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JP6017406B2 - セルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤ - Google Patents

セルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤ Download PDF

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Description

本発明は、シールドガスを必要としないステンレス鋼のセルフシールドアーク溶接に適用され、特に耐欠陥性及び耐割れ性が良好で、靭性に優れる溶接金属が得られ、かつ溶接作業性が良好なセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤに関する。
セルフシールドアーク溶接法は、自動溶接法の一つであり、溶接時においてワイヤ中に充填されたフラックスが分解して発生するガスにより、アーク中の溶滴及び溶融池が大気と接触するのを防止しながら溶接を行う方法である。このようなセルフシールドアーク溶接法では、溶接トーチからシールドガスを外部から供給しなくても溶接することができる。このため、セルフシールドアーク溶接法は、耐風性に優れていることから、土木及び建築などの屋外作業分野に適用され、シールドガスや溶接環境を無風状態にする天幕設置などのコストが削減できるというメリットがある。このセルフシールドアーク溶接の普及は進んでいないものの、鋼管杭やコンクリートパイルなどの現地溶接継手の一部にセルフシールドアーク溶接が適用されている。また、ステンレス鋼などの構造物においても、シールドガス削減などのコストメリットの点から、一部でセルフシールドアーク溶接が肉盛溶接などに適用されている。
セルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤは、シールドガスが無い状態でステンレス鋼の溶接に用いられるため、アーク雰囲気や溶融池を大気から保護する目的から、シールド剤として弗化物や金属炭酸塩などを多量に含んでいる。そのため、通常のガスシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤと比較すると、溶接時のスパッタ発生量が多く、溶接作業性やビード形状が悪い。また、大気中の窒素が溶融金属中に固溶されてフェライト量が低下するため、耐割れ性が悪くなる。さらに、固溶限界を超えた窒素がブローホールを発生させやすくなり、靭性も悪くなるといった問題がある。以上のことから、耐欠陥性及び割れ性が良好で、かつ、靭性に優れる溶接金属が得られ、かつ溶接作業性が良好なセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤの開発が望まれている。
セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、例えば、特許文献1に、溶接用ワイヤ中のC、Si、Mn、Cr、Ni、Mo、Al及びTiの各含有量を規定した硬化肉盛用セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤが開示されている。このセルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを用いてセルフシールドアーク溶接した場合、その溶接金属の成分は高炭素高クロム系の鉄合金となり、ステンレス鋼の溶接金属と比較してオーステナイト相の析出量が低いので、窒素の固溶度が低くなり、ブローホールが発生しやすいといった問題がある。
また、特許文献2には、溶接用ワイヤ中のAl、Mg−Fe系複合酸化物、Mn、Ni及びMgの各含有量を限定したセルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤが開示されている。このフラックス入りワイヤをセルフシールドアーク溶接に適用した場合、溶接用ワイヤ中のAl及びMgの含有量が多いので、溶滴移行中に脱酸反応が過剰に促進されて円滑な溶滴移行が行われず、溶接時のスパッタ発生量が多くなるといった問題があった。
特開2000−117489号公報 特開2002−321089号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、シールドガスを必要しないステンレス鋼のセルフシールドアーク溶接に適用され、耐欠陥性及び耐割れ性が良好で、靭性に優れる溶接金属が得られ、かつ溶接作業性が良好なセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤは、上述した課題を解決するために、ステンレス鋼外皮の中にフラックスを充填してなるセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計で、C:0.04%以下、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.5〜3.0%、Ni:11〜14%、Cr:23.0〜25.5%、Ti:0.01〜0.5%を含有し、フラックス中に、TiO2:4.0〜7.5%、SiO2:0.2〜1.8%、ZrO2:0.01〜0.10%、Al23:0.01〜0.10%、Na化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計:0.01〜0.20%、弗素化合物のF換算値:0.1〜1.0%を含有し、残部がFe分および不可避不純物からなることを特徴とする。
本発明のセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤによれば、シールドガスを必要しないステンレス鋼のセルフシールドアーク溶接で、耐欠陥性及び割れ性が良好で、靭性に優れる溶接金属が得られ、かつ、溶接作業性が良好であるなど、低コストで高品質の溶接部を得ることができる。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、各種成分組成のフラックス入りワイヤを試作して詳細に検討した。その結果、N固溶度の高いCrを調整することによって、大気中から混入するNをオーステナイト相に固溶し、ブローホールなどの発生を低減させ、耐欠陥性を向上できることを見出した。
ただし、Nはオーステナイト生成元素のため、溶接金属中のフェライト量が低くなり、耐高温割れ性が低くなるといった問題がある。そこで、オーステナイト生成元素であるNi添加量の適正化を行うことによって、フェライト量を低く抑え、耐割れ性が向上できることを見出した。
また、大気中のNをオーステナイト相に固溶させると、溶接金属とスラグ界面に窒化物を生成し、スラグ剥離性が低下するため、さらなる検討を行った結果、ZrO2を調整することによって、スラグ界面の窒化物を抑制し、スラグ剥離性を向上できることを見出した。
溶接作業性については、Si、Mn、Ti、TiO2、SiO2、Al23及び弗素化合物を調整することで良好にすることができ、また、溶接金属の機械的性能については、C、Ni等を調整することで、優れた靭性が得られることを見出した。
本発明を適用したセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤは、ステンレス鋼外皮及び充填フラックスの各成分組成それぞれの単独及び共存による相乗効果によりなし得たものである。以下にそれぞれの各成分組成の添加理由及びその含有量の限定理由を述べる。なお、各成分組成の含有量は、ワイヤ全質量に対する質量%で示し、ステンレス鋼外皮とフラックスの合計で、以下のとおりに限定する。以下、各成分組成における質量%は、単に%と記載する。
[C:0.04%以下]
Cは、ステンレス鋼外皮、フェロマンガン及びフェロシリコンマンガン等から添加される。このCが0.04%超の場合、Cr炭化物を生成して靭性を劣化させる。従って、Cは0.04%以下とする。
[Si:0.1〜1.0%]
Siは、ステンレス鋼外皮、金属シリコン、フェロシリコン及びフェロシリコンマンガン等から添加され、ビード形状やスラグ被包性を改善する効果を有する。Siが0.1%未満では、溶融金属の粘性が高くなるので、ビードが凸形状で、ビード形状が不良になる。一方、Siが1.0%を超えると、溶接時の脱酸反応によって形成されるスラグが過多となり、スラグ被包性が不良になる。従って、Siは0.1〜1.0%とする。
[Mn:0.5〜3.0%]
Mnは、ステンレス鋼外皮、金属マンガン、フェロマンガン及びフェロシリコンマンガン等から添加され、アークを安定にすると共に、低融点化合物の偏析を低減して耐割れ性を改善する効果を有する。Mnが0.5%未満では、オーステナイト粒界に低融点化合物が偏析して耐割れ性が不良になる。一方、Mnが3.0%を超えると、溶接時に生じる脱酸反応によって溶滴移行が阻害されてアークが不安定になる。従って、Mnは0.5〜3.0%とする。
[Ni:11〜14%]
Niは、ステンレス鋼外皮、金属ニッケル及びフェロニッケル等から添加され、オーステナイト相を安定化させる元素であり、フェライト量の調整及び耐割れ性を改善する効果を有する。Niが11%未満では、オーステナイトの晶出量が減少してフェライト量が高くなって靭性が低くなる。一方、Niが14%を超えると、フェライトの晶出量が少なくなり、低融点化合物の偏析が助長されて耐割れ性が不良になる。従って、Niは11〜14%とする。
[Cr:23.0〜25.5%]
Crは、ステンレス鋼外皮、金属クロム及びフェロクロム等から添加され、フェライト相を安定化させると共に、N固溶度を増加させてブローホールなどの耐欠陥性を改善する効果を有する。Crが23.0%未満では、固溶限界を超えた窒素がブローホールなどの欠陥が発生する。一方、Crが25.5%を超えると、Cr窒化物の生成が多くなり、靭性が低くなる。従って、Crは23.0〜25.5%とする。
[Ti:0.01〜0.5%]
Tiは、ステンレス鋼外皮、金属チタン及びフェロチタン等から添加され、スパッタ発生量を低減し、スラグ剥離性を改善する効果を有する。Tiが0.01%未満では、スラグ剥離性が悪くなる。一方、Tiが0.5%を超えると、溶滴移行時の脱酸反応によって、溶滴の一部がスパッタとなるのでスパッタ発生量が多くなる。従って、Tiは0.01〜0.5%とする。
またフラックス中に含有する成分組成は、ワイヤ全質量に対する質量%で、を、以下の通りに含有する。
[TiO2:4.0〜7.5%]
TiO2は、ルチール、酸化チタン、チタン酸ソーダ、チタンスラグ、イルミナイト等から添加され、アークを持続して溶滴移行を安定させる効果がある。TiO2が4.0%未満であると、溶滴の移行が阻害されてアークが不安定になる。一方、TiO2が7.5%を超えると、溶接直後の高温域でスラグが自然剥離してビード表面にテンパーカラーが発生するため、ビード外観が不良になる。従って、TiO2は4.0〜7.5%とする。
[SiO2:0.2〜1.8%]
SiO2は、珪砂、ジルコンサンド等より添加され、スラグ形成剤として作用してビード形状及びスラグ被包性を改善する効果がある。SiO2が0.2%未満であると、スラグの粘性が高くなってビードは凸形状となり、ビード形状が不良になる。一方、SiO2が1.8%を超えると、スラグ粘性が低くなり、ビード中央部のスラグ被包性が不良になる。従って、SiO2は0.1〜1.8%とする。
[ZrO2:0.01〜0.10%]
ZrO2は、ルチールなどのチタン酸化物、カリ長石、硅砂の不純物として含有され、微量でスラグ剥離性を改善する効果を有する。ZrO2が0.01%を未満であると、上記の効果が不十分で、スラグ被包性が不良となる。一方、ZrO2が0.10%を超えると、大気中から侵入するNとの親和力が高いので、Nと化合物を形成してビード表面にスラグが焼付き、スラグ剥離性が不良になる。従って、ZrO2は0.01〜0.10%とする。
[Al23:0.01〜0.10%]
Al23はルチールなどのチタン酸化物、カリ長石、硅砂の不純物として含有され、微量でスラグの粘性を改善してスラグ被包性を改善する効果を有する。Al23が0.01%を未満であると、スラグ流動性が悪くなり、スラグ被包性が不良となる。一方、Al23が0.10%を超えると、スラグの粘性が高くなり、スラグ流動性が悪くなってスラグ被包性が不良になる。従って、Al23は0.01〜0.10%とする。
[Na化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計:0.01〜0.20%]
Na化合物及びK化合物は、アーク長を調整してアーク安定性を改善する効果を有する。Na化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計が0.01%未満では、アーク長が短く、アークが不安定になる。一方、Na化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計が0.20%を超えると、スラグ流動性が低くなり、スラグ被包性が不良になる。従って、Na化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計は0.01〜0.20%とする。
[弗素化合物のF換算値:0.1〜1.0%]
Fは、弗化ソーダ、珪弗化カリ、氷晶石、弗化アルミ、弗化リチウム及び蛍石等から添加され、スパッタ発生量及びヒューム発生量を低減する効果を有する。弗素化合物のF換算値が0.1%未満では、アーク長が安定せずスパッタ発生量が多くなる。一方、弗素化合物のF換算値が1.0%を超えると、融点が低く、かつ、蒸気圧が高くなるので、溶接アーク中で蒸発してヒューム発生量が多くなる。従って、弗素化合物のF換算値は0.1〜1.0%とする。
残部は、Fe分および不可避不純物からなる。ここで、Fe分とは、ステンレス鋼外皮のFe成分、フラックスの鉄粉、鉄合金(Fe−Si、Fe−Mn、Fe−Si−Mn等のフェロアロイ)粉等からのFe分である。不可避的不純物は、不可避的に混入される不純物である。
なお、耐割れ性の観点から、不可避不純物中のPは0.040%以下、Sは0.030%以下であることが好ましい。
以上、本発明を適用したセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤの成分組成の限定理由について説明をしたが、その製造方法は以下の通りである。例えば、ステンレス鋼外皮を帯鋼から管状に成形する場合、配合、撹拌、乾燥した充填フラックスをU形に成形した溝に満たした後、丸形に成形し、所定のワイヤ径まで伸線される。この際、成形した外皮シームを溶接してシームレスタイプのフラックス入りワイヤとすることもできる。また、ステンレス鋼外皮がパイプの場合、パイプを振動させてフラックスを充填し、0.8〜3.6mmのワイヤ径まで伸線することができる。
なお、フラックスは、供給及び充填が円滑に行えるように、水ガラス(珪酸カリ及び珪酸ソーダの水溶液)を添加して造粒して用いることもできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
表1に示す化学成分のオーステナイト系ステンレス鋼外皮を用い、表2に示す各種成分組成のセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤを試作した。なお、ワイヤ径は1.2mmとした。
Figure 0006017406
Figure 0006017406
溶接作業性は、表3に示す鋼板成分のSM490A及びSUS304を用い、表4に示す溶接条件を適用し、下向すみ肉溶接姿勢にて調査を行った。溶接作業性の評価は、アーク安定性、スパッタ発生量、ビード形状、ビード外観、ヒューム発生量、スラグ被包性及びスラグ剥離性について調査した。なお、スラグ被包性及びスラグ剥離性については、目視試験にて良否を判断した。
ヒューム発生量は、表3に示すSUS304を用い、JIS Z 3930に準拠し、表5に示す溶接条件で30秒間のヒューム発生量の測定を行い、0.40mg以下を良好とした。
溶着金属試験は、表3に示すSM490Aに二層バタリングを行い、JIS Z 3323に準拠し、表5に示す溶接条件で行った。なお、耐欠陥性について、溶接後にJIS Z 3106に準拠してX線透過試験を実施し、ブローホール発生状況の調査を行った。また、機械的性能については、JIS Z 3111に準拠し、衝撃試験を行った。耐欠陥性の評価は、X線透過試験において、キズの像の分類をJIS Z 3104に準拠して行い、第1種のきず点数3点未満を良好とした。また、機械的性能の評価は、試験温度−20℃における吸収エネルギー(vE−20℃)が3本の平均値で20J以上を良好とした。
耐割れ性は、C型ジグ拘束突合せ溶接割れ試験を行った。C型ジグ拘束突合せ溶接割れ試験は、表3に示す成分のSUS304を用い、JIS Z 3155に準拠し、試験板のルート間隔2mmとし、表5に示す溶接条件のもと、試験ビード長さ約80mmを2本溶接した。評価は、平均割れ率が5%以下のものを良好とした。それらの試験結果を表6にまとめて示す。
Figure 0006017406
Figure 0006017406
Figure 0006017406
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表2及び表6中のワイヤNo.1〜11が本発明例、ワイヤNo.12〜21は比較例である。本願発明であるワイヤNo.1〜11は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のC、Si、Mn、Ni、Cr、Tiおよびフラックス中のTiO2、SiO2、ZrO2、Al23の各含有量、Na化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計及び弗素化合物のF換算値が本発明において規定した範囲内にあるので、吸収エネルギー、耐割れ性、耐欠陥性及び溶接作業性も良好であり、極めて満足な結果であった。
比較例中ワイヤNo.12は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のTiが多いのでスパッタ発生量が多かった。また、フラックス中のAl23が少ないのでスラグ被包性が不良になった。
ワイヤNo.13は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のCが多いので吸収エネルギーが低かった。また、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のTiが少ないのでスラグ剥離性が不良であった。さらに、フラックス中のAl23が多いのでスラグ被包性が不良であった。
ワイヤNo.14は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のMnが少ないので割れ率が高かった。また、フラックス中のSiO2が少ないのでビード形状が不良であった。さらに、フラックス中のZrO2が少ないのでスラグ剥離性が不良であった。
ワイヤNo.15は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のMnが多いのでアークが不安定であった。また、フラックス中のSiO2が多いのでビード外観が不良であった。さらに、フラックス中のZrO2が多いのでスラグ剥離性が悪かった。
ワイヤNo.16は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のNiが少ないので吸収エネルギーが低かった。また、フラックス中のTiO2が少ないのでアークが不安定であった。
ワイヤNo.17は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のNiが多いので割れ率が高かった。また、フラックス中のTiO2が多いのでビード外観が不良であった。
ワイヤNo.18は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のSiが少ないのでビード形状が悪かった。また、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のCrが少ないのでブローホールが発生した。
ワイヤNo.19は、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のSiが多いのでスラグ被包性が悪かった。また、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計中のCrが多いので、吸収エネルギーが低かった。
ワイヤNo.20は、フラックス中のNa化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計が少ないのでアークが不安定性であった。また、フラックス中の弗素化合物のF換算値が少ないので、スパッタの発生量が多かった。
ワイヤNo.21は、フラックス中のNa化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計が多いのでスラグ被包性が不良であった。また、フラックス中の弗素化合物のF換算値が多いのでヒュームの発生量が多かった。

Claims (1)

  1. ステンレス鋼外皮の中にフラックスを充填してなるセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤにおいて、
    ワイヤ全質量に対する質量%で、ステンレス鋼外皮とフラックスとの合計で、
    C:0.04%以下、
    Si:0.1〜1.0%、
    Mn:0.5〜3.0%、
    Ni:11〜14%、
    Cr:23.0〜25.5%、
    Ti:0.01〜0.5%を含有し、
    フラックス中に、
    TiO2:4.0〜7.5%、
    SiO2:0.2〜1.8%、
    ZrO2:0.01〜0.10%、
    Al23:0.01〜0.10%、
    Na化合物のNa換算値及びK化合物のK換算値の1種または2種の合計:0.01〜0.20%、
    弗素化合物のF換算値:0.1〜1.0%を含有し、残部がFe分および不可避不純物からなることを特徴とするセルフシールドアーク溶接用ステンレス鋼フラックス入りワイヤ。
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