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JP6272176B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents

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JP6272176B2
JP6272176B2 JP2014158858A JP2014158858A JP6272176B2 JP 6272176 B2 JP6272176 B2 JP 6272176B2 JP 2014158858 A JP2014158858 A JP 2014158858A JP 2014158858 A JP2014158858 A JP 2014158858A JP 6272176 B2 JP6272176 B2 JP 6272176B2
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Description

本発明は、1つの操作ペダルの操作量に応じて車両の加速(駆動力)及び減速(制動力)を制御する車両用走行制御装置に関する。
特許文献1では、単一のペダルの操作ストローク内に減速領域と加速領域とを形成し、該ペダルの操作量に応じて制動力発生装置、駆動力発生装置及び無段階変速機を制御して車両の加減速度を制御する加減速度制御装置において、加減速操作が繰り返し必要となる走行環境において発生し易い無段階変速機の変速のビジー感を効果的に抑制することを課題としている([0006]、要約)。当該課題を解決するため、特許文献1では、車両の運転状態及び/又は走行環境に関する情報に基づいて、現在の車両位置よりも前方で必要となる所定値以上の駆動力を必要推定駆動力として推定し、該必要推定駆動力を発生すべき地点よりも手前から、該必要推定駆動力の発生に伴う変速比の変動が抑制されるように無段階変速機の変速制御を行う(要約)。
より具体的には、特許文献1では、周辺環境情報を取得すると共に(図8のステップ103、[0042])、アクセルペダルの操作量に応じた目標加減速度を決定する(ステップ104、[0043])。そして、周辺環境情報に基づいて、将来必要な推定車両加減速度(駆動力)である必要推定駆動力を予想・演算する(ステップ105、[0044])。さらに、現在の運転状態が定常状態又は過渡状態のいずれであるかが判断される(ステップ106、[0054])。定常状態は、定速走行状態又は減速過程にある状態であり([0054])、過渡状態は、加速過程にある状態である([0056])。
現在の車両状態が定常状態である場合、無段階変速機の変速の通常制御(図7)が行われる(図8のステップ107、[0055]、[0058])。また、現在の車両状態が過渡状態である場合、必要推定駆動力に基づく無段階変速機の変速制御(変動抑制制御、図11)が行われる(ステップ107、[0057]、[0058])。
特開2006−177442号公報
上記のように、特許文献1では、現在の車両状態が過渡状態(加速状態)である場合、必要推定駆動力に基づく変動抑制制御(図11)が行われる一方、定常状態(定速走行状態又は減速状態)である場合、通常制御(図7)が行われる(図8のステップ107、[0055]、[0057])。
このような特許文献1の技術では、減速状態における制御について改善の余地がある。例えば、特許文献1では、定速走行状態と減速状態のいずれについても通常制御を行うが、通常制御では運転者の意図する減速度を得られない可能性がある。
例えば、アクセルペダルの操作量と目標減速度との対応関係が固定されている場合、車両の重量又は走行環境によって加減速特性が変化し、運転者が期待する減速度を達成できない状況が発生し得る。そのような状況が発生した場合、運転者はブレーキペダルを操作しなければならなくなる。そうすると、アクセルペダルのみで加速及び減速が可能になるとの特徴が十分に発揮できず、運転の快適性又は操作に対する信頼感を損う可能性がある。
本発明は上記のような課題を考慮してなされたものであり、1つの操作ペダルで車両の加減速を行う構成において、車両の減速を効果的に行うことが可能な車両用走行制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用走行制御装置は、1つの操作ペダルの操作量に応じて車両の加速及び減速を制御するものであって、前記走行制御装置は、相対的に小さい前記操作量に対応する減速領域と、相対的に大きい前記操作量に対応する加速領域とを前記操作量について設定し、前記減速領域では、前記操作量が減少するほど前記車両の減速度が大きくなるように制御し、前記加速領域では、前記操作量が増加するほど前記車両の加速度が大きくなるように制御し、さらに、前記走行制御装置は、前記操作ペダルの前記操作量に対応する目標減速度が運転者の要求減速度に対して不足しているか否かを、前記操作ペダルとは別に前記車両の減速を制御する減速制御部材に対する運転者の操作に基づいて判定し、前記目標減速度が前記要求減速度に対して不足していると判定した場合、前記減速領域における最大目標減速度を増加させることを特徴とする。前記減速制御部材は、例えばブレーキペダルとすることができる。
本発明によれば、操作ペダルの操作量に対応する目標減速度が運転者の要求減速度に対して不足していると判定した場合、減速領域における最大目標減速度を増加させる。これにより、操作ペダルの操作による最大目標減速度を、運転者の意図に沿った値に設定し易くなる。従って、例えば、減速制御部材の操作の必要性を低減したり、運転者の操作に合わせた設定を行ったりすることで、車両の減速を効果的に行うことが可能となる。
前記走行制御装置は、前記操作ペダルの前記操作量に対応する前記目標減速度が前記運転者の前記要求減速度に対して不足しているか否かを、前記減速制御部材の操作頻度に基づいて判定してもよい。これにより、操作ペダルによる目標減速度が運転者の要求減速度に対して不足しているか否かを比較的簡易な方法で判定することが可能となる。
前記走行制御装置は、前記操作ペダルが原位置にあるとき、前記操作ペダルの前記操作量に対応する前記目標減速度が前記最大目標減速度となるように設定し、前記減速制御部材の操作頻度が第1頻度閾値を超えた場合、前記減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分け、又は前記加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分け、前記強減速領域よりも前記弱減速領域を前記加速領域側に配置し、又は前記強加速領域よりも前記弱加速領域を前記減速領域側に配置してもよい。
上記によれば、減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分ける場合、弱減速領域を用いて減速度の細かな調整を可能にすると共に、強減速領域を用いて急減速を可能とすることで、減速度の調整を好適に行うことが可能となる。同様に、加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分ける場合、弱加速領域を用いて加速度の細かな調整を可能にすると共に、強加速領域を用いて急加速を可能とすることで、加速度の調整を好適に行うことが可能となる。
或いは、前記走行制御装置は、前記操作ペダルが原位置にあるとき、前記操作ペダルの前記操作量に対応する前記目標減速度が前記最大目標減速度となるように設定し、前記減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分け、又は前記加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分け、前記強減速領域よりも前記弱減速領域を前記加速領域側に配置し、又は前記強加速領域よりも前記弱加速領域を前記減速領域側に配置し、前記減速制御部材の操作頻度が第2頻度閾値を超えた場合、前記弱減速領域又は前記弱加速領域の幅を広げてもよい。
上記によれば、減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分ける場合、弱減速領域を用いて減速度の細かな調整を可能にすると共に、強減速領域を用いて急減速を可能とすることで、減速度の調整を好適に行うことが可能となる。同様に、加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分ける場合、弱加速領域を用いて加速度の細かな調整を可能にすると共に、強加速領域を用いて急加速を可能とすることで、加速度の調整を好適に行うことが可能となる。
加えて、上記によれば、減速制御部材の操作頻度が第2頻度閾値を超えた場合、弱減速領域又は弱加速領域の範囲を広げる。減速制御部材の操作頻度が多くなる理由の1つとして、強加速領域が広すぎて(又は弱加速領域が狭すぎて)車両が過度に加速し易い状況であることが考えられる。そこで、減速制御部材の操作頻度が第2頻度閾値を超えた場合、弱加速領域の範囲を広げることで、操作ペダルの操作により車両の加速度を適切に設定し易くなる。
また、減速制御部材の操作頻度が多くなる別の理由として、強減速領域が広すぎて(又は弱減速領域が狭すぎて)車両が過度に減速し易い状況(弱減速領域では減速度が足りず、また、強減速領域では減速度が大き過ぎるので減速制御部材を用いている状況)であることが考えられる。そこで、減速制御部材の操作頻度が第2頻度閾値を超えた場合、弱減速領域の範囲を広げることで、操作ペダルの操作により車両の減速度を適切に設定し易くなる。
前記走行制御装置は、前記操作ペダルの前記操作量毎又は前記操作量の範囲毎に利用頻度の分布を判定し、当該利用頻度が第3頻度閾値を超える前記操作量又は前記操作量の範囲に対応する高利用頻度領域について、前記操作量に対する前記減速度の変化量又は前記加速度の変化量を小さくすることにより前記高利用頻度領域の幅を広げてもよい。これにより、運転者がよく利用する操作量又は操作量の領域において、減速度又は加速度の細かな調整を可能とし、操作性を向上させることができる。
前記走行制御装置は、前記減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分け、又は前記加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分け、前記強減速領域よりも前記弱減速領域を前記加速領域側に配置すると共に、前記強加速領域よりも前記弱加速領域を前記減速領域側に配置し、前記高利用頻度領域の幅を広げることに伴って既存の他の前記弱減速領域又は前記弱加速領域の幅を狭めてもよい。
これにより、高利用頻度領域が拡張した分を弱減速領域又は弱加速領域の縮小で補うため、全体としての加減速特性のバランスを保つことで、運転者の操作性を向上することが可能となる。
前記走行制御装置は、前記操作ペダルに反力を付与する反力付与装置を備え、前記反力付与装置は、前記操作ペダルの前記操作量が前記弱減速領域又は前記弱加速領域にあるとき、前記反力を増大してもよい。これにより、例えば、運転者の操作頻度が高いところに弱減速領域及び弱加速速領域が設定されるような場合、弱減速領域又は弱加速領域で操作ペダルの反力を増大させることで、運転者は、自らの意図したペダル操作を行い易くなり操作性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、1つの操作ペダルで車両の加減速を行う構成において、車両の減速を効果的に行うことが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る車両用走行制御装置としての電子制御装置を搭載した車両のブロック図である。 第1実施形態のワンペダルモード且つスポーツ走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。 第1実施形態においてワンペダルモード且つスポーツ走行モードでの加減速特性を設定するフローチャートである。 第1実施形態のワンペダルモード且つノーマル走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。 第1実施形態においてワンペダルモード且つノーマル走行モードでの加減速特性を設定するフローチャートである。 第2実施形態のワンペダルモード且つスポーツ走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。 第2実施形態においてワンペダルモード且つスポーツ走行モードでの加減速特性を設定するフローチャートである。 第2実施形態のワンペダルモード且つノーマル走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。 第2実施形態においてワンペダルモード且つノーマル走行モードでの加減速特性を設定するフローチャートである。 図8の変形例を示す図である。
A.第1実施形態
[A1.車両10の構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用走行制御装置としての電子制御装置40(以下「ECU40」という。)を搭載した車両10のブロック図である。第1実施形態の車両10は、いわゆるハイブリッド車両である。後述するように、車両10は、その他の種類の車両であってもよい。
車両10は、ECU40に加え、エンジン機構12と、モータ機構14と、ブレーキ機構16と、アクセルペダル18と、ブレーキペダル20と、アクセルペダルセンサ22(以下「APセンサ22」ともいう。)と、ブレーキペダルセンサ24(以下「BPセンサ24」ともいう。)と、車速センサ26と、前後Gセンサ28(以下「Gセンサ28」ともいう。)と、シフト位置センサ30と、走行モード切替スイッチ32と、ペダル操作モード切替スイッチ34と、回生モード切替スイッチ36と、反力付与装置38とを備える。
エンジン機構12は、エンジン42と、変速機44とを含む。エンジン42は、車両10の駆動源であり、ECU40により制御される。第1実施形態の変速機44は、無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)であるが、その他の変速機であってもよい。以下では、変速機44をCVT44ともいう。エンジン42及びCVT44の少なくとも一方によりエンジンブレーキを作動可能である。
モータ機構14は、走行モータ50(以下「モータ50」ともいう。)と、モータ50の出力を制御するインバータ52と、モータ50に電力を供給するバッテリ54とを有する。モータ50により回生ブレーキを作動可能である。
ブレーキ機構16は、図示しない油圧装置、ブレーキパッド等の構成要素を備え、車輪(図示せず)と接触して摩擦制動力Ffrbを付与する。ブレーキ機構16により摩擦ブレーキを作動可能である。
APセンサ22は、アクセルペダル18の原位置からの踏込み量(以下「操作量θap」又は「AP操作量θap」という。)[deg]を検出し、ECU40に出力する。BPセンサ24は、ブレーキペダル20の原位置からの踏込み量(以下「操作量θbp」又は「BP操作量θbp」という。)[deg]を検出し、ECU40に出力する。車速センサ26は、車両10の車速V[km/h]を検出してECU40に出力する。
前後Gセンサ28は、車両10の前後方向の加速度(以下「前後加速度G」又は「加減速度G」ともいう。)[m/s/s]を検出してECU40に出力する。シフト位置センサ30は、シフトレバー56の位置Ps(以下「シフト位置Ps」ともいう。)を検出してECU40に出力する。なお、車両10がパドルシフト機構を有する場合、シフト位置センサ30は、パドルシフト機構によるシフト位置Psを検出してECU40に出力してもよい。
走行モード切替スイッチ32は、車両10の走行モードを切り替えるためのスイッチであり、例えば、図示しないステアリング又はその周辺に配置される。第1実施形態の走行モードには、ノーマル走行モード及びスポーツ走行モードが含まれる。スポーツ走行モードは、ノーマル走行モードよりも運転を楽しむための走行モードである。スポーツ走行モードでは、例えば、図示しないサスペンションの減衰力を上げたり、図示しないステアリングの遊びを小さくしたりする。或いは、走行モードとして、省エネルギ走行モード、雪道走行モード(雪道発進がし易いモード)等を設けることも可能である。なお、走行モードの切替えは、運転者のマニュアル操作に限らず、車両10側で自動的に行ってもよい。
ペダル操作モード切替スイッチ34は、アクセルペダル18による操作モード(以下「AP操作モード」ともいう。)を切り替えるためのスイッチであり、例えば、前記ステアリング又はその周辺に配置される。AP操作モードには、ノーマル操作モードと、ワンペダル操作モード(以下単に「ワンペダルモード」ともいう。)とが含まれる。なお、操作モードの切替えは、運転者のマニュアル操作に限らず、車両10側で自動的に行ってもよい。
ワンペダルモードは、AP操作量θap(操作ペダルの操作量)に応じて車両10の加速及び減速(駆動力及び制動力)を制御するモードである。AP操作量θapが取り得る範囲のうち、例えば、20〜40%が減速に用いられる。加速のためのAP操作量θapの領域(以下「加速領域」という。)及び減速のためのAP操作量θapの領域(以下「減速領域」という。)は、車速Vに応じて切り替えることができる。
ノーマル操作モードは、AP操作量θapに応じて車両10の加速(駆動力)を制御するモードであり、アクセルペダル18の原位置及びその周辺部分を除く略全ての領域が、基本的に車両10の加速に用いられる。但し、ノーマル操作モードにおいてもエンジンブレーキは機能する。
回生モード切替スイッチ36は、モータ50による回生モードを切り替えるためのスイッチであり、例えば、前記ステアリング又はその周辺に配置される。第1実施形態における回生モードには、例えば、通常回生モード及び省エネルギ回生モードが含まれる。通常回生モードと比較して省エネルギ回生モードの方がモータ50による回生量が大きい。このため、通常回生モードと比較して省エネルギ回生モードの方が回生ブレーキが強く作用する。
反力付与装置38は、アクセルペダル18に対して反力(以下「ペダル反力」ともいう。)を付与して適切なAP操作量θapを通知する。図1に示すように、反力付与装置38は、図示しないアーム部材等を介してアクセルペダル18に連結されてペダル反力を生成する反力モータ58を備える。
ECU40は、操作量θap、θbp等の入力情報に基づいてエンジン機構12、モータ機構14、ブレーキ機構16及び反力付与装置38を制御するものであり、入出力部60、演算部62及び記憶部64を有する。
演算部62は、目標加減速度設定部70(以下「Gtar設定部70」ともいう。)と、加速制御部72と、減速制御部74と、エンジン制御部76と、モータ制御部78と、ブレーキ制御部80と、反力制御部82とを有する。
Gtar設定部70は、操作量θap、θbp、車速V等の入力情報に基づいて車両10の加減速度Gの目標値(以下「目標加減速度Gtar」という。)を設定する。
本実施形態では、目標加減速度Gtarが正の値であるとき、車両10の加速(駆動力の生成)を示し、目標加減速度Gtarが負の値であるとき、車両10の減速(制動力の生成)を示す。理解の容易化のため、正の値であるときの加減速度G及び目標加減速度Gtarをそれぞれ加速度A及び目標加速度Atarともいう。また、負の値であるときの加減速度G及び目標加減速度Gtarをそれぞれ減速度D及び目標減速度Dtarともいう。
加速制御部72は、Gtar設定部70が設定した目標加減速度Gtar(目標加速度Atar)に基づいて車両10の加速(駆動力)を制御する。すなわち、加速制御部72は、目標加速度Atarを実現するための駆動力についてエンジン機構12及びモータ機構14それぞれの負担分を算出してエンジン制御部76及びモータ制御部78に通知する。
減速制御部74は、Gtar設定部70が設定した目標加減速度Gtar(目標減速度Dtar)に基づいて車両10の減速(制動力)を制御する。すなわち、減速制御部74は、目標減速度Dtarを実現するための制動力についてエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16それぞれの負担分を算出してエンジン制御部76、モータ制御部78及びブレーキ制御部80に通知する。
エンジン制御部76は、加速制御部72及び減速制御部74からの指令に基づいてエンジン機構12(エンジン42及びCVT44)を制御する。すなわち、目標加減速度Gtarが正の値であるときは、エンジン機構12の負担分に応じて、エンジン42及びCVT44を用いて車両10を加速させる。目標加減速度Gtarが負の値であるときは、エンジン機構12の負担分に応じて、エンジン42及びCVT44を用いてエンジンブレーキを機能させ、車両10を減速させる。
モータ制御部78は、加速制御部72及び減速制御部74からの指令に基づいてモータ機構14(モータ50及びインバータ52)を制御する。すなわち、目標加減速度Gtarが正の値であるときは、モータ機構14の負担分に応じて、インバータ52を介してモータ50を駆動させて車両10を加速させる。目標加減速度Gtarが負の値であるときは、モータ機構14の負担分に応じて、インバータ52を介してモータ50に回生を行わせて回生ブレーキを機能させ、車両10を減速させる。
ブレーキ制御部80は、BP操作量θbp又は減速制御部74からの指令に基づいてブレーキ機構16を制御する。
記憶部64は、図示しない不揮発性メモリ及び揮発性メモリを有する。不揮発性メモリは、例えば、フラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)であり、演算部62における処理を実行するためのプログラム等が記憶されている。揮発性メモリは、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)であり、演算部62が処理を実行する際に用いられる。
[A2.ワンペダルモードにおける目標加減速度Gtarの設定]
(A2−1.スポーツ走行モード)
(A2−1−1.スポーツ走行モードでの加減速特性)
(A2−1−1−1.概要)
図2は、第1実施形態のワンペダルモード且つスポーツ走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。ここでの加減速特性としては、基準特性Csref(以下「特性Csref」ともいう。)と減速操作時特性Csbr(以下「減速操作時特性Csbr」又は「特性Csbr」ともいう。)とが含まれる。図2において、横軸はAP操作量θapであり、縦軸は目標加減速度Gtarである。ECU40は、特性Csref、Csbrを車速V毎に変化させる。
上記のように、ワンペダルモードは、AP操作量θap(操作ペダルの操作量)に応じて車両10の加速及び減速を制御するモードである。図2に示すように、特性Csref、Csbrのいずれにおいても、AP操作量θapについて減速領域Rd及び加速領域Raが設けられる。
減速領域Rdは、相対的に小さいAP操作量θap(0≦θap<θsref)に対応し、加速領域Raは、相対的に大きいAP操作量(θsref<θap≦θmax)に対応する。以下では、スポーツ走行モードにおける減速領域Rdと加速領域Raの閾値を境界閾値θsref又は閾値θsrefともいう。また、AP操作量θapが取り得る最大値を最大操作量θmaxという。
なお、第1実施形態の特性Csref、Csbrでは、減速領域Rdと加速領域RaのAP操作量θapの範囲が重複しているが、特性Csref、Csbr毎に減速領域Rdと加速領域RaのAP操作量θapの範囲を変化させてもよい。例えば、特性Csrefよりも特性Csbrの方が減速領域Rdの範囲を広くしてもよい。
(A2−1−1−2.スポーツ走行モードでの基準特性Csref)
基準特性Csrefでは、減速領域Rdのうち閾値θ1よりも大きく閾値θsref未満の範囲においては、ECU40は、AP操作量θapが減少するほど車両10の減速度D(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16の少なくとも1つを制御する。減速領域Rdのうち0以上θ1以下の範囲においては、ECU40は、車両10の目標加減速度Gtar(目標減速度Dtar)が最大目標減速度Dtar_sref_max(=最小加減速度)で一定となるようにエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16の少なくとも1つを制御する。
また、基準特性Csrefでは、加速領域Raのうち境界閾値θsrefよりも大きく閾値θ2未満の範囲においては、ECU40は、AP操作量θapが増加するほど車両10の加速度A(加減速度G)が大きくなるようにエンジン機構12及びモータ機構14の少なくとも一方を制御する。加速領域Raのうち閾値θ2以上且つ最大操作量θmax以下の範囲においては、ECU40は、車両10の目標加減速度Gtarが最大目標加速度Atar_sref_maxで一定となるようにエンジン機構12及びモータ機構14の少なくとも一方を制御する。
(A2−1−1−3.スポーツ走行モードでの減速操作時特性Csbr)
減速操作時特性Csbrは、スポーツ走行モードにおいてブレーキペダル20の操作が所定回数行われたときに用いる加減速特性である。第1実施形態では、所定回数を複数回とするが、1回としてもよい(詳細は、図3を参照して後述する。)。
特性Csbrの減速領域Rdは、弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsとを含む。弱減速領域Rdwは、相対的に大きいAP操作量θap(θ3≦θap<θsref)に対応し、強減速領域Rdsは、相対的に小さいAP操作量θap(0≦θap<θ3)に対応する。
弱減速領域Rdw及び強減速領域Rdsのいずれについても、ECU40は、AP操作量θapが減少するほど車両10の減速度D(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16の少なくとも1つを制御する。弱減速領域Rdwにおける傾きの方が強減速領域Rdsにおける傾きよりも緩やかである。ここにいう傾きとは、AP操作量θapの変化量に対する目標加減速度Gtarの変化量を意味する。
また、減速操作時特性Csbrの減速領域Rd(強減速領域Rds)における最大目標減速度Dtar_max(以下「最大減速度Dtar_sbr_max」ともいう。)の絶対値は、基準特性Csrefの減速領域Rdにおける最大目標減速度Dtar_sref_maxの絶対値よりも大きい。これにより、特性Csbrを用いている場合の方が、より大きな減速度D(絶対値)を実現することが可能となる。
特性Csbrの加速領域Raは、弱加速領域Rawと強加速領域Rasとを含む。弱加速領域Rawは、相対的に小さいAP操作量θap(θsref<θap≦θ4)に対応し、強加速領域Rasは、相対的に大きいAP操作量θap(θ4<θap≦θmax)に対応する。
弱加速領域Raw及び強加速領域Rasのいずれについても、ECU40は、AP操作量θapが増加するほど車両10の加速度A(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン機構12及びモータ機構14の少なくとも一方を制御する(但し、目標加減速度Gtarが最大目標加速度Atar_max(以下「最大加速度Atar_sbr_max」ともいう。)である場合(換言すると、AP操作量θapが閾値θ5を上回り且つ最大操作量θmax以下の範囲である場合)を除く。)。目標加減速度Gtarが最大加速度Atar_sbr_maxである場合を除き、弱加速領域Rawにおける傾きの方が強加速領域Rasにおける傾きよりも緩やかである。
また、減速操作時特性Csbrの加速領域Ra(強加速領域Ras)における最大加速度Atar_sbr_maxは、基準特性Csrefの加速領域Raにおける最大加速度Atar_sref_maxと等しい。或いは、最大加速度Atar_sbr_maxは、最大加速度Atar_sref_maxと比較して大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
(A2−1−2.ワンペダルモード且つスポーツ走行モードでの加減速特性の設定)
図3は、第1実施形態においてワンペダルモード且つスポーツ走行モードでの加減速特性(すなわち、特性Csref、Csbr)を設定するフローチャートである。ステップS1において、ECU40は、ブレーキペダル20の操作頻度Fbpを判定する。操作頻度Fbpは、AP操作量θapに対応する目標減速度Dtarが運転者の要求減速度Dreqに対して不足しているか否かを判定するために用いられる。このため、操作頻度Fbpは、例えば、直近の所定期間(例えば、数十秒〜数分間)においてブレーキペダル20が操作された回数として定義される。
ステップS2において、ECU40は、ステップS1で判定した操作頻度Fbpが第1利用頻度閾値THfbp1(以下「閾値THfbp1」ともいう。)以下であるか否かを判定する。操作頻度Fbpが閾値THfbp1以下である場合(S2:YES)、ステップS3において、ECU40は、基準特性Csrefを選択する。操作頻度Fbpが閾値THfbp1以下でない場合(S2:NO)、ステップS4において、ECU40は、減速操作時特性Csbrを選択する。上記のように、基準特性Csrefと比較して、減速操作時特性Csbrは、最大目標減速度Dtar_maxの絶対値を増加させると共に、弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定する(図2参照)。
(A2−2.ノーマル走行モード)
(A2−2−1.ノーマル走行モードでの加減速特性)
(A2−2−1−1.概要)
図4は、第1実施形態のワンペダルモード且つノーマル走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。ここでの加減速特性としては、基準特性Cnref(以下「特性Cnref」ともいう。)と減速操作時特性Cnbr(以下「減速操作時特性Cnbr」又は「特性Cnbr」ともいう。)とが含まれる。図4において、横軸はAP操作量θapであり、縦軸は目標加減速度Gtarである。特性Cnref、Cnbrは、車速V毎に変化させる。
スポーツ走行モードの特性Csref、Csbrと同様、ノーマル走行モードの特性Cnref、Cnbrのいずれにおいても、AP操作量θapについて減速領域Rd及び加速領域Raが設けられる。
減速領域Rdは、相対的に小さいAP操作量θap(0≦θap<θnref)に対応し、加速領域Raは、相対的に大きいAP操作量(θnref<θap≦θmax)に対応する。以下では、ノーマル走行モードにおける減速領域Rdと加速領域Raの閾値を境界閾値θnref又は閾値θnrefともいう。ノーマル走行モードの境界閾値θnrefは、スポーツ走行モードの境界閾値θsrefと同じでもよく、異なっていてもよい。
なお、第1実施形態の特性Cnref、Cnbrでは、減速領域Rdと加速領域RaのAP操作量θapの範囲が重複しているが、特性Cnref、Cnbr毎に減速領域Rdと加速領域RaのAP操作量θapの範囲を変化させてもよい。例えば、特性Cnrefよりも特性Cnbrの方が減速領域Rdの範囲を広くしてもよい。
(A2−2−1−2.ノーマル走行モードでの基準特性Cnref)
基準特性Cnrefの減速領域Rdは、弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsとを含む。弱減速領域Rdwは、相対的に大きいAP操作量θap(θ11≦θap<θnref)に対応し、強減速領域Rdsは、相対的に小さいAP操作量θap(0≦θap<θ11)に対応する。以下では、基準特性Cnrefの弱減速領域Rdwを「弱減速領域Rdw_nref」と、強減速領域Rdsを「強減速領域Rds_nref」ともいう。
弱減速領域Rdw_nrefについて、ECU40は、AP操作量θapが減少するほど車両10の減速度D(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16の少なくとも1つを制御する。
強減速領域Rds_nrefについて、閾値θ12よりも大きく閾値θ11未満の範囲においては、ECU40は、AP操作量θapが減少するほど車両10の減速度D(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16の少なくとも1つを制御する。強減速領域Rds_nrefのうち0以上θ12以下の範囲においては、ECU40は、車両10の目標加減速度Gtar(目標減速度Dtar)が最大目標減速度Dtar_max(以下「最大減速度Dtar_nref_max」ともいう。)(=最小目標加減速度)で一定となるようにエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16の少なくとも1つを制御する。
目標加減速度Gtarが最大減速度Dtar_nref_maxである場合を除き、弱減速領域Rdwの傾きの方が強減速領域Rdsの傾きよりも緩やかである。
基準特性Cnrefの加速領域Raは、弱加速領域Rawと強加速領域Rasとを含む。弱加速領域Rawは、相対的に小さいAP操作量θap(θnref<θap≦θ13)に対応し、強加速領域Rasは、相対的に大きいAP操作量θap(θ13<θap≦θmax)に対応する。以下では、基準特性Cnrefの弱加速領域Rawを「弱加速領域Raw_nref」と、強加速領域Rasを「強加速領域Ras_nref」ともいう。
弱加速領域Raw_nrefについて、ECU40は、AP操作量θapが増加するほど車両10の加速度A(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン42及びモータ50の少なくとも一方を制御する。
強加速領域Ras_nrefについて、閾値θ13よりも大きく閾値θ14未満の範囲においては、ECU40は、AP操作量θapが増加するほど車両10の加速度A(加減速度G)が大きくなるようにエンジン機構12及びモータ機構14の少なくとも一方を制御する。強加速領域Ras_nrefのうち閾値θ14以上θmax以下の範囲においては、ECU40は、車両10の目標加減速度Gtar(目標加速度Atar)が最大目標加速度Atar_sbr_maxで一定となるようにエンジン機構12及びモータ機構14の少なくとも一方を制御する。
目標加減速度Gtarが最大目標加速度Atar_nref_max(以下「最大加速度Atar_nref_max」ともいう。)である場合を除き、弱加速領域Raw_nrefにおける傾きの方が強加速領域Ras_nrefの傾きよりも緩やかである。
(A2−2−1−3.ノーマル走行モードでの減速操作時特性Cnbr)
減速操作時特性Cnbrは、ノーマル走行モードにおいてブレーキペダル20の操作が所定回数行われたときに用いる加減速特性である。第1実施形態では、所定回数を複数回とするが、1回としてもよい(詳細は、図5を参照して後述する。)。
特性Cnbrの減速領域Rdは、弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsとを含む。弱減速領域Rdwは、相対的に大きいAP操作量θap(θ15≦θap<θnref)に対応し、強減速領域Rdsは、相対的に小さいAP操作量θap(0≦θap<θ15)に対応する。以下では、特性Cnbrの弱減速領域Rdwを「弱減速領域Rdw_nbr」と、強減速領域Rdsを「強減速領域Rds_nbr」ともいう。
弱減速領域Rdw_nbr及び強減速領域Rds_nbrのいずれについても、ECU40は、AP操作量θapが減少するほど車両10の減速度D(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン機構12、モータ機構14及びブレーキ機構16の少なくとも1つを制御する。弱減速領域Rdw_nbrにおける傾きの方が強減速領域Rds_nbrにおける傾きよりも緩やかである。
また、減速操作時特性Cnbrの減速領域Rd(強減速領域Rds_nbr)における最大目標減速度Dtar_max(以下「最大減速度Dtar_nbr_max」ともいう。)の絶対値は、基準特性Cnrefの減速領域Rdにおける最大減速度Dtar_nref_maxの絶対値よりも大きい。これにより、特性Cnbrを用いている場合の方が、より大きな減速度D(絶対値)を実現することが可能となる。
特性Cnbrの加速領域Raは、弱加速領域Rawと強加速領域Rasとを含む。弱加速領域Rawは、相対的に小さいAP操作量θap(θnref<θap≦θ16)に対応し、強加速領域Rasは、相対的に大きいAP操作量θap(θ16<θap≦θmax)に対応する。以下では、特性Cnbrの弱加速領域Rawを「弱加速領域Raw_nbr」と、強加速領域Rasを「強加速領域Ras_nbr」ともいう。
弱加速領域Raw_nbr及び強加速領域Ras_nbrのいずれについても、ECU40は、AP操作量θapが増加するほど車両10の加速度A(加減速度G)の絶対値が大きくなるようにエンジン機構12及びモータ機構14の少なくとも一方を制御する(但し、目標加減速度Gtarが最大目標加速度Atar_max(以下「最大加速度Atar_nbr_max」ともいう。)である場合(換言すると、AP操作量θapが閾値θ17を上回り且つ最大操作量θmax以下の範囲である場合)を除く。)。目標加減速度Gtarが最大加速度Atar_nbr_maxである場合を除き、弱加速領域Raw_nbrにおける傾きの方が強加速領域Ras_nbrにおける傾きよりも緩やかである。
(A2−2−2.ワンペダルモード且つノーマル走行モードでの加減速特性の設定)
図5は、第1実施形態においてワンペダルモード且つノーマル走行モードでの加減速特性(すなわち、特性Cnref、Cnbr)を設定するフローチャートである。ステップS11において、ECU40は、ブレーキペダル20の操作頻度Fbpを判定する。ステップS11は、図3のステップS1と同様に行う。
ステップS12において、ECU40は、ステップS11で判定した操作頻度Fbpが第2利用頻度閾値THfbp2(以下「閾値THfbp2」ともいう。)以下であるか否かを判定する。操作頻度Fbpが閾値THfbp2以下である場合(S12:YES)、ステップS13において、ECU40は、基準特性Cnrefを選択する。操作頻度Fbpが閾値THfbp2以下でない場合(S12:NO)、ステップS14において、ECU40は、減速操作時特性Cnbrを選択する。上記のように、基準特性Cnrefと比較して、減速操作時特性Cnbrは、最大目標減速度Dtar_maxの絶対値を増加させると共に、弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの幅を拡大する(図4参照)。
[A3.ワンペダルモードにおける目標ペダル反力Fr_tarの設定]
ECU40は、反力付与装置38の反力モータ58が生成するペダル反力Frの目標値Fr_tar(以下「目標ペダル反力Fr_tar」ともいう。)を、AP操作量θapと目標加減速度Gtarとの関係に応じて設定する。そして、目標ペダル反力Fr_tarに応じて反力モータ58を制御する。
例えば、ECU40は、減速領域Rd及び加速領域Raの境界においてペダル反力Frを増大させて当該境界を運転者に通知する。或いは、ECU40は、弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsの境界又は弱加速領域Rawと強加速領域Rasの境界でペダル反力Frを増大させてこれらの境界を通知してもよい。或いは、減速領域Rd若しくは加速領域Raの中間、又は弱減速領域Rdw、強減速領域Rds、弱加速領域Raw若しくは強加速領域Rasの中間でペダル反力Frを増大させてもよい。
[A4.第1実施形態の効果]
以上のように、第1実施形態によれば、ブレーキペダル20(減速制御部材)の操作頻度Fbpが閾値THfbp1、THfbp2以下でない場合(図3のS2:NO又は図5のS12:NO)、減速操作時特性Csbr、Cnbrを用いる(図3のS4又は図5のS14)。換言すると、AP操作量θapに対応する目標減速度Dtarが運転者の要求減速度Dreqに対して不足していると判定した場合、減速操作時特性Csbr、Cnbrを用いて減速領域Rdにおける最大目標減速度Dtar_maxを増加させる(図2及び図4)。これにより、アクセルペダル18の操作による最大目標減速度Dtar_maxを、運転者の意図に沿った値に設定し易くなる。従って、例えば、ブレーキペダル20の操作の必要性を低減したり、運転者の操作に合わせた設定を行ったりすることで、車両10の減速を効果的に行うことが可能となる。
第1実施形態において、ECU40(走行制御装置)は、AP操作量θapに対応する目標減速度Dtarが運転者の要求減速度Dreqに対して不足しているか否かを、ブレーキペダル20(減速制御部材)の操作頻度Fbp(操作頻度)に基づいて判定する(図3のS2又は図5のS12)。これにより、アクセルペダル18による目標減速度Dtarが運転者の要求減速度Dreqに対して不足しているか否かを比較的簡易な方法で判定することが可能となる。
第1実施形態のスポーツ走行モードに関し、ECU40(走行制御装置)は、AP操作量θapがゼロであるとき(すなわち、アクセルペダル18が原位置にあるとき)、アクセルペダル18による目標減速度Dtarが最大目標減速度Dtar_maxとなるように設定する(図2)。また、ECU40は、ブレーキペダル20(減速制御部材)の操作頻度Fbp(操作頻度)が第1頻度閾値THfbp1を超えた場合(図3のS2:NO)、減速領域Rdを弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsとに分けると共に、加速領域Raを弱加速領域Rawと強加速領域Rasとに分ける(図2、図3のS4)。さらにECU40は、強減速領域Rdsよりも弱減速領域Rdwを加速領域Ra側に配置すると共に、強加速領域Rasよりも弱加速領域Rawを減速領域Rd側に配置する(図2)。
上記によれば、減速領域Rdを弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsとに分けることで、弱減速領域Rdwを用いて減速度Dの細かな調整を可能にすると共に、強減速領域Rdsを用いて急減速を可能とする。これにより、減速度Dの調整を好適に行うことが可能となる。同様に、加速領域Raを弱加速領域Rawと強加速領域Rasとに分けることで、弱加速領域Rawを用いて加速度Aの細かな調整を可能にすると共に、強加速領域Rasを用いて急加速を可能とする。これにより、加速度Aの調整を好適に行うことが可能となる。
第1実施形態のノーマル走行モードに関し、ECU40(走行制御装置)は、AP操作量θapがゼロであるとき(すなわち、アクセルペダル18が原位置にあるとき)、アクセルペダル18による目標減速度Dtarが最大目標減速度Dtar_maxとなるように設定する(図4)。また、ECU40は、減速領域Rdを弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsとに分けると共に、加速領域Raを弱加速領域Rawと強加速領域Rasとに分ける(図4)。さらにECU40は、強減速領域Rdsよりも弱減速領域Rdwを加速領域Ra側に配置すると共に、強加速領域Rasよりも弱加速領域Rawを減速領域Rd側に配置する(図4)。さらにまた、ECU40は、ブレーキペダル20(減速制御部材)の操作頻度Fbp(操作頻度)が第2頻度閾値THfbp2を超えた場合(図5のS12:NO)、弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの範囲を広げる(図4、図5のS14)。
上記によれば、減速領域Rdを弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsとに分けることで、弱減速領域Rdwを用いて減速度Dの細かな調整を可能にすると共に、強減速領域Rdsを用いて急減速を可能とする。これにより、減速度Dの調整を好適に行うことが可能となる。同様に、加速領域Raを弱加速領域Rawと強加速領域Rasとに分けることで、弱加速領域Rawを用いて加速度Aの細かな調整を可能にすると共に、強加速領域Rasを用いて急加速を可能とする。これにより、加速度Aの調整を好適に行うことが可能となる。
加えて、第1実施形態によれば、ブレーキペダル20の操作頻度Fbpが第2頻度閾値THfbp2を超えた場合(図5のS12:NO)、弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの範囲を広げる(図4及び図5のS14)。ブレーキペダル20の操作頻度Fbpが多くなる理由の1つとして、強減速領域Rds若しくは強加速領域Rasが広すぎて(又は弱減速領域Rdw若しくは弱加速領域Rawが狭すぎて)車両10が過度に加速し易い状況であることが考えられる。そこで、操作頻度Fbpが第2頻度閾値THfbp2を超えた場合、弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの範囲を広げることで、アクセルペダル18の操作により車両10の加減速度G(減速度D又は加速度A)を適切に設定し易くなる。
第1実施形態において、ECU40(走行制御装置)は、アクセルペダル18(操作ペダル)にペダル反力Frを付与する反力付与装置38を備える(図1)。反力付与装置38は、AP操作量θapが弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawにあるとき、ペダル反力Frを増大する。
これにより、運転者の操作頻度が高いところに弱減速領域Rdw及び強減速領域Rdsが設定されるような場合、弱減速領域Rdw又は強減速領域Rdsでペダル反力Frを増大させることで、運転者は、自らの意図したペダル操作を行い易くなり操作性を向上させることが可能となる。
B.第2実施形態
[B1.車両10の構成(第1実施形態との相違)]
第2実施形態におけるハードウェアの構成は、第1実施形態と同様である。第1実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付して、詳細な説明を省略する。第2実施形態のECU40は、AP操作量θap毎の利用頻度Fapを用いて車両10の加減速特性を補正する。
[B2.ワンペダルモードにおける目標加減速度Gtarの設定]
(B2−1.スポーツ走行モード)
(B2−1−1.スポーツ走行モードでの加減速特性の概要)
図6は、第2実施形態のワンペダルモード且つスポーツ走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。ここでの加減速特性としては、第1実施形態(図2)と同様の基準特性Csref及び減速操作時特性Csbrが含まれる。さらに、図6では、減速操作時特性Csbrに対して多頻度補正処理を実行した特性Csf(以下「多頻度補正特性Csf」ともいう。)が含まれる。図6において、横軸はAP操作量θapであり、縦軸は目標加減速度Gtarである。ECU40は、特性Csref、Csbrを車速V毎に変化させる。
特性Csref、Csbrについては、第1実施形態(図2)と同様であるため、詳細な説明を省略する。
多頻度補正処理は、AP操作量θapに関して利用頻度Fapの多い領域(多頻度領域Rf)について弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定する処理である。図6の例の場合、多頻度補正特性Csfは、減速操作時特性Csbrに対して多頻度補正処理を行っている。すなわち、図6の例では、AP操作量θapについての多頻度領域Rfの中央値に対応する目標加減速度Gtarを基準として弱減速領域Rdwを設定している。多頻度補正処理の更なる詳細は、図7を参照して後述する。
(B2−1−2.ワンペダルモード且つスポーツ走行モードでの加減速特性の設定)
図7は、第2実施形態においてワンペダルモード且つスポーツ走行モードでの加減速特性(すなわち、特性Csref、Csbr、Csf)を設定するフローチャートである。ステップS21〜S24は、第1実施形態(図3)のステップS1〜S4と同様である。
ステップS25〜S27において、ECU40は、多頻度補正処理を実行する。すなわち、ステップS25において、ECU40は、AP操作量θap毎に利用頻度Fapを判定する。利用頻度Fapは、頻繁に利用されるAP操作量θapの領域について目標加減速度Gtarを細かく設定することを許容するために用いられる。このため、利用頻度Fapは、例えば、直近の所定期間(例えば、数十秒〜数十分間)におけるAP操作量θap毎の分布として判定される。
ステップS26において、ECU40は、ステップS25の判定結果を利用して、多頻度領域Rfが存在するか否かを判定する。例えば、ECU40は、利用頻度Fapが閾値THfap(以下「AP利用頻度閾値THfap」ともいう。)を超える操作量θap(多頻度操作量θapf)が存在するか否かを判定する。そして、多頻度操作量θapfを基準として多頻度領域Rfを判定する。
或いは、操作量θap毎の利用頻度Fapと閾値THfapとを比較すると、操作量θapのばらつきに対応が困難であることも想定される。このため、ECU40は、連続する複数個の操作量θapからなる領域(判定領域)について、利用頻度Fapの平均値Fapaveが閾値THfave(以下「AP利用頻度閾値THfave」ともいう。)を超えるか否かを判定してもよい。そして、平均値Fapaveが閾値THfaveを超える判定領域の中央値を基準として多頻度領域Rfを判定してもよい。
多頻度領域Rfが存在しない場合(S26:NO)、今回の処理を終える。多頻度領域Rfが存在する場合(S26:YES)、ステップS27において、ECU40は、領域Rfについて弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定する。すなわち、領域Rfが減速領域Rdに属している場合、領域Rfを基準として新たな弱減速領域Rdwを設定し、領域Rfが加速領域Raに属している場合、領域Rfを基準として新たな弱加速領域Rawを設定する。
新たな弱減速領域Rdwを設定する場合、既存の他の弱減速領域Rdwが存在すれば(例えば、減速操作時特性Csbrが選択されていれば)、ECU40は、当該他の弱減速領域Rdwの幅を縮小する。同様に、新たな弱加速領域Rawを設定する場合、既存の他の弱加速領域Rawが存在すれば(例えば、減速操作時特性Csbrが選択されていれば)、ECU40は、当該他の弱加速領域Rawの幅を縮小する。例えば、図6の特性Csbrでは、新たな弱減速領域Rdwを設定しているため、既存の弱減速領域Rdwの幅を縮小している。
なお、ステップS26において、複数の多頻度領域Rfが存在する場合、ECU40は、それぞれの領域Rfについて新たな弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定する。或いは、複数の多頻度領域Rfが存在する場合、ECU40は、最も利用頻度Fapの高い多頻度領域Rfのみについて新たな弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定してもよい。
(B2−2.ノーマル走行モード)
(B2−2−1.ノーマル走行モードでの加減速特性の概要)
図8は、第2実施形態のワンペダルモード且つノーマル走行モードで用いる加減速特性の一例を示す図である。ここでの加減速特性としては、第1実施形態と同様、基準特性Cnref(図4)が含まれるが、減速操作時特性Cnbrは含まれない。さらに、図8の加減速特性には、基準特性Cnrefに対して多頻度補正処理を実行した特性Cnf(以下「多頻度補正特性Cnf」ともいう。)が含まれる。図8において、横軸はAP操作量θapであり、縦軸は目標加減速度Gtarである。ECU40は、特性Cnrefを車速V毎に変化させる。なお、図8の例において、第1実施形態(図4)と同様に、減速操作時特性Cnbrを含ませることも可能である。
基準特性Cnrefについては、第1実施形態(図4)と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ノーマル走行モードにおける多頻度補正処理は、一部の例外を除き、スポーツ走行モードにおける多頻度補正処理と同様である。図8の例の場合、多頻度補正特性Cnfは、基準特性Cnrefに対して多頻度補正処理を行っている。すなわち、図8の例では、AP操作量θapについての多頻度領域Rfの中央値に対応する目標加減速度Gtarを基準として弱減速領域Rdwを設定している。スポーツ走行モードの場合と異なり、新たな弱減速領域Rdwの設定に際し、既存の他の弱減速領域Rdw(及び弱加速領域Raw)の幅は維持する。多頻度補正処理の更なる詳細は、図9を参照して後述する。
(B2−2−2.ワンペダルモード且つノーマル走行モードでの加減速特性の設定)
図9は、第2実施形態においてワンペダルモード且つノーマル走行モードでの加減速特性を設定するフローチャートである。図9のステップS31〜S33は、図7のステップS25〜S27と同様である。
但し、ステップS33では、新たな弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定した場合でも、既存の他の弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの幅は基本的に維持する。例外として、新たな弱減速領域Rdwが既存の他の弱減速領域Rdwに近い場合又は新たな弱加速領域Rawが既存の他の弱加速領域Rawに近い場合、既存の他の弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの幅を縮小する場合もある。図10を参照して後述するように、新たな弱減速領域Rdwと既存の他の弱減速領域Rdwの距離又は新たな弱加速領域Rawと既存の他の弱加速領域Rawの距離にかかわらず、既存の他の弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの幅を縮小することも可能である。
[B3.ワンペダルモードにおける目標ペダル反力Fr_tarの設定]
目標ペダル反力Fr_tarの設定方法については、第1実施形態と同様である。
[B4.第2実施形態の効果]
以上のように、第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて又はこれに代えて、以下の効果を奏することが可能である。
第2実施形態によれば、ECU40(走行制御装置)は、AP操作量θap毎に利用頻度Fapの分布を判定する。そして、ECU40は、利用頻度Fapが閾値THfap(第3頻度閾値)を超える多頻度操作量θapfを基準とする多頻度領域Rf(高利用頻度領域)、又は利用頻度Fapの平均値Fapaveが閾値THfave(第3頻度閾値)を超える多頻度領域Rf(高利用頻度領域)を判定する。さらに、多頻度領域Rfについて、弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定してAP操作量θapの全可変範囲(0〜θmax)に占める多頻度領域Rfの割合を大きくする(図8及び図9)。これにより、運転者がよく利用するAP操作量θapにおいて、減速度D又は加速度Aの細かな調整を可能とし、操作性を向上させることができる。
C.変形例
なお、本発明は、上記各実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[C1.適用対象]
上記各実施形態では、車両10をハイブリッド車両とした(図1)。しかしながら、例えば、車両10の加減速特性の観点からすれば、これに限らない。例えば、車両10は、ハイブリッド車以外の電動車両(燃料電池車を含む。)又はエンジン車両であってもよい。
[C2.駆動源又は各種ブレーキ]
上記各実施形態のモータ50は、車両10を駆動する走行モータであった。しかしながら、回生ブレーキを作動させる観点からすれば、これに限らない。例えば、モータ50は、発電用モータ(ジェネレータ)としての用途のみで利用することも可能である。
[C3.走行モード]
上記各実施形態では、走行モードとしてノーマル走行モードとスポーツ走行モードを用いた。しかしながら、例えば、車両10の加減速特性の観点からすれば、これに限らない。例えば、ノーマル走行モード又はスポーツ走行モードを省略することも可能である。或いは、ノーマル走行モード又はスポーツ走行モードの少なくとも一方に加え、他の走行モード(例えば、省エネルギモード、雪道走行モード(雪道発進がし易い))を設けてもよい。
[C4.AP操作モード]
上記各実施形態では、AP操作モードとして通常モードとワンペダルモードを用いた。しかしながら、例えば、ワンペダルモードに着目すれば、通常モードを省略することも可能である。
上記各実施形態のワンペダルモードでは、減速領域Rdと加速領域Raを設定した(図2等)。しかしながら、減速領域Rdと加速領域Raに加え、特開2006−117020号公報のような定常領域(目標加減速度Gtarがゼロになる領域又は目標加減速度Gtarがゼロを含む所定範囲内になる領域)を設けることも可能である。或いは、目標加減速度Gtarを設定せずに車両10の慣性走行を可能とするニュートラル領域を、減速領域Rdと加速領域Raの間又は減速領域Rdと定常領域の間に設けてもよい。
上記各実施形態のワンペダルモードでは、AP操作量θapと目標加減速度Gtarとを関連付けて用いた(図2等)。しかしながら、例えば、減速領域Rdと加速領域Raの機能に着目すれば、これに限らない。例えば、AP操作量θapとエンジン42のトルクの目標値(目標トルクTtar)とを関連付けてもよい。
[C5.目標加減速度Gtarの設定]
上記各実施形態では、加減速特性(図2の基準特性Cnref等)を車速Vに応じて変化させたが、車速Vに応じて変化させないこと(例えば、車速Vにかかわらず固定された加減速特性とすること)も可能である。
上記各実施形態では、目標加減速度Gtarの単位を「m/s/s」とした。しかしながら、例えば、車両10の加減速特性の観点からすれば、これに限らない。例えば、目標加減速度Gtarを、「N・m/s」(車両10の目標トルクTtarの時間微分値)とすることも可能である。
上記各実施形態では、基準特性Csref、Cnrefとは別に、ブレーキペダル20の操作頻度Fbpに基づく特性Csbr、Cnbrを用いた(図2等)。しかしながら、例えば、アクセルペダル18(操作ペダル)とは別に車両10の減速を制御する減速制御部材に対する運転者の操作に基づいて、AP操作量θapに対応する目標減速度Dtarが運転者の要求減速度Dreqに対して不足しているか否かを判定する観点からすれば、これに限らない。
例えば、前記減速制御部材として、シフトレバー56又は回生モード切替スイッチ36を用いることも可能である。すなわち、シフトレバー56を減速制御部材として用いる場合、シフト位置Psが車両10の減速を求める位置に切り替わる頻度に応じて、AP操作量θapに対応する目標減速度Dtarが運転者の要求減速度Dreqに対して不足しているか否かを判定することも可能である。
例えば、車両10がマニュアル車両である場合、変速段を下げる操作(例えば、4速から3速への切替え、3速から2速への切替え等)の頻度を監視し、当該頻度に応じて、基準特性Csref、Cnrefから減速操作時特性Csbr、Cnbrに切り替えることも可能である。或いは、単に、変速段を下げる操作が行われた時点で、基準特性Csref、Cnrefから減速操作時特性Csbr、Cnbrに切り替えてもよい。
また、回生モード切替スイッチ36を減速制御部材として用いる場合、回生量が増加するに連れて、AP操作量θapに対応する目標減速度Dtarが運転者の要求減速度Dreqに対して不足していると判定することも可能である。例えば、回生モードが通常回生モード(回生量:小)から省エネルギ回生モード(回生量:大)に切り替えられた場合、基準特性Csref、Cnrefから減速操作時特性Csbr、Cnbrに切り替えることも可能である。
上記各実施形態では、基準特性Csref、Cnrefと減速操作時特性Csbr、Cnbrとを切り替える構成を説明した(図2等)。換言すると、加減速特性の切替えは1段階のみであった。しかしながら、例えば、減速制御部材への操作に応じて加減速特性を変化させる観点からすれば、これに限らない。例えば、直近の所定期間(例えば、数十秒〜数分間)内においてブレーキペダル20が踏まれる度に、同じ操作量θapでも目標減速度Dtarの絶対値が増加するように減速操作時特性Csbr、Cnbrを変化させることも可能である。
上記各実施形態の減速操作時特性Csbr、Cnbrでは、弱減速領域Rdwと強減速領域Rdsを設定し、最大目標減速度Dtar_maxまでの変化を緩やかにした(図2等)。しかしながら、例えば、減速制御部材への操作に応じて加減速特性を変化させる観点からすれば、これに限らない。例えば、減速操作時特性Csbr、Cnbrでは、AP操作量θapがゼロ又はその近傍値のときにおける最大目標減速度Dtar_maxのみを基準特性Csref、Cnrefに対して変化させることも可能である。
上記各実施形態では、基準特性Csref、Cnrefを図2、図4、図6及び図8に示すものとし、減速操作時特性Csbr、Cnbrを図2、図4、図6に示すものとした。しかしながら、例えば、減速制御部材への操作に応じて加減速特性を変化させる観点又は多頻度補正処理の観点からすれば、これに限らない。例えば、スポーツ走行モードの基準特性Csrefとして弱減速領域Rdw及び弱加速領域Rawを設定することも可能である。
[C6.多頻度補正処理]
第2実施形態では、減速領域Rd及び加速領域Raのいずれについても多頻度補正処理を可能とした(図9)。しかしながら、減速領域Rd又は加速領域Raのいずれか一方のみについて多頻度補正処理を行う構成も可能である。
第2実施形態のノーマル走行モードでの多頻度補正処理では、多頻度領域Rfについて新たな弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定する場合、既存の他の弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの幅を維持した(図8及び図9のS33)。しかしながら、多頻度領域Rfについて新たな弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定する場合、既存の他の弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの幅を縮小してもよい。
図10は、図8の変形例を示す図である。図10の例では、多頻度領域Rfについて新たな弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawを設定する場合、既存の他の弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの幅を狭めている。これにより、多頻度領域Rf(高利用頻度領域)が拡張した分を弱減速領域Rdw又は弱加速領域Rawの縮小で補うため、全体としての加減速特性のバランスを保つことで、運転者の操作性を向上することが可能となる。
10…車両 18…アクセルペダル(操作ペダル)
20…ブレーキペダル(減速制御部材)
36…回生モード切替スイッチ(減速制御部材)
38…反力付与装置 40…ECU(車両用走行制御装置)
56…シフトレバー(減速制御部材) A…車両の加速度
D…車両の減速度 Dtar…目標減速度
Dtar_max…最大目標減速度 Fap…AP操作量毎の利用頻度
Fbp…ブレーキペダルの操作頻度 Fr…ペダル反力
Ra…加速領域 Ras…強加速領域
Raw…弱加速領域 Rd…減速領域
Rds…強減速領域 Rdw…弱減速領域
Rf…多頻度領域(高利用頻度領域) THfap…閾値(第3頻度閾値)
THfave…閾値(第3頻度閾値) THfbp1…第1頻度閾値
THfbp2…第2頻度閾値 θap…アクセルペダルの操作量

Claims (7)

  1. 1つの操作ペダルの操作量に応じて車両の加速及び減速を制御する車両用走行制御装置であって、
    前記走行制御装置は、
    相対的に小さい前記操作量に対応する減速領域と、相対的に大きい前記操作量に対応する加速領域とを前記操作量について設定し、
    前記減速領域では、前記操作量が減少するほど前記車両の減速度が大きくなるように制御し、
    前記加速領域では、前記操作量が増加するほど前記車両の加速度が大きくなるように制御し、
    さらに、前記走行制御装置は、
    前記操作ペダルの前記操作量に対応する目標減速度が運転者の要求減速度に対して不足しているか否かを、前記操作ペダルとは別に前記車両の減速を制御するブレーキペダルに対する運転者の操作に基づいて判定し、
    前記目標減速度が前記要求減速度に対して不足していると判定した場合、前記減速領域における最大目標減速度を増加させる
    ことを特徴とする走行制御装置。
  2. 1つの操作ペダルの操作量に応じて車両の加速及び減速を制御する車両用走行制御装置であって、
    前記走行制御装置は、
    相対的に小さい前記操作量に対応する減速領域と、相対的に大きい前記操作量に対応する加速領域とを前記操作量について設定し、
    前記減速領域では、前記操作量が減少するほど前記車両の減速度が大きくなるように制御し、
    前記加速領域では、前記操作量が増加するほど前記車両の加速度が大きくなるように制御し、
    さらに、前記走行制御装置は、
    前記操作ペダルの前記操作量に対応する目標減速度が運転者の要求減速度に対して不足しているか否かを、前記操作ペダルとは別に前記車両の減速を制御する減速制御部材の操作頻度に基づいて判定し、
    前記目標減速度が前記要求減速度に対して不足していると判定した場合、前記減速領域における最大目標減速度を増加させる
    ことを特徴とする走行制御装置。
  3. 請求項2に記載の走行制御装置において、
    前記走行制御装置は、
    前記操作ペダルが原位置にあるとき、前記操作ペダルの前記操作量に対応する前記目標減速度が前記最大目標減速度となるように設定し、
    前記減速制御部材の操作頻度が第1頻度閾値を超えた場合、前記減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分け、又は前記加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分け、
    前記強減速領域よりも前記弱減速領域を前記加速領域側に配置し、又は前記強加速領域よりも前記弱加速領域を前記減速領域側に配置する
    ことを特徴とする走行制御装置。
  4. 請求項2に記載の走行制御装置において、
    前記走行制御装置は、
    前記操作ペダルが原位置にあるとき、前記操作ペダルの前記操作量に対応する前記目標減速度が前記最大目標減速度となるように設定し、
    前記減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分け、又は前記加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分け、
    前記強減速領域よりも前記弱減速領域を前記加速領域側に配置し、又は前記強加速領域よりも前記弱加速領域を前記減速領域側に配置し、
    前記減速制御部材の操作頻度が第2頻度閾値を超えた場合、前記弱減速領域又は前記弱加速領域の幅を広げる
    ことを特徴とする走行制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の走行制御装置において、
    前記走行制御装置は、
    前記操作ペダルの前記操作量毎又は前記操作量の範囲毎に利用頻度の分布を判定し、
    当該利用頻度が第3頻度閾値を超える前記操作量又は前記操作量の範囲に対応する高利用頻度領域について、前記操作量に対する前記減速度の変化量又は前記加速度の変化量を小さくすることにより前記高利用頻度領域の幅を広げる
    ことを特徴とする走行制御装置。
  6. 請求項1又は2に従属する請求項5に記載の走行制御装置において、
    前記走行制御装置は、
    前記減速領域を弱減速領域と強減速領域とに分け、又は前記加速領域を弱加速領域と強加速領域とに分け、
    前記強減速領域よりも前記弱減速領域を前記加速領域側に配置し、又は前記強加速領域よりも前記弱加速領域を前記減速領域側に配置し、
    前記高利用頻度領域の幅を広げることに伴って既存の他の前記弱減速領域又は前記弱加速領域の幅を狭める
    ことを特徴とする走行制御装置。
  7. 請求項3若しくは請求項4又は請求項6のいずれか1項に記載の走行制御装置において、
    前記走行制御装置は、前記操作ペダルに反力を付与する反力付与装置を備え、
    前記反力付与装置は、前記操作ペダルの前記操作量が前記弱減速領域又は前記弱加速領域にあるとき、前記反力を増大する
    ことを特徴とする走行制御装置。
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