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JP6111984B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体装置に関し、特に、SiC系のパワー半導体素子を搭載した半導体装置に関する。
図18は、従来のパワー半導体モジュール500の要部断面図である。このパワー半導体モジュール500は、放熱ベース51と、放熱ベース51にはんだ52で固着されるDCB(Direct Copper Bonding)基板53と、DCB基板53の表側の導体バターン54に半田52で固着されるIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)チップ55およびFWD(フリーホイールダイオード)チップ56を備える。表側の導体パターン54に固着する外部導出端子57と、放熱ベース51に接着される樹脂ケース58と、IGBTチップ55、FWDチップ56、表側の導体パターン54および外部導出端子57を接続するボンディングワイヤ59を備える。樹脂ケース58内を充填するシリコーンゲルなどの封止材60と、樹脂ケース58上部を覆う蓋61を備える。尚、DCB基板53はセラミック絶縁板53aと、このセラミック絶縁板53aの裏側に配置される裏面の導電板53bと、表側に配置される表側の導体パターン54で構成される。
また、IGBTチップ55の図示しないゲートパットおよびエミッタパットはボンディングワイヤ59を介してゲートの外部導出端子57およびエミッタの外部導出端子57にそれぞれ接続する。コレクタは表側の導体パターン53bを介してコレクタの外部導出端子57に接続する。また、IGBTチップ55とFWDチップ56は逆並列接続され、それらが直列接続されて樹脂ケース58に収納されている。
つぎに、図18のパワー半導体モジュール500を搭載した3相インバータについて説明する。ここではスイッチング素子としてMOSFET(M1〜M6)を例に挙げた。
図19は、3相インバータの回路図である。上アームのMOSFET(M1〜M3)と還流ダイオード(D1〜D3)はそれぞれ逆並列接続し、下アームのMOSFET(M4〜M6)と還流ダイオード(D4〜D6)はそれぞれ逆並列接続する。
また、上アームと下アームのM1とM2、M3とM4,M5とM6はそれぞれ直列接続し、その接続点aがインバータの出力OUTとなりモータMに接続する。U相、V相、W相の上アームのスイッチング素子M1,M3,M5の高電位側(例えば、ドレイン)はそれぞれP端子に接続し、P端子は直流電源Eの高電位側端子に接続する。U相、V相、W相の下アームのM2,M4,M6の低電位側(例えば、MOSFETのソース)はそれぞれN端子に接続し、N端子は直流電源Eの低電位側端子に接続する。
このインバータ回路において、M1〜M6が、例えば20kHzの周波数でオン・オフを繰り返し、オン期間、オフ期間を変化させることで、負荷のモータMへ電力が供給される。
図20と図21および図22は、図19のインバータ回路の動作を説明する図であり、図20と図21は電流の流れを説明する図、図22は動作波形を説明する図である。。
図20(a)において、M1およびM4,M6を同時にオンさせる。直流電源EからP端子を通り、M1,モータM、M4,M6を通ってN端子へ電流が流れて、モータMへ電力が供給される。
つぎに、図20(b)において、M1をオフさせる。モータMに流れている電流IMはM4,M6,D2を通りモータMに戻る還流電流となる。この還流電流は還流ダイオードD2の順電流Ifとなる。
図21(c)において、再度、M1をオンすると、M1に電流IMOSが流れ、このIMOSはD2の順電流Ifを打ち消し、逆回復電流IrrとなってN端子へ流れて、D2をオフ(逆回復)させる。
D2の逆回復電流Irrがピークになる時点(逆回復電流のピーク値Icp)から、D2に逆回復電圧Vrrが印加され、このD2の逆回復電圧VrrがM2のドレイン・ソースに順電圧VDとして印加される。
つぎに、図21(d)において、前記の逆回復電流Irrが流れ終わった段階で、U端子を経由してモータMへ電流IMが流れて、モータMに流れた電流IMはV端子に接続するM4、W端子に接続するM6を経由してN端子へ流れる。これらの一連の動作を繰り返して、モータMへ電力が供給される。
図22は、M1がオン、オフしたときのM1,D2の電圧電流波形図であり、同図(a)は、M1がオンしたときの電流IMOSと電圧VDの波形図である。同図(b)は、M1がオフしたときの、M1の電流IMOS(モータ電流IM)、電圧VD、D2の電流If(IM)の波形図である。同図(c)はM1が再度オンしたときの、M1のターンオン電流Ion、M1に流れる電流IMOS,D2の順電流If,逆回復電流Irr,逆回復電流のピークIcp,逆回復電圧Vrr,逆回復電圧のピークVrpなどの波形図である。
同図(a)において、M1がオンすると、M1に電流IMOSが流れ、この電流がモータMに流れれる電流IMとなり、M4,M6を通ってN端子へ流れて行く。
同図(b)において、M1がオフすると、IMOS、IMが減少し、M1にVDが印加される。モータMに流れている電流IMはD2の順電流Ifとして流れて、モータMに戻る還流電流となる。
同図(c)において、還流電流が流れているときに、再度M1をオンさせると、M1にターンオン電流Ionが流れ、D2を通してN端子へ流れて行く。このターンオン電流Ionの立ち上がり(+di/dt)は、D2に流れる順電流Ifの立下り(−di/dt)となる。そのため、M1の+di/dtが大きくなるとD2の−di/dtも大きくなる。D2の−di/dtが大きくなると、D2の逆回復電流のピーク値Icpが大きくなり、逆回復電圧Vrpのピークが高も大きくなる。
この逆回復電流IrrはM1に流れる電流IMOSに重畳されて、M1のターンオン電流Ionは跳ね上がる。
また、D2の逆回復時の急峻な逆回復電圧Vrrの変化(−dv/dt)はM2のドレイン・ソース間に急峻な電圧の変化(+dv/dt)として印加される。これはD2とM2は互いに逆並列接続されているので、D2の−dv/dtはM2としては極性が逆転して+dv/dtになるためである。
このM2のドレイン・ソース間に印加される急峻な電圧の変化(+dv/dt)は、M2のドレイン・ゲート間にも印加される。この+dv/dtの印加により、M2の帰還容量Crss(ドレイン・ゲート間の容量)を通して、M2の入力容量Ciss(ゲート・エミッタ容量)へ向かって図21(c)に示す変位電流Idis(=Crss×dv/dt)が流れる。この変位電流Idisにより入力容量Cissが充電されて入力容量Cissの電圧は上昇する。この電圧はM2のゲート電圧となる。この入力容量Cissの電圧がM2のゲートしきい値電圧Vthを超えるとM2は誤オンして、M2に誤オン電流Imonが流れる。誤オン電流ImonがM2に流れるとM2で発生する損失は大きくなる。
M2の入力容量Cissの電圧がM2のゲートしきい値電圧Vthを超える期間は、M1がターンオンしている短い期間(1μs以下)である。そのため、この短い期間にM2が劣化や破壊を起こすことは少ない。
しかし、M2に誤オン電流Imonが流れて発生する誤オン損失Emonは、M2のターンオン損失Eonに重畳される。この誤オン損失Emonが重畳されたターンオン損失Eonは高い動作周波数(例えば、20kHz)で繰り返し発生するため、M2の長期信頼性に影響を与える惧れがある。このことはM1,M3〜M6についても同様に発生する。その結果、半導体装置500の長期信頼性を低下させる惧れがある。
また、特許文献1では、ゲート駆動回路のトランジスタに抵抗とコンデンサを並列した回路を直列接続することで、絶縁ゲート型半導体素子の高周波動作を活かすことができ、インバータ等の電力変換装置を安定に駆動する信頼性の高い絶縁ゲート型半導体素子のゲート回路が開示されている。
また、特許文献2では、金属ピン一体のプリント基板(配線基板)を内蔵する半導体装置と、さらに、金属ピン一体のプリント基板上にコンデンサを実装できることが記載されている。
また、特許文献3および特許文献4では、半導体モジュール内のIGBTのゲート・エミッタ間にコンデンサCgeを接続することと、Cgeの効果を高めるため、コンデンサCgeをモジュールに内蔵することが記載されている。
特開2001−169534号公報 特開2004−228403号公報 特開平8−204065号公報 特開2000−243905号公報
前記したMOSFETの誤オンを防止するために、MOSFETのゲート・ソース間にコンデンサCgsを接続したり、ゲート抵抗Rgを接続することが行なわれている。これらの対策を講じることにより、(1)上アームのMOSFETのターンオン電流Ionの立ち上がり(+di/dt)を低下させて、還流ダイオードの逆回復電流Irrを抑制する。(2)下アームのMOSFETのゲート・エミッタ間に印加される電圧の立ち上がりが低下する。などができる。その結果、誤オン対策には有効である。尚、Cgs,RgはM1〜M6にそれぞれ接続されるが、図22(d)では図が煩雑になるのでM1、M2に接続した例を示す。
しかし、特許文献1〜4において、樹脂ケース内のゲート配線のインダクタンスの値Lgo、コンデンサCgsの値Cgso、ゲート抵抗Rgの値Rgoを具体的に定めてパワー半導体モジュール500に搭載して誤オン対策すること、さらに、誤オンを防止するためのゲートインダクタンスの値Lgo、コンデンサCgsの値Cgso、ゲート抵抗Rgの値Rgoを誤オン防止の関係式に基づいて定めることについては記載されていない。
また、パワー半導体モジュール500に搭載されるスイッチング素子として、特に、SiC(炭化シリコン)系のスイッチング素子、例えば、SiC−MOSFETなどでを用いる場合には、SiC−MOSFETのチップサイズが小さく、入力容量Cissが小さい。そのため、上アームのSiC−MOSFETのターンオン時に下アームのSiC−MOSFETのゲートがゲートしきい値電圧に達して、下アームのSiC−MOSFETが誤オンするという現象が起こり易い。そのため、SiC−MOSFETのゲートに、前記したように、コンデンサCgsとゲート抵抗Rgを付加することが必要になる。
この発明の目的は、前記課題を解決して、誤オン防止のためのコンデンサCgsとゲート抵抗RgもしくはコンデンサCgsのみを内蔵した半導体装置を提供することである。
前記の目的を達成するために、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、スイッチング素子と該スイッチング素子に逆並列に接続した還流ダイオードを搭載した半導体装置において、前記スイッチング素子のゲートと低電位側との間に接続するコンデンサと、前記ゲートとゲート外部導出端子の間に接続するゲート抵抗と、前記ゲートと前記ゲート外部導出端子の間に接続される配線とを樹脂ケース内に格納し、前記コンデンサの容量値Cgso、前記ゲート抵抗の抵抗値Rgo,前記配線のインダクタンス値Lgoを、下記に示す値を満たすようにする。
Cgso=2nF〜20nF
Rgo=3Ω〜20Ω
Lgo=2.5nH〜10nH
また、特許請求の範囲の請求項2に記載の発明によれば、スイッチング素子と該スイッチング素子に逆並列に接続した還流ダイオードを搭載した半導体装置において、
前記スイッチング素子のゲートと低電位側との間に接続するコンデンサを樹脂ケース内に格納し、ゲートとゲート外部導出端子を配線を介して接続し、該ゲート外部導出端子に接続するゲート抵抗を樹脂ケース外に配置し、前記コンデンサの容量値Cgso、前記ゲート抵抗の抵抗値Rgo、前記配線のインダクタンス値Lgoが、下記の値を満たすようにする。
Cgso=2nF〜20nF
Rgo=3Ω〜20Ω
Lgo=2.5nH〜10nH
また、特許請求の範囲の請求項3に記載の発明によれば、請求項1,2に記載の発明において、前記のCgso(nF),Rgo(Ω),Lgo(nH)が下記に示す数式を満たす値にする。
[数1]
Cgso>22×(Lgo/2.5)0.5×exp(−0.18×Rgo)
+0.025×Rgo×(Lgo/2.5)
また、特許請求の範囲の請求項4に記載の発明によれば、請求項1または3に記載の発明において、絶縁板と裏面導電板と表面導電パターンで構成される導電パターン付絶縁基板と、導電パターン上に接合材を介して固着する前記スイッチング素子と、前記スイッチング素子と逆並列接続する前記還流ダイオードと、前記スイッチング素子上および前記還流ダイオード上に接合材で金属ピンを介して固着する金属ピン一体プリント基板と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記コンデンサと、前記コンデンサの他端が接続する低電位側外部導出端子と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記抵抗と、前記抵抗の他端が接続する前記ゲート外部導出端子と、前記導電パターン付絶縁基板に接着し、前記裏面導電板と前記低電位側外部導出端子の先端部と前記ゲート外部導出端子の先端部を露出して、全体を封止する封止樹脂とを備える構成とする。
また、特許請求の範囲の請求項5に記載の発明によれば、請求項2または3に記載の発明において、絶縁板と裏面導電板と表面導電パターンで構成される導電パターン付絶縁基板と、導電パターン上に接合材を介して固着する前記スイッチング素子と、前記スイッチング素子と逆並列接続する前記還流ダイオードと、前記スイッチング素子上および前記還流ダイオード上に接合材で金属ピンを介して固着する金属ピン一体プリント基板と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記コンデンサと、前記コンデンサの他端が接続する低電位側外部導出端子と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記抵抗と、前記抵抗の他端が接続する前記ゲート外部導出端子と、前記導電パターン付絶縁基板に接着し、前記裏面導電板と前記低電位側外部導出端子の先端部と前記ゲート外部導出端子の先端部および前記抵抗を露出して、全体を封止する封止樹脂とを備える構成とする。
また、特許請求の範囲の請求項6に記載の発明によれば、請求項4または5に記載の発明において、前記還流ダイオードがSiC系ショットキーダイオードであると好ましい。
また、特許請求の範囲の請求項7に記載の発明によれば、請求項4〜6のいずれか一項に記載の発明において、前記スイッチング素子が、SiC系スイッチング素子であると好ましい。
また、特許請求の範囲の請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の発明において、前記SiC系スイッチング素子がSiC−MOSFETであると好ましい。
この発明によれば、ゲートとソースに接続するコンデンサCgsの値Cgso(キャパシタンスの値)を2nF〜20nF、ゲート抵抗Rgの値Rgo(抵抗値)を3Ω〜20Ω、ゲート配線Lgのインダクタンスの値Lgo(ゲートインダクタンス値)を2.5nH〜10nHにしたコンデンサCgsとゲート抵抗Rgとゲート配線LgもしくはコンデンサCgsとゲート配線Lgだけを半導体装置の樹脂ケース内に内蔵することで、半導体装置の誤オンを防止することができる。
また、コンデンサCgsとゲート抵抗Rgとゲート配線Lgのインダクタンスの各値(Cgso,Rgo,Lgo)を(2)式を満たすように設定することで半導体装置の誤オンを防止できる。
[数2]
Cgso>22×(Lgo/2.5)0.5×exp(−0.18×Rgo)
+0.025×Rgo×(Lgo/2.5)
Cgso:ゲート・ソースに接続するコンデンサの容量をnFで表わした数値
Rgo:ゲート抵抗をΩで表わした数値
Lgo:ゲート配線のインダクタンスをnHで表わした数値
但し、Cgsoは3nF〜20nF,Rgoは3Ω〜20Ω,Lgoは2.5nH〜10nHの範囲である。
コンデンサCgsとゲート抵抗Rgおよびゲート配線のインダクタンスLgの関係式を求めるための実験回路図である。 図1の実験回路400の動作を説明する図である。 図2に続く、図1の実験回路400の動作を説明する図である。 図3に続く、図1の実験回路400の動作を説明する図である。 還流ダイオード4の逆回復過程を示す波形図である。 逆回復電流のピーク値Icpとゲート抵抗RgおよびコンデンサCgsの関係を示す図である。 図6からIcp=40AになるCgsとRgおよびLgの関係を求めた誤オンする関係式を示す図である。 誤オンを防止するコンデンサCgsとゲート抵抗Rgの領域をゲート配線のインダクタンスLgをパラメータにして示す図である。 Icpと通電電流Imの関係を示す図である。 Etotalと通電電流Imの関係を示す図である。 Eonと通電電流Imの関係を示す図である。 Eoffと通電電流Imの関係を示す図である。 Errと通電電流Imの関係を示す図である。 この発明に係る第1実施例の半導体装置100の構成図であり、(a)は概念的な要部断面図、(b)は金属ピン一体プリント基板の実際の要部上面図である。 実際の外形斜視図である。 半導体装置100の等価回路図である。 この発明に係る第2実施例の半導体装置200の概念的な要部断面図である。 従来のパワー半導体モジュール500の要部断面図である。 3相インバータの回路図である。 図19のインバータ回路の動作時の電流の流れを説明する図である。。 図20に続く、電流の流れを説明する図である。。 図19のインバータ回路の動作波形を説明する図である。。
前記の誤オンを防止するためのコンデンサCgsの値Cgsoとゲート抵抗Rgの値Rgoおよびゲート配線のインダクタンスLgの値Lgoの関係式を求めるための実験回路400について説明する。ここでは、CgsoとRgおよびLgは、半導体装置40の樹脂ケース(図14で示す封止樹脂34)内に入れた場合を示したが、ゲート抵抗Rgは樹脂ケースの外に接続しても構わない。また、樹脂ケースの外に接続するゲート配線とソース補助配線は同軸にしたり、互いに撚るなどしてインダクタンスを無視できる程度に小さくした。
図1は、樹脂ケース内に配置されるコンデンサCgsの値Cgsoとゲート抵抗Rgの値Cgoおよびゲート配線のインダクタンスLgの値Lgoの関係式を求めるための実験回路図である。この実験回路400は、直流電源16と、電源用コンデンサ15と、モータを模擬したコイル14と、供試品である半導体装置40を構成する上下アームのMOSFET1,3と、還流ダイオード2,4と、上下アームのMOSFET1,3のゲートGに接続するコンデンサCgsとゲート抵抗Rgおよびゲート駆動回路12,13で構成される。図中の符号で、5〜8は外部に露出した制御端子(G,S)、9、10、11は外部に露出したドレイン端子D、ソース・ドレイン端子S/D、ソース端子Sである。ここでは便宜的にMOSFET1,3のドレイン、ゲート、ソースにも同一の符号(D,G,S)を付した。また、CrssはMOSFET1,3の寄生容量である帰還容量、CissはMOSFET1,3の寄生容量である入力容量(内蔵のゲート容量である)、CossはMOSFET1,3の寄生容量である出力容量である。
上アームのMOSFET1のゲートGへはゲート駆動回路12からゲート抵抗RgおよびコンデンサCgsを介してゲート電圧Vgが印加される。このゲート電圧Vgがゲートしきい値電圧Vthを超える正電圧のときは、上アームのMOSFET1はオン状態となり、負電圧のときはオフ状態になる。また、下アームのMOSFET3のゲートGはゲート抵抗RgおよびコンデンサCgsを介して常時負電圧(−Vg)が印加されている。
尚、図中の符号で5,7はゲート端子、6,8はソース補助端子である。
図2〜図4は、図1の実験回路400の動作を説明する。図2において、先ず、下アームのMOSFET3のゲートGは例えば−Vg=−20V程度に負バイアスする。続いて、上アームのMOSFET1のゲートGに正電圧Vg=15V〜20Vを印加して、上アームのMOSFET1をターンオンさせて、電源用コンデンサ15の高電位側から、上アームのMOSFET1、負荷であるコイル14を介して電源用コンデンサ15の低電位側(グランド)へ通電電流Im(図20(a)のIMに相当する)を流す。
つぎに、図3において、上アームのMOSFET1のゲートGに負電圧(−Vg)を印加して上アームのMOSFET1をオフさせる。前記のコイル14を流れている通電電流Imは下アームの還流ダイオード4を介してコイル14に戻る還流電流Imo(図20(b)のIMに相当する)となって流れる。
つぎに、図4において、上アームのMOSFET1のゲートGに正電圧Vgを印加し、MOSFET1を再びターンオンさせて、電源用コンデンサ15から上アームのMOSFET1に通電電流Im(図21(c)のIMOSに相当する)を流す。この通電電流Imは還流ダイオード4を流れる還流電流Imo(還流ダイオード4の順電流If)を打ち消し、還流ダイオード4は逆回復過程に移行する。このとき還流ダイオード4には逆回復電流Irrが流れる。還流ダイオード4がオフした時点に上アームのMOSFET1に流れていた通電電流Imは点線で示すようにコイル(モータのインダクタンスを模擬)側に流れて行き、電源用コンデンサ15に戻る。この還流ダイオード4がオフする過程で、逆回復電圧Vrrが発生し、これがMOSFET3のドレイン・ソース間の出力容量Cossの電圧を上昇させる。この電圧はMOSFET3のドレイン・ソース間に急峻なdv/dtを持つVDとして印加される。このdv/dtはMOSFET3のドレイン・ゲート間の帰還容量Crssに印加されて、Crss×dv/dtの変位電流Idisが帰還容量Crssに流れる。この変位電流Idisは入力容量Cissを充電し、入力容量Cissの電圧は上昇する。また、この変位電流Idisはゲート駆動回路13へも流れ行く。ゲート駆動回路13に抵抗(例えば、図4のRgなど)が接続されていると、この抵抗で発生する電圧も前記の入力容量Cissの電圧を上昇させる。
この入力容量Cissの電圧はMOSFET3のゲート電圧であるので、MOSFET3のゲートしきい値電圧Vgthを超えると、MOSFET3は誤オンし、点線で示す誤オン電流Imonが流れる。
図5は、還流ダイオード4の逆回復過程を示す波形図である。逆回復過程は、還流ダイオード4に流れる逆回復電流Irrがピークになった時点で逆回復電圧Vrrが発生し、逆回復電流Irrが減衰してゼロになり、還流ダイオード4はオフ状態になる。
逆回復電流Irrの−di/dtが大きくなると逆回復電流のピーク値Icpが大きくなる。また、逆回復電流のピーク値Icpが大きくなると、逆回復電圧Vrrと逆回復電圧Vrrの変化率(−dv/dt)も大きくなる。この逆回復電圧Vrrは、下アームのMOSFET3のドレイン・ソース間にドレイン・ソース間電圧VDとして印加され、ドレイン・ソース間電圧VDの変化率(+dv/dt)は逆回復電圧Vrrの変化率(−dv/dt)と極性が逆で同じ大きさになる。これはMOSFET3と還流ダイオード4が逆並列接続されているためである。
この+dv/dtは、下アームのMOSFET3の帰還容量Crssにも印加されて、変位電流Idis(Crss×(dv/dt)が帰還容量Cissに流れる。この変位電流Idisは下アームのMOSFETの入力容量Cissを充電し、入力容量Cissの電圧を上昇させる。
下アームのMOSFET3のゲートGとソースSの間にコンデンサCgsを接続すると、変位電流IdisがコンデンサCgsにも分流して流れ、下アームのMOSFET3のゲート電圧は抑制されて誤オンは防止される。また、上アームのMOSFET1のゲート抵抗Rgの値RgoとコンデンサCgsの値Cgsoを増大させると、上アームのMOSFET1のターンオン時の+di/dtが減少し、逆回復電流のピーク値Icpが低下する。その結果、下アームのMOSFET3の誤オンは防止される。
そこで、図1に示す実験回路400で上アームのMOSFET1のゲート抵抗RgおよびコンデンサCgsと、下アームのMOSFET3のゲート抵抗RgおよびコンデンサCgsの値を共に同じ値Rgo,Cgsoで変化させ、下アームのMOSFET3が誤オンするゲート抵抗Rgの値RgoとコンデンサCgsの値Cgoを求めた。
図6は、逆回復電流のピーク値Icpとゲート抵抗Rgの値Rgoの関係をコンデンサCgsの値Cgsoをパラメータにして示した図である。ここでは、Lgo=2.5nHとしてRgo=3Ω〜20Ω、Cgo=0〜17.8nFの範囲で実験した。また、逆回復電流のピーク値Icpは、前記したように、下アームの還流ダイオード4の逆回復電流Irrおよび下アームのMOSFET3の誤オン電流Imonを合わせた電流のピーク値である。
実験により逆回復電流のピーク値Icpが40Aになると、下アームのMOSFET3のゲートGに印加されるゲート電圧Vgが、MOSFET3のゲートしきい値電圧Vthを上回り、下アームのMOSFET3は誤オンして誤オン電流Imonが流れる。そのため、Icp<40Aにすることで下アームのMOSFETの誤オンは防止される。
図7は、図6からIcp=40AになるCgsoとRgoおよびLgoの関係を求めた誤オンする関係式を示す図である。図7の実験値から、誤オンする関係式を(1)式のように求めた。
[数3]

Cgso=22×(Lgo/2.5)0.5×exp(−0.18×Rgo)
+0.025×Rgo×(Lgo/2.5)・・・・・・(1)

Cgso:ゲート・ソースに接続するコンデンサの容量をnFで表わした数値
Rgo:ゲート抵抗をΩで表わした数値
Lgo:ゲート配線のインダクタンスをnHで表わした数値
この(1)式で示す曲線(点線)より大きな値のCgsoとRgoを用いることで、Icp<40Aにすることができて、下アームのMOSFET3の誤オンを防止することができる。
但し、図7に示す白丸は、樹脂ケース内のゲート配線のインダクタンスの値Lgoが2.5nHの場合であり、黒丸は5nHの場合である。
つぎに、MOSFET3が誤オンしない領域を示す関係式(誤オン防止の関係式)を(2)式として示す。
[数4]
Cgso>22×(Lgo/2.5)0.5×exp(−0.18×Rgo)
+0.025×Rgo×(Lgo/2.5)・・・・・・(2)
但し、Cgsoは2nF〜20nF,Rgoは3Ω〜20Ω、Lgoは2.5nH〜10nHの範囲である。
図8は、誤オンを防止するコンデンサCgsの値Cgsoとゲート抵抗Rgの値Rgoの領域をゲート配線のインダクタンスLgの値Lgoをパラメータにして示す図である。Cgsoが2nF〜20nF,Rgoが3Ω〜20Ωで囲まれる領域が誤オンを防止できる。但し、Lgoは2.5nH〜10nHの範囲である。
図8に示すように、ゲート配線Lgのインダクタンスの値Lgoが大きくなると誤オンを防止する領域は矢印で示すように上方へ移動する。
前記のCgso,Rgoは大きい値ほど、誤オン防止にとっては好ましい。しかし、コンデンサCgsの値Cgsoやゲート抵抗Rgの値Rgoを大きくすると、それらの外形が大きくなり、また上アームのMOSFET1および下アームMOSFET3のターンオン損失が増大する。また、前記のCgso,Rgoが小さすぎると、上アームのMOSFET1のターンオン時の+di/dtが大きくなり、Icp<40Aを満足できなくなる。また、下アームの還流ダイオード4の逆回復損失が増大する。そのため、これらを考慮すると、Cgsoは2nF〜20nF,Rgoは3Ω〜20Ωの範囲がよい。
また、コンデンサCgsの値CgsoはMOSFET1,3の入力容量Cissのキャパシタンスの3倍以下にするのが好ましい。3倍超になるとコンデンサCgsの外形寸法が大きくなり好ましくない。また、SiC−MOSFETの場合はチップサイズが小さいため複数個並列で使用されることが多い。そのため、全体のCissのキャパシタンスはnFのオーダで大きくなり、コンデンサCgsの値Cgsoは十数nF程度に抑えるのが好ましい。また、帰還容量CrssのキャパシタンスはMOSFETのドレイン・ソース間に印加される電圧VDに依存するが、下アームのMOSFET3の電圧VDの立ち上がり時の帰還容量Crssのキャパシタンスには、入力容量Cissのキャパシタンスの数十分の一程度と極めて小さい値になる。そのため、下アームのMOSFET3のドレイン・ソース間の電圧VDの大部分は帰還容量Crssに印加され、入力容量Cissに印加される電圧は低くなる。下アームのMOSFET3の入力容量Cissの電圧上昇は、変位電流Idisによる充電が大きな要因である。
また、前記のRgoが小さくなると上アームのMOSFET1に印加されるゲート電圧Vgが高くなり、上アームのMOSFET1のターンオン電流の立ち上がり(+di/dt)が急峻になる。それを効果的に抑制するためにはゲート抵抗Rgの値Rgoは5Ω以上が好ましい。
また、樹脂ケース(封止樹脂34)内のゲート配線のインダクタンスLgの値Lgoが大きくなると、ゲート配線長さが長くなり配線スペースが大きくなる。また、ゲート抵抗Rgの値RgoやコンデンサCgsの値Cgsoも大きくする必要が出てくるので、Lgoは出来るだけ小さい値にするのが好ましい。
前記の(2)式の範囲にある値のコンデンサCgsとゲート抵抗RgまたはコンデンサCgsのみを半導体装置の内部に搭載する。
つぎに、通電電流Imと、還流ダイオードの逆回復電流のピーク値Icp、MOSFETの全損失Etotal、ターンオン損失Eon、ターンオフ損失Eoffと還流ダイオードの逆回復損失Errの関係について説明する。以下の図9〜図13のパラメータは、(1)はCgso=7.8nF,Rgo=9.1Ω、(2)はCgso=0nF,Rgo=15Ω、(3)はCgso=0nF,Rgo=6.8Ωである。
図9は、Icpと通電電流Imの関係を示す図である。通電電流ImはモータMに流れる電流IMに相当する電流である。
(1)の場合は、通電電流Imが60Aまでは誤オンとなるIcp=40Aに達しないので、MOSFETに60Aまで流すことができる。(2)の場合は、通電電流Imは25Aまで誤オンしない。(3)の場合は、通電電流Imは10AからIcpが40A以上となるので、小さな通電電流Imでも誤オンすることになる。
図10は、Etotalと通電電流Imの関係を示す図である。
図11は、Eonと通電電流Imの関係を示す図である。
図12は、Eoffと通電電流Imの関係を示す図である。
図13は、Errと通電電流Imの関係を示す図である。
前記の(1)〜(3)のいずれの場合も損失は通電電流Imが大きくなると増加する。また、MOSFET3が誤オンすると、誤オン電流Imonが流れるため、MOSFET1のターンオン損失は増大する。また、この誤オン電流ImonはMOSFET3のオフ損失に重畳されやはり損失を増大させる。
つぎに、前記の内容を踏まえた実施の形態を以下の実施例で説明する。
図14および図15は、この発明に係る第1実施例の半導体装置100の構成図であり、図14(a)は概念的な要部断面図、図14(b)は金属ピン一体プリント基板の実際の要部上面図、図15は実際の外形斜視図である。
図16は、半導体装置100の等価回路図である。図1の半導体装置40と回路構成は同じである。
尚、半導体装置100としては2in1のパワー半導体モジュールの場合であり、図14(b)および図15はこれに対応する図である。
樹脂ケースである封止樹脂34内に格納される半導体素子としては、例えば、SiC(炭化珪素)−MOSFET25とSiC−SBD26(ショットキーダイオード)の組み合わせを取り上げたが、Si(シリコン)−MOSFETとSiC−SBDの組み合わせの場合もある。また、スイッチング素子はMOSFETではなくIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)の場合もある。尚、SiC−とは、SiC基板を用いて形成したことを示す。
この半導体装置100のゲート抵抗Rg1の値Rgo,コンデンサCgs1の値Cgso,ゲート配線Lg1のインダクタンスの値Lgoは、図1の試験回路で求めた(2)式に基づいて決めた値である。
図14において、この半導体装置100は、裏面金属板21と表面導電パターン22を絶縁板23の両側に固着した導電パターン付絶縁基板24と、表面導電パターン22に接合材28で固着したSiC−MOSFET25および前記SiC−MOSFET25に逆並列接続する点線で示したSiC−SBD26を備える。前記SiC−MOSFET25のソース電極パッド25a上、ゲート電極パッド25b上、前記SiC−SBD26のアノード電極26a上および前記表面導電パターン22に金属ピン27を介して接合材28で固着する金属ピン一体プリント基板29とを備える。前記の表面導電パターン22に接合材28を介して固着するゲート外部導出端子31、ソース外部導出端子32、ドレイン外部導出端子33、図示しない中間端子36(S/D端子)を備える。裏面金属板21とゲート外部導出端子31、ソース外部導出端子32、ソース補助外部導出端子32a、ドレイン外部導出端子33の各先端部を露出して全体を被覆する樹脂成型体である封止樹脂34(樹脂ケース)を備える。
前記SiC−MOSFET25のゲートとソースに接続する金属ピン一体プリント基板29のそれぞれのゲート配線Lg1とソース配線35aに接続するコンデンサCgsと、コンデンサCgsが接続するゲート配線Lg1を切断して、切断されたゲート配線35b,35cの間に接続するゲート抵抗Rg1とを備える。ゲート配線35c(Lg1)は金属ピン27を介して前記ゲート外部導出端子31に接続する。
この半導体装置100で用いるコンデンサCgs1の値Cgsoとゲート抵抗Rg1の値Rgoおよびゲート配線Lg1のインダクタンスの値Lgoを下式((2)式と同じ)で求める領域の値とする(図8の発明の範囲の領域)。
[数5]
Cgso>22×(Lgo/2.5)0.5×exp(−0.18×Rgo)
+0.025×Rgo×(Lgo/2.5)
但し、Cgsoは2nF〜20nF,Rgoは3Ω〜20Ω、Lgoは2.5nH〜10nHの範囲である。例えば、一例を挙げると、Cgso=8nF,Rgo=7.5Ω,Lgo=2.5nHなどである(図8のQ点)。
この発明は、ゲート抵抗Rg1の値RgoとコンデンサCgs1の値Cgsoの相互関係から誤オンしない条件の値のゲート抵抗Rg1とコンデンサCgs1を用いて回路を駆動することと同時に、その中でもゲート抵抗Rg1は可能な限り小さなRgoを使用することが好ましい。誤オンが防止されることで、半導体装置100の高信頼性を実現できる。また、前記の値のコンデンサCgs1とゲート抵抗Rg1を付加することで、還流ダイオードSiC−SBD26の逆回復電流が小さくなり、半導体装置100の低損失化を実現することができる。
特に、前記したSiC−MOSFET25で構成する回路では、半導体装置100が小型になり、それに伴って、前記したdi/dtやdv/dtが大きくなり、SiC−MOSFET25は誤オンし易くなる。
前記したように、Cgsoを2nF〜20nF,Rgoを3Ω〜20Ω,Lgoを2.5nH〜10nHの範囲で使用することで、SiC−MOSFET35の誤オンを防止できる。
また、Cgsoを2nF〜20nF,Rgoを3Ω〜20Ω,Lgoを2.5nH〜10nHの範囲にし、さらに(2)式の誤オン防止の関係式で決まる範囲のコンデンサCgs1の値Cgsoとゲート抵抗Rg1の値Rgoを用いることで、半導体装置100の信頼性を確実に高めることができる。
尚、図15の中の符号の後に付けた( )内の番号は対応する図1の番号である。
図17は、この発明に係る第2実施例の半導体装置200の要部断面図である。図14との違いは、封止樹脂34内に前記したコンデンサCgs1のみを内蔵した点である。半導体装置200内に搭載されるコンデンサCgs1と外付けのゲート抵抗Rg1の値Rgoを(2)式を満足する値にすることで、MOSFET25の誤オンを防止することができる。ゲート抵抗Rg1は、半導体装置200の封止樹脂34の外に露出したゲート外部導出端子31と、図示しないゲート駆動回路に繋がる新規に設けた専用ゲート端子39の間に接続するようにする。
1,3 MOSFET
2,4 還流ダイオード
5,7 ゲート端子
6,8 ソース補助端子
9 ドレイン端子
10 ソース・ドレイン端子
11 ソース端子
12,13 ゲート駆動回路
14 コイル
15 電源用コンデンサ
16 直流電源
21 裏面金属板
22 表面導電パターン
23 絶縁板
24 導電パターン付絶縁基板
25 SiC−MOSFET
25a ソース電極パッド
25b ゲート電極パッド
26 SiC−SBD
27 金属ピン
28 接合材
29 金属ピン一体プリント基板
31 ゲート外部導出端子
32 ソース外部導出端子
33 ドレイン外部導出端子
34 封止樹脂
35a ソース配線
35b,35c,Lg,Lg1 ゲート配線
36 ソース・ドレイン外部導出端子
40,100,200 半導体装置
400 実験回路
Rg、Rg1 ゲート抵抗
Cgs、Cgs1 コンデンサ
Rgo ゲート抵抗の値
Cgso コンデンサのキャパシタンスの値
Lgo ゲート配線のインダクタンスの値
Im 通電電流
IM モータに流れる電流
IMOS MOSFETに流れる電流
If 還流ダイオードに流れる順電流
Irr 還流ダイオードの逆回復電流
Icp 逆回復電流のピーク値

Claims (8)

  1. スイッチング素子と該スイッチング素子に逆並列に接続した還流ダイオードを搭載した半導体装置において、
    前記スイッチング素子のゲートと低電位側との間に接続するコンデンサと、前記ゲートとゲート外部導出端子の間に接続するゲート抵抗と、前記ゲートと前記ゲート外部導出端子の間に接続される配線とを樹脂ケース内に格納し、前記コンデンサの容量値Cgso、前記ゲート抵抗の抵抗値Rgo,前記配線のインダクタンス値Lgoを、下記に示す値を満たすことを特徴とした半導体装置。
    Cgso=2nF〜20nF
    Rgo=3Ω〜20Ω
    Lgo=2.5nH〜10nH
  2. スイッチング素子と該スイッチング素子に逆並列に接続した還流ダイオードを搭載した半導体装置において、
    前記スイッチング素子のゲートと低電位側との間に接続するコンデンサを樹脂ケース内に格納し、ゲートとゲート外部導出端子を配線を介して接続し、該ゲート外部導出端子に接続するゲート抵抗を樹脂ケース外に配置し、前記コンデンサの容量値Cgso、前記ゲート抵抗の抵抗値Rgo、前記配線のインダクタンス値Lgoが、下記の値を満たすことを特徴とした半導体装置。
    Cgso=2nF〜20nF
    Rgo=3Ω〜20Ω
    Lgo=2.5nH〜10nH
  3. 前記のCgso(nF),Rgo(Ω),Lgo(nH)が下記に示す数式を満たす値にすることを特徴とした請求項1または2に記載の半導体装置。
    [数1]
    Cgso>22×(Lgo/2.5)0.5×exp(−0.18×Rgo)
    +0.025×Rgo×(Lgo/2.5)
  4. 絶縁板と裏面導電板と表面導電パターンで構成される導電パターン付絶縁基板と、導電パターン上に接合材を介して固着する前記スイッチング素子と、前記スイッチング素子と逆並列接続する前記還流ダイオードと、前記スイッチング素子上および前記還流ダイオード上に接合材で金属ピンを介して固着する金属ピン一体プリント基板と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記コンデンサと、前記コンデンサの他端が接続する低電位側外部導出端子と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記抵抗と、前記抵抗の他端が接続する前記ゲート外部導出端子と、前記導電パターン付絶縁基板に接着し、前記裏面導電板と前記低電位側外部導出端子の先端部と前記ゲート外部導出端子の先端部を露出して、全体を封止する封止樹脂とを備えることを特徴とした請求項1または3のいずれか一項に記載した半導体装置。
  5. 絶縁板と裏面導電板と表面導電パターンで構成される導電パターン付絶縁基板と、導電パターン上に接合材を介して固着する前記スイッチング素子と、前記スイッチング素子と逆並列接続する前記還流ダイオードと、前記スイッチング素子上および前記還流ダイオード上に接合材で金属ピンを介して固着する金属ピン一体プリント基板と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記コンデンサと、前記コンデンサの他端が接続する低電位側外部導出端子と、前記スイッチング素子のゲートに一端が接続する前記抵抗と、前記抵抗の他端が接続する前記ゲート外部導出端子と、前記導電パターン付絶縁基板に接着し、前記裏面導電板と前記低電位側外部導出端子の先端部と前記ゲート外部導出端子の先端部および前記抵抗を露出して、全体を封止する封止樹脂とを備えることを特徴とした請求項2または3のいずれか一項に記載した半導体装置。
  6. 前記還流ダイオードがSiC系ショットキーダイオードであることを特徴とする請求項4または5に記載した半導体装置。
  7. 前記スイッチング素子がSiC系スイッチング素子であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載した半導体装置。
  8. 前記SiC系スイッチング素子がSiC−MOSFETであることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
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