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JP6220698B2 - ハイブリッド式建設機械 - Google Patents

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JP6220698B2
JP6220698B2 JP2014031888A JP2014031888A JP6220698B2 JP 6220698 B2 JP6220698 B2 JP 6220698B2 JP 2014031888 A JP2014031888 A JP 2014031888A JP 2014031888 A JP2014031888 A JP 2014031888A JP 6220698 B2 JP6220698 B2 JP 6220698B2
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Description

本発明は、ハイブリッド式建設機械に関する。
近年、油圧ショベル等の建設機械においても、搭載するエンジンを小型化して燃料消費量、排ガス量及び騒音の低減を図るため、油圧ポンプの動力源のハイブリッド化、即ち、エンジンと電動モータの併用化が進められている。一般に油圧ショベル等の建設機械は、動力源を用いて油圧ポンプを駆動し、油圧ポンプから吐出される油圧で油圧モータや油圧シリンダ等の油圧アクチュエータを駆動する構成になっているので、油圧ポンプの動力源としてエンジンのみを備えたエンジン式建設機械では、最大負荷の作業を可能とする油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動可能な大型のエンジンを必要とする。
しかし、油圧ショベルを例にとって説明すると、土砂の掘削及び積み込みを頻繁に行う重掘削作業等の重負荷作業は、作業全体の一部であり、地面を均すための水平引き等の軽負荷作業時には、エンジンの能力が余ってしまう。このことは、油圧ショベルの燃料消費量(以下、燃費と略すことがある)及び排ガス量の低減を難しくする1つの要因になる。また、大型のエンジンを搭載するほど、重負荷作業時における騒音が大きくなる。
そこで、エンジンを小型化してこれらの問題を解決すると共に、エンジンの小型化に伴う油圧ポンプの駆動力不足を電動モータの出力でアシストするハイブリッド式建設機械が提案されるに至っている。電動モータは、蓄電装置からの電気エネルギの供給を受けて油圧ポンプを駆動すると共に、エンジンの回生エネルギを電気エネルギに変換して蓄電装置に蓄電する。これらの蓄電装置や電動モータ等の電気機器は、温度によって寿命や出力特性が変動するため、適切な温度調節を必要とする。
従来、建設機械等に搭載される蓄電装置の冷却構造としては、絶縁性を有するセパレータを間に挟んで複数の角型電池を配列して組電池を形成し、この組電池の冷却面側に絶縁性を有する熱伝導シートを介して、冷却プレートを設けるものが知られている(例えば、特許文献1の請求項1、図1及び図2参照)。冷却プレートには、冷媒配管を介して圧縮機、凝縮器及び減圧器が接続され、冷凍サイクルが構成されている。この冷凍サイクル内で冷媒を循環すると、冷却プレートが冷却用の熱交換器として機能するので、冷却プレートと組電池との間で熱交換が行われ、組電池が冷却される。特許文献1の記載によれば、上記構成の組電池の冷却構造は、組電池の冷却面に熱伝導シートを当接するので、熱伝導シートを介して組電池と冷却プレートとの間の熱交換効率を高めることができ、組電池の冷却効率を向上できるとしている。
熱伝導シートは、その圧縮量が大きいほど熱抵抗が小さくなり、効率よく組電池の熱を冷却プレートに伝達できる。特許文献1に記載の蓄電装置の冷却構造は、締め付け具を用いて組電池の左右両側面に密着された固定板を中央に向けて締め付けると共に、固定板と冷却プレートの左右両端部に設けられたフランジとをネジ締めし、その締め付け力にて組電池と冷却プレートの間に配置された熱伝導シートに圧縮力を付与している。
特開2011−34775号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蓄電装置の冷却構造は、組電池の左右両側面に密着された固定板と、冷却プレートの左右両端部に設けられたフランジとをネジ締めしてなるので、環境温度の変化によって熱伝導シートに作用する圧縮力が変動しやすく、組電池と冷却プレートとの間の伝熱効率を安定に保つことが困難である。即ち、組電池を構成する角形電池は、外装ケースがアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されており、隣り合う角形電池の間に配置されるセパレータは、樹脂材料で形成されている。樹脂材料は、アルミニウム又はアルミニウム合金よりも線膨張係数が大きいため、組電池の組み立て時よりも高温になると、セパレータの熱膨張量が角形電池のケースの熱膨張量よりも大きくなる。このため、熱伝導シートから離れる方向への角形電池の移動を規制するための電池保持部をセパレータに形成したとしても、高温時には熱伝導シートから離れる方向への角形電池の移動を規制できなくなり、最悪の場合には、熱伝導シートに作用する圧縮力が失われて、角形電池の冷却効率が著しく低下する虞がある。
いうまでもなく、建設機械には、−30℃程度の低温から+50℃程度の高温までのあらゆる環境下で稼働可能であることが要求される。しかるに、特許文献1に記載の蓄電装置の冷却構造は、上述したように、環境温度の変化によって組電池と冷却プレートとの間の伝熱効率を安定に保つことが困難であるので、実車への適用に際しては更なる改良の余地がある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、環境温度の変化によらず、蓄電装置と熱交換部材との間の伝熱効率を安定に維持できるバッテリ温調装置を備えたハイブリッド式建設機械を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本発明は、上記課題を解決するための手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、エンジンと、前記エンジンの動力補助及び前記エンジンからのエネルギ回収を行う電動モータと、前記電動モータとの間で電力の授受を行う蓄電装置と、前記蓄電装置の温調を行うバッテリ温調装置とを備え、前記蓄電装置は、絶縁性のセパレータを介して並列した複数の電池セルを有し、前記バッテリ温調装置は、熱伝導シートを介して前記複数の電池セルの一面と熱的に結合する熱交換部材を有していて、前記蓄電装置と前記熱交換部材は、固定部材を用いて一体に組み立てることにより前記熱伝導シートに圧縮力を付与し、前記固定部材は、前記複数の電池セルの前記熱伝導シートが接する面とは反対側の面に配置する上部ステイと、前記蓄電装置の側方に配置し、その先端部を前記熱交換部材に連結する連結ステイと、前記連結ステイの先端部を直接又は他の部材を介して間接的に前記熱交換部材に固定し、前記上部ステイ及び前記複数の電池セルを介して前記熱伝導シートに圧縮力を付与する取付具とからなっており、前記取付具として固定軸を用い、当該固定軸を前記熱交換部材の片面に固定すると共に、当該固定軸の一端と前記連結ステイの先端部との間に、高温時には伸長させて前記熱伝導シートの圧縮量を大きくし、低温時には収縮させて前記熱伝導シートの圧縮量を小さくするリニアアクチュエータを配置したことを特徴とする。
また、本発明の他の一例を挙げるならば、エンジンと、前記エンジンの動力補助及び前記エンジンからのエネルギ回収を行う電動モータと、前記電動モータとの間で電力の授受を行う蓄電装置と、前記蓄電装置の温調を行うバッテリ温調装置とを備え、前記蓄電装置は、絶縁性のセパレータを介して並列した複数の電池セルを有し、前記バッテリ温調装置は、熱伝導シートを介して前記複数の電池セルの一面と熱的に結合する熱交換部材を有していて、前記蓄電装置と前記熱交換部材は、固定部材を用いて一体に組み立てることにより前記熱伝導シートに圧縮力を付与し、前記固定部材は、前記複数の電池セルの前記熱伝導シートが接する面とは反対側の面に配置する上部ステイと、前記蓄電装置の側方に配置し、その先端部を前記熱交換部材に連結する連結ステイと、前記連結ステイの先端部を直接又は他の部材を介して間接的に前記熱交換部材に固定し、前記上部ステイ及び前記複数の電池セルを介して前記熱伝導シートに圧縮力を付与する取付具とからなっており、前記取付具としてボルトを用い、当該ボルトを用いて前記連結ステイの先端部を前記熱交換部材の片面に直接締結すると共に、前記上部ステイと前記複数の電池セルとの間に、前記上部ステイ、前記連結ステイ及び前記電池セルよりも熱膨張係数が大きな材料をもって形成され、斜面同士を対向に組み合わせた2つの楔形スペーサを配置したことを特徴とする。
このように、蓄電装置と熱交換部材とを固定部材を用いて一体に組み立てる構造において、複数の電池セルの熱伝導シートが接する面とは反対側の面(上面)に配置する上部ステイを含んで固定部材を構成すると、当該上部ステイにより電池セル及びセパレータの上端を押圧できるので、環境温度が変化した場合にも、電池セル及びセパレータの上方への移動を防止又は抑制できる。したがって、環境温度の変化に関わらず、熱伝導シートを常時圧縮状態に保つことができ、電池セルと熱交換部材との間の伝熱効率を良好な状態に維持できる。
また、固定軸の一端と連結ステイの先端部との間にリニアアクチュエータを配置すると、当該リニアアクチュエータを駆動することにより、熱伝導シートの圧縮量を調整するので、環境温度の変化に関わらず、熱伝導シートの圧縮量を常に安定に維持できる。
さらに、上部ステイと前記複数の電池セルとの間に楔形スペーサを配置すると、高温時には、2つの楔形スペーサが熱膨張して、各楔形スペーサの斜面間に滑りが生じ、2つの楔形スペーサの総厚が大きくなる。一方、低温時には、2つの楔形スペーサが熱収縮して、各楔形スペーサの斜面間に滑りが生じ、2つの楔形スペーサの総厚が小さくなる。よって、環境温度の変化に関わらず、熱伝導シートの圧縮量を常に安定に維持できる。
また本発明は、前記構成のハイブリッド式建設機械において、前記上部ステイは、長さ方向の側辺に補強用のリブを有することを特徴とする。
上部ステイの長さ方向の側辺に補強用のリブを形成すると、リブを有しない場合に比べて、上部ステイの剛性を格段に高めることができる。よって、熱伝導シートからの圧縮反力に対する上部ステイの変形を抑制できるので、蓄電装置に備えられた複数の電池セル及びセパレータを均一に押圧でき、これら電池セル及びセパレータの不均一な浮き上がりを防止できる。
本発明によれば、環境温度の変化によらず、蓄電装置と熱交換部材との間の伝熱効率を安定に維持できて、ハイブリッド式建設機械の信頼性向上と稼働効率の改善を図ることができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下に記載する実施の形態の説明により明らかにされる。
実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルの側面図である。 実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルが備える電動系及び油圧系のシステム構成図である。 実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルが備えるバッテリ温調装置のシステム構成図である。 実施例1に係る蓄電装置及びウォータジャケットの斜視図である。 図4の縦断面図である。 上部ステイを取り除いた実施例1に係る蓄電装置及びウォータジャケットの斜視図である。 実施例2に係る蓄電装置及びウォータジャケットの断面図である。 実施例3に係る蓄電装置及びウォータジャケットの断面図である。 実施例3に係る蓄電装置の温度と熱伝導シート圧縮量の関係とを示すグラフ図である。 実施例4に係る蓄電装置及びウォータジャケットの断面図である。 実施例5に係る蓄電装置及びウォータジャケットの断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、ハイブリッド式油圧ショベルを例にとり、図面を用いて説明する。
まずは、実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルの全体構成を、図1〜図3を用いて説明する。図1は実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルの側面図、図2は実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルが備える電動系及び油圧系のシステム構成図、図3は実施の形態に係るハイブリッド式建設機械が備えるバッテリ温調装置のシステム構成図である。
図1に示すように、実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルは、クローラ101及びクローラ101の駆動輪102を備えた走行体100と、走行体100上に旋回可能に設けた旋回体110と、一端を旋回体110に回動自在に連結したフロント装置70を備えている。駆動輪102及び旋回体110は、図示しない油圧モータを用いて旋回される。なお、図1の例では、走行体100にクローラ101が備えられているが、クローラ101に代えてホイールを走行体100に備えることもできる。
旋回体110は、旋回フレーム111と、旋回フレーム111の前部に設けた運転室3と、旋回フレーム111の後部に設けた原動機室112を有している。原動機室112内には、エンジン1と、エンジン1の出力不足をアシストする電動モータ2と、エンジン1で又はエンジン1と電動モータ2の双方で駆動される油圧ポンプ5と、油圧ポンプ5から吐出される圧油を所要の油圧アクチュエータ(油圧モータ及び油圧シリンダの総称)に分配するバルブ装置等の油圧システム90を搭載する。また、運転室3内には、油圧アクチュエータを操作するための操作装置4と、操作装置4の操作量及び操作方向に応じたエンジン1及び電動モータ2の制御信号を出力するコントローラ11を備える。油圧システムについては、後に図2を用いて説明する。
フロント装置70は、一端を旋回体110に回動自在に連結したブーム71と、ブーム71を駆動するためのブーム用油圧シリンダ72と、ブーム71の先端部に回動自在に連結したアーム73と、アーム73を駆動するためのアーム用油圧シリンダ74と、アーム73の先端に回動可能に連結したバケット75と、バケット75を駆動するためのバケット用油圧シリンダ76等から構成される。なお、バケット75に代えて、ブレーカ、クラッシャ、カッタ、グラップル又はリフティングマグネット等の他のアタッチメントを取り付けることもできる。
図2に示すように、ハイブリッド式油圧ショベルの電動系及び油圧系は、油圧ポンプ5及びパイロット用油圧ポンプ6を駆動するためのエンジン1及び電動モータ2を備える。エンジン1は、エンジン1の燃料噴射量を調整するガバナ7と、エンジン1の実回転数を検出する回転数センサ1aと、エンジン1の出力トルクを検出するエンジントルクセンサ1bを有する。ガバナ7は、エンジン1の実回転数及び実トルクが操作装置4により指示される目標回転数及び目標トルクとなるように、コントローラ11から出力される制御信号に基づいて燃料噴射量を制御する。また、エンジン1の排気通路84には、選択的接触還元触媒(SCR触媒)80と、還元剤添加装置81と、尿素を蓄えた尿素タンク82とから構成される排気ガス浄化システムを設ける。エンジン1の排ガスは、選択的接触還元触媒(SCR触媒)80で、排ガス中の窒素酸化物が浄化され、消音器83を介して大気へ放出される。
電動モータ2は、蓄電装置8からの電気エネルギの供給を受けて駆動し、エンジン1の出力不足をアシストすると共に、エンジン1より回収される回生エネルギを電気エネルギに変換して蓄電装置8に蓄電する。蓄電装置8としては、バッテリ又はキャパシタを用いることができる。蓄電装置8には、図示しない電流センサ、電圧センサ及び温度センサが取り付けられており、コントローラ11は、これらの各センサによって検出された電流、電圧、及び温度等の情報に基づいて蓄電装置8の蓄電量を演算し、蓄電装置8の蓄電量を管理している。電動モータ2と蓄電装置8との間の電力の授受は、インバータ装置9を介して行われる。インバータ装置9は、コントローラ11から出力される制御信号に基づいて、電動モータ2に供給する電力の電圧値及び周波数を制御する。なお、蓄電装置8は、図3に示すバッテリ温調装置20を付設しており、このバッテリ温調装置20により適温に保たれる。バッテリ温調装置20の構成については、後に図3を用いて説明する。
油圧ポンプ5としては、可変容量機構に斜板を有していて、この斜板の傾転角を調整することにより圧油の吐出流量を制御する斜板ポンプが好適に用いられる。以下、油圧ポンプ5として斜板ポンプを用いた場合を例にとって説明するが、同様の効果が得られれば斜軸ポンプ等でも良い。油圧ポンプ5は、油圧ポンプ5の容量を調整するためのポンプ容量調節装置10を備えている。ポンプ容量調節装置10は、コントローラ11から出力される制御信号に基づいて油圧ポンプ5の容量(押しのけ容積)を調節するものであり、レギュレータ13と電磁比例弁14とから成る。レギュレータ13は、油圧ポンプ5の斜板の傾転角を操作し、油圧ポンプ5の吸収トルク(入力トルク)を制御する。電磁比例弁14は、コントローラ11からの指令値によって制御され、レギュレータ13の作動量を制御する。油圧ポンプ5から吐出された圧油は、バルブ装置12を介して油圧アクチュエータ(72,74,76等)に供給する。また、図示は省略するが、油圧系には、油圧ポンプ5から吐出される圧油の圧力を検出する吐出圧センサ、油圧ポンプ5から吐出される圧油の流量を検出する流量計、及び、油圧ポンプ5の斜板の傾転角を検出する傾転角センサを備える。
パイロット用油圧ポンプ6は、操作装置4で油圧信号(パイロット圧)を発生するための圧油を供給する小型の油圧ポンプである。操作装置4は、パイロット用油圧ポンプ6とバルブ装置12のパイロットポートとを繋ぐ管路Pに設ける。操作装置4は、その操作量及び操作方向に応じたパイロット圧をバルブ装置12のパイロットポートに付与する。
コントローラ11は、吐出圧センサにより検出された油圧ポンプ5の吐出圧、流量計により検出された油圧ポンプの吐出流量、及び、傾転角センサにより検出された斜板の傾転角を取り込み、油圧ポンプ5の負荷を演算する。また、コントローラ11は、操作装置4から、その操作量及び操作方向に応じたパイロット圧を取り込む。そして、コントローラ11は、演算により求められた油圧ポンプ5の負荷と操作装置4から取り込まれたパイロット圧とから電磁比例弁14に付与する指令値を算出し、算出した指令値信号を電磁比例弁14に出力する。この際、コントローラ11は、回転数センサ1aが検出したエンジン1の実回転数、及び、エンジントルクセンサ1bが検出したエンジン1の出力トルクを加味して、エンストが発生しないように、油圧ポンプ5の傾転角を調整する。
したがって、実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルは、運転室3に搭乗したオペレータが操作装置4を操作すると、操作装置4の操作量及び操作方向に応じたパイロット圧がバルブ装置12の所要のパイロットポートに作用し、当該パイロットポートにつながるコントロールバルブのスプール位置が切り換わる。これにより、油圧ポンプ5から吐出した圧油が、操作装置4により指示された流量、方向及び圧力で、所要の油圧アクチュエータ72、74、76に選択的に供給され、所要の作業が行われる。なお、バルブ装置12は、油圧パイロット式に限定されるものではなく、電磁パイロット式のバルブ装置を用いることもできる。
図3に、バッテリ温調装置20の構成を示す。なお、ハイブリッド式油圧ショベルにおいては、アシスト用の電動モータ2及びインバータ装置9についても冷却回路が付設されるが、それらについては、公知に属する事項であり、かつ本発明の要旨ではないので、説明を省略する。
図3に示すように、実施の形態に係るバッテリ温調装置20は、蓄電装置8を冷却するために冷却水等の機器温調媒体を循環する冷却回路21と、蓄電装置8を暖機するために機器温調媒体を循環する暖機回路22とを備えている。したがって、実施の形態に係るバッテリ温調装置20は、蓄電装置8の過熱を防止できると共に、蓄電装置8の過冷却を防止して、外気温度が低い冬季の始動時などにおける充放電効率の低下を防止することができる。なお、本発明の主たる目的は、外気温度が高い時の蓄電装置8の冷却効率の低下を防止することにあるので、冷却回路21のみを備えたバッテリ温調装置を適用することもできる。
冷却回路21は、機器温調媒体の循環ポンプ23と、蓄電装置8との熱交換部材であるウォータジャケット24と、機器温調媒体の熱を外部に放熱するラジエータ26とを、液配管を用いて環状に接続してなる。ところで、建設機械は塵埃が多い現場で使用されるものであるため、空冷式のバッテリ温調装置は、蓄電装置8の保護上で好ましくない。実施の形態に係る水冷式のバッテリ温調装置20を用いると、塵埃を含む冷却風を蓄電装置8に吹き付ける必要がないので、塵埃による蓄電装置8の破損を防止できる。
ウォータジャケット24の出口側の液配管には、サーミスタや熱電対等の温度センサを備えて、機器温調媒体の温度を検出する。温度センサが検出した機器温調媒体の温度信号は、コントローラ11(図2参照)へ出力される。
暖機回路22は、機器温調媒体の循環ポンプ23と、蓄電装置8との熱交換部材であるウォータジャケット24と、機器温調媒体を加熱するヒータ28とを、液配管を用いて環状に接続してなる。ヒータ28は、ラジエータ26と並列に配置し、その一端側を冷却回路21のウォータジャケット24の出口側の液配管に接続すると共に、その他端側をポンプ23の入口側の液配管に接続する。なお、ヒータ28としては、公知に属する任意のヒータを用いることができるが、消費電力量が少なく、かつ温度安定性に優れることから、特にPTC(Positive Temperature Coefficient)素子等からなるヒータを用いることが好ましい。
冷却回路21には第1二方弁29Aが設けられ、暖機回路22には第2二方弁29Bが設けられている。従って、第1二方弁29Aを開、第2二方弁29Bを閉として、ポンプ23を駆動した場合には、ラジエータ26により放熱された機器温調媒体がウォータジャケット24に流れ、蓄電装置8を冷却できる。また、第1二方弁29Aを閉、第2二方弁29Bを開として、ポンプ23を駆動した場合には、ヒータ28により加熱された機器温調媒体がウォータジャケット24に流れ、蓄電装置8を暖機できる。第1二方弁29A及び第2二方弁29Bの開閉切替、並びに、ポンプ23及びヒータ28のオンオフ切替は、コントローラ11が蓄電装置8の温度に基づいて自動的に行う構成とすることができる。
なお、冷却時において、蓄電装置8の温度を制御するためには、ポンプ23の流量とファン27の風量とのいずれかを調整すれば良い。具体的には、蓄電装置8が目標温度より高い場合には、ポンプ23の流量を増加するか、ファン27の風量を増加するかのいずれかを実行すればよい。また、蓄電装置8が目標温度より低い場合には、ポンプ23の流量を減少するか、ファン27の風量を減少するかのいずれかを実行すればよい。
また、暖機時において、蓄電装置8の温度を制御するためには、ポンプ23の流量とヒータ28の発熱量とのいずれかを調整すれば良い。具体的には、蓄電装置8が目標温度より低い場合には、ポンプ23の流量を増加するか、ヒータ28の発熱量を増加するかのいずれかを実行すればよい。また、蓄電装置8が目標温度より高い場合には、ポンプ23の流量を減少するか、ヒータ28の発熱量を減少するかのいずれかを実行すればよい。
なお、蓄電装置8の温度が低く暖機運転が必要な場合には、蓄電装置8を充放電させ、蓄電装置8の内部抵抗により発熱させることで暖機を行うこともできる。本実施の形態では、図3に示すようにヒータ28を含む暖機回路22を備えているが、暖機回路22を設置せず、蓄電装置8の充放電のみで暖機運転を行っても良い。
次に、ハイブリッド式油圧ショベルに搭載される蓄電装置8の冷却構造を、実施例毎に説明する。
〔実施例1〕
実施例1に係る蓄電装置8の温調構造は、図4〜図6に示すように、蓄電装置8をウォータジャケット24にリジッドに固定することを特徴とする。図4は実施例1に係る蓄電装置8及びウォータジャケット24の斜視図、図5は図4の縦断面図、図6は上部ステイを取り除いた実施例1に係る蓄電装置8及びウォータジャケット24の斜視図である。
図4〜図6に示すように、実施例1に係る蓄電装置8の温調構造は、厚さ方向に積層した複数の電池セル30と、各電池セル30の表裏面にそれぞれ配置したセパレータ31と、複数積層される電池セル30の両端に配置され、電池セル30の外面を支持する2枚のエンドプレート32と、これら2枚のエンドプレート32を連結固定する連結部材33と、セパレータ31の上部を押さえ、電池セル30の上方への移動を規制する上部ステイ34と、電池セル30をウォータジャケット24に固定する連結ステイ35とから主に構成されている。連結部材33は、ボルト37を用いてエンドプレート32に締結される。また、上部ステイ34は、ボルト38を用いて固定部材35及びエンドプレート32に締結される。さらに、連結ステイ35は、ボルト39を用いてウォータジャケット24に締結される。
図5に示すように、蓄電装置8を構成する各電池セル30の下面(冷却面)とウォータジャケット24との間には、熱伝導シート36を設置する。これにより、電池セル30の下面とウォータジャケット24とが熱的に結合される。
電池セル30は、リチウムイオン二次電池であり、アルミニウムやアルミニウム合金により形成された外装ケースの外観が角形の箱状をしている。但し、電池セル30は、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池等の他の電池であっても構わない。電池セル30の上面両端部には、正負の電極端子30Aを突出して設け、隣接する正負の電極端子30Aは、図示しないバスバーで連結して互いに直列に接続している。隣接する電池セル30を互いに直列に接続する蓄電装置8は、出力電圧を高くして出力を大きくできる。但し、蓄電装置8は、隣接する電池セル30を並列に接続することもできる。
セパレータ31は、隣接して配置する2つの電池セル30間を絶縁するものであり、樹脂等の絶縁材料をもって形成している。セパレータ31の上端部には、セパレータ31を介して配置した2つの電池セル30の上下方向への位置ずれを防ぐため、図5に示すように、電池保持部31Aを形成している。
エンドプレート32は、電池セル30とほぼ等しい外観を有し、その内面には、図示しないばね構造を備えていて、積層された複数の電池セル30とセパレータ31に押圧力を付与できるようになっている。即ち、両端の電池セル30に当接された2枚のエンドプレート32を連結部材33で連結することにより、互いに積層された複数の電池セル30とセパレータ31に押圧力を付与し、各電池セル30及び各セパレータ31の位置ずれを規制している。連結部材33は、図4に示すように、両端を同一方向に折り曲げた形状をしており、当該折り曲げた両端部をボルト37でエンドプレート32に締結する。エンドプレート32及び連結部材33は、電池セル30を一体に組み立てるための組立部材として機能する。
ウォータジャケット24は、蓄電装置8を温調するための部材であり、電池セル30の下面(電極端子30Aと反対側の面)に熱的に結合した状態で取り付ける。ウォータジャケット24は、アルミニウム等の金属材料をもって薄板状に形成し、その端面には、図4に示すように、機器温調媒体入口24Aと機器温調媒体出口24Bを備えている。機器温調媒体入口24Aは、ポンプ23の出口に接続し、機器温調媒体24Bは、ラジエータ26の入口及びヒータ28の入口に接続する。ウォータジャケット24の内部には、機器温調媒体が循環する図示しない溝が形成されており、電池セル30と機器温調媒体間で効率的に熱交換が行われるようになっている。電池セル30を冷却する場合には、上述したように、機器温調媒体をラジエータ26に循環することで、電池セル30で暖められた機器温調媒体を冷却する。また、電池セル30を暖機する場合には、ヒータ28で暖められた機器温調媒体を循環することで、電池セル30を暖機する。
上述したように、ウォータジャケット24及び電池セル30の外装ケースは、共に金属材料でできており、隣接する電池セル30を直列に接続している蓄電装置8は、隣接する電池セル30間に電位差がある。従って、電池セル30をウォータジャケット24に直接設置すると、大きなショート電流が流れる。これを防止するために、電池セル30とウォータジャケット24の間には、絶縁性の熱伝導シート36を設置する。また、熱伝導シート36は、ウォータジャケット24の表面及び電池セル30の下面にある程度の凹凸がある場合にも、ウォータジャケット24と電池セル30との間の熱結合を維持できるようにするため、弾性体であることが望ましい。この種の熱伝導シート36としては、シリコン樹脂シート、熱伝導の優れたフィラーを充填したプラスチックシート、マイカなどを挙げることができるが、同様の効果が得られれば他のものであっても差し支えない。
上部ステイ34は、図5に示すように、セパレータ31の上端部に形成した電池保持部31Aの上面を押さえ、電池セル30の上方への移動を規制するための部材であり、長さ方向の両端部には、蓄電装置8の側面方向に折り曲げた連結片34aを形成する。連結片34aを除く上部ステイ34の中間部分、即ち、セパレータ31の電池保持部31Aに当接される部分の側辺には、図4に示すように、補強用のリブ34bを形成し、曲げ応力に対する剛性を高めている。これにより、複数のセパレータ31及び電池セル30を均一に押圧することができる。
連結ステイ35は、上部ステイ34を介して、蓄電装置8をウォータジャケット24に固定するための部材であり、図4〜図6に示すように、金属板をL字状に折り曲げて形成する。図5に示すように、連結ステイ35の主部35aは、エンドプレート32の外面に当接し、連結片34aの外方より挿入されたボルト38を用いて、エンドプレート32に固定する。また、連結ステイ35の固定部35bは、当該固定部35bの上方より挿入されたボルト39を用いて、ウォータジャケット24に固定する。これにより、ウォータジャケット24に対する電池セル30の前後、左右、上下方向の移動が規制される。固定部35bをウォータジャケット24に固定する際には、当該固定部35bの下面とウォータジャケット24の上面との間にクリアランスを設けておき、ボルト39の締付力により、蓄電装置8とウォータジャケット24との間に設けられた熱伝導シート36に圧縮力を付与する。これにより、上部ステイ34が蓄電装置8の上面に均一に押し付けられ、蓄電装置8を構成する全ての電池セル30が熱伝導シート36を介してウォータジャケット24に均一に押圧されるので、電池セル30とウォータジャケット24との間で高効率な熱交換が行われる。
実施例1に係る蓄電装置8の温調構造は、高剛性の上部ステイ34を蓄電装置8の上部に押し付けて、蓄電装置8とウォータジャケット24とで熱伝導シート36に圧縮力を付与するので、弾性材料からなる熱伝導シート36が弾性変形する。このため、環境温度の変化に関係なく、蓄電装置8と熱伝導シート36とウォータジャケット24の密着状態が維持され、電池セル30とウォータジャケット24との間での高効率な熱交換が可能になる。
即ち、図6に示すように、上部ステイ34を備えない場合には、環境温度が変化した際に、電池セル30とセパレータ31の上方への移動を規制するのは、エンドプレート31と連結部材33の挟持力による摩擦力しかない。上述したように、電池セル30の外装ケースは、アルミニウム等の金属材料からなり、セパレータ31は、アルミニウム等の金属材料よりも線膨張係数が大きい絶縁性の樹脂を用いて形成するので、蓄電装置8の組立時よりも環境温度が高くなると、セパレータ31の伸び量と電池セル30の伸び量の差分だけ、電池セル30は熱伝導シート36から離れる方向に移動可能となる。このため、予め熱伝導シート36に圧縮力を付与しておいたとしても、環境温度の変化によって熱伝導シート36の圧縮量が小さくなり、伝熱効率が低下するおそれがある。なお、図6に示す構成で、高温時における電池セル30の上方への移動を抑制するためには、エンドプレート31と連結部材33による電池セル30の挟持力を大きくしなくてはならないので、電池セル30の保護上好ましくない。
これに対して、金属製の上部ステイ34を蓄電装置8の上部に押し付けると、セパレータ31の伸びに関わらず、電池セル30の上方への移動を規制できるので、環境温度が変化しても、熱伝導シート36を圧縮した状態を保つことができる。また、上部ステイ34の側辺には補強用のリブ34bを形成し、熱伝導シート36からの圧縮反力に対する剛性を高めたので、複数のセパレータ31及び電池セル30を均一に押圧でき、セパレータ31及び電池セル30の不均一な浮き上がりも防止できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2に係る蓄電装置8の温調構造を、図7を用いて説明する。図7は実施例2に係る蓄電装置8の温調構造の断面図である。本実施例は、連結ステイ35とウォータジャケット24との間にばね41を配置したことを特徴とする。
図7において、符号40は固定軸、符号41はばねを示している。その他の蓄電装置8の構成については、第1の実施の形態に係る蓄電装置8と同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。固定軸40は、ウォータジャケット24の蓄電装置搭載面に取り付けられる。連結ステイ35の固定部35bには、固定軸40の貫通孔を開設してあり、連結ステイ35は、貫通孔内に挿通した固定軸40の先端部をウォータジャケット24に固定することにより、ウォータジャケット24に上下動可能に取り付ける。ばね41は、連結ステイ35の固定部35bと固定軸40の頭部40aとの間に圧縮状態で配置する。よって、本実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルは、上部ステイ34がばね41の弾性力により蓄電装置8に押し付けられる。なお、固定軸40の下端には、ストッパ40bを備えており、その高さを変更することにより、熱伝導シート36の圧縮量を調整している。このように、第2の実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルは、上部ステイ34及び連結ステイ35をウォータジャケット24に弾性保持したので、環境温度の変化により蓄電装置を構成する各部品並びに上部ステイ34、連結ステイ35及び固定軸40等が熱膨張又は熱収縮した場合にも、電池セル30を常に熱伝導シート36の圧縮量が小さくなることなくウォータジャケット24に押し付けることができるので、伝熱効率が低下しない。なお、図7においては、ばね41としてコイルばねを例示的に図示したが、同様の効果が得られれば、板ばね等の他のばねであっても構わない。
〔実施例3〕
次に、実施例3に係る蓄電装置8の温調構造を、図8を用いて説明する。図8は実施例3に係る蓄電装置8の温調構造の断面図である。本実施例は、連結ステイ35とウォータジャケット24との間に筒状の弾性スペーサ42を配置したことを特徴とする。
図8において、符号40は固定軸、符号42は筒形スペーサを示している。その他の蓄電装置8の構成については、第2の実施の形態に係る蓄電装置8と同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。固定軸40は、ウォータジャケット24の蓄電装置搭載面に取り付けられる。連結ステイ35の固定部35bには、固定軸40の貫通孔を開設してあり、連結ステイ35は、貫通孔内に挿通した固定軸40の先端部をウォータジャケット24に固定することにより、ウォータジャケット24に上下動可能に取り付ける。筒形スペーサは、連結ステイ35及び固定軸40よりも線膨張係数の大きな材料、例えば樹脂材料をもって円筒形に形成し、連結ステイ35の固定部35bと固定軸40の頭部40aとの間に隙間なく配置する。よって、本実施の形態に係るハイブリッド式油圧ショベルは、上部ステイ34を蓄電装置8に押し付けることができる。
本実施例に係るハイブリッド式油圧ショベルは、連結ステイ35の固定部35bと固定軸40の頭部40aとの間に筒形スペーサ42を配置したので、環境温度の変化によって、固定軸40、筒形スペーサ42、連結ステイ35、電池セル30及びセパレータ31が熱膨張又は熱収縮する特性を利用して、熱伝導シート36の圧縮量を調整できる。即ち、連結ステイ35の固定部35bと固定軸40の頭部40aとの間に、例えば樹脂材料からなる線膨張係数が大きな筒形スペーサ42を配置すると、高温時には、筒形スペーサ42が連結ステイ35及び固定軸40よりも熱膨張するので、連結ステイ35が下方に移動し、電池セル30による伝導シート36の圧縮量が大きくなる。これに対して、低温時には、筒形スペーサ42が連結ステイ35及び固定軸40よりも熱収縮するので、連結ステイ35が上方に移動し、電池セル30による熱伝導シート36の圧縮量が小さくなる。
図9に示すように、高温時には、電池セル30からウォータジャケット24への伝熱効率を高めるため、熱伝導シート36の圧縮量を増やすことが望ましい。これに対して、低温時には、蓄電装置8の充放電により発生した熱がウォータジャケット24側に伝熱しないようにすることが望ましい。つまり、低温時には、良好な放電特性を得るため、電池セル30からウォータジャケット24への伝熱効率を下げて、熱伝導シート36の圧縮量を積極的に減らすことが望まれる。本実施例によれば、連結ステイ35の固定部35bと固定軸40の頭部40aとの間に、例えば樹脂材料からなる線膨張係数が大きな弾性スペーサ42を配置したので、低温時において、蓄電装置8の良好な充放電特性を得ることができる。
〔実施例4〕
次に、実施例4に係る蓄電装置8の温調構造を、図10を用いて説明する。図10は実施例4に係る蓄電装置8の温調構造の断面図である。本実施例は、連結ステイ35とウォータジャケット24との間に、ピエゾ素子等のリニアアクチュエータ43を配置したことを特徴とする。
図10において、符号40は固定軸、符号43はピエゾ素子等のリニアアクチュエータを示している。その他の蓄電装置8の構成については、第2の実施の形態に係る蓄電装置8と同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。固定軸40は、ウォータジャケット24の蓄電装置搭載面に取り付けられる。連結ステイ35の固定部35bには、固定軸40の貫通孔を開設してあり、連結ステイ35は、貫通孔内に挿通した固定軸40の先端部をウォータジャケット24に固定することにより、ウォータジャケット24に上下動可能に取り付ける。リニアアクチュエータ43は、例えばコントローラ11(図2参照)からの制御信号によって、長さ寸法が変化するものである。したがって、連結ステイ35の固定部35bと固定軸40の頭部40aとの間にリニアアクチュエータ43を配置し、例えばコントローラ11からの制御信号によってリニアアクチュエータ43の長さ寸法を制御することにより、上部ステイ34を蓄電装置8に押し付けることができる。
実施例4に係る蓄電装置8は、実施例3に係る蓄電装置8と同様に、高温時においては、リニアアクチュエータ43の長さ寸法を長くして、熱伝導シート36の圧縮量を増やし、電池セル30とウォータジャケット24との間の伝熱効率を高める。反対に、低温時には、リニアアクチュエータ43の長さ寸法を短くして、熱伝導シート36の圧縮量を減らし、電池セル30とウォータジャケット24との間の伝熱効率を下げる。これにより、低温時における蓄電装置8の良好な充放電特性を維持できる。
〔実施例5〕
次に、実施例5に係る蓄電装置8の温調構造を、図11を用いて説明する。図11は実施例5に係る蓄電装置8の温調構造の断面図である。本実施例は、上部ステイ34とセパレータ31の上端部31Aとの間に、2つの楔形スペーサ44、45を配置したことを特徴とする。
図11において、符号44、45は斜面同士を対向に組み合わせた2つの楔形スペーサを示している。その他の蓄電装置8の構成については、第1の実施の形態に係る蓄電装置8と同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。図11に示すように、2つの楔形スペーサ44、45は、斜面同士を対向に組み合わせた状態で、上部ステイ34とセパレータ31の上端部31Aとの間に配置する。第1の楔形スペーサ44は、上部ステイ34の幅寸法よりも短く形成し、肉厚側の端部を上部ステイ34の一方の側辺部に突き当てる。一方、第2の楔形スペーサ45は、上部ステイ34の幅寸法よりも短く形成し、肉厚側の端部を上部ステイ34の他の側辺部に突き当てる。これら2つの楔形スペーサ44、45は、上部ステイ34や連結ステイ35や電池セル30よりも線膨張係数の大きな材料、例えば樹脂材料で形成する。また、2つの楔形スペーサ44、45を組み合わせたときの総厚は、これら2つの楔形スペーサ44、45を上部ステイ34とセパレータ31の上端部31Aとの間に配置したときに、熱伝導シート36に圧縮力を付与可能な所定の寸法とする。これにより、本実施例に係るハイブリッド式油圧ショベルは、上部ステイ34を蓄電装置8に押し付けることができる。
実施例5に係る蓄電装置8の温調構造は、線膨張係数の大きな材料をもって形成した2つの楔形スペーサ44、45を、斜面同士を対向に組み合わせて上部ステイ34とセパレータ31の上端部31Aとの間に配置すると共に、各楔形スペーサ44、45の肉厚側の端部を上部ステイ34の側辺部に突き当てたので、楔スペーサ44、45の熱膨張及び熱収縮を利用して、熱伝導シート36に作用する圧縮力を調整できる。即ち、高温時には、各楔形スペーサ44、45が長さ方向に膨張するので、これら2つの楔形スペーサ44、45の斜面間に滑りが生じて楔形スペーサの総厚が大きくなり、熱伝導シート36の圧縮量が増加する。これにより、電池セル30とウォータジャケット24との間の伝熱効率が高くなるので、電池セル30を効率的に冷却できる。これに対して、低温時には、各楔形スペーサ44、45が長さ方向に収縮するので、これら2つの楔形スペーサ44、45の斜面間に滑りが生じて楔形スペーサの総厚が小さくなり、熱伝導シート36の圧縮量が減少する。これにより、電池セル30とウォータジャケット24との間の伝熱効率が低くなるので、電池セル30の冷却が抑制され、所要の充放電効率が維持される。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更して実施することができる。
例えば、上述した実施例1〜5では、上部ステイ34と連結ステイ35を独立の別体に形成したが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、これら上部ステイ34と連結ステイ35を一体に形成することもできる。
また、上述した実施の形態においては、ハイブリッド式油圧ショベルを例にとって説明したが、電動式油圧ショベル等の電動式建設機械にも適用することができる。
また、上述した実施例1〜5では、1つのウォータジャケット24上に一組の蓄電装置8を設置固定しているが、1つのウォータジャケット24上に二組以上の蓄電装置を設置しても良い。勿論、電池セル30の個数は図4と異なるものであっても構わない。さらに、蓄電装置8は、電池セル30の組み合わせからなるもののほか、キャパシタの組み合わせからなるものを用いることもできる。
また、上述した実施例1〜5に記載の技術は、それぞれ単独に実施でけるだけでなく、組み合わせて用いても良い。組み合わせて用いた場合には、それぞれの実施例の相乗的な効果を期待できる。
1:エンジン、1a:回転数センサ、1b:エンジントルクセンサ、2:電動モータ、3:運転室、4:操作装置、5:油圧ポンプ、6:パイロット油圧ポンプ、7:ガバナ、8:蓄電装置、9:インバータ装置、10:ポンプ容量調節装置、11:コントローラ、12:バルブ装置、13:レギュレータ、14:電磁比例弁、20:バッテリ温調装置、21:冷却回路、22:暖機回路、23:ポンプ、24:ウォータジャケット(熱交換部材)、25:圧縮機、25a:クラッチ、26:ラジエータ、27:ファン、28:ヒータ、29A、29B:二方弁、30:電池セル、30A:電極端子、31:セパレータ、31A:セパレータの上端部、32:エンドプレート、33:連結部材、34:上部ステイ、35:連結ステイ、36:熱伝導シート、37、38、39:ボルト、40:固定軸、41:ばね、42:筒形スペーサ、43:リニアアクチュエータ、44、45:楔形スペーサ、70:ショベル機構、71:ブーム、72:ブームシリンダ、73:アーム、74:アームシリンダ、75:バケット、76:バケットシリンダ、80:選択的接触還元触媒(SCR触媒)、81:還元剤添加装置、82:尿素タンク、83:マフラ、84:排気通路、90:油圧システム、100:走行体、110:旋回体、111:旋回フレーム、112:原動機室

Claims (3)

  1. エンジンと、前記エンジンの動力補助及び前記エンジンからのエネルギ回収を行う電動モータと、前記電動モータとの間で電力の授受を行う蓄電装置と、前記蓄電装置の温調を行うバッテリ温調装置とを備え、
    前記蓄電装置は、絶縁性のセパレータを介して並列した複数の電池セルを有し、前記バッテリ温調装置は、熱伝導シートを介して前記複数の電池セルの一面と熱的に結合する熱交換部材を有していて、前記蓄電装置と前記熱交換部材は、固定部材を用いて一体に組み立てることにより前記熱伝導シートに圧縮力を付与し、
    前記固定部材は、前記複数の電池セルの前記熱伝導シートが接する面とは反対側の面に配置する上部ステイと、前記蓄電装置の側方に配置し、その先端部を前記熱交換部材に連結する連結ステイと、前記連結ステイの先端部を直接又は他の部材を介して間接的に前記熱交換部材に固定し、前記上部ステイ及び前記複数の電池セルを介して前記熱伝導シートに圧縮力を付与する取付具とからなっており、
    前記取付具として固定軸を用い、当該固定軸を前記熱交換部材の片面に固定すると共に、当該固定軸の一端と前記連結ステイの先端部との間に、高温時には伸長させて前記熱伝導シートの圧縮量を大きくし、低温時には収縮させて前記熱伝導シートの圧縮量を小さくするリニアアクチュエータを配置したことを特徴とするハイブリッド式建設機械。
  2. エンジンと、前記エンジンの動力補助及び前記エンジンからのエネルギ回収を行う電動モータと、前記電動モータとの間で電力の授受を行う蓄電装置と、前記蓄電装置の温調を行うバッテリ温調装置とを備え、
    前記蓄電装置は、絶縁性のセパレータを介して並列した複数の電池セルを有し、前記バッテリ温調装置は、熱伝導シートを介して前記複数の電池セルの一面と熱的に結合する熱交換部材を有していて、前記蓄電装置と前記熱交換部材は、固定部材を用いて一体に組み立てることにより前記熱伝導シートに圧縮力を付与し、
    前記固定部材は、前記複数の電池セルの前記熱伝導シートが接する面とは反対側の面に配置する上部ステイと、前記蓄電装置の側方に配置し、その先端部を前記熱交換部材に連結する連結ステイと、前記連結ステイの先端部を直接又は他の部材を介して間接的に前記熱交換部材に固定し、前記上部ステイ及び前記複数の電池セルを介して前記熱伝導シートに圧縮力を付与する取付具とからなっており、
    前記取付具としてボルトを用い、当該ボルトを用いて前記連結ステイの先端部を前記熱交換部材の片面に直接締結すると共に、前記上部ステイと前記複数の電池セルとの間に、前記上部ステイ、前記連結ステイ及び前記電池セルよりも熱膨張係数が大きな材料をもって形成され、斜面同士を対向に組み合わせた2つの楔形スペーサを配置したことを特徴とするハイブリッド式建設機械。
  3. 前記上部ステイは、長さ方向の側辺に補強用のリブを有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のハイブリッド式建設機械。
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