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JP6198642B2 - 電圧選択回路及びこれを有する半導体集積回路装置 - Google Patents

電圧選択回路及びこれを有する半導体集積回路装置 Download PDF

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JP6198642B2 JP2014043952A JP2014043952A JP6198642B2 JP 6198642 B2 JP6198642 B2 JP 6198642B2 JP 2014043952 A JP2014043952 A JP 2014043952A JP 2014043952 A JP2014043952 A JP 2014043952A JP 6198642 B2 JP6198642 B2 JP 6198642B2
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Description

本発明は、複数の電圧から一の電圧を選択する電圧選択回路に係り、特に、半導体集積回路装置に集積される電圧選択回路に関するものである。
CMOSなどの半導体集積回路装置の場合、誤接続などによって電源端子(+端子,−端子)に逆極性の電圧が印加されると、トランジスタの寄生ダイオード等を通じて内部に過大な電流が流れてしまうという問題がある。下記の特許文献1には、このような電源逆接続に対する保護回路が記載されている。
特開平5−152526号公報
特許文献1に記載される電源逆接続保護回路では、電源端子(+端子,−端子)の2線についてのみ逆接続の保護を行っているが、例えばセンシング機能を有する半導体集積回路装置などの場合、電源端子の他に信号の入出力用の端子を備えているものが多い。この場合、電源端子(+端子,−端子)と信号端子の3線で誤った接続をされる可能性があるため、特許文献1に記載される回路では保護が不十分である。
図23は、電源端子(VDD,VSS)と出力端子(VOUT)の3線における誤接続から内部回路を保護する機能を備えた半導体集積回路装置の例を示す図である。図23に示す半導体集積回路装置は、センサの検出結果等に応じて電源端子VDDと出力端子OUTとの接続をオン又はオフする電源スイッチの機能を備えた回路100と、カソードが共通に接続された3つのダイオードからなる回路101を有する。
回路101は、電源電圧VDD、グランド電位VSS、出力電圧VOUTの中で最も高い電圧を回路100に電源電圧として供給する回路である。回路101の構成は、従来から電源装置などに使用されている整流回路と同じである。外部から入力される電源電圧VDD、グランド電位VSS及び出力電圧VOUTの相対的な高低の関係がどのようになっていても、回路100の高電圧側の電源ラインには常にこれらの中で最も高い電圧が供給されるため、この電源ラインがグランド電位VSSより低くなることはない。また、出力端子(VOUT)には、バルクに最高電圧が印加されたP型MOSトランジスタ111が接続されるため、P型MOSトランジスタ101の寄生ダイオードを通じて出力端子(VOUT)からバルクに電流が流れることもない。従って、図23に示す半導体集積回路装置によれば、電源端子(VDD,VSS)と出力端子(VOUT)の3線において誤接続があっても、内部回路に過大な電流が流れることはない。なお、図23では電源スイッチ機能を備えた回路100を例に挙げているが、電源レギュレータ機能や信号入出力機能を備えた回路についても、上記と同様な保護を実現できる。
しかしながら、図23に示す回路101はダイオードで構成されているため、順方向の電圧降下が不可避的に生じる。この電圧降下は、PN接合ダイオードの場合およそ0.6V近辺であり、通過電流や温度に応じて変動する。近年、半導体製造プロセスの加工サイズの微細化に伴って電源電圧は益々低下しているため、このような電圧降下によって電源電圧が更に低下し、しかも、電流や温度に応じて電源電圧が変動してしまうと、回路の動作が不安定になるという問題が生じる。また、ダイオードの電圧降下が存在すると無駄な電力が消費され、発熱が生じるという問題もある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電圧降下を抑えることができる電圧選択回路と、そのような電圧選択回路を用いて誤接続等による過電流を防止した半導体集積回路装置を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る電圧選択回路は、複数の電圧の中から最も高い電圧を選択する電圧選択回路であって、第1電圧を入力する第1端子と、第2電圧を入力する第2端子と、第3電圧を入力する第3端子と、前記第1電圧、前記第2電圧及び前記第3電圧の中で最も高い電圧を出力する第4端子と、前記第1端子と前記第4端子との間に接続されたP型の第1MOSトランジスタと、前記第2端子と前記第4端子との間に接続されたP型の第2MOSトランジスタと、前記第3端子と前記第4端子との間に接続されたP型の第3MOSトランジスタと、前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第2端子との間に接続された第1抵抗と、前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第1端子との間に接続された第2抵抗と、前記第1電圧及び前記第2電圧のいずれか高い方の電圧を前記第3MOSトランジスタのゲートに出力する電圧出力回路と、前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より高い場合、前記第3端子を前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタのゲートにそれぞれ接続するスイッチ回路とを有する。第1MOSトランジスタ、前記第2MOSトランジスタ、前記第3MOSトランジスタ、前記電圧出力回路に含まれるP型MOSトランジスタ、並びに、前記スイッチ回路に含まれるP型MOSトランジスタは、前記第4端子にバルクが接続される。
上記電圧選択回路によれば、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中で前記第1電圧が最も高い電圧の場合、前記電圧出力回路から前記第1電圧が出力される。これにより、前記電圧出力回路から最高電圧が出力されるため、前記電圧出力回路の出力電圧をゲートに入力される前記第3MOSトランジスタはオフする。前記スイッチ回路は、前記第3端子の前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より低いため、オフ状態となる。前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第1抵抗に電流が流れないため、前記第1MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第2電圧とほぼ等しくなる。前記第1MOSトランジスタのゲートに入力される前記第2電圧が、そのソースに入力される前記第1電圧より低いため、前記第1MOSトランジスタはオンする。また、前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第2抵抗に電流が流れないため、前記第2MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第1電圧とほぼ等しくなる。前記第2MOSトランジスタは、そのゲートに入力される電圧が最高電圧になるためオフする。従って、前記第1電圧が最高電圧の場合、前記第1MOSトランジスタがオン、前記第2MOSトランジスタ及び前記第3MOSトランジスタがオフし、前記第4端子において出力される電圧は、最高電圧である前記第1電圧とほぼ等しくなる。
また、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中で前記第2電圧が最も高い電圧の場合、前記電圧出力回路から前記第2電圧が出力される。これにより、前記電圧出力回路から最高電圧が出力されるため、前記電圧出力回路の出力電圧をゲートに入力される前記第3MOSトランジスタはオフする。前記スイッチ回路は、前記第3端子の前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より低いため、オフ状態となる。前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第1抵抗に電流が流れないため、前記第1MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第2電圧とほぼ等しくなる。前記第1MOSトランジスタは、そのゲートに入力される電圧が最高電圧になるためオフする。また、前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第2抵抗に電流が流れないため、前記第2MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第1電圧とほぼ等しくなる。前記第2MOSトランジスタのゲートに入力される前記第1電圧が、そのソースに入力される前記第1電圧より低くなるため、前記第2MOSトランジスタはオンする。従って、前記第2電圧が最高電圧の場合、前記第2MOSトランジスタがオン、前記第1MOSトランジスタ及び前記第3MOSトランジスタがオフし、前記第4端子において出力される電圧は、最高電圧である前記第2電圧とほぼ等しくなる。
また、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中で前記第3電圧が最も高い電圧の場合、前記電圧出力回路の出力電圧(前記第1電圧又は前記第2電圧)は前記第3電圧より低くなる。前記第3MOSトランジスタは、そのゲートに入力される前記電圧出力回路の出力電圧がそのソースに入力される前記第3電圧より低くなるためオンする。また前記スイッチ回路は、前記第3端子の前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より高いためオン状態となる。前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタのゲートには、前記スイッチ回路を介して前記第3端子の前記第3電圧が入力される。これにより、前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタ2のゲートに最高電圧が入力されるため、前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタはオフする。従って、前記第3電圧が最高電圧の場合、前記第3MOSトランジスタがオン、前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタがオフし、前記第4端子において出力される電圧は、最高電圧である前記第3電圧とほぼ等しくなる。
このように、上記電圧選択回路によれば、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中の最高電圧が前記第4端子から出力される。その際、入力側の端子(前記第1端子,前記第2端子,前記第3端子)と出力側の端子(前記第4端子)とがオン状態のMOSトランジスタ(前記第1MOSトランジスタ,前記第2MOSトランジスタ,前記第3MOSトランジスタ)を通じて接続されるため、MOSトランジスタの寄生ダイオードによる電圧降下が抑えられる。
好適に、前記電圧出力回路は、前記第1端子と前記第2端子との間に直列に接続されたP型の第4MOSトランジスタと第3抵抗とを含んでよい。前記第4MOSトランジスタのゲートは、前記第1端子若しくは前記第2端子に接続された前記第3抵抗の一方の端子に接続されてよい。前記電圧出力回路は、前記第4MOSトランジスタと前記第3抵抗との接続ノードにおいて、前記第1電圧及び前記第2電圧のいずれか高い方の電圧を出力してよい。
好適に、前記スイッチ回路は、前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートに前記電圧出力回路の出力電圧が印加されるP型の第5MOSトランジスタと、前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートに前記電圧出力回路の出力電圧が印加されるP型の第6MOSトランジスタとを含んでよい。この場合、前記スイッチ回路は、前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路、及び、前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子若しくは前記第2端子に接続された少なくとも1つのP型の第7MOSトランジスタを含んでよい。
好適に、前記スイッチ回路は、前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子若しくは前記第2端子に接続されたP型の第8MOSトランジスタと、前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子若しくは前記第2端子に接続されたP型の第9MOSトランジスタと、前記第8MOSトランジスタを介して前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路、及び、前記第9MOSトランジスタを介して前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートに前記電圧出力回路の出力電圧が印加される少なくとも1つのP型の第10MOSトランジスタとを含んでよい。
好適に、前記第1抵抗及び前記第2抵抗の少なくとも一方が、前記第3端子から前記スイッチ回路を介して流入する電流を阻止するダイオード若しくはMOSトランジスタに置き換えられてもよい。あるいは、前記第1抵抗及び前記第2抵抗の少なくとも一方と直列に前記ダイオード若しくは前記MOSトランジスタが設けられてもよい。
上記の構成により、前記第3電圧が最高電位の場合において、前記第3端子から前記スイッチ回路を介して前記第1端子や前記第2端子に流れる電流が阻止される。
上記電圧選択回路は、前記第1抵抗と前記第2端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子に接続され、バルクが前記第2端子に接続されたN型の第11MOSトランジスタ、及び、前記第2抵抗と前記第1端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第2端子に接続され、バルクが前記第1端子に接続されたN型の第12MOSトランジスタの少なくとも一方を有してよい。
この場合、上記電圧選択回路1は、前記第11MOSトランジスタのゲートと前記第1端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第3端子に接続され、バルクが前記第4端子に接続されたP型の第13MOSトランジスタと、前記第11MOSトランジスタのゲートと前記第2端子との間に接続された第4抵抗とを含んだ第1ゲート電圧制御回路、及び、前記第12MOSトランジスタのゲートと前記第2端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第3端子に接続され、バルクが前記第4端子に接続されたP型の第14MOSトランジスタと、前記第12MOSトランジスタのゲートと前記第1端子との間に接続された第5抵抗とを含んだ第2ゲート電圧制御回路の少なくとも一方を有してよい。
上記の構成により、前記第3電圧が最高電位の場合において、前記第3端子から前記スイッチ回路を介して前記第1端子や前記第2端子に流れる電流が阻止される。
本発明の第2の観点に係る電圧選択回路は、複数の電圧の中から最も低い電圧を選択する電圧選択回路であって、第1電圧を入力する第1端子と、第2電圧を入力する第2端子と、第3電圧を入力する第3端子と、前記第1電圧、前記第2電圧及び前記第3電圧の中で最も低い電圧を出力する第4端子と、前記第1端子と前記第4端子との間に接続されたN型の第1MOSトランジスタと、前記第2端子と前記第4端子との間に接続されたN型の第2MOSトランジスタと、前記第3端子と前記第4端子との間に接続されたN型の第3MOSトランジスタと、前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第2端子との間に接続された第1抵抗と、前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第1端子との間に接続された第2抵抗と、前記第1電圧及び前記第2電圧のいずれか低い方の電圧を前記第3MOSトランジスタのゲートに出力する電圧出力回路と、前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より低い場合、前記第3端子を前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタのゲートにそれぞれ接続するスイッチ回路とを有する。第1MOSトランジスタ、前記第2MOSトランジスタ、前記第3MOSトランジスタ、前記電圧出力回路に含まれるN型MOSトランジスタ、並びに、前記スイッチ回路に含まれるN型MOSトランジスタは、前記第4端子にバルクが接続される。
上記第2の観点に係る電圧選択回路によれば、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中で前記第1電圧が最も低い電圧の場合、前記電圧出力回路から前記第1電圧が出力される。これにより、前記電圧出力回路から最低電圧が出力されるため、前記電圧出力回路の出力電圧をゲートに入力される前記第3MOSトランジスタはオフする。前記スイッチ回路は、前記第3端子の前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より高いため、オフ状態となる。前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第1抵抗に電流が流れないため、前記第1MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第2電圧とほぼ等しくなる。前記第1MOSトランジスタのゲートに入力される前記第2電圧が、そのソースに入力される前記第1電圧より高いため、前記第1MOSトランジスタはオンする。また、前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第2抵抗に電流が流れないため、前記第2MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第1電圧とほぼ等しくなる。前記第2MOSトランジスタは、そのゲートに入力される電圧が最低電圧になるためオフする。従って、前記第1電圧が最低電圧の場合、前記第1MOSトランジスタがオン、前記第2MOSトランジスタ及び前記第3MOSトランジスタがオフし、前記第4端子において出力される電圧は、最低電圧である前記第1電圧とほぼ等しくなる。
また、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中で前記第2電圧が最も低い電圧の場合、前記電圧出力回路から前記第2電圧が出力される。これにより、前記電圧出力回路から最低電圧が出力されるため、前記電圧出力回路の出力電圧をゲートに入力される前記第3MOSトランジスタはオフする。前記スイッチ回路は、前記第3端子の前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より高いため、オフ状態となる。前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第1抵抗に電流が流れないため、前記第1MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第2電圧とほぼ等しくなる。前記第1MOSトランジスタQ1は、そのゲートに入力される電圧が最低電圧になるためオフする。また、前記スイッチ回路がオフ状態になると、前記第2抵抗に電流が流れないため、前記第2MOSトランジスタのゲートの電圧が前記第1電圧とほぼ等しくなる。前記第2MOSトランジスタのゲートに入力される前記第1電圧が、そのソースに入力される前記第2電圧より高くなるため、前記第2MOSトランジスタはオンする。従って、前記第2電圧が最低電圧の場合、前記第2MOSトランジスタがオン、前記第1MOSトランジスタ及び前記第3MOSトランジスタがオフし、前記第4端子において出力される電圧は、最低電圧である前記第2電圧とほぼ等しくなる。
また、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中で前記第3電圧が最も低い電圧の場合、前記電圧出力回路の出力電圧(前記第1電圧又は前記第2電圧)は前記第3電圧より高くなる。前記第3MOSトランジスタは、そのゲートに入力される前記電圧出力回路の出力電圧がそのソースに入力される前記第3電圧より高くなるためオンする。また前記スイッチ回路は、前記第3端子の前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より低いためオン状態となる。前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタのゲートには、前記スイッチ回路を介して前記第3端子の前記第3電圧が入力される。これにより、前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタ2のゲートに最低電圧が入力されるため、前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタはオフする。従って、前記第3電圧が最低電圧の場合、前記第3MOSトランジスタがオン、前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタがオフし、前記第4端子において出力される電圧は、最低電圧である前記第3電圧とほぼ等しくなる。
このように、上記第2の観点に係る電圧選択回路によれば、前記第1電圧,前記第2電圧,前記第3電圧の中の最低電圧が前記第4端子から出力される。その際、入力側の端子(前記第1端子,前記第2端子,前記第3端子)と出力側の端子(前記第4端子)とがオン状態のMOSトランジスタ(前記第1MOSトランジスタ,前記第2MOSトランジスタ,前記第3MOSトランジスタ)を通じて接続されるため、MOSトランジスタの寄生ダイオードによる電圧降下が抑えられる。
本発明の第3の観点に係る半導体集積回路装置は、上記第1の観点に係る電圧選択回路を含み、前記第1端子において電源電圧を入力し、前記第2端子がグランド電位に接続され、前記第3端子において信号を出力又は入力し、回路を構成するP型MOSトランジスタの少なくとも一部は、前記電圧選択回路の前記第4端子にバルクが接続される。
上記の構成によれば、前記P型MOSトランジスタのバルクに最高電圧が印加されるため、前記P型MOSトランジスタのバルクに形成される寄生ダイオードに電流が流れない。
本発明の第4の観点に係る半導体集積回路装置は、上記第2の観点に係る電圧選択回路1を含み、前記第1端子において電源電圧を入力し、前記第2端子がグランド電位に接続され、前記第3端子において信号を出力又は入力し、回路を構成するN型MOSトランジスタの少なくとも一部は、前記電圧選択回路の前記第4端子にバルクが接続される。
上記の構成によれば、前記N型MOSトランジスタのバルクに最低電圧が印加されるため、前記N型MOSトランジスタのバルクに形成される寄生ダイオードに電流が流れない。
本発明によれば、3つの電圧から1つの電圧を選択する際に、入出力間の経路において生じる電圧降下を抑えることができる。
第1の実施形態に係る電圧選択回路の構成の一例を示す図である。 図1に示す電圧選択回路の主要部の等価回路を示す図である。 CMOSの寄生ダイオードを説明するための図である。図3AはCMOS構造を示す断面図であり、図3BはCMOSを構成するP型MOSトランジスタとN型MOSトランジスタのシンボルを示す図である。 P型MOSトランジスタの寄生ダイオードに電流が流れる場合の電流経路を説明するための図である。図4AはP型MOSトランジスタの断面図における電流経路を示し、図4BはP型MOSトランジスタのシンボル図における電流経路を示す。 P型MOSトランジスタのチャンネルに電流が流れる場合の電流経路を説明するための図である。図5AはP型MOSトランジスタの断面図における電流経路を示し、図5BはP型MOSトランジスタのシンボル図における電流経路を示す。 電源電圧が最も高い電圧の場合における電圧選択回路の主要部の等価回路を示す図である。 信号電圧が最も高い電圧の場合における電圧選択回路の主要部の等価回路を示す図である。 グランド電位が最も高い電圧の場合における電圧選択回路の主要部の等価回路を示す図である。 電圧選択回路の入力電圧の相対的な高低関係に対応した各MOSトランジスタの状態を表す図である。 第2の実施形態に係る電圧選択回路の構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る電圧選択回路の構成の一例を示す図である。 第4の実施形態に係る電圧選択回路の構成の一例を示す図である。 第5の実施形態に係る電圧選択回路の構成の一例を示す図である。 第5の実施形態に係る電圧選択回路の他の構成例を示す図である。 第6の実施形態に係る電圧選択回路の構成の一例を示す図である。 第7の実施形態に係る電圧選択回路の構成の一例を示す図である。 第8の実施形態に係る半導体集積回路装置の構成の一例を示す図である。 第8の実施形態に係る半導体集積回路装置の他の構成例を示す図である。 半導体集積回路装置の一変形例を示す図である。 半導体集積回路装置の一変形例を示す図である。 図20に示す電圧選択回路の主要部の等価回路を示す図である。 図20に示す電圧選択回路を用いた半導体集積回路装置の構成の一例を示す図である。 電源端子(正,負)と出力端子の3線における誤接続から内部回路を保護する機能を備えた半導体集積回路装置の例を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る電圧選択回路について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電圧選択回路1の構成の一例を示す図である。図1に示す電圧選択回路1は、電源電圧VDDを入力する端子T1と、グランド電位VSSを入力する端子T2と、信号電圧VSIGを入力する端子T3と、選択電圧VBULKを出力する端子T4と、P型のMOSトランジスタQ1,Q2,Q3と、抵抗R1,R2と、電圧出力回路10と、スイッチ回路20を有する。
端子T1は、本発明における第1端子の一例である。
端子T2は、本発明における第2端子の一例である。
端子T3は、本発明における第3端子の一例である。
端子T4は、本発明における第4端子の一例である。
MOSトランジスタQ1は、本発明における第1MOSトランジスタの一例である。
MOSトランジスタQ2は、本発明における第2MOSトランジスタの一例である。
MOSトランジスタQ3は、本発明における第3MOSトランジスタの一例である。
抵抗R1は、本発明における第1抵抗の一例である。
抵抗R2は、本発明における第2抵抗の一例である。
電圧出力回路10は、本発明における電圧出力回路の一例である。
スイッチ回路20は、本発明におけるスイッチ回路の一例である。
MOSトランジスタQ1は、端子T1と端子T4との間に接続される。MOSトランジスタQ2は、端子T2と端子T4との間に接続される。MOSトランジスタQ3は、端子T3と端子T4との間に接続される。
抵抗R1は、MOSトランジスタQ1のゲートと端子T2との間に接続される。抵抗R2は、MOSトランジスタQ2のゲートと端子T1との間に接続される。
電圧出力回路10は、電源電圧VDDとグランド電位VSSのいずれか高い方を電圧Vg3としてMOSトランジスタQ3のゲートに出力する。
図1の例において、電圧出力回路10は、P型のMOSトランジスタQ4と抵抗R3を含む。MOSトランジスタQ4と抵抗R3は、端子T1と端子T2の間に直列に接続される。MOSトランジスタQ4のゲートは、端子T1に接続された抵抗R3の一方の端子に接続される。MOSトランジスタQ4と抵抗R3との接続ノードからMOSトランジスタQ3のゲートに電圧Vg3が出力される。
スイッチ回路20は、信号電圧VSIGが電圧出力回路10の電圧Vg3より高い場合、端子T3をMOSトランジスタQ1及びMOSトランジスタQ2のゲートにそれぞれ接続し、信号電圧VSIGが電圧出力回路10の電圧Vg3より低い場合、端子T3をMOSトランジスタQ1及びMOSトランジスタQ2のゲートからそれぞれ切り離す。
図1の例において、スイッチ回路20は、MOSトランジスタQ5,Q6及びQ7を含む。MOSトランジスタQ5は、MOSトランジスタQ1のゲートと端子T3とを接続する経路に設けられており、そのゲートに電圧出力回路10の電圧Vg3が印加される。MOSトランジスタQ6は、MOSトランジスタQ2のゲートと端子T3とを接続する経路に設けられており、そのゲートに電圧出力回路10の電圧Vg3が印加される。MOSトランジスタQ7は、端子T3とMOSトランジスタQ1のゲートとを接続する経路及び端子T3とMOSトランジスタQ2のゲートとを接続する経路の共通部分に設けられており、そのゲートが端子T2に接続される。具体的には、MOSトランジスタQ7は、一方のチャンネル端子がMOSトランジスタQ5のチャンネル端子とMOSトランジスタQ6のチャンネル端子との共通接続ノードに接続され、他方のチャネル端子が端子T3にされる。なお「チャンネル端子」は、MOSトランジスタにおけるドレイン又はソースを示す。
電圧選択回路1に含まれる各P型MOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクは、端子T4に接続される。すなわち、P型MOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクには、選択電圧VBULKが印加される。
P型MOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクとチャンネル端子(ドレイン,ソース)との間には、寄生ダイオードが存在する。P型MOSトランジスタQ1〜Q3のチャンネルをゲート電圧に応じてオン又はオフするスイッチとみなした場合、図1に示す電圧選択回路1の主要部の等価回路は、寄生ダイオードとスイッチによって図2のように表すことができる。P型MOSトランジスタQ1〜Q3は、図2に示すように、それぞれスイッチと寄生ダイオードが並列に接続された回路とみなすことができる。
ここで、MOSトランジスタの寄生ダイオードについて、図3〜図5を参照して説明する。
図3は、CMOSの寄生ダイオードを説明するための図である。図3AはCMOS構造の断面図であり、図3BはCMOSを構成するP型MOSトランジスタQpとN型MOSトランジスタQnのシンボルを示す図である。P型基板の表面には、N型拡散領域(Nウェル)とP型拡散領域(Pウェル)が形成される。Nウェルの表面には、P型MOSトランジスタQpのソース及びドレインとなる2つのP型拡散領域(p+)と、Nウェルをバルク電極(B)に接続するためのN型拡散領域(n+)が形成される。Pウェルの表面には、N型MOSトランジスタQnのソース及びドレインとなる2つのN型拡散領域(n+)と、Pウェルをバルク電極(B)に接続するためのP型拡散領域(p+)が形成される。
図3において示すように、P型MOSトランジスタQpにおけるソース及びドレイン(p+)とバルク(Nウェル)との間には、それぞれ寄生ダイオードが形成される。この寄生ダイオードは、ソースやドレイン(p+)がバルク(Nウェル)より高い電圧になると導通する。
また、P型MOSトランジスタQpのバルク(Nウェル)とP型基板との間にも寄生ダイオードが形成される。この寄生ダイオードは、P型基板がP型MOSトランジスタQpのバルク(Nウェル)より高い電圧になると導通する。
更に、N型MOSトランジスタQnにおけるソース及びドレイン(n+)とバルク(Pウェル)との間にも、それぞれ寄生ダイオードが形成される。この寄生ダイオードは、ソースやドレイン(n+)がバルク(Pウェル)より低い電圧になると導通する。
図4は、P型MOSトランジスタQpの寄生ダイオードに電流が流れる場合の電流経路を説明するための図である。図4AはP型MOSトランジスタQpの断面図における電流経路を示し、図4BはP型MOSトランジスタQpのシンボル図における電流経路を示す。
図4Aの例では、P型MOSトランジスタQpのドレインとバルク(Nウェル)が接続され、N型MOSトランジスタQnのソースとバルク(Nウェル)が接続される。ドレインとバルクが接続されたP型MOSトランジスタQpは、図1におけるMOSトランジスタQ1〜Q3に相当する。
図4Aの例において、P型MOSトランジスタQpのソースの電圧V2がドレイン及びバルクの電圧V1より高くなると、P型MOSトランジスタQpのソースとバルク(Nウェル)との間の寄生ダイオードが導通する。この場合、図4の一点鎖線で示すように、P型MOSトランジスタQpのソースからドレイン・バルクへ寄生ダイオードを介して電流が流れる。
図4に示す状態は、図2に示す等価回路においてスイッチがオフしている状態に相当する。もし、MOSトランジスタQ1〜Q3のチャンネルが全てオフしているとすると、図2に示す等価回路は図23における回路101と同様の状態になるため、3つの電圧(VDD,VSS,VSIG)の中で最も高い電圧を選択電圧VBULKとして出力することになるが、寄生ダイオードにおいて電圧降下を生じてしまう。この寄生ダイオードによる電圧降下は、次の図5において示すように、MOSトランジスタのチャンネルが導通することによって防止される。
図5は、P型MOSトランジスタQpのチャンネルに電流が流れる場合の電流経路を説明するための図である。図5AはP型MOSトランジスタQpの断面図における電流経路を示し、図5BはP型MOSトランジスタQpのシンボル図における電流経路を示す。
P型MOSトランジスタQpのソースの電圧V2よりしきい電圧以上低い電圧VGをゲートに印加すると、P型MOSトランジスタQpのチャンネルが導通する。この場合、図5の一点鎖線で示すように、P型MOSトランジスタQpのソースからドレイン・バルクへチャンネルを介して電流が流れるため、寄生ダイオードによる電圧降下は生じない。
図1に示す電圧選択回路1では、端子T1〜T3の電圧(VDD,VSIG,VSS)の相対的な高低の関係に応じて、P型MOSトランジスタQ1〜Q3のいずれか1つがオンする。これらの電圧(VDD,VSIG,VSS)の中で最も高い電圧が、オン状態のP型MOSトランジスタを介して端子T4から出力される。そのため、P型MOSトランジスタの寄生ダイオードによる電圧降下は生じない。
そこで次に、端子T1〜T3の電圧(VDD,VSIG,VSS)が種々の相対的関係にある場合のP型MOSトランジスタQ1〜Q3の状態について説明する。
(1)VDD>VSIG>VSSの場合
説明を分かりやすくするため、電源電圧VDD=4V、信号電圧VSIG=2V、グランド電位VSS=0Vとする。MOSトランジスタQ1〜Q3が仮に全てオフしていても、MOSトランジスタQ1〜Q3の寄生ダイオードが導通することによって端子T4の選択電圧VBULKは4Vに近い電圧になるため、全てのMOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクは4Vに近い電圧になっている。
MOSトランジスタQ4は、ゲートに入力される電源電圧VDDが最高電圧(4V)であるためオフする。MOSトランジスタQ4がオフの場合、抵抗R3において電圧降下が発生しないため、MOSトランジスタQ4と抵抗R3との接続ノードにおける電圧出力回路10の出力電圧Vg3は電源電圧VDDとほぼ等しくなる。電圧Vg3が最高電圧(4V)になるため、これをゲートに入力されるMOSトランジスタQ3,Q5,Q6は、いずれもオフする。
MOSトランジスタQ5,Q6が共にオフのため、スイッチ回路20はMOSトランジスタQ1,Q2のゲートと端子T3とを切り離した状態(オフ状態)になる。スイッチ回路20がオフ状態であるため、MOSトランジスタQ1のゲートに接続された抵抗R1には電流が流れず、電圧降下が発生しない。そのため、MOSトランジスタQ1のゲートの電圧Vg1はグランド電位VSS(=0V)とほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ1は、ゲートの電圧Vg1(=0V)がソースの電源電圧VDD(=4V)より低くなるためオンする。
また、スイッチ回路20がオフ状態であるため、MOSトランジスタQ2のゲートに接続された抵抗R2には電流が流れず、電圧降下が発生しない。そのため、MOSトランジスタQ2のゲートの電圧Vg2は電源電圧VDD(=4V)とほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ2は、ゲートの電圧Vg2が最高電圧(4V)になるためオフする。
従って、「VDD>VSIG>VSS」の場合、MOSトランジスタQ1がオン、MOSトランジスタQ2,Q3がオフする。電圧選択回路1の主要部の等価回路は、図6に示す状態となる。図6に示すように、端子T4と端子T1がMOSトランジスタQ1を介して接続されるため、端子T4の選択電圧VBULKは電源電圧VDDとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ1がオンすることによって、寄生ダイオードに電流が流れないため、寄生ダイオードによる電圧降下や電力損失は発生しない。
なお、「VDD=VSIG>VSS」の場合や「VDD>VSIG=VSS」の場合も、上記と同様の動作により、MOSトランジスタQ1がオン、MOSトランジスタQ2,Q3がオフする。すなわち、電源電圧VDDが最高電圧でグランド電位VSSが最低電圧の場合、電圧出力回路10から出力される電圧Vg3は最高電圧(電源電圧VDD)となり、電圧Vg3がMOSトランジスタQ3,Q5,Q6のソースの電圧より低くなることはないため、MOSトランジスタQ3,Q5,Q6はオフする。スイッチ回路20がオフ状態(MOSトランジスタQ5,Q6がオフ)のため、電圧Vg1が最低電圧(グランド電位VSS)となってMOSトランジスタQ1がオンし、電圧Vg2が最高電圧(電源電圧VDD)となってMOSトランジスタQ2がオフする。したがって、「VDD=VSIG>VSS」の場合や「VDD>VSIG=VSS」の場合でも、端子T4の選択電圧VBULKは電源電圧VDDとほぼ等しくなる。
(2)VDD>VSS>VSIGの場合
説明を分かりやすくするため、電源電圧VDD=4V、グランド電位VSS=2V、信号電圧VSIG=0Vとする。MOSトランジスタQ1〜Q3が全てオフしていても、寄生ダイオードの導通によって、全てのMOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクは4Vに近い電圧になっている。
MOSトランジスタQ4は、ゲートに入力される電源電圧VDDが最高電圧(4V)であるためオフする。これにより、電圧出力回路10の出力電圧Vg3は、電源電圧VDDと同じ4Vになる。電圧Vg3が最高電圧(4V)になると、MOSトランジスタQ3,Q5,Q6がオフする。MOSトランジスタQ5,Q6がオフ(スイッチ回路20がオフ)すると、抵抗R1,R2に電流が流れないため、電圧Vg1がグランド電位VSS(=2V)と等しくなり、電圧Vg2が電源電圧VDD(=4V)と等しくなる。これにより、MOSトランジスタQ1がオン、MOSトランジスタQ2がオフする。
従って、「VDD>VSIG>VSS」の場合、MOSトランジスタQ1がオン、MOSトランジスタQ2,Q3がオフする。電圧選択回路1の主要部の等価回路は図6に示す状態となり、端子T4の選択電圧VBULKは電源電圧VDDとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ1がオン状態となって寄生ダイオードに電流が流れないため、寄生ダイオードによる電圧降下や電力損失は発生しない。
(3)VSIG>VDD>VSSの場合
説明を分かりやすくするため、信号電圧VSIG=4V、電源電圧VDD=2V、グランド電位VSS=0Vとする。MOSトランジスタQ1〜Q3が全てオフしていても、寄生ダイオードの導通によって、全てのMOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクは4Vに近い電圧になっている。
MOSトランジスタQ4のソース(高電位側のチャンネル端子)は、抵抗R3を介してゲートに接続されており、そのゲートに電源電圧VDDとして2Vが入力される。MOSトランジスタQ4のゲートの電圧はソースの電圧より低くなることはないため、MOSトランジスタQ4はオフする。MOSトランジスタQ4がオフすると、電圧Vg3は電源電圧VDD=2Vとなる。MOSトランジスタQ3は、ゲートに入力される電圧Vg3(=2V)がソースに入力される信号電圧VSIG(=4V)より低いためオンする。
MOSトランジスタQ7は、ゲートに入力されるグランド電位VSS(=0V)が、ソースに入力される信号電圧VSIG(=4V)より低いためオンする。MOSトランジスタQ5,Q6は、ゲートに入力される電圧Vg3(=2V)が、MOSトランジスタQ7を通じてソースに入力される信号電圧VSIG(=4V)より低いためオンする。すなわち、MOSトランジスタQ5,Q6,Q7が全てオンする。これにより、スイッチ回路20は、MOSトランジスタQ1,Q2のゲートと端子T3とを接続した状態(オン状態)になる。スイッチ回路20がオン状態になると、MOSトランジスタQ1,Q2のゲートには、スイッチ回路20を介して信号電圧VSIG=4Vが入力される。スイッチ回路20のオン抵抗(Q5、Q6,Q7のオン抵抗)が抵抗R1,R2の抵抗値に比べて十分に小さい場合、電圧Vg1,Vg2は信号電圧VSIG(=4V)とほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ1,Q2は、ゲートの電圧Vg1,Vg2が最高電圧(=4V)と等しくなるためオフする。
従って、「VSIG>VDD>VSS」の場合、MOSトランジスタQ3がオン、MOSトランジスタQ1,Q2がオフする。電圧選択回路1の主要部の等価回路は図7に示す状態となる。図7において示すように、端子T3と端子T4がMOSトランジスタQ3を介して接続されるため、端子T4の選択電圧VBULKは信号電圧VSIGとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ3がオン状態となって寄生ダイオードに電流が流れないため、寄生ダイオードによる電圧降下や電力損失は発生しない。
(4)VSIG>VSS>VDDの場合
説明を分かりやすくするため、信号電圧VSIG=4V、グランド電位VSS=2V、電源電圧VDD=0Vとする。MOSトランジスタQ1〜Q3が全てオフしていても、寄生ダイオードの導通によって、全てのMOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクは4Vに近い電圧になっている。
MOSトランジスタQ4は、ゲートに入力される電源電圧VDD(0V)が、ソース(高電位側のチャンネル端子)に入力されるグランド電位VSS(=2V)より低いためオンする。MOSトランジスタQ4がオンすると、MOSトランジスタQ4のオン抵抗が抵抗R3に比べて十分に小さい場合、電圧Vg3はグランド電位VSS(=2V)とほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ3は、ゲートに入力される電圧Vg3(=2V)がソースに入力される信号電圧VSIG(=4V)より低いためオンする。
MOSトランジスタQ7は、ゲートに入力されるグランド電位VSS(=2V)が、ソースに入力される信号電圧VSIG(=4V)より低いためオンする。MOSトランジスタQ5,Q6は、ゲートに入力される電圧Vg3(=2V)が、MOSトランジスタQ7を通じてソースに入力される信号電圧VSIG(=4V)より低いためオンする。すなわち、MOSトランジスタQ5,Q6,Q7が全てオンし、スイッチ回路20はオン状態となる。スイッチ回路20のオン抵抗(Q5、Q6,Q7のオン抵抗)が抵抗R1,R2の抵抗値に比べて十分に小さい場合、MOSトランジスタQ1,Q2のゲートの電圧Vg1,Vg2は信号電圧VSIG(=4V)とほぼ等しくなるため、MOSトランジスタQ1,Q2はオフする。
従って、「VSIG>VSS>VDD」の場合、MOSトランジスタQ3がオン、MOSトランジスタQ1,Q2がオフする。電圧選択回路1の主要部の等価回路は図7に示す状態となり、端子T4の選択電圧VBULKは信号電圧VSIGとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ3がオン状態となって寄生ダイオードに電流が流れないため、寄生ダイオードによる電圧降下や電力損失は発生しない。
(5)VSS>VSIG>VDDの場合
説明を分かりやすくするため、グランド電位VSS=4V、信号電圧VSIG=2V、電源電圧VDD=0Vとする。MOSトランジスタQ1〜Q3が全てオフしていても、寄生ダイオードの導通によって、全てのMOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクは4Vに近い電圧になっている。
MOSトランジスタQ4は、ゲートに入力される電源電圧VDD(=0V)が、ソース(高電位側のチャンネル端子)に入力されるグランド電位VSS(=4V)より低いためオンする。MOSトランジスタQ4がオンすると、MOSトランジスタQ4のオン抵抗が抵抗R3に比べて十分に小さい場合、電圧Vg3はグランド電位VSS(=4V)とほぼ等しくなる。電圧Vg3が最高電圧(4V)になると、MOSトランジスタQ3,Q5,Q6がオフする。MOSトランジスタQ5,Q6がオフ(スイッチ回路20がオフ)すると、抵抗R1,R2に電流が流れないため、電圧Vg1がグランド電位VSS(=4V)と等しくなり、電圧Vg2が電源電圧VDD(=0V)と等しくなる。これにより、MOSトランジスタQ1がオフ、MOSトランジスタQ2がオンする。
従って、「VSS>VSIG>VDD」の場合、MOSトランジスタQ2がオン、MOSトランジスタQ1,Q3がオフする。電圧選択回路1の主要部の等価回路は、図8に示す状態となる。図8に示すように、端子T2と端子T4がMOSトランジスタQ2を介して接続され、選択電圧VBULKはグランド電位VSSとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ2がオン状態となって寄生ダイオードに電流が流れないため、寄生ダイオードの電圧降下は発生しない。
(6)VSS>VDD>VSIGの場合
説明を分かりやすくするため、グランド電位VSS=4V、電源電圧VDD=2V、信号電圧VSIG=0Vとする。MOSトランジスタQ1〜Q3が全てオフしていても、寄生ダイオードの導通によって、全てのMOSトランジスタ(Q1〜Q7)のバルクは4Vに近い電圧になっている。
MOSトランジスタQ4は、ゲートに入力される電源電圧VDD(=2V)が、ソース(高電位側のチャンネル端子)に入力されるグランド電位VSS(=4V)より低いためオンする。MOSトランジスタQ4がオンすると、MOSトランジスタQ4のオン抵抗が抵抗R3に比べて十分に小さい場合、電圧Vg3はグランド電位VSS(=4V)とほぼ等しくなる。電圧Vg3が最高電圧(4V)になると、MOSトランジスタQ3,Q5,Q6がオフする。MOSトランジスタQ5,Q6がオフ(スイッチ回路20がオフ)すると、抵抗R1,R2に電流が流れないため、電圧Vg1がグランド電位VSS(=4V)と等しくなり、電圧Vg2が電源電圧VDD(=2V)と等しくなる。これにより、MOSトランジスタQ1がオフ、MOSトランジスタQ2がオンする。
従って、「VSS>VDD>VSIG」の場合、MOSトランジスタQ2がオン、MOSトランジスタQ1,Q3がオフする。電圧選択回路1の主要部の等価回路は図8に示す状態となり、端子T4の選択電圧VBULKはグランド電位VSSとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ2がオン状態となって寄生ダイオードに電流が流れないため、寄生ダイオードによる電圧降下や電力損失は発生しない。
上述した(1)〜(6)の場合における各MOSトランジスタの状態(オン又はオフ)をまとめると、図9のようになる。図9は、電圧選択回路1の入力電圧(VDD,VSIG,VSS)の相対的な高低関係に対応した各MOSトランジスタ(Q1〜Q7)の状態を表した図である。図9において、「VDD」「VSIG」「VSS」の欄は電圧値[V]を示す。「Q4」「Q7」「Q5,Q6」「Q1」「Q2」「Q3」の欄は、MOSトランジスタの状態(オン又はオフ)を表す。「1」がオン状態を示し、「0」がオフ状態を示す。
以上説明したように、本実施形態に係る電圧選択回路1によれば、電源電圧VDD,グランド電位VSS,信号電圧VSIGの中で電源電圧VDDが最も高い電圧の場合、電圧出力回路10から電圧Vg3として電源電圧VDDが出力される。これにより、電圧Vg3は最高電圧になるため、電圧Vg3をゲートに入力されるMOSトランジスタQ3はオフする。端子T3の信号電圧VSIGが電圧Vg3より低いため、スイッチ回路20はオフ状態となる。スイッチ回路20がオフ状態になると、抵抗R1に電流が流れないため、MOSトランジスタQ1のゲートの電圧Vg1がグランド電位VSSとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ1のゲートに入力される電圧Vg1がソースに入力される電源電圧VDDより低くなるため、MOSトランジスタQ1はオンする。また、スイッチ回路20がオフ状態になると、抵抗R2に電流が流れないため、MOSトランジスタQ2のゲートの電圧Vg2が電源電圧VDDとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ2は、ゲートの電圧Vg2が最高電圧になるためオフする。従って、電源電圧VDDが最高電圧の場合、MOSトランジスタQ1がオン、MOSトランジスタQ2,Q3がオフし、端子T4の選択電圧VBULKは最高電圧である電源電圧VDDとほぼ等しくなる。
また、電源電圧VDD,グランド電位VSS,信号電圧VSIGの中でグランド電位VSSが最も高い電圧の場合、電圧出力回路10から電圧Vg3としてグランド電位VSSが出力される。これにより、電圧Vg3は最高電圧になるため、電圧Vg3をゲートに入力されるMOSトランジスタQ3はオフする。端子T3の信号電圧VSIGが電圧Vg3より低いため、スイッチ回路20はオフ状態となる。スイッチ回路20がオフ状態になると、抵抗R1に電流が流れないため、MOSトランジスタQ1のゲートの電圧Vg1がグランド電位VSSとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ1は、ゲートの電圧Vg1が最高電圧になるためオフする。また、スイッチ回路20がオフ状態になると、抵抗R2に電流が流れないため、MOSトランジスタQ2のゲートの電圧Vg2が電源電圧VDDとほぼ等しくなる。MOSトランジスタQ2のゲートに入力される電圧Vg2がソースに入力されるグランド電位VSSより低くなるため、MOSトランジスタQ2はオンする。従って、グランド電位VSSが最高電圧の場合、MOSトランジスタQ2がオン、MOSトランジスタQ1,Q3がオフし、端子T4の選択電圧VBULKは最高電圧であるグランド電位VSSとほぼ等しくなる。
また、電源電圧VDD,グランド電位VSS,信号電圧VSIGの中で信号電圧VSIGが最も高い電圧の場合、電圧出力回路10から出力される電圧Vg3(電源電圧VDD又はグランド電位VSS)は、信号電圧VSIGより低くなる。MOSトランジスタQ3は、ゲートに入力される電圧Vg3がソースに入力される信号電圧VSIGより低くなるためオンする。またスイッチ回路20は、端子T3の信号電圧VSIGが電圧Vg3より高いためオン状態となる。MOSトランジスタQ1,Q2のゲートには、スイッチ回路20を介して端子T3の信号電圧VSIGが入力される。これにより、MOSトランジスタQ1,Q2のゲート電圧Vg1,Vg2は最高電圧となり、MOSトランジスタQ1,Q2はオフする。従って、信号電圧VSIGが最高電圧の場合、MOSトランジスタQ3がオン、MOSトランジスタQ1,Q2がオフし、端子T4の選択電圧VBULKは最高電圧である信号電圧VSIGとほぼ等しくなる。
このように、本実施形態に係る電圧選択回路1によれば、電源電圧VDD,グランド電位VSS,信号電圧VSIGの中の最高電圧が端子T4から選択電圧VBULKとして出力される。その際、入力側の端子(T1〜T3)と出力側の端子T4とがオン状態のMOSトランジスタ(Q1〜Q3)を通じて接続されるため、MOSトランジスタの寄生ダイオードによる電圧降下を抑えることができる。その結果、比較的低い電圧が入力側の端子(T1〜T3)に入力される場合でも、入力電圧との差の小さい選択電圧VBULKを端子T4から出力することができる。また、端子T4において比較的大きな電流が流れる場合でも、選択電圧VBULKの電圧の低下を抑えることができる。この場合、寄生ダイオードにおいて電力損失がほとんど発生しないため、発熱を小さくすることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図10は、第2の実施形態に係る電圧選択回路1の構成の一例を示す図である。図10に示す電圧選択回路1は、図1に示す電圧選択回路1におけるスイッチ回路20をスイッチ回路20Aに置き換えたものである。図10に示す電圧選択回路1の他の構成は、図1に示す電圧選択回路1と同じである。
スイッチ回路20Aは、スイッチ回路20における1つのMOSトランジスタQ7を2つのMOSトランジスタQ7−1,Q7−2に置き換えたものである。
MOSトランジスタQ7−1とMOSトランジスタQ5は、MOSトランジスタQ1のゲートと端子T3とを接続する経路において直列に設けられている。MOSトランジスタQ7−1は、一方のチャンネル端子が端子T3に接続され、他方のチャンネル端子がMOSトランジスタQ5を介してMOSトランジスタQ1のゲートに接続される。
MOSトランジスタQ7ー2とMOSトランジスタQ6は、MOSトランジスタQ2のゲートと端子T3とを接続する経路において直列に設けられている。MOSトランジスタQ7−2は、一方のチャンネル端子が端子T3に接続され、他方のチャンネル端子がMOSトランジスタQ6を介してMOSトランジスタQ2のゲートに接続される。MOSトランジスタQ7−1及びQ7−2のゲートは端子T2に接続される。
MOSトランジスタQ7−1及びQ7−2のソースには、図1におけるMOSトランジスタQ7と同様に信号電圧VSIGが入力され、MOSトランジスタQ7−1及びQ7−2のゲートには、このMOSトランジスタQ7と同様にグランド電位VSSが入力される。従って、MOSトランジスタQ7−1及びQ7−2は、図1におけるMOSトランジスタQ7と同様の条件でオン又はオフする。また、オン・オフすることによってMOSトランジスタQ1,Q2のゲートと端子T3とを接続したり切り離したりする点において、MOSトランジスタQ7−1及びQ7−2と図1におけるMOSトランジスタQ7の動作は同じである。従って、図10に示す電圧選択回路1は、図1に示す電圧選択回路1と同様に動作し、同様の効果を奏することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図11は、第2の実施形態に係る電圧選択回路1の構成の一例を示す図である。図11に示す電圧選択回路1は、図1に示す電圧選択回路1におけるスイッチ回路20をスイッチ回路20Bに置き換えたものである。図11に示す電圧選択回路1の他の構成は、図1に示す電圧選択回路1と同じである。
スイッチ回路20Bは、P型のMOSトランジスタQ8,Q9,Q10−1,Q10−2を有する。
MOSトランジスタQ8は、本発明における第8MOSトランジスタの一例である。
MOSトランジスタQ9は、本発明における第9MOSトランジスタの一例である。
MOSトランジスタQ10−1,Q10−2は、本発明における第10MOSトランジスタの一例である。
MOSトランジスタQ8とMOSトランジスタQ10−1は、MOSトランジスタQ1のゲートと端子T3とを接続する経路において直列に設けられている。MOSトランジスタQ10−1は、MOSトランジスタQ8を介してMOSトランジスタQ1のゲートと端子T3とを接続する経路に設けられている。すなわち、MOSトランジスタQ10−1の一方のチャンネル端子が端子T3に接続され、他方のチャンネル端子がMOSトランジスタQ8を介してMOSトランジスタQ1のゲートに接続される。
MOSトランジスタQ9とMOSトランジスタQ10−2は、MOSトランジスタQ2のゲートと端子T3とを接続する経路において直列に設けられている。MOSトランジスタQ10−2は、MOSトランジスタQ9を介してMOSトランジスタQ2のゲートと端子T3とを接続する経路に設けられている。すなわち、MOSトランジスタQ10−2の一方のチャンネル端子が端子T3に接続され、他方のチャンネル端子がMOSトランジスタQ9を介してMOSトランジスタQのゲートに接続される。
電源電圧VDDあるいはグランド電位VSSが信号電圧VSIGよりも高い最高電圧の場合、電圧出力回路10の出力電圧Vg3は最高電圧になるため、信号電圧VSIGは電圧Vg3より低くなる。この場合、MOSトランジスタQ10−1,Q10−1は、ゲートの電圧が最高電圧になるためオフする。従って、MOSトランジスタQ1,Q2のゲートと端子T3とが切り離された状態となり、スイッチ回路20Bはオフ状態となる。
他方、信号電圧VSIGが電源電圧VDD及びグランド電位VSSの何れよりも高い最高電圧の場合、信号電圧VSIGは電圧出力回路10の出力電圧Vg3より高くなる。この場合、MOSトランジスタQ10−1,Q10−1のゲートに入力される電圧Vg3がソースに入力される信号電圧VSIGより低くなるため、MOSトランジスタQ10−1,Q10−1はそれぞれオンする。MOSトランジスタQ10−1,Q10−1がオンすると、MOSトランジスタQ8,Q9のソースにはそれぞれ信号電圧VSIGが入力される。MOSトランジスタQ8,Q9も、ゲートに入力されるグランド電位VSSがソースに入力される信号電圧VSIGより低くなるため、それぞれオンする。従って、MOSトランジスタQ8,Q9,Q10−1,Q10−2が何れもオンするため、MOSトランジスタQ1,Q2の各ゲートと端子T3とが接続された状態となり、スイッチ回路20Bはオン状態となる。
以上により、スイッチ回路20Bは、信号電圧VSIGが電圧出力回路10の出力電圧Vg3より低い場合にオフ状態となり、信号電圧VSIGが電圧出力回路10の出力電圧Vg3より高い場合にオン状態となることから、既に説明したスイッチ回路20と同様に動作する。従って、図11に示す電圧選択回路1は図1に示す電圧選択回路1と同様に動作し、同様の効果を奏することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図12は、第4の実施形態に係る電圧選択回路1の構成の一例を示す図である。図12に示す電圧選択回路1は、図11に示す電圧選択回路1におけるスイッチ回路20Bをスイッチ回路20Cに置き換えたものである。図12に示す電圧選択回路1の他の構成は、図11に示す電圧選択回路1と同じである。
スイッチ回路20Cは、スイッチ回路20Bにおける2つのMOSトランジスタQ10−1,Q10−2を1つのMOSトランジスタQ10に置き換えたものである。
MOSトランジスタQ10は、MOSトランジスタQ1のゲートと端子T3を接続する経路及びMOSトランジスタQ2のゲートと端子T3とを接続する経路の共通部分に設けられている。MOSトランジスタQ10の一方のチャンネル端子が端子T3に接続され、他方のチャンネル端子がMOSトランジスタQ8を介してMOSトランジスタQ1のゲートに接続されるとともにMOSトランジスタQ9を介してMOSトランジスタQ2のゲートに接続される。MOSトランジスタQ10のゲートには電圧Vg3が入力される。
MOSトランジスタQ10のソースには、図11におけるMOSトランジスタQ10−1,Q10−2と同様に信号電圧VSIGが入力され、MOSトランジスタQ10のゲートには、MOSトランジスタQ10−1,Q10−2と同様に電圧Vg3が入力される。従って、MOSトランジスタQ10は、図11におけるMOSトランジスタQ10−1,Q10−2と同様の条件でオン又はオフする。また、オン・オフすることによってMOSトランジスタQ1,Q2のゲートと端子T3とを接続したり切り離したりする点において、MOSトランジスタQ10と図11におけるMOSトランジスタQ10−1,Q10−2の動作は同じである。従って、図12に示す電圧選択回路1は、図11に示す電圧選択回路1と同様に動作し、同様の効果を奏することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図13は、第5の係る電圧選択回路1の構成の一例を示す図である。図13に示す電圧選択回路1は、図1に示す電圧選択回路1における抵抗R1をダイオードD1に置換し、抵抗R2をダイオードD2に置換したものである。図13に示す電圧選択回路1の他の構成は、図1に示す電圧選択回路1と同じである。
ダイオードD1のアノードは端子T2に接続され、そのカソードはMOSトランジスタQ1のゲートに接続される。ダイオードD2のアノードは端子T1に接続され、そのカソードはMOSトランジスタQ2のゲートに接続される。このダイオードD1,D2を設けることによって、端子T3からスイッチ回路20を介して端子T1,T2に流れ込む電流を阻止することができる。すなわち、図1に示す電圧選択回路1では、信号電圧VSIGが電源電圧VDDやグランド電位VSSよりも高い場合においてスイッチ回路20がオン状態になると、端子T3からスイッチ回路20及び抵抗R1,R2を介して端子T1,T2に電流が流れ込む。本実施形態に係る電圧選択回路1では、抵抗R1,R2を図13に示すようにダイオードD1,D2に置き換えることによって、端子T3から端子T1,T2へ流れる電流を阻止できるため、端子T3のインピーダンスを高めることができる。
なお、ダイオードD1,D2は、例えば図14において示すように、ダイオード接続されたMOSトランジスタに置き換えることも可能である。図14の例では、ダイオードD1,D2の代わりにP型のMOSトランジスタQ21,Q22が設けられている。MOSトランジスタQ21は、そのソースが端子T2に接続され、そのドレインとゲートがMOSトランジスタQ1のゲートに接続される。MOSトランジスタQ22は、そのソースが端子T1に接続され、そのドレインとゲートがMOSトランジスタQ2のゲートに接続される。MOSトランジスタQ21,Q22は、いずれもドレイン・ゲートがソースに比べて高電位の場合にオフ状態となるため、端子T3からスイッチ回路20を介して端子T1,T2に流れ込む電流を阻止することができる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図15は、第6の実施形態に係る電圧選択回路1の構成の一例を示す図である。図15に示す電圧選択回路1は、図1と同様な構成を有するとともに、N型のMOSトランジスタQ11及びQ12を有する。
MOSトランジスタQ11は、本発明における第11MOSトランジスタの一例である。MOSトランジスタQ12は、本発明における第12MOSトランジスタの一例である。
MOSトランジスタQ11は、抵抗R1と端子T2とを接続する経路に設けられており、そのゲートが端子T1に接続され、そのバルクが端子T2に接続される。MOSトランジスタQ12は、抵抗R2と端子T2とを接続する経路に設けられており、そのゲートが端子T2に接続され、そのバルクが端子T1に接続される。
電源電圧VDDが最高電圧の場合、電源電圧VDDがグランド電位VSSより高くなるため、MOSトランジスタQ11がオン状態、MOSトランジスタQ12がオフ状態になる。この場合、MOSトランジスタQ1のゲートには、抵抗R1とMOSトランジスタQ11のチャンネルを介してグランド電位VSSが入力され、MOSトランジスタQ2のゲートには、抵抗R2とMOSトランジスタQ12の寄生ダイオードを介して電源電圧VDDが入力される。そのため、MOSトランジスタQ1がオン状態、MOSトランジスタQ2がオフ状態となり、図1に示す電圧選択回路1と同様の動作が実現される。
グランド電位VSSが最高電圧の場合、グランド電位VSSが電源電圧VDDより高くなるため、MOSトランジスタQ11がオフ状態、MOSトランジスタQ12がオン状態になる。この場合、MOSトランジスタQ1のゲートには、抵抗R1とMOSトランジスタQ11の寄生ダイオードを介してグランド電位VSSが入力され、MOSトランジスタQ2のゲートには、抵抗R2とMOSトランジスタQ12のチャンネルを介して電源電圧VDDが入力される。そのため、MOSトランジスタQ1がオフ状態、MOSトランジスタQ2がオン状態となり、この場合も図1に示す電圧選択回路1と同様の動作が実現される。
信号電圧VSIGが最高電圧の場合、電源電圧VDDがグランド電位VSSより高ければMOSトランジスタQ12がオフ状態になるため、端子T3からスイッチ回路20及び抵抗R2を介して端子T1に流れ込む電流を阻止することができる。逆に、グランド電位VSSが電源電圧VDDより高ければMOSトランジスタQ11がオフ状態になるため、端子T3からスイッチ回路20及び抵抗R1を介して端子T2に流れ込む電流を阻止することができる。更に、電源電圧VDDとグランド電位VSSとの電圧差がMOSトランジスタQ11,Q12のしきい電圧より小さい場合には、MOSトランジスタQ11,Q12の両方がオフ状態になるため、端子T3から端子T1,T2に流れ込む電流を両方とも阻止することができる。
このように、本実施形態に係る電圧選択回路1によれば、信号電圧VSIGが最高電圧の場合に端子T3から端子T1,T2へ流れる電流の少なくとも一部を阻止できるため、端子T3のインピーダンスを高めることができる。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図16は、第7の実施形態に係る電圧選択回路1の構成の一例を示す図である。図16に示す電圧選択回路1は、図1に示す電圧選択回路1と同様の構成を有するとともに、ゲート電圧制御回路31,32を有する。ゲート電圧制御回路31は、P型のMOSトランジスタQ13と抵抗R4を含む。ゲート電圧制御回路32は、P型のMOSトランジスタQ14と抵抗R5を含む。
ゲート電圧制御回路31は、本発明における第1ゲート電圧制御回路の一例である。
MOSトランジスタQ13は、本発明における第13MOSトランジスタの一例である。
抵抗R4は、本発明における第4抵抗の一例である。
ゲート電圧制御回路32は、本発明における第2ゲート電圧制御回路の一例である。
MOSトランジスタQ14は、本発明における第14MOSトランジスタの一例である。
抵抗R5は、本発明における第5抵抗の一例である。
MOSトランジスタQ13は、MOSトランジスタQ11のゲートと端子T1とを接続する経路に設けられており、そのゲートが端子T3に接続され、そのバルクが端子T4に接続される。抵抗R4は、MOSトランジスタQ11のゲートと端子T2との間に接続される。
MOSトランジスタQ14は、MOSトランジスタQ12のゲートと端子T2とを接続する経路に設けられており、そのゲートが端子T3に接続され、そのバルクが端子T4に接続される。抵抗R5は、MOSトランジスタQ12のゲートと端子T1との間に接続される。
信号電圧VSIGが最高電圧の場合、MOSトランジスタQ13,Q14のゲートには最高電圧が入力されるため、MOSトランジスタQ13,Q14はそれぞれオフ状態となる。この場合、抵抗R4に電流が流れず、MOSトランジスタQ11のゲートとソースの電位がほぼ等しくなるため、MOSトランジスタQ11はオフ状態となる。また、抵抗R5に電流が流れず、MOSトランジスタQ12のゲートとソースの電位がほぼ等しくなるため、MOSトランジスタQ12もオフ状態となる。従って、信号電圧VSIGが最高電圧の場合、端子T3からスイッチ回路20及び抵抗R1,R2を介して端子T1,T2に流れ込む電流は、オフ状態のMOSトランジスタQ11,Q12によって阻止される。
電源電圧VDDが最高電圧の場合、電源電圧VDDと信号電圧VSIGとの電圧差がMOSトランジスタQ13,Q14のしきい電圧に比べて十分に大きいとすると、MOSトランジスタQ13は線形領域で動作し、MOSトランジスタQ14は線形領域若しくは飽和領域で動作する。
MOSトランジスタQ13が線形領域で動作すると、MOSトランジスタQ11のゲートにはMOSトランジスタQ13を介して最高電圧(VDD)が入力されるため、MOSトランジスタQ11がオンする。MOSトランジスタQ11がオンすると、MOSトランジスタQ1のゲートには抵抗R1を介してグランド電位VSSが入力されるため、MOSトランジスタQ1がオンする。
また、MOSトランジスタQ14が線形領域若しくは飽和領域で動作すると、MOSトランジスタQ12のゲートがソースより低電位になるため、MOSトランジスタQ12がオフする。この場合、MOSトランジスタQ2のゲートには、MOSトランジスタQ12の寄生ダイオードと抵抗R2を介して最高電圧(VDD)が入力されるため、MOSトランジスタQ2がオフする。
従って、電源電圧VDDが最高電圧の場合には、MOSトランジスタQ1がオン、MOSトランジスタQ2がオフするため、図1に示す電圧選択回路1と同様の動作が実現される。
グランド電位VSSが最高電圧の場合、グランド電位VSSと信号電圧VSIGとの電圧差がMOSトランジスタQ13,Q14のしきい電圧に比べて十分に大きいとすると、MOSトランジスタQ13は線形領域若しくは飽和領域で動作し、MOSトランジスタQ14は線形領域で動作する。
MOSトランジスタQ13が線形領域若しくは飽和領域で動作すると、MOSトランジスタQ11のゲートがソースより低電位になるため、MOSトランジスタQ11がオフする。この場合、MOSトランジスタQ1のゲートには、MOSトランジスタQ11の寄生ダイオードと抵抗R1を介して最高電圧(VSS)が入力されるため、MOSトランジスタQ1がオフする。
また、MOSトランジスタQ14が線形領域で動作すると、MOSトランジスタQ12のゲートにMOSトランジスタQ14を介して最高電圧(VSS)が入力されるため、MOSトランジスタQ12がオンする。MOSトランジスタQ12がオンすると、MOSトランジスタQ2のゲートに抵抗R2を介して電源電圧VDDが入力されるため、MOSトランジスタQ2がオンする。
従って、グランド電位VSSが最高電圧の場合には、MOSトランジスタQ1がオフ、MOSトランジスタQ2がオンするため、図1に示す電圧選択回路1と同様の動作が実現される。
以上説明したように、本実施形態に係る電圧選択回路1によれば、信号電圧VSIGが最高電圧の場合、MOSトランジスタQ11,Q12がオフ状態となるようにそれぞれのゲート電圧が制御される。そのため、端子T3からスイッチ回路20及び抵抗R1,R2を介して端子T1,T2に流れ込む電流を阻止することができ、端子T3のインピーダンスを高めることができる。
<第8の実施形態>
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
本実施形態は、上述した実施形態に係る電圧選択回路1を用いることによって誤接続等による過電流を防止した半導体集積回路装置に関するものである。
図17は、第8の実施形態に係る半導体集積回路装置3の構成の一例を示す図である。図17に示す半導体集積回路装置3は、電源電圧VDDの電源ラインに接続される端子T31と、グランド電位VSSの電源ラインに接続される端子T32と、信号ラインに接続される端子T33を有する。これらの端子T31〜T33は、外部の装置4の対応する端子T41〜T43に正しく接続されるべきであるが、図17の例では、誤った端子に接続されている。
半導体集積回路装置3は、図17に示すような誤接続をされた場合でも回路内部に過電流が流れないようにするため、上述した実施形態に係る電圧選択回路1を備えている。電圧選択回路1の端子T1に電源電圧VDDが入力され、端子T3に信号電圧VSIGが入力され、端子T2にグランド電位VSSが入力される。回路を構成する各P型MOSトランジスタ(Q31,Q33,Q34)のバルクには、電圧選択回路1から出力される選択電圧VBULKが印加される。これにより、端子T31〜T33においてどのような電圧が印加されても、P型MOSトランジスタのバルクが常に最高電位となるため、P型MOSトランジスタのバルクとチャンネル端子との間に存在する寄生ダイオードに過電流が流れることを確実に防止できる。
なお、図17の例において、信号ラインに接続される端子T33の出力回路(P型のMOSトランジスタQ31)はオープンドレイン型の回路となっており、端子T33をローレベルへ駆動するためのトランジスタを持っていない。その代わりとして、信号を入力する側の装置4には、MOSトランジスタQ31がオフの場合において入力信号レベルをローレベルに低下させることができるように、端子T43と端子T42の間に入力抵抗R41が設けられている。この入力抵抗R41が信号入力側の装置4に設けられていない場合には、例えば図18において示すように、外付けのNPN型トランジスタQ37を設けてもよい。
図18の例において、半導体集積回路装置3は回路基板5に実装されており、半導体集積回路装置3のT31,T32,T33が回路基板5の端子T51,T52,T53にそれぞれ接続され、この端子T51,T52,T53がケーブルハーネス等を介して外部の装置4の端子(T41〜T43)に接続される。端子T51〜T53は、外部の装置4の対応する端子T41〜T43に正しく接続されるべきであるが、図18の例では、誤った端子に接続されている。外付けのNPN型トランジスタQ37は、そのコレクタが端子33に接続され、そのエミッタが端子T32に接続され、そのベースが端子T34に接続される。端子T34は、半導体集積回路装置3のMOSトランジスタQ31のゲートに接続されており、インバータ回路INV1(Q33,Q34)からハイレベル又はローレベルの信号が供給される。インバータ回路INV1の出力がハイレベルの場合に、MOSトランジスタQ31がオフ状態、NPN型トランジスタQ37がオン状態となって、入力抵抗R41を設けなくても端子T33の電圧はローレベルとなる。
端子T33をローレベルへ駆動するためのトランジスタとして半導体集積回路装置3の内部のN型MOSトランジスタを用いると、端子T33にグランド電位VSSより低い電圧が印加された場合に、N型MOSトランジスタのバルクの寄生ダイオードを通じて、端子T32から端子T33に電流が流れてしまう。図18に示す回路では、端子T33をローレベルへ駆動するためのトランジスタとして外付けのNPN型トランジスタQ37を用いているため、端子T33にグランド電位VSSより低い電圧が印加されても、半導体集積回路装置3の内部に過電流が流れることはない。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
例えば、図1,図10〜図16に示す電圧選択回路1の電圧出力回路10において、端子T1に抵抗R3が接続され、端子T2にMOSトランジスタQ4が接続されているが、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の実施形態では、図19において示すように、端子T2に抵抗R3が接続され、端子T1にMOSトランジスタQ4が接続されてもよい。すなわち、端子T1と端子T2の間において抵抗R3とMOSトランジスタQ4とを直列に接続する順序は任意でよい。ただし、MOSトランジスタQ4のゲートは、端子T1又は端子T2に接続された抵抗R3の一方の端子に接続される。図19に示す電圧出力回路10Aにおいても、図1等に示す電圧出力回路10と同様に、電源電圧VDD又はグランド電位VSSの何れか高い方の電圧が抵抗R3とMOSトランジスタQ4との接続ノードから電圧Vg3として出力される。
図1,図10,図13〜図16に示す電圧選択回路1では、MOSトランジスタQ7(Q7−1,Q7−2)のゲートを端子T2に接続しているが、本発明の他の実施形態では、このゲートを端子T1に接続してもよい。
また、図11,図12に示す電圧選択回路1では、MOSトランジスタQ8,Q9のゲートを端子T2に接続しているが、本発明の他の実施形態では、このゲートを端子T1に接続してもよい。
第5の実施形態に係る図13,図14に示す電圧選択回路1では、図1に示す電圧選択回路1における抵抗R1,R2をそれぞれダイオードやMOSトランジスタに置き換える例を挙げているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、他の実施形態に係る電圧選択回路1(図10〜図12,図15,図16など)においても、抵抗R1,R2をダイオードやMOSトランジスタに置き換えることが可能である。また、抵抗R1,R2と直列にダイオードやMOSトランジスタを設けてもよい。
上述した実施形態には、MOSトランジスタのゲートを他の回路上のノード(入力端子,出力端子など)に直接接続する箇所が存在するが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、ESD(electrostatic discharge)等の影響を考慮して、MOSトランジスタのゲートと回路上のノードとの間に抵抗などの素子を挿入してもよい。
上述した実施形態では、3つの入力電圧(VDD,VSS,VSIG)の中で最も高い電圧を選択電圧VBULKとして出力する電圧選択回路1の例が挙げられているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明の他の実施形態では、例えば図20において示すように、3つの入力電圧(VDD,VSS,VSIG)の中で最も低い電圧を選択電圧VBULKとして出力する電圧選択回路2を構成することも可能である。
図20に示す電圧選択回路2は、図1に示す電圧選択回路1におけるP型MOSトランジスタ(Q1〜Q7)を、それぞれN型MOSトランジスタ(Qn1〜Qn7)に置き換えたものである。すなわち、図20に示す電圧選択回路2は、電源電圧VDDを入力する端子T1と、グランド電位VSSを入力する端子T2と、信号電圧VSIGを入力する端子T3と、選択電圧VBULKを出力する端子T4と、N型のMOSトランジスタQn1,Qn2,Qn3と、抵抗R1,R2と、電圧出力回路11と、スイッチ回路21を有する。電圧出力回路11は、N型のMOSトランジスタQn4と抵抗R3を含む。スイッチ回路21は、N型のMOSトランジスタQn5,Qn6,Qn7を含む。
電圧出力回路11は、電源電圧VDD及びグランド電位VSSの何れか低い方の電圧を電圧Vg3としてMOSトランジスタQn3のゲートに出力する。
また、スイッチ回路21は、信号電圧VSIGが電圧出力回路11の電圧Vg3より低い場合、端子T3をMOSトランジスタQn1及びMOSトランジスタQn2のゲートにそれぞれ接続し、信号電圧VSIGが電圧出力回路10の電圧Vg3より高い場合、端子T3をMOSトランジスタQn1及びMOSトランジスタQn2のゲートからそれぞれ切り離す。
図21は、図20に示す電圧選択回路2の主要部の等価回路を示す図である。また、図22は、図20に示す電圧選択回路2を用いた半導体集積回路装置3の構成の一例を示す図である。図20に示す半導体集積回路装置3では、電圧選択回路2の端子T1に電源電圧VDDが入力され、端子T2に信号電圧VSIGが入力され、端子T3にグランド電位VSSが入力される。回路を構成する各N型MOSトランジスタ(Q32,Q35,Q36)のバルクには、電圧選択回路2から出力される選択電圧VBULKが印加される。これにより、端子T31〜T33においてどのような電圧が印加されても、N型MOSトランジスタのバルクが常に最低電位となるため、N型MOSトランジスタのバルクとチャンネル端子との間に存在する寄生ダイオードに過電流が流れることを確実に防止できる。
1,2…電圧選択回路、3…半導体集積回路装置、5…回路基板、10,11…電圧出力回路、20,21…スイッチ回路、Q1〜Q10,Q13,Q14,Q21,Q22,Q31,Q33,Q34,Q41…P型MOSトランジスタ、Qn1〜Qn7,Q11,Q12,Q32,Q35,Q36,Q42…N型MOSトランジスタ、R1〜R5,R31,R41…抵抗、T1〜T4…端子

Claims (11)

  1. 複数の電圧の中から最も高い電圧を選択する電圧選択回路であって、
    第1電圧を入力する第1端子と、
    第2電圧を入力する第2端子と、
    第3電圧を入力する第3端子と、
    前記第1電圧、前記第2電圧及び前記第3電圧の中で最も高い電圧を出力する第4端子と、
    前記第1端子と前記第4端子との間に接続されたP型の第1MOSトランジスタと、
    前記第2端子と前記第4端子との間に接続されたP型の第2MOSトランジスタと、
    前記第3端子と前記第4端子との間に接続されたP型の第3MOSトランジスタと、
    前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第2端子との間に接続された第1抵抗と、
    前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第1端子との間に接続された第2抵抗と、
    前記第1電圧及び前記第2電圧のいずれか高い方の電圧を前記第3MOSトランジスタのゲートに出力する電圧出力回路と、
    前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より高い場合、前記第3端子を前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタのゲートにそれぞれ接続するスイッチ回路とを有し、
    第1MOSトランジスタ、前記第2MOSトランジスタ、前記第3MOSトランジスタ、前記電圧出力回路に含まれるP型MOSトランジスタ、並びに、前記スイッチ回路に含まれるP型MOSトランジスタは、前記第4端子にバルクが接続される
    ことを特徴とする電圧選択回路。
  2. 前記電圧出力回路は、前記第1端子と前記第2端子との間に直列に接続されたP型の第4MOSトランジスタと第3抵抗とを含み、
    前記第4MOSトランジスタのゲートは、前記第1端子若しくは前記第2端子に接続された前記第3抵抗の一方の端子に接続され
    前記第4MOSトランジスタと前記第3抵抗との接続ノードにおいて前記第1電圧及び前記第2電圧のいずれか高い方の電圧を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電圧選択回路。
  3. 前記スイッチ回路は、
    前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートに前記電圧出力回路の出力電圧が印加されるP型の第5MOSトランジスタと、
    前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートに前記電圧出力回路の出力電圧が印加されるP型の第6MOSトランジスタとを含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電圧選択回路。
  4. 前記スイッチ回路は、前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路、及び、前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子若しくは前記第2端子に接続された少なくとも1つのP型の第7MOSトランジスタを含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の電圧選択回路。
  5. 前記スイッチ回路は、
    前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子若しくは前記第2端子に接続されたP型の第8MOSトランジスタと、
    前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子若しくは前記第2端子に接続されたP型の第9MOSトランジスタと、
    前記第8MOSトランジスタを介して前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路、及び、前記第9MOSトランジスタを介して前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第3端子とを接続する経路に設けられ、ゲートに前記電圧出力回路の出力電圧が印加される少なくとも1つのP型の第10MOSトランジスタとを含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電圧選択回路。
  6. 前記第1抵抗及び前記第2抵抗の少なくとも一方が、前記第3端子から前記スイッチ回路を介して流入する電流を阻止するダイオード若しくはMOSトランジスタに置き換えられた、
    又は、
    前記第1抵抗及び前記第2抵抗の少なくとも一方と直列に前記ダイオード若しくは前記MOSトランジスタが設けられた
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電圧選択回路。
  7. 前記第1抵抗と前記第2端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第1端子に接続され、バルクが前記第2端子に接続されたN型の第11MOSトランジスタ、
    及び、
    前記第2抵抗と前記第1端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第2端子に接続され、バルクが前記第1端子に接続されたN型の第12MOSトランジスタ
    の少なくとも一方を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電圧選択回路。
  8. 前記第11MOSトランジスタのゲートと前記第1端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第3端子に接続され、バルクが前記第4端子に接続されたP型の第13MOSトランジスタと、前記第11MOSトランジスタのゲートと前記第2端子との間に接続された第4抵抗とを含んだ第1ゲート電圧制御回路、
    及び、
    前記第12MOSトランジスタのゲートと前記第2端子とを接続する経路に設けられ、ゲートが前記第3端子に接続され、バルクが前記第4端子に接続されたP型の第14MOSトランジスタと、前記第12MOSトランジスタのゲートと前記第1端子との間に接続された第5抵抗とを含んだ第2ゲート電圧制御回路
    の少なくとも一方を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の電圧選択回路。
  9. 複数の電圧の中から最も低い電圧を選択する電圧選択回路であって、
    第1電圧を入力する第1端子と、
    第2電圧を入力する第2端子と、
    第3電圧を入力する第3端子と、
    前記第1電圧、前記第2電圧及び前記第3電圧の中で最も低い電圧を出力する第4端子と、
    前記第1端子と前記第4端子との間に接続されたN型の第1MOSトランジスタと、
    前記第2端子と前記第4端子との間に接続されたN型の第2MOSトランジスタと、
    前記第3端子と前記第4端子との間に接続されたN型の第3MOSトランジスタと、
    前記第1MOSトランジスタのゲートと前記第2端子との間に接続された第1抵抗と、
    前記第2MOSトランジスタのゲートと前記第1端子との間に接続された第2抵抗と、
    前記第1電圧及び前記第2電圧のいずれか低い方の電圧を前記第3MOSトランジスタのゲートに出力する電圧出力回路と、
    前記第3電圧が前記電圧出力回路の出力電圧より低い場合、前記第3端子を前記第1MOSトランジスタ及び前記第2MOSトランジスタのゲートにそれぞれ接続するスイッチ回路とを有し、
    第1MOSトランジスタ、前記第2MOSトランジスタ、前記第3MOSトランジスタ、前記電圧出力回路に含まれるN型MOSトランジスタ、並びに、前記スイッチ回路に含まれるN型MOSトランジスタは、前記第4端子にバルクが接続される
    ことを特徴とする電圧選択回路。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一つに記載の電圧選択回路を含み、
    前記第1端子において電源電圧を入力し、
    前記第2端子がグランド電位に接続され、
    前記第3端子において信号を出力又は入力し、
    回路を構成するP型MOSトランジスタの少なくとも一部は、前記電圧選択回路の前記第4端子にバルクが接続される
    ことを特徴とする半導体集積回路装置。
  11. 請求項9に記載の電圧選択回路を含み、
    前記第1端子において電源電圧を入力し、
    前記第2端子がグランド電位に接続され、
    前記第3端子において信号を出力又は入力し、
    回路を構成するN型MOSトランジスタの少なくとも一部は、前記電圧選択回路の前記第4端子にバルクが接続される
    ことを特徴とする半導体集積回路装置。
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