JP6202740B2 - 液体現像剤 - Google Patents
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Description
〔1〕 ポリエステルを含む樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤であって、
前記絶縁性液体が、ナフテン系炭化水素を5質量%以上含有し、初留点が190℃以上300℃以下であり、
前記分散剤が、ポリイミンとカルボン酸の縮合物を含有する、
液体現像剤、並びに
〔2〕 ポリエステルを含む樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤の製造方法であって、
工程1:樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
を含み、
前記絶縁性液体が、ナフテン系炭化水素を5質量%以上含有し初留点が190℃以上300℃以下であり、
前記分散剤が、ポリイミンとカルボン酸の縮合物を含有する、
液体現像剤の製造方法
に関する。
ナフテン系炭化水素は、1分子中に少なくとも1個の飽和環(ナフテン環)を含む炭化水素のことであり、鎖式飽和炭化水素(パラフィン)と比較して極性が高く、ポリエステルとの親和性が高い。そのため、ナフテン系炭化水素を特定量含有することにより、定着時により低い温度でもトナー粒子を可塑化又は膨潤しやすくするため、低温定着性が向上するものと考えられる。一方、保存中の液体現像剤においては、トナー粒子の過度の可塑化は分散安定性に不利となるが、本発明においては、ナフテン系炭化水素を含有し初留点が一定の範囲内である絶縁性液体と、トナー粒子に強固に吸着し炭化水素中への分散力に優れるポリイミンとカルボン酸の縮合物を分散剤として使用することで、トナー粒子の分散安定性が向上し保存安定性が向上するとともに、製造時の湿式粉砕工程においては、トナー粒子が適度に可塑化されるためトナー粒子の粉砕性が向上し、小粒径の液体現像剤が得られやすくなるものと考えられる。また、使用時に分散媒蒸気の発生も抑制される。
本発明の液体現像剤における樹脂はトナー粒子の結着樹脂となる樹脂であり、トナー粒子の粉砕性を向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点、液体現像剤の低温定着性を向上させる観点、及び液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、ポリエステルを含有する。ポリエステルの含有量は、樹脂中、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%がさらに好ましく、100質量%、即ち樹脂として、ポリエステルのみを用いることがさらに好ましいが、本願の効果が損なわれない範囲において、ポリエステル以外の他の樹脂が含有されていてもよい。ポリエステル以外の樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体であるスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、ポリウレタン、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環式炭化水素樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。炭素数2以上20以下のジオールとして、具体的には、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
顔料としては、トナー用着色剤として用いられている顔料のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等を用いることができる。本発明において、トナー粒子は、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
トナー粒子を得る方法としては、樹脂や顔料を含有するトナー原料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕して得る方法、水系樹脂分散液と水系顔料分散液を混合し樹脂粒子と顔料粒子を合一させる方法、及び水系樹脂分散液と顔料を高速攪拌する方法等が挙げられる。液体現像剤の現像性及び定着性を向上させる観点から、トナー原料を溶融混練した後に粉砕する方法が好ましい。
トナー粒子を分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散させて液体現像剤が得られる。液体現像剤中のトナー粒子の粒径を小さくする観点、及び液体現像剤の粘度を低減する観点から、トナー粒子を絶縁性液体中に分散させた後、トナー粒子を湿式粉砕して液体現像剤を得るのが好ましい。
絶縁性液体の25℃における粘度は、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点、及び湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点から、好ましくは1.0mPa・s以上、より好ましくは1.2mPa・s以上、さらに好ましくは1.3mPa・s以上である。また、液体現像剤の低温定着性を向上させる観点、及び湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点から、好ましくは30mPa・s以下、より好ましくは10mPa・s以下、さらに好ましくは5mPa・s以下、さらに好ましくは3mPa・s以下である。絶縁性液体を2種以上組み合わせて用いる場合には、組み合わせた絶縁性液体混合物の粘度が上記範囲内であればよい。なお、絶縁性液体の25℃における粘度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
本発明の液体現像剤は、分散剤として、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点、及び湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点から、塩基性分散剤であるポリイミンとカルボン酸の縮合物を含有する。分散剤は、トナー粒子を絶縁性液体中に安定に分散させるために用いるもので、本発明の液体現像剤は、樹脂、特にポリエステルへの吸着性を向上させる観点から、吸着基として塩基性吸着基を有する塩基性分散剤を含有することが好ましく、上記ポリイミンとカルボン酸の縮合物も塩基性分散性の1種である。
湿式粉砕とは、絶縁性液体中に分散させたトナー粒子を、絶縁性液体に分散した状態で機械的に粉砕処理する方法である。
工程1:樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
を含む方法により製造することが好ましい。
前記絶縁性液体が、ナフテン系炭化水素を5質量%以上含有し、初留点が190℃以上300℃以下であり、
前記分散剤が、ポリイミンとカルボン酸の縮合物を含有する、
液体現像剤。
<3> ポリエステルのアルコール成分が、1,2-プロパンジオール及び/又は式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含有することが好ましく、1,2-プロパンジオールを含有することがより好ましい、前記<1>又は<2>記載の液体現像剤。
<4> 1,2-プロパンジオールの含有量が、アルコール成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは実質的に100モル%、さらに好ましくは100モル%である、前記<3>記載の液体現像剤。
<5> ポリエステルのカルボン酸成分が、テレフタル酸及び/又はフマル酸を含有することが好ましく、テレフタル酸を含有することがより好ましい、前記<1>〜<4>いずれか記載の液体現像剤。
<6> テレフタル酸の含有量が、カルボン酸成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは実質的に100モル%、さらに好ましくは100モル%である、前記<5>記載の液体現像剤。
<7> ポリエステルの軟化点が、好ましくは160℃以下、より好ましくは130℃以下、さらに好ましくは120℃以下、さらに好ましくは110℃以下であり、好ましくは70℃以上、より好ましくは75℃以上である、前記<1>〜<6>いずれか記載の液体現像剤。
<8> ポリエステルのガラス転移温度が、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、さらに好ましくは60℃以下であり、好ましくは40℃以上、より好ましくは45℃以上である、前記<1>〜<7>いずれか記載の液体現像剤。
<9> ポリエステルの酸価が、好ましくは110mgKOH/g以下、より好ましくは70mgKOH/g以下、さらに好ましくは50mgKOH/g以下、さらに好ましくは30mgKOH/g以下であり、好ましくは3mgKOH/g以上、より好ましくは5mgKOH/g以上、さらに好ましくは8mgKOH/g以上である、前記<1>〜<8>いずれか記載の液体現像剤。
<10> 顔料の含有量が、樹脂100質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは25質量部以下であり、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、さらに好ましくは15質量部以上である、前記<1>〜<9>いずれか記載の液体現像剤。
<11> トナー粒子が、トナー原料を溶融混練した後に粉砕する工程を含む方法により得られる、前記<1>〜<10>いずれか記載の液体現像剤。
<12> 絶縁性液体の25℃における粘度が、好ましくは1.0mPa・s以上、より好ましくは1.2mPa・s以上、さらに好ましくは1.3mPa・s以上であり、好ましくは30mPa・s以下、より好ましくは10mPa・s以下、さらに好ましくは5mPa・s以下、さらに好ましくは3mPa・s以下である、前記<1>〜<11>いずれか記載の液体現像剤。
<13> ナフテン系炭化水素の含有量が、絶縁性液体中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは45質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である、前記<1>〜<12>いずれか記載の液体現像剤。
<14> 絶縁性液体が、さらに、脂肪族炭化水素を含有することが好ましい、前記<1>〜<13>いずれか記載の液体現像剤。
<15> 絶縁性液体の初留点が、好ましくは200℃以上、より好ましくは203℃以上であり、好ましくは290℃以下、より好ましくは285℃以下、さらに好ましくは280℃以下である、前記<1>〜<14>いずれか記載の液体現像剤。
<16> 絶縁性液体の乾点が、好ましくは200℃以上、より好ましくは220℃以上であり、好ましくは350℃以下、より好ましくは330℃以下、さらに好ましくは320℃以下である、前記<1>〜<15>いずれか記載の液体現像剤。
<17> ポリイミンとカルボン酸の縮合物の原料となるポリイミンは、ポリアルキレンイミンが好ましく、ポリエチレンイミンがより好ましい、前記<1>〜<16>いずれか記載の液体現像剤。
<18> ポリイミンとカルボン酸の縮合物の原料となるカルボン酸は、好ましくは炭素数10以上30以下、より好ましくは炭素数12以上24以下、さらに好ましくは炭素数16以上22以下のヒドロキシ脂肪族カルボン酸、及び/又はその縮合体が好ましく、12-ヒドロキシステアリン酸及び/又はその縮合体がより好ましい、前記<1>〜<17>いずれか記載の液体現像剤。
<19> ポリイミンとカルボン酸の縮合物の重量平均分子量が、好ましくは2000以上、より好ましくは4000以上、さらに好ましくは8000以上であり、好ましくは50000以下、より好ましくは40000以下、さらに好ましくは30000以下である、前記<1>〜<18>いずれか記載の液体現像剤。
<20> 分散剤の添加量が、トナー粒子100質量部に対して、有効分として好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上であり、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である、前記<1>〜<19>いずれか記載の液体現像剤。
<21> ポリイミンとカルボン酸の縮合物の含有量が、分散剤の有効分中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは実質的に100質量%、さらに好ましくは100質量%である、前記<1>〜<20>いずれか記載の液体現像剤。
<22> 液体現像剤の固形分濃度が、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である、前記<1>〜<21>いずれか記載の液体現像剤。
<23> 液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径(D50)が、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下、さらに好ましくは2.5μm以下であり、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上、さらに好ましくは1.5μm以上である、前記<1>〜<22>いずれか記載の液体現像剤。
<24> 液体現像剤の25℃における粘度が、好ましくは50mPa・s以下、より好ましくは40mPa・s以下、さらに好ましくは37mPa・s以下、さらに好ましくは35mPa・s以下であり、好ましくは3mPa・s以上、より好ましくは5mPa・s以上、さらに好ましくは6mPa・s以上、さらに好ましくは7mPa・s以上である、前記<1>〜<23>いずれか記載の液体現像剤。
<25> ポリエステルを含む樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤の製造方法であって、
工程1:樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
を含み、
前記絶縁性液体が、ナフテン系炭化水素を5質量%以上含有し初留点が190℃以上300℃以下であり、
前記分散剤が、ポリイミンとカルボン酸の縮合物を含有する、
液体現像剤の製造方法。
<26> トナー粒子分散液の固形分濃度が、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは33質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である、前記<25>記載の液体現像剤。
<27> 湿式粉砕に、ビーズミルを使用することが好ましい、前記<25>又は<26>記載の液体現像剤の製造方法。
フローテスター「CFT-500D」(島津製作所社製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで昇温し、吸熱ピークを測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5質量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させる。
分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mlに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
6mL容のガラス製サンプル管「スクリューNo.2」(マルエム社製)に測定液を4〜5mL入れ、回転振動式粘度計「ビスコメイトVM-10A-L」(セコニック社製)を用いて、25℃にて粘度を測定する。
ASTM D86に規定される方法により測定する。
JIS K2536-2に規定される方法により測定する。
分散剤溶液10質量部を真空乾燥機にて8.3kPa、100℃にて4時間乾燥させ、以下の式より固形分濃度を計算する。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、重量平均分子量を求める。
(1) 試料溶液の調製
濃度が0.2g/100mlになるように、分散剤をクロロホルムに溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「FP-200」(住友電気工業社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2) 分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液として100mmol/LのファーミンDM2098(花王社製)のクロロホルム溶液を、毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー社製のA-500(Mw 5.0×102)、A-5000(Mw 5.97×103)、F-2(Mw 1.81×104)、F-10(Mw 9.64×104)、F-40(Mw 4.27×105))を標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:HLC-8220GPC(東ソー社製)
分析カラム:K-804L(昭和電工社製)
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、重量平均分子量を求める。
(1) 試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、分散剤(分散剤溶液から絶縁性液体を留去)をテトラヒドロフランに溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「FP-200」(住友電気工業社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2) 分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてテトラヒドロフランを、毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー社製のA-500(Mw 5.0×102)、A-1000(Mw 1.01×103)、A-2500(Mw 2.63×103)、A-5000(Mw 5.97×103)、F-1(Mw 1.02×104)、F-2(Mw 1.81×104)、F-4(Mw 3.97×104)、F-10(Mw 9.64×104)、F-20(Mw 1.90×105)、F-40(Mw 4.27×105)、F-80(Mw 7.06×105)、F-128(Mw 1.09×106))を標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:HLC-8220GPC(東ソー社製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(東ソー社製)
試料10質量部をヘキサン90質量部で希釈し、遠心分離装置「H-201F」(コクサン社製)を用いて、回転数25000r/minにて、20分間回転させる。静置後、上澄み液をデカンテーションにて除去した後、90質量部のヘキサンで希釈し、同様の条件で再び遠心分離を行う。上澄み液をデカンテーションにて除去した後、下層を真空乾燥機にて0.5kPa、40℃にて8時間乾燥させ、以下の式より固形分濃度を計算する。
レーザー回折/散乱式粒径測定装置「マスターサイザー2000」(マルバーン社製)を用いて、測定用セルにアイソパーG(エクソンモービル社製、イソパラフィン、25℃における粘度1mPa・s)を加え、散乱強度が5〜15%になる濃度で、粒子屈折率1.58(虚数部0.1)、分散媒屈折率1.42の条件にて、体積中位粒径(D50)を測定する。
表1に示す原料モノマーと、エステル化触媒を、窒素導入管、98℃の熱水を通した分留管を装備した脱水管、攪拌機及び熱電対を装備した10L容の四つ口フラスコに入れ、180℃まで昇温した後、210℃まで5時間かけて昇温を行い、反応率が90%に達するまで反応させ、さらに8.3kPaにて反応を行い、軟化点が87℃に達した時点で反応を終了し、樹脂Aを得た。樹脂Aの物性を表1に示す。なお、反応率とは、生成反応水量(mol)/理論生成水量(mol)×100の値をいう。
絶縁性液体「エクソールD110」(エクソンモービル社製)90.5gを、冷却管、窒素導入管、撹拌機及び熱電対を装備した2L容の四つ口フラスコに入れ、窒素ガスで反応容器内を置換した。反応容器内を95℃に加温して、表2に示す原料モノマーと重合開始剤の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、95℃でさらに3時間反応させて、分散剤Aの溶液を得た。分散剤Aの重量平均分子量は9600、分散剤A溶液の固形分濃度は62質量%であった。なお、ポリイミンとカルボン酸の縮合物と同様に、溶剤としてクロロホルムを用いて測定した分散剤Aの重量平均分子量は1200であった。
樹脂A 85質量部及び顔料「ECB-301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー15:3)15質量部を、予め20L容のヘンシェルミキサーを使用し、回転数1500r/min(周速度21.6m/sec)で3分間攪拌混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(日本コークス工業社製、ロール外径:14cm、有効ロール長:55cm)を使用した。連続式二本オープンロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)回転数75r/min(周速度32.4m/min)、低回転側ロール(バックロール)回転数35r/min(周速度15.0m/min)、原料投入側端部のロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が90℃及び混練物排出側が85℃であり、低回転側ロールの原料投入側が35℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の上記混練機への供給速度は10kg/h、上記混練機中の平均滞留時間は約3分間であった。
実施例1において、分散剤を「ソルスパース11200」(ルーブリゾール社製、ポリイミンとカルボン酸の縮合物、有効分50%、重量平均分子量10400)6.3gに、表4に示す絶縁性液体の使用量を188.7gに、それぞれ変更した以外は実施例1と同様にして、表4に示す物性を有する液体現像剤を得た。
実施例4において、絶縁性液体の使用量を189.9gに、分散剤とその使用量を分散剤A 5.1gに、それぞれ変更した以外は実施例4と同様にして、表4に示す物性を有する液体現像剤を得た。
表4に示す、4時間湿式粉砕した後の液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径(D50)の値から粉砕性を、以下の評価基準に従って評価した。結果を表5に示す。数値が小さいほど粉砕性(分散剤の分散性能)に優れることを示す。
B:体積中位粒径が2.0μm以上2.5μm未満
C:体積中位粒径が2.5μm以上3.0μm未満
D:体積中位粒径が3.0μm以上
液体現像剤10gを20mLのガラス製サンプル管「スクリューNo.5」(マルエム社製)に入れ、40℃の恒温槽にて12時間保存した。保存前後の体積中位粒径を測定し、その差分の値から保存安定性を評価した。結果を表5に示す。数値が0に近いほど保存安定性に優れることを示す。
「PODグロスコート紙」(王子製紙社製)に液体現像剤を滴下し、ワイヤーバーにより乾燥後の質量が1.2g/m2になるように薄膜を作製した。
Claims (7)
- ポリエステルを含む樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤であって、
前記ポリエステルが、1,2-プロパンジオールを50モル%以上含有するアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物であり、
前記絶縁性液体が、ナフテン系炭化水素を5質量%以上含有し、初留点が190℃以上300℃以下であり、
前記分散剤が、ポリイミンとカルボン酸の縮合物を含有する、
液体現像剤。 - ポリイミンとカルボン酸の縮合物の含有量が、分散剤中、50質量%以上である、請求項1記載の液体現像剤。
- 液体現像剤の25℃における粘度が、3mPa・s以上50mPa・s以下である、請求項1又は2記載の液体現像剤。
- 絶縁性液体の25℃における粘度が、1.0mPa・s以上30mPa・s以下である、請求項1〜3いずれか記載の液体現像剤。
- ポリエステルの含有量が、樹脂中90質量%以上である、請求項1〜4いずれか記載の液体現像剤。
- ポリエステルの酸価が、3mgKOH/g以上110mgKOH/g以下である、請求項1〜5いずれか記載の液体現像剤。
- ポリエステルを含む樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤の製造方法であって、
工程1:樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
を含み、
前記ポリエステルが、1,2-プロパンジオールを50モル%以上含有するアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物であり、
前記絶縁性液体が、ナフテン系炭化水素を5質量%以上含有し初留点が190℃以上300℃以下であり、
前記分散剤が、ポリイミンとカルボン酸の縮合物を含有する、
液体現像剤の製造方法。
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