JP6213347B2 - 繊維強化プラスチック成形体用シート - Google Patents
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Description
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2]前記繊維強化プラスチック成形体用シートの全質量に対して、前記第一の繊維の割合が30質量%以上含まれることを特徴とする[1]に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[3]前記第一の繊維の繊維径は、5〜16μmであることを特徴とする[1]又は[2]に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[4]前記第二の繊維の繊維径は、100〜300μmであることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[5]前記第一の繊維は強化繊維であって、前記第二の繊維は熱可塑性樹脂繊維を含むマトリックス樹脂繊維であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[6]難燃剤が更に含まれていることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[7]前記難燃剤が、前記熱可塑性樹脂繊維に含まれていることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[8]前記熱可塑性樹脂繊維は、ポリエーテルイミド繊維、ポリカーボネート繊維、ポリアミド繊維から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[9]バインダー成分を更に含み、前記繊維強化プラスチック成形体用シートの全質量に対して0.1〜10質量%含まれていることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[10]前記強化繊維のうち大半の強化繊維は、前記繊維強化プラスチック成形体用シート表面とほぼ平行である繊維強化プラスチック成形体を形成し得ることを特徴とする[1]〜[9]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[11]前記強化繊維の全本数のうち80%以上が、前記強化繊維プラスチック成形体用シートの表面となす角度が±20°以内となるように存在していることを特徴とする[1]〜[10]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
[12][1]〜[11]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シートを、前記熱可塑性樹脂繊維のガラス転移温度以上の温度で加熱加圧成形することにより形成されることを特徴とする繊維強化プラスチック成形体。
[13][1]〜[11]のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シートを、150〜600℃の温度で加熱加圧成形することにより形成されていることを特徴とする繊維強化プラスチック成形体。
[14]強化繊維と、熱可塑性樹脂繊維とを含むマトリックス樹脂繊維を混合し、湿式不織布法又は乾式不織布法によって繊維強化プラスチック成形体用シートを製造する工程を含み、第一の繊維の繊維径は、5〜25μmであり、第二の繊維の繊維径は、80〜400μmであることを特徴とする繊維強化プラスチック成形体用シートの製造方法。
本発明の一実施形態での繊維強化プラスチック成形体用シートにおいては、強化繊維と、熱可塑性樹脂繊維を含むマトリックス樹脂繊維とを含む繊維強化プラスチック成形体用シートであって、第一の繊維の繊維径は、5〜25μmであり、第二の繊維の繊維径は、80〜400μmであることを特徴とする。
これより、強度及び生産性の高い繊維強化プラスチック成形体用シートを得ることができる。
本実施形態では、強度及び生産性の高い繊維強化プラスチック成形体用シートを得ることができる。
なお、「大半の強化繊維」とは、強化繊維の全本数のうち80%以上の強化繊維のことを意味する。また、「シート表面とほぼ平行」とは、繊維強化プラスチック成形体用シートの表面と強化繊維がなす角が±20°以内に配向することを意味する。すなわち、本発明の繊維強化プラスチック成形体用シートにおいては、強化繊維の全本数のうち80%以上が、繊維強化プラスチック成形体用シートの表面となす角度が±20°以内となるように配向していることを特徴とする。
本発明の一実施形態では、繊維強化プラスチック成形体用シートにおいて、80%以上の強化繊維をシート表面と平行となるように配向させることにより、繊維強化プラスチック成形体の強度をより高めることができる。
強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維及びアラミド繊維から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらの強化繊維は、1種のみを使用してもよく、複数種を併用してもよい。また、PBO(ポリパラフェニレンベンズオキサゾール)繊維等の耐熱性に優れた有機繊維を含有していてもよい。
マトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂を含み、熱可塑性樹脂は、繊維、粉末、ペレット、フレーク状のものを、単独で又は組み合わせて用いることができる。
本発明では、熱可塑性樹脂繊維が加熱加圧成形前には、繊維形態を維持しているため、繊維強化プラスチック成形体を形成する前は、シート自体がしなやかでドレープ性がある。このため、繊維強化プラスチック成形体用シートを巻き取りの形態で保管・輸送することが可能であり、ハンドリング性に優れるという特徴を有する。
難燃剤としては、例えば、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤を配合することができる。
ハロゲン系難燃剤の好ましい具体例としては、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、臭素化ビスフェノールA、グリシジル臭素化ビスフェノールA、ペンタブロモベンジルポリアクリレート、ブロム化イミド等が挙げられ、中でも、臭素化ポリカーボネート、臭素化ポリスチレン樹脂、グリシジル臭素化ビスフェノールA、ペンタブロモベンジルポリアクリレートが、耐衝撃性の低下を抑制しやすい傾向にあり、より好ましい。
リン系難燃剤としては、例えば、エチルホスフィン酸金属塩、ジエチルホスフィン酸金属塩、ポリリン酸メラミン、リン酸エステル、ホスファゼン等が挙げられ、中でも、ジエチルホスフィン酸金属塩、ポリリン酸メラミン、ホスファゼンが熱安定性に優れる点から好ましい。また、成形時のガスやモールドデポジットの発生、難燃剤のブリードアウトを抑制するために、リン系難燃剤と相溶性に優れる熱可塑性樹脂を配合してもよい。このような熱可塑性樹脂としては、好ましくは、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂である。
アンチモン化合物としては、三酸化アンチモン(Sb2O3)、五酸化アンチモン(Sb2O5)、アンチモン酸ナトリウム等が挙げられる。特に、ハロゲン系難燃剤を用いる場合、該難燃剤との相乗効果から、三酸化アンチモンを併用することが好ましい。
本発明の一実施形態では、バインダー成分は、繊維強化プラスチック層の全質量に対して0.1〜10質量%となるように含有されることが好ましく、0.3〜10質量%であることがより好ましく、0.4〜9質量%であることが更に好ましく、0.5〜8質量%であることが特に好ましい。バインダー成分の含有率を上記範囲内とすることにより、製造工程中の強度を高めることができ、ハンドリング性を向上させることができる。なお、バインダー成分の量は多くなると表面強度・層間強度共に強くなるが、逆に加熱成形時の臭気の問題が発生しやすくなる。しかし、上記の範囲においては臭気の問題はほとんど発生せず、また繰り返しの断裁工程を経ても層間剥離などを発生しない繊維強化プラスチック成形体用シートを得ることができる。
本発明では、熱可塑性樹脂繊維と強化繊維は、一定の長さにカットされたチョップドストランドであることが好ましい。また、バインダー繊維もチョップドストランドであることが好ましい。このような形態とすることにより、繊維強化プラスチック成形体用シート中で、各種繊維を均一に混合することができる。
本発明の繊維強化プラスチック成形体用シートは、目的とする成形品の形状や成形法に合わせて任意の形状に加工することができる。繊維強化プラスチック成形体用シートは、1枚単独、或いは所望の厚さとなるように積層して熱プレスで加熱加圧成形したり、あらかじめ赤外線ヒーター等で予熱し、金型によって加熱加圧成形することができる。このように、一般的な繊維強化プラスチック成形体用シートの加熱加圧成形方法を用いて加工することにより、強度に優れた繊維強化プラスチック成形体とすることができる。
本発明の繊維強化プラスチック成形体用シートの製造工程は、強化繊維と、熱可塑性樹脂繊維を含むマトリックス樹脂とを混合し、溶媒中に分散させ、その後溶媒を除去してウエブを形成する方法(湿式不織布法)又は乾式不織布法によって繊維強化プラスチック成形体用シートを形成する工程を含む。
なお、繊維強化プラスチック成形体用シートを製造する工程は、長網抄紙機又は傾斜型抄紙機を用いて抄紙する工程を含むものであることが好ましく、傾斜型抄紙機を用いて抄紙する工程を含むものであることがより好ましい。
示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜
変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解
釈されるべきものではない。なお、実施例2は参考実施例である。
<ポリカーボネート樹脂繊維の製造>
ポリカーボネート樹脂(A成分)(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名:ユーピロンS−3000(粘度平均分子量:21,000))と、アクリロニトリル・スチレン系共重合体(B成分)(テクノポリマー(株)製、商品名:290FF(220°C、49N荷重におけるメルトフローレート(MFR):50g/10分))と、ポリカーボネートオリゴマー(C成分)(三菱ガス化学(株)製、商品名:AL071(平均重合度:7))をブレンダーで30mmφの2軸押し出し機にて溶融混合し、ペレット化した樹脂組成物を得た。尚、A成分/B成分/C成分の質量比率は100/5.5/12となるようにブレンダーに投入した。
得られたペレットを紡糸温度300℃にて、紡糸ノズルを用いて溶融押出し、紡糸ノズル付近の温度を250℃に冷却し、表1に示した繊維径の紡糸フィラメントを得た。得られたフィラメントを、ギロチンカッターで表1に示す繊維長に切断し、ポリカーボネート繊維を得た。
表1に示した繊維径及び繊維長のPAN系炭素繊維を、スラリー濃度0.5%となるように水中に投入し、分散剤として商品名「エマノーン3199」(花王社製)を炭素繊維100質量部に対し1質量部となるよう添加した。これを、攪拌し、パルパーにて30秒間攪拌して初期分散を行った後、この炭素繊維スラリーをスラリー濃度0.15%となるように希釈した。
上記のポリカーボネート繊維と、バインダー繊維としてPVA繊維(クラレ製 VPB−105―2)を、表1に示した配合比となるように計量し、希釈水を投入して10%濃度スラリーとした。次に、このスラリーに、表1に示した配合比となるように、上記の炭素繊維スラリーに投入した。そして、炭素繊維、ポリカーボネート繊維及びPVA繊維の合計のスラリー濃度が0.25%となるように希釈水を投入して攪拌・混合し、原料スラリーを得た。
上記で得られた繊維強化プラスチック成形体用シートの繊維スラリーは、傾斜ワイヤーを備えた抄紙機に連続的に流送され、ワイヤー上にウエットウエブが形成される。次に、ウエットウエブは、ワイヤーからサクションを備えたピックアップロールのフェルトに移行され、ヤンキードライヤーにて乾燥される。こうして、湿式抄紙法により、目付けが200g/m2の繊維強化プラスチック成形体用シートを得た。なお、ジェットワイヤー比は、表1に示した通りとした。
実施例1〜3で得られた繊維強化プラスチック成形体用シートを適宜積層し、260℃に予熱したホットプレスに挿入してプレス圧10MPaにて360秒加熱加圧した後、70℃に冷却して繊維強化プラスチック成形体を得た。
表1に示した通り、炭素繊維を所定の繊維径及び繊維長のガラス繊維(Eガラス繊維、オーウェンスコーニング社製)とし、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
表1に示した通り、ポリカーボネート繊維を所定の繊維径及び繊維長のポリエーテルイミド繊維とし、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体用シートを得た。ポリエーテルイミド繊維は、既知の溶融紡糸法にて得られる。この繊維強化プラスチック成形体用シートを、プレスの予熱温度を300℃に変更した以外は実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
表1に示した通り、ポリカーボネート繊維を所定の繊維径及び繊維長のポリアミド繊維(ナイロン6繊維)とし、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。ポリアミド繊維は、既知の溶融紡糸法にて得られる。
表1に示した通り、ポリカーボネート繊維を所定の繊維径及び繊維長のポリプロピレン繊維とし、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体用シートを得た。ポリプロピレン繊維は、既知の溶融紡糸法にて得られる。この繊維強化プラスチック成形体用シートを、プレスの予熱温度を200℃に変更した以外は実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
表1に示した通り、ポリカーボネート繊維の配合量を36%とし、所定の繊維径、繊維長及び配合比のポリエーテルイミド繊維を追加し、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体用シートを得た。この繊維強化プラスチック成形体用シートを、プレスの予熱温度を300℃に変更した以外は実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
表2に示したジェットワイヤー比に変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
表2に示す通り、炭素繊維及びポリカーボネートの配合比を変更し、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例3と同様にして抄紙した。
表2に示したジェットワイヤー比に変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
表2に示す通り、ガラス繊維を所定の繊維径に変更し、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例4と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
<強化繊維と、繊維強化プラスチック成形体用シートとの角度の測定>
強化繊維と繊維強化プラスチック成形体用シートの表面となす角度は、以下の通り測定した。まず、加熱加圧成形後の繊維強化プラスチックについて、MD方向の断面(図1(a)のB−B’線)を切り出した。MD方向の断面のイメージ図は図1(b)に示した。この断面の強化繊維を、三次元計測X線CT装置(ヤマト科学製:商品名「TDM1000−IS/SP」)で撮影し、三次元ボリュームレンダリングソフト(NVS製:「VG−Studio MAX」)にて断面の画像を得た。そして、得られた断面画像について、Z軸方向に任意に10本の10μmのライン∨を引き、そのラインに接して見える繊維全てについて、図2の白線で示したとおり、強化繊維と強化繊維プラスチック成形体用シート表面とのなす角度を測定した。具体的には、強化繊維プラスチック成形体用シート表面と平行な線はラインH(点線)で表しており、このラインHと強化繊維がなる角度を測定した。測定した繊維の本数は100〜130本程度とした。そして、測定した強化繊維の全本数に対する、強化繊維プラスチック成形体用シートの表面となす角度が±20°以内である繊維の占める繊維本数の割合を表1及び2に示した。
なお、図1(b)において、θ1は、強化繊維と強化繊維プラスチック成形体用シートの表面となす角度が±20°以内であり、θ2は、強化繊維と強化繊維プラスチック成形体用シートの表面となす角度が±20°の範囲を超えている。
得られたプラスチック成形体を、JIS K 7074炭素繊維強化プラスチックの曲げ試験方法に従って、繊維の配向方向(マシンディレクション、以下MDとする)及び繊維の配向と直角方向(クロスディレクション、以下CDとする)について測定し、強度及びMD方向とCD方向の相乗平均値を表1及び2に示した。
抄紙機のワイヤー上のウエットウエブが、ピックアップロールのフェルトへ移行する様子を観察し、以下の通り評価した。ワイヤーからフェルトへの移行状況を表1及び2に示した。
A:ワイヤー上の繊維残が目視では観察されず、移行は良好である。
B:ワイヤー上の繊維残が目視で観察されるが、通常のワイヤー洗浄で容易に洗浄
可能であり、操業上の問題はない。
C:通常のワイヤー洗浄では、ワイヤー上の繊維残が除去できず、経時で蓄積するため
安定操業できない。
<難燃ポリカーボネート樹脂繊維の製造>
ポリカーボネート樹脂(A成分)(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名:ユーピロンS−3000(粘度平均分子量:21,000))と、アクリロニトリル・スチレン系共重合体(B成分)(テクノポリマー(株)製、商品名:290FF(220°C、49N荷重におけるメルトフローレート(MFR):50g/10分))と、ポリカーボネートオリゴマー(C成分)(三菱ガス化学(株)製、商品名:AL071(平均重合度:7))と、燐系難燃剤(D成分)燐酸エステル、大八化学(株)製、商品名:PX−200化学式:[OC6H3(CH3)2]2P(O)OC6H4OP(O)[OC6H3(CH3)2]2をブレンダーで30mmφの2軸押し出し機にて溶融混合し、ペレット化した樹脂組成物を得た。尚、A成分/B成分/C成分の質量比率は100/5.5/12となるようにし、D成分のポリカーボネート樹脂に対する配合比は表3に示す通りとなるようにブレンダーに投入した。
得られたペレットを紡糸温度300℃にて、紡糸ノズルを用いて溶融押出し、紡糸ノズル付近の温度を250℃に冷却し、表3に示した繊維径の紡糸フィラメントを得た。得られたフィラメントを、ギロチンカッターで表3に示す繊維長に切断し、難燃ポリカーボネート繊維を得た。
表3に示す通り、難燃ポリカーボネート繊維の繊維径を変更した以外は、実施例13と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
表3に示す通り、難燃ポリカーボネート繊維の繊維径を変更した以外は、実施例13と同様にして抄紙した。
表3に示した繊維径のポリカーボネート繊維にし、ジェットワイヤー比を変更した以外は、実施例3と同様にして繊維強化プラスチック成形体用シートを得た。
<強化繊維と、繊維強化プラスチック成形体用シートとの角度の測定>
上記の通り測定し、測定した強化繊維の全本数に対する、強化繊維プラスチック成形体用シートの表面となす角度が±20°以内である繊維の占める繊維本数の割合を表3に示した。
上記の通り測定し、強度及びMD方向とCD方向の相乗平均値を表3に示した。
<燃焼試験の評価方法>
得られた繊維強化プラスチック成形体を、UV94試験(20mm 垂直燃焼試験 (IEC60695−11−10 B法、ASTM D3801))に準拠して、V−0、V−1、V−2、NOT(V不適合)の判定を行う。燃焼試験の評価を表3に示した。
上記の通り評価し、ワイヤーからフェルトへの移行状況を表3に示した。
ウエットウエブのヤンキードライヤー乾燥後の巻き取り状況を観察し、以下の通り評価した。ウエットウエブの濾水性が悪いと、ドライヤー工程で十分に乾燥することができず、バインダー繊維が固まらず十分な強度が得られなくなり、巻き取り中に繊維強化プラスチック成形体用シートが断紙することがある。巻き取り状況を表3に示した。
A:繊維強化プラスチック成形体用シートがリールの巻き取りに耐えうる強度を有
している。
B:繊維強化プラスチック成形体用シートがAに比べて強度が弱いため、ヤンキードライヤーからリールまでのテンションコントロールがAより困難であるが、
リールにて繊維強化プラスチック成形体用シートを巻き取ることは可能である。
C:ヤンキードライヤーからリールまでの間で繊維強化プラスチック成形体用シー
トの断紙が頻発する。
20 強化繊維
Claims (13)
- 強化繊維と、熱可塑性樹脂繊維を含むマトリックス樹脂繊維とを含む繊維強化プラスチック成形体用シートであって、
繊維径が5〜25μmである第一の繊維と、
繊維径が100〜300μmである第二の繊維を含み、
前記第一の繊維は強化繊維であって、前記第二の繊維は熱可塑性樹脂繊維を含むマトリックス樹脂繊維であることを特徴とする繊維強化プラスチック成形体用シート。 - 前記繊維強化プラスチック成形体用シートの全質量に対して、前記第一の繊維が30質量%以上含まれることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 前記第一の繊維の繊維径は、5〜16μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 難燃剤が更に含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 前記難燃剤が、前記熱可塑性樹脂繊維に含まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 前記熱可塑性樹脂繊維は、ポリエーテルイミド繊維、ポリカーボネート繊維、ポリアミド繊維から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- バインダー成分を更に含み、前記バインダー成分は、前記繊維強化プラスチック成形体用シートの全質量に対して0.1〜10質量%含まれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 前記強化繊維の全本数のうち80%以上が、前記強化繊維プラスチック成形体用シートの表面となす角度が±20°以内となるように存在していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 前記強化繊維の繊維長が6〜50mmである請求項1〜8のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 前記熱可塑性樹脂繊維の繊維長が2〜50mmである請求項1〜9のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シート。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シートを、前記熱可塑性樹脂繊維のガラス転移温度以上の温度で加熱加圧成形することにより形成されていることを特徴とする繊維強化プラスチック成形体。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体用シートを、150〜600℃の温度で加熱加圧成形することを特徴とする繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
- 強化繊維と、熱可塑性樹脂繊維とを含むマトリックス樹脂繊維を混合し、湿式不織布法又は乾式不織布法によって繊維強化プラスチック成形体用シートを製造する方法であって、
前記繊維強化プラスチック成形体用シートは、繊維径が5〜25μmである第一の繊維と、繊維径が100〜300μmである第二の繊維を含み、
前記第一の繊維は強化繊維であって、前記第二の繊維は熱可塑性樹脂繊維を含むマトリックス樹脂繊維であることを特徴とする繊維強化プラスチック成形体用シートの製造方法。
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