以下、この発明を実施するための実施の形態を説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付して説明する。また、各構成が重なり合うか否かに関わらず、便宜上、図中では各構成を実線で示す。
実施の形態1.
この発明を実施するための実施の形態1に係る可動ホーム柵を、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図1(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図1(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図1(c)は図1(b)のAA断面を示している。なお、図1においては、後述するモーターやプーリー等の駆動部材の図示を省略している。
図1(a)〜(c)に示すように、この実施の形態に係る可動ホーム柵1は、扉2と、フレーム3と、を備える。扉2は例えばパイプ(パイプの内部が充填された棒であっても良い)で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。そして、フレーム3の下方の横パイプ3bの内部には、扉2の開閉方向に沿ってリニアガイドレール4が固定されている。また、扉2の下方の横パイプ2bには、リニアガイドベアリング5が固定されている。このリニアガイドベアリング5は、リニアガイドレール4に嵌合して扉2を支持しスライド移動させる。
なお、図1に示すフレーム3は横パイプ3bが上下2本の場合を示しているが、横パイプ3bは1本であっても良いし、図2に示すように3本以上であっても良い。図2は上から2番目の横パイプ3bにリニアガイドレール4を固定して扉2を支持する場合を示しているが、他の横パイプ3bで扉2を支持しても良いし、複数の横パイプ3bで扉2を支持しても良い。
また、横パイプ3bは扉2のパイプを完全に覆う必要はなく、強度や雨水による影響が問題とならない範囲で開口しても良い。
また、図1では下方の横パイプ3bにリニアガイドレール4を固定しているが、上方の横パイプ3bに固定しても良いし、上方と下方の双方の横パイプ3bにリニアガイドレール4を固定してもよい。同様に、リニアガイドベアリング5も、リニアガイドレール4の設置位置に対応するよう上方の横パイプ2bに設けても良いし、上下双方の横パイプ2bに設けても良い。
また、扉2にカムフォロアやローラーや摺動体を設け、このカムフォロアやローラーを横パイプ3b(図1では上方の横パイプ3b)に通すことにより、扉2の振動を抑制しても良い。
また、カムフォロアやローラーや摺動体を横パイプ3bに設けて、扉2の振動を抑制しても良い。
図3は、図1に駆動部材も図示した、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図3(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図3(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図3(c)は図3(b)のAA断面を示している。
図3(a)〜(c)に示すように、フレーム3の縦パイプ3aにはモーター6が設けられ、これに懸架するタイミングベルト7が横パイプ3bに沿うように設けられている。また、扉2の横パイプ2bの戸尻側にはタイミングベルト7との接合部2cを有し、モーター6及び2つのプーリー8に懸架したタイミングベルト7の回転に伴って、扉2が開閉する。また、扉2の上方の横パイプ2bの戸尻には振れ止め具9が設けられ、扉2の横パイプ2bの振動を防止している。なお、振れ止め具9は、例えばローラーで構成される。
また、ここでは縦パイプ3aにモーター6とプーリー8を設けているが、別の筐体や横パイプ2bに収めてもよく、タイミングベルト7も横パイプ2bの外に配置しても良い。
ここで、扉2の開閉動作について、もう少し詳細に説明する。
扉2が開くとは、扉2が列車の乗降口を開けるように列車の進行方向に沿ってスライド移動することを言い、扉2が閉まるとは、扉2が列車の乗降口を塞ぐように列車の進行方向に沿ってスライド移動することを言う。
図3では、タイミングベルト7が右へ回転すると、扉2に固定されたリニアガイドベアリング5が横パイプ3bのリニアガイドレール4を右側にスライドし、扉2が開く。同様に、タイミングベルト7が左へ回転すると、扉2に固定されたリニアガイドベアリング5が横パイプ3bのリニアガイドレール4を左側にスライドし、扉2が閉まる。
このように、本実施の形態1に係る可動ホーム柵1は、扉2とフレーム3とをパイプで構成し、扉2の横パイプ2bにリニアガイドベアリング5を、フレーム3の横パイプ3bにリニアガイドレール4を設けた。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
実施の形態2.
この発明を実施するための実施の形態2に係る可動ホーム柵を、図4を用いて説明する。
実施の形態1では、扉2にリニアガイドベアリング5を設け、フレーム3にリニアガイドレール4を設ける場合を示したが、この実施の形態2では、扉2にリニアガイドレール4を設け、フレーム3にリニアガイドベアリング5を設ける点が異なる。
図4は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図4(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図4(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図4(c)は図4(b)のAA断面を示している。なお、図4ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図4(a)〜(c)に示すように、扉2はパイプ又は棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。そして、扉2の下方のパイプには、扉2の開閉方向に沿ってリニアガイドレール4が固定されている。また、フレーム3の下方の横パイプ3bの内部には、リニアガイドレール4に嵌合して扉2を支持しスライド移動させる、リニアガイドベアリング5が固定されている。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、実施の形態1と同様に、横パイプ3bの本数、リニアガイドレール4をどの横パイプ3bに固定するか等は、任意に決めて良い。また、複数ある横パイプ3bの一部は実施の形態2に記載の支持方法とし、他の横パイプ3bでは実施の形態1に記載の支持方法として、扉2を支持することもできる。
また、扉の戸尻側はすべて横パイプ3bに収納されていなくても良く、扉の戸尻側が横パイプ3bの戸尻側より飛び出していても良い。
また、扉2にカムフォロアやローラーを設け、このカムフォロアやローラーを横パイプ3b(図1では上方の横パイプ3b)の内面に沿って移動させることにより、扉2の振動を抑制しても良い。
また、カムフォロアやローラーや摺動体を横パイプ3bに設けて、扉2の振動を抑制しても良い。
このように、本実施の形態2に係る可動ホーム柵1は、扉2とフレーム3とをパイプで構成し、扉2の横パイプ2bにリニアガイドレール4を、フレーム3の横パイプ3bにリニアガイドベアリング5を設けた。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
実施の形態3.
この発明を実施するための実施の形態3に係る可動ホーム柵を、図5を用いて説明する。
実施の形態1,2では、リニアガイドレール4とリニアガイドベアリング5を用いて扉2を支持する場合を説明したが、この実施の形態3では、扉2の戸尻にローラー10を設け、フレーム3の横パイプ3bをリニアガイドレール4の代替とする点が異なる。
図5は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図5(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図5(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図5(c)は図5(b)のAA断面を示している。なお、図5ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図5(a)〜(c)に示すように、扉2の上下の横パイプ2bの戸尻には、それぞれ4つ又は6つのローラー10が設けられている。また、図5(c)に示すように、扉2の上方の横パイプ2bでは、戸先側のローラー10と戸尻側のローラー10とが重なるように設けられている。一方、扉2の下方の横パイプ2bでは、上方の横パイプ2bと同様のローラー10に加え、これらのローラー10とほぼ垂直になるようなローラー10が設けられている。これにより、扉2の上方の横パイプ2bは縦方向の振動を抑制し、扉2の下方の横パイプ2bは縦横の振動を抑制することができる。
また、フレーム3の下方の横パイプ3bの戸先側には、扉2の荷重を支えるローラー10a(補助ローラー)が設けられている。
なお、図5では扉2の上下の横パイプ2bそれぞれにローラー10を設けているが、扉2の振動が少ない場合は、扉2のいずれか一方の横パイプ2bにのみローラー10を設けてもよい。また、それぞれのローラー10の設置位置は、扉2の振動の度合いに応じて任意の向きに変更できる。
また、カムフォロワや摺動体をローラー10の代わりに用いてもよい。
また、カムフォロワやローラーや摺動体を横パイプ3bに設けて、扉2の振動を抑制しても良い。
また、図示はしていないが、実施の形態1と同様に、フレーム3の縦パイプ3aにはモーター6が設けられ、これに懸架するタイミングベルト7が横パイプ3bに沿うように設けられている。また、扉2の横パイプ2bの戸尻側にはタイミングベルト7との接合部2cを有し、モーター6及び2つのプーリー8に懸架したタイミングベルト7の回転に伴って、扉2が開閉する。
タイミングベルト7が右へ回転すると、扉2に固定されたローラー10が横パイプ3bの内面をガイドレールとして右側に転動(移動)し、扉2が開く。同様に、タイミングベルト7が左へ回転すると、扉2に固定されたローラー10が横パイプ3bの内面をガイドレールとして左側に転動(移動)し、扉2が閉まる。
なお、実施の形態1と同様に、横パイプ3bの本数、ローラー10をどの横パイプ3bに設置するか、を任意に決めて良い。また、複数ある横パイプ3bの一部は実施の形態3に記載の支持方法とし、他の横パイプ3bでは実施の形態1または2に記載の支持方法とするなど、任意の組合せで扉2を支持することもできる。
このように、本実施の形態3に係る可動ホーム柵1は、扉2を構成する横パイプ2bの戸尻側にローラー10を設け、このローラー10がフレーム3の横パイプ3bの内面を移動するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態3では、横パイプ3bをガイドレールとして用いることができるため、別途リニアガイドレール4を設ける場合に比べて、コストを低減できる。
また、この実施の形態3では、ローラー10を用いるため、縦方向または横方向に扉が振動するのを抑制できる。
実施の形態4.
この発明を実施するための実施の形態4に係る可動ホーム柵を、図6を用いて説明する。
実施の形態1,2では、リニアガイドレール4とリニアガイドベアリング5を用いて扉2を支持する場合を説明したが、この実施の形態4では、扉2の戸尻側にブッシュ11を設け、フレーム3の横パイプ3bをリニアガイドレール4の代替とする点が異なる。
図6は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図6(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図6(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図6(c)は図6(b)のAA断面を示している。なお、図6ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図6(a)〜(c)に示すように、扉2の上下の横パイプ2bの戸尻には、それぞれブッシュ11が設けられている。
また、図示はしていないが、実施の形態1と同様に、フレーム3の縦パイプ3aにはモーター6が設けられ、これに懸架するタイミングベルト7が横パイプ3bに沿うように設けられている。また、扉2の横パイプ2bの戸尻側にはタイミングベルト7との接合部2cを有し、モーター6及び2つのプーリー8に懸架したタイミングベルト7の回転に伴って、扉2が開閉する。
タイミングベルト7が右へ回転すると、扉2に固定されたブッシュ11が横パイプ3bの内面を右側に移動し、扉2が開く。同様に、タイミングベルト7が左へ回転すると、扉2に固定されたブッシュ11が横パイプ3bの内面をガイドレールとして左側に移動し、扉2が閉まる。ブッシュ11には、無給油型など種々のタイプがあるが、いずれも比較的小さな抵抗で横パイプ3bの内面を摺動することができる。
なお、図6では扉2の上下の横パイプ2bそれぞれにブッシュ11を設けているが、扉2の長さや形状に合わせて、いずれか一方の横パイプ2bにのみブッシュ11を設けても良い。また、扉2のある横パイプ2bはリニアガイドレール4とリニアガイドベアリング5で支持および案内し、扉2の他の横パイプ2bはローラー10で案内するなどのように、実施の形態1〜4に示した各種の支持手段を自由に組合せることもできる。
また、一部の横パイプ2bにブッシュ11を設け、他の横パイプ2bには振動防止のカムフォロア等を設けるようにしても良い。
また、カムフォロアやローラーや摺動体を横パイプ3bに設けて、扉2の振動を抑制しても良い。
このように、本実施の形態4に係る可動ホーム柵1は、扉2を構成する横パイプ2bの戸尻にブッシュ11を設け、このブッシュ11がフレーム3の横パイプ3bの内面を移動するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態4では、横パイプ3bをガイドレールとして用いることができるため、別途リニアガイドレール4を設ける場合に比べて、コストを低減できる。
実施の形態5.
この発明を実施するための実施の形態5に係る可動ホーム柵を、図7を用いて説明する。
実施の形態1では、上方の横パイプ2bの戸尻に振れ止め具9を設ける場合を説明したが、この実施の形態5では、扉2の上方の横パイプ2bの戸尻側の外周にパイプ摺動部12を扉2のスライド移動をガイドする点が異なる。
図7は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図7(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図7(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図7(c)は図7(b)のAA断面を示している。なお、図7ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図7(a)〜(c)に示すように、扉2の上方の横パイプ2bの戸尻側の外周には、樹脂製のパイプ摺動部12が設けられている。
また、図示はしていないが、実施の形態1と同様に、フレーム3の縦パイプ3aにはモーター6が設けられ、これに懸架するタイミングベルト7が横パイプ3bに沿うように設けられモーター6及びプーリー8に懸架したタイミングベルト7の回転に伴って、扉2が開閉する。このとき、パイプ摺動部12は扉2のスライド移動を補助するため、扉2は実施の形態1よりも滑らかにスライド移動できる。
また、摺動体を横パイプ3bに設けて、扉2をスライドしても良い。
また、実施の形態1と同様にモーターやプーリーは縦パイプ3aとは別の筐体に収めても良い。
このように、本実施の形態5に係る可動ホーム柵1は、扉2を構成する横パイプ2bの戸尻の外周にパイプ摺動部12を設け、このパイプ摺動部12がフレーム3の横パイプ3bの内面を摺動し、扉2の横パイプ2bのスライド移動をガイドするようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態5では、パイプ摺動部12を介して扉2の横パイプ2bとフレーム3の横パイプ3bが摺動するため、扉2をより滑らかにスライド移動できる。
実施の形態6.
この発明を実施するための実施の形態6に係る可動ホーム柵を、図8を用いて説明する。
実施の形態1では、タイミングベルト7を2つのプーリー8に懸架し、下方の横パイプ3bの内部で回転させる場合を示したが、この実施の形態6では、タイミングベルト7を4つのプーリー8に懸架し、タイミングベルト7をそれぞれ別の横パイプ3bに通す点が異なる。
図8は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図8(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図8(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図8(c)は図8(b)のAA断面を示している。
図8(a)〜(c)に示すように、フレーム3の2本の縦パイプ3aの間には、3本の横パイプ3bがほぼ水平に渡されている。また、図8(a)及び(b)に示すように、一方の縦パイプ3aにモーター6が設けられ、上から2番目と3番目の横パイプ3bに沿うようにタイミングベルト7が設けられている。このタイミングベルト7は、モーター6及び4つのプーリー8に懸架している。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、ここでは実施の形態1を元に説明したが、実施の形態2〜5の支持手段とこの実施の形態6で説明した駆動手段を組合せることもできる。また、実施の形態1と同様にモーター6やプーリー8は縦パイプ3aとは別の筐体や横パイプ3bに収めてもよい。
このように、本実施の形態6に係る可動ホーム柵1は、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、本実施の形態6に係る可動ホーム柵1は、フレーム3の太さに応じて、図8とは異なる位置のプーリー8に対応するようモーター6を設置することができる。
実施の形態7.
この発明を実施するための実施の形態7に係る可動ホーム柵を、図9を用いて説明する。
実施の形態1,6では、輪状のタイミングベルト7を用いて扉2を開閉させる場合を示したが、この実施の形態7では、扉2を構成する横パイプ2bの戸先と戸尻のそれぞれにタイミングベルト7の端部を固定して扉2を開閉させる点が異なる。
図9は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図9(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図9(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図9(c)は図9(b)のAA断面を示している。
図9(a)〜(c)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
扉2の下方の横パイプ2bには、扉2の開閉方向に沿ってリニアガイドレール4が固定されている。また、フレーム3の下方の横パイプ3bの内部には、リニアガイドベアリング5が固定されている。このリニアガイドベアリング5は、リニアガイドレール4に嵌合して扉2を支持し、スライド移動させる。
扉2の下方の横パイプ2bには、さらに、戸先と戸尻の端部にタイミングベルト7の端部がそれぞれ固定されている。縦パイプ3aには、プーリー7付きのモーター6と、アイドラー13とが設けられ、このタイミングベルト7は、プーリー7とアイドラー13とに懸架している。そして、モーター6が回転すると、タイミングベルト7のプーリー7及びアイドラー13との接合点が移動し、扉2が開閉する。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、ここでは扉2の下方の横パイプ2bにタイミングベルト7を固定する場合を説明したが、扉2の他の横パイプ2bに固定しても良い。また、ここでは実施の形態1を元に説明したが、実施の形態2〜5の支持手段とこの実施の形態7で説明した駆動手段を自由に組合せることもできる。
また、実施の形態1と同様にモーター6やプーリー8は縦パイプ3aとは別の筐体や横パイプ3bに収めてもよい。
このように、本実施の形態7に係る可動ホーム柵1は、タイミングベルト7の端部を扉2の戸先と戸尻に固定し、フレーム3aに設けたプーリー8とアイドラー13とに懸架させ、モーター6の回転に伴って扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
実施の形態8.
この発明を実施するための実施の形態8に係る可動ホーム柵を、図10を用いて説明する。
実施の形態1,6,7では、タイミングベルト7を用いて扉2を開閉させる場合を示したが、この実施の形態8では、ボールねじ14及びナットブラケット15を用いて扉2を開閉させる点が異なる。
図10は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図10(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図10(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図10(c)は図10(b)のAA断面を示している。
図10(a)〜(c)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
扉2の下方の横パイプ2bには、扉2の開閉方向に沿ってリニアガイドレール4が固定されている。また、フレーム3の下方の横パイプ3bの内部には、リニアガイドベアリング5が固定されている。このリニアガイドベアリング5は、リニアガイドレール4に嵌合して扉2を支持し、スライド移動させる。
フレーム3の下方の横パイプ3bの内部にはモーター6に連結されたボールねじ14が配置され、扉2の下方の横パイプ2bの戸尻にはこのボールねじ14に組み込まれたナットブラケット15が固定されている。そして、モーター6が回転すると、これに連結したボールねじ14が回転し、ナットブラケット15が左右に移動して扉2が開閉する。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、ここではフレーム3の下方の横パイプ3bにボールねじ14を配置し、扉2の下方の横パイプ2bにナットブラケット15を固定する場合を説明したが、フレーム3の他の横パイプ3bや扉2の他の横パイプ2bであっても良い。また、ここでは実施の形態1を元に説明したが、実施の形態2〜5の支持手段とこの実施の形態7で説明した駆動手段を自由に組合せることもできる。
また、実施の形態1と同様にモーター6を縦パイプ3aとは別の筐体や横パイプ3bに収めてもよい。
このように、本実施の形態8に係る可動ホーム柵1は、フレーム3の横パイプ3bにボールねじ14を配置し、扉2の横パイプ2bにナットブラケット15を固定し、モーター6の回転に伴って扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態8に係る可動ホーム柵1は、フレーム3の横パイプ3bの内側を簡単な構造で扉2をスライド移動させることができる。
実施の形態9.
この発明を実施するための実施の形態9に係る可動ホーム柵を、図11を用いて説明する。
実施の形態1,6,7では、タイミングベルト7を用いて扉2を開閉させ、実施の形態8では、ボールねじ14及びナットブラケット15を用いて扉2を開閉させる場合を示したが、この実施の形態9では、プッシュプルチェーン16を用いて扉2を開閉させる点が異なる。
図11は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図11(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図11(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図11(c)は図11(b)のAA断面を示している。
図11(a)〜(c)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
扉2の下方の横パイプ2bには、扉2の開閉方向に沿ってリニアガイドレール4が固定されている。また、フレーム3の下方の横パイプ3bの内部には、リニアガイドレール4に嵌合して扉2を支持し、スライド移動させる、リニアガイドベアリング5が固定されている。
フレーム3の下方の横パイプ3bの内部には、プッシュプルチェーン16が設けられ、このプッシュプルチェーン16の一端は扉2の下方の横パイプ2bの戸尻に固定されている。また、フレーム3の内部には、モーター6の回転をプッシュプルチェーン16に伝達するスプロケット(歯車)17が設けられている。そして、モーター6が回転すると、スプロケット17を介してプッシュプルチェーン16が移動して扉2が開閉する。また、扉2の開放時に巻き取られたプッシュプルチェーン16は、扉2の横パイプ2bが挿通しない横パイプ3b(例えば、図11の最下段の横パイプ3b)に収納される。ここで、プッシュプルチェーン16とは、押したり引いたりすることが可能なチェーンをいう。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、ここではフレーム3の下方の横パイプ3bにプッシュプルチェーン16を設け、扉2の下方の横パイプ2bの戸尻に一端を固定する場合を説明したが、フレーム3の他の横パイプ3bに設けても良い。また、ここでは実施の形態1を元に説明したが、実施の形態2〜5の支持手段とこの実施の形態9で説明した駆動手段を適宜自由に組合せることもできる。
また、モーター6は縦パイプ3a内ではなく、別の筐体や横パイプ3b内に収めてもよく、扉2の開放時に巻き取られたプッシュプルチェーン16は図19(a)に示すように、スリットを設けた板に収納してもよい。
このように、本実施の形態9に係る可動ホーム柵1は、フレーム3の横パイプ3bにプッシュプルチェーン16を設け、扉2の下方の横パイプ2bの戸尻に一端を固定し、モーター6の回転に伴ってスプロケット17を介して扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態9に係る可動ホーム柵1は、フレーム3の内側にプッシュプルチェーン16を収納できるため、プッシュプルチェーン16収納用のスリット部材を別途設ける必要がなくコストを低減できる。
実施の形態10.
この発明を実施するための実施の形態10に係る可動ホーム柵を、図12を用いて説明する。
実施の形態1,6,7では、タイミングベルト7を用いて扉2を開閉させ、実施の形態8では、ボールねじ14及びナットブラケット15を用いて扉2を開閉させ、実施の形態9では、プッシュプルチェーン16を用いて扉2を開閉させる場合を示したが、この実施の形態10では、ピニオンギア18を用いて扉2を開閉させる点が異なる。
図12は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図12(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図12(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図12(c)は図12(b)のAA断面を示している。
図12(a)〜(c)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
扉2の下方の横パイプ2bには、扉2の開閉方向に沿ってラック19が固定されている。また、フレーム3の下方の横パイプ3bの内部には、モーター6の回転に連動して回動するピニオンギア18が設けられている。このピニオンギア18はラック19と噛み合い、扉2を開閉方向へスライド移動させる。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、ここでは扉2の下方の横パイプ2bにラック19を設ける場合を説明したが、扉2の他の横パイプ2bにラック19を固定し、フレーム3に設けたピニオンギア18と噛み合わせても良い。また、ここでは実施の形態1を元に説明したが、実施の形態2〜5の支持手段とこの実施の形態10で説明した駆動手段を適宜自由に組合せることもできる。
また、モーター6は縦パイプ3a内ではなく、別の筐体や横パイプ3b内に収めてもよい。
このように、本実施の形態10に係る可動ホーム柵1は、ピニオンギア18とラック19を噛み合わせて扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
実施の形態11.
この発明を実施するための実施の形態11に係る可動ホーム柵を、図13を用いて説明する。
実施の形態1〜10では、扉2の上下の横パイプ3bの間が空間の場合を示したが、この実施の形態11では、上下の横パイプ3bの間にパネルを配置した点が異なる。
図13は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図13(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図13(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図13(c)は図13(b)のAA断面を示している。なお、図13ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図13(a)〜(c)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
扉2の戸先側の輪形状部分(縦パイプ2a)には、板状のパネル20を支持するためのパネル支持体21が固定されている。また、フレーム3の戸先側の縦パイプ3aには、パネル20がスライド移動できるような開口が設けられ、上方の横パイプ3bの外側下面及び下方の横パイプ3bの外側上面には、パネル案内レール22がそれぞれ固定されている。そして、扉2のパネル支持体21に戸先側の一端が固定されたパネル20が、パネル案内レール22にガイドされ、扉2の開閉に伴ってスライド移動する。
なお、パネル20は板状の部材であれば良く、例えば、ガラスや金属やプラスチックで形成される。また、パネル案内レール22は、扉2の上下の横パイプ2bいずれか一方にのみ設け、このパネル案内レール22とパネル支持体21とで扉2を支持しても良い。
また、フレーム3の戸先側に、パネル20のスライド移動を円滑にするローラー10bを設けても良い。図13では下の横パイプ3bにのみローラー10bを設けているが、上の横パイプ3bのみに設けても良いし、双方の横パイプ3bに設けても良い。
また、パネル案内レール22はパネル20の全長を案内せずに、パネルの一部を案内してもよい。
また、パネルの戸尻側にローラー10を設けて、パネル案内レール22上をガイドさせてもよい。
また、フレーム3の戸先側の縦パイプ3aに開口部を設けず、パネル20と干渉しないように縦パイプ3aのホーム側または軌道側にずらしてパネル20を配置してもよい。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態11は、実施の形態1〜10と適宜自由に組合せることもできる。
このように、本実施の形態11に係る可動ホーム柵1は、パネル支持体21を介して扉2に固定したパネル20を、フレーム3に設けたパネル案内レール22にガイドさせて扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態11では、フレーム3の戸先側にローラー10bを設けることにより、パネル支持体21への負荷を抑え、比較的大きなパネル20の設置を可能とする。
また、この実施の形態11では、扉2の2本の横パイプ2b間にパネル20を設けることにより、プラットホームにいる乗客が軌道側に手や顔を出すのを抑制し、安全性を高めることができる。
実施の形態12.
この発明を実施するための実施の形態12に係る可動ホーム柵を、図14を用いて説明する。
実施の形態11では、フレーム3の横パイプ3bにパネル案内レール22を設けてパネル20を支持する場合を示したが、この実施の形態12では、扉2の横パイプ2bにパネル20を固定し、フレーム3の横パイプ3bに設けた開口部(スリット)をスライド移動させる点が異なる。
また、実施の形態11では、パネル20がスライド移動できるようにフレーム3の戸先側の縦パイプ3aに開口を設けたが、この実施の形態12では、フレーム3の横パイプ3bを縦パイプ3aに横付けした点も異なる。
図14は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図14(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図14(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図14(c)は図14(b)のAA断面を示している。なお、図14ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図14(a)〜(c)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にこの縦パイプ3aの側面にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
フレーム3の上方の横パイプ3bの下面及び下方の横パイプ3bの上面には、パネル20をガイドできるように、扉2の開閉方向に沿ってそれぞれ開口(スリット)が設けられている。パネル20は扉2に固定されており、扉2の開閉に伴って、パネル20は横パイプ3bの開口にガイドされてスライド移動する。
なお、実施の形態11と同様に、扉2の戸先側の輪形状部分に、パネル20を支持するためのパネル支持体21を設けても良い。また、横パイプ3bに開口を設ける代わりに、パネル案内レール22を設けても良い。また、パネル20は板状の部材であれば良く、例えば、ガラスや金属やプラスチックで形成できる。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態12は、実施の形態1〜10と適宜自由に組合せることもできる。また、フレーム3の横パイプ3bのうち、上方は本実施の形態12のように開口を設け、下方は実施の形態11のようにパネル案内レール22を設けても良い。
このように、本実施の形態12に係る可動ホーム柵1は、扉2に固定したパネル20を、フレーム3の縦パイプ3aの側面に固定した横パイプ3bの開口部にガイドさせ、扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態12では、フレーム3の横パイプ3bが縦パイプ3aの側面に固定されるため、縦パイプ3aにパネル20用の開口を設けることなくパネル20をスライド移動できる。
また、この実施の形態12では、フレーム3の横パイプ3bに開口を設けてパネル20をガイドするようにしたため、パネル案内レール22を取り付ける必要が無く、コストを低減できる。
また、この実施の形態12では、扉2の2本の横パイプ2b間にパネル20を設けることにより、プラットホームにいる乗客が軌道側に手や顔を出すのを抑制し、安全性を高めることができる。
実施の形態13.
この発明を実施するための実施の形態13に係る可動ホーム柵を、図15を用いて説明する。
これは、実施の形態7の変形例で、フレーム3の戸尻側に非常用の脱出口用フレームを設けた点が異なる。
図15は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図15(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図15(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。
図15(a)及び(b)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にこの縦パイプ3aの側面にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
フレーム3の戸尻には、非常時に脱出口を開放する脱出口用フレーム23が蝶番24で固定されている。脱出口用フレーム23も、フレーム3と同様に、中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、縦パイプ3aとほぼ平行に設けられた縦パイプ23aと、2本の縦パイプ23a間にほぼ水平に設けられた3本の横パイプ23bと、を備える。
図15では、フレーム3の上方の横パイプ3bと脱出口用フレーム23の一番上の縦パイプ23aの軸が一致するように固定され、フレーム3の下方の横パイプ3bと脱出口用フレーム23の上から二番目の横パイプ23bの軸が一致するように固定されている。
例えば、扉2の閉状態で乗客が可動ホーム柵1より軌道側に取り残される等の非常事態が発生した場合、乗客は脱出口用フレーム23をプラットホーム側に押し動かすことによってこれを回動させ、脱出口を作って避難することができる。なお、図示はしていないが、通常時に脱出口用フレーム23が使用されることが無いよう、脱出口用フレーム23には非常ボタンと連動したロックがかけられている。
その他の構成及び動作は、実施の形態7に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、ここでは横パイプ23bが3本の場合を説明したが、フレーム3と同様に、横パイプの数はこれに限るものではない。また、脱出口用フレーム23の横パイプ23bとフレーム3の横パイプ23bとは同軸上に設けず、扉2の開状態において、扉2の戸尻側をフレーム3に内包せず露出させても良い。また、この実施の形態13は、実施の形態1〜12と適宜自由に組合せることもできる。
また、ここでは脱出口用フレーム23が蝶番24でフレーム3に固定される場合を説明したが、脱出口用フレーム23を扉2の開閉方向にスライド移動させるようにしても良い。具体的には、脱出口用フレーム23の横パイプ23bとフレーム3の横パイプ3bの対応する横パイプ2bの軸を一致させる。脱出口用フレーム23をスライドして開放した際、横パイプ23bと横パイプ3bとは、入れ子状になる。
このように、本実施の形態13に係る可動ホーム柵1は、実施の形態6と同様に扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態13では、フレーム3の戸尻側に非常時に用いる脱出口用フレーム23を設けたため、扉2が閉鎖した後に乗客が軌道側に取り残された場合であっても、乗客を安全に避難させることができる。
また、この実施の形態13では、脱出口用フレーム23を扉2の開閉方向にスライド移動できるようにしたため、プラットホーム側に他の乗客が居ても、安全に脱出口用フレーム23を開放することができる。
実施の形態14.
この発明を実施するための実施の形態14に係る可動ホーム柵を、図16を用いて説明する。
これは、実施の形態1の変形例で、フレーム3にパネル20aを設けた点が異なる。
図16は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図16(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図14(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。なお、図16ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図16(a)及び(b)に示すように、扉2は例えばパイプや棒で構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3は中空形状の構造物(例えばパイプ)で構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にこの縦パイプ3aの側面にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。そして、横パイプ3bのプラットホーム側の側面には、パネル20aが固定されている。なお、パネル20aは板状の部材であれば良く、例えば、ガラスや金属やプラスチックで形成される。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態14は、実施の形態1〜13と適宜自由に組合せることもできる。
このように、本実施の形態14に係る可動ホーム柵1は、フレーム3の側面にパネル20aを設ける点以外は実施の形態1と同じ構成である。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態14では、フレーム3のプラットホーム側の側面にパネル20aを設けることにより、プラットホームにいる乗客が軌道側に手や顔を出すのを抑制し、安全性を高めることができる。
実施の形態15.
この発明を実施するための実施の形態15に係る可動ホーム柵を、図17及び図18を用いて説明する。
これは、実施の形態1の変形例で、フレーム3の縦パイプ3aをプラットホームに設けた取付け穴に埋設する点が異なる。
図17は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。この図17ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
実施の形態1〜14では説明を省略したが、フレーム3の縦パイプ3aは、プラットホームの床面に設けられた取付け穴25の上に据付プレートを埋設し、その据付プレートにボルトなどで固定していた。この実施の形態15では、図17に示すように、フレーム3の縦パイプ3aはプラットホームの床面に設けられた取付け穴25に直接埋設される。
また、図18に示すように、モーター6の電源や制御用ケーブルなどの配線を、フレーム3の縦パイプ3a及び横パイプ3bを構成するパイプに内包し、プラットホームの床下に設置した制御盤に接続することもできる。例えば、複数の可動ホーム柵1を連動して制御したい場合、床下配線ができるため、配線の複雑化を抑制できる。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態15は、実施の形態1〜14と適宜自由に組合せることもできる。
また、埋設した縦パイプ3aの揺れを防止するために縦パイプ3aにボルトを配置し取り付け穴に対して固定してもよい。
このように、本実施の形態15に係る可動ホーム柵1は、フレーム3の縦パイプ3aをプラットホームの取付け穴25に直接埋設される点以外は実施の形態1と同じ構成である。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態15では、フレーム3の縦パイプ3aがプラットホームの取付け穴25に直接埋設されるため、据付プレートが不要となり、さらに安価に可動ホーム柵を設置することができる。さらに、フレーム3aに床面と平行な荷重がかかる場合であっても、縦パイプ3aのプラットホームに埋設した部分の側面で荷重を負担するため、床面と平行な荷重への耐性が大きな可動ホーム柵1を得ることができる。
また、この実施の形態15では、制御用の配線をフレーム3のパイプに内包し、プラットホームの床下に設置された制御盤と接続するため、配線の複雑化を抑制できる。
実施の形態16.
この発明を実施するための実施の形態16に係る可動ホーム柵を、図19〜図22を用いて説明する。
この実施の形態では、実施の形態1に記載の可動ホーム柵1の縦パイプ3aに横パイプ3bをどのように取り付けるかを説明する。
図19は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図19(a)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図19(b)は図19(a)のAA断面を、図19(c)は図19(a)のBB断面を、それぞれ示している。
フレーム3の戸先側の縦パイプ3aと横パイプ3bは、例えば溶接などで固定されている。一方、フレーム3の戸尻側の縦パイプ3aと横パイプ3bは、取付け金具26で固定されている。また、2本の横パイプ3bの間には、扉2の開放時に巻き取られたプッシュプルチェーン16が収納されるパネルが設けられている。
取付け金具26は、横パイプ3bの外壁をリングで挟む形状をしており、扉2の開閉方向にスライド移動できる。図20は、図19(a)の可動ホーム柵1をプラットホームに取り付ける様子を上空から見た俯瞰図である。図20(a)はプラットホームの取付け穴25に取り付ける前の状態を、図20(b)は取付け穴25の上空に可動ホーム柵1を移動させて位置合わせをしている状態を、図20(c)は取付け金具26をスライドさせて取付け穴25に縦パイプ3aの位置をあわせた状態を、それぞれ示している。
図21も、図19(a)の可動ホーム柵1をプラットホームに取り付ける様子を上空から見た俯瞰図である。図21(a)はプラットホームの取付け穴25又は据付プレートの並びが可動ホーム柵1を取り付けたい位置とずれている状態を、図21(b)は取付け金具26をスライドさせて位置あわせを行った後の状態を、それぞれ示している。取付け金具26は、縦パイプ3aと横パイプ3bの間の距離も微調整できる。図21(a)では2枚の扉2の戸先がずれているが、図21(b)では合っていることが分かる。
図22は、図21の右端の縦パイプ3a周辺を拡大した図である。図22(a)は取付け金具26による調整前の状態を、図22(b)は取付け金具26による調整後の状態を、それぞれ示している。取付け金具26を横パイプ3bと垂直な方向に移動させることにより、縦パイプ3aと横パイプ3bとの距離を変更することができる。
なお、ここでは戸先側の横パイプ3bを溶接で固定する場合を説明したが、戸尻側と同様に取付け金具26で固定しても良い。
また、取り付け金具26はリング状でなくとも、縦パイプ3aに対して扉の進行方向に横パイプ3bの位置を移動できる構造であればよく、長穴を設けた金具を使用してもよい。
その他の構成及び動作は、実施の形態1または実施の形態9に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態16は、実施の形態2〜15と適宜自由に組合せることもできる。
このように、本実施の形態16に係る可動ホーム柵1は、実施の形態1と同様に、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、戸袋を床面に据え置きする従来のタイプの可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態16では、横パイプ3bを取付け金具26で縦パイプ3aに取り付けている。この取付け金具26は、扉2の開閉方向及びこれに垂直な方向へ可動なため、据付プレートや取付け穴25の距離が、可動ホーム柵1の縦パイプ3aの位置とずれている場合であっても、調整を簡単に行うことができる。
同様に、互いに向き合う扉2の戸先が合わない場合であっても、フレーム3を動かすことなく戸先合わせが容易にできる。
実施の形態17.
この発明を実施するための実施の形態17に係る可動ホーム柵を、図23〜図25を用いて説明する。
この実施の形態では、実施の形態16に記載の2台の可動ホーム柵1を組合せた状態を説明する。
図23は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図23(a)は右側にスライドして開く扉2を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を、図23(b)は左側にスライドして開く扉2を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を、それぞれ示している。 この可動ホーム柵1は、横パイプ3bの戸尻側に、実施の形態16に記載の取付け金具26が取り付けられている。
図24は、2台の可動ホーム柵1を設置する前の状態を示す俯瞰図である。図24(a)は全体図、図24(b)は図24(a)のAA断面図、図24(c)は図24(a)のBB断面図、をそれぞれ示している。
図25は、図24に示す2台の可動ホーム柵1を設置した後の状態を示す俯瞰図である。図25(a)は全体図、図25(b)は図25(a)のAA断面図、図25(c)は図25(a)のBB断面図、をそれぞれ示している。
なお、図24,図25では、縦パイプ3aと横パイプ3bの取付けに必要な部材以外の図示は省略している。
図23〜図25に示すように、左右のフレーム3の戸尻側には縦パイプ3aが設けられておらず、一方の可動ホーム柵1の縦パイプ3aに、他方の可動ホーム柵1の横パイプ3bが取付け金具26で固定されている。このような構造とすることにより、2台の可動ホーム柵1が互いに支え合うため、プラットホームに設置する縦パイプ3aの数を削減することができる。
その他の構成及び動作は、実施の形態1または実施の形態9に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態17は、実施の形態1〜16と適宜自由に組合せることもできる。
このように、本実施の形態17に係る可動ホーム柵1は、実施の形態1と同様に、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態17では、横パイプ3bを取付け金具26で縦パイプ3aに取り付けている。この取付け金具26は、扉2の開閉方向及びこれに垂直な方向へ可動なため、据付プレートや取付け穴25の距離が、可動ホーム柵1の縦パイプ3aの位置とずれている場合であっても、調整を簡単に行うことができる。
同様に、互いに向き合う扉2の戸先が合わない場合であっても、フレーム3を動かすことなく戸先合わせが容易にできる。
また、この実施の形態17では、扉2の開閉方向が互いに逆の2台の可動ホーム柵1を組合せる場合に、一方の可動ホーム柵1の戸尻側の縦パイプ3aの代わりに、他方の可動ホーム柵1の戸先側の縦パイプ3aを用いることにより、プラットホームに設置する縦パイプ3aの本数を減らすことができ、コストを低減できる。
実施の形態18.
この発明を実施するための実施の形態18に係る可動ホーム柵を、図26及び図27を用いて説明する。
この実施の形態では、可動ホーム柵1の扉2の2本の横パイプ2bが互いに平行でない場合の調整について説明する。
図26は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。この図では、右側にスライドして開く扉2を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。 扉2の上下の横パイプ2bが、製作時の誤差などで互いに平行になっていないため、扉2をスライド移動させると、扉2の下方の横パイプ2bがフレーム3の横パイプ3bに接触し、大きな応力が働いてなめらかなスライド移動を妨げる。
図27(a)は、扉2の上下の横パイプ2bの位置調整後の可動ホーム柵1の様子を示す図である。この扉2には、図27(b)に示すように、例えば実施の形態12に示した可動ホーム柵1のように内側にパネル20が装着され、戸尻側には、上下の横パイプ2bの開口距離を調整するための調整器具27が設けられている。調整器具27は、例えば、ネジを締めると上下の横パイプ2bの開口距離を広げることができ、ネジを緩めると上下の横パイプ2bの開口距離を狭めることができる。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態18は、実施の形態1〜17と適宜自由に組合せることもできる。
このように、本実施の形態18に係る可動ホーム柵1は、実施の形態1と同様に、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態18では、扉2の戸尻側に上下の横パイプ2bの開口距離を調整するための調整器具を設けている。これにより、製作時の誤差などで扉2の上下の横パイプ2bが互いに平行でない場合であっても、扉2を開閉する際にフレーム3の横パイプ3bに扉2の横パイプ2bが引っかかることを容易に回避できる。
実施の形態19.
この発明を実施するための実施の形態19に係る可動ホーム柵を、図28及び図29を用いて説明する。
この実施の形態では、可動ホーム柵1のフレーム3の2本の横パイプ3bが互いに平行でない場合の調整について説明する。
図28は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。この図では、右側にスライドして開く扉2を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。 フレーム3の上下の横パイプ3bが、製作時の誤差などで互いに平行になっていないため、扉2をスライド移動させると、扉2の下方の横パイプ2bがフレーム3の横パイプ3bに接触し、大きな応力が働いてなめらかなスライド移動を妨げる。
図29は、図28に示した調整器具27aの拡大図である。調整器具27aは、フレーム3の上下2本の横パイプ3bの間に、これらの開口距離を調整するために設けられている。調整器具27aは、例えば、ネジを締めると上下の横パイプ3bの開口距離を広げることができ、ネジを緩めると上下の横パイプ3bの開口距離を狭めることができる。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態19は、実施の形態1〜18と適宜自由に組合せることもできる。
このように、本実施の形態19に係る可動ホーム柵1は、実施の形態1と同様に、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態19では、フレーム3の上下の横パイプ3bの開口距離を調整するための調整器具を設けている。これにより、製作時の誤差などでフレーム3の上下の横パイプ3bが互いに平行でない場合であっても、扉2を開閉する際にフレーム3の横パイプ3bに扉2の横パイプ2bが引っかかることを容易に回避できる。
実施の形態20.
この発明を実施するための実施の形態20に係る可動ホーム柵を、図30を用いて説明する。
実施の形態12では、フレーム3の横パイプ3bに開口部を設け、横パイプ3bをパネル案内レール22の代替とする場合を示したが、この実施の形態20では、パネル20bの下部をフレーム3に固定されたパネル保持具で保持する点が異なる。
図30は、この実施の形態に係る可動ホーム柵の概略構成図である。図30(a)は扉を閉じた状態(扉を出した状態)を示し、図30(b)は扉を開いた状態(扉を引っ込めた状態)を示している。また、図30(c)は図30(b)のAA断面を示している。なお、図30ではモーター6やプーリー8等の駆動部材の図示を省略している。
図30(a)〜(c)に示すように、扉2はパイプでや棒構成され、上下2本の横パイプ2bの戸先側が縦パイプ2aで輪形状につながれている。フレーム3も中空形状のパイプで構成され、プラットホームに直立するよう設置される縦パイプ3aと、2本の縦パイプ3a間にこの縦パイプ3aの側面にほぼ水平に設けられた2本の横パイプ3bと、を備える。
フレーム3の上方の横パイプ3bの下面には、パネル20bをガイドできるように、扉2の開閉方向に沿って開口(スリット)が設けられている。パネル20bはパネル支持体21を介して扉2に固定され、扉2の開閉に伴って横パイプ3bの開口及びフレーム3に固定されたパネル保持具28にガイドされてスライド移動する。
パネル保持具28は、例えば金具で構成され、フレーム3の横パイプ3bに固定される第1の保持金具28aと、パネルに取付けられる第2の保持金具28bと、第1及び第2の保持金具の間に設けられる摩擦抵抗が比較的小さな摺動シュー28cと、で構成される。
なお、実施の形態11と同様に、横パイプ3bに開口を設ける代わりに、パネル案内レール22を設けても良い。また、フレーム3の戸先側に、パネル20のスライド移動を円滑にするローラー10bを設けても良い。また、パネル20は板状の部材であれば良く、例えば、ガラスや金属やプラスチックで形成できる。
その他の構成及び動作は、実施の形態1に係る可動ホーム柵1と同じであるため、説明を省略する。なお、この実施の形態20は、実施の形態1〜19と適宜自由に組合せることもできる。
このように、本実施の形態20に係る可動ホーム柵1は、扉2に固定したパネル20bを、フレーム3の横パイプ3bの開口部とパネル保持具28とにガイドさせ、扉2を開閉するようにした。これにより、扉2の開放時には扉2の戸尻側がフレーム3の横パイプ3bに入れ子状に収納されるため、実施の形態1と同様に、戸袋を床面に据え置きするタイプの従来の可動ホーム柵よりも軽量化することができ、重量化に伴う設置工事のコストも低減できる。また、フレーム3を縦パイプ3a及び横パイプ3bで構成するため、軌道側とプラットホーム側の間の視認性を高めることもできる。
また、この実施の形態20では、フレーム3の横パイプ3bとパネル保持具28とでパネル20bを保持するため、パネル20bの下方の横パイプ3bには開口部を設ける必要がなく、横パイプ3bへの雨水や塵芥の侵入を回避することができる。