬送可能な距離である許容距離を算出し、
    前記ラベル用紙の前記第1方向への搬送開始時点からの前記ラベル用紙の搬送距離を取得し、
    前記ラベルの検出時点で前記搬送距離が前記許容距離を超える場合には、前記予想経過時間が前記制限時間を超えると判定することを特徴とするプリンターの制御方法。
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