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JP6205108B2 - 眼鏡レンズの設計方法および製造方法 - Google Patents

眼鏡レンズの設計方法および製造方法 Download PDF

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JP6205108B2
JP6205108B2 JP2012050119A JP2012050119A JP6205108B2 JP 6205108 B2 JP6205108 B2 JP 6205108B2 JP 2012050119 A JP2012050119 A JP 2012050119A JP 2012050119 A JP2012050119 A JP 2012050119A JP 6205108 B2 JP6205108 B2 JP 6205108B2
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Description

本発明は、眼鏡レンズおよび眼鏡レンズの設計方法に関する。
特許文献1には、マイナスの屈折力を有する眼鏡レンズにおいて、内面の中央部と周辺部の境界を適切に決定して、中央部を必要十分に確保しつつも、縁厚を薄くすることができる眼鏡レンズの設計方法を提供することが記載されている。特許文献1に記載の眼鏡レンズの設計方法は、処方に基づいて眼鏡レンズの両面の形状を決定する面形状決定段階と、眼球回旋点を通る光線を光線追跡することにより、該光線が両面と交わる光線通過点を求める光線通過点検出段階と、上記光線通過点のうち、所定の光線を光線追跡した時に得られる光線通過点を基準にして、内面を中央部と周辺部に分ける境界を決定する境界決定段階と、面形状決定段階において決定された内面形状における縁厚よりも薄くなる方向に周辺部の形状を変化させつつ、該内面形状を持つ中央部に対して周辺部が滑らかに接続されるよう周辺部の形状を決定する周辺部形状決定段階とを含む。
特許文献2には、度数に依存することなく十分大きな光学的有効部分を確保するとともに大きなフレームに必要な外径を確保しつつ、外観的に見苦しくなく且つフレームへの枠入れに適した眼鏡レンズについて記載されている。特許文献2に記載の負の屈折力を有する眼鏡レンズは、眼側の屈折面の中央部に度数に依存することなく形成された直径30mm以上の光学的有効部分と、該光学的有効部分から外周にかけて滑らかに続くように眼側の屈折面に形成された周辺部とを有する。特許文献2に記載の眼鏡レンズでは、周辺部の屈折面の曲率半径が光学的有効部分の屈折面の曲率半径よりも大きく、光学的有効部分と周辺部との接合部において光学的有効部分の断面曲線の一次微分の値と周辺部の断面曲線の一次微分の値とが等しい。
特開2005−242346号公報 特開2000−47144号公報
眼鏡レンズを設計するうえでは、与えられた処方度数に応じ、眼鏡レンズとして要求される如何なる大きさの曲面でも加工できるようにすることが要求される。
眼鏡レンズの物体側の面または眼球側の面が以下の非球面式(1)で与えられる場合を考える。
z=c×h/(1+√(1−c×h))+a×h+a×h ・・・(1)
zはサグ量、cは近軸曲率、h(=√(x+y))は曲面の中心、たとえば、単焦点レンズであればフィッティングポイント、累進レンズであれば遠用中心または近用中心を通る軸から曲面までの距離、aはn次の非球面係数である。
この式(1)で曲面が定義されるためには式(1)の中の分母が実数である必要がある。すなわち、以下の式(2)の条件を満足する必要がある。
(1−c×h)>0 ・・・(2)
したがって、近軸曲率が大きい、すなわち、処方度数の絶対値が大きな眼鏡レンズにおいては、曲面を加工するための計算ポイントが式(2)を満足する距離hよりも大きくなるとサグ量z(フィッティングポイントなどの幾何的中心においてレンズ面に接する接平面からレンズ面までの距離)を計算することができない。多くのケースでは、眼鏡レンズの加工機械の仕様により、曲面を加工可能な角度、たとえば眼鏡レンズの接平面に対する角度(法線の交わる角度)に限界がある。この加工限界角度により加工可能な曲面の範囲は式(2)で与えられる条件よりもさらに狭い。
特許文献1および2では、レンズを設計する際にレンズ曲面の形状が計算できなかったり、設計したレンズを加工できなかったりする可能性がある。
本発明の一態様は、眼鏡レンズの設計方法である。この設計方法は、処方度数に基づき第1の面を定義することと、第1の面よりも周縁側に配置される第2の面を定義することと、を有する。第1の面は、第1の面を眼鏡レンズの加工端にまで拡張すると加工角度が加工限界を超える第1の要素を含む。第2の面は、第1の面との境界において第1の面と滑らかにつながる第2の要素および加工端における加工角度が加工限界内となる第3の要素を含む。
この設計方法においては、処方度数を実現するための第1の面の加工角度が眼鏡レンズの加工端において加工限界を超える場合であっても、第1の面よりも周縁側(第1の面の外側)に、加工端における加工角度が加工限界を超えない第2の面を配置する。したがって、処方度数の絶対値が大きな眼鏡レンズであっても加工することが可能となる。
第2の面を定義することは、第2の面のサグ量を、距離の2次関数を用いて定義することを含むことが望ましい。この2次関数は、第2の要素および第3の要素を満足するものである。一般にサグ量はフィッティングポイント、近用中心などのレンズ面の適当な幾何学的中心からの距離により規定できる。この場合の第2の要素は、境界において距離が増加する方向(たとえば径方向)の第1の面の1階偏微分量と第2の面の1階偏微分量とが共通し、第1の面の2階偏微分量と第2の面の2階偏微分量とが共通することを含むことが望ましい。サグ量の1階偏微分量は加工角度に相当し、サグ量の2階偏微分量は加工角度の変化に相当する。したがって、第2の面に第2の要素を含めることにより、境界において第1の面と第2の面とを滑らかに接続できる。
この設計方法において、第2の面を定義する2次関数をその都度求めてもよい。また、第2の面を定義することは、処方度数および加工端までの距離により予め求められた2次関数と境界の位置とにより第2の面を定義することを含み、第1の面を定義することは処方度数と境界の位置とにより第1の面を定義することを含んでいてもよい。眼鏡レンズの処方度数は所定の度数間隔(例えば、1D(ディオプトリ)単位または0.5D単位、製品によって異なる)で与えられることが多く、眼鏡レンズを加工するためのワーク(ワークピース)の径(直径または半径)も段階的に設定されており、ワークを加工する機械の仕様も予め判明していることが多い。したがって、事前に第2の面を定義する2次関数を求めておくことにより設計時間を短縮できる。
本発明の他の態様の1つは、眼鏡レンズである。この眼鏡レンズは、処方度数に基づき定められる第1の面と、第1の面よりも周縁側に配置される第2の面と、を有する。第1の面は、第1の面を当該眼鏡レンズの加工端にまで拡張すると加工角度が加工限界を超える第1の要素を含み、第2の面は、第1の面との境界において第1の面と滑らかにつながる第2の要素および加工端における加工角度が加工限界内となる第3の要素を含む。
第2の面の一例は、第2の面のサグ量を径方向の距離の2次関数で定義したものである。2次関数は、第2の要素および第3の要素を満足する。この場合、第2の要素は、境界における径方向の第1の面の1階偏微分量と第2の面の1階偏微分量とが共通し、第1の面の2階偏微分量と第2の面の2階偏微分量とが共通することが望ましい。
この眼鏡レンズの典型的なものは第1の要素が球面度数の絶対値が、少なくとも14Dであることである。眼鏡レンズは単焦点レンズであってもよい。また、累進屈折力レンズ(累進レンズ、多焦点レンズ)であってもよい。累進屈折力レンズにおいては、眼球側の面または物体側の面は処方度数が異なる遠用部および近用部と、遠用部と近用部との間で度数が変化する中間部と、を含む。第1の面は遠用部または近用部を含み、明視野が確保される。また、第2の面は第1の面よりも周縁側で中間部を含む。累進屈折力レンズにおいては、眼球側の面および物体側の面の一方の面が、処方度数が異なる遠用部および近用部を含む場合、他方の面が第1の面および第2の面を含んでもよい。
眼鏡の一例を示す斜視図。 図2(a)は右眼用レンズを加工する際のワークを模式的に示す平面図、図2(b)は図2(a)のb−b線における断面図。 眼鏡レンズの加工角度の変化を示す図。 図4(a)は実施例1の眼鏡レンズの第1の面および第2の面の加工角度を示す図、図4(b)は実施例1の眼鏡レンズのサグ量を示す図。 実施例1の眼鏡レンズの境界の距離の推移を示す図。 図6(a)は実施例2の眼鏡レンズの第1の面および第2の面の加工角度を示す図、図6(b)は実施例2の眼鏡レンズのサグ量を示す図。 実施例2の眼鏡レンズの境界の距離の推移を示す図。 図8(a)は実施例3の眼鏡レンズの第1の面および第2の面の加工角度を示す図、図8(b)は実施例3の眼鏡レンズのサグ量を示す図。 実施例3の眼鏡レンズの境界の距離の推移を示す図。 図10(a)は実施例4の眼鏡レンズの第1の面および第2の面の加工角度を示す図、図10(b)は実施例4の眼鏡レンズのサグ量を示す図。 実施例4の眼鏡レンズの境界の距離の推移を示す図。 図12(a)は実施例5の眼鏡レンズの第1の面および第2の面の加工角度を示す図、図12(b)は実施例5の眼鏡レンズのサグ量を示す図。 実施例5の眼鏡レンズの境界の距離の推移を示す図。 実施例6の眼鏡レンズの境界の距離の推移を示す図。 実施例7の眼鏡レンズの境界の距離の推移を示す図。 眼鏡レンズを設計および製造する過程を示すフローチャート。
図1は、眼鏡の一例を斜視図にて示している。本例では、使用者側(ユーザー側、着用者側、眼球側)から見て、左側を左、右側を右として説明する。この眼鏡1は、左眼用および右眼用の左右一対の眼鏡レンズ10Lおよび10Rと、レンズ10Lおよび10Rをそれぞれ装着した眼鏡フレーム20とを有する。図1におけるレンズ10Lおよび10Rは、眼鏡フレーム20の形状に合わせて加工されている。この眼鏡レンズ10Lおよび10Rは、それぞれ、累進屈折力レンズ、より具体的には、累進多焦点レンズである。レンズ10Lおよび10Rは、それぞれ、基本的な形状は物体側に凸のメニスカスレンズである。レンズ10Lおよび10Rは、それぞれ、物体側の面(凸面、外面)19Aと、眼球側(使用者側)の面(凹面、内面)19Bとを含む。
図2(a)は右眼用レンズ10Rを加工する際のワークを示している。以降においては、このワークを眼鏡レンズと称する。加工された眼鏡レンズ10Rから図中に二点鎖線19で示す枠入れ時の形状にカットされ、眼鏡フレーム20に装着される。レンズ10Rは、上方に遠距離の物を見る(遠方視の)ための視野部である遠用部11を含み、下方に遠用部11と異なる度数(屈折力)の近距離の物を見る(近方視の)ための視野部である近用部12を含む。レンズ10Rは、これら遠用部11と近用部12とを連続的に屈折力が変化するように連結する中間部(中間視のための部分、累進部、累進帯)13をさらに含む。レンズ10Rは、遠方視・中間視・近方視をするときに視野の中心となるレンズ上の位置を結んだ主注視線(主子午線とも呼ばれる)14を含む。主注視線14は遠用部11から近用部12方向にほぼ垂直に伸び、枠入れの中心となるフィッティングポイントFPを過ぎたあたりから鼻側に曲がる。
なお、以下において眼鏡レンズとして右眼用の眼鏡レンズ10Rを中心に説明するが、眼鏡レンズまたはレンズは左眼用の眼鏡レンズ10Lであってもよく、左眼用の眼鏡レンズ10Lは、左右の眼の眼鏡仕様の差を除けば基本的には右眼用の眼鏡レンズ10Rと左右対称の構成となる。また、以下においては、右眼用および左眼用の眼鏡レンズ10Rおよび10Lを共通して眼鏡レンズ(レンズ)10と称する。
図2(b)に、眼鏡レンズ10をフィッティングポイントFPを通るb−b線における断面図にて模式的に示している。眼鏡レンズ10の処方度数は、一例として、S度数(遠用部の度数)が−20(D)、加入度が+2(D)であり、ベースカーブ(物体側の面19Aの球面度数)が0.5Dとなっている。したがって、眼球側の面19BのフィッティングポイントFPの球面度数は20Dである。
この眼鏡レンズ10の眼球側の面19Bは、フィッティングポイントFPの回りに球面度数が処方度数にしたがって決められた20(D)の第1の面(第1の領域)21と、それよりも周縁側に位置する第2の面(第2の領域)22とを含む。第1の面21はフィッティングポイントFPにおける球面度数が20(D)という定義要素(第1の要素)SD1を含む。この眼鏡レンズ10において、眼鏡レンズ10の加工端(コバ)29における加工角度(仮想的な加工角度)θf1は加工限界θmを超える。第1の面21の加工角度θf1は、近用中心FPにおいて眼球側の面19B、すなわち、第1の面21に接する平面(接平面)28の法線θ8と、第1の面21の法線θ1とがなす角度で定義される。したがって、加工端29における第1の面21の加工角度θf1は仮想的な角度であり、第1の面21を加工端29まで延長したときの仮想的な面21´の法線θ1と法線θ8がなす角度で定義される。
第2の面22の定義要素は、第1の面21との境界23において第1の面21と滑らかにつながる第2の要素SD2および加工端29における加工角度f2が加工限界θm以下となる第3の要素SD3を含む。第2の面22の加工角度θf2は、接平面28の法線θ8と、第2の面22の法線θ2とがなす角度で定義される。したがって、加工端29における第2の面22の加工角度θf2は第1の面21を加工端29の法線θ2と法線θ8がなす角度で定義される。図2(a)に示すように、第1の面21は近用部12を含み、第2の面22は中間部13を含む。
図3に、眼鏡レンズ10の加工角度の変化を示している。第1の面21の加工角度θf1は、中心FPからの距離hが増加すると増加する。加工角度θf1は、第1の面21が球面であれば、曲率は一定なので距離hに比例して増加する。この眼鏡レンズ10の加工装置の加工限界θmの一例は50度である。この眼鏡レンズ10の第1の面21は、加工端29における加工角度θf1が加工限界θmを超える第1の要素SD1を含む。このため、第1の面21の周囲(第1の面21よりも周縁側)に第2の面22が設けられており、第2の面22は、第1の面21との境界23において第1の面21と滑らかに繋がる第2の要素SD2と、加工端29における加工角度θf2が加工限界θm以下となる第3の要素SD3とを含む。
この眼鏡レンズ10においては、第2の面22を、第2の面22のサグ量zを中心FPからの距離hの2次関数で表わすことにより定義する。サグ量zは、接平面28と第2の面22との距離であり、2次関数は以下の式(3)で規定できる。
z=f2(h)=a×h+b×h+c・・・(3)
ただし、a、bおよびcは各次数項の係数である。関数f2(h)が第2の面22の定義要素である。
第1の面21のサグ量zは以下の式で定義される。
z=f1(h)・・・(4)
関数f1(h)が第1の面21の定義要素であり、その一例は、上述した非球面を定義する式(1)である。関数f1(h)は球面を定義する式であってもよく、サグ量zが数値テーブルで与えられるものであってもよい。
第1の要素SD1は、眼鏡レンズ10の加工端29に拡張したときに加工角度θf1が加工限界θmを超えることであり、以下の式(5)で示すことができる。
f1´(ht)>θm・・・(5)
f1´(h)は関数f1(h)の1階微分(距離h方向の1階偏微分)を示し、htは中心(幾何学的中心)FPから加工端29までの距離である。
第2の要素SD2は、第1の面21および第2の面22が境界23において滑らかにつながることであり、以下の式(6)で示すことができる。
f1(hb)=f2(hb)
f1´(hb)=f2´(hb)
f1´´(hb)=f2´´(hb)・・・(6)
f2´(h)は関数f2(h)の1階微分(1階偏微分)を示し、f1´´(h)およびf2´´(h)は関数f1(h)および関数f2(h)の2階微分(距離h方向の2階偏微分)を示し、hbは中心(幾何学的中心)FPから境界23までの距離である。
f1(h)が定義され、距離hbが定められていれば、式(6)の第2の要素SD2により2次関数のf2(h)の各次数項の係数を求めることができる。
第3の要素SD3は、第2の面22の加工端29における加工角度θf2が加工限界θmより小さいことであり、以下の式(7)で示すことができる。
f2´(ht)<θm・・・(7)
第1の面21の形状は処方度数に基づいて与えられる。第2の面22は、3つの各次数項の係数および距離hbの4つの未知数を式(6)および(7)により解くことにより得られる。簡単な方法は、境界23の距離hbを適当なピッチで移動させながら式(6)により関数f2(h)を定めて式(7)の条件を確認することである。眼鏡レンズ10においては明視野をできるだけ広く確保することが望ましい。したがって、第1の面21は広い方が好ましく、式(6)および式(7)を満足し、境界23の距離hbが最大となる関数f2(h)を第2の面22の定義式として採用できる。
実施例1
以下の条件で、第1の面21および第2の面22を含む眼鏡レンズを設計した。
基材:セイコーオプティカルプロダクツ社製眼鏡レンズ「SPGAZ」(屈率1.74)
レンズタイプ:球面単焦点レンズ
処方度数(近用度数、S):−20(D)
乱視度数(C値):0.00(D)
物体側の面の球面度数(ベースカーブ(面屈折力)):0.5(D)
眼球側の面(第1の面21)の球面度数:20.5(D)
レンズの中心厚み:1.2mm
レンズ径:60mm
FP(フィッティングポイント)から加工端までの距離ht:30mm
加工限界θm:50度
図4(a)に第1の面21および第2の面22の加工角度を示し、図4(b)にサグ量を示している。この眼鏡レンズ10は、第1の面21を加工端29まで拡張すると加工度数θf1が加工限界θmを超える。したがって、第1の要素SD1を含む。このため、式(6)および式(7)を用い、境界hbを0.2mmピッチで移動して第2の要素SD2および第3の要素SD3を満足する第2の面22を求める。得られた境界までの距離hb、関数f2(h)の係数および加工端29における加工角度θf2は以下の通りである。
a:0.02631
b:0.72713
c:6.89281
hb:21.2
θf2(ht):49.96
したがって、図4(b)に示すように、眼球側の面19Bに、加工端29において加工限界θmを超える加工角度fθ1を含む第1の面21と、それよりも周縁側に配置された第2の面22であって、境界23で第1の面21と滑らかに繋がり、加工端29において加工角度θf2が加工限界θmを超えない面22とを含む眼鏡レンズ10を提供できる。
図5に、処方度数Sを−20(D)から−18.50(D)まで変えて、他の条件を変えずに上記と同様に計算した結果を第1の面21と第2の面22との境界23の距離hbの推移で示している。処方度数Sを変えることにより、内面(第1の面)21の球面度数は20.5(D)から19.0(D)に変動する。横軸は第1の面21の曲率であり、球面度数に対応する。
図5から、実施例1の条件では、図示した曲線を曲率が小さくなる方向に延長したと仮定すると、処方度数Sが−18.25(D)、眼球側の面19Bの球面度数が18.75(D)(曲率:0.02537mm−1)で境界23の距離hbは30mmと予測できる。本実施例においては加工端までの距離htは30mmなので、処方度数Sが−18.25(D)あれば第2の面22は不要であり、第1の面21により眼球側の面19Bを設計できることがわかる。一方、処方度数Sが−18.25(D)より小さくなり、眼球側の面19Bの球面度数が18.75(D)を超えると、第1の面21よりも周縁側に第2の面22を設けることにより、眼球側の面19Bを設計できる。FPを中心とする第1の面21においては処方度数Sにしたがって矯正された視野が得られる。
眼鏡レンズにおいて前庭動眼反射または回旋角により矯正された視野が必要とされる領域は限られている。したがって、第1の面21よりも周縁側に第2の面22を配置しても眼鏡レンズを通して見ることには殆ど影響がない。このため、上記にしたがって眼鏡レンズを設計することにより、処方度数Sの絶対値が大きく、加工端29において加工限界を超えるような処方度数Sのレンズであっても加工でき、ユーザーに提供できる。
実施例1の条件では、境界23の距離hbは曲率rcに対して以下の2次関数w(rc)で近似できる。
hb=d×rc+e×rc+f・・・(8)
d:686552
e:−39927
f:600.54
この関数を用いることにより、実施例1の条件で処方度数Sから眼球側の面19Bの第1の面21の球面度数(曲率)が得られれば、境界23の距離hbを算出できる。したがって、式(6)を用いて第2の要素SD2および第3の要素SD3を備えた第2の面22が得られる。
実施例2
以下の条件で、第1の面21および第2の面22を含む眼鏡レンズを設計した。
基材:セイコーオプティカルプロダクツ社製眼鏡レンズ「SPGAZ」(屈率1.74)
レンズタイプ:球面単焦点レンズ
処方度数(近用度数、S):−20(D)
乱視度数(C値):0.00(D)
物体側の面の球面度数(ベースカーブ(面屈折力)):0.5(D)
眼球側の面(第1の面21)の球面度数:20.5(D)
レンズの中心厚み:1.2mm
レンズ径:70mm
FPから加工端までの距離ht:35mm
加工限界θm:50度
図6(a)に第1の面21および第2の面22の加工角度を示し、図6(b)にサグ量を示している。この眼鏡レンズ10は、第1の面21を加工端29まで拡張すると加工度数θf1が加工限界θmを超える。したがって、第1の要素SD1を含む。このため、式(6)および式(7)を用い、境界hbを0.2mmピッチで移動して第2の要素SD2および第3の要素SD3を満足する第2の面22を求める。得られた境界までの距離hb、関数f2(h)の係数および加工端29における加工角度θf2は以下の通りである。
a:0.01832
b:0.45026
c:3.17824
hb:14.8
θf2(ht):49.96
したがって、図6(b)に示すように、眼球側の面19Bに、加工端29において加工限界θmを超える加工角度θf1を含む第1の面21と、それよりも周縁側に配置された第2の面22であって、境界23で第1の面21と滑らかに繋がり、加工端29において加工角度θf2が加工限界θmを超えない面22とを含む眼鏡レンズ10を提供できる。
図7に、処方度数Sを−20(D)から−15.75(D)まで変えて、他の条件を変えずに上記と同様に計算した結果を第1の面21と第2の面22との境界23の距離hbの推移で示している。処方度数Sを変えることにより、内面(第1の面)21の球面度数は20.5(D)から16.25(D)に変動する。図7の横軸は第1の面21の曲率であり、球面度数に対応する。
図7から、実施例2の条件では、図示した曲線を曲率が小さくなる方向に延長したと仮定すると、処方度数Sが−15.5(D)、眼球側の面19Bの球面度数が16.0(D)(曲率:0.02165mm−1)で境界23の距離hbは35mmと予測できる。本実施例においては加工端までの距離htは35mmなので、処方度数Sが−15.5(D)あれば第2の面22は不要であり、第1の面21により眼球側の面19Bを設計できることがわかる。一方、処方度数Sが−15.5(D)より小さくなり、眼球側の面19Bの球面度数が16.0(D)を超えると、第1の面21よりも周縁側に第2の面を設けることにより、眼球側の面19Bを設計できる。FPを中心とする第1の面21においては処方度数Sにしたがって矯正された視野が得られる。
実施例2の条件での境界23の距離hbは曲率rcに対して、実施例1と同様に2次関数w(rc)で近似できる。各係数は以下の通りである。
d:270750
e:−16442
f:262.84
この関数を用いることにより、実施例2の条件においても処方度数Sから眼球側の面19Bの第1の面21の球面度数(曲率)が得られれば、境界23の距離hbを算出できる。したがって、式(6)を用いて第2の要素SD2および第3の要素SD3を備えた第2の面22が得られる。
実施例3
以下の条件で、第1の面21および第2の面22を含む眼鏡レンズを設計した。
基材:セイコーオプティカルプロダクツ社製眼鏡レンズ「SPGAZ」(屈率1.74)
レンズタイプ:球面単焦点レンズ
処方度数(近用度数、S):−20(D)
乱視度数(C値):0.00(D)
物体側の面の球面度数(ベースカーブ(面屈折力)):0.5(D)
眼球側の面(第1の面21)の球面度数:20.5(D)
レンズの中心厚み:1.2mm
レンズ径:80mm
FPから加工端までの距離ht:40mm
加工限界θm:50度
図8(a)に第1の面21および第2の面22の加工角度を示し、図8(b)にサグ量を示している。この眼鏡レンズ10は、第1の面21を加工端29まで拡張すると加工度数θf1が加工限界θmを超える。したがって、第1の要素SD1を含む。このため、式(6)および式(7)を用い、境界hbを0.2mmピッチで移動して第2の要素SD2および第3の要素SD3を満足する第2の面22を求める。得られた境界までの距離hb、関数f2(h)の係数および加工端29における加工角度θf2は以下の通りである。
a:0.01498
b:0.23359
c:0.94502
hb:8.2
θf2(ht):49.88
したがって、図8(b)に示すように、眼球側の面19Bに、加工端29において加工限界θmを超える加工角度θf1を含む第1の面21と、それよりも周縁側に配置された第2の面22であって、境界23で第1の面21と滑らかに繋がり、加工端29において加工角度θf2が加工限界θmを超えない面22とを含む眼鏡レンズ10を提供できる。
図9に、処方度数Sを−20(D)から−13.75(D)まで変えて、他の条件を変えずに上記と同様に計算した結果を第1の面21と第2の面22との境界23の距離hbの推移で示している。処方度数Sを変えることにより、内面(第1の面)21の球面度数は20.5(D)から14.25(D)に変動する。図9の横軸は第1の面21の曲率であり、球面度数に対応する。
図9から、実施例3の条件では、図示した曲線を曲率が小さくなる方向に延長したと仮定すると、処方度数Sが−13.5(D)、眼球側の面19Bの球面度数が14.0(D)(曲率:0.01894mm−1)で境界23の距離hbは40mmと予測できる。本実施例においては加工端までの距離htは40mmなので、処方度数Sが−13.5(D)あれば第2の面22は不要であり、第1の面21により眼球側の面19Bを設計できることがわかる。一方、処方度数Sが−13.5(D)より小さくなり、眼球側の面19Bの球面度数が14.0(D)を超えると、第1の面21よりも周縁側に第2の面22を設けることにより、眼球側の面19Bを設計できる。FPを中心とする第1の面21においては処方度数Sにしたがって矯正された視野が得られる。
実施例3の条件での境界23の距離hbは曲率rcに対して、実施例1と同様に2次関数w(rc)で近似できる。各係数は以下の通りである。
d:196257
e:−12394
f:201.75
この関数を用いることにより、実施例3の条件においても処方度数Sから眼球側の面19Bの第1の面21の球面度数(曲率)が得られれば、境界23の距離hbを算出できる。したがって、式(6)を用いて第2の要素SD2および第3の要素SD3を備えた第2の面22が得られる。
実施例4
以下の条件で、第1の面21および第2の面22を含む眼鏡レンズを設計した。
基材:セイコーオプティカルプロダクツ社製眼鏡レンズ「SPGAZ」(屈率1.74)
レンズタイプ:球面単焦点レンズ
処方度数(近用度数、S):−20(D)
乱視度数(C値):0.00(D)
物体側の面の球面度数(ベースカーブ(面屈折力)):0.5(D)
眼球側の面(第1の面21)の球面度数:20.5(D)
レンズの中心厚み:1.2mm
レンズ径:70mm
FPから加工端までの距離ht:35mm
加工限界θm:60度
図10(a)に第1の面21および第2の面22の加工角度を示し、図10(b)にサグ量を示している。この眼鏡レンズ10は、第1の面21を加工端29まで拡張すると加工度数θf1が加工限界θmを超える。したがって、第1の要素SD1を含む。このため、式(6)および式(7)を用い、境界hbを0.2mmピッチで移動して第2の要素SD2および第3の要素SD3を満足する第2の面22を求める。得られた境界までの距離hb、関数f2(h)の係数および加工端29における加工角度θf2は以下の通りである。
a:0.03774
b:0.97761
c:10.2714
hb:25.2
θf2(ht):59.79
したがって、図10(b)に示すように、眼球側の面19Bに、加工端29において加工限界θmを超える加工角度θf1を含む第1の面21と、それよりも周縁側に配置された第2の面22であって、境界23で第1の面21と滑らかに繋がり、加工端29において加工角度θf2が加工限界θmを超えない面22とを含む眼鏡レンズ10を提供できる。
図11に、処方度数Sを−20(D)から−18.0(D)まで変えて、他の条件を変えずに上記と同様に計算した結果を第1の面21と第2の面22との境界23の距離hbの推移で示している。処方度数Sを変えることにより、内面(第1の面)21の球面度数は20.5(D)から18.5(D)に変動する。図11の横軸は第1の面21の曲率であり、球面度数に対応する。
図11から、実施例4の条件では、図示した曲線を曲率が小さくなる方向に延長したと仮定すると、処方度数Sが−17.75(D)、眼球側の面19Bの球面度数が18.25(D)(曲率:0.02470mm−1)で境界23の距離hbは35mmと予測できる。本実施例においては加工端までの距離htは35mmなので、処方度数Sが−17.75(D)あれば第2の面22は不要であり、第1の面21により眼球側の面19Bを設計できることがわかる。一方、処方度数Sが−17.75(D)より小さくなり、眼球側の面19Bの球面度数が18.25(D)を超えると、第1の面21よりも周縁側に第2の面22を設けることにより、眼球側の面19Bを設計できる。FPを中心とする第1の面21においては処方度数Sにしたがって矯正された視野が得られる。
実施例4の条件での境界23の距離hbは曲率rcに対して、実施例1と同様に2次関数w(rc)で近似できる。各係数は以下の通りである。
d:342330
e:−20756
f:337.64
この関数を用いることにより、実施例4の条件においても処方度数Sから眼球側の面19Bの第1の面21の球面度数(曲率)が得られれば、境界23の距離hbを算出できる。したがって、式(6)を用いて第2の要素SD2および第3の要素SD3を備えた第2の面22が得られる。
実施例5
以下の条件で、第1の面21および第2の面22を含む眼鏡レンズを設計した。
基材:セイコーオプティカルプロダクツ社製眼鏡レンズ「SPGAZ」(屈率1.74)
レンズタイプ:球面単焦点レンズ
処方度数(近用度数、S):−20(D)
乱視度数(C値):0.00(D)
物体側の面の球面度数(ベースカーブ(面屈折力)):0.5(D)
眼球側の面(第1の面21)の球面度数:20.5(D)
レンズの中心厚み:1.2mm
レンズ径:80mm
FPから加工端までの距離ht:40mm
加工限界θm:60度
図12(a)に第1の面21および第2の面22の加工角度を示し、図12(b)にサグ量を示している。この眼鏡レンズ10は、第1の面21を加工端29まで拡張すると加工度数θf1が加工限界θmを超える。したがって、第1の要素SD1を含む。このため、式(6)および式(7)を用い、境界hbを0.2mmピッチで移動して第2の要素SD2および第3の要素SD3を満足する第2の面22を求める。得られた境界までの距離hb、関数f2(h)の係数および加工端29における加工角度θf2は以下の通りである。
a:0.02631
b:0.72713
c:6.89281
hb:21.2
θf2(ht):59.78
したがって、図12(b)に示すように、眼球側の面19Bに、加工端29において加工限界θmを超える加工角度θf1を含む第1の面21と、それよりも周縁側に配置された第2の面22であって、境界23で第1の面21と滑らかに繋がり、加工端29において加工角度θf2が加工限界θmを超えない面22とを含む眼鏡レンズ10を提供できる。
図13に、処方度数Sを−20.0(D)から−15.75(D)まで変えて、他の条件を変えずに上記と同様に計算した結果を第1の面21と第2の面22との境界23の距離hbの推移で示している。処方度数Sを変えることにより、内面(第1の面)21の球面度数は20.5(D)から16.25(D)に変動する。図13の横軸は第1の面21の曲率であり、球面度数に対応する。
図13から、実施例5の条件では、図示した曲線を曲率が小さくなる方向に延長したと仮定すると、処方度数Sが−15.5(D)、眼球側の面19Bの球面度数が16.0(D)(曲率:0.02165mm−1)で境界23の距離hbは40mmと予測できる。本実施例においては加工端までの距離htは40mmなので、処方度数Sが−15.5(D)あれば第2の面22は不要であり、第1の面21により眼球側の面19Bを設計できることがわかる。一方、処方度数Sが−15.5(D)より小さくなり、眼球側の面19Bの球面度数が16.0(D)を超えると、第1の面21よりも周縁側に第2の面22を設けることにより、眼球側の面19Bを設計できる。FPを中心とする第1の面21においては処方度数Sにしたがって矯正された視野が得られる。
実施例5の条件での境界23の距離hbは曲率rcに対して、実施例1と同様に2次関数w(rc)で近似できる。各係数は以下の通りである。
d:196919
e:−12392
f:213.7
この関数を用いることにより、実施例5の条件においても処方度数Sから眼球側の面19Bの第1の面21の球面度数(曲率)が得られれば、境界23の距離hbを算出できる。したがって、式(6)を用いて第2の要素SD2および第3の要素SD3を備えた第2の面22が得られる。
実施例6
以下の条件で、第1の面21および第2の面22を含む眼鏡レンズを設計した。
基材:セイコーオプティカルプロダクツ社製眼鏡レンズ「SPGAZ」(屈率1.74)
レンズタイプ:球面単焦点レンズ
処方度数(近用度数、S):−20〜−19.5(D)
乱視度数(C値):0.00(D)
物体側の面の球面度数(ベースカーブ(面屈折力)):0.5(D)
眼球側の面(第1の面21)の球面度数:20.5〜20.0(D)
レンズの中心厚み:1.2mm
レンズ径:70mm
FPから加工端までの距離ht:35mm
加工限界θm:70度
これらの眼鏡レンズ10も、眼球側の面19Bに、加工端29において加工限界θmを超える加工角度θf1を含む第1の面21と、それよりも周縁側に配置された第2の面22であって、境界23で第1の面21と滑らかに繋がり、加工端29において加工角度θf2が加工限界θmを超えない面22とを含むことにより設計できる。
図14に、境界23の距離hbの推移を示している。この図から、実施例6の条件では、図示した曲線を曲率が小さくなる方向に延長したと仮定すると、処方度数Sが−19.25(D)、眼球側の面19Bの球面度数が19.75(D)(曲率:0.02673mm−1)で境界23の距離hbは35mmと予測できる。本実施例においては加工端までの距離htは35mmなので、処方度数Sが−19.25(D)あれば第2の面22は不要であり、第1の面21により眼球側の面19Bを設計できることがわかる。一方、処方度数Sが−19.25(D)より小さくなり、眼球側の面19Bの球面度数が19.75(D)を超えると、第1の面21よりも周縁側に第2の面22を設けることにより、眼球側の面19Bを設計できる。FPを中心とする第1の面21においては処方度数Sにしたがって矯正された視野が得られる。
実施例6の条件での境界23の距離hbは曲率rcに対して、実施例1と同様に2次関数w(rc)で近似できる。各係数は以下の通りである。
d:873794
e:−50548
f:761.61
この関数を用いることにより、実施例6の条件においても処方度数Sから眼球側の面19Bの第1の面21の球面度数(曲率)が得られれば、境界23の距離hbを算出できる。したがって、式(6)を用いて第2の要素SD2および第3の要素SD3を備えた第2の面22が得られる。
実施例7
以下の条件で、第1の面21および第2の面22を含む眼鏡レンズを設計した。
基材:セイコーオプティカルプロダクツ社製眼鏡レンズ「SPGAZ」(屈率1.74)
レンズタイプ:球面単焦点レンズ
処方度数(近用度数、S):−20〜−17(D)
乱視度数(C値):0.00(D)
物体側の面の球面度数(ベースカーブ(面屈折力)):0.5(D)
眼球側の面(第1の面21)の球面度数:20.5〜17.5(D)
レンズの中心厚み:1.2mm
レンズ径:80mm
FPから加工端までの距離ht:40mm
加工限界θm:70度
これらの眼鏡レンズ10も、眼球側の面19Bに、加工端29において加工限界θmを超える加工角度θf1を含む第1の面21と、それよりも周縁側に配置された第2の面22であって、境界23で第1の面21と滑らかに繋がり、加工端29において加工角度θf2が加工限界θmを超えない面22とを含むことにより設計できる。
図15に、境界23の距離hbの推移で示している。この図から、実施例7の条件では、図示した曲線を曲率が小さくなる方向に延長したと仮定すると、処方度数Sが−16.75(D)、眼球側の面19Bの球面度数が17.25(D)(曲率:0.02334mm−1)で境界23の距離hbは40mmと予測できる。本実施例においては加工端までの距離htは40mmなので、処方度数Sが−16.75(D)あれば第2の面22は不要であり、第1の面21により眼球側の面19Bを設計できることがわかる。一方、処方度数Sが−16.75(D)より小さくなり、眼球側の面19Bの球面度数が17.25(D)を超えると、第1の面21よりも周縁側に第2の面22を設けることにより、眼球側の面19Bを設計できる。FPを中心とする第1の面21においては処方度数Sにしたがって矯正された視野が得られる。
実施例7の条件での境界23の距離hbは曲率rcに対して、実施例1と同様に2次関数w(rc)で近似できる。各係数は以下の通りである。
d:202518
e:−12766
f:226.97
この関数を用いることにより、実施例7の条件においても処方度数Sから眼球側の面19Bの第1の面21の球面度数(曲率)が得られれば、境界23の距離hbを算出できる。したがって、式(6)を用いて第2の要素SD2および第3の要素SD3を備えた第2の面22が得られる。
図16に、眼鏡レンズ10を設計および製造する過程をフローチャートにより示している。ステップ51において、処方度数にしたがって眼鏡レンズ10の物体側の面19Aおよび眼球側の面19Bを設計する。眼鏡レンズ10は、累進多焦点レンズであってもよく、単焦点レンズであってもよい。
ステップ52において、対象とする面が第1の要素SD1を含むか否か、すなわち、加工角度θf1が加工端29において加工限界θmを超えるか否かを判断する。対象とする面が第1の要素SD1を含む場合(ステップ52がYesの場合)は、ステップ53において、対象とする面を第1の面21とし、それよりも周縁側に第2の面22を設定する。対象とする面は、物体側の面19Aであってもよく、眼球側の面19Bであってもよい。対象とする面が第1の要素SD1を含まない場合(ステップ52がNoの場合)は、ステップ54に進む。
単焦点レンズにおいて、高い遠視矯正能力が要求される場合は、物体側の面19Aが第1の要素SD1を含む可能性がある。単焦点レンズにおいて、高い近視矯正能力が要求される場合は、眼球側の面19Bが第1の要素SD1を含む可能性がある。また、累進多焦点レンズ(累進レンズ)においては、物体側の面19Aに中間部13を設定する場合(外面累進レンズ)は、近用部12が第1の要素SD1を含む可能性がある。眼球側の面19Bに中間部13を設定する場合(内面累進レンズ)は、遠用部11が第1の要素SD1を含む可能性があり、物体側の面19Aが第1の要素SD1を含む可能性がある。第1の要素SD1を含む可能性がある面は、これらに限定されない。
第1の要素SD1を含む可能性が高い眼鏡レンズ10は、たとえば、実施例3に示したようなレンズ径が大きく、加工限界θmが小さいものである。この場合、実施例3に示したように、対象となる面の球面度数(面屈折力)が絶対値で14Dを超えると加工端29における加工角度θf1が加工限界θmを超えることが多い。したがって、図15に示した眼鏡の設計方法は、面屈折力が14Dを超える面を、物体側の面19Aおよび/または眼球側の面19Bが含むように設計された眼鏡レンズにおいて有用である。
ステップ53において、上述したように式(6)および(7)を用いて対象となる面(第1の面)に滑らかに接続するようにコンピュータなどを用いて数値計算を繰り返し、第2の面22を随時設計してもよい。レンズ径が予め1または複数に限定され、加工限界θmが予め判明している場合は、第1の面21となる面屈折力に応じて予め境界位置hbを示す関数w(rc)を求めておいてもよい。数値計算を繰り返す時間を省略できる可能性がある。
ステップ53において、第1の面21の周りに第2の面22を含む物体側の面19Aまたは眼球側の面19Bを含む眼鏡レンズ10の設計が終了すると、ステップ54において設計された面を含む眼鏡レンズ10を加工する。ステップ53において設計された第2の面22を含む眼鏡レンズ10は、加工端29において加工角度θf2が加工限界θm以下になるように設計されている。このため、FP、遠用中心または近用中心において球面度数の絶対値の大きな面を備えた眼鏡レンズ10であっても眼鏡レンズ10の端部に至るまで正常に加工できる。また、FP、遠用中心または近用中心において球面度数の絶対値の大きな面を備えた眼鏡レンズ10であっても、枠入れの面積を広く確保できる眼鏡レンズ10を提供できる。
1 眼鏡、 10、10L、10R 眼鏡レンズ
19A 物体側の面、 19B 眼球側の面
21 第1の面、 22 第2の面
23 境界、 29 加工端

Claims (6)

  1. 眼鏡レンズの設計方法であって、
    処方度数に基づき第1の面を定義することと、
    前記第1の面よりも周縁側に配置される第2の面を定義することと、を有し、
    前記第1の面は、前記第1の面を前記眼鏡レンズの加工端にまで拡張すると加工角度が加工限界を超えるという第1の要素の条件を満たし
    前記第2の面は、前記第1の面との境界において前記第1の面と滑らかにつながり、前記境界における前記第1の面の関数値と前記第2の面の関数値とが等しく、前記境界における前記第1の面の関数の1階微分値と前記第2の面の関数の1階微分値とが等しく、前記境界における前記第1の面の関数の2階微分値と前記第2の面の関数の2階微分値とが等しいという第2の要素の条件を満たし、および第2の面の加工端における加工角度が前記加工限界内となるという第3の要素の条件を満たす、眼鏡レンズの設計方法。
  2. 請求項1において、前記第2の面を定義することは、前記第2の面のサグ量を、前記第2の要素および前記第3の要素を満足する、距離の2次関数で定義することを含、眼鏡レンズの設計方法。
  3. 請求項2において、前記第2の面を定義することは、前記処方度数および前記加工端までの距離に基づいて予め求められた前記2次関数と前記境界の位置とを用いて前記第2の面を定義することを含み、
    前記第1の面を定義することは前記処方度数と前記境界の位置とを用いて前記第1の面を定義することを含む、眼鏡レンズの設計方法。
  4. 眼鏡レンズの製造方法であって、
    処方度数に基づき第1の面を定義することと、
    前記第1の面よりも周縁側に配置される第2の面を定義することと、を有し、
    前記第1の面は、前記第1の面を前記眼鏡レンズの加工端にまで拡張すると加工角度が加工限界を超えるという第1の要素の条件を満たし、
    前記第2の面は、前記第1の面との境界において前記第1の面と滑らかにつながり、前記境界における前記第1の面の関数値と前記第2の面の関数値とが等しく、前記境界における前記第1の面の関数の1階微分値と前記第2の面の関数の1階微分値とが等しく、前記境界における前記第1の面の関数の2階微分値と前記第2の面の関数の2階微分値とが等しいという第2の要素の条件を満たし、および第2の面の加工端における加工角度が前記加工限界内となるという第3の要素の条件を満たす、
    ことにより設計された眼鏡レンズを加工する、眼鏡レンズの製造方法。
  5. 請求項4において、前記第2の面を定義することは、前記第2の面のサグ量を、前記第2の要素および前記第3の要素を満足する、距離の2次関数で定義することを含む、眼鏡レンズの製造方法。
  6. 請求項5において、前記第2の面を定義することは、前記処方度数および前記加工端までの距離に基づいて予め求められた前記2次関数と前記境界の位置とを用いて前記第2の面を定義することを含み、
    前記第1の面を定義することは前記処方度数と前記境界の位置とを用いて前記第1の面を定義することを含む、眼鏡レンズの製造方法。
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