JP6024638B2 - シリコーン粘着剤組成物、密着向上剤の製造方法及び粘着性物品 - Google Patents
シリコーン粘着剤組成物、密着向上剤の製造方法及び粘着性物品 Download PDFInfo
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Description
一方、プラスチックフィルムを基材として用いるものとしては、セロハンテープなどの汎用的なものも存在するが、高耐熱フィルムを基材とする耐熱性テープなど、より条件の厳しい環境で使用される高機能なテープ類が例として挙げられる。
〔1〕
(A)下記平均組成式(1)で表される、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有有機基を有するオルガノポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中40〜100質量部、
(式中、R1は同一又は異なっていてもよい炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基を含む。aは2以上の整数、bは1以上の整数、c及びdは0又は1以上の整数で、a+b+c+dは50≦a+b+c+d≦15,000である。)
(B)R2 3SiO1/2単位(R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。)とSiO4/2単位とを含み、(R2 3SiO1/2単位)/(SiO4/2単位)がモル比で0.6〜1.0であるオルガノポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中0〜60質量部、
(C)下記平均組成式(2)で表され、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基に対し、SiH基がモル比で0.2〜15となる量、
R3 eHfSiO(4-e-f)/2 (2)
(式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、eはe>0、fはf>0で、e+fは0<e+f≦3を満足する正数である。)
(D)(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のSiH基とをヒドロシリル化付加して硬化させるための白金族金属系触媒:上記(A)〜(C)成分の総量に対し、金属質量が1〜500ppmとなる量、
(E)下記平均組成式(3)で表され、かつ窒素イオンを含有する密着向上剤:(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し、0.1〜5質量部
R4 gSiO(4-g)/2 (3)
(式中、R4は独立にエポキシ基を有する有機基、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基、炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基、炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基及びシラノール基からなる群より選択される基で、1分子中、エポキシ基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも3mol%であり、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基及び/又は炭素数6〜20のアリール基の含有量はR4の少なくとも50mol%であり、炭素数1〜5のアルコキシ基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、シラノール基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、gは1≦g<4の正数である。)
を含むことを特徴とするシリコーン粘着剤組成物。
〔2〕
(E)成分に含まれるエポキシ基が、脂環式でないエポキシ基である〔1〕に記載のシリコーン粘着剤組成物。
〔3〕
(E)成分中の窒素イオン量が、100〜10,000質量ppmである〔1〕又は〔2〕に記載のシリコーン粘着剤組成物。
〔4〕
更に、(F)反応制御剤を、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し0.005〜5質量部含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシリコーン粘着剤組成物。
〔5〕
〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコーン粘着剤組成物に配合する(E)密着向上剤の製造方法であって、窒素含有化合物の存在下に、下記(E1)〜(E3)のシラン化合物を共加水分解縮合する工程を含む、(E)密着向上剤の製造方法。
(E1)下記一般式(4)で表されるシラン化合物:5〜20mol%、
R5 hSi(OR6)4-h (4)
(式中、R5は独立にエポキシ基を有する有機基であり、R6は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、hは1,2又は3である。)
(E2)下記一般式(5)で表されるシラン化合物:10〜40mol%、
R7 iR8 jSi(OR9)4-i-j (5)
(式中、R7は独立に炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基であり、R8は独立に炭素数1〜10のアルキル基であり、R9は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、iは1,2又は3、jは0,1又は2で、i+jは1,2又は3である。)
(E3)下記一般式(6)で表されるシラン化合物40〜85mol%。
R10 kSi(OR11)4-k (6)
(式中、R10は独立に炭素数1〜10の非置換もしくは置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、R11は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、kは1,2又は3である。)
〔6〕
窒素含有化合物が、アンモニア、アミン又はアミドである〔5〕に記載の(E)密着向上剤の製造方法。
〔7〕
〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコーン粘着剤組成物を基材上に塗工し、該組成物を硬化させて得られる粘着性物品。
本発明のシリコーン粘着剤組成物は、
(A)下記平均組成式(1)で表される、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有有機基を有するオルガノポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中40〜100質量部、
(式中、R1は同一又は異なっていてもよい炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基を含む。aは2以上の整数、bは1以上の整数、c及びdは0又は1以上の整数で、a+b+c+dは50≦a+b+c+d≦15,000である。)
(B)R2 3SiO1/2単位(R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。)とSiO4/2単位とを含み、(R2 3SiO1/2単位)/(SiO4/2単位)がモル比で0.6〜1.0であるオルガノポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中0〜60質量部、
(C)下記平均組成式(2)で表され、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基に対し、SiH基がモル比で0.2〜15となる量、
R3 eHfSiO(4-e-f)/2 (2)
(式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、eはe>0、fはf>0で、e+fは0<e+f≦3を満足する正数である。)
(D)(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のSiH基とをヒドロシリル化付加して硬化させるための白金族金属系触媒:上記(A)〜(C)成分の総量に対し、金属質量が1〜500ppmとなる量、
(E)下記平均組成式(3)で表され、かつ窒素イオンを含有する密着向上剤:(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し、0.1〜5質量部
R4 gSiO(4-g)/2 (3)
(式中、R4は独立にエポキシ基を有する有機基、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基、炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基、炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基及びシラノール基からなる群より選択される基で、1分子中、エポキシ基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも3mol%であり、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基及び/又は炭素数6〜20のアリール基の含有量はR4の少なくとも50mol%であり、炭素数1〜5のアルコキシ基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、シラノール基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、gは1≦g<4の正数である。)
を含むことを特徴とする。
(A)成分は、下記平均組成式(1)で表される、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有有機基を有するオルガノポリシロキサンである。
(式中、R1は同一又は異なっていてもよい炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基を含む。aは2以上の整数、bは1以上の整数、c及びdは0又は1以上の整数で、a+b+c+dは50≦a+b+c+d≦15,000である。)
脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基として、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基などや、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子又はその他の基で置換された、トリフルオロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が例示される。脂肪族飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基が好ましく、特にメチル基、フェニル基が好ましい。
(式中、mは50〜10,000の整数、nは1〜2,000の整数である。)
(B)成分は、R2 3SiO1/2単位(R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。)とSiO4/2単位とを含み、(R2 3SiO1/2単位)/(SiO4/2単位)がモル比で0.6〜1.0、好ましくは0.65〜0.9であるオルガノポリシロキサンである。このモル比が0.6未満では得られる硬化物の粘着力やタック性が低下し、1.0を超える場合には得られる硬化物の粘着力や保持力が低下する。
(B)成分は、1種単独でも2種以上を併用してもよい。
(C)成分は、下記平均組成式(2)で表され、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
R3 eHfSiO(4-e-f)/2 (2)
(式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、eはe>0、fはf>0で、e+fは0<e+f≦3を満足する正数である。)
(式中、R12,R15はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、R13,R14はそれぞれ独立に炭素数1〜10の1価炭化水素基を示し、pは1≦p≦100の整数であり、qは3≦q≦80の整数である。)
(D)成分は、(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のSiH基とをヒドロシリル化付加して硬化させるための白金族金属系触媒であり、中心金属としては、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウムなどが例として挙げられ、中でも白金が好適である。白金触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とアルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン化合物との反応物、塩化白金酸とビニル基含有シロキサンとの反応物などが挙げられる。
(E)成分は、下記平均組成式(3)で表され、かつ窒素イオンを含有する密着向上剤である。
R4 gSiO(4-g)/2 (3)
(式中、R4は独立にエポキシ基を有する有機基、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基、炭素数2〜10、好ましくは2〜8のアルケニル基を有する有機基、炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜20、好ましくは6〜15のアリール基、炭素数1〜5、好ましくは1〜4のアルコキシ基、及びシラノール基からなる群より選択される基で、1分子中、エポキシ基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも3mol%であり、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基及び/又は炭素数6〜20のアリール基の含有量はR4の少なくとも50mol%であり、炭素数1〜5のアルコキシ基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、シラノール基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、gは1≦g<4、好ましくは1<g<3の正数である。)
これらの中でも脂環式でないエポキシ基、特にグリシジルエチル基等のグリシジルアルキル基、グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基等が好ましい。
上記エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基は、R4中0.01mol%以上、好ましくは0.015〜1mol%、より好ましくは0.02〜0.8mol%含有するものである。0.01mol%未満では得られるシリコーン粘着剤と基材との密着性が向上しない場合がある。
上記炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基は、R4中5mol%以上、好ましくは8〜20mol%、より好ましくは10〜18mol%含有するものである。5mol%未満では架橋点が少なくなることでシリコーン粘着剤組成物に配合して使用する際に十分に機能が発現できない場合がある。
上記炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基及び/又は炭素数6〜20のアリール基は、R4中50mol%以上、好ましくは52〜80mol%、より好ましくは55〜75mol%含有するものである。50mol%未満ではシリコーン粘着剤組成物に十分に相溶せず、密着性向上が不十分となる場合がある。
更に、上記炭素数1〜5のアルコキシ基は、R4中5mol%以上、好ましくは7〜30mol%、より好ましくは10〜25mol%含有するものである。5mol%未満では得られるシリコーン粘着剤と基材との密着性が向上しない場合がある。
シラノール基は、R4中0.01mol%以上、好ましくは0.015〜1mol%、より好ましくは0.02〜0.8mol%含有するものである。0.01mol%未満では得られるシリコーン粘着剤と基材との密着性が向上しない場合がある。
R5 hSi(OR6)4-h (4)
(式中、R5は独立にエポキシ基を有する有機基であり、R6は炭素数1〜5のアルキル基であり、hは1,2又は3である。)
R5のエポキシ基は、脂環式でないエポキシ基、特にグリシジルエチル基等のグリシジルアルキル基、グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基等が好ましい。脂環式でないエポキシ基の方が、得られる硬化物における経時での密着性が発現しやすいが、その理由は後述する。
hは1,2又は3、好ましくは1又は2である。
R7 iR8 jSi(OR9)4-i-j (5)
(式中、R7は独立に炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基であり、R8は独立に炭素数1〜10のアルキル基であり、R9は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、iは1,2又は3、jは0,1又は2で、i+jは1,2又は3である。)
R10 kSi(OR11)4-k (6)
(式中、R10は独立に炭素数1〜10の非置換もしくは置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、R11は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、kは1,2又は3である。)
kは1,2又は3、好ましくは1又は2である。
反応容器に(E1)〜(E3)成分を入れる。(E1)〜(E3)成分の使用割合は、上述した通りである。
溶剤の使用量は、特に制限はないが、(E1)〜(E3)成分の合計100質量部に対して100質量部以下が好ましく、多すぎると反応が遅くなる場合がある。
窒素含有化合物と加水分解水を別の容器に入れて混合し、これを(I)工程の(E1)〜(E3)成分に加える。
(E1)〜(E3)成分を共加水分解縮合する際には、触媒として有機窒素化合物やアンモニア等の窒素含有化合物を使用する。具体的には、アミン、アミド、アジド、イミン、イミド、エナミン、ウレタン、オキシム、ジアゾニウムなどの有機窒素化合物やアンモニアなどが挙げられるが、これに限定されない。これらの中でも、アンモニア、アミン、アミドが好ましい。アミンの例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、エチルメチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミンなどが挙げられ、アミドの例としては、ホルムアミド、アセトアミドなどが挙げられる。窒素含有化合物としては、アンモニアが好ましい。
窒素含有化合物と(E1)成分のエポキシ基の反応により生成するヒドロキシル基の具体的な構造としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
(式中、Meはメチル基である。)
(III)工程は、混合攪拌して熟成する。本工程にて、(E1)〜(E3)成分の共加水分解縮合反応を進行させる。
反応温度について特に制限はないが、0℃以上で行うことが好ましく、温度が低すぎると反応が進行しないことがある。反応時間についても特に制限はなく、共加水分解縮合が完結する時間だけ反応させればよいが、反応温度に関わらず1時間以上反応させるのがよい。反応時間が短すぎる場合には目的物が得られないことがある。
未反応成分や溶剤を留去し精製する。熟成終了後の反応物について、未反応のシランや溶剤、有機窒素化合物を除去するため、密閉系にて減圧し、これらの成分を取り除く作業を行う。減圧下にて加熱をするが、高温になりすぎると反応性の末端基やエポキシ基の過剰な開環が進行するため、80℃以下の温度で行うことが好ましく、より好ましくは70℃以下の温度で行う。
本発明のシリコーン粘着剤組成物には、更に(F)反応制御剤を配合することができる。反応制御剤は、シリコーン粘着剤組成物を調合ないし基材に塗工する際に加熱硬化の以前に付加反応が開始して該組成物が増粘やゲル化を起こさないようにするために添加するものである。反応制御剤は、付加反応触媒である白金族金属系触媒に配位して付加反応を抑制し、加熱硬化させるときには配位がはずれて触媒活性が発現する。付加反応硬化型シリコーン組成物に従来使用されている反応制御剤はいずれも使用することができる。
(溶剤)
前述の成分をすべて混合すると、粘度が高くなりハンドリングが困難になることがあるため、希釈するために溶剤を任意で加えてもよい。溶剤としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、イソパラフィンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、工業用ガソリン、石油ベンジン、ソルベントナフサなどの炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4ジオキサンなどのエーテル系溶剤、2−メトキシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、2−ブトキシエチルアセタートなどのエステルとエーテル部分を有する溶剤、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、トリス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシロキシ)シランなどのシロキサン系溶剤、又はこれらの混合溶剤などが挙げられる。
溶剤を用いる場合の使用量は、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルが好ましい。
一般的に、シリコーン粘着剤には触媒は混合されていないことがほとんどである。触媒は、実際に使用する前に均一に混合して使用する。(E)成分の密着向上剤についても、触媒と同様に、使用する前に混合することが好ましい。(E)成分は、混合するだけでよく、熱をかけて反応させたりする必要は特にない。
シリコーン粘着剤組成物の塗工量について特に制限はないが、0.1〜300μmとすることができ、好ましくは0.5〜200μmである。
[製造例1]
攪拌装置、温度計、滴下ロート及び還流冷却管を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236g/mol)16.6g(9.5mol%)、メチルビニルジメトキシシラン31.8g(32.5mol%)、ジメチルジメトキシシラン51.6g(58.0mol%)、メタノール8.0gを仕込み、そこに水19.6g、メタノール25.3g、28%アンモニア水0.7gを混合した溶液を室温にて滴下し、室温にて16時間混合攪拌した。その後、減圧下で60℃,4時間加熱して濃縮し、ろ過により無色透明なオイル状の密着向上剤を得た。得られた密着向上剤のGPC測定を行ったところ、数平均分子量は1,072であった。なお、加水分解に用いる水の量は、アンモニア水に含まれる水の量を含め、3つのシランのメトキシ基のmol数の0.75倍とした。
攪拌装置、温度計、滴下ロート及び還流冷却管を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236g/mol)26.7g(16.0mol%)、メチルビニルジメトキシシラン22.4g(24.0mol%)、ジメチルジメトキシシラン50.9g(60.0mol%)、メタノール8.0gを仕込み、そこに水19.2g、メタノール25.3g、28%アンモニア水0.7gを混合した溶液を室温にて滴下し、室温にて16時間混合攪拌した。その後、減圧下で60℃,4時間加熱して濃縮し、ろ過により無色透明なオイル状の密着向上剤を得た。得られた密着向上剤のGPC測定を行ったところ、数平均分子量は1,214であった。なお、加水分解に用いる水の量は、アンモニア水に含まれる水の量を含め、3つのシランのメトキシ基のmol数の0.75倍とした。
攪拌装置、温度計、滴下ロート及び還流冷却管を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236g/mol)16.6g(9.5mol%)、メチルビニルジメトキシシラン31.8g(32.5mol%)、ジメチルジメトキシシラン51.6g(58.0mol%)、メタノール8.0gを仕込み、そこに水19.6g、メタノール25.3g、ジエチルアミン0.2gを混合した溶液を室温にて滴下し、室温にて16時間混合攪拌した。その後、減圧下で60℃,4時間加熱して濃縮し、ろ過により淡黄色で透明なオイル状の密着向上剤を得た。得られた密着向上剤のGPC測定を行ったところ、数平均分子量は5,825であった。なお、加水分解に用いる水の量は、アンモニア水に含まれる水の量を含め、3つのシランのメトキシ基のmol数の0.75倍とした。
攪拌装置、温度計、滴下ロート及び還流冷却管を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236g/mol)27.1g(16.0mol%)、メチルビニルジメトキシシラン7.6g(8.0mol%)、ジメチルジメトキシシラン65.4g(76.0mol%)、メタノール8.0gを仕込み、そこに水19.3g、メタノール25.3g、28%アンモニア水0.7gを混合した溶液を室温にて滴下し、室温にて16時間混合攪拌した。その後、減圧下で60℃,4時間加熱して濃縮し、ろ過により淡黄色で透明なオイル状の密着向上剤を得た。得られた密着向上剤のGPC測定を行ったところ、数平均分子量は1,260であった。なお、加水分解に用いる水の量は、アンモニア水に含まれる水の量を含め、3つのシランのメトキシ基のmol数の0.75倍とした。
攪拌装置、温度計、滴下ロート及び還流冷却管を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236g/mol)5.6g(3.0mol%)、メチルビニルジメトキシシラン21.0g(20.0mol%)、ジメチルジメトキシシラン73.4g(77.0mol%)、メタノール8.0gを仕込み、そこに水20.9g、メタノール25.3g、28%アンモニア水0.7gを混合した溶液を室温にて滴下し、室温にて16時間混合攪拌した。その後、減圧下で60℃,4時間加熱して濃縮し、ろ過により淡黄色で透明なオイル状の密着向上剤を得た。得られた密着向上剤のGPC測定を行ったところ、数平均分子量は1,307であった。なお、加水分解に用いる水の量は、アンモニア水に含まれる水の量を含め、3つのシランのメトキシ基のmol数の0.75倍とした。
攪拌装置、温度計、滴下ロート及び還流冷却管を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシ当量236g/mol)44.5g(30.0mol%)、メチルビニルジメトキシシラン29.1g(35.0mol%)、ジメチルジメトキシシラン26.4g(35.0mol%)、メタノール8.0gを仕込み、そこに水18.0g、メタノール25.3g、28%アンモニア水0.7gを混合した溶液を室温にて滴下し、室温にて16時間混合攪拌した。その後、減圧下で60℃,4時間加熱して濃縮している最中に、反応容器内でオイルがゲル化した。これは仕込んだシラン中のエポキシ基量が多く、アンモニアによる過剰なエポキシ基の開環が起こったためにゲル化したものと思われる。
[実施例1]
下記式(a)
(m=3,800、n=4)
で表されるビニル基を有するポリジメチルシロキサン90質量部、Me3SiO1/2単位及びSiO2単位を含有し、(Me3SiO1/2単位)/(SiO2単位)のモル比が0.85であるオルガノポリシロキサンの60%トルエン溶液を不揮発分として10質量部、下記式(b)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.29質量部、下記式(c)
(y=15、z=38)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.41質量部(上記SiH基/上記SiVi基=5.0mol/mol)、エチニルシクロヘキサノール0.16質量部を混合し、トルエンで希釈して有効成分60%のシリコーン組成物を得た。得られた組成物100質量部にトルエン50質量部を加え、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5%含むトルエン溶液0.5質量部と、製造例1で得られた密着向上剤0.5質量部を添加し、素早く混合攪拌してシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、密着性と粘着力を下記に示す方法により評価した。
得られたシリコーン粘着剤組成物を、厚み23μm、幅25mmのポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムに、アプリケーターを用いて硬化後の粘着剤層の厚みが30μmとなるよう設定して塗工した。これを130℃の乾燥機で1分間風乾させて作製した粘着性物品を一定の湿度と温度がかかる恒温槽へ所定日数入れた後に取り出し、粘着層をカッターで引っ掻き傷をつけ、この部分を指の腹で擦って下記のように評価した。結果を表2に示す。
○:粘着層が基材から剥離しない
×:粘着層が基材から剥離する
得られたシリコーン粘着剤組成物を、厚み23μm、幅25mmのPETフィルムに、硬化後の厚みが30μmとなるようにアプリケーターを用いて塗工した後、130℃,1分間の条件で加熱し硬化させ、粘着テープを作製した。この粘着テープをガラス板に貼りつけ、重さ2kgのゴム層で被覆されたローラーを2往復させることにより圧着した。粘着テープを貼り合わせたガラス板を一定の湿度と温度がかかる恒温槽へ所定日数入れた後に取り出し、引っ張り試験機を用いて300mm/分の速度にて180゜の角度で粘着テープをステンレス板から引き剥がすのに要する力(N/25mm)を測定した。結果を表2に示す。
製造例1で得られた密着向上剤の配合量を0.4質量部とすること以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
製造例1で得られた密着向上剤の配合量を0.75質量部とすること以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
製造例1で得られた密着向上剤の配合量を1.0質量部とすること以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
製造例1で得られた密着向上剤の代わりに、製造例2で得られた密着向上剤0.5質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
製造例1で得られた密着向上剤の代わりに、製造例3で得られた密着向上剤0.5質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
下記式(a)
(m=3,800、n=4)
で表されるビニル基を有するポリジメチルシロキサン100質量部、下記式(b)
(x=38)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.32質量部、下記式(c)
(y=15、z=38)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.46質量部(上記SiH基/上記SiVi基=5.0mol/mol)、エチニルシクロヘキサノール0.18質量部を混合し、トルエンで希釈して有効成分60質量%のシリコーン組成物を得た。得られた組成物100質量部にトルエン50質量部を加え、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体の白金分を0.5質量%含むトルエン溶液0.5質量部と、製造例1で得られた密着向上剤0.5質量部を添加し、素早く混合攪拌してシリコーン粘着剤組成物を作製した。これを用い、密着性と粘着力を実施例1と同様に評価した。
密着向上剤を加えないこと以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
製造例1で得られた密着向上剤の代わりに、比較製造例1で得られた密着向上剤0.5質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
製造例1で得られた密着向上剤の代わりに、比較製造例2で得られた密着向上剤0.5質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーン粘着剤組成物を作製し、密着性と粘着力を評価した。
また、実施例5のように、密着向上剤(エポキシ基の量)を変えても効果は得られている。
ジエチルアミンを触媒に用いて製造した製造例3の密着向上剤は、アンモニアを触媒として製造した製造例1,2の密着向上剤よりも分子量がかなり大きくなっているが、これは減圧で溶媒や未反応物、触媒を留去する工程において、アンモニアはすぐに留去されるがジエチルアミンは系に長い時間とどまるため、アンモニアを用いたときよりも留去中にエポキシ基の開環が進行しているものと考えられる。上記製造例3の密着向上剤を用いた実施例6についても、アンモニアを触媒として製造した製造例1,2の密着向上剤と同様に、ヒドロキシル基が開環により生じたことにより密着性を向上させているものと考えられる。
実施例7のように、粘着付与剤を含まずに、主剤と架橋剤で構成された組成物に対しても有効に機能した。
Claims (7)
- (A)下記平均組成式(1)で表される、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有有機基を有するオルガノポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中40〜100質量部、
(式中、R1は同一又は異なっていてもよい炭素数1〜10の脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基又は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基であり、R1のうち少なくとも2個は炭素数2〜10のアルケニル基含有有機基を含む。aは2以上の整数、bは1以上の整数、c及びdは0又は1以上の整数で、a+b+c+dは50≦a+b+c+d≦15,000である。)
(B)R2 3SiO1/2単位(R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1〜10の1価炭化水素基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。)とSiO4/2単位とを含み、(R2 3SiO1/2単位)/(SiO4/2単位)がモル比で0.6〜1.0であるオルガノポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中0〜60質量部、
(C)下記平均組成式(2)で表され、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基に対し、SiH基がモル比で0.2〜15となる量、
R3 eHfSiO(4-e-f)/2 (2)
(式中、R3は独立に非置換又は置換の炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、eはe>0、fはf>0で、e+fは0<e+f≦3を満足する正数である。)
(D)(A)成分及び(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のSiH基とをヒドロシリル化付加して硬化させるための白金族金属系触媒:上記(A)〜(C)成分の総量に対し、金属質量が1〜500ppmとなる量、
(E)下記平均組成式(3)で表され、かつ窒素イオンを含有する密着向上剤:(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し、0.1〜5質量部
R4 gSiO(4-g)/2 (3)
(式中、R4は独立にエポキシ基を有する有機基、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基、炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基、炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基及びシラノール基からなる群より選択される基で、1分子中、エポキシ基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも3mol%であり、エポキシ基が開環することにより生成するヒドロキシル基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、炭素数1〜10の非置換又は置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基及び/又は炭素数6〜20のアリール基の含有量はR4の少なくとも50mol%であり、炭素数1〜5のアルコキシ基の含有量はR4の少なくとも5mol%であり、シラノール基の含有量はR4の少なくとも0.01mol%であり、gは1≦g<4の正数である。)
を含むことを特徴とするシリコーン粘着剤組成物。 - (E)成分に含まれるエポキシ基が、脂環式でないエポキシ基である請求項1に記載のシリコーン粘着剤組成物。
- (E)成分中の窒素イオン量が、100〜10,000質量ppmである請求項1又は2に記載のシリコーン粘着剤組成物。
- 更に、(F)反応制御剤を、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対し0.005〜5質量部含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコーン粘着剤組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーン粘着剤組成物に配合する(E)密着向上剤の製造方法であって、窒素含有化合物の存在下に、下記(E1)〜(E3)のシラン化合物を共加水分解縮合する工程を含む、(E)密着向上剤の製造方法。
(E1)下記一般式(4)で表されるシラン化合物:5〜20mol%、
R5 hSi(OR6)4-h (4)
(式中、R5は独立にエポキシ基を有する有機基であり、R6は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、hは1,2又は3である。)
(E2)下記一般式(5)で表されるシラン化合物:10〜40mol%、
R7 iR8 jSi(OR9)4-i-j (5)
(式中、R7は独立に炭素数2〜10のアルケニル基を有する有機基であり、R8は独立に炭素数1〜10のアルキル基であり、R9は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、iは1,2又は3、jは0,1又は2で、i+jは1,2又は3である。)
(E3)下記一般式(6)で表されるシラン化合物40〜85mol%。
R10 kSi(OR11)4-k (6)
(式中、R10は独立に炭素数1〜10の非置換もしくは置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、R11は独立に炭素数1〜5のアルキル基であり、kは1,2又は3である。) - 窒素含有化合物が、アンモニア、アミン又はアミドである請求項5に記載の(E)密着向上剤の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーン粘着剤組成物を基材上に塗工し、該組成物を硬化させて得られる粘着性物品。
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