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JP6228974B2 - 非対称に形成された星型分岐ビニル芳香族−ジエンブロック共重合体を製造するための方法 - Google Patents

非対称に形成された星型分岐ビニル芳香族−ジエンブロック共重合体を製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、非対称の星型分岐ビニル芳香族−ジエンブロック共重合体の製造方法、並びにまた、得られるポリマー、及びそれらと熱可塑性物質との、特にポリスチレンとの混合物に関する。本発明の方法によって製造される生成物は、成形品及び熱成形用ホイルの製造のために使用される。
ホイルなどの強靭な透明製品の製造は、しばしば標準ポリスチレン(PS)との混合物で、星型スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)を使用することが多い。製造プロセスは、一般に、逐次アニオン重合及びその後のカップリングによって行われ、スターの枝に関してランダムに構成された星型S/Bブロック共重合体から作製された生成物が得られる。これらのS/Bスターポリマーのジエン含有量は、良好な靱性−剛性関係と共に良好な靱性率(toughness−efficiency)を達成するために、好ましくは15〜40質量である。高ブタジエン含有量を有する短鎖のみから構成されるスターポリマーは、標準ポリスチレンとのブレンドで透明性を低下させ、一方、非常に低いブタジエン含有量を有する高分子量ブロック共重合体は脆い。従って、特にPSとの混合物で、良好な透明性及び熱安定性と共に高い靱性率を有し、従ってこのクラスのポリマーについての広範囲の適用を確実にする、S/Bスターポリマーを製造することが望ましい。
特許文献1は、反応容器中におけるアルキルリチウム化合物によるスチレンの二重又は多重開始、ブタジエンとのその後の反応、及びスターポリマーを得るためのリビングポリブタジエンカルボアニオンのその後のカップリングを介しての、星型SBブロック共重合体の製造を記載している。特許文献2は、開始剤1(I1)に対する開始剤2(I2)の比率が異なる、上述の二重開始の改善型を記載している。大きなI2/I1比率(約8.5)は、高い破断点伸びを有するブロック共重合体を与え(比較例)、一方、実施例におけるように小さなI2/I1比率(約1.5)で製造されたブロック共重合体は、改善されたフィルムヒンジ特性及び剛性しかしより低い伸びを有する。
特許文献3は、2つの別個のポリジエンセグメントを有するペンタブロックから作製された長鎖スチレン/ジエンブロックを有する非対称の星型分岐ブロック共重合体を記載している。
スチレンの最初の開始及び反応後、ごく一部のジエン又はジエン/スチレン混合物が添加される。同一のリアクター中でのさらなる工程において、さらなるより多くの部分の開始剤が先ず添加され、次いでスチレンが添加され、次いでさらなるジエンがスチレンと共に添加される。逐次アニオン重合後、得られたブロック共重合体アニオンの混合物をカップリングし、スターポリマーが得られる。生成物は、増加した流動性及びより良好な靱性を有する。欠点は、ポリスチレンとのブレンドで透明性が低下すること、及び架橋によって引き起こされる、フィッシュアイとして公知の、ゲル粒子が生じることである。
先行技術に従って得られる生成物は、高い靱性、良好な透明性、容易な加工、及び高い加工安定性の満足な組み合わせを達成しない。
米国特許第3,639,517号 米国特許第4091053号 EP−A 0 316 671
従って、従来のジエン含有量で、特に標準ポリスチレンとのブレンドで、同一の透明性を伴う増加した靱性率、及び熱安定性を特徴とする、ビニル芳香族/ジエンブロック共重合体を提供することが目的であった。
前記目的は、本発明の方法によって得ることができる、本発明のビニル芳香族−ジエンブロック共重合体によって達成される。
本発明は、逐次アニオン重合及びカップリング剤による得られたリビングブロック共重合体アニオンのその後のカップリングを介しての、カップリングされたブロック共重合体に基づいて、ビニル芳香族60〜95質量%及び4〜5個のC原子を有する共役ジエン40〜5質量%を、ポリマーへ組み込まれた状態で含む非対称の星型分岐ブロック共重合体の製造方法であって、
a1) 第1リアクター中において、カップリングされたブロック共重合体の全ビニル芳香族含有量に基づいて、ビニル芳香族30〜75質量%を、開始剤Iaの存在下で完了まで重合させ、40000〜250000g/molのモル質量Mwを有するビニル芳香族ブロックアニオンSaを得ること;
a2) 分岐ブロック共重合体の全ジエン含有量に基づいて、ジエン5〜60質量%を、ビニル芳香族ブロックアニオンSaへ次いで添加し、完了まで重合させ、ジエンブロックB1を有するブロック共重合体アニオンSaB1を得ること;
b) 独立して別のリアクター中において、開始剤Ibの存在下で、ビニル芳香族25〜70質量%を単一又は多重開始へ供し、完了まで重合させ、5000〜50000g/molのモル質量Mwを有する1つ又はそれ以上のビニル芳香族ブロックアニオンSb1〜Sbn+1を形成させること;
c) a2)及びb)で得られたアニオンブロックSaB1及びSb1〜Sbn+1をリアクター中において混合すること;
d) 分岐ブロック共重合体の全ジエン含有量に基づいて、残りの量のジエンを、この混合物へ添加し、完了まで重合させ、ジエンブロックB2を含むブロック共重合体アニオンSaB1B2及びSb1B2〜Sbn+1B2をそれぞれ得ること;並びに
e) 得られたブロック共重合体アニオンを二官能性又は多官能性カップリング剤によってカップリングし、分岐ブロック共重合体を得ること
を特徴とする、方法を提供する。
モル質量(Mw)は重量平均モル質量である。
ジエンブロックB1及びB2それぞれについて使用される別の用語は、分岐ブロック共重合体の軟質相である。
ジエンブロックB1は、それぞれ多くとも8000g/molのモル質量Mwを有するポリビニル芳香族ブロックを1つ又はそれ以上含み得る。この目的のために、本発明の方法の工程a2)において、ジエンをビニル芳香族と一緒に添加することが好ましい。
ジエンブロックB2も、それぞれ多くとも8000g/molのモル質量Mwを有するビニル芳香族単位を含み得る。この目的のために、本発明の方法の工程d)において、ジエンをビニル芳香族と一緒に添加することが好ましい。
ビニル芳香族の全量の合計で多くとも30質量%、好ましくは25質量%までが、軟質相、即ち、ジエンブロックB1及びジエンブロックB2中への組み込みのために使用することができる。
本発明の方法に適した共役ジエンは、1,3−ジエン、好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、及び/又は1,3−ペンタジエン、特に好ましくは1,3−ブタジエンである。
本発明の方法に適したビニル芳香族は、スチレン、α−メチルスチレン、o−、m−、若しくはp−置換アルキルスチレン、ビニルナフタレン、及び/又は1,1−ジフェニルエチレン、好ましくはスチレン、α−メチルスチレン、o−、m−、若しくはp−置換アルキルスチレン、例えばo−、m−、及び/又はp−メチルスチレン、特に好ましくはスチレンである。本発明の方法は、1つのビニル芳香族、又は複数の異なるビニル芳香族を使用することができる。
本発明の方法によって、分岐ブロック共重合体に基づいて、スチレン60〜95質量%及び1,3−ブタジエン40〜5質量%を、ポリマーへ組み込まれた状態で含むブロック共重合体を製造することが、特に好ましい。
ビニル芳香族及び共役ジエンから作製された、本発明の方法によって製造されたブロック共重合体を、先行技術のものと比較した場合、それらは、最適化されたポリジエン分布を示し、特に標準ポリスチレンとのブレンドで改善された靱性率を有し、透明性をよりよく保持している。
本発明の方法を下記により詳細に説明する。
非対称の星型分岐ブロック共重合体の製造は、上記で引用した先行技術より周知である[特にEP0316671A2を参照のこと]。星型ブロック共重合体、特に非対称の星型ブロック共重合体は、当業者に周知である(Kunststoffhandbuch, Bd. 4 Polystyrol, Kap. 3.3.4.2 [Plastics Handbook, volume 4, Polystyrene, chapter 3.3.4.2], Hanser Verlag, 1996を参照のこと)。本発明において星型ブロック共重合体という表現は、SaB1及びSb1〜Sbn+1のカップリング生成物のブロック共重合体を含み、ここで、前記ブロック共重合体は二官能性カップリング剤によって互いにカップリングされている。
逐次アニオン重合はそれ自体公知である。それは、好ましくは開始剤としてモノリチウム炭化水素化合物R−Liを使用し、ここで、Rは、1〜12個のC原子を有する脂肪族、脂環式、又は芳香族炭化水素部分であり得る。n−ブチルリチウム又はsec−ブチルリチウムを使用することが好ましい。n−ブチルリチウム(n−BuLi)が使用される場合、活性化剤、好ましくはエーテル、例えばTHFが必要である。n−BuLiの活性化のために、溶媒に基づいて、0.01〜0.1体積%のTHFを添加することが好ましい。
本発明の方法は、好ましくは、非極性溶媒、好ましくはシクロヘキサン中において行われ、これはそれぞれの容器中の初充填として使用される。逐次アニオン重合は、好ましくは20〜100℃の範囲内の温度で行われる。
開始剤は、所望のモル質量から誘導される周知の量で使用される。開始剤の量という表現は、場合により2回以上(n回)使用される、開始剤の総量、それぞれΣ Ia及びΣ Ibに対応する開始剤の全量を意味する。nは本明細書において好ましくは1〜3の整数である。
カップリングされたS/Bブロック共重合体についての開始比は、短鎖ビニル芳香族ブロックSb1〜Sbnの開始について使用される開始剤の量Σ Ib、即ち、Σ Ib1〜Ibn+1に対する長鎖ビニル芳香族ブロックSaについて使用される開始剤の量 Σ Iaのモル比を表す。モル比Σ Ia対Σ Ibは、1:10〜1:1の範囲内、特に1:7〜1:2の範囲内にあることが好ましい。より小さなモル開始比、例えば1:20は、排他的により短いSブロックを有する多数のスターポリマーをもたらし、結果として、ポリスチレンとのブレンドでの不相溶性が増加し、得られるS/Bブロック共重合体/PS混合物の透明性を必然的に低下させる。
本発明の方法の工程a1)の後に得られる長鎖ポリビニル芳香族ブロックSaのモル質量Mwは、40000〜250000g/mol、好ましくは50000g/mol〜200000g/molの範囲内にある。このために使用されるビニル芳香族の割合は、分岐ブロック共重合体の全ビニル芳香族含有量に基づいて、30〜75質量%の範囲内、好ましくは35〜72質量%の範囲内にある。ビニル芳香族の残りの量、即ち、25〜70質量%、好ましくは38〜65質量%は、様々な方法で使用され得る。ポリビニル芳香族ブロックSaはまた、ブロードなモル質量分布を有し得、又はバイ−若しくはオリゴモーダル(bi− or oligomodal)であり得る。ブロードなモル質量分布は、開始剤及びモノマーの部分的に並行する供給によって達成され得、バイ−若しくはオリゴモーダル分布は、二重又は多重の開始剤−モノマーシーケンスによって達成され得、ここで、各モノマー添加後、混合物を完了まで重合させる。
本発明における硬質セグメント(ポリビニル芳香族ブロック)Sから軟質相Bへの移行は、急激な又は段階的な移行のいずれかであり得る。急激な移行は、ビニル芳香族モノマーの完全な反応後にのみ、反応混合物へ軟質相Bのモノマーを添加することによって達成される。段階的な移行は、ビニル芳香族モノマーの完全な反応の前に反応混合物へ軟質相Bのモノマーを添加することによって達成される。様々な移行及び軟質相の組み合わせが、カップリングされたS/Bブロック共重合体内に存在することも可能である。
5〜40質量%のジエンの量が、軟質相Bの構造について本発明において利用可能である。これらの割合を、長鎖ビニル芳香族ブロックアニオンSaと本発明の方法の工程a2)において先ず反応させ、SaB1を得る。カップリングされたS/Bブロック共重合体中に含まれる50質量%までのジエンが、長鎖ビニル芳香族ブロックアニオンSaとの反応のために使用される。ここでB1ブロックについて得られるモル質量Mwは、好ましくは3000〜30000g/molである。
本発明の方法における短鎖ビニル芳香族ブロックSb1〜Sbn+1の製造は、別個のリアクター中における別個の場所で工程b)において行われる。リアクターは、例として、タンク、チューブ、熱交換器、又は撹拌反応器であり得る。リアクターが冷却装置を有することが好ましく;これは、リアクターの外壁を湿らす冷却剤であり得、又はリアクター上の蒸発冷却器の形態をとり得、又は熱交換器を有する冷却回路であり得る。
短鎖ビニル芳香族ブロックSb1〜Sbn+1のモル質量Mwは、少なくとも5000g/mol、特に10000g/mol〜50000g/molの範囲内にある。ビニル芳香族ブロックSb1〜Sbn+1はまた、ブロードなモル質量分布を有し得、又はバイ−若しくはオリゴモーダルであり得る。ブロックSb1〜Sbn+1を単一〜四重開始へ供することが好ましい。ブロードなモル質量分布の場合、個々のビニル芳香族ブロックSb1〜Sbn+1の重量平均モル質量Mwは、多くとも50000g/molである。
本発明の方法の工程c)において、リビングブロック共重合体アニオンSaB1を含む反応溶液及び短鎖リビングビニル芳香族ブロックアニオンSb1〜Sbn+1を含む反応溶液を、リア
クター中において一緒にする。これは、Saが以前に生成されたリアクター、又はSbが生成されたリアクター、又は第3のリアクターであり得る。上述したように、リアクターは、様々な設計のものであり得、好ましくは冷却装置を有する。本発明の方法の工程d)において、ジエンB2の残りの量を、SaB1及びSb1〜Sbn+1を含むこの組み合わせた反応溶液へ添加し、完了まで重合させる。個々のB2ブロックについてここで得られるモル質量Mwは、好ましくは3000〜30000g/molである。
本発明の方法の別の実施態様において、例として、Sb1のみをSaB1へ添加し、これとジエンB2とを反応させ、SaB1B2及びSb1B2を得、同時に別のリアクター中において、ビニル芳香族ブロックアニオンSb2〜Sbn+1を共重合し、次いでSb2〜Sbn+1を同時に又は連続して、B2と既に反応したビニル芳香族ブロックアニオンSbとSaB1B2との混合物へ添加し、次いで得られた混合物とジエンB2の残りの量とをさらに反応させることも可能である。記載したこの段階的な構成は、最終的にSbn+1を添加するまで何回も行うことができる。
本発明の方法によって製造される分岐ブロック共重合体の、軟質相B、即ち、ジエンブロックB1及び/又はB2は、ジエンホモポリマーセグメント、ランダムS/B共重合体、若しくはテーパードブロック、又は記載した可能性の組み合わせの形態をとり得る。
本発明の方法における軟質相Bの構造は、ジエンのみを添加してジエンホモポリマーブロックを形成することによって、又はジエンをビニル芳香族と一緒に添加することによって生じる得る。これによって、ビニル芳香族モノマーがジエンホモポリマーブロックへ組み込まれる。これはテーパードブロックをもたらし得、ここで、重合反応の開始時に、ジエンがほぼ排他的に組み込まれ、ビニル芳香族の反応及び組み込みはそれぞれ、ジエンのほぼ完全な反応の後にのみ起こる。
ランダマイザーとして公知の極性化合物、例えば、エーテル又はカリウム塩、特にTHF又はカリウムtert−アミルアルコラート(PTA)の添加によってランダムブロックを得ることも可能である。「ランダム化」を増加させるために、2つのモノマーを複数の工程で、即ち、モノマー混合物の複数回の添加で、好ましくは2〜6回で、一緒に添加することが有利である。「ランダマイザー」の選択において、軟質相の良好な熱安定性を達成するために、ジエンの20%未満の1,2−ビニル含有量を与えるものが好ましい。開始剤対カリウム塩ランダマイザーのモル比は、ランダム共重合をもたらすために、好ましくは37:1である。THFをランダマイザーとして使用する場合、溶媒に基づいて0.25〜0.4体積%を使用することが好ましい。
ビニル芳香族の全量の合計で多くとも30質量%、好ましくは25質量%までが、軟質相B中への、即ち、ジエンブロックB1及びジエンブロックB2中への組み込みのために本発明の方法において使用することができる。
本発明の方法において、上述の様式で、軟質セグメントB1及び/又は軟質セグメントB2中へ1つ又はそれ以上のビニル芳香族ブロックを組み込むことが可能であり、ここで、個々のビニル芳香族ブロックのモル質量Mwは、多くとも8000g/molであり得、軟質相Bは上述の形態をとり得る。
本発明の方法の任意の工程において、工程e)におけるカップリング前に、短鎖ビニル芳香族ブロックSを、軟質相B2が提供された組み合わされた長枝及び短枝、即ち、それぞれ、ブロック共重合体アニオンSaB1B2及びSb1B2〜Sbn+1B2へ重合することができる。カップリングされたブロック共重合体のビニル芳香族の全量のうちの1〜10質量%がこの目的のために使用される。ビニル芳香族は、軟質相B2の完了した反応後、軟質相B2のジエンと一緒に、又は軟質相B2の重合中のいずれかで、添加され得る。上述のブロック共重合体アニオン中のこの短鎖ビニル芳香族ブロックSのモル質量Mwは、通常、1000〜10000g/molである。
上述の実施態様を組み合わせることもできる。
本発明の方法の最終工程e)において、リビング線形S/Bブロック共重合体アニオンのカップリングは、反応溶液へ二官能性、オリゴ官能性又は多官能性カップリング剤を添加することによって達成される。カップリング剤の官能性は、本明細書において、好ましくは2〜6の範囲内にある。通常のカップリング剤は、公知のポリエポキシド、エポキシ化植物油、ジビニルベンゼン、オリゴイソシアネート、ジ−及びオリゴカルボン酸エステル、又はポリハロゲン化ケイ素である。使用される好ましいカップリング剤は、エポキシ化植物油、例えば、エポキシ化亜麻仁油又はエポキシ化大豆油、特に、エポキシ化大豆油である。同様に、エステル、例えば、酢酸エチル、アジピン酸ジエチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、又は炭酸プロピレンが好ましい。
本発明の方法におけるカップリング剤の官能性は、好ましくは、式「x×Σ Ibに対するΣ Iaのモル比」に従って選択され、ここで、xは、一般に、0.3〜4の数、好ましくは0.5〜2の数、非常に特に好ましくは0.7〜1.5の数であり、Σ Ia及びΣ Ibは上記のように定義される。
上記の式に対応する官能性を有するカップリング剤の使用の統計結果は、カップリング反応後、少なくとも1つの長枝SaB1B2を有する多数のスターポリマーの生成であり、従って、混合物中のポリスチレンとの相溶性を確実にする。
カップリング工程e)の後に得られる分岐ブロック共重合体を単離する前に、場合により、プロトン供与体での、例えば、水、アルコール、カルボン酸などでの処理を行うことが可能である。水及び二酸化炭素の混合物での処理が特に好ましく、その結果、リチウムが、主に又は完全に炭酸水素リチウムの形態で存在する。
単離前の他の可能性は、酸化安定剤、流動助剤、例えばホワイトオイル、離型剤、例えばエルカミド、ステアラミド、及び他の助剤の添加である。所望の生成物が、通常の方法で、例えば、蒸発による溶媒の除去、又はポリマーの沈殿並びに濾過及び乾燥によって、溶液から単離される。二段階蒸発法が好ましく、ここで、ポリマー希薄溶液を180〜230℃へ先ず加熱し、減圧容器中において減圧し、このようにして75〜95%溶液を得、ここから残存する溶媒を別の装置、好ましくは押出機中において除去し、顆粒化する。予備濃縮プロセスのために減圧容器の代わりに流下膜式蒸発器を使用することも可能である。
本発明の方法にとって、並びに長鎖S/Bブロック中及び短鎖S/Bブロック中の具体的に調節可能なジエン含有量を特徴とする本発明の結果として得られる星型ブロック共重合体にとって、長鎖Sa−B1ブロック及び短鎖Sb1〜Sbn+1ブロックが、撹拌若しくは非撹拌反応器、タンク、チューブ若しくはチューブバンドル、プレート熱交換器若しくはチューブバンドル熱交換器、又は、好ましくは熱交換器と組み合わせられた、非ポンプ式(non−pumped)タンクなどの、別個の容器中において別個の場所で生成されることが、極めて必須である。
本発明の方法は、少なくとも2つのリアクターを用いてバッチ式で及び/又は連続的にオペレートすることができる。バッチ式オペレーションの場合、モノマーの量に適したサイズの2つのリアクターを使用することが好ましい。方法が連続的にオペレートされる場合、短鎖ビニル芳香族ブロックアニオンSb1〜Sbn+1の生成後に、これらを含む反応溶液が、SaB1を含む反応溶液と適切な時点で混合され得るように、リアクター間の連結が存在する。本発明の方法の別の実施態様において、連続オペレーション及びバッチ式オペレーションを互いに組み合わせることができる。
本発明の方法によって、本発明の星型ポリマー内でジエンの分布の特定のバリエーションを達成することが可能である。本発明の方法によって、適切なジエンブロックB1を使用することによって、ブロック共重合体の枝の全てが、即ち、長枝SaB1B2だけでなく短枝Sb1B2〜Sbn+1B2も、同一の質量割合のジエンを有する、スターポリマーを得ることが可能である。同様に、本発明において、長枝SaB1B2が、短枝Sb1B2〜Sbn+1B2と比べて著しくより高い又は著しくより低い質量割合のジエンを有するスターポリマーを製造することが可能である。
本発明はさらに、本発明の方法によって得ることができる非対称の星型分岐ビニル芳香族−ジエンブロック共重合体を提供する。好ましいビニル芳香族−ジエンブロック共重合体の例は、以下の構造のスチレン−ブタジエンブロック共重合体である:
St1−Bu1−Bu2−x + St2−Bu2−x
St1−Bu1−Bu2→St3−x + St2−Bu2→St3−x
St1−Bu1−Bu2−x + St2−St3−Bu2−x + St3−Bu2−x
St1−Bu1−Bu2→St4−x + St2−St3−Bu2→St4−x + St3−Bu2→St4−x
St1−Bu1−Bu2−Bu3−x + St2−Bu2−Bu3−x + St3−Bu3−x
St1−St2−Bu1−Bu2 −x + St2−Bu1−Bu2−x + St3−Bu2−x
St1−St2−Bu1−Bu2→St4 −x + St2−Bu1−Bu2→St4−x + St3−Bu2→St4−x
St1−(St/Bu)1−(St/Bu)2−x + St2−(St/Bu)2−x
St1−(St/Bu)1−(St/Bu)2−x + St2−St3−(St/Bu)2−x + St3−(St/Bu)2−x
St1−Bu1−Bu2−Bu3→S4−x + St2−Bu2−Bu3→S4−x + St3−Bu3→S4−x
これらの構造中の矢印は、ブタジエンからスチレンへの「段階的な移行」を表し、斜線は、モノマーの均一な組み込みを伴うランダム共重合を表す。プラス記号は、スターの異なる枝を分離し;xは、カップリング剤への連結を表す。
本発明の方法によって製造されるブロック共重合体の全組成は、ビニル芳香族60〜95質量%、好ましくは70〜85質量%、特に好ましくは72〜78質量%、及び、4又は5個のC原子を有する少なくとも1つの共役ジエン、例えばブタジエン又はイソプレン、本明細書において好ましくはブタジエン5〜40質量%、好ましくは15〜30質量%、特に好ましくは22〜28質量%を含む。
本発明の方法によって得ることができる生成物は、安定剤、潤滑剤、ブロッキング防止剤、難燃剤、及び場合によりさらに充填剤などの、従来の助剤の添加を伴う成形品(又はホイル)の製造のために本発明において使用することができる。加工は、従来の方法によって、例えば、押出成形、熱成形、又は射出成形によって、それ自体公知の様式で、ここで達成される。生成物は、包装用の、ホイル、特に熱成形用ホイル及び成形品の製造について本発明において特に適している。
本発明の方法によって得ることができるブロック共重合体は、任意の所望の比率で、熱可塑性物質、例えば、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、又はポリフェニレンオキシドとブレンドすることができる。本発明はさらに、本発明の方法によって得ることができるブロック共重合体を含む熱可塑性混合物を提供する。好ましいのは、本発明の方法によって得ることができるスチレン−ブタジエンブロック共重合体とポリスチレンなどの熱可塑性物質との熱可塑性混合物である。
特に標準ポリスチレンとの混合物での、本発明の方法によって得ることができる生成物の特徴は、透明性が保持されている、改善された靱性率である。
下記の実施例及び特許請求の範囲によって本発明をより詳細に説明する。
実施例
使用した化学物質:
スチレン(製造業者:BASF SE)
シクロヘキサン/n−ヘキサン混合物中のsec−ブチルリチウム(12質量%)(Chemetall製)
ブタジエン(BASF SE製)
スチレンを(本出願人の)スチレンプラントのスチレン蒸留システムから得、さらなる精製なしに使用し;シクロヘキサンを酸化アルミニウムカラムの使用によって室温で乾燥させ、ブタジエンを酸化アルミニウムの使用によって−10℃で乾燥させ、安定剤を除去した。
GPC測定を、屈折率検出器(ERC−RI−101)を使用してTHF中において規格DIN55672に従って行った。Polymer Laboratories製のポリスチレン標準を使用することによって、較正を行った。ブタジエン単位のモル質量を約1.72倍で過大に見積もることが、ここで注意されるべきである。Mnは数平均モル質量であり、Mwは重量平均モル質量であり、Mpはピーク最大値でのモル質量である。ポリモーダル(polymodal)モル質量分布、即ち、複数のピーク最大値が観察される場合、全てのMp値を記載する。Mn及びMwについてのデータは、常にモル質量分布の全幅に基づいている。
各々の実施例及び比較例について、クロスブレードスターラーを備えた、二重壁の、同時に加熱可能かつ冷却可能な10リットルステンレススチールオートクレーブを、窒素でのフラッシング及びシクロヘキサン/sec−BuLiでの熱処理(scalding)によって準備した。次いで、シクロヘキサンを入れ、それぞれの実施例に記載の量の、開始剤及びモノマー、並びに場合によりさらなる溶媒を添加した。反応混合物の温度をリアクタージャケットの加熱又は冷却によって制御した。後処理を通常の方法によって行った。反応が終了した後、イソプロパノールを添加し、カルボアニオンをプロトン化した。
ガラス転移温度をDSC(示差走査熱量測定、ISO 11357−2)によって測定した。
比較例
シクロヘキサン4786ml (3733g)を、リアクター中においてTHF 1.29ml及びスチレン672ml (609.1g)と共に初充填として使用し、僅かに黄色の着色が現れるまで、1.4モル濃度のsec−BuLi溶液で終了点まで滴定した。その直後、同一のBuLi溶液4.31mlを開始のために使用し、強烈な黄色がかった橙色の溶液が得られた。内部温度を外部冷却によって約70〜80℃に維持した。反応熱が散逸した後、試料をGPC測定のために採取し、直ちにイソプロパノールで不活性化した(Mp 95639g/mol)。次いで、BuLi 5.09ml、続いてスチレン315ml (285.3g)を添加し、反応熱が散逸するまで、混合物を再び重合した(試料:Mp 119990及び22460g/mol)。再び、BuLi 15.12ml及びスチレン286ml (259.0g)を添加し、反応熱が散逸した後、試料を採取した(Mp 129120、30488、及び7228g/mol)。最後に、ブタジエン611ml (400g)及びスチレン51ml (46.6g)を同時に添加した。いったん反応熱が散逸したら、試料を採取し(Mp 156177、57196、及び31589g/mol;Mn 58302g/mol、Mw 99045)、カップリングを80℃でエポキシ化大豆油2.15mlの添加によって行った。色がここで橙色から淡黄色へ変化した。さらに15分後、イソプロパノール2.5mlを添加し、溶液を30℃へ冷却し、水8ml及びドライアイス16gが混合されたキャニスター中へ注ぎ、酸性化するために溶液を激しく振盪した(ポリモーダルモル質量分布、Mn 96243g/mol、Mw 170180)。次いで、安定化を、Sumilizer GS 3.2g及びIrganox 1010 3.2gの添加によって行い、これらはトルエン中に溶解されていた。次いで、シクロヘキサンをEX真空乾燥オーブン中において除去した。無色透明の樹脂1.6kgが得られた。ガラス転移温度は−80及び99℃であった。溶融粘度を200℃でのMVR(溶融粘度速度)として測定し、7.7ml/10分であった。
実施例1
シクロヘキサン3618ml (2822g)を、ステンレススチールリアクター中においてTHF 0.97ml及びスチレン837ml (758.7g)と共に初充填として使用し、僅かに黄色の着色が現れるまで、1.4モル濃度のsec−BuLi溶液で終了点まで滴定した。その直後、同一のBuLi溶液5.36mlを開始のために使用し、強烈な黄色がかった橙色の溶液が得られた。内部温度を外部冷却によって約70〜80℃に維持した。いったん反応熱が散逸したら、ブタジエン164ml (109.3g)を添加し、さらなる熱が放出されなくなるまで、重合を80℃で20分間完了まで行い、GPC測定のために採取した試料を、直ちにイソプロパノールで不活性化した(Mp 143560g/mol)。リアクター中のリビング溶液を60℃へ冷却した。
ブレードスターラー、窒素コネクション、並びにモノマー及び開始剤の添加のためのポートを備えた、2−リットル丸底ガラスフラスコの不活性化後、シクロヘキサン1168ml (911g)、THF 0.32ml及びスチレン137ml (124.5g)を初充填として使用し、僅かに黄色の着色が現れるまで、BuLiで終了点まで滴定し、BuLi 6.32mlによって開始した。丸底フラスコを水浴中に置き、これによって内部温度を60〜70℃の範囲内に維持した。
いったん反応熱が散逸したら、50℃へ冷却後、試料をGPC測定のために採取し(Mp 12573)、BuLi 15.12ml及びスチレン286ml (259.0g)を添加し、いったん反応熱が散逸したら、橙色溶液を25℃へ冷却し(GPC:Mp 20082及び7313g/mol)、リビング溶液を含むステンレススチールリアクター中へ不活性条件下で移した。次いで、ブタジエン444ml (290.6g)及びスチレン56ml (50.9g)を同時にリアクターへ添加した。いったん反応熱が散逸したら、試料を採取し(Mp 164671、36941、及び23313g/mol;Mn 49837g/mol、Mw 109570)、カップリングをエポキシ化大豆油2.67mlの添加によって80℃で行った。色がここで橙色から淡黄色へ変化した。さらに15分後、イソプロパノール2.5mlを添加し、溶液を30℃へ冷却し、水8ml及びドライアイス16gが混合されたキャニスター中へ注ぎ、酸性化するために溶液を激しく振盪した(ポリモーダルモル質量分布、Mn 79498g/mol、Mw 172620)。次いで、安定化を、Sumilizer GS 3.2g及びIrganox 1010 3.2gの添加によって行い、これらはトルエン中に溶解されていた。次いで、シクロヘキサンをEX真空乾燥オーブン中において除去した。無色透明の樹脂1.6kgが得られた。ガラス転移温度は−72及び63℃であった。
実施例2
シクロヘキサン3618ml (2822g)を、ステンレススチールリアクター中においてTHF 0.97ml及びスチレン837ml (758.7g)と共に初充填として使用し、僅かに黄色の着色が現れるまで、1.4モル濃度のsec−BuLi溶液で終了点まで滴定した。その直後、同一のBuLi溶液5.36mlを開始のために使用し、強烈な黄色がかった橙色の溶液が得られた。内部温度を外部冷却によって約70〜80℃に維持した。いったん反応熱が散逸したら、試料をGPCのために採取し(Mp 111120g/mol)、ブタジエン167ml (109.6g)を添加し、さらなる熱が放出されなくなるまで、重合を80℃で20分間完了まで行い、さらなるGPC試料を採取した(Mp 138130g/mol)。リアクター中のリビング溶液を60℃へ冷却した。
ブレードスターラー、窒素コネクション、並びにモノマー及び開始剤の添加のためのポートを備えた、1−リットル丸底ガラスフラスコの不活性化後、シクロヘキサン570ml (445g)、THF 0.15ml、及びスチレン213ml (193.0g)を初充填として使用し、僅かに黄色の着色が現れるまで、BuLiで終了点まで滴定し、BuLi 6.32mlによって開始した。丸底フラスコを水浴中に置き、これによって内部温度を60〜70℃の範囲内に維持した。いったん反応熱が散逸したら、25℃へ冷却後、試料をGPC測定のために採取し(Mp 20893)、リビングポリスチレンを含むフラスコ内容物を、リビング溶液を含むステンレススチールリアクター中へ不活性条件下で定量的に移した。
次いで、ブタジエン38ml (24.6g)をリアクターへ添加し、混合物を80℃で15分間重合し(Mp 147892及び27958g/mol)、次いで、リビング溶液を60℃へ冷却した。
別の1−リットル丸底フラスコ中において、シクロヘキサン598ml (466g)、THF 0.17ml、及びスチレン220ml (200.0g)を同様に初充填として使用し、BuLiで滴定し、BuLi 18.83mlによって開始した。
いったん反応熱が散逸したら、25℃へ冷却後、試料をGPC測定のために採取し(Mp 78217g/mol)、リビングポリスチレンを含むフラスコ内容物を、リビング溶液を含むステンレススチールリアクター中へ不活性条件下で定量的に移した。次いで、ブタジエン406ml (265.8g)及びスチレン51ml (46.6g)を同時にリアクターへ添加した。いったん反応熱が散逸したら、試料を採取し(Mp 161719、44595、及び24326g/mol;Mn 51766g/mol、Mw 105440)、カップリングをエポキシ化大豆油2.67mlの添加によって80℃で行った。
色がここで橙色から淡黄色へ変化した。さらに15分後、イソプロパノール2.5mlを添加し、溶液を30℃へ冷却し、水8ml及びドライアイス16gが混合されたキャニスター中へ注ぎし、酸性化するために溶液を激しく振盪した(ポリモーダルモル質量分布、Mn 87974g/mol、Mw 177540)。
次いで、安定化を、Sumilizer GS 3.2g及びIrganox 1010 3.2gの添加によって行い、これらはトルエン中に溶解されていた。次いで、シクロヘキサンをEX真空乾燥オーブン中において除去した。無色透明の樹脂1.6kgが得られた。ガラス転移温度は−82及び99℃であった。
得られた共重合体は、公知の方法による、市販のポリスチレンとの混合を介して、ホイル及び成形品を製造するために使用することができた。

Claims (10)

  1. 逐次アニオン重合及びカップリング剤による得られたリビングブロック共重合体アニオンのその後のカップリングを介しての、星型分岐ブロック共重合体に基づいて、ビニル芳香族60〜95質量%及び4〜5個のC原子を有する共役ジエン40〜5質量%を、ポリマーへ組み込まれた状態で含む非対称の星型分岐ブロック共重合体の製造方法であって、
    a1) 第1リアクター中において、星型分岐ブロック共重合体の全ビニル芳香族含有量に基づいて、ビニル芳香族30〜75質量%を、開始剤Iaの存在下で完了まで重合させ、40000〜250000g/molのモル質量Mwを有するビニル芳香族ブロックアニオンSaを得ること;
    a2) 星型分岐ブロック共重合体の全ジエン含有量に基づいて、ジエン5〜60質量%を、ビニル芳香族ブロックアニオンSaへ次いで添加し、完了まで重合させ、ジエンブロックB1を有するブロック共重合体アニオンSaB1を得ること;
    b) 独立して別のリアクター中において、開始剤Ibの存在下で、星型分岐ブロック共重合体の全ビニル芳香族含有量に基づいて、ビニル芳香族25〜70質量%を単一又は多重開始へ供し、完了まで重合させ、5000〜50000g/molのモル質量Mwを有する1つ又はそれ以上のビニル芳香族ブロックアニオンSb1〜Sbn+1を形成させること;
    c) a2)及びb)で得られたアニオンブロックSaB1及びSb1〜Sbn+1をリアクター中において混合すること;
    d) 星型分岐ブロック共重合体の全ジエン含有量に基づいて、残りの量のジエンを、この混合物へ添加し、完了まで重合させ、ジエンブロックB2を含むブロック共重合体アニオンSaB1B2及びSb1B2〜Sbn+1B2をそれぞれ得ること;並びに
    e) 得られたブロック共重合体アニオンを二官能性又は多官能性カップリング剤によってカップリングし、星型分岐ブロック共重合体を得ることを特徴とする、方法。
  2. カップリング工程e)の前に、ブロック共重合体アニオンSaB1B2及びSb1B2〜Sbn+1B2をそれぞれ、星型分岐ブロック共重合体の全ビニル芳香族量の1〜10質量%の量のビニル芳香族と反応させ、ここで、得られるそれぞれのビニル芳香族ブロックSのモル質量Mwが1000〜10000g/molであることを特徴とする、請求項
    1記載の方法。
  3. 工程a2)において、ジエンをビニル芳香族と一緒に添加し、ここで、ビニル芳香族の量が、ビニル芳香族の全量に基づいて、1〜15質量%であり、その結果、得られたジエンブロックB1が、500〜8000g/molのモル質量Mwを有するビニル芳香族ブロックを1つ又はそれ以上含み得ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程d)において、ジエンをビニル芳香族と一緒に添加し、ここで、ビニル芳香族の量が、ビニル芳香族の全量に基づいて、1〜15質量%であり、その結果、得られたジエンブロックB2が、500〜8000g/molのモル質量Mwを有するビニル芳香族ブロックを1つ又はそれ以上含み得ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. スチレンをビニル芳香族として使用し、1,3−ブタジエンをジエンとして使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載されるように製造された星型分岐ブロック共重合体。
  7. 成形品及び熱成形用ホイルの製造のための請求項1〜5のいずれか1項に従って製造された星型分岐ブロック共重合体の使用方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載されるように製造された少なくとも1つの星型分岐ブロック共重合体及び少なくとも1つの熱可塑性成分を含む、熱可塑性混合物。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載されるように製造された少なくとも1つの星型分岐ブロック共重合体及びポリスチレンを含む、熱可塑性混合物。
  10. 成分の混合による、請求項1〜5のいずれか1項に記載されるように製造された少なくとも1つの星型分岐ブロック共重合体及び別の熱可塑性成分、特にポリスチレンを含む熱可塑性混合物の製造方法。
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