JP6206191B2 - 内燃機関のピストン - Google Patents
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Description
上記要因の対策として、ピストンとシリンダとの間の摩擦抵抗を低減するように、ピストンスカート部のシリンダとの接触面積を可及的小さくし、そのプロフィールを楕円形に形成したピストンスカート形状が知られている。
すなわち、該特許文献1によると、ピストンスカート上側(燃焼室側)では、スカート部の横断面がピストンピンと直交するスラスト、反スラスト方向に長径を持つ楕円に形成され、機関運転時は熱膨張によりこの楕円が真円に近付き、シリンダに接触する面積を増大させてピストンの姿勢を制御しており、ピストンが受ける燃焼圧力または慣性力によりスカート部がシリンダに押し付けられるスラスト側または反スラスト側において、この荷重が最も大きくなるピストンピンの側方領域(スカート部の上部)では、スカート部の横断面を真円に近付けることにより、シリンダの周方向について広い範囲で接触させ、面圧を十分に低減して焼き付き等を防止している。
上述の内燃機関は往復運動(レシプロ)エンジンである。
しかも、上記凹み部よりもさらにスカート脇部側では、ピストンスカート形状の断面が上記単一楕円形状に再び戻るように形成されているので、スカート脇部がピストンの挙動抑制部として作用し、これによりピストンの挙動を抑制して、挙動安定化を図ることができて、特に、内燃機関の高負荷時に有効である。
図面は、内燃機関としてのレシプロエンジンのピストンを示し、図1はその斜視図、図2は当該ピストンの正面図、図3はピストンピンに直交するピストン軸心面に沿うピストンの断面図、図4はピストンピン中心線に沿うピストンの断面図、図5は図2のA−A線に沿うピストンの燃焼室側(上側)の断面図、図6は図2のB−B線に沿うピストンの反燃焼室側(下側)の断面図である。
また、セカンドランド26とサードランド27との間には環状のセカンドリング溝29が凹設形成され、このセカンドリング溝29には、コンプレッションリングとしてのセカンドリング(図示せず)が装着される。
上述のピストンピン10はピストン20で受けた燃焼圧や各部の慣性力を、揺動するコンロッド12に伝達するもので、この実施例では、図4に示すように、ピストンピン10の保持には、その両端部をサークリップ13,13で保持するフルフロート式を採用している。
このため、ピストン20のピンボス部21には、ピストンピン10の両端部に対応して、上記サークリップ13を係入嵌合するための環状の凹溝32が形成されている。
すなわち、この実施例では、図2に示すように、ピストンピン穴34の直下部にピストンスカート24の最大外径部24MAXが形成されており、この最大外径部24MAXとピストンスカート上端24aとの径方向の間隔L2が約50μmに設定されており、最大外径部24MAXとピストンスカート下端24bとの径方向の間隔L1が約40μmに設定されている。つまり、L2>L1の関係式が成立するように樽形に形成されたものである。
要するに、上記ピストン20は、ピストンヘッド22と、該ピストンヘッド22から反燃焼室側に延びるピストンスカート24と、該ピストンスカート24に形成されピストンピン10を支持するピンボス部21を有し、ピストンスカート24のスラスト側および反スラスト側が樽形に形成されピンボス中心高さ位置より反燃焼室側にピストンスカート24の最大外径部24MAXが形成されたものである。
上述の張り出し部24dの張り出し量はミクロン単位に設定されている。
上述の凹み部24gの凹み量はミクロン単位に設定されている。
この構成によれば、図6に示すように、上述の中央部24fとスカート脇部βとの中間部αにおいては径方向内側に凹む凹み部24gを有するので、この凹み部24gの部分でピストンスカート24とシリンダ内周面との間の接触面積が小さくなり、これによりピストンスカート24、シリンダ内周面間の摺動抵抗を低下させることができる。
しかも、上記凹み部24gよりもさらにスカート脇部β側では、ピストンスカート形状の断面が上記単一楕円形状E2に再び戻るように形成されているので、スカート脇部βがピストン20の挙動抑制部として作用し、これによりピストン20の挙動を抑制することができて、特に、内燃機関の高負荷時に有効である。
この発明のピンボスは、実施例のピンボス部21に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては図示の便宜上、フラットヘッド(平面型)のピストンヘッドを例示したが、これはコンケイブヘッド(凹面型)やコンベックスヘッド(凸頭型)であってもよく、また、上記実施例のピストンはディーゼルエンジンのピストンにも採用できる。さらに、アルミ製のシリンダライナを用いるレシプロエンジンのピストンにおいては、ピストンスカート24の表面に鉄メッキ層や鉄コーティングを形成して、アルミ同士の接触を防止すべく構成してもよい。
20…ピストン
21…ピンボス部(ピンボス)
22…ピストンヘッド
24…ピストンスカート
24c,24f…中央部
24d…張り出し部
24g…凹み部
24MAX…最大外径部
α…中間部
β…スカート脇部
E1,E2…単一楕円形状
X…ピストン軸心面
Claims (2)
- ピストンヘッドと、該ピストンヘッドから反燃焼室側に延びるピストンスカートと、該ピストンスカートに形成されピストンピンを支持するピンボスを有し、
ピストンスカートのスラスト側および反スラスト側が樽形に形成されピンボス中心高さ位置より反燃焼室側にピストンスカート最大外径部が形成された内燃機関のピストンにおいて、
ピストンの高さ方向において上記ピストンスカートの最大外径位置より反燃焼室側の断面が、
ピストンピンに直交するピストン軸心面と該ピストン軸心面に対してピストンピン長さ方向に離間して位置するスカート脇部とを通る単一楕円形状に対して、
ピストンスカートとシリンダ内周面とが接触し得るピストン軸心面上の中央部で略一致し、
上記中央部とスカート脇部との中間部においては径方向内側に凹む凹み部を有し、
上記凹み部よりさらにスカート脇部側では、上記単一楕円形状に再び戻るように形成され、
ピストン軸中心とピストン軸心面とが交わる交点において、ピストン軸心面との成す角度が、上記スカート脇部の角度よりも大きくなるピストンスカートの周方向端部において、ピストンスカートの肉厚が最大で、上記中央部において肉厚が最小となるよう構成された
内燃機関のピストン。 - 上記ピストンの高さ方向において、ピストンスカートの最大外径位置より燃焼室側の断面が、
上記単一楕円形状に対して、ピストンスカートとシリンダ内周面とが接触し得るピストン軸心面上の中央部で略一致し、
上記中央部と上記スカート脇部との中間部においては、径方向外側に張り出す張り出し部を有し、
上記張り出し部よりさらにスカート脇部側では、上記単一楕円形状に再び戻るように形成され、
ピストン軸中心とピストン軸心面とが交わる交点において、ピストン軸心面との成す角度が、上記スカート脇部の角度よりも大きくなるピストンスカートの周方向端部において、ピストンスカートの肉厚が最大で、上記中央部において肉厚が最小となるよう構成された
請求項1に記載の内燃機関のピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014001346A JP6206191B2 (ja) | 2014-01-08 | 2014-01-08 | 内燃機関のピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014001346A JP6206191B2 (ja) | 2014-01-08 | 2014-01-08 | 内燃機関のピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015129463A JP2015129463A (ja) | 2015-07-16 |
JP6206191B2 true JP6206191B2 (ja) | 2017-10-04 |
Family
ID=53760362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014001346A Active JP6206191B2 (ja) | 2014-01-08 | 2014-01-08 | 内燃機関のピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP6206191B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP2588289B2 (ja) * | 1989-12-25 | 1997-03-05 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関のピストン |
-
2014
- 2014-01-08 JP JP2014001346A patent/JP6206191B2/ja active Active
Also Published As
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JP2015129463A (ja) | 2015-07-16 |
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