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JP6260200B2 - 画像形成装置及び画像ずれ補正方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像ずれ補正方法 Download PDF

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本発明は、走査方式でラスタ画像を形成する際、形成する画像に生じるスキューを補正する画像形成装置及びスキュー補正によって二次的に生じる画像ずれを補正する画像ずれ補正方法に関する。
従来から、原画像から処理された画像データを用いて記録媒体に画像を記録するプリンタ等の画像形成装置では、走査方式でラスタ画像を形成する方法が広く採用されている。
上記走査方式は、記録媒体を副走査方向へ移動させながら、この記録媒体に主走査方向に並ぶ画素を書込用画像データにより書込むことでラスタ画像を形成する手法による。なお、主走査方向と副走査方向は直交する。また、記録媒体は、記録用紙(単に「用紙」ともいう)や用紙へ記録するまでの間に介在する画像担持体(例えば、後記感光体)を含む。
上記の手法を用いる画像形成装置として、例えば、レーザ等の光源の点灯を書込用画像データにより制御し、発する光ビームを回転多面鏡で反射させた後、記録媒体としての回転感光体ドラムへ投射し、感光体面を走査露光して画像を形成する装置が知られている。ここに、多面鏡の回転により主走査が生じ、感光体ドラムの回転により副走査が生じる。また、感光体ドラムに形成される画像は、最終的な記録媒体としての用紙に転写される。
このような光ビーム走査方式の画像形成装置において、光ビーム走査に用いるレンズや回転多面鏡のミラーなどの光学素子の特性や、光学素子の装置への組立精度にばらつきが生じる。こうした部品特性や組立精度等によって、感光体面の送り方向(副走査方向)に対し光ビームの走査ラインが傾くことや、或いは曲がりが生じることがある。
走査光ビームに上記傾きや曲がりが生じる結果、複数色で画像を形成する場合、色間にずれが生じ、色ずれとして知覚されてしまう。特に、カラーの構成色ごとに個別の感光体への走査露光を行う方式においては、色間のずれが生じやすく、ずれを解消もしくは抑制する手段の必要性が高い。
なお、以下では、上述の走査ラインの傾きや曲がりもしくはこれにより形成される画像に現れる位置ずれや歪みを「スキュー」という。
走査露光において生じるスキューを補正するために、従来提案された手法として、特許文献1を挙げることができる。
特許文献1に記載されたスキュー補正は、主走査のライン上に光ビームで画像を書込むレーザの点灯(発光)制御に用いる画像データを補正する方法により行う。具体的には、補正対象の画像データを主走査方向に複数の領域に分割し、分割領域ごとにスキューが発生する方向とは逆方向に当該画像データを副走査方向にシフトさせる処理を行う。こうした処理を施した画像データにより光源を点灯させることで、用紙上では傾きや曲がりが発生せず、スキューが補正される。
また、特許文献1には、上記の方法によるスキュー補正の結果として新たに画像に生じる段差(エッジ)といった画質を劣化させる要因に対処する手法が提案されている。上述の段差は、周期の小さいディザマトリクスを用いて少値化した画像データに、上記スキュー補正が行われる場合に画像のシフトによって生じるものである。この場合、画像がシフトされた位置にすじ状ノイズの発生や、混色画像では画像がシフトされた前後の領域における色味の変化といった画質劣化が起きることがある。
特許文献1には、1画素の段差があった場合に生じるすじ状ノイズ等の画質劣化を低減するために、生じる段差の検出と検出した段差部分の主走査のライン上にある画素列の濃度補正を行う手法が採用されている。
ただ、画像のシフトによりスキュー補正を行った画像に二次的に生じる画像ずれとしての段差を補正する特許文献1に示す従来技術は、1画素の段差の補正に対処する手法であり、1画素以外の段差への適応性を欠く。というのは、少値化に用いるディザマトリクスの種類によってスキュー補正に求められるシフト量が異なるからである。つまり、ディザマトリクスの種類によっては、複数画素のシフトがスキュー補正に必要となるので、複数画素の段差が生じることになる。
よって、従来技術は、1画素以外の段差への適応が求められる状況へ応じて段差を補正することができない。
なお、1画素以外の複数画素のシフトが必要になる状況に応じるスキュー補正については、本出願人の先願(特許文献2)の発明がある(以下「先行技術」という)。
この先行技術には、ディザマトリクスの種類を特定する情報を取得し、取得した情報によって特定されるディザマトリクスの種類に応じて、シフト量を変更する手法を採用することが示されている。
先行技術において採用する上記の手法によると、1画素単位で画像データをシフトさせても、すじのような異常画像が抑制できないディザマトリクスに対して、異常画像を抑制するような複数画素単位のシフト量にて画像データをシフトさせる。つまり、ディザマトリクスの種類に適応するシフト量を定めることで、適正なスキュー補正を行うようにしている。
本発明の目的は、走査方式でラスタ画像を形成する際に画像に生じ得るスキューを、画素数単位の副走査方向への画像シフトにより補正するとき、補正対象となった、原画像を主走査方向に分割した画像分割範囲とこれに隣接する画像分割範囲の両画像の間にスキュー補正によって二次的に生じる画像ずれが1画素のみならず所定複数画素である場合に対しても、ずれが補正できるようにすることである。
本発明は、原画像をもとに主走査方向に並ぶ画素を記録媒体に走査方式で書込み、ラスタ画像を形成する場合に、当該ラスタ画像に生じるスキューを補正するため、原画像を主走査方向に分割した画像分割範囲ごとに、補正対象となる画像分割範囲の画像を副走査方向へ1以上の所定画素数単位シフトした書込用画像データを生成する画像形成装置であって、前記書込用画像データから、補正対象となった画像分割範囲と隣り合って互いに接する画像分割範囲の両画像の間にスキューの補正によって生じる、各所定画素数単位の画像ずれを検出する画像ずれ検出手段と、前記画像ずれ検出手段によって画像ずれが検出されたことを条件に、前記補正対象となった画像分割範囲の画像の書込用画像データに対し、前記画像ずれを補正するためのデータ処理を施す画像ずれ補正処理手段とを有し、前記画像ずれ検出手段は、隣り合って互いに接する画像分割範囲の境界を跨ぐ所定領域内の画素群によってあらわされる画素パターンが、一つながりの画像に生じる所定画素数単位の段差に対応する画素パターン条件に合うか否かにより当該段差の有無を判定し、判定した段差の有無を画像ずれの検出結果として出力する手段であり、前記画像ずれ検出手段は、前記所定画素数単位として画素数を異にする複数種の段差の一つを設定するようにし、設定する画素数の変更によって各種の段差に対する合否が判定できるよう、各段差に対応するパターン条件を用意するとともに、変更可能な段差の一つが設定されたときに、設定された画素数分の段差に応じて所定の画素パターン条件を切り替えて用いるようにする画像形成装置である。
本発明によると、スキュー補正によって二次的に生じる画像ずれを、1画素のみならず所定複数画素のずれに対しても補正できるので、書込用画像データの処理条件によっては、スキューの補正に複数画素数の画像シフトが必要になる場合にも、形成される画像における画質の劣化を抑制でき、書込用画像データの処理条件の違いにより形成する画像の画質の劣化が生じることもなく、高画質を保つことができる。
本実施形態の画像形成装置に係るプリンタエンジンの構成を示す図である。 図1のA方向から見た走査露光装置を主要な部分とする露光部の構成及び露光部における画像書込動作を説明する図である。 スキューの補正原理を説明する図である。 書込制御部(図2)の画像データ処理系の構成をデータの流れとともに示す図である。 スキュー補正において2画素単位で画像データをシフトさせた際に発生する段差について説明する図である。 スキュー補正処理部(図4)の画像データ処理系の構成をデータの流れとともに示す図である。 段差補正部(図6)の画像データ処理系の構成をデータの流れとともに示す図である。 段差補正部(図7)におけるデータ処理対象の画素マトリクスを説明する図である。 スキュー補正において1画素単位で画像データをシフトさせた際に発生する段差の判定条件を説明する図である。 スキュー補正において2画素単位で画像データをシフトさせた際に発生する段差の判定条件を説明する図である。 スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右下がり)をシフト位置の右側にて補正する場合を説明する図である。 スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右上がり)をシフト位置の右側にて補正する場合を説明する図である。 スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右下がり)をシフト位置の左側にて補正する場合を説明する図である。 スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右上がり)をシフト位置の左側にて補正する場合を説明する図である。 スキュー補正において発生する2画素単位の段差をシフト位置の両側にて補正する場合を説明する図である。 スキュー補正において発生する2画素単位の段差を補正する際に、参照値を得るラインを注目ラインの1ライン下とする場合の一例を説明する図である。 スキュー補正において発生する2画素単位の段差を補正する際に、参照値を得るラインを注目ラインの2ライン下とする場合を説明する図である。 スキュー補正処理のフローを示す図である。
本発明の実施形態について、添付図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の画像形成装置は、電子写真技術により走査方式で画像を形成する装置を例に採る。本画像形成装置では、レーザ光源の点灯を書込用画像データにより制御し、レーザ光源から発した光ビームを走査光学系に入射し、記録媒体としての感光体を露光する走査ビームとして投射することで、感光面に画像を形成する。ここに、主走査方向への光ビームの走査による画素列の書込みとともに、記録媒体としての感光体を副走査方向(主走査方向に直交する)へ送る2次元走査方式によるので、感光面にはラスタ画像が形成される。
本画像形成装置は、上記走査方式で記録媒体にラスタ画像を形成する際に生じ得るスキューを補正する機能を有している。スキュー補正は、原画像を主走査方向に分割した画像分割範囲の画像に生じるスキューの影響を打ち消すよう、補正対象となる画像分割範囲の書込用画像データを副走査方向に画素単位でシフトする手法による。
また、画素単位で画像をシフトするスキュー補正によると、補正対象となった画像分割範囲と隣り合って互いに接する画像分割範囲の両画像の間にスキュー補正の結果として画像ずれが生じ得る。この画像ずれは、スキュー補正の際に画像分割範囲の画像を副走査方向にシフトすると、原画像における一つながりの画像が、スキュー補正を行った画像の画像分割範囲同士が接する境界(「画像データシフト位置」ともいう)において段差といった形で生じる。ここでは、スキュー補正により生じる画像ずれとしての段差をその解決すべき課題とする。
この画像ずれとしての段差は、スキュー補正を行ったことで、画質の改善が図られる形成画像に二次的に生じる画質の劣化要因となる。そこで、この段差による影響を抑制もしくは緩和する補正を行うことで、さらに高画質化が図られる。
スキュー補正を行った画像に二次的に生じる画像ずれの補正については、上記[背景技術]において述べたように従来技術(特許文献1、参照)がある。ただ、この従来技術は、1画素の画像ずれの補正に対する解決手法であり、1画素以外の画像ずれへの適応性を欠く。
そこで、本画像形成装置では、単数及び複数画素の各所定画素数単位の画像ずれへの適応を考慮した補正機能を備えるようにする。
なお、本実施形態の画像形成装置は、電子写真技術により走査方式で画像を形成する、プリンタ、複写機、複合機(MFP)等の画像形成装置を例に採って説明する。また、電子写真技術以外の方式でも、走査方式で画素を書込むことによってラスタ画像を形成する画像形成装置であれば、同様に実施することができる。
また、走査方式で画素が書込まれる記録媒体は、電子写真技術のように、第1の記録媒体である感光体に形成した画像を第2の記録媒体である用紙に転写するという形態に限らず、直接用紙に走査方式で画像を記録する形態であってもよい。
本実施形態の画像形成装置について、図示の構成例を参照して説明する。
図1は、本実施形態の画像形成装置100に係るプリンタエンジンの構成を示す図である。なお、図1に示すプリンタエンジンは、上述のスキュー補正を行った画像に二次的に生じる画像ずれの補正を必要とする画像形成方法を採用するもので、機構部の構成は主に既存のものである。
図1において、画像形成装置100は、電子写真技術によるタンデム型カラープリンタのエンジンであり、走査露光装置102が主要な部分である露光部とカラー作像部112と転写部122等を有する。
カラー作像部112は、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色用の作像プロセス部(画像形成部)104,106,108,110を有する。
転写部122は、無端状の中間転写ベルト114等を構成要素として有する。
カラー作像部112の各作像プロセス部104,106,108,110は、それぞれ感光体ドラム104a,106a,108a,110aを備えている。これら各感光体ドラムの回りに、それぞれ帯電器104b,106b,108b,110b、現像器104c,106c,108c,110c、および1次転写ローラ104d,106d,108d,110d等を配備している。
走査露光装置102は、光源と走査光学系からなる。光源は半導体レーザ素子であるレーザダイオード(LD)206(図2、参照)を用い、LD206が発する光(レーザ)ビームを走査光学系に通す。走査光学系は、偏向器であるポリゴンミラー(回転多面鏡)102c、fθレンズ102b、反射ミラー102a等を構成要素とする。光源が発するレーザビームは、ポリゴンミラー102cにより偏向させ、fθレンズ102bに入射させることにより、各感光体ドラムの感光面を主走査方向にほぼ一定速度にて走査するようになる。
レーザビームは、本実施形態ではM,C,Y,Kの各色に対応する数だけ発生され、それぞれfθレンズ102bを通過した後、反射ミラー102aで反射される。そのため、LD206は4個設けられ、ポリゴンミラー102cは同軸に2段に設けられ、fθレンズ102bはポリゴンミラー102cの両側に2段ずつ設けられている。
各レーザビームは、WTLレンズ102dを通して整形された後、複数の反射ミラー102eによって再度偏向され、露光のために使用される4本のレーザビームLとして出射される。各レーザビームLは、各作像プロセス部104,106,108,110の感光体ドラム104a,106a,108a,110aの被走査面(以下単に「表面」ともいう)を、その各軸線方向に沿う主走査方向に走査しながら照射する。
各感光体ドラム104a,106a,108a,110aの表面へのレーザビームLの照射は、上述したように複数の光学要素を使用して行われるため、主走査方向および副走査方向に関してタイミングが同期化される。
なお、「主走査方向」をレーザビームの走査方向と定義し、「副走査方向」を主走査方向に対して直交する、本画像形成装置100では感光体ドラム104a,106a,108a,110aが回転する方向、つまりドラム感光面の移動方向と定義する。
各感光体ドラム104a,106a,108a,110aは、アルミニウムなどの導電性ドラム上に、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とを含む光導電層を備えている。各感光体ドラム104a,106a,108a,110aの光導電層は、コロトロン、スコロトロン、または帯電ローラなどによって構成される帯電器104b,106b,108b,110bにより、それぞれ表面電荷が付与されて帯電される。
図1において左回転する各感光体ドラム104a,106a,108a,110aの帯電された光導電層の表面は、走査露光装置102から書込用画像データによって点灯が制御されるLDの発するレーザビームLによって走査露光が行われる。このレーザビームLによる画像書込みによって、感光体ドラム表面に2次元の静電潜像が形成される。
なお、その静電潜像および後述するトナー像の形成は、この実施形態ではK,Y,C,Mの順に開始されるが、その各色の静電潜像および後述するトナー像の形成順序はこれに限るものではない。したがって、各色用の作像プロセス部104,106,108,110の配置順序も図示の順序に限らない。
各感光体ドラム104a,106a,108a,110aの表面上に形成される静電潜像は、各現像器104c,106c,108c,110cにより、それぞれ各色の現像剤であるK,Y,C,Mのトナーによって現像され、各色のトナー像が形成される。
各現像器104c,106c,108c,110cは、それぞれ現像スリーブ、現像剤供給ローラ、規制ブレードなどを含む。
現像された各色のトナー像は、一次転写部で、矢示B方向に移動する中間転写ベルト114上にK,Y,C,Mの順に順次重ね合わせて転写される。この一次転写部では、感光体ドラム104a,106a,108a,110aが中間転写ベルト114を挟んでそれぞれ1次転写ローラ104d,106d,108d,110dと対向している。1次転写ローラ104d,106d,108d,110dには転写バイアス電圧が印加される。
中間転写ベルト114は、搬送ローラ114a,114b,114cに張り渡され、一方が駆動ローラである搬送ローラ114a又は114cによって矢示B方向に周回移動(以下、「回動」という)される。この中間転写ベルト114は、その表面に順次重ねて転写されるK,Y,C,Mのトナー画像によるフルカラーのトナー像を担持して、2次転写部へこのトナー像を搬送する。
2次転写部は、搬送ローラ118a,118bにより矢示C方向に回動される2次転写ベルト118を含んで構成されている。中間転写ベルト114の搬送ローラ114bは2次転写対向ローラの機能も果す。
2次転写部には、給紙カセットなどの記録媒体収容部128から転写紙、プラスチックシートなどのシート状の記録媒体(用紙)124が搬送ローラ126によって供給される。そして、2次転写対向ローラの役目も持つ搬送ローラ114bに2次転写バイアスを印加して、中間転写ベルト114上に担持されたフルカラーのトナー像を、2次転写ベルト118上に吸着保持された記録媒体124に転写する。
フルカラーのトナー像が転写された記録媒体124は、2次転写ベルト118の矢示C方向への回動によって定着装置120へ搬送される。
定着装置120は、定着ローラ121と加圧ローラ123によるニップ部に記録媒体124を挟んで、転写されたトナー像と共に加熱及び加圧しながら搬送することによって、トナー像を記録媒体124に定着させる。その定着装置120を通過した記録媒体124は、印刷物132として画像形成装置100の外部へ排出される。
トナー像を記録媒体に転写した後の中間転写ベルト114は、クリーニングブレードを含むクリーニング部116により転写残留トナーが除去されて、次の画像形成プロセスに備える。
図2は、図1のA方向から見た走査露光装置102を主要な部分とする露光部の構成及び露光部における画像書込動作を説明する図である。
図2において、露光部は、走査露光装置102とLD点灯制御部20からなる。
走査露光装置102は、光源としてのLD206と、ポリゴンミラー102c、fθレンズ102b等を構成要素とする走査光学系からなる。
図2に示す走査露光装置102では、LD206からのレーザ光をポリゴンミラー102cによって偏向走査し、fθレンズ102bを通したレーザビームLによって感光体ドラム104aの表面を主走査しながら露光する。
ポリゴンミラー102cは、図示しないポリゴンモータによって、数千から数万rpmの周速で回転駆動される。
ポリゴンミラー102cにより偏向走査されるレーザビームLを主走査ライン上の画像書き始め位置より手前側の所定位置で検知するために、反射ミラー208とフォトダイオード等の光センサ(PD、同期検知センサ)210とを備えている。なお、上述の所定位置は、画像領域外であり、実際には記録媒体としての感光体ドラム104aを投射しない位置である。この同期検知センサ210による同期検知信号によって、各主走査方向の画像書き始め位置を制御する。
走査露光装置102には、LD206が各色用に4個設けられるとともに、図1に示したように、ポリゴンミラー102cは上下二段(格段を2色用のレーザ光で共用する)に設けられ、4本のレーザビームLを偏向走査できるようになっている。fθレンズ102b及び反射ミラー102aも4個ずつ設けられている。なお、光源には、LD206に代えて面発光レーザ(VCSEL)を設けてもよい。
感光体ドラム104aも図1に示したように、各色用の作像プロセス部104,106,108,110ごとに、感光体ドラム104a,106a,108a,110aが設けられている。
また、本画像形成装置100は、例えば、複合機能を備えたMFPのように、スキャナやネットワークI/F(インターフェース)といった異なる入力手段を通して入力された画像データによる多様な印刷要求に応じ、プリンタエンジンを動作させて画像を形成する。図2に示すコントローラ11は、上記のような多様な印刷要求に応じた画像形成動作を一括して行い、装置全体を制御するメインコントローラとしての機能を有する(図4のコントローラ11、参照)。
コントローラ11は、書込制御部12を制御下に置いて、各種の印刷要求に応じて書込制御部12に書込制御を行わせる。
書込制御部12は、コントローラ11から印刷指令とともに受取る画像データをもとにLD206を点灯制御する書込用画像データを生成し、LD点灯制御部20に出力する。LD206を点灯制御する書込用画像データは、少値でも多値でもよい。2値の場合、点灯のON/OFF制御により、また、多値の場合、光量制御により画素を生成する手法を採用することができる。
ところで、LD206を点灯制御する上記LD点灯制御部20及び書込制御部12と、これらの上位制御部としてのコントローラ11からなる制御系をコンピュータにより構成することができる。即ち、当該コンピュータは、ソフトウェアプログラムの命令を実行するためのCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、NVRAM(Non Volatile RAM)の各記憶手段をハードウェアの要素として構成する。上記ROMは、上記制御系の動作や処理を実現するために前記CPUによって使用されるプログラムやデータ等を保存するメモリである。また、上記RAMは、前記プログラムによって生成されるデータなどを一時的に保存するメモリ、或いはソフトウェアプログラムの動作に必要なデータを保存するワークメモリとして利用するメモリである。また、上記NVRAMは、当該制御系を管理する管理情報などを保存しておく不揮発性メモリである。
上記制御系をコンピュータで構成する場合、後述するスキュー補正により生じる段差を補正可能とする点灯制御等を含むLDの制御動作を実行するためのプログラムや制御用データを各種の記録媒体を介して当該コンピュータにインストールする。CPUは、インストールした当該プログラムを駆動し、またインストールした制御用データを利用することで所期の制御動作を実行することができる。
ここで、書込制御において行うスキュー補正について説明する。
図3は、スキューの補正原理を説明する図である。
図3において、A,B,C,Dは各々、印字もしくは書込みに用いる画像データ又は記録媒体に印字もしくは書込まれた画像を、主走査方向の横軸に並ぶ画素列として表す図である。同図の縦軸は副走査方向である。領域1〜4は、主走査方向に分割した画像の各分割範囲を示し、補正処理の対象となる領域である。
以下、画像データを副走査方向にシフトすることで、印字画像の曲がりや傾きを補正する手法を、図3を参照して説明する。
原画像が図3Aに示すような、主走査方向に直線状に並ぶ画素列の書込用画像データを用いて印字すると、感光体の像面上や最終的に出力される用紙上においては、図3Bのように、画素が副走査方向に位置がずれてトナー像に曲がりや傾きが生じる。これは、光源から出射された光ビームを透過、反射させるレンズやミラーなどの光学系の特性や、組立工程で発生する光学要素の傾き等により発生するスキューにより画像の位置ずれが起きるからである。
複数色のトナー像を重ねて画像を形成する装置においては、この曲がりや傾きが各色の系によって異なることから、色間で色ずれが生じ、画像品質が損なわれてしまう。
そこで、図3Cに示すように、原画像の書込用画像データをスキューによる位置ずれ量に応じて副走査方向にシフトさせ、シフト後の書込用画像データを用いて印字することで曲がりや傾きを補正する。この場合、原画像の書込用画像データをシフトする方向は傾き等が生じている方向と逆の方向とする。図3の例では、シフト補正を施さない像面の画像(図3B)は、領域1から領域3に向かっては右上がり、領域3から領域4に向かっては右下がりの傾きがある。よって、シフト後の書込用画像データは、図3Cに示すように、領域1から領域3に向かっては下側に、領域3のシフトはせず、領域4は領域3に対して上側に、領域ごとにシフトを行わせる。
このときシフトさせる量は画像データの副走査方向の最小単位、即ちビームの露光が可能な最小単位であるライン単位ごと、つまり副走査方向に形成する画素単位ごとである。
このようにライン(画素)単位のシフトを行うことで、図3Dに示すように、光学系などに曲がりや傾きが生じても、感光体の像面や用紙上では副走査方向に曲がりや傾きがなく、スキュー補正の施されたトナー像を形成できる。
通常、書込みに用いる画像データが格納されたメモリからの画像データの読み出しは、書き込む1ライン毎に行われる。ただ、本スキュー補正のための画像データシフトを行う際は、上述のように、主走査方向に分割した領域1、2、3、4毎にメモリから読み出す画像のラインを変えることによって、副走査方向に画像がシフトしたようなデータを出力する。こうした手順により書込用画像データの処理をすることから、シフトさせる画像データは多値である中間調処理前の画像よりも、少値である中間調処理後の画像を用いた方が扱うデータの大きさが小さくなるので、メモリの大きさを削減できる。
本画像形成装置は、上記したスキューの補正原理に従う処理を行う画像データの処理系を有する。この画像データの処理系は、書込制御部(図2)の処理系として構成される。
図4は、書込制御部12(図2)の画像データ処理系の構成をデータの流れとともに示す図である。なお、図4は、カラー画像を形成するプリンタエンジン(図1、図2)を備えた複写機や複合機に適用する形態の構成を示す。
図4において、コントローラ11は、画像形成装置全体を制御するメインコントローラとして機能し、プリンタコントローラ21、スキャナコントローラ22、及び画像処理部23を構成要素として有する。
プリンタコントローラ21は、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)等の外部装置からネットワークを介して送信されてくる画像データを受信するためのものである。プリンタコントローラ21は、受信した画像データを画像処理部23へ転送する。
スキャナコントローラ22は、図示しないスキャナで原稿を読み取ることにより画像データを取得するためのものである。スキャナコントローラ22は、取得した画像データを画像処理部23へ転送する。
画像処理部23は、プリンタコントローラ21によって受信した画像データやスキャナコントローラ22によって取得した画像データの各画像データに応じ、プリンタエンジンで書込みに用いることが可能な画像データを生成するための種々の画像処理を施す。
書込制御部12は、コントローラ11の画像処理部23から転送される画像データを受取り、受取った画像データに対し、書込用画像データを生成するための各種の処理を施した後、この画像データから書込みに用いる画像信号を生成し、LD点灯制御部20に送信する。
LD点灯制御部20は、露光部内に備えられ、感光体ドラム104aの表面を照射して画像を書込むレーザ光を発するLD206の点灯を制御する。
書込制御部12は、画像処理部23から転送される画像データを受取る入力段に、入力画像制御部31とラインメモリ32を備えている。
書込画像処理部34は、ラインメモリ32に格納された画像データをもとに、点灯制御に用いる画像データを生成するための各種の画像処理を行う。
LDデータ出力部35は、書込に用いる画像信号をLD点灯制御部20に出力する出力段に設けられ、出力周波数を非常に細かく設定できる、例えば電圧制御発信器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)を利用したクロックジェネレータ等のデバイスを備えている。
入力画像制御部31は、画像処理部23から転送される画像データを受け取り、受け取った画像データをラインメモリ32に格納し、格納した画像データをスキュー補正処理部33に転送する。ラインメモリ32には、画像処理部23から転送された画像データが順次格納される。
スキュー補正処理部33は、書込みに用いる画像データに対し、図3を参照して上記で説明した原理に従い、スキュー補正を行う。
本実施形態では、副走査方向へ一定間隔で主走査方向にライン状に順次書込まれる画素列によりラスタ画像を形成し、この画像書込みに用いる画像データを生成する。よって、本スキュー補正に対処するために、本実施形態では、ラインメモリ32に、上述のラスタ画像を形成する画像データを主走査方向の1ラインを単位として、ラインごとに格納する。
また、スキュー補正処理部33は、ラインメモリ32に格納した主走査方向の1ライン単位の画像データをもとに、主走査方向の1ラインごとに画像データを、スキュー補正の対象となる画像範囲の単位で分割し、画像分割範囲ごとに必要に応じて補正の処理を施す。
このスキュー補正処理は、画像分割範囲ごとに、形成する画像に生じ得るスキューとは逆方向に原画像データを副走査方向へシフトすることにより、トナー画像が形成される際に生じるスキューを補正する。
なお、図4は各色に共通のデータ処理系を示しているので、実際には、4色の色ごとに系を構成する。このとき、各色の系間において同一基準に合わせてスキュー補正のシフトを行うことが、色間の位置ずれを防ぐために必要となる。
また、スキュー補正を行う際の書込用画像データとして、LD206の点灯制御に用いる画像データもしくは画像信号を生成する手法は、既存の技術を採用することができるので、ここでは記載を省略する。
次に、スキュー補正を行った画像に二次的に生じる画像ずれの補正について説明する。
スキュー補正よって二次的に生じるこの画像ずれは、本画像形成装置では、各所定画素数単位の画像ずれへの適応を考慮した補正機能により対処する。
ここで、スキュー補正よって二次的に生じるこの画像ずれを、形成画像に画素単位で生じる段差を例に説明をする。
図5は、スキュー補正において2画素単位で画像データをシフトさせた際に発生する段差について説明する図である。同図の画像は主走査方向に形成される細線の例を示す。
図5Aはシフト補正を行う前の原画像データであり、主走査方向の1ラインの画素列は高濃度の画素がライン上に連続して並ぶ構成であり、又当該1ラインの画素列が副走査方向に4ライン連続して並ぶ構成の画像を示す。なお、同図の画像データはシフト補正前であるから、主走査方向の画素列の中間に示された「画像データシフト位置」において、一つながりの画像、即ち主走査方向に形成される細線を構成する画像であり、段差は生じていない。
また、図5Bはシフト補正を行った後の画像データであり、図5Aに示した画像データに対して副走査方向に2ライン(2画素)分のシフトを行った例である。なお、同図の画像データはシフト補正後であるから、主走査方向の画素列の中間に示された「画像データシフト位置」において、主走査方向に形成される細線を構成する本来一つながりであるべき画像に2画素分の画像ずれとしての段差が生じている。
スキューにより生じるすじや色むら等の画質の劣化の要因として、書込用画像データの画像処理条件、例えば、少値化処理に用いるディザマトリクス等の条件がある。
ディザマトリクスに着目して、スキューの影響で起きるすじや色むら等の画質の劣化を防ぐスキュー補正方法が、既に提案されている(特許文献2、参照。以下「先行技術」という)。
この先行技術においては、スキューを補正するために画像データをシフトする際に、採用するディザマトリクスの形状に応じて画像データをシフトさせる量を変えている。つまり、採用するディザマトリクスの形状によっては、1画素では可能ではなくても、2画素分のシフトにより、スキューにより生じるすじや色むら等を無くす条件が満たされ、画質を改善できるという関係に基づく対処法である。この対処法では、スキュー補正のシフト量がディザマトリクスの種類といった画像データの少値化処理条件によって決められる。
図5の例は、スキューを補正するために、2画素単位で画像データをシフトさせることを選択した場合を示す。この場合、スキュー補正を行うことで、画像全体で見れば、本来目的とする色ずれ等のスキューによる負の影響を抑制する補正がなされる。ただ、画像データシフト位置に注目すると、原画像が細線や画像端部であった場合に、シフト位置でシフト量に応じた段差、つまり図5の例では2画素分の段差が発生することになる。
スキュー補正が有効に機能するシフト量が2画素になるディザパターンが選択される場合、スキュー補正により二次的に生じる画像ずれとしての段差により、画質を劣化させる新たな要素が生じることになる。この画像に生じる段差は、段差量を表す画素数が大きいほど大きくなり、画質の劣化がひどくなる。
そこで、本画像形成装置では、各所定画素数単位の段差へ適応し、画質の劣化を抑制する段差補正機能を備えるようにする。
この段差補正は、スキュー補正処理の一環として行い、先ず補正後の画像データから段差を検出する工程を実施し、次に前の工程で検出された段差を補正する工程を実施することを処理の基本とする。
段差を検出する工程では、スキュー補正が施された画像データからスキュー補正におけるシフト量に応じた所定量の段差を検出する。また、段差を補正する工程では、前工程で検出された段差を対象に、段差による画像の劣化を抑制するよう、段差部分の画像データを補正し、画像の書込みに用いる画像データを出力する。
ここで、段差補正処理の上記基本に従った処理を行うデータ処理系について添付図を参照して説明する。
図6は、スキュー補正処理部33(図4)の画像データ処理系の構成をデータの流れとともに示す図である。
図6において、スキュー補正処理部33(図4、参照)は、データセレクタ331と、スキュー出力制御部332と、段差補正部333とを備えている。段差補正は、スキュー補正が施された画像データに対する処理であるから、同図示のように、段差補正部333は、スキュー補正処理部33内の後段に設けられる。
データセレクタ331は、入力画像制御部31(図4)から転送されてくる画像データを選択して段差補正部333に転送する。
本画像形成装置100は、先にも述べたように、主走査方向に順次画素を書込み、ライン上に並ぶ画素列として画像を形成する動作を、副走査方向へ一定間隔で行う、という走査方式でラスタ画像を形成する。また、この走査方式により形成するラスタ画像を書込む画像データに対し、スキュー補正と、さらにスキュー補正により二次的に生じる段差の補正を施す。
よって、この実施形態におけるデータセレクタ331は、副走査方向へ一定間隔で形成する画素列の各ライン中の指定されたラインと、その上下の2ラインの合計5ラインを保持して、後段の段差補正部333へ出力することを可能にする。
データセレクタ331で複数のライン(本実施形態では5ライン)からどのラインを選択して出力するかはスキュー出力制御部332からの情報によって決める。
スキュー出力制御部332は、ラインセレクト信号をデータセレクタ331に出力する。このラインセレクト信号は、スキュー補正処理を行うべく、スキューによる画像の位置ずれ検出手段(不図示)が求めたスキュー補正のシフト位置、シフト方向と、ディザマトリクスに応じたシフト量の各情報をもとに生成される。
ラインセレクト信号の生成に必要なスキュー補正のシフト位置、シフト方向、ディザマトリクスに応じたシフト量の各情報は、画像分割範囲(図3の領域1〜4、参照)ごとに取得する。
本実施形態では、ディザマトリクスに応じたシフト量は、上位の制御部としてのコントローラ11が管理する情報であり、スキュー出力制御部332は、コントローラ11からこの情報を受取る。また、スキュー出力制御部332は、スキュー補正のシフト位置、シフト方向を入力画像制御部31を通して受取る画像データから取得する。
なお、本実施形態におけるスキュー補正処理そのものは、既存の技術を用いることにより実施し得る。
また、スキュー出力制御部332は、段差補正部333に対して、段差補正エリア幅信号と、この信号とともに、データセレクタ331に出力するラインセレクト信号のもとになったシフト情報であるシフト方向及びシフト量を出力する。
段差補正部333は、入力された段差補正エリア幅信号から補正範囲を決定し、データセレクタ331を通して入力された画像データに対して、シフト量に応じた段差補正を行い、書込画像処理部34(図4、参照)に出力する。シフト量に応じた段差補正を行うために、スキュー出力制御部332から入力されたスキュー補正におけるシフト情報を用いる。
ここに、段差補正エリア幅信号は、段差補正(濃度補正)の単位となる画素数である段差補正エリア幅を示す信号である(図11の実施例、参照)。
なお、段差補正部333での処理に応じてデータセレクタ331から出力するライン数は、上記のように、本実施形態では5ラインにしたが、これに限らず、2ライン以上の任意の値として構成することができる。
ここで、段差補正について、さらに詳細に説明する。
スキュー補正後の画像に生じる段差部分の補正処理は、スキュー補正処理を経た後の画像データに対する段差検出処理、補正範囲決定処理、濃度補正処理の各処理で構成される。
図7は、段差補正部333(図6)の画像データ処理系の構成をデータの流れとともに示す図である。
この実施形態の段差補正部333は、データセレクタ331から入力された5ライン分の画像データを使用して段差部分の補正処理を行う。
図7に示すように、段差補正部333は、補正濃度演算部333cと、段差検出部333dと、補正範囲決定部333aと、段差補正出力部333sとを構成要素とする。
データセレクタ331(図6、参照)が出力するスキュー補正が施された画像データは、補正濃度演算部333cと段差検出部333dとに入力される。
段差検出部333dは、本発明の画像ずれ検出手段に相当し、スキュー補正後の入力画像データにおける、シフト位置の画素(図5Bの「画像データシフト位置」の右画素)を順次注目画素として、注目画素が段差部分を構成する段差画素であるか否か、つまり段差の有無を判定した結果により、段差を検出する処理を行う。なお、段差検出処理については、後に実施例により詳述する。
補正濃度演算部333cは、段差として検出された注目画素とその上下の画素とからなる画素群を用いて対象画素の変更する濃度値(「補正濃度値」という)を算出する濃度演算を行い、濃度演算の結果を段差補正出力部333sに出力する処理を行う。なお、補正濃度演算処理については、後に実施例により詳述する。
補正範囲決定部333aは、段差検出部333dによって注目画素が段差画素であると判定された場合に、段差補正を施す処理対象の画像、即ち濃度値の変更処理の対象となる画素の範囲(「段差補正範囲」又は単に「補正範囲」という)を決める処理を行う。
本実施形態では、段差補正範囲は、段差画素に対して主走査方向に並ぶ画素列における一定の範囲としている。補正範囲決定部333aによって決定された段差補正範囲を示す段差補正フラグが補正範囲信号として補正濃度演算部333cと段差補正出力部333sに出力される。
段差補正出力部333sは、補正濃度演算部333cから出力された補正濃度値を用いて、補正範囲決定部333aで決定された段差補正範囲で濃度補正を行い、濃度補正された画像を書込画像処理部34に出力する。
段差補正部333の処理によって、補正が必要な段差部分の画素のみを滑らかに濃度値が変化する画像を形成する画像データに変換して出力が可能となる。
以下、段差補正部333の各部の処理について、より具体的に説明する。
段差検出部333dには、データセレクタ331から出力されたスキュー補正後の5ライン分の画像データが入力される。
段差検出部333dは、入力された5ライン分の画像データに対し、スキュー補正による画像シフト部分の画素を順次、注目画素として、注目画素ごとに、注目画素が段差画素であるか否かを、画像データ(画素群)の濃度値に基づいて判別する。なお、スキュー補正による画像シフト部分とは、画像分割範囲(図3の領域1〜4、参照)のうち、スキュー補正のためにシフトを行った画像分割範囲の画像部分である。
ここで、段差検出部333dによる、段差画素であるか否かの判定は、次のように行う。なお、以下では、副走査方向に5ライン、主走査方向に8画素の領域を参照して判別する例を示す。
図8は、段差補正部333(図7)におけるデータ処理対象の画素マトリクスを説明する図である。
図8Aは、走査方式で画素列を書込んだラスタ画像を示しており、同図中に実線で記載する矩形枠が段差画素を判別する際に参照する上記5ライン×8画素の画素領域である。
従って、段差検出部333dに入力された5ラインの画像は、5ライン×8画素のレジスタに蓄積される。
段差検出部333dは、まず、5ライン×8画素の領域を、図8Bに示すように、各ラインを主走査方向に2分割してA−Jの10個のエリアに分割し、分割した各エリアを処理の単位とする。A−Jの各エリアには4画素が含まれ、各画素には主走査方向の順に0,1,2,3の番号が添付されている。
段差検出部333dは、各エリアの濃度、すなわち、エリア内の複数の画素からなる画素群の濃度を演算し、それぞれ得られるエリアの濃度値から、5ライン×8画素の領域のほぼ中央にある、エリアF内の画素F0が段差画素であるか否かの判別を行う。
ここに、本実施形態の段差検出部333dにおいては、エリアA−Jの各濃度値の上記演算を、各エリア内の4つの画素の濃度値の加算により行う。なお、各画素の濃度値は4ビットとして0−15値を取るものとする。また、1エリア内の4画素の濃度値を加算する場合を例示したが、エリア内で濃度を加算する画素の数はこの数に限定されない。
また、4画素の濃度値を加算する処理は、単純に加算する場合を例示したが、これに限定されるものではなく、各画素の濃度値に重み付けをして加算する方法でもよい。
次に、段差検出部333dは、エリア内の画素群の濃度値をもとに算出した各エリアの濃度値から、各エリアが高濃度領域に属するか、低濃度領域に属するかの判別を行う。
この領域の濃度判別は、算出した各エリアの濃度値と予め設定しておいた閾値とを比較し、閾値以上の場合は高濃度、閾値より小さい場合は低濃度と判別する方法が実施例として採用できる。この判別方法では、閾値は1つの値でもよいが、高濃度側の第1閾値ThHと低濃度側の第2閾値ThLを設けた2つの閾値による方法でもよい。2つの閾値による方法では、段差検出部333dは、各エリアの濃度値が第1閾値ThH以上の場合を高濃度、第2閾値ThL以下の場合を低濃度と判定し、この判定以外を中濃度として、3段階の判定を行う。後記の実施形態では2つの閾値を用いる場合を例示する。
次に、段差検出部333dは、8つのエリアの濃度値とシフト方向から、注目画素F0が段差画素であるか否かを判定する。
ここに、シフト方向は、注目画素F0の前画素と注目画素F0がそれぞれラインメモリ32のどのラインを出力するかの情報によって判定する。シフトされた場合にはシフト位置前後ではそれぞれがラインメモリ32の異なるラインから出力されることになるので、出力ラインの情報からシフト方向を判定することができる。段差検出部333dは、上記方向の判定は、本実施形態ではスキュー出力制御部332で行い、この結果を段差検出部333dが受取る。
また、段差検出部333dが、注目画素F0が段差画素であると判定するのは、次の条件による。即ち、シフト方向により定まる、5ライン×8画素領域内の画素に現れる右上がり、右下がりの2つの段差状態と、エリアA−Jの濃度の組み合わせによって、高濃度から低濃度と低濃度から高濃度に変化するいずれの状態における段差の画素パターンも表される。よって、この組み合わせのいずれかの画素パターン条件に、5ライン×8画素領域内の画素群の画素パターンが合うか否かにより、注目画素F0が段差画素であるか否かの判定ができる。
図9は、スキュー補正において1画素単位で画像データをシフトさせた際に発生する段差の判定条件を説明する図である。
また、図10は、スキュー補正において2画素単位で画像データをシフトさせた際に発生する段差の判定条件を説明する図である。
図9及び図10の最下欄にある「画像イメージ」は、5ライン×8画素領域(図8B、参照)内の画素群による段差の画素パターンを表す画像イメージである。
図9は、1画素の段差を表す画像イメージであるから、右下がりと右上がりそれぞれに2パターンずつで、全4パターンとなる。
上記4パターン各々のエリアA−Jの濃度の組み合わせを、図9中の縦の欄に条件1〜4として示している。なお、条件1〜4は、高濃度側の第1閾値ThHと低濃度側の第2閾値ThLを設けた2つの閾値により、エリアA−Jが中間濃度のない、高濃度と低濃度からなる画素群による1画素段差の画素パターンであることを示す条件である。
エリアA−Jの濃度が条件1〜4のいずれかの条件を満たせば、注目画素F0が該当する「画像イメージ」に示す1画素段差の段差画素であると判定する。
図10は、2画素の段差を表す画像イメージであるから、右下がりと右上がりそれぞれに4パターンずつで、全8パターンとなる。
上記8パターン各々のエリアA−Jの濃度の組み合わせを、図10中の縦の欄に条件1〜8として示している。なお、条件1〜8は、高濃度側の第1閾値ThHと低濃度側の第2閾値ThLを設けた2つの閾値により、エリアA−Jが中間濃度のない、高濃度と低濃度からなる画素群による2画素段差の画素パターンであることを示す条件である。
エリアA−Jの濃度が条件1〜8のいずれかの条件を満たせば、注目画素F0が該当する「画像イメージ」に示す2画素段差の段差画素であると判定する。
2画素段差においては、検出に用いるパターンは、1画素段差(4パターン)の2倍の8パターンとなる。これは、段差をなす上下(副走査方向)2個の画素各々が検出対象の段差画素となり、本実施形態の段差補正では、検出されるそれぞれの段差画素に対応して段差補正(詳細は後述)を行うからである。
なお、1画素段差に対応する判定条件を示す図9と2画素段差に対応する判定条件を示す図10では共通の第1閾値ThHと第2閾値ThLを用いているが、それぞれの段差判定条件で異なる閾値を用いても良い。例えば、2画素段差の方が1画素段差よりも視認されやすいため、より段差と判定されやすくなるような閾値を採用することで、段差を目立ち難くすることができ、こうした効果を得るために閾値を変更する。
また、注目画素F0が図9や図10に示した判定条件を満たさない場合には、シフト位置であっても、検出されず、段差検出部333dはこの注目画素F0を、段差補正の必要がない非段差画素と判定する。
ところで、本画像形成装置100では、印刷要求と伴に入力された画像データをもとに、画像形成に用いる画像データを処理する際には、入力ごとに異なる条件の処理が求められる場合がある、という前提に立つ必要がある。
つまり、本画像形成装置100が入力された画像データに対し、データ出力の際に行うディザリング処理等の少値化処理は、機器(画像形成装置)が予め決めた手段だけ(例えば、一つのディザマトリクス)を用いて行うのではない。普通、印刷要求に指示される条件に応じ機器側で用意しておいた対応する処理条件を用いる場合や、機器側で入力画像を解析し得た画像の種類に適応する処理条件を、画像の種類に対応して用意した中から選んで用いる、といった方法が採られる。
上記のように、入力ごとに、少値化処理に用いるディザマトリクスが異なる、といった処理条件で画像データの処理がなされる場合には、ディザマトリクスの種類によって決められるスキュー補正のシフト量も変わる。結果として、スキュー補正処理後の画像データが変わってくる。
こうした処理過程のもとでは、スキュー補正後の画像データを対象に段差を補正する場合にも、入力される補正対象の画像データによっては、対応する補正処理の変更が必要になる。
補正処理の変更が必要になる条件の一つは、段差検出の処理条件であり、先に述べたように段差の画素数に応じて変更が必要になる。
このため、段差検出部333dは、段差を検出する処理の際、処理対象の入力画像データに施されたスキュー補正の結果として生じ得る段差の画素数情報を取得し、得た段差の画素数に応じた検出処理を行う。
段差検出部333dは、上述のように、スキュー出力制御部332から受取るシフト量を段差の画素数情報として取得することができるので、得た画素数の設定で選択される条件に従い段差検出処理を行う。
つまり、段差検出部333dは、段差検出処理のために用意しておいた段差画素数の違いそれぞれに応じた処理条件(図9及び図10、参照)の中から、取得した画素数に対応する画素段差の合否判定に用いる条件を選択し、選択した条件に処理を切り替える。なお、判定に用いる上記の条件は、1画素段差に対しては、図9の画素パターンの条件を用い、2画素段差に対しては、図10の画素パターンの条件を適用する。
このように、段差画素数により選択した条件により注目画素F0がこの画素数の段差画素であるか否かを判定する処理を行い、段差の検出結果を得る。
検出された段差は画質の劣化要因となるので、この段差による影響を抑制するために、段差部分の所定画素を対象にその濃度値を変更することで、段差補正を行う。
段差補正の処理対象となる所定画素は、段差検出部333dによって注目画素F0が段差画素と判定された場合に、注目画素F0を含む主走査ライン(以下、「注目ライン」という)上に並ぶ画素列において、補正範囲として予め定めた範囲の画素である。
段差補正は、上記補正範囲に含まれる画素に対してその濃度値を変更することによって、段差を滑らかにし、画質の劣化を抑制することを目的とする。
図11は、スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右下がり)をシフト位置の右側にて補正する場合を説明する図である。
図11は、主走査方向に並ぶ高濃度の画素列が副走査方向に6ライン連続する画像データを、スキュー補正において2画素単位でシフトさせた際に発生する段差を示す画像である。同図は、細線画像に生じる2画素段差を表す点で先の図5Bと同様の図である。
図11Aは段差補正を施す前の画像である。同図中には、段差判定対象の注目画素F0(図8、参照)を含む「注目ライン」、補正濃度演算(後述)において参照する「参照ライン」、「エリア0〜4」にて示す補正範囲及び各「エリア」の段差補正エリア幅を示す。
また、図11Bは段差補正を施した後の画像である。図11Bと図11Aの違いは、注目ラインの補正範囲の画素の濃度値を変更した結果が付加されている点である。
ここで、段差補正部333が補正範囲を決めて行う段差補正の処理の概要を、段差補正前後の画像の一実施形態を示す図11を参照して、説明する。
補正範囲決定部333aは、スキュー出力制御部332(図6、参照)から、段差補正(濃度補正)の処理単位となる画素数を定める段差補正エリア幅(図11A、参照)を示す段差補正エリア幅信号を受取る。
段差検出部333dによる段差検出の処理により注目画素F0が段差画素であると判定されると、補正範囲決定部333aは、段差補正エリア幅に相当するエリアのエリア数nを定めることにより、補正範囲が決まる。つまり、エリア数nを定めると、補正範囲が“段差補正エリア幅×エリア数n”に決まる(図11Aの例では、エリア数n=5で、段差補正エリア幅が2画素であるから、10画素が補正範囲である)。
また、補正範囲決定部333aは、段差を検出したときに段差補正フラグをONにするとともに、段差の補正範囲をカウントするカウンタをクリアする。なお、段差補正フラグとは、段差画素から主走査方向に一定の画素数を補正範囲とするか否かを示すフラグであり、このフラグの記憶場所がメモリ等の記憶媒体に確保される。
段差補正フラグがONの場合に補正範囲とする旨を示し、段差補正フラグがOFFの場合に補正範囲としない旨を示す。
補正範囲決定部333aは、この段差補正フラグを、補正範囲信号として補正濃度演算部333cと段差補正出力部333sに出力する。
段差補正部333が行う段差補正の処理の概要を説明するために、先に段差補正の一実施形態を示す図11を参照した。
次いで、画素の濃度変更による段差補正について、具体例に基づいてより詳しく述べる。
図11に示した段差補正の実施形態は、2画素単位の段差が右下がりで生じている場合の補正方法を示すものである。段差が右下がりで生じている場合、画像データシフト位置における段差が検出されるのは、注目画素F0が条件1及び条件6(図10、参照)を満たす場合である。
また、2画素単位の段差でも、図11の右下がりではなく、右上がりとなる場合もある。
図12は、スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右上り)をシフト位置の右側にて補正する場合を説明する図である。
なお、図12は、2画素単位の段差が右下がりである図11との対比では、同段差が右上りである点で違う以外、図11と同様の図である。
図12における、2画素単位の段差が右上りで生じている場合の補正方法においては、画像データシフト位置における段差が検出されるのは、注目画素F0が条件4及び条件7(図10、参照)を満たす場合である。
このように、注目画素F0のある注目ラインは、図11及び図12に示すとおり、2本存在する。この注目ライン上の画素の濃度変更を行うことで、段差補正を行う。
補正濃度演算部333cは、注目ラインの画素と参照ラインの画素の濃度値にそれぞれ重み付け係数を掛け、加算して濃度補正後の注目ライン画素の濃度値を算出する。
参照ラインとは、段差補正の対象となる注目ラインの画素の変更する濃度値を算出する際に参照するラインである。注目ラインの上下のどちらのラインを参照ラインとするかはスキュー補正のシフト方向によって決まる。画像データシフト位置の右側の補正濃度値を演算する場合には、図11のように、段差が右下がり(右側が下にシフト)であれば、下のラインを参照ラインとし、図12のように、段差が右上がり(右側が上にシフト)であれば、上のラインを参照ラインとする。
注目ライン画素の濃度値を算出する方法について説明を補足する。
濃度を変更する画素は、注目ライン上の補正範囲にあり、図11及び図12の例では画像データシフト位置の右側にある画素である。
また、補正範囲はエリア0〜4で、段差補正エリア幅が2画素であるから、画像データシフト位置から右側に10個の画素を対象に、画素濃度を変更する。
濃度演算は、注目ラインの画素と参照ラインの画素の濃度値にそれぞれ重み付け係数を掛け、各ラインの画素で得られる値を加算して、求める濃度値とする。
注目ラインの画素と参照ラインの画素それぞれに付ける重み付け係数は、図11及び図12それぞれ図の中央に、エリア0〜4に対応付けた表形式にて、その係数値を示している。この重み付け係数値表に記載があるように、注目ラインの画素に対しては画像データシフト位置から離れるほど徐々に値を大きくし、参照ラインの画素に対しては画像データシフト位置から離れるほど徐々に値を小さくしている。なお、図11及び図12で同じ重み付け係数値の表を用いる。
この重み付け係数値を用いて補正範囲のエリアごとに上記の演算方法により算出される各画素の濃度値は、注目ラインの補正対象画素の値を、補正前に2画素段差であった段差を滑らかにする濃度値へ変更する。補正後の画像を示す図11B、図12Bは、注目ラインに並ぶ画素列の画素濃度を主走査方向に徐々に変化させることで、段差を滑らかにした状態を表している。
上記図11及び図12の例は、画像データシフト位置の右側にある画素を対象に補正を施す方法であるが、画像データシフト位置の左側にある画素を対象に同様の補正を行うことができる。この実施形態について、次に説明する。
図13は、スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右下がり)をシフト位置の左側にて補正する場合を説明する図である。
図13に示した段差補正の実施形態は、2画素単位の段差が右下がりで生じている場合の補正方法を示すものである。段差が右下がりで生じる場合、画像データシフト位置において段差が検出されるのは、先に示した実施形態における図11の例、即ち、注目画素F0が条件1及び条件6(図10、参照)を満たす場合がある。しかし、図13の例は、先の実施形態(図11)と違い、注目画素F0が条件2及び条件5(図10、参照)を満たす場合である。これは、2画素段差においては、段差画素が副走査方向に2個あるので、段差が同じ右下がりで生じる場合でも、各画素が注目画素F0になるとそれぞれ段差検出が行われる。なお、これは、シフト方向がどの場合でも2画素段差において起きる。
また、2画素単位の段差でも、図13の右下がりではなく、右上がりとなる場合もある。
図14は、スキュー補正において発生する2画素単位の段差(右上がり)をシフト位置の左側にて補正する場合を説明する図である。
なお、図14は、2画素単位の段差が右下がりである図13との対比では、同段差が右上りである点で違う以外、図13と同様の図である。
図14における、2画素単位の段差が右上りで生じている場合の補正方法においては、画像データシフト位置における段差が検出されるのは、注目画素F0が条件3及び条件8(図10、参照)を満たす場合である。
このように、注目画素F0のある注目ラインは、図13及び図14に示すとおり、2本存在する。この注目ライン上の画素の濃度変更を行うことで、段差補正を行う。
補正濃度演算部333cは、注目ラインの画素と参照ラインの画素の濃度値にそれぞれ重み付け係数を掛け、加算して濃度補正後の注目ライン画素の濃度値を算出する。
参照ラインとは、段差補正の対象となる注目ラインの画素の変更する濃度値を算出する際に参照するラインである。注目ラインの上下のどちらのラインを参照ラインとするかはスキュー補正のシフト方向によって決まる。画像データシフト位置の左側の補正濃度値を演算する場合には、図13のように、段差が右下がり(右側が下にシフト)であれば、上のラインを参照ラインとし、図14のように、段差が右上がり(右側が上にシフト)であれば、下のラインを参照ラインとする。
注目ライン画素の濃度値を算出する方法について説明を補足する。
濃度を変更する画素は、注目ライン上の補正範囲にあり、図13及び図14の例では画像データシフト位置の左側にある画素である。
また、補正範囲はエリア0〜4で、段差補正エリア幅が2画素であるから、画像データシフト位置から左側に10個の画素を対象に、画素濃度を変更する。
濃度演算は、注目ラインの画素と参照ラインの画素の濃度値にそれぞれ重み付け係数を掛け、各ラインの画素で得られる値を加算して、求める濃度値とする。
注目ラインの画素と参照ラインの画素それぞれに付ける重み付け係数は、図13及び図14それぞれ図の中央に、エリア0〜4に対応付けた表形式にて、その係数値を示している。この重み付け係数値表に記載があるように、注目ラインの画素に対しては画像データシフト位置から離れるほど徐々に値を大きくし、参照ラインの画素に対しては画像データシフト位置から離れるほど徐々に値を小さくしている。なお、図13及び図14で同じ重み付け係数値表を用いる。
この重み付け係数値を用いて補正範囲のエリアごとに上記の演算方法により算出される各画素の濃度値は、注目ラインの補正対象画素の値を、補正前に2画素段差であった段差を滑らかにする濃度値へ変更する。補正後の画像を示す図13B、図14Bは、注目ラインに並ぶ画素列の画素濃度を主走査方向に徐々に変化させることで、段差を滑らかにした状態を表している。
スキュー補正の結果としてシフト位置に生じる一つの2画素段差では、図10の段差検出条件に示したように、2か所の特定画素が注目画素になる場合にそれぞれ段差画素として検出され、それぞれの段差検出に対応する段差補正がなされる。
それぞれの段差検出に対応する段差補正は、上述の方法(図11〜14、参照)に従い、一方が画像データシフト位置の左側であれば、他方は、右側というようにして、各側の補正範囲の画素濃度の変更による段差補正を行う。
実施形態としては、画像データシフト位置の一方側の補正で済ませることで、処理を簡略化する、という対応もあり得るが、両側で補正を施すことが画質の改善にとって望ましい。
図15は、スキュー補正において発生する2画素単位の段差をシフト位置の両側にて補正する場合を説明する図である。
図15は、画像データシフト位置の右側で補正する図11及び図12の形態と画像データシフト位置の左側で補正する図13及び図14の形態とを組合わせて実施する形態を示す。図15Aは段差補正を施す前の画像で、図15Bは段差補正を施した後の画像である。
図15Bには、図10の条件8により検出された段差画素を含む注目ラインに定めた補正範囲の画素に対する濃度値変更結果が反映されている。
一つの2画素段差に対して、2つの段差画素が段差検出部333dにより判定され、検出されたそれぞれの段差画素に応じて段差補正を行う。段差補正は、各段差画素に対応する画像データシフト位置の左右のいずれかの側で段差を補正する。
補正濃度演算部333cは、上記段差補正を行うための補正濃度値を、先に図11及び図12並びに図13及び図14を参照して説明した、画像データシフト位置の右側、左側それぞれにおける補正濃度値の算出方法に従って演算する。
画像データシフト位置の左右それぞれの側において演算される補正濃度値は、最終的にそれらを段差補正出力部333sで合成する。
このようにすることで、図15Bに示すような、画像データシフト位置の左右の段差補正ができる。同図に示すように、段差補正後の画像は、細線に生じた段差が全体にわたって滑らかになり、段差が視認し難くなるので、画質の改善効果が高まる。
また、処理の対象となる入力画像によっては、1画素段差や2画素段差といった異なる画素数の段差が生じる場合があるので、こうした場合に対応する構成を採用することが望ましい。
異なる画素数の段差に対応する構成としては、先ず、段差検出部333dにそれぞれの画素数の段差を検出するために、それぞれの検出条件(図9、図10、参照)を用意する必要がある。処理対象の入力画像データに施されたスキュー補正のシフト量等は、スキュー出力制御部332から受取ることができるので、シフト量に応じ検出条件を切り替えれば、段差検出部333dは異なる画素数の段差を検出することができる。
また、段差補正も異なる画素数の段差に対応する必要がある。2画素段差の補正については、上記で図11〜図14を参照して説明した方法を採用する。
1画素段差の検出もできる用意をすることで、1画素段差を検出した場合、1画素段差を補正するための手段を用意することにより、この段差に応じた補正を施す。なお、1画素段差の補正の手法は、上記で特許文献1を挙げて示したように、既に存在するので、この手法を採用することにより対処することができる。
ただ、上記した本実施形態においては、1画素段差の補正に、上記で図11〜図14を参照して説明した2画素段差に対する画像データシフト位置の左右両側の段差補正と同一の処理で濃度補正することができる。つまり、2画素段差に対する濃度補正の処理手段を1画素段差と共用できる利点がある。
次に、段差を補正するために注目ラインの画素の濃度値を変更する処理における他の実施形態を説明する。
本画像形成装置100の補正濃度演算部333cでは、変更する画素濃度を演算する際、変更する濃度値の算出に参照ラインの画素が持つ濃度値を参照し得られる濃度値を用いる。
上記の各実施形態では、参照ラインを注目ラインの1ライン上(図12、図13、参照)、或は1ライン下(図11、図14、参照)とした。
しかし、参照ラインを注目ラインとの関係で1ライン上或いは下と決めてしまうと、処理対象の入力画像データの少値化に用いるディザマトリクスの種類によっては、段差補正に伴い二次的に異常画像が生じるために画像が劣化する場合がある。
図16は、スキュー補正において発生する2画素単位の段差を補正する際に、参照値を得るラインを注目ラインの1ライン下とする場合の一例を説明する図である。
図16が段差補正に伴い二次的に異常画像が生じる場合の例である。
図16Aは、段差補正を施す前の画像である。同図は、入力された原画像データに対し、横線(主走査ライン)の画素列が周期2のディザマトリクスにより中間調(少値化)処理がなされ、この画像データに対し、2画素単位のシフトを行ってスキュー補正を行った画像である。従って、スキュー補正によって2画素段差が生じている。
また、図16Bは段差補正を図16Aの画像データに施した後の画像である。このとき行った段差補正は、先に図11を参照して説明した実施形態と同じ条件で行われる。即ち、注目ラインの1ライン下を参照ラインとして、同じ補正範囲の各エリアに同じ重み係数を用いて変更する画素濃度値の演算を行っている。
こうした条件で段差補正を施した結果を示す図16Bにおいて、濃度値が変更された補正範囲の画素の配列が乱れた状態になる。つまり、図11を参照して説明した実施形態と同じ画素濃度値の演算による画素の濃度補正によると、画素の周期性が崩れてしまう。このため、濃度値を変更して付加された画素の影響により段差部が太く見えてしまい、段差は補正できても、二次的に異常画像が生じてしまう。
そこで、主走査ラインの画素列が周期2のディザマトリクスの使用で二次的に生じる異常画像を抑制するために、本実施形態では次の手法を採用する。
この手法の要点は、複数画素単位の周期を持つディザマトリクスで処理された画像に応じた画素数単位のシフトを行ってスキュー補正を行ったときに、段差補正の対象となる画素の濃度値の演算に参照する画素列として、シフト量に適応する画素列を選択することにある。
図16の例におけるシフト量への適応は、周期2のディザマトリクスに応じた2画素のシフト量により生じる画素段差に対する補正を行うので、シフト量に適応する2画素離れた画素列のラインを参照ラインとして定める。
図17は、スキュー補正において発生する2画素単位の段差を補正する際に、参照値を得るラインを注目ラインの2ライン下とする場合を説明する図である。
図17Aは、段差補正を施す前の画像である。同図は、入力された原画像データに対し、主走査ラインの画素列が周期2のディザマトリクスにより処理され、この画像データに対し、2画素単位のシフトを行ってスキュー補正を行った画像である。
従って、スキュー補正によって2画素段差が生じている。なお、図17Aに示す画像データ自体は、先に示した図16Aと同じである。
また、図17Bは段差補正を図17Aの画像データに施した後の画像である。このとき行った段差補正は、主走査ラインの画素列が周期2のディザマトリクスを用いて処理しているので、注目ラインの2ライン下を参照ラインとしている。また、補正範囲と補正範囲の各エリアに用いる重み付け係数は、上記実施形態、即ち図11を参照して説明した実施形態と同じ条件である。なお、補正範囲の画素の濃度値を演算する方法も、上記実施形態と同じである。
本実施形態では、段差補正部333に入力されるシフト量に合わせて参照ラインを変えるので、使用するディザマトリクスの周期に合わせた参照ラインの変更が可能になる。よって、濃度補正によって濃度値が変更される補正範囲の画素もディザマトリクスの周期に合わせることができる。
こうしたディザマトリクスの周期に合わせた濃度補正を行うことで、段差補正後の補正範囲の画素濃度は、図17Bにおける注目ラインの画素配列に見ることができるように、画素の周期がディザマトリクスの周期を保った状態になる。このため、濃度値を変更して付加された画素の影響により段差部が太く見える(図16B、参照)といったことがなく、異常画像が生じることを抑制できる。
次に、本実施形態の書込制御部12におけるスキュー補正処理部33が行うスキュー補正処理の手順を説明する。
図18は、スキュー補正処理のフローを示す図である。
主制御部としてのコントローラ11は、内部のプリンタコントローラ21等を介して印刷要求を受付けると、要求に応じて印刷指示を書込制御部12に発する。書込制御部12は、印刷指示とともに印刷(プリント出力)処理対象の原画像データを受取り、この画像データを指示内容に従い、LD点灯制御部20が画像書込みに用いる画像データ(書込用画像データ)へと処理する。
スキュー補正処理は、本実施形態においては書込制御部12の上記画像データ処理の一環として、スキュー補正処理部33が行う。
以下、図18を参照してスキュー補正処理部33が行うスキュー補正処理の手順を説明する。
補正処理の対象となるライン数の画像データが入力されたことを確認して、スキュー補正処理を開始し、先ず、少値化処理に用いるディザマトリクス等によって決められるシフト量の情報を取得する(ステップS101)。本実施形態では、上位の制御部であるコントローラ11がディザマトリクスに応じたシフト量の情報を管理しているので、コントローラ11からこの情報を取得する。
次いで、ステップS101で取得したシフト量に応じて処理対象の画像データを、主走査方向に分割した画像分割範囲(スキュー補正対象の単位領域)ごとに、副走査方向にシフトさせる(ステップS102)。なお、このスキュー補正処理については、先に述べたスキュー出力制御部332の動作説明に記載があり、また、特許文献2により詳細な説明が記載されているので、参照されたい。
次に、スキュー補正処理が施された画像データに対して、画像のシフトにより生じた段差を検出する処理を行う。
段差検出は、スキュー補正を行うときのシフト量によって検出条件が異なる(図9、図10、参照)ので、シフト量に応じて選んだ条件との合否を判定し、検出結果を得る。
よって、処理手順としては、先ず、シフト量に応じた段差検出条件である段差判定条件を選択する(ステップS103)。段差を検出する際の判定条件は、シフト量によって可変とするので、シフト量に応じて条件を選択する。シフト量1画素(ライン)の1画素段差に対しては、図9の画素パターンの条件を用い、シフト量2画素(ライン)の2画素段差に対しては、図10の画素パターンの判定条件を適用する。
次いで、選んだ判定条件によって、順次処理対象画像の画素列において指定した注目画素の所定領域の画素パターンと、当該判定条件としての段差を表す画素パターンとの合否によって段差判定を行い、段差検出の結果を得る(ステップS104)。
なお、本実施形態におけるここまでの説明では、段差検出をスキュー補正処理で画像をシフトした後の画像に対して行っているが、これに限定されるものではなく、シフト量を予め取得している場合には、原画像データから直接、段差検出を行う処理方法を採用してもよい。
段差検出の結果、即ち段差があるか否かにより処理を分岐するので、次に段差検出の結果から段差があるか否かを確認する(ステップS105)。
ステップS105で段差がなければ(ステップS105−NO)、何の処理も必要としないので、本フローの処理を終了し、画像データを次段の処理にそのまま出力する。
他方、ステップS105で段差があれば(ステップS105−YES)、段差補正処理の手順に従い処理を行っていく。
段差補正処理の始めに、シフト量に応じて補正範囲を決める(ステップS106)。
補正範囲は、シフト量により定まる段差の違い、即ち1画素段差か2画素段差であるかの違いに応じた補正処理において求められる範囲が異なる。そこで補正範囲を決める必要がある。つまり、1画素段差か2画素段差のどちらかに適応すること、さらに、2画素段差において、一つの段差に対して段差検出のなされた注目画素が2個あり、注目ライン内に設定される補正範囲も当然変わってくるので、各々に適応する範囲を決めることになる。なお、補正範囲を決める処理の詳細については、先に述べた補正範囲決定部333aの動作説明に記載があるので、参照されたい。
次に、段差補正処理として、ステップS106で決めた補正範囲内の画素に対し段差を滑らかにする濃度値へ変更すべく、補正濃度値を演算し、演算した濃度値を該当する画素に適用する(ステップS107)。このとき、補正濃度値の画素列よりなる補正範囲の補正処理後の画像データは、元の画像データ、即ちスキュー補正後の画像データと合成され、次段の処理部に出力される。
なお、補正濃度値を演算する処理の詳細については、先に述べた補正範囲決定部333aの動作説明に記載があるので、参照されたい。
ステップS107の画像データに対する段差補正処理を済ませて、本フローの処理を終了する。
11・・コントローラ、12・・書込制御部、20・・LD点灯制御部、23・・画像処理部、31・・入力画像制御部、32・・ラインメモリ、33・・スキュー補正処理部、34・・書込画像処理部、331・・データセレクタ、332・・スキュー出力制御部、333・・段差補正部、333c・・補正濃度演算部、333d・・段差検出部、333a・・補正範囲決定部、333s・・段差補正出力部、35・・LDデータ出力部、100・・画像形成装置、104a,106a,108a,110a・・感光体ドラム、102・・走査露光装置、206・・LD。
特開2010−246098号公報 特願2013−17470号

Claims (8)

  1. 原画像をもとに主走査方向に並ぶ画素を記録媒体に走査方式で書込み、ラスタ画像を形成する場合に、当該ラスタ画像に生じるスキューを補正するため、原画像を主走査方向に分割した画像分割範囲ごとに、補正対象となる画像分割範囲の画像を副走査方向へ1以上の所定画素数単位シフトした書込用画像データを生成する画像形成装置であって、
    前記書込用画像データから、補正対象となった画像分割範囲と隣り合って互いに接する画像分割範囲の両画像の間にスキューの補正によって生じる、各所定画素数単位の画像ずれを検出する画像ずれ検出手段と、
    前記画像ずれ検出手段によって画像ずれが検出されたことを条件に、前記補正対象となった画像分割範囲の画像の書込用画像データに対し、前記画像ずれを補正するためのデータ処理を施す画像ずれ補正処理手段と
    を有し、
    前記画像ずれ検出手段は、隣り合って互いに接する画像分割範囲の境界を跨ぐ所定領域内の画素群によってあらわされる画素パターンが、一つながりの画像に生じる所定画素数単位の段差に対応する画素パターン条件に合うか否かにより当該段差の有無を判定し、判定した段差の有無を画像ずれの検出結果として出力する手段であり、
    前記画像ずれ検出手段は、前記所定画素数単位として画素数を異にする複数種の段差の一つを設定するようにし、設定する画素数の変更によって各種の段差に対する合否が判定できるよう、各段差に対応するパターン条件を用意するとともに、変更可能な段差の一つが設定されたときに、設定された画素数分の段差に応じて所定の画素パターン条件を切り替えて用いるようにする
    画像形成装置。
  2. 請求項1に記載された画像形成装置において、
    前記画像ずれ検出手段は、変更可能とした前記段差の設定を、前記スキューの補正における画像のシフト量が決められる前記書込用画像データの画像処理条件に応じて定めるようにす
    画像形成装置。
  3. 請求項2に記載された画像形成装置において、
    前記書込用画像データの画像処理条件がディザリング処理の種類であ
    画像形成装置。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載された画像形成装置において、
    前記画像ずれ補正処理手段は、画像ずれを補正するためのデータ処理を施す範囲を決める処理範囲決定手段と、前記画像ずれによる画質の劣化を抑制するよう、前記処理範囲決定手段により決めた範囲における画素の濃度を変更する画素濃度変更手段を備え
    画像形成装置。
  5. 請求項4に記載された画像形成装置において、
    前記処理範囲決定手段は、データ処理を施す範囲を、前記画像ずれにより生じる段差をなす部分の画素が含まれる主走査方向に並ぶ画素列において、前記スキューの補正において定めた前記画像分割範囲に収まる範囲とし、
    前記画素濃度変更手段は、前記処理範囲決定手段により決定された範囲の画素列の濃度と、前記画素列の近傍における主走査方向に並ぶ画素列を参照して得た濃度とをもとに変更する濃度を算出する手段を備え
    画像形成装置。
  6. 請求項5に記載された画像形成装置において、
    前記処理範囲決定手段は、前記データ処理を施す範囲を、隣り合って互いに接する画像分割範囲の境界の両側の範囲に定め
    画像形成装置。
  7. 請求項5又は6に記載された画像形成装置において、
    前記画素濃度変更手段が変更する濃度の算出を行う際に、参照する前記画素列を、前記スキューの補正において補正対象となる画像分割範囲の画像のシフト量に適応する画素列を選択し、定めるようにす
    画像形成装置。
  8. 原画像をもとに主走査方向に並ぶ画素を記録媒体に走査方式で書込み、ラスタ画像を形成する場合に、当該ラスタ画像に生じるスキューを補正するため、原画像を主走査方向に分割した画像分割範囲ごとに、補正対象となる画像分割範囲の画像を副走査方向へ1以上の所定画素数単位シフトした書込用画像データを生成する画像形成装置における画像ずれ補正方法であって、
    前記書込用画像データから、補正対象となった画像分割範囲と隣り合って互いに接する画像分割範囲の両画像の間にスキューの補正によって生じる、各所定画素数単位の画像ずれを検出する画像ずれ検出工程と、
    前記画像ずれ検出工程で画像ずれが検出されたことを条件に、前記補正対象となった画像分割範囲の画像の書込用画像データに対し、前記画像ずれを補正するためのデータ処理を施す画像ずれ補正処理工程と
    を有し、
    前記画像ずれ検出工程は、隣り合って互いに接する画像分割範囲の境界を跨ぐ所定領域内の画素群によってあらわされる画素パターンが、一つながりの画像に生じる所定画素数単位の段差に対応する画素パターン条件に合うか否かにより当該段差の有無を判定し、判定した段差の有無を画像ずれの検出結果として出力する工程であり、
    前記画像ずれ検出工程は、前記所定画素数単位として画素数を異にする複数種の段差の一つを設定するようにし、設定する画素数の変更によって各種の段差に対する合否が判定できるよう、各段差に対応するパターン条件を用意するとともに、変更可能な段差の一つが設定されたときに、設定された画素数分の段差に応じて所定の画素パターン条件を切り替えて用いるようにする
    画像ずれ補正方法
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