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JP5972353B2 - 硬化性組成物、物品、硬化方法、及び反応生成物 - Google Patents

硬化性組成物、物品、硬化方法、及び反応生成物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[背景]
最も簡単な形態では、3−置換−3,4−ジヒドロ−2H−1,3−ベンゾオキサジン(以下、3−置換ベンゾオキサジンと呼ぶ)は、以下の構造単位:
Figure 0005972353

を含有する化合物であり、式中、Rは、一価の有機基を表す。多くの場合、それらは環炭素の1つ以上にて更に置換される。Rが1つ以上の芳香族基を含有する場合、3−置換ベンゾオキサジンは、周囲条件下で極めて粘稠であるか、又は更には固体であり得る。3−置換ベンゾオキサジンは、典型的には、高温でホモポリマー化する。
米国特許第4,501,864号(Higginbottom)は、ポリ(3,4−ジヒドロ−3−置換−l,3ベンゾオキサジン)と反応性ポリアミンとを含む硬化性組成物について報告しているが、このポリアミンは、少なくとも二官能性であり、その反応基は一級又は二級アミンであり、ポリ(ジヒドロベンゾオキサジン)は、約1当量の一級アミン、約1当量のフェノール、及び約2当量のホルムアルデヒドの反応生成物である。
国際特許出願公開第WO 2008/095850(A1)号(Setiabudi)は、(a)非置換の又は少なくとも1つの非置換オルト位置を各ヒドロキシル基、ホルムアルデヒド、及び一級アミンに置換させたビスフェノールの反応により調製された97.9〜40重量パーセントの少なくとも1つのビス(ジヒドロペンゾオキサジン)、(b)2〜50重量パーセントの少なくとも1つの有機ポリアミン、並びに(c)少なくとも2つの酸基を有しその他の反応性基を有さないカルボン酸、スルホン酸、及びホスホン酸からなる群から選択される0.1〜10重量パーセントの少なくとも1つの硬化触媒を含む熱硬化性組成物について報告しており、ここで重量パーセントとは、組成物における構成成分(a)、(b)及び(c)の総量を指すが、(a)、(b)及び(c)、並びに(d)及び任意にその他の構成要素が合計100重量パーセントになることを条件とする。
[概要]
本開示の一態様では、
式:
Figure 0005972353

により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
は、アリール基又は置換アリール基を表し、
、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
式:
Figure 0005972353

により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
超酸と、を含む、硬化性組成物を提供する。
別の態様では、本開示は、本開示による硬化性組成物を少なくとも部分的に硬化させることを含む方法を提供する。
更に別の態様では、本開示は、剥離可能なライナー上に配置された本開示による硬化性組成物を含む物品を提供する。
有利にも、本開示による超酸触媒を含む硬化性組成物は、先に開示された酸触媒で可能であるよりも低い温度で効果的に硬化できる。
本開示の特徴及び利点は、発明を実施するための形態、及び添付の特許請求の範囲を考慮することで更に深い理解が得られるであろう。
本開示による代表的な物品100の概略断面図。 実施例で報告される様々な硬化性組成物に関して示差走査熱量測定法で測定したときの熱流対温度を示すプロット。 実施例で報告される様々な硬化性組成物に関して示差走査熱量測定法で測定したときの熱流対温度を示すプロット。 本開示の原理の範囲及び趣旨の範囲内に含まれる他の多くの改変例及び実施形態が当業者によって考案され得る点は理解されるはずである。図は、縮尺どおりに描かれていない場合もある。同様の参照番号が、同様の部分を示すために複数の図を通じて使用されている場合がある。
[詳細な説明]
本明細書で使用されるとき、「ヘテロアルキル」は、独立してS、O、及びNから選択される1つ以上のヘテロ原子に炭素が置換されるアルキルを指す。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、3,6−ジオキサヘプチル、及び4−ジメチルアミノブチルが挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「ヘテロアリール」は、独立してS、O、及びNから選択される1つ以上のヘテロ原子に炭素が置換されるアリールを指す。例としては、ピリジル、フラニル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル、及びベンズチアゾリルが挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「ヒドロカルビル」は、1つの水素原子が除去された炭化水素を指す。例としては、フェニル、ブチル、メチル、ドデシル、ベヘニル、エチルフェニル、及びジフェニルメチルが挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「ヘテロヒドロカルビル」は、独立してS、O、及びNから選択される1つ以上のヘテロ原子に炭素が置換されるヒドロカルビルを指す。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、4−ジフェニルアミノブチル、2−(2’−フェノキシエトキシ)エチル、3,6−ジオキサヘプチル、及び3,6−ジオキサヘキシル−6−フェニルが挙げられる。
本開示による硬化性組成物は、少なくとも1つの3−アリールベンゾオキサジンを含む。3−アリールベンゾオキサジンは、例えば、長年にわたる方法により、一般的に、フェノール、一級アリールアミン、及び脂肪族アルデヒド(通常はホルムアルデヒド)の縮合により調製されるが、他のアルデヒド(例えば、脂環式アルデヒド又はアルカリルアルデヒド)も使用することができる。
3−置換ベンゾオキサジンは、更なる置換基を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、3−置換ベンゾオキサジンは、式:
Figure 0005972353

により表すことができ、式中、
は、1〜20個の炭素原子を有するアリール又は置換アリール基を表す。いくつかの実施形態では、Rは、1〜20個の炭素原子、又は更には1〜8個の炭素原子を有する。例としては、フェニル、メトキシフェニル、メチルフェニル、クロロフェニル、1−ナフチル、及び4−メチル−2−ピリジルが挙げられる。
、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、独立して、H、ハロゲン(例えば、Br、Cl、F)、1〜12個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、又は1〜12個の炭素原子を有するヘテロヒドロカルビル基を表す。例えば、R〜Rは、独立して、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、エチルヘキシル、若しくはオクチル)、アリール(例えば、フェニル、ナフチル、若しくはフェナンスリル)、アラルキル(例えば、フェニルエチル若しくはベンジル)、又はアルカリル(例えば、エチルフェニル、ジメチルフェニル、若しくはメチルフェニル)、ヘテロアルキル(例えば、メトキシ、メトキシエチル、チオエチル、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エトキシ、プロポキシ、3,6−ジオキサヘプチル、若しくは4−ジメチルアミノブチル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル、フラニル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル、及びベンズチアゾリル)、ヘテロアルカリル、ヘテロアラルキルを表し得る。
は、H、又は1〜12個の炭素原子を有するヒドロカルビル基を表す。例としては、(例えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、エチルヘキシル、若しくはオクチル)、アリール(例えば、フェニル、若しくはナフチル)、アラルキル(例えば、フェニルエチル若しくはベンジル)、又はアルカリル(例えば、エチルフェニル、ジメチルフェニル、若しくはメチルフェニル)が挙げられる。
二官能性アリールアミン(即ち、2つのアミノアリール基を有するアミン)が使用される場合、2つのベンゾオキサジン部分を有する化合物が得られ、例えば、以下に示されるように、Zは、1〜50個の炭素原子を有する二価の有機基を表し、Zは、芳香族炭素原子から窒素原子への結合により、隣接するN原子に結合している。
Figure 0005972353
したがって、いくつかの実施形態では、3−置換ベンゾオキサジンは、式:
Figure 0005972353

により表すことができ、式中、R〜Rは、先に定義されたとおりであり、Rは、1〜50個の炭素原子を有する二価の有機基を表し、末端炭素原子は、芳香族炭素原子である。Rの例には、アリーレン(例えば、フェニレン、ビフェニレン)、−CCH−、−CC(CH−、−CS(=O)−、及び−COC−が挙げられる。
市販されている有用な3−置換ベンゾオキサジンとしては、商品名ARALDITE MTでHuntsman Corp.LLC(Salt Lake City,Utah)から入手可能なものが挙げられる。例としては、以下が挙げられる:
Figure 0005972353

ARALDITE MT 35600として入手可能、
Figure 0005972353

ARALDITE MT 35700として入手可能、
Figure 0005972353

ARALDITE MT 35800として入手可能、
Figure 0005972353

ARALDITE MT 35900として入手可能、及び
Figure 0005972353

ARALDITE MT 36000として入手可能。
市販されている更なる3−置換ベンゾオキサジンとしては、
Figure 0005972353

Shikoku Chemicals Corporation(Kagawa,Japan)から入手可能なP−D BENZOXAZINEが挙げられる。
同様に、3−置換ベンゾオキサジン部分をより多く含む化合物が望まれる場合、ポリアリルアミン(即ち、2つ以上のアリールアミノ基を有する)を使用してよい。あるいは、例えば、ビスフェノールA又はビスフェノールFなどのポリフェノールは、モノアミン及びホルムアルデヒドと組み合わせて、1つを超える3−置換ベンゾオキサジン基を有する化合物を作ることができる。必要に応じて、ポリフェノールをポリアリルアミン及びホルムアルデヒドと組み合わせて使用してオリゴマー及び/又はポリマーベンゾオキサジン樹脂を作ることができる。3−置換ベンゾオキサジン(樹脂を含む)の合成に関する更なる詳細については、例えば、米国特許第4,501,864号(Higginbottom)、同第5,543,516号(Ishida)、同第7,041,772号(Aizawaら)及びこれらに含まれる参考文献を参照されたい。その他の方法は、N.N.Ghoshらによる「Polybenzoxazine−new high performance thermosetting resins:synthesis and properties」,Prog.Polym.Sci.(2007),vol.32,pp.1344〜1391に記載されている。
いくつかの実施形態では、3−置換ベンゾオキサジンは、式:
Figure 0005972353

により表され、式中、dは、正の整数(例えば、1、2、3、又は4)を表し、Zは、d価の有機基(例えば、−CH−、−C(CH−)を表し、Rは、先に定義したとおりである。
有用な3−置換ベンゾオキサジンの限られた代表だけが上記にて説明されており、例えば、上で言及される方法による、様々なフェノール、アミン、及びアルデヒドを使った合成から得られるような、3−置換ベンゾオキサジンのその他の構造も考えられる。そのようなフェノール、アミン、及びアルデヒドの例は、以下で検討される。
モノ−及びポリフェノールを使用してもよい。制限なく更に置換され得るフェノールが望ましい。例えば、フェノールは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシ、アルコキシアルキレン、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、ハロアルキル、カルボキシル、ハロ、アミノ、アミノアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、アミノスルホニル、スルホ、又はアルキルスルホニル基などの置換基で置換され得る。望ましくは、フェノール性ヒドロキシル基に隣接する環位の少なくとも1つは置換されずに、ベンゾオキサジン環形成を促進する。
フェノールのアリール部分は、フェニル環であってもよいし、又はナフチル、ビフェニル、フェナンスリル、及びアントラセニルから選択されてもよい。フェノールのアリール環は、窒素、酸素、若しくはイオウなどの1〜3個のヘテロ原子を含有するヘテロアリール環を更に含んでもよく、又は縮合環を含有してもよい。ヘテロアリールのいくつかの例は、ピリジル、フラニル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル、及びベンズチアゾリルである。
一官能性フェノールの例としては、フェノール、クレゾール、2−ブロモ−4−メチルフェノール、2−アリフェノール、4−アミノフェノールが挙げられる。ポリフェノールの例としては、フェノールフタレイン、ビフェノール、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールA、1,8−ジヒドロキシアントラキノン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,2’−ジヒドロキシアゾベンゼン、レゾルシノール、フッ素ビスフェノール、及び1,3,5−トリヒドロキシベンゼンが挙げられる。フェノールの組み合わせを使用してもよい。
3−置換ベンゾオキサジンを調製するのに好適なアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン、及び脂肪族アルデヒド(例えば、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アルデヒド)が挙げられる。脂肪族アルデヒドの例としては、クロトンアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、及びヘプトアルデヒドが挙げられる。アルデヒドの組み合わせを使用してもよい。
3−置換ベンゾオキサジンの調製に有用なアミンは、一級アリールアミンである。これは、芳香族炭素原子(即ち、芳香族環内の炭素原子)に結合した少なくとも1つの一級アミノ基(即ち、−NH)を有する、置換又は非置換の、一官能性又は多官能性(アリールアミノ基に関して)(ヘテロ)ヒドロカルビルアリールアミンであってよい。一般的に、芳香族炭素原子に結合していない一級アミノ基は、ベンゾオキサジン合成及び/又は安定性に干渉し得るため、3−置換ベンゾオキサジンを調製するのに使用されるアミンにおいて望ましくない置換基であり、排除されるべきであるが、場合によっては(例えば、立体障害の一級アリールアミン)、許容できることがある。一級アリールアミンは、例えば、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、又はヘテロアラルキルなどの基で置換され得る。一級アリールアミンの組み合わせも使用できる。
有用なアリールアミンには、例えば、アニリン、4−メトキシアニリン、及び4−メチルアニリンが挙げられる。用語「ポリ(アリールアミン)」は、それぞれの芳香族炭素原子に結合している少なくとも2つの一級アミン基を直接含有する有機化合物を指す。有用なポリ(アリールアミン)の例には、4,4’−メチレンジアニリン、4,4’ジアミノベンゾフェノン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、1,3−ジアミノベンゼン、及び1,4−ジアミノベンゼンが挙げられる。
本開示による硬化性組成物は、式:
Figure 0005972353

により表される少なくとも1つの一級アミンを含み、式中、Zは、n価の有機ラジカルである。−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である。
有用なモノアミンとしては、例えば、メチル、エチルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、及びアニリンが挙げられる。用語「ジアミン」及び「ポリアミン」は、それぞれ2つ又は少なくとも2つの一級アミン基を含有する有機化合物を指す。有用なポリアミンの例としては、3,9−ビス−(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、及びポリオキシエチレンジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,2−エタンジアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、ペンタエチレンヘキサアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ドデカンジアミン、N−メチルエタノールアミン、1,3−プロパンジアミン、HN(CHCHNH)1〜10H、HN(CHCHCHCHNH)1〜10H、HN(CHCHCHCHCHCHNH)1〜10H、HN(CHNHCHCH=CHCHNH(CHNH.2、HN(CHNH(CHNH、HN(CH2)NH(CHNH(CHNH、HN(CHNH(CH)2NH(CHNH、HN(CHNH(CHNH(CHNH、HN(CHNH(CHNH、並びにエチレンイミン(即ち、アジリジン)の直鎖又は分枝状(デンドリマーを含む)ホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。
有用なポリアミンには更に、例えば、HN−R10−O−(R11O)−(R12O)−(R11O)−R10−NH及び[HN−R10 O−(R11O)−]−R13などのポリ(アルキレンオキシ)ポリアミンが挙げられる。
10、R11及びR12は、独立して、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基である。例えば、R10は、2〜4個の炭素原子を有するアルキル基(例えば、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチル)であり得、R及びRは、2つ又は3つの炭素原子を有するアルキル基(例えば、エチル、n−プロピル、又はイソプロピル)であり得る。Rは、ポリ(アルキレンオキシ)ポリアミンを調製するために用いられるポリオールの残基(即ち、ヒドロキシル基が除去された場合に残る有機構造)である。R13は、分枝鎖又は直鎖であってもよく、置換又は非置換であってもよい(しかし、置換基は、オキシアルキル化反応に干渉してはならない)。量pは、1以上、望ましくは1〜150、又は更には1〜20の数を表す。pが2、3又は4である構造も、特に有用であり得る。量q及びrは、ゼロ以上の数を表す。量sは、2を超える、望ましくは3又は4(それぞれポリオキシアルキレントリアミン及びテトラアミンをもたらすように)を超える。いくつかの実施形態では、p、q、r及びsは、得られる生成物が、その処理及び混合の単純化のために、室温で液体であるように選択される。通常、ポリ(アルキレンオキシ)ポリアミンは液体である。
ポリ(アルキレンオキシ)ポリアミンの例としては、ポリ(エチレンオキシド)ジアミン、ポリ(プロピレンオキシド)ジアミン、ポリ(プロピレンオキシド)トリアミン、ジエチレングリコールプロピレンジアミン、トリエチレングリコールプロピレンジアミン、ポリ(テトラメチレンオキシド)ジアミン、ポリ(エチレンオキシド)−co−ポリ(プロピレンオキシド)ジアミン、及びポリ(エチレンオキシド)−co−ポリ(プロピレンオキシド)トリアミンが挙げられる。
好適な市販のポリ(アルキレンオキシ)ポリアミンの例としては、商品名JEFFAMINEでHuntsman Chemical Company(Salt Lake City Utah)から入手可能なもの、例えば、JEFFAMINE D、ED、及びEDRシリーズのジアミン(例えば、D−400、D−2000、D−5000、ED−600、ED−900、ED−2001、及びEDR−148)、及びJEFFAMINE Tシリーズのトリアミン(例えば、T−403)、並びにH221としてUnion Carbide Company(Danbury,Connecticut)から入手可能なポリ(アルキレンオキシ)ポリアミンが挙げられる。
有用なポリアミンとしては、更に、例えば、アミン末端オリゴ−及びポリ−(ジアリール)シロキサン及び(ジアルキル)シロキサン、アミノ末端ポリエチレン又はポリプロピレン、並びにアミノ末端ポリ(アルキレンオキシド)が挙げられる。また、有用なポリアミンとしては、ペンダント又は末端アミノ基を有するポリジアルキルシロキサンが挙げられる。末端又はペンダントアミン基を有する代表的な市販のポリジアルキルシロキサンには、3M Company(Saint Paul,Minnesota)からのPDMS DIAMINE 5k、10k、又は15k、Th.Goldschmidt(Essen,Germany)からのTEGOMER A−Si 2120若しくは2130、Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)からのDMS−A11、A12、A15、A25、若しくはA32、AMS−132、152、162、若しくは232、又はATM−1112、あるいはRhodia SA(Courbevoie,France)からのRHODORSIL 21643及び21644、21642、又は21637として入手可能なものが挙げられる。
ベンゾオキサジン及びポリアミンは、0.8〜10の範囲のそれぞれの当量比(w/x)で組み合わされる。いくつかの実施形態では、この比は、0.8以上5以下、0.8以上4以下、又は更には0.8以上2以下の範囲であってよい。
本開示による硬化性組成物は、超酸を含む。超酸は、定義によると、100パーセントの硫酸よりも酸性であるBronsted酸である。例としては、式:H[SbFX]を有する置換ペンタフルオロアンチモン酸の塩が挙げられ、式中、Xは、ハロゲン、ヒドロキシ、又は−OR14であり、先の式は、約10,000グラム/モル未満の分子量、及び少なくとも1、望ましくは少なくとも2の一級又は二級ヒドロキシ官能性を有する脂肪族、脂環式、又は芳香族アルコールの残基である。この触媒は、米国特許第5,280,067号(Tarbuttonら)に記載されている。
14の例には、2−ヒドロキシエトキシ及び2−(2’−ヒドロキシエトキシ)エトキシが挙げられる。市販の超酸の例としては、トリフルオロメタンスルホン酸が挙げられ、NACURE SUPER XC−7231及びNACURE SUPER XC−A230(いずれもKing Industries(Norwalk,Connecticut))として入手可能なものである。
超酸は通常、硬化性組成物の硬化率に影響を及ぼすのに効果的な量(即ち、有効量)で存在する。典型的に、そのような有効量とは、硬化性組成物の総重量に基づいて、約10重量%未満、より典型的には約5重量%未満、又は更には約1重量%未満である。
本開示による硬化性組成物は、一般的に、その構成成分を混合して単に組み合わせることにより調製することができる。場合によっては、組み合わせる前に、構成成分の1つ以上を加温することが望ましい場合がある(固体成分を溶解するため)。
硬化性組成物の硬化は、典型的には、熱源を用いて加熱することにより達成される。好適な熱源の例としては、熱板及び赤外線が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本開示は、Bステージの組成物(例えば、接着剤シート又はテープとして)を提供する。プリント回路製造などの処理用途は、ステージ処理可能な接着剤(即ち、典型的には、熱及び/又は圧力を用いて、粘着性の又は粘着性のない状態にある程度硬化し、基材上に配置し、そして硬化することができる接着剤組成物)を使用することが多い。ある程度硬化され、粘着性のない状態を、一般に「Bステージ]と呼ぶ。
未硬化の、Bステージの、及び硬化された組成物の物理的特性(例えば、粘度、粘着性、剥離、剪断力)は、硬化性組成物中の各構成成分を異なる量及びタイプで使用することにより、容易に変えることができる。
硬化性組成物を硬化させるための条件は、用いられる反応物質及び量に依存し、当業者が決定することができる。硬化性組成物は、通常、ベンゾオキサジン化合物、アリールアミン、及び超酸を任意の順序で混合することにより作られ得る。一般的に、硬化性組成物は次いで、約1〜120分間の時間、十分な温度(例えば、約50℃〜200℃)に加熱されるが、他の条件を用いることもできる。
好適な熱源としては、例えば、誘導加熱、オーブン、加熱板、熱線銃、レーザーなどの赤外線源、マイクロ波が挙げられる。
硬化性組成物の調製及び/又はコーティングを補助するために、また加工助剤として、溶媒を使用することができる。例えば、重合性組成物の調製を単純化するために、少量の溶媒中で触媒の濃縮溶液を調製することが有利であり得る。代表的な溶媒には、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、及びε−カプロラクトン等のラクトン;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、及びシクロヘキサノン等のケトン;テトラメチレンスルホン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、ブタジエンスルホン、メチルスルホン、エチルスルホン、プロピルスルホン、ブチルスルホン、メチルビニルスルホン、及び2,2’−スルホニルジエタノール等のスルホン;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;炭酸プロピレン、炭酸エチレン、及び炭酸ビニレン等の環状炭酸塩;酢酸エチル、酢酸メチルセロソルブ、ギ酸メチル等のカルボン酸エステル;塩化メチレン、ニトロメタン、アセトニトリル、亜硫酸グリコール、並びに1,2−ジメトキシエタン(グリム)等が挙げられる。
必要に応じて、アジュバントを硬化性組成物に加えてもよい。例としては、着色剤、研磨顆粒、酸化防止安定剤、熱分解安定剤、光安定剤、導電性粒子、粘着付与剤、充填剤、流動化剤、増粘剤、艶消し剤、不活性充填剤、結合剤、発泡剤、殺真菌剤、殺菌剤、界面活性剤、可塑化剤、ゴム強化剤、及び当業者に既知のその他の添加剤が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本開示による硬化性組成物は、ライナーに配置される(熱硬化性シート又はテープに形成された場合)。ここで図1を参照すると、代表的物品100は、第1の剥離可能なライナー120上に配置された本開示による硬化性組成物110を含む。いくつかの実施形態では、硬化性組成物110は、第1の剥離可能なライナー120と任意的な第1の剥離可能なライナー130との間に挟まれている。
剥離可能なライナーは、当該技術分野において既知であり、例えば、シリコン紙及びポリオレフィンフィルム(例えば、ポリプロピレンフィルム)が挙げられる。物品100を作製するために、硬化性組成物110は、例えば、剥離可能なライナーの一方又は両方にコーティング又は積層され得る。
本開示による組成物は、例えば、コーティング、発泡体、成形物品、接着剤(構造用及び半構造用接着剤を含む)、磁気媒体、充填又は補強複合材、コーティングされた研磨材、コーキング及びシーリング化合物、鋳造及び成形化合物、製陶及び封入化合物、含浸及びコーティング化合物、エレクトロニクス用導電性接着剤、エレクトロニクス用保護コーティングとして、並びに当業者に既知であるその他の用途に有用である。
以下の非限定的な実施例によって本開示の目的及び利点を更に例示するが、これらの実施例に記載する特定の材料及びその量、並びに他の条件及び詳細は、本開示を不当に限定するものと解釈されるべきではない。
特に断らないかぎり、本実施例及び本明細書の残りの部分における部、百分率、比などはすべて重量に基づいたものである。
比較例1(CE1a、CE1b)
メタキシレンジアミン(0.68g、0.005mol、MXDAとしてMitsubishi Gas(Japan)から入手)及び2.31g(0.005mol)の微粉状のARALDITE MT 35600(Huntsman Corp.LLC(Salt Lake City,Utah))、ビスフェノールA系ベンゾオキサジンを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムの示差走査熱量測定(DSC)皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA,Inc.(Torrance,California))内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図2で「CE1a」と表示する。この手順全体を繰り返した。反復ランのDSCトレースを図2で「CE1b」と表示する。トレースCE1aと比較した際のトレースCE1bのピーク下の異なる大きさの領域は、DSC試験変数の関数、主として試料重量であり、これは制御されなかった。これは、図2のトレースを使用して硬化を比較すると、重要な要因が、トレースの全体的形状及びピークの開始温度であることを強調するようにここに示されており、これらはトレースCE1a及びCE1bに関してほぼ同じである。
比較例2(CE2)
タウリン(0.10g)を0.68g(0.005mol)のメタキシレンジアミン(1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、MXDA)に加えた。この混合物と2.31g(0.005mol)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図2で「CE2」と表示する。
比較例3(CE3)
アジピン酸(0.10g)を0.68g(0.005m)のメタキシレンジアミン(MXDA)に加えた。この混合物と2.31g(0.005m)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図2で「CE3」と表示する。
比較例4(CE4)
ジブチル錫ジラウレート(0.10g)を0.68g(0.005mol)のメタキシレンジアミン(MXDA)に加えた。この混合物と2.31g(0.005mol)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図2で「CE4」と表示する。
実施例1
ジエチレングリコール/五フッ化アンチモン(DEG−SbF)付加物(0.10g、米国特許第5,280,067号(Tarbuttonら)に従って調製)を0.68g(0.005m)のメタキシレンジアミン(MXDA)に加えた。この混合物と2.31g(0.005mol)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図2で「EX1」と表示する。
実施例2
NACURE SUPER XC−7231六フッ化アンチモンアンモニウム触媒(0.10g、King Industries,Inc.(Norwalk,Connecticut))を0.68g(0.005m)のメタキシレンジアミン(MXDA)に加えた。この混合物と2.31g(0.005m)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図2で「EX2」と表示する。
図2は、様々な触媒がビスフェノールA系ベンゾオキサジンのMXDAアミン硬化に及ぼす加速効果を表す。発熱ピーク発現温度は、ピークの先端からピークの両側の極小値を結ぶ基線までの比較的線状の部分を予想することにより推定することができる。無触媒の例であるトレースCE1a及びCE1bはいずれも、約97〜98℃のピーク発現を示した。それぞれトレースCE2及びCE3で表される触媒量のタウリン(スルホン酸)又はアジピン酸(カルボン酸)は、93℃〜94℃の範囲とピーク発現をわずかにしか下げず、硬化に対する触媒効果はごくわずかであった。トレースCE4で表される触媒量のジブチル錫ジラウレートは、ピーク発現を約87℃にまで下げたが、硬化のほとんどは、120℃を超えるなど、はるかに高い温度で起こった。広範囲の発熱が観察され、微小ピークは、約153℃及び約239℃であった。ピーク積分法により、低温発熱中に放出されるエネルギーの量は、49ジュール/グラムであり、広範囲の高温でのピークは、その2.5倍超のエネルギー、硬化性組成物1gに対して127Jを放出したことがわかった。
しかしながら、同様の触媒量の超酸触媒が加えられると、ピークは、更に低温に変わったようであった。トレースEx.1により表される触媒量のDEG−SbF付加物は、約83〜84℃に下がったピーク発現を示し、より高温の発熱は、トレースCE4のものよりもはるかに小さかった。トレースEx.2により表される触媒量のNACURE SUPER XC−7231は、わずか77〜78℃に著しく変化したピーク発現を示し、より高温での第2の硬化事象も同様に抑制された。
同じARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンを、同様の触媒量の同じ前述の促進剤を使用してポリエーテルジアミンであるJEFFAMINE D230(Huntsman Corp.(The Woodlands,Texas))とともに硬化したときに、同様の効果が観察された。
比較例5(CE5)
JEFFAMINE D230ポリアミン(1.15g、0.005mol、Huntsman Corp.)と2.31g(0.005mol)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図3で「CE5」と表示する。
比較例6(CE6)
タウリン(0.10g)を1.15g(0.005mol)のJEFFAMINE D230ポリアミンに加えた。この混合物と2.31g(0.005mol)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図3で「CE6」と表示する。
比較例7(CE7)
アジピン酸(0.10g)を1.15g(0.005m)のJEFFAMINE D230ポリアミンに加えた。この混合物と2.31g(0.005mol)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA)内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図3で「CE7」と表示する。
実施例3
NACURE SUPER XC−7231触媒(0.10g)を1.15g(0.005m)のJEFFAMINE D230に加えた。この混合物と2.31g(0.005mol)の微粉状ARALDITE MT 35600ビスフェノールA系ベンゾオキサジンとを混合し、均一なパン生地状の混合物が得られるまで室温で数分間撹拌した。次いで、混合物のアリコートを開放されたアルミニウムのDSC皿に入れ、示差走査熱量計(Seiko Instruments USA,Inc.(Torrance,California))内で10℃/分で25℃から300℃まで加熱した。DSCトレースを記録し、図3で「EX3」と表示する。
図3は、様々な触媒がビスフェノールA系ベンゾオキサジンのJEFFAMINE D230硬化に及ぼす加速効果を表す。ピーク発現温度は、上記で概説したように推定された。無触媒の例であるトレースCE5は、約111℃にてピーク発現を示した。それぞれトレースCE6及びCE7で表される触媒量のタウリン(スルホン酸)又はアジピン酸(カルボン酸)は、それぞれ約109℃及び99℃とピーク発現をわずかにしか下げず、トレースの全体的形状は似ていたため、硬化に対する触媒効果はほんのわずかであった。
しかしながら、同様の触媒量の超酸触媒が加えられると、ピークは更に低い温度に変わったようであった。トレースEX.3により表される、触媒量のNACURE SUPER XC−7231は、約81℃まで著しく変化したピーク発現を示した。トレースの全体的形状は他のものと似ていたが、低温硬化ピークは2つのピークの明らかな重なりを示しており、硬化に対する著しい触媒効果を意味していた。
重なり剪断強度試験(OLS)
重なり(又は「重ね合わせ」)剪断用試料は、Boeing Aircraft Company規格BAC−5555に従って陽極酸化処理された、4”×7”×0.063”(10cm×18cm×0.160cm)の7075 T6ベアアルミニウムを使用して作製した。陽極酸化処理電圧は、22.5ボルトであった。検査用サンプルは、ASTM規格D−1002に記載されているように作製された。
具体的な熱コーティングの条件は、各実施例で以下に説明されるように異なっていた。一般に、およそ0.5”(1.3cm)×0.15mmの接着剤のストリップを、スクレーパーを使用して2つの被着材の各々の一縁部に適用した。結合線の厚さを制御するために、直径75マイクロメートルのピアノ線3本をスペーサーとして使用した。結合部を閉じ、縁部でテープ止めした。結合部をアルミホイルのシートと厚紙片との間に置いた。2枚の14番スチールプレートを使用して圧力を印加し、接着剤を広げた。(各実施例に記載のように)接着剤を硬化させた後、大きい試料を幅1”(2.5cm)の小さい試料に切って、0.5in(3.2cm)の接合領域を得た。6つのラップ剪断試料を、より大きい各試料から得た。室温における破壊について、SINTECH引張試験機(MTS(Eden Prairie,Minnesota))で、0.1”/分(0.25cm/分)のクロスヘッド変位速度を用いて、接合を試験した。破壊荷重を記録した。ラップ幅をノギスにより測定した。引用された重なり剪断強度は、(2)×(破壊荷重)/(測定された幅)として計算される。平均(中央)及び標準偏差は、6回の試験の結果から計算した。
FPLエッチングされリン酸陽極酸化処理されたアルミニウム基材
後述される手順に使用されるアルミニウム基材は、接合前に以下のように処理された。
1)85℃の温度のOAKITE 165苛性洗浄液(Chemetall Americas(New Providence,New Jersey))に10分間浸漬した。
2)(ラックの)シートを水道水タンクに10分間沈めた。
3)水道水で2〜3分間噴霧すすぎした。
4)66℃のFPLエッチング(Forest Products Laboratory(Madison,Wisconsin))、硫酸及び重クロム酸の熱溶液のタンクに10分間浸漬した。
5)水道水で2〜3分間噴霧すすぎした。
6)周囲温度で10分間、次いで54℃の再循環する空気炉内で30分間ドリップ乾燥させた。
いずれの場合も、以下のようにパネルを更に処理した。エッチング処理されたパネルは、15ボルトの電圧を20〜25分間適用しながら22℃のリン酸に浸すことにより陽極酸化処理し、次いで水道水ですすぎ(水濡れ性を試験し)、室温にて10分間空気乾燥させ、次いで66℃の強制空気炉中で10分間オーブン乾燥させた。処理から24時間以内に、得られた陽極酸化アルミニウムパネルをプライム処理した。陽極酸化パネルをアルミニウム用腐食抑制プライマー(3M SCOTCH−WELD Structural Adhesive Primer EW−5000、3M Companyから入手可能)でプライム処理して、0.00010〜0.00020インチ(2.6〜5.2マイクロメートル)の乾燥したプライマー厚さを得た。
接着剤フィルムのフローティングローラー剥離強度試験(FRP)
8インチ×3インチ×0.063インチ(20.3cm×7.6cm×0.16cm)又は10インチ×3インチ×0.025インチ厚さ(25.4cm×7.6×0.064cm厚さ)のプライム処理された2024−T3ベアアルミニウムパネルを上述のようにテスト用に調製した。プライム処理されたパネルは、同じフィルム接着剤及び重なり剪断サンプルに使用される硬化サイクルを用いてともに接合され、次いで試験方法ASTM D−3167−76に従い以下の変更を加えてフローティングローラー剥離強度を評価した。0.5インチ(12.7cm)幅の試験ストリップを、接合されたアルミニウムパネルの縦方向に沿って切り取った。6インチ/分(30.5cm/分)の速度で作動する引張試験機を使用して、厚い基材から薄い基材を剥がし、結果を1インチ(2.5cm)の幅に正規化した。
比較例8(CE8)
100℃に加熱した23.1g(0.05mol)のARALDITE MT 35600ビスフェノールAベンゾオキサジンに、6.8g(0.05m)のMXDAと4.5gのPARALOID EXL−2600(Dow Chemical Co(Midland,Michigan))、コアシェル衝撃改質剤(強化剤)との混合物を加えた。構成成分を熱いうちに撹拌した。反応性組成物を2つのシリコーンコーティングされたPETライナーの間に配置し、そのサンドイッチ構造を100℃の「ホットナイフ」に通すように引っ張ることにより、厚さ125マイクロメートルの反応性組成物のフィルムを作製した。次いで、フィルムを使用して、上述のように重なり剪断力(OLS)及びフローティングローラー剥離(FRP)サンプルを調製した。サンプルを180℃で2時間硬化させた。次いで、重なり剪断力及びフローティングローラー剥離試験を上述のように行って、表1に示されるデータを得た。
比較例9(CE9)
数滴の炭酸プロピレンに溶解した2gのアジピン酸に、6.8g(0.05m)のMXDA及び4.5グラムのPARALOID EXL−2600コアシェル強化剤を加えた。均一になるまで混合物を撹拌し、100℃に加熱した23.1g(0.05m)のARALDITE MT 35600ビスフェノールAベンゾオキサジンに加えた。構成成分を熱いうちに撹拌した。反応性組成物を2つのシリコーンコーティングされたPETライナーの間に配置し、そのサンドイッチ構造を100℃の「ホットナイフ」に通すように引っ張ることにより、厚さ125マイクロメートルの反応性組成物のフィルムを作製した。次いで、フィルムを使用して、上述のように重なり剪断力(OLS)及びフローティングローラー剥離(FRP)サンプルを調製した。サンプルを180℃で2時間硬化させた。次いで、重なり剪断力及びフローティングローラー剥離試験を上述のように行って、表1に示されるデータを得た。
実施例4
数滴の炭酸プロピレンに溶解した1gのNACURE SUPER XC−7231に、6.8g(0.05m)のMXDA及び4.5gのPARALOID EXL−2600コアシェル強化剤を加えた。均一になるまで混合物を撹拌し、100℃に加熱した23.1g(0.05m)のARALDITE MT 35600ビスフェノールAベンゾオキサジンに加えた。構成成分を熱いうちに撹拌した。反応性組成物を2つのシリコーンコーティングされたPETライナーの間に配置し、そのサンドイッチ構造を100℃の「ホットナイフ」に通すように引っ張ることにより、厚さ125マイクロメートルの反応性組成物のフィルムを作製した。次いで、フィルムを使用して、上述のように重なり剪断力(OLS)及びフローティングローラー剥離(FRP)サンプルを調製した。サンプルを180℃で2時間硬化させた。次いで、重なり剪断力及びフローティングローラー剥離試験を上述のように行って、表1に示されるデータを得た。
Figure 0005972353
結果は、超酸及びカルボン酸の触媒作用はいずれも、剥離結合強度にそれほど影響しなかったが、重なり剪断強度は、カルボン酸触媒に関してはほぼ2倍にまで増大し、超酸触媒された硬化に関しては、はるかにそれ以上だったことを示している。超酸触媒された試料の性能改善は、先の実施例で見られるDSC結果により立証されるように、より速く、より低い温度での硬化と相まっていた。
実施例5
115.50g(0.25m)の溶融した80℃のARALDITE MT 35600ビスフェノールAベンゾオキサジンに、これも80℃に加熱した57.5g(0.25m)のJEFFAMINE D230を加えた。ASTM D2566に従って、均一になるまで溶液を撹拌し、次いで成形型に入れた。次いで、成形型を180℃のオーブンに2時間設置した。次いで、サンプルを室温まで冷却し、サンプルを取り出し測定すると、厚さは実質上ゼロ収縮を示した。
本開示の選択された実施形態
第1の実施形態では、本開示は、
式:
Figure 0005972353

により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
は、アリール基又は置換アリール基を表し、
、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
式:
Figure 0005972353

により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
超酸と、を含む、硬化性組成物を提供する。
第2の実施形態では、本開示は、w/xが0.8以上4以下の範囲である、第1の実施形態による硬化性組成物を提供する。
第3の実施形態では、本開示は、w/xが0.8以上2以下の範囲である、第1の実施形態による硬化性組成物を提供する。
第4の実施形態では、本開示は、超酸がアンチモンを含む、第1〜第3の実施形態のうちのいずれかによる硬化性組成物を提供する。
第5の実施形態では、本開示は、Zが、2〜50個の炭素原子を有するヒドロカルビレン基、及び4〜50個の炭素原子を有するヘテロヒドロカルビレン基からなる群から選択される、第1〜第4の実施形態のうちのいずれかによる硬化性組成物を提供する。
第6の実施形態では、本開示は、ベンゾオキサジンが、式:
Figure 0005972353

により表され、式中、
、R、R、R、及びRは、先に定義されたとおりであり、
は、1〜50個の炭素原子を有する二価の有機基を表し、Rは、芳香族炭素原子から窒素原子への結合により、隣接するN原子に結合している、第1〜第5の実施形態のうちのいずれかによる硬化性組成物を提供する。
第7の実施形態では、本開示は、−R−が、式:−Ar−R−Ar−により表され、式中、Ar及びArは、1〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換アリーレン基を表し、Rは、1〜50個の炭素原子を有するアルキレン基又は1〜50個の炭素原子を有するヘテロアルキレン基を表す、第6の実施形態による硬化性組成物を提供する。
第8の実施形態では、本開示は、−R−が、置換若しくは非置換アリーレン、又は置換若しくは非置換ヘテロアリーレンである、第6の実施形態による硬化性組成物を提供する。
第9の実施形態では、本開示は、組成物がBステージ化されている、第1〜第8の実施形態のうちのいずれかによる硬化性組成物を提供する。
第10の実施形態では、本開示は、
式:
Figure 0005972353

により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
は、アリール基又は置換アリール基を表し、
、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
式:
Figure 0005972353

により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
超酸と、を含む、構成成分の反応生成物を提供する。
第11の実施形態では、本開示は、硬化性組成物を少なくとも部分的に硬化させることを含む方法であって、硬化性組成物が、
式:
Figure 0005972353

により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
は、アリール基又は置換アリール基を表し、
、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
式:
Figure 0005972353

により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
超酸と、を含む、方法を提供する。
第12の実施形態では、本開示は、w/xが0.8以上4以下の範囲である、第11の実施形態による方法を提供する。
第13の実施形態では、本開示は、w/xが0.8以上2以下の範囲である、第11の実施形態による方法を提供する。
第14の実施形態では、本開示は、超酸がアンチモンを含む、第11〜第13の実施形態のうちのいずれかによる方法を提供する。
第15の実施形態では、本開示は、Zが、2〜50個の炭素原子を有するヒドロカルビレン基、及び4〜50個の炭素原子を有するヘテロヒドロカルビレン基からなる群から選択される、第11〜第14の実施形態のうちのいずれかによる方法を提供する。
第16の実施形態では、本開示は、ベンゾオキサジンが、式:
Figure 0005972353

により表され、式中、
、R、R、R、及びRは、先に定義されるとおりであり、
は、1〜50個の炭素原子を有する二価の有機基を表し、Rは、芳香族炭素原子から窒素原子への結合により、隣接するN原子に結合している、第11〜第15の実施形態のうちのいずれかによる方法を提供する。
第17の実施形態では、本開示は、−R−が、式:−Ar−R−Ar−により表され、式中、Ar及びArは、1〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換アリーレン基を表し、Rは、1〜50個の炭素原子を有するアルキレン基又は1〜50個の炭素原子を有するヘテロアルキレン基を表す、第16の実施形態による方法を提供する。
第18の実施形態では、本開示は、−R−が、置換若しくは非置換アリーレン、又は置換若しくは非置換ヘテロアリーレンである、第16の実施形態による方法を提供する。
第19の実施形態では、本開示は、組成物がBステージ化されている、第11〜第18の実施形態のうちのいずれかによる方法を提供する。
第20の実施形態では、第1の剥離可能なライナー上に配置された硬化性組成物を含む物品であって、硬化性組成物が、
式:
Figure 0005972353

により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
は、アリール基又は置換アリール基を表し、
、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
式:
Figure 0005972353

により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
超酸と、を含む、物品を提供する。
第21の実施形態では、硬化性組成物が、第1の剥離可能なライナーと第2の剥離可能なライナーとの間に挟まれている、実施形態20による物品を提供する。
当業者であれば、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく本開示の様々な改変及び変更を行うことが可能であり、また、本開示は上記に記載した例示的な実施形態に不要に限定されるべきではない点が理解されるべきである。

Claims (4)

  1. 硬化性組成物であって、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
    は、アリール基又は置換アリール基を表し、
    、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
    は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
    超酸と、を含む、硬化性組成物。
  2. 構成成分の反応生成物であって、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
    は、アリール基又は置換アリール基を表し、
    〜Rは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
    は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
    超酸と、を含む、構成成分の反応生成物。
  3. 硬化性組成物を少なくとも部分的に硬化させることを含む方法であって、前記硬化性組成物が、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
    は、アリール基又は置換アリール基を表し、
    、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
    は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
    超酸と、を含む、方法。
  4. 第1の剥離可能なライナー上に配置された硬化性組成物を含む物品であって、前記硬化性組成物が、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるw当量の少なくとも1つのベンゾオキサジンであって、式中、
    は、アリール基又は置換アリール基を表し、
    、R、R、及びRは、単独で又は組み合わせて、H、ハロゲン、ヒドロカルビル基、又はヘテロヒドロカルビル基を表し、
    は、H、又はヒドロカルビル基を表す、ベンゾオキサジンと、
    式:
    Figure 0005972353

    により表されるx当量の少なくとも1つの一級アミンであって、式中、Zは、n価の有機ラジカルであり、−NH基のそれぞれは、四配位炭素原子に結合しており、nは1以上の整数であり、w/xは0.8〜10の範囲である、一級アミンと、
    超酸と、を含む、物品。
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