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JP6303190B2 - 基板のたわみ検査用ラインカメラ、検査装置、検査方法 - Google Patents

基板のたわみ検査用ラインカメラ、検査装置、検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板のたわみ検査用ラインカメラに関し、より具体的には、回路パターン等が形成された基板のたわみを検査するためのラインカメラ、検査装置、検査方法に関する。
半導体、液晶等の製造工程で行われる検査の一つにマクロ検査がある。マクロ検査は、基板上に設けられた膜等の表面状態(平坦度、凹凸、パターンの形状、欠陥の有無など)を基板全体を含む広い範囲で一度に視覚的に把握することができる点で有効な検査である。
シリコン等の半導体のウェハ(以下、単にウェハと呼ぶ)に形成される回路パターンの集積度が高くなってくると、基板となるウェハの反り、たわみがその回路パターンの微細化を進める上で障害になる。以下、本明細書では、「反り」、「たわみ」、あるいは「凹凸」等の総称として(同様な意味で)「たわみ」という用語を使用する。特に、今後さらにウェハの大口径化(450mm)、あるいは集積度を上げるために行われる3次元実装(ウェハの積層化等)では、垂直方向でのウェハのたわみの影響がより深刻になってくる。したがって、ウェハのたわみ、特に回路パターンが形成された後のウェハのたわみをウェハ全体に渡ってマクロ的に検査することの重要性が今後ますます高まることが予想される。
公開特許公報2011-122935号公報は、ウェハ表面の膜の端部の高さを測定可能な検査方法を開示する。その検査方法では、オートフォーカスユニット32による合焦作動を行った状態と合焦作動を行わない状態で、ウェハ10における平面部11と上ベベル部12との境界部11aを撮像する。そして、ウェハ10の端部近傍の画像データより、合焦作動を行った場合と行わない場合とでの所定の基準点に対する境界部11aの高さ位置を検出し、ウェハ10の全周に亘り境界部11aの高さ位置を求めることにより、境界部11aの高さ変動からウェハ10の反りを求める。
特開2011-122935号公報
特許文献1の検査方法は、回路パターンが形成された後のウェハのたわみをウェハ全体に渡ってマクロ的に検査するものではなく、また、合焦作動を行わない状態をウェハを載せるステージの高さを変えることにより設定している。
本発明の目的は、比較的簡易でかつ、高速なやり方で、回路パターンが形成された後のウェハ全体のたわみをマクロ的に検査するためのラインカメラ、検査装置、または検査方法を提供することである。
本発明は、回路パターンが形成された基板のたわみを検査するためのラインカメラを提供する。そのラインカメラは、本発明の一態様では、基板の表面に光を照射するライン光源と、基板の表面の回路パターンのエッジを含む領域からの反射光をレンズを介して受光するラインセンサと、基板の表面とレンズとの間の距離を基板の予想されるたわみ量の最大値前後で所定値から変動させることができる距離可変機構と、を備えることができる。
本発明の他の一態様では、ラインカメラは、基板の表面に光を照射するライン光源と、基板の表面の回路パターンのエッジを含む領域からの反射光を第1のレンズを介して受光する第1のラインセンサと、第1のラインセンサに隣接し、基板の表面のその領域からの反射光を第2のレンズを介して受光する第2のラインセンサと、を備える。基板の表面と第1のレンズとの間の第1の距離と、基板の表面と第2のレンズとの間の第2の距離との差が、基板の予想されるたわみ量の最大値前後で所定値に設定される。
本発明の他の一態様では、ラインカメラは、基板の表面に光を照射するライン光源と、基板の表面の回路パターンのエッジを含む領域からの反射光を第1のレンズを介して受光する第1のラインセンサと、第1のラインセンサに隣接し、基板の表面のその領域からからの反射光を第2のレンズを介して受光する第2のラインセンサと、第2のラインセンサに隣接し、基板の表面のその領域からからの反射光を第3のレンズを介して受光する第3のラインセンサと、を備える。そして、基板の表面と第1のレンズとの間の第1の距離D1と、基板の表面と第2のレンズとの間の第2の距離D2と、基板の表面と第3のレンズとの間の第3の距離D3とが、D1>D2>D3またはD1<D2<D3の関係にあり、かつD1とD3の差分が基板の予想されるたわみ量の最大値前後である。
本発明では、さらに、上述したいずれかの態様のラインカメラと、基板を載置して水平方向/垂直方向で基板を移動することができるステージと、ラインカメラからの信号を受けて、基板のたわみ量を算出するための処理装置と、を備える基板のたわみ検査装置が提供される。
本発明では、さらに、回路パターンが形成された基板のたわみを検査するための方法が提供される。その方法は、基板の表面に光を照射するステップと、基板の表面の回路パターンのエッジを含む領域からの反射光をレンズを介して受光するステップを含む。その受光するステップは、基板の表面とレンズとの間の距離を基板の予想されるたわみ量の最大値前後で変動させた少なくとも2つの異なる距離でその領域からの反射光を受光するステップを含むことができる。
上記した本発明およびその各態様によれば、その詳細は後述する本発明に実施形態から明らかなように、比較的簡易で、高速に、かつ比較的省スペースな構成により、回路パターンが形成された後の基板(例えばウェハ)全体のたわみをマクロ的に検査することができる。
本発明の一実施形態の検査装置を示す図である。 本発明の一実施形態の光源を示す図である。 本発明の一実施形態のラインカメラを示す(a)断面図と(b)下面図である。 本発明の他の一実施形態のラインカメラを示す断面図である。 本発明の他の一実施形態のラインカメラを示す断面図である。 本発明の一実施形態のたわみ検査でのたわみの識別方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態のたわみ検査でのラインカメラの出力信号を示す図である。 本発明の一実施形態のたわみ検査フローを示す図である。 本発明の一実施形態のたわみ検査結果を示す図である。
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、基板としてウェハを用いた場合について説明するが、ウェハと同様に表面に形成されたパターンの影響あるいはベースとなる材料自体の影響により、たわみが発生する他の基板を用いた場合にも本発明を適用できることは言うまでもない。
図1は、本発明の一実施形態の検査装置100を示す図である。図1において、円形のステージ10上に被検査対象であるウェハ20が載る。ステージ10は、ステージ・コントローラ40の制御下で、リニアモータ30によって、回転(α)、水平(X)あるいは垂直(Y)の方向に移動することができる。
ラインカメラ50は、距離可変機構60に支持され、ステージ10の上方に配置される。ラインカメラ50は、ステージ10上のウェハ20の表面からの反射光を受光できるように配置される。距離可変機構60は、ラインカメラ50の垂直方向での位置を所定単位で可変する機能を有する。その所定単位は、ウェハ20のたわみを識別できる値(範囲)に設定され、例えば10μm〜数十μm単位、あるいは100μmから数百μm単位で、ラインカメラ50の垂直方向の位置を変えることができる。距離可変機構60は、例えば、ハンドルでカム機構を回転させて上下方向での動きに代える手動式、あるいは小型のステッピングモータの回転を利用する電動式など、任意の形態によって、ラインカメラ50の垂直方向での位置を所定単位で可変することができる。
ライン光源70は、ラインカメラ50に隣接して配置され、ステージ10の表面に斜め上方から光を照射できるようにセットされる。ライン光源70は、ラインカメラ50と一体的に、あるいは別個にラインカメラ50に隣接して設けることができる。ライン光源70は、ラインカメラ50の長手方向に沿ってほぼ平行に配置される。ライン光源70は、ステージ10上のウェハ20の表面に対して所定の角度にセットされる。所定の角度は、測定状態等に応じて任意に設定可能である。所定の角度は、例えば20度〜80度の範囲であり、好ましくは30度〜70度の範囲である。ライン光源70の明るさは、光源用の電源によって調整される。
ラインカメラ50の出力は画像処理手段80に入力される。画像処理手段80は、ステージ・コントローラ40、ラインカメラ50およびライン光源70用の電源を制御することができる。なお、図1では、ライン光源70とラインカメラ50は各々1つしか記載されていないが、各々2以上配置することができる。ラインカメラ50が2つ以上ある場合についてはさらに後述する。以上が図1の概要である。次に、図1の各構成の詳細についてさらに説明する。
ステージ10は、載せられるウェハ20の大きさよりも大きいサイズを有し、図1の円形以外の任意の形状を有することができる。ステージ10は、できるだけ平坦な表面を有することが望ましい。ステージ10は、ウェハ20の表面以外からの反射光ができるだけ発生しにくい構造を有することが望ましい。ステージ10は、ウェハ20を載せた状態で、ステージが移動する際にウェハ20が動いて位置が変動してしまうことがないように、ウェハ20を固定できるように構成されている。例えば、ステージ10は、ウェハ20の外周の3、4点を外側から内側へ抑えることができる表面上に設けられた治具/機構(突起部、伸縮部、クリップ部、チャック等)を備える。
検査対象のウェハ20としては、基本的に表面に従来からある半導体プロセスにより各種パターン(回路や配線(半導体、導体、絶縁体等))が形成されていれば、任意の構成(層構造)のウェハを選択することができる。ウェハ20は、ダイシング前のICチップが格子状に多数形成された状態、あるいはその途中段階の上記した各種パターンが形成された状態のいずれをも含むことができる。ウェハ20は、例えば、Si単体、SOI、SiGe、あるいはGaAs等の化合物半導体等の任意の材料からなることができる。ウェハのサイズ(口径)も例えば300mmあるいはそれ以上または以下等の任意のサイズを用いることができる。
図2は、本発明の一実施形態のライン光源を示す図である。(a)はライン光源外形の上面図であり、(b)は発光源部の上面図であり、(c)は断面図である。(a)において、ライン光源70は、ラインカメラ50の側部に沿って隣接して配置される。(b)の上面図に示すように、ライン光源70は、例えば、長形の基板上に複数の発光素子72が所定のピッチL1で一列に配置される。その基板のサイズは、任意に選択できるが、長手方向の長さは、少なくともラインカメラ50の長手方向の長さとほぼ同じか、あるいはそれ以上の長さとする必要がある。ピッチL1は、発光素子72のサイズ等に応じて任意に選択できる。
図2(c)の断面図において、ライン光源70は、ライン上の発光源72とその上の拡散効果を得るための光学系(レンズ、拡散板など)74を含むことができる。発光素子は、現在利用可能な発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等の半導体素子のみならず将来新たに出現する発光素子等、基本的に任意に選択可能である。ライン光源70は、例えばラインカメラ50の高さとほぼ同様な位置であって、ステージ10上のウェハ表面から所定の距離(例えば、5〜15mm)の位置に設定される。
拡散板等の拡散効果を得るための光学系(レンズ、拡散板など)74は、図2(c)に示すように発光源との一体型として、あるいは発光源72の出力部の外側に設置することができる。発光源72の波長は、広域波長あるいは所定の波長帯を選択することができる。その選択は、ウェハ20の状態、ラインカメラ50および光学系の光学特性(波長特性など)に応じておこなわれる。
図3は、本発明の一実施形態のラインカメラ50を示す図である。(a)はラインカメラの断面図であり、(b)は下面図である。ラインカメラ50は、受光部52と、光を受光部52に導くためのレンズ54を含む。受光部52は、受光素子(画素)を一列に並べることによって、1次元毎に画像を取得できるものであれば良い。受光部52には、例えば1次元のCCDイメージセンサ、あるいはCMOSイメージセンサを用いることができる。その画素数は、検査対象のウェハ20のサイズ等に応じて選択される。
レンズ54は、一般にロッドレンズ、セルホックレンズ、あるいはGRINレンズと呼ばれる、半径方向に2次分布状の屈折率分布を有する円柱状のレンズある(以下、ロッドレンズと称す)。ロッドレンズは、レンズ端面より入射した光はサインカーブを描きながら進行するために、適切なレンズ長とすることで等倍正立像を得ることができる。複数のロッドレンズは、ラインカメラ50の長手方向で受光部52に沿って列状に(1次元に)配列される。なお、図3(b)では、複数のロッドレンズの集合として連続した1つのロッドレンズ54の底面が示されている。各ロッドレンズの下端部が受けた反射光は、上端部から出て対応する(その上部の)の各受光素子(画素)に集光されるようになっている。
図4と図5は、本発明の他の一実施形態のラインカメラを示す断面図である。図4は、ラインカメラが2つの場合であり、図5はラインカメラが3つの場合である。各ラインカメラは、例えば図3に例示したような同じ構成(仕様)を有している。図4において、2つのラインカメラ50Aと50Bは、ステージ10の表面(ウェハ20の表面)に垂直な方向で位置をずらして配置される。図4(a)は、水平方向で左側にあるラインカメラ50Aが下側にあり、50Bが上側にある場合であり、(b)は左側にあるラインカメラ50Bが上側にあり、50Aが下側にある場合での例である。
2つのラインカメラ50Aと50Bの位置ずれ量Dは、ウェハ20の予想されるたわみ量の最大値前後(例えば、最大値+/−5〜10%(最大値×0.9〜最大値×1.1、あるいは最大値×0.95〜最大値×1.05)、以下同様)で設定することができる。例えば、ウェハの予想されるたわみ量が+/−200μm(最大幅で400μm)である場合、位置ずれ量Dは400μm前後(例えば、400μm+/−5〜10%、以下同様)の所定値に設定することができる。この位置ずれ量Dは、ラインカメラ50Aと50Bが同じ構成(仕様)を有している場合、ステージ10上のウェハ20の表面から各ラインカメラ内のロッドレンズ54の下面までの距離(ワーキングディスタンス(WD))のずれ量に相当する(等しくなる)。
すなわち、本発明の一実施形態では、2つのラインカメラ50Aと50Bの垂直方向での位置を変えることにより、ワーキングディスタンス(WD)を変えるようにしている。なお、図4では、2つのラインカメラ50Aと50Bの垂直方向の位置をずらしているが、代わりに、2つのラインカメラの位置は同じにして、中に含まれるロッドレンズ54の位置を垂直方向で長さDだけずらすようにしてもよい。
図5において、3つのラインカメラ50A、50B、50Cは、ステージ10の表面(ウェハ20の表面)に垂直な方向で位置をずらして配置される。図5(a)は、水平方向で左側から右側に向けてラインカメラ50A、50B、50Cの順で位置が高くなる場合であり、(b)は左側から右側に向けてラインカメラ50C、50B、50Aの順で位置が低くなる場合の例である。ラインカメラ50Aと50Bの位置ずれ量D1と、ラインカメラ50Bと50Cの位置ずれ量D2は、基本的に同じ長さに設定することができる。すなわち、ラインカメラ50Bの位置を基準とした場合、上下に距離D1(=D2)ずらした位置に他のラインカメラ50Aと50Cがあることになる。なお、D1とD2を異なる長さに設定することも可能である。
位置ずれ量D1とD2は、ウェハ20の予想されるたわみ量の最大値(上下方向の各最大値)前後(例えば、上下方向の各最大値+/−5〜10%、(最大値×0.9〜最大値×1.1、あるいは最大値×0.95〜最大値×1.05)、以下同様)で設定することができる。例えば、ウェハの予想されるたわみ量が+/−200μmである場合、位置ずれ量D1とD2は、それぞれ200μm前後(例えば、200μm+/−5〜10%、以下同様)の所定値に設定することができる。言い換えれば、D1とD2の合計値(D1+D2)を上下方向でのたわみの合計の最大幅400μm前後の所定値に設定することができる。
図4の場合と同様に、位置ずれ量D1、D2は、ラインカメラ50A、50B、50Cが同じ構成(仕様)を有している場合、ステージ10上のウェハ20の表面から各ラインカメラ内のロッドレンズ54の下面までの距離(ワーキングディスタンス(WD))のずれ量に相当する(等しくなる)。また、図5の構成に代えて、3つのラインカメラの垂直方向での位置は同じにそろえて、その内の2つのラインカメラ中のロッドレンズ54の位置をD1と(D1+D2)だけ垂直方向でずらすようにしてもよい。
図1の画像処理手段80は、所定の測定プログラムに基づき、ラインカメラ50からの受信する検査信号(たわみ情報)を処理する。画像処理手段80は、コントローラ40および照明用電源を制御する。画像処理手段80は、ラインカメラ50の制御用のカード(回路基板)、コントローラ40、照明用電源を制御するための回路基板、画像データを格納するためのメモリ等を有する。画像処理手段80としては、例えば、画像処理結果などを表示する表示部、測定条件などを入力する入力部などを有するパーソナル・コンピュータ(PC)が該当する。
次に図6と図7を参照しながら、本発明の一実施形態のたわみ検査でのたわみの識別/検出方法(原理)を説明する。図6の(a)のラインカメラ50が1つの場合、最初にウェハ20の表面上の測定点(黒丸)においてたわみが無く符号Aで示す平坦な状態にあるとする。この状態で、測定点とラインカメラ50内の受光素子との間で焦点が合っているとする(フォーカス、ON)。ウェハ20の表面の位置が変わって、符号Bに示すようにウェハ20が上側にたわんでいる状態、あるいは符号Cに示すように下側にたわんでいる状態のいずれの場合も測定点(黒丸)とラインカメラ50内の受光素子との間で焦点が合わなくなる(デフォーカス、NG)。
図7は、上記したフォーカス(ON)とデフォーカス(NG)でのラインカメラ50からの出力信号の波形の例を示す図である。図7は、ステージ10上のウェハ20の表面の回路パターンのエッジ部分を含む領域が図の左から右へ移動する際の測定点(図6の黒丸)での出力信号を示した図である。図7の信号波形P1は、測定点とラインカメラ50内の受光素子との間で焦点が合っている(フォーカス、ON)場合の出力信号波形の例であり、信号波形P2はその焦点が合っていない(デフォーカス、NG)場合の信号波形の例である。
図7の信号波形P1の場合は焦点が合っているので、受光素子への入射光量が多く、回路パターンのエッジ部分を含む領域の移動に応じて、出力信号が素早く立ち上がっている。一方、信号波形P2の場合は焦点が合っていないので、受光素子への入射光量が減り、上記の領域の移動に応じて出力信号が緩やかに立ち上がっている。その結果、予め設定したしきい値S1、S2の間の時間、すなわち信号波形P1、P2の立ち上がり時間(応答速度)において、図7に示すようにt1とt2とで差が生じている(t1<t2)。この信号の立ち上がり時間の差(大小)を利用して、ウェハ20のたわみの有無を検出することが本発明の基本的な考え方(原理)である。
但し、図6の(a)のラインカメラ50が1つの場合では、図7の信号立ち上がりの時間差を利用してウェハ20のたわみの有無を検出することはできるが、そのたわみが垂直方向の上側へのたわみなのか、下側へのたわみなのかを判別することはできない。そのため、図5あるいは図6の(b)、(c)に示すように、垂直方向の位置をずらしたラインカメラが2つまたは3つ存在する必要がある。なお、図5の説明において既に述べたように、2つあるいは3つのラインカメラの垂直方向での位置は同じに揃えて、ラインカメラ中のロッドレンズの位置を垂直方向でずらすようにしてもよい。また、図6(a)の1つのラインカメラ50を用いて、1つの測定点でその垂直方向のラインカメラの位置をずらしながら測定を行うようにしてもよい。
図6(b)の2つのラインカメラ50A、50Bで測定する場合、最初にウェハ20の表面上の測定点(黒丸)においてたわみが無く符号Aで示す平坦な状態にあるとする。この状態で、測定点と下側のラインカメラ50A内の受光素子との間で焦点が合っているとする(OK)。ウェハ20の表面の位置が変わって、符号Bに示すようにウェハ20が上側にたわんでいる状態では、測定点(黒丸)とラインカメラ50A内の受光素子との間での焦点はずれるが(NG)、測定点(黒丸)と上側のラインカメラ50A内の受光素子との間で焦点が合うことになる(OK)。
符号Cに示すようにウェハ20が下側にたわんでいる状態では、ラインカメラ50A、50Bのいずれにおいてもラインカメラ内の受光素子との間で焦点が合わなくなる(NG)。このように、ラインカメラの位置によって焦点が合ったり合わなくなったりするのは、既に図4を参照しながら説明したように、ラインカメラの位置ずれ量Dが、ウェハ20の予想されるたわみ量の最大値前後で設定しているからである。A(平坦)、B(上側たわみ)、C(下側たわみ)の状態でのラインカメラ50A、50Bの出力信号(図7の信号P1、P2)を比較することにより、ウェハが上側または下側のいずれかにたわんでいるかを識別することができる。
具体的には、図7に示した信号波形P1、P2の関係から、ラインカメラ50A、50Bの出力信号の立ち上がり時間ta、tbの差分(ta−tb)が、Aの平坦な状態ではマイナス(ta<tb)であり、Bの上側たわみの状態ではプラス(ta>tb)であり、Cの下側たわみの状態ではほぼゼロ(ta=tb)となることから、その時間差分(ta−tb)を検知することにより、ウェハが上側または下側のいずれかにたわんでいるかを識別することができる。図6(b)の2つのラインカメラ50A、50Bで測定する場合、図6(a)のラインカメラ50が1つの場合のようにラインカメラの位置を上下にずらす動作が不要なので、その分より高速に測定結果を得ることができるというメリットがある。
図6(c)の3つのラインカメラ50A、50B、50Cで測定する場合も、上述した各ラインカメラの出力信号の立ち上がり時間を利用してウェハのたわみの有無及びそのたわみの方向(上または下)を検知することができる。具体的には、図6(b)で示した時間差分を観る方法に代えて、ラインカメラ50A、50B、50Cの出力信号の立ち上がり時間ta、tb、tcの値を直接観ることにより検知することができる。すなわち、Aの平坦な状態ではラインカメラ50Bの立ち上がり時間tbが最小となり(tb<ta、tc)、Bの上側たわみの状態ではラインカメラ50Cの立ち上がり時間tcが最小となり(tc<ta、tb)、Cの下側たわみの状態ではラインカメラ50Aの立ち上がり時間taが最小となる(ta<tb、tc)ことから、各ラインカメラの立ち上がり時間の大小関係(最小値)を観ることにより、ウェハが上側または下側のいずれかにたわんでいるかを識別することができる。図6(c)の3つのラインカメラ50A、50Bで測定する場合、図6(a)のラインカメラ50が1つの場合のようにラインカメラの位置を上下にずらす動作が不要なので、その分より高速に測定結果を得ることができるというメリットがある。
次に、図8を参照しながら本発明の一実施形態のたわみ検査フローについて説明する。図8は、本発明の一実施形態のたわみ検査フローを示す図である。図8のフローは、図1の一実施形態の検査装置100によって実行される。
ステップS10において、ステージ10上に基板をセットする。基板としては既に述べたように回路パターン等が表面に形成されたウェハ20を含むことができる。以下、ウェハ20の場合について説明する。その際に、ステージが移動する際にウェハ20が動いて位置が変動してしまうことがないように、ステージ10の表面に設けられた治具/機構、例えばウェハ20の外周の3、4点を外側から内側へ抑えることができる突起部、伸縮部、クリップ部、チャック等により、ウェハ20はステージ10の表面に固定される。ステップS20において、ウェハ20の表面上の検査領域へライン光源70から光を照射する。検査領域としては、予め決められた基板上の所定のパターンのエッジを含む領域が選択される。例えば、ウェハ20全体において各ICチップ内の所定のパターンのエッジを含む領域が選択される。
ステップS30において、ラインカメラ50がウェハ20の表面から第1の距離においてウェハ20の表面からの反射光を受光する。ステップS40において、ラインカメラ50がウェハ20の表面から第2の距離においてウェハ20の表面からの反射光を受光する。ステップS50において、ラインカメラ50がウェハ20の表面から第3の距離においてウェハ20の表面からの反射光を受光する。ステップS30〜S50までの3つのステップは、既に述べたように、1つのラインカメラ50を用いてその位置を変えること、3つの位置の異なるラインカメラ50A、50B、50Cを用いることのいずれもやり方でも実行することができる。また、図6(b)を参照しながら説明したように、ステップS50を省略して、2つのラインカメラ50A、50Bを用いることにより(2つの検出距離で)反射光を受光するようにしてもよい。
ステップS60において、ウェハ20の表面の検査すべき全ての領域での検査(測定)が終了したか否かを判定する。その判定がNOの場合、ステップS70において、ウェハ20の表面の検査すべき次の所定のパターンを含む検査領域へステージ10が移動した後、ステップS20へ戻り、検査領域への光の照射以降のステップが繰り返される。ステップS60の判定がYESの場合、ステップS80において、ラインカメラによって測定された受光データが画像処理手段80によって処理され、ウェハ20の表面全体でのたわみの情報(状態分布)が得られる。
得られたたわみ情報は、次のステップS90において、画像処理手段80が備える表示装置の画面上にマクロ画像(マップ)として表示される。図9にその検査結果の画像イメージの一例を示す。ウェハ20をイメージする円内の“+”は、上側へのたわみがあることを示し、”―“は下側へのたわみがあることを示す。たわみの大きさは、例えば“+”及び“−”の大きさを変えることにより表現する。なお、図9の表示はあくまで簡単な一例であって、たわみの分布を画像上の他の形状分布(↑↑↑:上側へのたわみ、↓↓↓:下側へのたわみ)や色分布(たわみの向きと大きさに対応させて色の種類及びその濃さを変える)として表したり、あるいは3次元画像として視覚上よりリアルにかつ鮮明にたわみ分布を表すことができる。
上述した本発明の検査方法、検査装置によりウェハの表面全体でのたわみの情報、すなわち表面内において上側あるいは下側へのたわみがどうように発せし分布しているのかをマクロ的に(相対的に)検出することができるが、さらに、以下に述べる方法により、そのたわみの絶対量を得ることもできる。
(1)ラインカメラによってウェハの表面全体の画像としてパターン画像を1枚取得する(画像1)。
(2)取得した画像パターン(画像1)の中からデフォーカス量を計算するパターンを選択する。その際、例えば、ある程度コントラスト差が得られるパターンの領域を選択する。
(3)ラインカメラの位置を変えて、すなわち例えば上方に200μmシフトさせて、その位置での画像を取得する(画像2)。さらに、下方に200μmシフトさせて、その位置での画像を取得する(画像3)。
(4)得られた画像1、2、3において、(2)で選択したパターンの領域でのデフォーカス量(フォーカスのボケ量)を比較する。
(5)上記(3)の結果より、高さ(ラインカメラの位置、言い換えれば、WD)が200μm異なると、その選択したパターンの領域のボケ量がどの程度差異が出るのかの検量線を求める。
(6)上記(5)をウェハ面内の複数個所で行うことにより、ウェハが持っているたわみ以外の欠陥(デフォーカス、CMPによるキズ等の欠陥)の影響を排除する。
本発明の実施形態について、図1〜図9を例にとり説明をした。しかし、本発明はこれらの実施形態に限られるものではない。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できるものである。
10 ステージ
20 基板(ウェハ)
30 リニアモータ
40 コントローラ
50、50A、50B、50C ラインカメラ
60 距離可変機構
70 ライン光源
80 画像処理装置(コンピュータ)
100 検査装置

Claims (5)

  1. 回路パターンが形成された基板のたわみを検査するためのラインカメラであって、
    前記基板の表面に光を照射するライン光源と、
    前記基板の表面の前記回路パターンのエッジを含む領域からの反射光をレンズを介して受光するラインセンサと、
    前記基板の表面と前記レンズとの間の距離を前記基板の予想されるたわみ量の最大値前後で所定値から変動させることができる距離可変機構と、を備えるラインカメラ。
  2. 回路パターンが形成された基板のたわみを検査するラインカメラであって、
    前記基板の表面に光を照射するライン光源と、
    前記基板の表面の前記回路パターンのエッジを含む領域からの反射光を第1のレンズを介して受光する第1のラインセンサと、
    前記第1のラインセンサに隣接し、前記基板の表面の前記領域からの反射光を第2のレンズを介して受光する第2のラインセンサと、を備え、
    前記基板の表面と前記第1のレンズとの間の第1の距離と、前記基板の表面と前記第2のレンズとの間の第2の距離との差が、前記基板の予想されるたわみ量の最大値前後の所定値に設定される、ラインカメラ。
  3. 回路パターンが形成された基板のたわみを検査するラインカメラであって、
    前記基板の表面に光を照射するライン光源と、
    前記基板の表面の前記回路パターンのエッジを含む領域からの反射光を第1のレンズを介して受光する第1のラインセンサと、
    前記第1のラインセンサに隣接し、前記基板の表面の前記領域からからの反射光を第2のレンズを介して受光する第2のラインセンサと、
    前記第2のラインセンサに隣接し、前記基板の表面の前記領域からからの反射光を第3のレンズを介して受光する第3のラインセンサと、を備え、
    前記基板の表面と前記第1のレンズとの間の第1の距離D1と、前記基板の表面と前記第2のレンズとの間の第2の距離D2と、前記基板の表面と前記第3のレンズとの間の第3の距離D3とが、D1>D2>D3またはD1<D2<D3の関係にあり、かつD1とD3の差分が前記基板の予想されるたわみ量の最大値前後である、ラインカメラ。
  4. 請求項1〜3のいずれかのラインカメラと、
    前記基板を載置して水平方向/垂直方向で前記基板を移動することができるステージと、
    前記ラインカメラからの信号を受けて、前記基板のたわみ量を算出するための処理装置と、を備える基板のたわみ検査装置。
  5. 回路パターンが形成された基板のたわみを検査するための方法であって、
    前記基板の表面に光を照射するステップと、
    前記基板の表面の前記回路パターンのエッジを含む領域からの反射光をレンズを介して受光するステップであって、前記基板の表面と前記レンズとの間の距離を前記基板の予想されるたわみ量の最大値前後で変動させた少なくとも2つの異なる前記距離で前記領域からの反射光を受光するステップと、を含む方法。
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