以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
≪組成物≫
本発明の組成物は
(A)共役ジエン系重合体100質量部と、
(B)下記式(1)で表される化合物1×10-4〜100×10-4質量部と、
を含む。
(式(1)中、R1〜R6のうち、1つは水酸基であり、2つは水素原子であり、3つはチオエーテル基である)
<(A)成分>
本実施形態に用いる(A)共役ジエン系重合体(以下、単に「(A)成分」とも記す。)とは、共役ジエン化合物の重合体、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体をいう。共役ジエン化合物の重合体、及び共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体は、共役ジエン化合物と共重合可能な他の単量体を含んでもよい。
共役ジエン化合物は、重合可能な単量体であれば特に限定されないが、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは1種のみならず2種以上を併用してもよい。
芳香族ビニル化合物は、共役ジエン化合物と共重合可能な単量体であればよく、特に限定されず、例えばスチレン、m又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。これらは1種のみならず2種以上を併用してもよい。
共役ジエン化合物と共重合可能な他の単量体としては、特に限定されず、例えばメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロペンテン等が挙げられる。これらは1種のみならず2種以上を併用してもよい。
共役ジエン化合物中に、アレン類、アセチレン類等が不純物として含有されていると、後述する変性反応を阻害するおそれがある。そのため、共役ジエン化合物におけるこれらの不純物の含有量濃度(質量)の合計は、200ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましく、50ppm以下であることが更に好ましい。
アレン類としては、特に限定されないが、例えばプロパジエン、1,2−ブタジエン等が挙げられる。アセチレン類としては、特に限定されないが、例えばエチルアセチレン、ビニルアセチレン等が挙げられる。
(A)共役ジエン系重合体は、共重合体である場合、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
ランダム共重合体としては、特に限定されないが、例えばブタジエン−イソプレンランダム共重合体、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレンランダム共重合体等が挙げられる。共重合体鎖中の各単量体の組成分布は特に限定されないが、例えば統計的ランダムな組成に近い完全ランダム共重合体、組成分布に勾配があるテーパー(勾配)ランダム共重合体等が挙げられる。共役ジエンの結合様式、すなわち1,4−結合や1,2−結合等の組成は、分子鎖によって均一であってもよいし、異なっていてもよい。
ブロック共重合体としては、特に限定されないが、例えばブロックが2個からなる2型ブロック共重合体、3個からなる3型ブロック共重合体、4個からなる4型ブロック共重合体等が挙げられる。ここでスチレン等の芳香族ビニル化合物からなるブロックをSで表し、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン化合物からなるブロック及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体からなるブロックをBで表すと、ブロック共重合体としては、特に限定されないが、例えばS−B2型ブロック共重合体、S−B−S3型ブロック共重合体、S−B−S−B4型ブロック共重合体等が挙げられる。
上式において、各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。例えばブロックBが芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の場合、ブロックB中の芳香族ビニル化合物は均一に分布していても、又はテーパー状に分布していてもよい。また、ブロックBに、芳香族ビニル化合物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。さらには、ブロックBに、芳香族ビニル化合物含有量が異なるセグメントが複数個共存していてもよい。共重合体中にブロックS、ブロックBがそれぞれ複数存在する場合、それらの分子量や組成等の構造は、同一でもよいし、異なっていてもよい。
<(A)成分の製造方法>
本実施形態に用いる(A)成分は、特に限定されないが、例えば、重合開始剤を用いて前述の共役ジエン化合物と任意の共役ジエン化合物と重合可能な他の単量体をアニオン重合することにより得ることができる。
重合開始剤として用いる有機アルカリ金属化合物としては、特に限定されないが、有機リチウム化合物が好ましい。有機リチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、低分子化合物や可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物が挙げられる。また、有機基とリチウムの結合様式で表した有機リチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、炭素−リチウム結合を有する有機リチウム化合物、窒素−リチウム結合を有する有機リチウム化合物、錫−リチウム結合を有する有機リチウム化合物等が挙げられる。
炭素−リチウム結合を有する有機リチウム化合物としては、特に限定されないが、例えばn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等が挙げられる。
窒素−リチウム結合を有する有機リチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジ−n−ヘキシルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムモルホリド等が挙げられる。
有機リチウム化合物としては、上記のモノ有機リチウム化合物だけでなく、多官能有機リチウム化合物を使用して、又は、モノ有機リチウム化合物と併用して重合させることもできる。
多官能有機リチウム化合物としては、特に限定されないが、例えば1,4−ジリチオブタン、sec−ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンとの反応物、1,3,5−トリリチオベンゼン、n−ブチルリチウムと1,3−ブタジエン及びジビニルベンゼンとの反応物、n−ブチルリチウムとポリアセチレン化合物との反応物等が挙げられる。さらに、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている有機アルカリ金属化合物も使用することができる。
有機リチウム化合物としては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
有機リチウム化合物は1種のみならず2種以上の混合物として用いてもよい。
他の有機アルカリ金属化合物としては、特に限定されないが、例えば有機ナトリウム化合物、有機カリウム化合物、有機ルビジウム化合物、有機セシウム化合物等が挙げられる。具体的には、特に限定されないが、例えば、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。その他にも、リチウム、ナトリウム及びカリウム等のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミド等が挙げられる。
また、上述した有機アルカリ金属化合物は、有機アルカリ土類金属化合物やその他の有機金属化合物と併用してもよい。
重合開始剤として用いる有機アルカリ土類金属化合物としては、有機マグネシウム化合物、有機カルシウム化合物、有機ストロンチウム化合物等が挙げられる。また、アルカリ土類金属のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミド等の化合物を用いてもよい。これらの有機アルカリ土類金属化合物は、アルカリ金属化合物や、その他有機金属化合物と併用してもよい。
上述した有機アルカリ金属化合物及び/又は有機アルカリ土類金属化合物を重合開始剤とし、共役ジエン化合物、又は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをアニオン重合(共重合)させて得られる共役ジエン系重合体(A)は、重合活性末端を有する。特に、共役ジエン系重合体(A)は、リビングアニオン重合による成長反応によって得られる重合活性末端を有する共役ジエン系重合体であることがより好ましい。このような重合活性末端を有する共役ジエン重合体を用いて変性反応を行うことにより、高変性率の変性共役ジエン系重合体を得ることができる。本実施形態に用いる(A)成分は、変性共役ジエン系重合体であってもよい。
重合プロセスとしては連続式、バッチ式、セミバッチ式の何れのプロセスでもよいが、得られる共役ジエン重合体をタイヤ原料として用いた時の耐摩耗性が良いことから連続式が好ましい。連続式においては、1個又は2個以上の連結された反応器を用いることができるが、2個以上の連結された反応器を用いる連続式の重合プロセスは、得られる重合体の分子量分布を狭くすることもできるなど、分子量分布の制御の観点からも好ましい。反応器は、特に限定されないが、例えば撹拌機付きの槽型、管型等を用いることができる。
共役ジエン系重合体(A)を得る際の重合反応は、溶媒中で行うことが好ましい。溶媒としては、特に限定されないが、例えば飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が挙げられる。具体的には、特に限定されないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素等が挙げられる。
重合反応に供する前に、共役ジエン化合物中の不純物であるアレン類やアセチレン類を有機金属化合物で処理することは、高濃度の活性末端を有する共役ジエン系重合体が得られる傾向にあり、更には高い変性率が達成される傾向にあるため好ましい。
共役ジエン系重合体(A)を得る際の重合反応においては、極性化合物を添加してもよい。極性化合物は、芳香族ビニル化合物を共役ジエン化合物とランダムに共重合させるために用いることができ、共役ジエン部のミクロ構造を制御するためのビニル化剤としても用いることができる。また、極性化合物は、重合速度の改善等にも効果がある。
極性化合物としては、特に限定されないが、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の第3級アミン化合物;カリウム−t−アミラート、カリウム−t−ブチラート、ナトリウム−t−ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物等を用いることができる。これらの極性化合物は、それぞれ単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性化合物の使用量は、特に限定されず、目的等に応じて選択することができる。通常、重合開始剤1モルに対して0.01〜100モルであることが好ましい。このような極性化合物(ビニル化剤)は重合体共役ジエン部分のミクロ構造の調節剤として、所望のビニル結合量に応じて、適量用いることができる。
多くの極性化合物は、同時に共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合において有効なランダム化効果を有し、芳香族ビニル化合物の分布の調整やスチレンブロック量の調整剤として用いることができる。共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをランダム化する方法としては、特に限定されないが、例えば特開昭59−140211号公報に記載されているような、共重合の途中に1,3−ブタジエンの一部を断続的に添加する方法を用いてもよい。
共役ジエン系重合体(A)を得る際の重合温度は重合が進行する温度であれば、特に限定されないが、生産性の観点から、0℃以上であることが好ましく、重合終了後の活性末端に対する変性剤の反応量を充分に確保する観点から、120℃以下であることが好ましい。また、共役ジエン重合体のコールドフローを防止する観点から、分岐をコントロールするためのジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物を用いてもよい。
例えば以上のような方法で、重合活性末端を有する共役ジエン重合体を調製した後、その重合活性末端に、アルコキシシリル基を有する変性剤を反応させることで、変性共役ジエン重合体を得ることができる。
アルコキシシリル基を有する変性剤としては、分子内に1つ以上のアルコキシシリル基を有すれば特に限定されない。
アルコキシシリル基を有する変性剤の具体例としては、特に限定されないが、例えば、ジメトキシジメチルシラン、キシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、トリフェノキシビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリ(2−メチルブトキシ)エチルシラン、トリ(2−メチルブトキシ)ビニルシラン、トリフェノキシフェニルシラン、テトラフェノキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、フェノキシジビニルクロロシラン、メトキシジエチルクロロシラン、ジフェノキシメチルクロロシラン、ジフェノキシフェニルヨードシラン、ジエトキシメチルクロロシラン、ジメトキシエチルクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリフェノキシクロロシラン、トリス(2−エチルヘキシルオキシ)クロロシラン、フェノキシメチルジクロロシラン、メトキシエチルジクロロシラン、エトキシメチルジクロロシラン、フェノキシフェニルジヨードシラン、フェノキシジクロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、ビス(2−メチルブトキシ)ジブロモシラン等が挙げられる。
更に、アルコキシシリル基を有する変性剤の中でも、分子内にN原子と複数個のアルコキシシリル基を有する化合物を用いることが好ましい。
分子内にN原子と複数個のアルコキシシリル基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−(5−トリメトキシシリルペンチル)−1−アザ−2−シラシクロヘプタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ,2−メチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ,2−エチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ,2−メチル−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ,2−エチル−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、1−[3−(トリアルコキシシリル)−プロピル]−4−アルキルピペラジン、1−[3−(アルキルジアルコキシシリル)−プロピル]−4−アルキルピペラジン、1−[3−(トリアルコキシシリル)−プロピル]−3−アルキルイミダゾリジン、1−[3−(アルキルジアルコキシシリル)−プロピル]−3−アルキルイミダゾリジン、1−[3−(トリアルコキシシリル)−プロピル]−3−アルキルヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(アルキルジアルコキシシリル)−プロピル]−3−アルキルヘキサヒドロピリミジン、3−[3−(トリアルコキシシリル)−プロピル]−1−アルキル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、3−[3−(アルキルジアルコキシシリル)−プロピル]−1−アルキル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン等が挙げられる。このような化合物の具体例としては、特に限定されないが、例えば、1−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−4−メチルピペラジン、1−[3−(ジエトキシエチルシリル)−プロピル]−4−メチルピペラジン、1−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]−3−メチルイミダゾリジン、1−[3−(ジエトキシエチルシリル)−プロピル]−3−エチルイミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(ジメトキシメチルシリル)−プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、3−[3−(トリブトキシシリル)−プロピル]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、3−[3−(ジメトキシメチルシリル)−プロピル]−1−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、1−(2−エトキシエチル)−3−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]−イミダゾリジン、(2−{3−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]−テトラヒドロピリミジン−1−イル}−エチル)ジメチルアミン等が挙げられる。
これらの中でも、変性剤の官能基とシリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性の観点から、2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、1−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−4−メチルピペラジンが好ましい。
変性反応を行った後、共重合体溶液に、必要に応じて、失活剤、中和剤等を添加してもよい。失活剤としては、特に限定されないが、例えば水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。中和剤としては、特に限定されないが、例えばステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸等のカルボン酸;無機酸の水溶液、炭酸ガス等が挙げられる。
変性共役ジエン系重合体を、重合体溶液から取得する方法としては、公知の方法を用いることができる。特に限定されないが、例えばスチームストリッピング等で重合体溶液から溶媒を分離した後、重合体を濾別し、さらに濾別した重合体を脱水及び乾燥して重合体を取得する方法、フラッシングタンクで重合体溶液を濃縮し、さらにベント押し出し機等で脱揮して重合体を取得する方法、ドラムドライヤー等で直接重合体溶液を脱揮して重合体を取得する方法等が挙げられる。
本実施形態において、目的に応じて種々の添加剤を、低級有機停止剤と非イオン性界面活性剤とを添加した後の重合体に添加することができる。その他の添加剤の添加は、上記安定剤と同時でも、前後してもよい。その他の添加剤の具体例としては、特に限定されないが、例えば、オイル等の軟化剤;シリカ、カーボンブラックなどの補強剤;ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ブチルラウリルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジラウリルフタレート、ジ−2−オクチルフタレート、ジ−n−ブチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシル−4−チオアゼレート、ジエチルセバケート、ジ−n−ブチルマレート、ジエチルマレートなどの可塑剤;酸化チタン、亜鉛華、鉛白、鉛丹、亜酸化銅、鉄黒、カドミウムイエロー、モリブデンレッド、銀朱、黄鉛、酸化クロム、紺青、硫酸バリウム、アルミナホワイト、ホワイトカーボンなどの無機顔料、有機顔料等の着色剤;フェライト等の導電性付与剤;炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、マイカ、ドロマイト、クレー、タルク、酸化亜鉛、ガラス繊維等の無機充填剤;フェライトなどの導電性付与剤;帯電防止剤;核剤;難燃剤;などの各種添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を併用して使用することができ、その添加量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜決められる。
本実施形態の組成物は(A)成分を1質量%〜99.9995質量%含むことが好ましく、5質量%〜95質量%含むことがより好ましく、20質量%〜80質量%含むことがさらに好ましく、30質量%〜70質量%含むことが特に好ましい。(A)成分が組成物中に前記下限値以上含んでいると、組成物にゴム弾性や耐衝撃性等、ゴム材料に由来する特性を付加することができ、(A)成分の含有量が組成物中に前記上限値以下であれば、耐熱性や耐候性等のゴムの弱点を補強する他の成分を組成物に添加することができる。
<(B)成分>
本実施形態に用いる(B)成分は、下記式(1)で表される化合物である。
(式(1)中、R1〜R6のうち、1つは水酸基であり、2つは水素原子であり、3つはチオエーテル基である。)
(B)成分の具体的な構造は、式(1)の条件を満たせば特に限定されない。前記チオエーテル基としては、特に限定されないが、例えば、ブチルチオメチル基、ブチルチオエチル基、ヘキシルチオメチル基、ヘキシルチオエチル基、オクチルチオメチル基、オクチルチオエチル基等が挙げられる。なお、3つのチオエーテル基は、同一であっても異なっていてもよい。
また、式(1)中の芳香環において水酸基に対する3つのチオエーテル基の位置は特に限定されないが、2,4,6位にある場合が黄変効果に優れるため好ましい。具体的には(B)成分は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
(式(2)中、R7〜R9はそれぞれ独立して炭素数4〜18のアルキル基である。)
上記式(2)で表される化合物において、R7〜R9は炭素数4〜18のアルキル基を示すが、中でも(B)成分の(A)成分への分散性や黄変抑制効果の観点から炭素数8のアルキル基であることが好ましい。
本実施形態の組成物において、(B)成分の含有量は、組成物の黄変抑制の観点から、上記(A)成分100質量部に対して、1×10-4〜100×10-4質量部である。また、本実施形態の組成物において、(B)成分の含有量は、ゲル抑制効果の観点から、上記(A)成分100質量部に対して、10×10-4〜90×10-4質量部が好ましく、20×10-4〜80×10-4質量部がより好ましい。
なお、本実施形態において、組成物中の(B)成分の含有量は、液体クロマトグラフィーによって分析することができる。
液体クロマトグラフとしては、例えば、Acquity UPLCシステム(Waters社)を使用することができ、カラムとしては、例えば、HSS C18(Waters社)を使用することができ、検出器としては、例えば、荷電化粒子検出器 Corona Ultra RS (日本ダイオネクス社)を使用することができる。溶離液としては、例えば、(a)アセトニトリル/(b)水の混合溶液とし、両者の濃度を、(b)100%からスタートし、4分後に(a)100%に変化させ6分間保持、スタートから10分後に(b)100%に変化させ2分間保持する操作を行う。溶離液流量は0.4ml/分とし、カラム温度は40℃とする。
<(C)成分>
本実施形態の組成物は、(A)成分及び(B)成分の他に、さらに(C)下記一般式(3)で表される化合物(以下、単に「(C)成分」とも記す。)を含有することが好ましい。本実施形態の組成物は、(C)成分を含有することにより、より優れた黄変抑制効果を発現するため好ましい。
(式(3)中、R10〜R15のうち、1つは炭素数1〜6のアルキル基であり、2つは水素原子であり、2つはチオエーテル基であり、1つは水酸基である。)
(C)成分の具体的な構造は、式(3)の条件を満たせば特に限定されない。前記炭素数1〜6のアルキル基としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基が挙げられる。前記チオエーテル基としては特に限定されないが、例えば、ブチルチオメチル基、ブチルチオエチル基、ヘキシルチオメチル基、ヘキシルチオエチル基、オクチルチオメチル基、オクチルチオエチル基等が挙げられる。なお、2つのチオエーテル基は、同一であっても異なっていてもよい。
上記式(3)中の芳香環において、1個のアルキル基、2個のチオエーテル基、1個の水酸基の位置関係は特に限定されないが2個のチオエーテル基同士がメタ位の関係である場合に、組成物の黄変抑制効果がより発揮されるため好ましい。具体的には本実施形態に用いる(C)成分は、下記式(4)で表される化合物が好ましい。
(式(4)中、R16は炭素数1〜6のアルキル基であり、R17及びR18はそれぞれ独立して炭素数4〜18のアルキル基である。)
上記式(4)において、R16の具体例としては、特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。中でも、R16がメチル基の場合に、組成物の黄変抑制効果が優れるため好ましい。R17及びR18は炭素数4〜18のアルキル基であるが、中でもR17及びR18が炭素数4〜18のアルキル基の場合に、(C)成分は、黄変抑制効果と(A)成分への分散性が優れるために好ましい。
本実施形態の組成物において、(C)成分は、(A)成分100質量部に対して、0.01〜5質量部含まれることが好ましい。本実施形態の組成物において、(C)成分は、(A)成分100質量部に対して、0.01質量部以上含まれると、黄変抑制に優れ、5質量部以下では(A)成分への分散性が良い。
本実施形態の組成物において、(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜5質量部であることがより好ましく、さらに好ましくは0.5〜3質量部である。
組成物中の(C)成分の含有量は、(B)成分と同様の高速液体クロマトグラフィーによって分析することができる。
<その他の成分>
(熱安定剤)
上述した(B)成分や(C)成分は、別の熱安定剤と組み合わせて用いてもよい。このような別の熱安定剤としては、共役ジエン及び/又は芳香族ビニルの(共)重合体に通常使用されるものであれば特に限定はないが、例えば、フェノール系、リン系、硫黄系、アミン系及びベンゾトリアゾール系からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱安定剤が挙げられる。これらの中でもフェノール系安定剤、リン系安定剤、硫黄系安定剤などが特に好ましい。
フェノール系安定剤としては、従来公知のものが使用でき、特に限定されないが、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2、4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系化合物;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−T−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、トコフェロールなどのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン系化合物;などが挙げられる。
リン系安定剤としては、特に限定されないが、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレンなどのモノホスファイト系安定剤;4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4’−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)、4,4’−イソプロピリデン−ビス(ジフェニルモノアルキル(C12〜C15)ホスファイト)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(イソデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジメチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)などのジホスファイト系安定剤などが挙げられる。
硫黄系安定剤としては、特に限定されないが、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
アミン系安定剤としては、特に限定されないが、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、4−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系安定剤などが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系安定剤としては、特に限定されないが、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
これらの安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。安定剤の使用量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部の範囲である。これらは通常、炭化水素系溶剤の溶液として重合体溶液に添加されるが、そのまま重合体溶液に添加することもできる。
<組成物の製造方法>
本実施形態の組成物の製造方法は、(A)成分及び(B)成分、さらに必要に応じて(C)成分等の他の成分を混合できる方法であれば特に限定されない。当該混合方法としては、各原料成分を溶液状態又は無溶剤状態で混合する方法のいずれでもよいが、重合後の溶液状態にある(A)成分に、(B)成分や(C)成分を直接若しくは、溶剤に希釈して混合する方法が、各成分の均一分散性が高いため好ましく用いられる。
以下の実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
〔分析方法〕
(1)ムーニー粘度
ムーニー粘度計(上島製作所社製、「VR1132」)を用い、JIS K6300(ISO289−1)に準拠し、実施例及び比較例で得られた組成物のムーニー粘度を測定した。測定温度は100℃とした。まず、試料を1分間予熱した後、2rpmでローターを回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML1+4)とした。
(2)加熱黄変の評価(b値)
実施例及び比較例で得られた組成物をプレス成型することにより縦4cm×横4cm×厚2cmの試験片を作成した。作成した試験片をオーブンの中に置き、空気存在下、80℃で300時間加熱を継続した。加熱後の試験片について、色差計により厚み方向のb値を測定した。測定機器は日本電色工業社製NDJ−400を用いた。測定方法は、反射測定とした。
〔安定剤〕
<(B)成分>
・(B−1)2,4,6−トリ(オクチルチオメチル)フェノール
<(C)成分>
・(C−1)2,4−ビス(オクチルチオメチル)オルトクレゾール(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製)
[実施例1]
内容積11Lで、内部の高さと直径との比(L/D)が4であり、底部に入り口、頂部に出口を有し、撹拌機及び温度調整用のジャケットを有するオートクレーブ(撹拌機付きの槽型反応器)を重合反応器として用いた。
予め、水分等の不純物を除去した、1,3−ブタジエンを42.2g/分、1,2−ブタジエンを0.008g/分、n−ヘキサンを198.8g/分の条件で混合し、温度を15℃に調整しながら、前記重合反応器の底部に連続的に供給して混合した。更に、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを1.2mmol/分の速度で、前記重合反応器の底部へ供給して重合反応を開始した。前記重合反応器出口の内温を100℃となるように調整し、重合反応を継続させ共役ジエン系重合体溶液を得た。
前記重合反応器の頂部から流出した共役ジエン系重合体溶液に、安定剤(B−1)、安定剤(C−1)及び水を、共役ジエン系重合体100質量部に対して、順に、40×10-4質量部、0.1質量部、10.0質量部となるように連続的に添加し、更に炭酸ガスを、上記添加したn−ブチルリチウムに対して、モル比(n−ブチルリチウム:炭酸ガス)で1:1.5となる条件で連続的に添加して組成物溶液を得た。得られた組成物溶液をスチームストリッピングにより脱溶剤し、オープンロールで残存水分を除去し安定剤とポリブタジエンとから構成される組成物(1)を得た。
得られた組成物(1)は、分析した結果、100℃のムーニー粘度が42.5であり、外観性(b値)が8.2であった。
〔実施例2及び比較例1〜4〕
各種安定剤の添加量を表1のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして組成物(2)〜組成物(5)を得て分析を行った。当該結果を表1に示す。