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JP6248881B2 - 複合膜、及びその製造方法 - Google Patents

複合膜、及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複合膜、及びその製造方法に関する。更に詳しくは、熱電材料をはじめ広範な用途において利用することができる複合膜及びその製造方法に関する。
無機材料には、高い電気伝導度やゼーベック係数を有するものがある。
ところが、無機材料は、可撓性がないため、曲面への配置が困難であり、機械的衝撃に対して弱い等の課題がある。
他方、有機材料は、フレキシブル(柔軟)であり、成形加工がしやすく、塗布等の簡単な操作により、大面積の膜を作製することができるという長所がある。
そこで、無機材料と有機材料の複合膜が検討されている。例えば、フィラーとしてナノ粒子である導電性磁性粉を用いた複合膜が検討されている(特許文献1参照)。この技術では、導電性磁性粉を樹脂に添加した後に、交流磁界を印加して、磁場方向に粒子を配置させて、異方性導電性を付与している。
しかしながら、この技術は、交流磁界を印加する必要があるため、製造工程が煩雑である。また、この技術は、導電性磁性粉に限定されたものであり、適用範囲が狭く、熱電材料への応用も見込めない。
さらに、現在までに知られている複合膜には、無機材料と有機材料の複合膜の他にも、異なる有機材料を用いた複合膜も知られているが、これらは特定の限られた構造のものであり、種々の用途に適用可能な更なる新規な複合膜の開発が望まれていた。
特開2002−8451号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、比較的簡易に製造可能であり、種々の用途に適用可能な複合膜、及び複合膜の製造方法を提供すること目的とする。
本発明者らは、上記従来技術を鑑み、鋭意研究を重ねた結果、新規な複合膜を開発した。
そして、この新規な複合膜は、従来の複合膜にはない構造と特性を有するという予想外の事実を見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
粒子及び樹脂を含有した複合膜であって、
少なくとも第1層と、第2層とを備え、
前記第1層には前記樹脂が含有されており、
前記第2層には、前記樹脂が含有されており、
前記第2層には、前記粒子が含有されるとともに、この粒子の含有割合は、前記第1層よりも前記第2層の方が多く、
前記第2層の粒子の含有割合は、50〜97質量%であり、
前記粒子は、Bi Se 、他の元素をドーピングしたBi Se 、ZnSb、MoS 、CdTe及びSb Te からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記粒子は、集合して、略柱状の柱状集合体を形成し、
前記柱状集合体が、前記第2層に集合しており、
前記樹脂は、絶縁性高分子であり、
前記第2層側である下面は、電気伝導性を有し、
前記第1層側である上面は、絶縁性であることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、
前記粒子の表面に貴金属微粒子が担持されていることを特徴とする請求項1に記載の複合膜である。
請求項に記載の発明は、
n型材料又はp型材料に用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合膜である。
請求項に記載の発明は、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の複合膜の製造方法であって、
前記粒子を含有する前記樹脂の溶液を乾燥させて前記複合膜とする乾燥工程を有し、
乾燥温度、前記溶液の樹脂濃度、及び前記溶液の粒子濃度からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、前記乾燥工程での前記粒子が沈降する量をコントロールして、前記粒子の前記複合膜中での分布を制御することを特徴とする複合膜の製造方法である。
請求項に記載の発明は、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の複合膜の製造方法であって、
前記粒子を含有する前記樹脂の液状物を固化させて前記複合膜とする固化工程を有し、
冷却または加熱の速度、及び前記粒子の前記樹脂に対する混合割合からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、前記固化工程での前記粒子が沈降する量をコントロールして、前記粒子の前記複合膜中での分布を制御することを特徴とする複合膜の製造方法である。
本発明の複合膜は、粒子の有する特性と、樹脂の有する特性とを併せ持っている。この複合膜は、比較的簡易に製造可能であり、種々の用途に適用可能である。
本発明の複合膜の製造方法によれば、種々の用途に適用可能な複合膜を比較的簡易に製造可能である。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部分を示す。
実施例1のBiSe/ポリビニルアルコール(PVA)ハイブリッド膜の断面の走査型電子顕微鏡像である。 実施例1のBiSe/PVAハイブリッド膜の下面の走査型電子顕微鏡像である。 実施例1のBiSe/PVAハイブリッド膜の上面の走査型電子顕微鏡像である。 実施例2のAu担持BiSe/PVAハイブリッド膜の断面の走査型電子顕微鏡像である。 実施例2のAu担持BiSe/PVAハイブリッド膜の下面の走査型電子顕微鏡像である。 実施例2のAu担持BiSe/PVAハイブリッド膜の上面の走査型電子顕微鏡像である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
〔1〕複合膜
本発明の複合膜は、粒子及び樹脂を含有した複合膜である。複合膜は、少なくとも第1層と、第2層とを備えている。第1層には,樹脂が含有されており、第2層には、樹脂が含有されている。第2層には、粒子が含有されるとともに、この粒子の含有割合は、第1層よりも第2層の方が多い。そして、第2層の粒子の含有割合は、50〜97質量%であり、粒子は、Bi Se 、他の元素をドーピングしたBi Se 、ZnSb、MoS 、CdTe及びSb Te からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、粒子は、集合して、略柱状の柱状集合体を形成し、柱状集合体が、第2層に集合しており、樹脂は、絶縁性高分子であり、第2層側である下面は、電気伝導性を有し、第1層側である上面は、絶縁性である。
以下、本発明を詳しく説明する。
(1)粒子
粒子の粒径は特に限定されないが、平均粒径が1nm〜50000μmであることが好ましく、より好ましくは3nm〜500μm、更に好ましくは5nm〜10μmである。
粒子の中でも微粒子が好ましい。微粒子の平均粒径は特に限定されないが、平均粒径が1〜5000nmであることが好ましく、より好ましくは3〜700nm、更に好ましくは5〜500nmである。
粒子としては、無機粒子が用いられる。本発明においては、特異的な機能を有する柱状集合体の調製が容易であること、複数の層を有する複合膜の形成が容易である等の観点から、無機粒子を用いる。
「無機粒子」は、Bi Se 、他の元素をドーピングしたBi Se 、ZnSb、MoS 、CdTe及びSb Te からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
他の元素をドーピングしたBiSeの場合におけるドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、Te、Sn等が用いられる。
「粒子」の形状は特に限定されない。球形、フレーク状、板状、シート状、不定形等であってもよい。本発明においては、粒子の形状は、フレーク状、板状、シート状であることが好ましい。このような形状であると、安定した柱状集合体を形成し易いからである。
「粒子」がフレーク状、板状、シート状の場合、その平均粒径及び平均厚みは特に限定されない。例えば、平均粒径は、1〜5000nmであることが好ましく、より好ましくは5〜1000nm、更に好ましくは20〜500nmである。平均厚みは、0.1〜200nmであることが好ましく、より好ましくは1〜60nm、更に好ましくは2〜30nmである。
「粒子」の平面形状は特に限定されない。円形、矩形、不定形であってもよい。
なお、粒子の平均粒径及び平均厚みは、例えば、電子顕微鏡観察(SEM、TEM)等により測定することができる。
粒子の表面には、貴金属微粒子が担持されていてもよい。貴金属微粒子を担持することによって、柱状集合体の水中での分散安定性を向上させることができる。
「貴金属微粒子」としては、貴金属であれば特に限定されず、金、白金、銀、銅、パラジウム等の1種以上が挙げられる。金、銀等が好ましい。
貴金属微粒子の平均粒子径は、特に制限されるわけではないが、1〜200nmであることが好ましく、より好ましくは1〜50nm、更に好ましくは1〜20nmである。貴金属微粒子の平均粒子径をこの範囲とすることで、微粒子の分散状態をコントロールし易くなるからである。
貴金属微粒子の平均粒子径は、例えば、電子顕微鏡観察(SEM、TEM等)等により測定することができる。
粒子と、貴金属微粒子の質量比(粒子:貴金属微粒子)は、1:1〜1000:1であり、好ましくは5:1〜400:1、更に好ましくは10:1〜200:1である。質量比がこの範囲である場合、微粒子の柱状集合体の水中での分散状態を向上させることができるからである。
<表面に貴金属微粒子が担持された粒子の製造方法>
貴金属微粒子を粒子に担持する方法は、特に限定されない。例えば、次の方法を採用することができる。
すなわち、(1)貴金属の前駆体溶液(A液)と、(2)粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液(B液)と、を反応させることにより、貴金属微粒子が担持された微粒子を製造する方法を採用することができる。
「貴金属の前駆体溶液(A液)」は、貴金属イオン又は貴金属化合物を含む溶液である。貴金属イオン又は貴金属化合物は、電子を受容して0価の貴金属に還元される。貴金属イオンとしては、金イオン、白金イオン、銀イオン、銅イオン、パラジウムイオン等が挙げられる。
貴金属化合物としては、HAuCl(塩化金酸)、AgNO(硝酸銀)、AuCl、HPtCl、AgNO、CuSO、Pd(C、PtCl、NaPdCl等が挙げられる。これらの貴金属イオン及び貴金属化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
前駆体溶液の溶媒は、特に限定されない。例えば、水を用いることができる。また、水と他の溶媒の混合溶媒としてもよい。他の溶媒は、無機溶媒、有機溶媒のいずれでもよく、例えば、具体的には、アルコール、ケトン、カルボン酸等が挙げられる。このように、水と他の溶媒との混合溶媒とする場合には、水の含有量は特に限定されない。水の含有量は、混合溶媒全体を100質量%とした場合に、好ましくは1〜99質量%、更に好ましくは30〜99質量%、特に好ましくは50〜99質量%である。
前駆体溶液の濃度は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜10mM、更に好ましくは0.02〜8mM、特に好ましくは0.03〜1mMである。前駆体溶液の濃度が好ましい範囲内にあるときは、粒子の表面に選択的に貴金属微粒子が析出しやすくなるからである。また、低濃度すぎると、貴金属微粒子の析出速度が著しく低下し、工業的に不利となる。
粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液(B液)に含有される「粒子」は、上述のように無機粒子、有機粒子のいずれも用いることができ、その種類も特に限定されないが、例えば、BiSe(セレン化ビスマス)、ZnSb(アンチモン化亜鉛)、MoS(硫化モリブデン)、CdTe(テルル化カドミウム)、SbTe(テルル化アンチモン)が好ましい。これらのなかでも、特にBiSeが好ましい。
また、他の元素をドーピングしたBiSeを用いてもよい。この場合におけるドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、Te、Sn等が用いられる。
「還元剤」としては、貴金属の前駆体を還元することができれば特に限定されず、有機物であっても無機物であってもよい。例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸、エチレングリコール、L−アスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、α−グルコース等が挙げられる。
粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液に用いる溶媒は、特に限定されない。例えば、水を用いることができる。また、水と他の溶媒の混合溶媒としてもよい。他の溶媒は、無機溶媒、有機溶媒のいずれでもよく、例えば、具体的には、アルコール、ケトン、カルボン酸等が挙げられる。このように、水と他の溶媒との混合溶媒を用いる場合には、水の含有量は特に限定されない。水の含有量は、混合溶媒全体を100質量%とした場合に、好ましくは1〜99質量%、更に好ましくは30〜99質量%、特に好ましくは50〜99質量%である。
粒子、還元剤、及び溶媒を含有する液(B)における還元剤の濃度は、特に限定されないが、好ましくは1〜200mM、更に好ましくは5〜100mM、特に好ましくは20〜50mMである。
貴金属微粒子を粒子に担持する方法において、A液に含まれる貴金属化合物と、B液に含まれる粒子との質量比(貴金属化合物:粒子)は、1000:1〜1:1であり、好ましくは400:1〜5:1、更に好ましくは200:1〜10:1である。
貴金属微粒子を粒子に担持する方法において、A液に含まれる貴金属化合物と、B液に含まれる還元剤との質量比(貴金属化合物:還元剤)は、1:1〜100:1であり、好ましくは5:4〜40:1、更に好ましくは3:2〜20:1である。
貴金属微粒子を粒子に担持する方法における反応温度は、特に限定されないが、例えば、−20〜+200℃、好ましくは30〜150℃、更に好ましくは60〜120℃とすることができる。反応温度として、例えば、A液の沸点を用いることができる。
貴金属微粒子を粒子に担持する方法における反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜48時間、好ましくは0.2〜8時間、更に好ましくは0.2〜3時間とすることができる。
その他の貴金属微粒子を粒子に担持する方法として、コロイド塩析法、含浸‐水素還元法、混練法、および光析出法(光電析法)等を適用することができる。
また、粒子の表面をカップリング剤等の有機分子により修飾した後、有機分子と金属との相互作用によって金属を固定化するという方法も採用することができる。
<柱状集合体>
複合膜中の粒子は、集合して略柱状の柱状集合体(棒状の集合体)を形成してい
柱状集合体は、略柱状であれば、特に限定されず、例えば、略円柱状、底面が略多角形の柱状、底面が不定形の柱状であってもよい。
柱状集合体の平均の太さ(幅、径)は、特に制限されるわけではないが、5〜20000nmであることが好ましく、より好ましくは30〜5000nm、更に好ましくは100〜2000nmである。柱状集合体の平均の太さをこの範囲とすることで、単分散な集合体となりやすいからである。
柱状集合体の平均の長さは、特に制限されるわけではないが、10〜60000nmであることが好ましく、より好ましくは60〜10000nm、更に好ましくは200〜4000nmである。柱状集合体の平均の長さをこの範囲とすることで、単分散な集合体となりやすいからである。
なお、柱状集合体の平均の太さ及び長さは、例えば、電子顕微鏡観察(SEM、TEM)等により測定することができる。
また、フレーク状、板状、シート状の粒子が集合した柱状集合体では、内部に微細な空隙を有していてもよい。
柱状集合体の製造方法は、特に限定されないが、粒子を水中に分散させる方法が好ましい。分散する手段としては特に限定されず、公知の分散機、例えば、羽型撹拌機、高速回転型ホモミキサー、高圧ホモジナイザー、ディゾルバー、ボールミル、ニーダー、サンドミル、三本ロール、超音波洗浄器、遊星型混分散機(プラネタリミキサー等)等が使用できる。
粒子を柱状集合体にすると、通常の粒子では達成できない高密度の集合状態を達成でき、高機能を付与することができる。
(2)樹脂
「樹脂」としては、絶縁性高分子が用いられる。その代表例としては、ポリビニルアルコール(完全又は部分ケン化物)や、ポリスチレンが挙げられるが、これらの樹脂に限定されず、他の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂も用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリイミド、及びこれらの誘導体等を用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂、及びこれらの誘導体等を用いることができる。
「樹脂」を構成する高分子の分子量に制限はないが、例えば重量平均分子量0.5万〜800万、好ましくは1万〜60万、さらに好ましくは1万〜30万程度のものを使用することができる。
(3)他の成分
本発明の複合膜は、本発明の目的を阻害しない範囲で、粒子及び樹脂以外の他の成分を含有できる。他の成分としては、難燃剤、難燃助剤、充填剤、着色剤、抗菌剤、帯電防止剤等を配合できる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上述の難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤(ハロゲン化芳香族化合物)、リン系難燃剤(窒素含有リン酸塩化合物、リン酸エステル等)、窒素系難燃剤(グアニジン、トリアジン、メラミン、及びこれらの誘導体等)、無機系難燃剤(金属水酸化物等)、ホウ素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、硫黄系難燃剤、赤リン系難燃剤などが挙げられる。
上述の難燃助剤としては、各種アンチモン化合物、亜鉛を含む金属化合物、ビスマスを含む金属化合物、水酸化マグネシウム、粘土質珪酸塩等が挙げられる。
上述の充填剤としては、ガラス成分(ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク等)、シリカ、無機繊維(ガラス繊維、アルミナ繊維、カーボン繊維)、黒鉛、珪酸化合物(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー等)、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、アルミナ等)、カルシウム、マグネシウム、亜鉛等の金属の炭酸塩及び硫酸塩、有機繊維(芳香族ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、フッ素樹脂繊維、ポリイミド繊維、植物性繊維等)が挙げられる。
上述の着色剤としては、顔料及び染料等が挙げられる。
(4)複合膜の構成
複合膜は、少なくとも第1層と、第2層とを備えている。本発明の複合膜は、これらの2層を備えていればよく、更に他の層を備えてもよい。更に他の層を備えている場合には、複合膜は3層以上の構造となる。
第1層と、第2層との配置は、両者が隣接していてもよい。また、両者が他の層を介して離隔していてもよい。
第1層と、第2層の厚みは、特に限定されない。第1層の厚みは、例えば、0.003〜90000μmが好ましく、0.06〜6000μmが更に好ましく、0.6〜900μmが特に好ましい。
第2層の厚みは、例えば、0.003〜90000μmが好ましく、0.03〜3000μmが更に好ましく、0.06〜300μmが特に好ましい。
第1層には,樹脂が含有されており、第2層にも、樹脂が含有されている。第1層に含まれる樹脂と、第2層に含まれる樹脂とは、同種であっても、異種であってもよい。複合膜の製造が容易という観点からは、第1層と第2層に含まれる樹脂が同種であることが好ましい。
本発明の複合膜では、第2層には、粒子が含有されるとともに、この粒子の含有割合は、第1層よりも第2層の方が多いことを特徴としている。ここで、第1層の粒子の含有割合と、第2層の粒子の含有割合は、下記の式で計算されるものである。

第1層の粒子の含有割合(質量%)
=第1層に含まれる粒子の質量÷第1層の全質量×100

第2層の粒子の含有割合(質量%)
=第2層に含まれる粒子の質量÷第2層の全質量×100

なお、第1層の全質量には、第1層に含まれる樹脂の質量、第1層に含まれる粒子の質量、第1層に含まれるその他の成分の質量が含まれる。また、第2層の全質量には、第2層に含まれる樹脂の質量、第2層に含まれる粒子の質量、第2層に含まれるその他の成分の質量が含まれる。
第1層の粒子の含有割合は、特に限定されないが、例えば0〜90質量%、好ましくは0〜50質量%、特に好ましくは0〜20質量%である。この範囲内であると、第1層には、樹脂が十分に存在するから、複合膜に柔軟性を持たせることができる。
第2層の粒子の含有割合は、50〜97質量%である。この範囲内であると、第2層には、粒子が十分に存在するから、第2層に粒子が有する固有の特性を付与することができる。
なお、粒子の含有割合が、第1層よりも第2層の方が多いことは、第1層や第2層における各成分の質量を測定することによって算出することができるが、例えば、次のようにしても確認できる。すなわち、複合膜の断面を、例えば、電子顕微鏡観察(SEM、TEM)等により観察し、粒子の割合を第1層と、第2層とで比較することによって確認できる。
また、粒子の一部は、第1層の樹脂部や、第2層の樹脂部から外部に出ていてもよい。すなわち、第1層の表面において粒子の一部が外部に露出していてもよいし、第2層の表面において粒子の一部が外部に露出していてもよい。
(5)複合膜の用途
複合膜の用途は、特に限定されず、粒子を適宜選択することにより、複合膜を幅広い用途に適用することができる。例えば、熱電材料、n型材料、p型材料、触媒材料、光機能材料、機能性材料等に用いることができる。
〔2〕複合膜の製造方法
(1)複合膜の第1の製造方法
第1の製造方法は、上述の複合膜を製造する方法あって、粒子を含有する樹脂の溶液を乾燥させて複合膜とする乾燥工程を有する。
そして、乾燥温度、溶液の樹脂濃度、及び溶液の粒子濃度からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、乾燥工程での粒子が沈降する量をコントロールして、粒子の複合膜中での分布を制御する。
乾燥温度は、特に限定されず、溶液の種類に応じて適宜選択できる。例えば、水溶性樹脂の水溶液の場合には、0〜200℃が好ましく、10〜80℃が更に好ましく、20〜60℃が特に好ましい。
溶液の樹脂濃度は、特に限定されない。ここで、樹脂濃度とは、下記の式で計算されるものである。

溶液の樹脂濃度(質量%)
=溶液に含有される樹脂の質量÷溶液の全質量×100

溶液の樹脂濃度は、溶液の種類に応じて適宜選択できる。例えば、水溶性樹脂の水溶液の場合には、0.01〜60質量%が好ましく、1〜30質量%が更に好ましく、2〜20質量%が特に好ましい。
溶液の粒子濃度は、特に限定されない。ここで、粒子濃度とは、下記の式で計算されるものである。

溶液の粒子濃度(質量%)
=溶液に含有される粒子の質量÷溶液の全質量×100

なお、溶液の全質量には、溶液に含まれる樹脂の質量、溶液に含まれる粒子の質量、溶液に含まれる溶媒の質量、溶液に含まれるその他の成分の質量が含まれる。
溶液の粒子濃度は、溶液や粒子の種類に応じて適宜選択できる。例えば、水溶性樹脂の水溶液の場合には、粒子濃度は、0.001〜60質量%が好ましく、0.1〜30質量%が更に好ましく、0.2〜20質量%が特に好ましい。
本発明の第1の製造方法では、乾燥温度、溶液の樹脂濃度、及び溶液の粒子濃度からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、乾燥工程での粒子が沈降する量をコントロールして、粒子の複合膜中での分布を制御する。粒子の比重の方が、溶液の比重よりも大きい場合、粒子は重力によって沈降し得る。粒子が沈降していく際に、上述の3つの要素のうちの少なくとも1つをコントロールすると、溶液の粘度等が変化して、粒子の沈降量もコントロールできる。その結果、粒子の複合膜中での分布が制御される。なお、沈降する際には、粒子は凝集しながら沈降してもよい。
すなわち、粒子の沈降量を多くするように制御すれば、乾燥工程で下面となる側の層の粒子分布を大きくできる。一方、粒子の沈降量を少なくするように制御すれば、乾燥工程で下面となる側の層の粒子分布を比較的小さくできる。
このようにして、粒子の複合膜の厚み方向における分布を制御することができる。
(2)複合膜の第2の製造方法
第2の製造方法は、上述の複合膜を製造する方法あって、粒子を含有する樹脂の液状物を固化させて複合膜とする固化工程を有する。
そして、冷却または加熱の速度、及び粒子の樹脂に対する混合割合からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、固化工程での粒子が沈降する量をコントロールして、粒子の複合膜中での分布を制御する。
冷却または加熱の速度は、特に限定されず、樹脂の種類に応じて適宜選択できる。例えば、熱可塑性樹脂の場合には、0.01〜300℃/分が好ましく、0.05〜60℃/分が更に好ましく、0.1〜30℃/分が特に好ましい。
粒子の樹脂に対する混合割合は、特に限定されず、樹脂や粒子の種類に応じて適宜選択できる。ここで、粒子の樹脂に対する混合割合とは、下記の式で計算されるものである。

粒子の樹脂に対する混合割合(質量%)
=樹脂の液状物に含有される粒子の質量÷樹脂の液状物の全質量×100

なお、樹脂の液状物の全質量には、液状物に含まれる樹脂の質量、液状物に含まれる粒子の質量、液状物に含まれるその他の成分の質量が含まれる。
粒子の樹脂に対する混合割合は、特に限定されず、樹脂や粒子の種類に応じて適宜選択できる。例えば、混合割合は、0.001〜90質量%が好ましく、0.1〜30質量%が更に好ましく、0.2〜20質量%が特に好ましい。
本発明の第2の製造方法では、冷却または加熱の速度、及び粒子の樹脂に対する混合割合からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、固化工程での粒子が沈降する量をコントロールして、粒子の複合膜中での分布を制御する。粒子の比重の方が、樹脂の比重よりも大きい場合、粒子は重力によって沈降し得る。粒子が沈降していく際に、上述の2つの要素のうちの少なくとも1つをコントロールすると、液状樹脂の粘度等が変化して、粒子の沈降量もコントロールできる。その結果、粒子の複合膜中での分布が制御される。なお、沈降する際には、粒子は凝集しながら沈降してもよい。
すなわち、粒子の沈降量を多くするように制御すれば、固化工程で下面となる側の層の粒子分布を大きくできる。一方、粒子の沈降量を少なくするように制御すれば、固化工程で下面となる側の層の粒子分布を比較的小さくできる。
このようにして、粒子の複合膜の厚み方向における分布を制御することができる。
本発明の第1又は第2の複合膜の製造方法によれば、種々の用途に適用可能な複合膜を比較的簡易に製造可能である。そして、各層における粒子の含有量を容易に調整することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
<実施例1>
絶縁性高分子であるポリビニルアルコール(PVA、15mg)を水(0.2mL)に溶解させてPVA水溶液を調製した。
一方、BiSe(セレン化ビスマス(III))のナノフレーク(粒径:約40〜400nm、平均厚み:約10nm、17mg)を水(0.5mL)に分散させて水分散液を調製した。
上述のPVA水溶液に、上述の水分散液を加え、50℃にて20分間攪拌した後、基板上に載せ、50℃にて乾燥させてBiSe/PVAハイブリッド膜(複合膜)を作製した。
図1にこのBiSe/PVAハイブリッド膜の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。
なお、走査型電子顕微鏡では、反射電子検出器を使用した。走査型電子顕微鏡像の比較的明るい部分がBiSeである。これは、図2−3においても同じある。
図1から分かるように、膜下部はBiSeのナノフレークが主体の層A(厚さ:約10μm)であり、それよりも上部はポリビニルアルコールが主体の層Bとなっている。このような複層構造は、水溶液中においてBiSeのナノフレークが凝集し、沈降することにより形成したものと考えられる。
図2にこのBiSe/PVAハイブリッド膜の下面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。図2に示されるように、BiSeのナノフレークの凝集形態には、比較的大きさの揃った規則的形状のもの(柱状集合体、長さ:約2μm、幅:約1μm)、及び不規則形状のものがある。
図3にこのBiSe/PVAハイブリッド膜の上面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。図3に示されるように、上面のBiSeのナノフレークは、下面(図2)と比較して少ないことが分かる。なお、BiSe/PVAハイブリッド膜の上面は絶縁性であった。
また、BiSe/PVAハイブリッド膜の下面から電気伝導率を測定した。電気伝導率は3.04×10−2S cm−1であった。なお、測定には、ホール係数測定装置(東陽テクニカ、ResiTest8340)を用いた。
また、BiSe/PVAハイブリッド膜の下面からゼーベック係数を測定した。ゼーベック係数は−77μVK−1であった。なお、測定には、熱電特性評価装置(アルバック理工、ZEM-3)を用いた。このゼーベック係数の値は、フイルム状のn型材料として優れているものである。
<実施例2>
塩化金酸水溶液(0.08mM、19mL、A液)を調製した。
また、BiSeのナノフレーク(粒径:約40〜400nm、平均厚み:約10nm、100mg)を含むクエン酸ナトリウム水溶液(38.8mM、2.3mL、B液)を調製した。
塩化金酸水溶液(A液)を沸点まで昇温した後、この溶液にクエン酸ナトリウム水溶液(B液)を加え、0.5時間還流した。
このようにして、BiSeのナノフレークの表面に、金(Au)のナノ粒子(粒子径:約3〜10nm)を担持して、Au担持BiSeナノフレークによる柱状集合体を含んだ水分散液を得た。
絶縁性高分子であるポリビニルアルコール(PVA、15mg)を水(0.2mL)に溶解させてPVA水溶液を調製した。
上述のPVA水溶液に、上述の水分散液の一部を加え、50℃にて20分間攪拌した後、基板上に載せ、50℃にて乾燥させてAu担持BiSe/PVAハイブリッド膜(複合膜)を作製した。
図4にこのAu担持BiSe/PVAハイブリッド膜の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。
なお、走査型電子顕微鏡では、反射電子検出器を使用した。走査型電子顕微鏡像の比較的明るい部分がAu担持BiSeである。これは、図5−6においても同じある。
図4から分かるように、膜下部はAu担持BiSeのナノフレークが主体の層A(厚さ:約3μm)であり、それよりも上部はポリビニルアルコールとAu担持BiSeのナノフレークが混在した層Bとなっている。このような複層構造は、Au担持BiSeナノフレークによる柱状集合体が優先的に沈降することにより形成されたものと考えられる。実施例2の場合には、実施例1と比較して、Au担持BiSeのナノフレークが主体の層が薄くなっている。
図5にこのAu担持BiSe/PVAハイブリッド膜の下面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。図5に示されるように、Au担持BiSeのナノフレークの凝集形態は、比較的大きさの揃った規則的形状のもの(柱状、長さ:約2μm、幅:約1μm)、すなわち、柱状の集合体が支配的となっていた。このような構造は、Au担持によりBiSeのナノフレークの水溶液中での分散性が向上し、主として柱状集合体が選択的に沈降したために形成された構造と考えられる。図5からは、柱状集合体が密に敷き詰められた構造が確認される。
図6にこのAu担持BiSe/PVAハイブリッド膜の上面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。図6に示されるように、上面のAu担持BiSeのナノフレークは、下面(図5)と比較して少ないことが分かる。なお、Au担持BiSe/PVAハイブリッド膜の上面は絶縁性であった。
また、Au担持BiSe/PVAハイブリッド膜の下面から電気伝導率を測定した。電気伝導率は2.25S cm−1であった。なお、測定には、ホール係数測定装置(東陽テクニカ、ResiTest8340)を用いた。
また、Au担持BiSe/PVAハイブリッド膜の下面からゼーベック係数を測定した。ゼーベック係数は−91μVK−1であった。なお、測定には、熱電特性評価装置(アルバック理工、ZEM-3)を用いた。このゼーベック係数の値は、フイルム状のn型材料として極めて優れているものである。
<実施例の効果>
本実施例のハイブリッド膜は、樹脂が主体の層と、無機粒子の柱状集合体が集合している層と、が形成されている。ハイブリッド膜は、樹脂が主体の層を備えているから、フレキシブルであり、かつ成形加工を行いやすい。また、ハイブリッド膜は、無機粒子の柱状集合体が集合している層を備えているから、電気伝導性を有し、また、ゼーベック係数が優れている。よって、本実施例のハイブリッド膜を熱電材料として用いる場合には、フレキシブルな高性能熱電モジュールを作製可能である。
特に、Au担持した無機粒子を用いたハイブリッド膜は、ゼーベック係数が極めて優れており、熱電材料として用いる場合には、特に高性能な熱電モジュールを作製可能である。
また、本実施例によれば、種々の用途に適用可能なハイブリッド膜を比較的簡易に製造可能となる。すなわち、交流磁界の印加等の特別な製造工程を必要としないため、工程が簡素化できる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明の複合膜は、熱電材料、機能性材料、導電性材料、触媒材料、光機能材料等の広範な用途において利用することができ、化学のみならず、医学、薬学、生物学等に関わる技術分野で好適に利用することができる。



Claims (5)

  1. 粒子及び樹脂を含有した複合膜であって、
    少なくとも第1層と、第2層とを備え、
    前記第1層には前記樹脂が含有されており、
    前記第2層には、前記樹脂が含有されており、
    前記第2層には、前記粒子が含有されるとともに、この粒子の含有割合は、前記第1層よりも前記第2層の方が多く、
    前記第2層の粒子の含有割合は、50〜97質量%であり、
    前記粒子は、Bi Se 、他の元素をドーピングしたBi Se 、ZnSb、MoS 、CdTe及びSb Te からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
    前記粒子は、集合して、略柱状の柱状集合体を形成し、
    前記柱状集合体が、前記第2層に集合しており、
    前記樹脂は、絶縁性高分子であり、
    前記第2層側である下面は、電気伝導性を有し、
    前記第1層側である上面は、絶縁性であることを特徴とする複合膜。
  2. 前記粒子の表面に貴金属微粒子が担持されていることを特徴とする請求項1に記載の複合膜。
  3. n型材料又はp型材料に用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合膜。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の複合膜の製造方法であって、
    前記粒子を含有する前記樹脂の溶液を乾燥させて前記複合膜とする乾燥工程を有し、
    乾燥温度、前記溶液の樹脂濃度、及び前記溶液の粒子濃度からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、前記乾燥工程での前記粒子が沈降する量をコントロールして、前記粒子の前記複合膜中での分布を制御することを特徴とする複合膜の製造方法。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の複合膜の製造方法であって、
    前記粒子を含有する前記樹脂の液状物を固化させて前記複合膜とする固化工程を有し、
    冷却または加熱の速度、及び前記粒子の前記樹脂に対する混合割合からなる群より選ばれる少なくとも1つを調節することによって、前記固化工程での前記粒子が沈降する量をコントロールして、前記粒子の前記複合膜中での分布を制御することを特徴とする複合膜の製造方法。
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