JP6294114B2 - 芳香族−脂肪族ポリカーボネートおよび、それらからなるプラスチックレンズ - Google Patents
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Description
特に、レンズ分野においては、その生産性および加工性の良さから注目を浴びており、自動車用ヘッドランプレンズ、CD、CD−ROMピックアップレンズ、フレネルレンズ、カメラレンズ、メガネレンズ等に幅広く使用、検討されている。
しかしながら、ビスフェノールAからなるポリカーボネートは、
アッベ数30と低いため、色収差の問題が出やすい。また、成形品の光学歪みが大きく、光学的異方性が生じる欠点を有する。
さらに、特許文献2には、特定構造のスピロインダンと特定構造のビスフェノールからなる芳香族ポリカーボネートが開示されている。しかしながら、この技術では、低複屈折、高耐熱性を有するが、アッベ数が低いという問題があった。
これまで、高アッベ数と低複屈折を有し、さらに耐熱性の全てを満足するような樹脂は得られていない。
1.下記式(I)
で表される構成単位を含み、一般式(I)と一般式(II)の割合がモル比で(I):(II)=80:20〜40:60の範囲であり、0.7gを100mlの塩化メチレンに溶解し、20℃で測定した比粘度が0.12〜0.40であり、ガラス転移温度が90〜170℃であるポリカーボネート。
2.上記式(II)で表される構成単位におけるR1〜R2が夫々独立して水素原子である前記1に記載のポリカーボネート。
3.上記式(II)で表される構成単位が、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダンに由来する構造である前記1または2に記載のポリカーボネート。
4.一般式(I)と一般式(II)の割合がモル比で(I):(II)=60:40〜50:50の範囲であり、0.7gを100mlの塩化メチレンに溶解し、20℃で測定した比粘度が0.12〜0.40である前記1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート。
5.アッベ数が30〜50である前記1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート。
6.配向複屈折が0〜6×10−3である前記1〜5のいずれかに記載のポリカーボネート。
7.フェノール含有量が1〜500ppmである前記1〜6のいずれかに記載のポリカーボネート。
8.前記1〜7のいずれかに記載のポリカーボネートを含むプラスチックレンズ。
9.式(III)、(IV)で表されるジオールと炭酸エステル形成化合物とを反応させて得ることを特徴とする前記1〜7のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
以下、本発明のポリカーボネートを構成する各成分、それらの配合割合、調整方法等について、順次具体的に説明する。
本発明のポリカーボネートは、下記式(I)で表されるカーボネート単位を含有する。
また、下限値が40モル%であり、より好ましくは45モル%であり、最も好ましくは50モル%である。一般式(I)で表される構成単位の割合が、上限値より大であると、耐熱性が乏しくなり好ましくない。また、下限値より小であるとアッベ数が小さくなり好ましくない。
また、下記式(II)で表されるカーボネート単位を含有する。
また、下限値が20モル%であり、より好ましくは30モル%であり、最も好ましくは40モル%である。一般式(II)で表される構成単位の割合が、上限値より大であると、アッベ数が小さくなり好ましくない。また、下限値より小であると耐熱性が乏しくなり好ましくない。
前記式(I)で表されるカーボネート単位と前記式(II)で表されるカーボネート単位との合計は、全繰り返し単位を基準として好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。
本発明のポリカーボネートにおいて上記式(I)で表される構成単位におけるR1〜R2が水素原子である事が好ましい。
本発明のポリカーボネートにおいて上記式(I)で表される構成単位が、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダンに由来する構造である事がより好ましい。
本発明のポリカーボネートのアッベ数(ν)は、好ましくは30〜50、より好ましくは35〜50、さらに好ましくは、35〜44の範囲である。アッベ数は25℃、波長486nm、589nm、656nmの屈折率から下記式を用いて算出する。アッベ数が30より低いと色収差を出やすく、使用できる用途が限られる。
ν=(nD−1)/(nF−nC)
nD:波長589nmでの屈折率
nF:波長656nmでの屈折率
nC:波長486nmでの屈折率
本発明のポリカーボネートの配向複屈折(Δn)は、好ましくは0〜6×10−3、より好ましくは0〜4×10−3、さらに好ましくは0〜3×10−3の範囲である。配向複屈折(Δn)は、該ポリカーボネートより得られる厚さ100μmのキャストフィルムをTg+10℃で2倍延伸した時、波長589nmにおいて測定する。配向複屈折(Δn)が6×10−3を越える場合、射出成形に用いた場合、成形品に光学歪が生じ、好ましくない。
本発明のポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは90〜170℃、より好ましくは100〜160℃、さらに好ましくは120〜150℃である。ガラス転移温度(Tg)は昇温速度20℃/minにて測定する。Tgが90℃未満では、該ポリカーボネートを用いて形成したプラスチックレンズの用途によっては耐熱性が十分でなく、一方Tgが170℃より高い場合では溶融粘度が高くなり、成形体を形成する上での取扱いが困難であり、好ましくない。
本発明のポリカーボネートの分光透過率は、好ましくは80%以上、より好ましくは81%以上、さらに好ましくは82%以上である。透過率は、厚さ1mmの成形板を波長395nmにおいて測定する。分光透過率が、80%未満であるとプラスチックレンズとして好ましくない。
本発明のポリカーボネートにおける残存フェノールの量は、好ましくは1〜500ppm、より好ましくは1〜400ppm、さらに好ましくは1〜300ppmである。耐熱性を損なうことなく、成形流動性を向上させる事ができる。しかし、500ppmより高くなると加熱溶融した際の熱安定性が乏しく、さらに樹脂射出成形時の金型汚染がひどくなり好ましく、耐湿熱性の低下を招き好ましくない。さらに、フェノールは、酸化されると着色する性質があり、ポリカーボネートの色相が悪化する。
本発明のポリカーボネートは、ジオール成分とカーボネート前駆体を反応させることにより製造することができる。
本発明のポリカーボネートにおけるジオール成分の一つが下記式(III)表されるジオールである。
また、下限値が40モル%であり、より好ましくは45モル%であり、最も好ましくは50モル%である。前記式(III)で表されるジオールの割合が、上限値より大であると、耐熱性が乏しくなり好ましくない。また、下限値より小であるとアッベ数が小さくなり好ましくない。
本発明のポリカーボネートにおけるジオール成分の一つが下記式(IV)で表されるジオールである。
また、下限値が20モル%であり、より好ましくは30モル%であり、最も好ましくは40モル%である。前記式(IV)で表されるジオールの割合が、上限値より大であると、アッベ数が小さくなり好ましくない。また、下限値より小であると耐熱性が乏しくなり好ましくない。
前記式(III)で表されるジオールと前記式(IV)で表されるジオールの合計は、全ジオールを基準として好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。
本発明のポリカーボネートにおける一般式(IV)で表される構造は、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダンである事がより好ましい。
カーボネート前駆体として、ホスゲンや、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレンのビスクロロホーメートや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等の炭酸ジエステルが挙げられる。なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
ジオールとホスゲンとの反応では、非水系で酸結合剤及び溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン、第三級アミン等が用いられる。溶媒としては例えば塩化メチレンやクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。分子量調節剤として例えばフェノールやp−tert−ブチルフェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間が好ましい。
触媒として使用するアルカリ金属化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
助触媒として使用する含窒素塩基性化合物としてはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
これらの触媒は単独で用いても、二種以上併用してもよく、これらの重合触媒の使用量はジオール成分の合計1モルに対して、10−9〜10−3モルの比率で用いられる。また、色相改善のために酸化防止剤や熱安定剤等を加えてもよい。
触媒失活後、ポリカーボネート中の低沸点化合物を133〜13.3Paの圧力、200〜320℃の温度で脱揮除去する工程を設けても良い。
本発明のポリカーボネートには、本発明の目的を損なわない範囲で各種特性を付与するために、各種添加剤を含有させて組成物としてもよい。添加剤として、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、難燃剤、熱線遮蔽剤、蛍光染料(蛍光増白剤含む)、顔料、光拡散剤、強化充填剤、他の樹脂やエラストマー等を配合することができる。
熱安定剤としては、リン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤およびヒンダードフェノール系熱安定剤が挙げられる。
本発明のポリカーボネート中の各安定剤の含有量は、ポリカーボネート100重量部に対して0.001〜0.2重量部が好ましい。
リン系安定剤とヒンダードフェノール系熱安定剤は、併用することもできる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線
吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、環状イミノエステル系紫外線吸収剤およびシアノアクリレート系を含む群より選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収剤が好ましい。
ブルーイング剤の配合量は、ポリカーボネートに対して好ましくは0.05〜1.5ppmであり、より好ましくは0.1〜1.2ppmである。
混練に際しては、各成分は予めタンブラーもしくはヘンシェルミキサーのような装置で
各成分を均一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、混練装置にそれぞれ別個
に定量供給する方法も用いることができる。
本発明のポリカーボネートを用いたプラスチックレンズとは、メガネレンズ、自動車用ヘッドランプレンズ、CD、CD−ROMピックアップレンズ、フレネルレンズ、レーザープリンター用fθレンズ、カメラレンズ、リアプロジェクションテレビ用投影レンズ等の光学レンズ、光学ディスク、画像表示媒体の光学系素子、光学膜、フィルム、基盤、各種光学フィルター、プリズム等の光学成形品である。
本発明のポリカーボネートを用いたプラスチックレンズは、本発明のポリカーボネートを例えば、射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形、キャスティングして成形することができる。
本発明のポリカーボネートを用いたプラスチックレンズを射出成形で製造する場合、シリンダー温度260〜320℃、金型温度100〜140℃の条件にて成形することが好ましい。
また、本発明ポリカーボネートを用いたプラスチックレンズは、金型成形、切削、研磨、レーザー加工、放電加工、エッジングなど任意の方法により成形されてもよい。さらには、金型成形がより好ましい。
実施例1〜5、比較例1〜5
評価用サンプルは以下の方法で調製した。
(a)キャストフィルム:
得られたポリカーボネート5gを塩化メチレン50mlに溶解させ、ガラスシャーレ上にキャストする。室温にて十分に乾燥させた後、該ポリカーボネートのTgから20℃以下の温度にて8時間乾燥してキャストフィルムを作成した。
(b)プラスチックレンズ:
得られたポリカーボネートを120℃で8時間真空乾燥した後、成形温度をTg+130℃、金型温度をTg−10℃にて、成形機NISSEI ES4000を用いて、直径70mm,淵の厚さ3mm,度数−1.2の眼鏡レンズ成形品を成形した。
(c)成形片
上記(b)と同様に、幅2.5cm、長さ5cm、厚みが1mmの成形片を射出成形した。
(1)比粘度:得られたポリカーボネートを十分に乾燥し、該ポリカーボネート0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から、その溶液の20℃における比粘度(ηsp)を測定した。
395nmにおける透過率が80%以上:○
395nmにおける透過率が80%より低い:×
Δn=Re/d
Δn:配向複屈折
Re:位相差(nm)
d:厚さ(nm)
◎:殆ど光漏れがない。
○:僅かに光漏れが認められる。
×:光漏れが顕著である。
シクロヘキサンジメタノール(以下“CHDM”と省略することがある)115.37重量部、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン(以下“SBI”と省略することがある)61.68重量部、DPC222.79重量部、水酸化ナトリウム1.00×10−3重量部及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド1.82×10−2重量部を攪拌機および留出装置付きの反応釜に入れ、窒素雰囲気常圧下、180℃に加熱し、20分間撹拌した。その後、20分かけて釜内の減圧度を20〜30kPaに調整し、60℃/hrの速度で260℃まで昇温し、エステル交換反応を行った。その後、260℃に保持したまま、120分かけて0.13kPa以下まで減圧し、260℃、0.13kPa以下の条件下で1時間攪拌下重合反応を行った。該ポリカーボネートは、CHDMとSBIとのモル比が80:20であり比粘度は0.250、残存PhOH300ppmであった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDM100.95重量部、SBI92.53重量部、DPC222.79g、260℃、0.13kPa以下の条件下での反応時間を0.5時間とするとする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリカーボネートはCHDMとSBIとのモル比が70:30であり、比粘度は0.240、残存PhOH330ppmであった。
作成したポリカーボネートを123℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネ
ート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDM86.53重量部、SBI123.37重量部、DPC222.79g、260℃、0.13kPa以下の条件下での反応時間を0.5時間とするとする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリカーボネートはCHDMとSBIとのモル比が60:40であり、比粘度は0.265、残存PhOH310ppmであった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDM72.11重量部、SBI154.21重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリカーボネートはCHDMとSBIとのモル比が50:50であり、比粘度は0.255、残存PhOH300ppmであった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDM57.68重量部、SBI185.05重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリカーボネートはCHDMとSBIとのモル比が40:60であり、比粘度は0.260、残存PhOH320ppmであった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDM378.43重量部、SBI129.79重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリカーボネートはCHDMとSBIとのモル比が90:10であり、比粘度は0.250であった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDM43.26重量部、SBI215.89重量部以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリカーボネートはCHDMとSBIとのモル比が30:70であり、比粘度は0.255であった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDMの使用量を43.37重量部、ビスフェノールA(以下“BPA”と省略することがある)の使用量を68.67重量部、DPC132.39重量部、水酸化ナトリウム2.40×10−3重量部及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.73×10−2重量部を攪拌機および留出装置付きの反応釜に入れ、窒素雰囲気760Torrの下、180℃に加熱し、20分間撹拌した。その後、20分かけて釜内の減圧度を13.4kPaに調整し、60℃/hrの速度で200℃まで昇温し、40分保持した。その後、60分かけて240℃まで昇温し、エステル交換反応を行った。その後、80分かけて1Torr以下まで減圧し、240℃、1Torr以下の条件下で1時間攪拌下重合反応を行った。その後、失活剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を14.06mg添加後、240℃、1.33×104Paで20分攪拌後、生成したポリカーボネート樹脂をペレタイズしながら抜き出した。該ポリカーボネート樹脂はCHDMとBPAの比がモル比で50:50であり、比粘度は0.280であった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
CHDM43.26重量部、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロへキサン(以下“Bis−TMC”と省略することがある)93.12重量部、DPC132.39重量部、水酸化ナトリウム2.40×10−3重量部及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.73×10−2重量部mg攪拌機および留出装置付きの反応釜に入れ、窒素雰囲気760Torrの下、180℃に加熱し、20分間撹拌した。その後、20分かけて減圧度を13.4kPaに調整し、60℃/hrの速度で200℃まで昇温し、40分保持した。その後、60分かけて240℃まで昇温し、エステル交換反応を行った。その後、80分かけて1Torr以下まで減圧し、240℃、1Torr以下の条件下で30分間攪拌下重合反応を行った。失活剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を14.06mg添加後、240℃、1.33×104Paで20分攪拌後、生成したポリカーボネート樹脂をペレタイズしながら抜き出した。該ポリカーボネートはCHDMとBis−TMCとの構成単位の比がモル比で50:50であり、比粘度は0.255であった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
SBI19.50部、BPA2.54部、48.50%苛性ソーダ水溶液24.60部及び蒸留水107.70部を撹拌器付き反応器に仕込み溶解した。これに塩化メチレン82.60部を加え、混合溶液が20℃になるように冷却し、ホスゲン10.00部を40分で吹込んだ。その後反応液にp−tert−ブチルフェノール0.11部を塩化メチレンに溶解した溶液で加え、48.5%苛性ソーダ水溶液3.09部およびトリエチルアミン0.03部を加えて2時間撹拌を続けて反応を終了した。反応終了後反応液から下層のポリカーボネートの塩化メチレン溶液を分液し、この溶液を塩酸水溶液、蒸留水によって洗浄した後、塩化メチレンを蒸発除去させてポリカーボネートを得た。
該ポリカーボネートはSBIとBPAとの構成単位の比がモル比で85:15であり、比粘度は0.319であった。
作成したポリカーボネートを120℃で4時間真空乾燥した後、得られるポリカーボネート組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.05%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。
Claims (9)
- 上記式(II)で表される構成単位におけるR1〜R2が夫々独立して水素原子である請求項1に記載のポリカーボネート。
- 上記式(II)で表される構成単位が、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダンに由来する構造である請求項1または2に記載のポリカーボネート。
- 一般式(I)と一般式(II)の割合がモル比で(I):(II)=60:40〜50:50の範囲であり、0.7gを100mlの塩化メチレンに溶解し、20℃で測定した比粘度が0.12〜0.40である請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート。
- アッベ数が30〜50である請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート。
- 配向複屈折が0〜6×10−3である請求項1〜5のいずれかに記載のポリカーボネート。
- フェノール含有量が1〜500ppmである請求項1〜6のいずれかに記載のポリカーボネート。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のポリカーボネートを含むプラスチックレンズ。
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