JP6156427B2 - 積層塗膜及び塗装物 - Google Patents
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Description
図3に示すように本実施形態の自動車の車体(鋼板)11の表面に設けられた積層塗膜12は、着色下地層14、光輝性層15及び透明クリヤ層16を順に積層してなる。車体11の表面にはカチオン電着塗装によって電着塗膜(下塗り)13が形成され、電着塗膜13の上に上記積層塗膜12が設けられている。この積層塗膜12において、着色下地層14は中塗りに相当し、光輝性層15及び透明クリヤ層16は上塗りに相当する。
次に着色フレーク22について説明する。以下に説明する「露出型着色フレーク」及び「混在型着色フレーク」のうちの前者は参考形態に係る着色フレークであり、後者が本発明の実施形態に係る着色フレークである。
図4及び図5に着色フレーク22の一例として着色フレーク22Aを示す。この着色フレーク22Aは、光輝性フレークとしてのアルミフレーク25の表面に、粒状着色材(顔料)26が散らばって付着し、アルミフレーク25が部分的に露出したものであり、着色材26が付着したアルミフレーク全体が樹脂コート層27で覆われている。この着色フレーク22Aはアルミフレークが部分的に露出しているから、これを便宜上「露出型着色フレーク」という。この露出型着色フレーク22Aは例えば次の浸漬法や蒸着法によって製造することができる。
着色材、シランカップリング剤及び溶剤を混合し、ボールミルによる分散処理を行なう。その中にアルミフレークのペースト及び溶剤を添加し、さらにボールミルによる分散処理を行なう。得られたスラリーに溶剤を加えて分散用ホールを除き、そのまま放置することにより、着色材が付着したアルミフレークを沈澱させ、溶剤を除去する。
これは、粉体流動化装置及び抵抗加熱装置を備えた真空容器内において、アルミフレークを流動化させながら、着色材を蒸発させてアルミフレークに付着せしめる方法である。粉体流動化装置としては、例えば、バレル型回転式真空チャンバーを備えた回転式流動化装置を使用する。抵抗加熱装置は、例えば、直流電源、一対の銅電極及びステンレス網の抵抗体から構成し、銅電極は直流電源から真空チャンバー内部に引き込まれた電線に接続する。ステンレス網の抵抗体は、真空チャンバーの中央に位置するように、銅電極にボルトで固定する。
図6及び図7に着色フレーク22の別の例として着色フレーク22Bを示す。この着色フレーク22Bは、アルミフレーク25の表面が可視光線の全光線透過率の相違する2種類の粒状着色材28,29によって覆われ、さらに、着色材28,29が付着したアルミフレーク全体が樹脂コート層27で覆われたものである。全光線透過率が相違する2種類の着色材28,29はアルミフレーク25の表面に斑になって付着している。この着色フレーク22Bは複数種の着色材が混在しているから、これを便宜上「混在型着色フレーク」という。
露出型着色フレークに関し、アルミフレークの露出面積率及び着色材粒径が光線反射率に及ぼす影響を調べた。光線反射率は、着色フレークの表面の垂線を基準とする入射角度10゜での正反射率(反射角度10゜)であり、入射光の波長は630nmとした。
着色材として、平均粒径が200nmのカーボンブラックと、平均粒径が400nmのカーボンブラックの2種類を準備し、光輝性フレークとしてアルミフレークを準備し、露出面積率が異なる複数種の露出型着色フレークを作成した。それらの露出型着色フレークを用いて基板上に光輝性層を形成し、その上に透明クリヤ層を形成した複数のサンプルを作成した。光輝性層は、着色フレークを分散させたアクリル系ベース塗料をスプレー塗装することによって形成した。着色フレークは光輝性層表面と略平行に配向するようにし、且つ基板が個々の着色フレークの間から露出しないようにした。透明クリヤ層はアクリル系クリヤ塗料のスプレー塗装によって形成した。
測定結果を図11に示す。平均粒径が200nmのケース及び400nmのケースのいずれも、露出面積率が零から大きくなるに従ってFI値が大きくなり、露出面積率50%〜60%付近でFI値がピークになった後は露出面積率が大きくなるに従ってFI値が低下するという傾向になった。
2種の着色材混在型着色フレークに関し、全光線透過率が高い着色材の面積率(アルミフレークの表面積に占める当該着色材の面積率)及び当該2種の着色材の粒径が光線反射率に及ぼす影響を調べた。光線反射率の測定条件は先の露出型着色フレークの場合と同じである。
着色材として、各々平均粒径が200nmのカーボンブラック及びアニリンブラックと、各々平均粒径が400nmのカーボンブラック及びアニリンブラックを準備し、光輝性フレークとしてアルミフレークを準備し、着色材の平均粒径及びアニリンブラックの面積率が異なる複数種のカーボンブラック・アニリンブラック混在型着色フレークを作成した。それらの露出型着色フレークを用いて基板上に光輝性層を形成し、その上に透明クリヤ層を形成した複数のサンプルを作成した。光輝性層は、着色フレークを分散させたアクリル系ベース塗料をスプレー塗装することによって形成した。着色フレークは光輝性層表面と略平行に配向するようにし、且つ基板が個々の着色フレークの間から露出しないようにした。透明クリヤ層はアクリル系クリヤ塗料のスプレー塗装によって形成した。
12 積層塗膜
13 電着塗膜
14 着色下地層
15 光輝性層
16 透明クリヤ層
21 顔料
22 着色フレーク
22A 着色フレーク
22B 着色フレーク
25 アルミフレーク(光輝性フレーク)
26 着色材
27 樹脂コート層
28 着色材(全光線透過率が低い)
29 着色材(全光線透過率が高い)
Claims (9)
- 光輝材を含有する光輝性層を備えた積層塗膜であって、
上記光輝性層は、上記光輝材として、光輝性フレークの表面が可視光線の全光線透過率の相違する複数種の着色材によって覆われた着色フレークを含有し、
上記全光線透過率が相違する複数種の着色材は上記光輝性フレークの表面に斑になって付着していることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項1において、
上記着色材として、全光線透過率が相違する2種の着色材を備え、
上記着色フレークにおける上記全光線透過率が高い着色材の面積率が25%以上80%以下であることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項1又は請求項2において、
上記着色材は、粒状であって、その平均粒子径が300nm以下であることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
上記光輝性フレークがアルミフレークであることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
上記着色材はマンセル明度が5以下である濃色系であることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項5において、
上記着色材が黒色系であることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
上記光輝性層が上記着色材と同色系の着色下地層の上に積層されており、
上記同色系とは、無彩色の場合は、比較対象色のマンセル値での明度差が5.0以下であることであり、有彩色の場合は、マンセル色相環を100分割して比較対象色の一方の色相を基準(0位置)とし、左廻り+50、右廻り−50で表示したとき、比較対象色の他方の色相が±10の色相範囲にあることであることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか一において、
上記光輝性層の上に透明クリヤ層が直接積層されていることを特徴とする積層塗膜。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか一に記載された積層塗膜を備えていることを特徴とする塗装物。
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