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JP5947605B2 - ノズル調整治具 - Google Patents

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JP5947605B2 JP2012093763A JP2012093763A JP5947605B2 JP 5947605 B2 JP5947605 B2 JP 5947605B2 JP 2012093763 A JP2012093763 A JP 2012093763A JP 2012093763 A JP2012093763 A JP 2012093763A JP 5947605 B2 JP5947605 B2 JP 5947605B2
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Description

本発明は、切削ブレードへ冷却水を供給する冷却水ノズルの位置調整用のノズル調整治具に関し、特に薄型のホイールカバーに組み付けられた冷却水ノズル用のノズル調整治具に関する。
半導体デバイスの製造工程においては、半導体ウェーハ等の被加工物の表面に格子状に分割予定ラインが形成され、分割予定ラインにより区画された領域にIC、LSI等の回路が形成される。そして、被加工物は、切削装置によりストリートに沿って切削され、個々の半導体チップに分割される。このようにして分割された半導体チップは、パッケージングされて携帯電話やパソコン等の電気機器に広く利用される。
従来、被加工物を分割する切削装置として、冷却水によって切削ブレードを冷却すると同時に切削時に生じた切削屑を洗い流すものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この切削装置は、ダイヤモンド砥粒からなる円板状の切削ブレードを高速回転させ、複数の冷却水ノズルから冷却水を半導体ウェーハの加工部分や切削ブレードに噴射する。そして、ダイシング装置は、切削ブレードを半導体ウェーハに一定量切り込ませた状態で、ストリートに沿って切削送りすることにより半導体ウェーハを切削する。
特開2006−187849号公報
上記した切削装置においては、切削ブレードの表面及び裏面に向けられた一対の冷却水ノズルが作業者の目視によって調整されるため、作業者によってバラツキが生じるという不具合があった。冷却水ノズル調整の精度が低く、切削ブレードに対して適切な位置に冷却水が供給されないと、加工熱を十分に取り除くことができない。このため、切削ブレードの異常摩耗や焼けが発生して、加工品質が著しく悪化する他、切削ブレードや被加工物が破損する可能性があった。
ところで、切削装置として、一対の切削ブレードを割出方向で対向させて、被加工物上の2本の分割予定ラインを同時に加工する対向式ダイサーが知られている。対向式ダイサーにおいては、例えば、厚みの異なる2種類の切削ブレードを用いて2段階で切り込み深さを増加させるステップカット加工が行われる。ステップカット加工では、1段目の切り込みを入れる先行のブレードと、先行の切削ブレードに対して数ライン遅れて、1段目の切り込みに対して2段目の切り込みを入れる後続の切削ブレードとを並走させることで加工時間の短縮を図っている。このため、先行の切削ブレードと後続の切削ブレードとの並走間隔を狭めることが望まれている。
一対の切削ブレードの並走間隔を狭めるためには、切削ブレードや冷却水ノズルが組み込まれたブレードユニットの幅寸法を小さくする必要がある。この場合、切削ブレードと一対の冷却水ノズルとの間隔が狭くなり、上記したような作業者の目視では冷却水ノズルを微調整することが特に困難となっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、切削ブレードに対して一対の冷却水ノズルを最適な位置に容易に調整可能なノズル調整治具を提供することを目的とする。
本発明のノズル調整治具は、固定フランジが先端に装着されたスピンドルと、前記スピンドルを回転可能に支持するスピンドルハウジングと、前記固定フランジの切削ブレード装着面に装着されて被加工物を切削する切削ブレードと、前記切削ブレードを挟んで前記切削ブレードの表裏面側に配設された前記切削ブレードに冷却水を供給する一対の冷却水ノズルと、を少なくとも有する切削装置において使用され、前記切削ブレードが取り外された状態で前記冷却水ノズルのノズル位置を調整するノズル調整治具であって、前記固定フランジの前記切削ブレード装着面に磁力により着脱自在に装着される装着部と、前記一対の冷却水ノズルのうち前記固定フランジに装着された前記切削ブレードの表面側に位置付けされる前記冷却水ノズルを前記切削ブレードの表面から所定位置に離反させ位置決めする冷却水ノズル位置決め部と、から構成され、前記固定フランジの前記切削ブレード装着面に前記装着部を磁力により装着し、前記一対の冷却水ノズルのうち前記切削ブレード表面側の前記冷却水ノズルを前記冷却水ノズル位置決め部の表面に当接させて前記冷却水ノズルの前記切削ブレードに対する前後位置を調整することを特徴とする。
この構成によれば、磁力によって固定フランジの切削ブレード装着面に装着部が装着され、一対の冷却水ノズルのうち切削ブレード側の冷却水ノズルがノズル位置決め部に当接されることで、切削ブレードに対して冷却水ノズルを適切な前後位置に容易に調整できる。このとき、ノズル調整治具が切削ブレード側の冷却水ノズルを切削ブレードの表面から所定位置に離反させて位置決めするため、作業者によってノズル調整のバラツキが生じることがない。よって、切削ブレードに対して適切な位置に冷却水が供給され、切削時の加工熱が十分に取り除かれるため、加工品質の悪化や切削ブレードや被加工物の破損を防止できる。
本発明によれば、切削ブレードに対して一対の冷却水ノズルを最適な位置に容易に調整して、加工品質の悪化や切削ブレードや被加工物の破損を防止できる。
本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。 本実施の形態に係るブレードユニットの正面図である。 本実施の形態に係るブレードユニットの斜視図である。 本実施の形態に係るノズル調整治具の斜視図である。 本実施の形態に示すノズル調整治具と切削ブレードとの位置関係を示す図である。 本実施の形態に係るノズル調整治具を用いたノズル調整作業の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。なお、以下においては、切削ブレードとしてハブブレードを備えた切削装置ついて説明するが、この構成に限定されない。本発明は、切削ブレードとして、ワッシャブレード(ハブレスブレード)を備えた切削装置にも適用可能である。
図1に示すように、切削装置1は、切削ブレード34を有する一対のブレードユニット3と被加工物Wを保持したチャックテーブル4とを相対移動させて、被加工物Wを切削するように構成されている。被加工物Wは、略円板状に形成されており、表面に格子状に配列された分割予定ラインによって複数の領域に区画されている。この区画された領域には、IC、LSI等のデバイスが形成されている。また、被加工物Wは、貼着テープ95を介して環状フレーム96に支持された状態で切削装置1に搬入される。
なお、本実施の形態においては、被加工物Wとしてシリコンウェーハ、ガリウムヒソ等の半導体ウェーハを例に挙げて説明するが、この構成に限定されるものではない。半導体ウェーハの裏面に設けられるDAF(Die Attach Film)等の粘着部材、半導体製品のパッケージ、セラミック、ガラス、サファイア(Al2O3)系の無機材料基板、各種電気部品やミクロンオーダーの加工位置精度が要求される各種加工材料を被加工物としてもよい。
切削装置1は、基台2を有しており、基台2上にはチャックテーブル4をX軸方向に加工送りするチャックテーブル移動機構5が設けられている。また、基台2上には、チャックテーブル移動機構5を跨ぐように立設した門型の柱部21が設けられ、柱部21には、チャックテーブル4の上方において一対のブレードユニット3をY軸方向に割出送りするブレードユニット移動機構6が設けられている。
チャックテーブル移動機構5は、基台2の上面に配置されたX軸方向に平行な一対のガイドレール51と、一対のガイドレール51にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸テーブル52とを有している。X軸テーブル52の上部には、チャックテーブル4が設けられている。また、X軸テーブル52の背面側には、図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ53が螺合されている。そして、ボールネジ53の一端部には、駆動モータ54が連結されている。駆動モータ54によりボールネジ53が回転駆動され、チャックテーブル4がガイドレール51に沿ってX軸方向に移動される。
チャックテーブル4は、X軸テーブル52の上面に固定されたZ軸回りに回転可能なθテーブル55と、θテーブル55の上部に設けられ、被加工物Wを吸着保持する保持部41とを有している。保持部41は、所定の厚みを有する円盤状であり、上面中央部分にはポーラスセラミック材により吸着面が形成されている。保持部41の周囲には、θテーブル55の四方から径方向外側に延びる一対の支持アームを介して4つのクランプ部42が設けられている。4つのクランプ部42は、エアーアクチュエータにより駆動し、被加工物Wの周囲の環状フレーム96を挟持固定する。
ブレードユニット移動機構6は、柱部21の前面に対してY軸方向に平行な一対のガイドレール61と、一対のガイドレール61にスライド可能に設置されたモータ駆動の一対のY軸テーブル62を有している。また、ブレードユニット移動機構6は、各Y軸テーブル62の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール63と、各ガイドレール63にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル64とを有している。各Z軸テーブル64には、ブレードユニット3が設けられている。
また、各Y軸テーブル62、各Z軸テーブル64の背面側には、それぞれ図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ65、66が螺合されている。そして、Y軸テーブル62用のボールネジ65、Z軸テーブル64用のボールネジ66の一端部には、それぞれ駆動モータ67、68が連結されている。これら駆動モータ67、68によりボールネジが回転駆動され、一対のブレードユニット3がガイドレール61、63に沿ってY軸方向及びZ軸方向に移動される。各ブレードユニット3は、切削ブレード34を高速回転させ、切削ブレード34や切削位置に冷却水を噴射しつつ被加工物Wを切削する。なお、ブレードユニット3の詳細については後述する。
この切削装置1においては、Y軸テーブル62の移動によって切削ブレード34が被加工物Wの分割予定ラインに位置合わせされる。次に、Z軸テーブル64の移動によって回転された切削ブレード34の被加工物Wに対する切り込み深さが調整される。そして、切削ブレード34に対してX軸テーブル52が相対移動されることにより、チャックテーブル4に保持された被加工物Wが分割予定ラインに沿って切削される。以上の動作を繰り返すことで被加工物Wが格子状の分割予定ラインに沿って分割される。
次に、図2及び図3を参照してブレードユニットについて詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係るブレードユニットの正面図である。図3は、本発明の実施の形態に係るブレードユニットの斜視図である。なお、図3Aは、ブレードユニットの分解斜視図であり、図3Bは、切削ブレードを組み付けた後のブレードユニットの斜視図である。
図2及び図3に示すように、ブレードユニット3は、切削ブレード34を装着したスピンドル31と、下面を除いて切削ブレード34の外周を覆うホイールカバー32とを有している。スピンドル31は、例えばエアスピンドルであり、圧縮エアのエア層によってスピンドルハウジング311に対してスピンドルシャフト312を浮動状態で支持している。スピンドルシャフト312の先端部は、スピンドルハウジング311から突出しており、切削ブレード34固定用のマウントフランジ33が装着されている。
マウントフランジ33は、鉄等の磁性体により形成されており、円筒状のボス部331と、ボス部331の外周面から外方に延出する固定フランジ332とを有している。ボス部331には、スピンドルシャフト312の先端部が嵌め込まれる不図示の嵌合孔が設けられている。スピンドルシャフト312の先端部は、嵌合孔に嵌め込まれた状態でボス部331から突出しており、この突出部分に不図示のネジ部が形成されている。マウントフランジ33は、ボス部331から突出したネジ部に装着ナット37が締め付けられることで、スピンドルシャフト312に装着される。
固定フランジ332には、切削ブレード34の裏面を支持する支持面333(切削ブレード装着面)が形成されている。支持面333には、切削ブレード34が取り外された状態で、後述するノズル調整治具8(図4参照)が磁力によって装着される。そして、支持面333を基準として、ノズル調整治具8により冷却水ノズル71の前後位置が調整される。このように、固定フランジ332の支持面333は、切削ブレード34を裏面から支持するだけでなく、冷却水ノズル71の位置調整時には基準面として機能する。
切削ブレード34は、ハブブレードであり、被加工物Wを切削する砥石部341と、砥石部341を保持するハブ基台342とを有している。砥石部341は、例えば、ダイヤモンド等の砥粒をボンド材で結合してリング状に形成されている。ハブ基台342の中央には、ボス部331が差し込まれる貫通孔343が形成されている。ハブ基台342がボス部331に差し込まれると、ハブ基台342の前面側からボス部331の略半部が突出される。このボス部331の略半部には外周面にネジ部334が形成されている。切削ブレード34は、ハブ基台342から突出したネジ部334にリング状の固定ナット35が締め付けられることで、マウントフランジ33に固定される。
ホイールカバー32は、複数個所から冷却水を噴射するように構成されており、切削ブレード34の下部を挟み込むように対向配置された一対の冷却水ノズル71と、切削ブレード34の切削方向前方に位置したシャワーノズル75とを有している。一対の冷却水ノズル71は、切削ブレード34の切削方向後方に配置された冷却水ノズルブロック72に固定されている。冷却水ノズルブロック72では、継手73を介して一対の冷却水ノズル71と冷却水の供給ホース74とが連結される。
一対の冷却水ノズル71は、冷却水ノズルブロック72から下方に延びた後、切削ブレード34の下部を挟み込むように切削方向前方に向かって延びている。一対の冷却水ノズル71の先端側には、切削ブレードを挟んで対向する対向面に、冷却水を噴射する複数のスリット711が形成されている。一対の冷却水ノズル71は、供給ホース74から供給された冷却水を複数のスリット711から被加工物Wの切削位置に向けて噴射(供給)し、切削位置の冷却及び洗浄を行う。
シャワーノズル75は、切削ブレード34の切削方向前方に配置されたシャワーノズルブロック76に形成されている。シャワーノズルブロック76には、継手77を介して冷却水の供給ホース78が連結されている。シャワーノズル75には、シャワーノズルブロック76の内部流路を介して、供給ホース78から冷却水が供給される。シャワーノズル75は、切削ブレード34に向けて冷却水を噴射し、切削ブレード34に冷却水を巻き込ませて切削部分の冷却および洗浄を行う。
また、冷却水ノズルブロック72には、冷却水を後方に導く一対の飛沫カバー36が設けられている。一対の飛沫カバー36は、切削ブレード34の切削によって飛散した冷却水及び切削屑を後方に案内し、ホイールカバー32の外側に排出している。
冷却水ノズルブロック72及びシャワーノズルブロック76は、それぞれホイールカバー32の不図示の固定ブロックにネジ留めされている。冷却水ノズルブロック72の側面721には、上下方向に延在する長孔722が形成されている。長孔722には一対の調整ネジ723が挿通されており、調整ネジ723を緩めて冷却水ノズルブロック72を長孔722に沿って動かすことで、切削ブレード34に対する冷却水ノズル71の上下位置が調整される。
冷却水ノズルブロック72の側面724には、前後方向に延在する一対の長孔725が形成されている。各長孔725には調整ネジ726が挿通されており、調整ネジを緩めて冷却水ノズルブロック72を長孔725に沿って動かすことで、切削ブレード34に対する冷却水ノズル71の前後位置が調整される(図6参照)。また、シャワーノズルブロック76の側面761には、前後方向に延在する一対の長孔762が形成されている。各長孔762には調整ネジ763が挿通されており、調整ネジ763を緩めてシャワーノズルブロック76を長孔762に沿って動かすことで、切削ブレード34に対するシャワーノズル75の前後位置が調整される。
ホイールカバー32の上部には、ブレード破損検出器79が設けられている。ブレード破損検出器79は、切削ブレード34の上部を挟み込むように対向配置された発光素子及び受光素子を有している。発光素子から出射された光束は、切削ブレード34の先端によって部分的に遮光されて受光素子に受光される。よって、ブレード破損検出器79は、受光素子における受光量(透過率)の増加に応じて、切削ブレード34の全損や欠け等の破損状態を検出する。ブレード破損検出器79は、調整ネジ791によって切削ブレード34に対する上下位置が調整され、固定ネジ792によって調整された位置で固定される。
図4及び図5を参照して、切削ブレードに対する冷却水ノズルの前後位置を調整するためのノズル調整治具について説明する。図4は、本実施の形態に係るノズル調整治具の斜視図である。図5は、本実施の形態に示すノズル調整治具と切削ブレードとの位置関係を示す図である。なお、図5Aは、ノズル調整治具とハブブレードとの位置関係を示し、図5Bは、ノズル調整治具とワッシャブレードとの位置関係を示す。また、図5においては、説明の便宜上、切削ブレードを仮想線で示している。
図4に示すように、ノズル調整治具8は、所定の厚みを有する矩形板状であり、一辺部に円弧状の切り欠き部81が形成されている。ノズル調整治具8には、切り欠き部81に沿うように複数の磁石82が円弧状に配置されている。円弧状の切り欠き部81がマウントフランジ33のボス部331の外周面に対応しているため、ノズル調整治具8の複数の磁石82がボス部331の周囲に設けられた固定フランジ332の支持面333に位置付けられる。このように、ノズル調整治具8において、切り欠き部81の周辺部分は、固定フランジ332の支持面333に磁力によって着脱可能に装着される装着部83となっている。
図5Aに示すように、ノズル調整治具8は、一対の冷却水ノズル71のうち切削ブレード34の表面344側の冷却水ノズル71を、切削ブレード34から所定位置に離反させて位置決め可能に形成されている。具体的には、ノズル調整治具8は、固定フランジ332の支持面333に装着された状態で、切削ブレード34の表面344側の冷却水ノズル71とハブ基台342のテーパ面345との間に所定間隔Lが確保される厚みで設計されている。このため、切削ブレード34の表面344側の冷却水ノズル71をノズル調整治具8の表面841に当接させることで、切削ブレード34に対する一対の冷却水ノズル71の前後位置が調整される。このように、ノズル調整治具8において、冷却水ノズル71との当接部分は、一対の冷却水ノズル71を位置決めする冷却ノズル位置決め部84となっている。
また、冷却ノズル位置決め部84は、固定フランジ332の支持面333から外れており、裏側において支持面333よって支持されていない。したがって、冷却ノズル位置決め部84に過度な押圧力が作用すると、磁石82の磁力に反して装着部83に対して固定フランジ332の支持面333から離間方向に力が作用する。固定フランジ332から装着部83が外れると、ノズル調整治具8が脱落するので、作業者に対してノズル調整治具8の押し込み過ぎを認識させることができる(図6C参照)。
なお、本実施の形態に係るノズル調整治具8は、ハブブレードに対する冷却水ノズル71の前後位置を調整する以外に、図5Bに示すように、ワッシャブレード9に対する冷却水ノズル71の前後位置を調整する場合にも適用可能である。ワッシャブレード9は、リング状の砥石部からなり、一対のフランジ91、92に挟み込まれて使用される。このため、ワッシャブレード9の厚みに応じて、フランジ92と冷却水ノズル71との間隔Lが変化する。このように、ブレードの厚みに応じて調整間隔が異なる場合には、各ブレードの厚みに合わせた厚みのノズル調整治具8を予め用意することで対応可能である。
図6を参照して、ノズル調整治具を用いたノズル調整について詳細に説明する。図6は、本実施の形態に係るノズル調整治具を用いたノズル調整作業の説明図である。
図6Aに示すように、ホイールカバー32から切削ブレード34が取り外された状態で、一対の冷却水ノズル71の内側において、ノズル調整治具8が固定フランジ332の支持面333に装着される。ノズル調整治具8は、切り欠き部81に沿って設けられた複数の磁石82の磁力によって、磁性体で形成された固定フランジ332に吸着固定されている。このとき、図示正面側(切削ブレード34の表面344側)の冷却水ノズル71が、ノズル調整治具8の表面841から僅かな隙間を空けて離間されている。
次に、図6Bに示すように、一対の長孔725に挿通された調整ネジ726を緩めて、図示右側の冷却水ノズル71がノズル調整治具8に当接するまで、冷却水ノズルブロック72をスライドさせる。この場合、一対の長孔725と調整ネジ726とによって、冷却水ノズルブロック72のスライド方向が前後方向に規制される。よって、ノズル調整時の冷却水ノズルブロック72の回転方向及び上下方向の位置ズレが防止される。
また、図6Cに示すように、ノズル調整治具8に対して冷却水ノズル71を押し込み過ぎると、ノズル調整治具8の磁石82が固定フランジ332から外れて、ノズル調整治具8が落下する。このため、作業者が図6Aに示す正面方向から冷却水ノズル71を位置合わせする場合であっても、目視によって確認し難い奥方へのズレを防ぐことができる。このように、作業者は、ノズル調整治具8に対する冷却水ノズル71の当り具合によって冷却水ノズル71を位置合わせする。
ノズル調整治具8によって冷却水ノズル71が位置合わせされると、調整ネジ726の締め付けによって冷却水ノズル71が所定位置で固定される。次に、図6Dに示すように、固定フランジ332からノズル調整治具8が取り外され、代わりに切削ブレード34が取り付けられる。ノズル調整治具8が図示右側の冷却水ノズル71とハブ基台342のテーパ面345との間に所定間隔Lを確保する厚みに設計されているので、ノズル調整治具8から着け替えられた切削ブレード34に対して一対の冷却水ノズル71が適切な前後位置に位置決めされる。
以上のように、本実施の形態に係るノズル調整治具8によれば、磁力によって固定フランジ332に装着され、切削ブレード34側の冷却水ノズルが当接されることで、切削ブレード34に対して冷却水ノズル71が適切な前後位置に容易に調整される。このとき、ノズル調整治具8が、切削ブレード34側の冷却水ノズル71を切削ブレード34から所定位置に離反させて位置決めするため、作業者によってノズル調整のバラツキが生じることがない。よって、切削ブレード34に対して適切な位置に冷却水が供給され、切削時の加工熱が十分に取り除かれるため、加工品質の悪化や切削ブレード34や被加工物Wの破損を防止できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態において、ノズル調整治具8は、一対の冷却水ノズルのうち切削ブレードの表面側に位置付けされる冷却水ノズルを、切削ブレードの表面から所定位置に離反させて位置決め可能であれば、どのような形状、厚み、大きさに形成されてもよい。
例えば、本実施の形態において、ノズル調整治具8は、切り欠き部81に沿って複数の磁石82を配置する構成としたが、この構成に限定されない。ノズル調整治具8は、磁力によって固定フランジ332に装着可能であればよく、切り欠き部81に沿った円弧状の磁石を有してもよい。
以上説明したように、本発明は、切削ブレードに対して一対の冷却水ノズルを最適な位置に容易に調整できるという効果を有し、特に、薄型のホイールカバーに組み付けられた冷却水ノズル用のノズル調整治具に有用である。
1 切削装置
8 ノズル調整治具
31 スピンドル
32 ホイールカバー
33 マウントフランジ
311 スピンドルハウジング
312 スピンドルシャフト
332 固定フランジ
333 支持面(切削ブレード装着面)
34 切削ブレード
71 冷却水ノズル
72 冷却水ノズルブロック
75 シャワーノズル
76 シャワーノズルブロック
79 ブレード破損検出器
81 切り欠き部
82 磁石
83 装着部
84 位置決め部
W 被加工物

Claims (1)

  1. 固定フランジが先端に装着されたスピンドルと、前記スピンドルを回転可能に支持するスピンドルハウジングと、前記固定フランジの切削ブレード装着面に装着されて被加工物を切削する切削ブレードと、前記切削ブレードを挟んで前記切削ブレードの表裏面側に配設された前記切削ブレードに冷却水を供給する一対の冷却水ノズルと、を少なくとも有する切削装置において使用され、前記切削ブレードが取り外された状態で前記冷却水ノズルのノズル位置を調整するノズル調整治具であって、
    前記固定フランジの前記切削ブレード装着面に磁力により着脱自在に装着される装着部と、前記一対の冷却水ノズルのうち前記固定フランジに装着された前記切削ブレードの表面側に位置付けされる前記冷却水ノズルを前記切削ブレードの表面から所定位置に離反させ位置決めする冷却水ノズル位置決め部と、から構成され、
    前記固定フランジの前記切削ブレード装着面に前記装着部を磁力により装着し、前記一対の冷却水ノズルのうち前記切削ブレード表面側の前記冷却水ノズルを前記冷却水ノズル位置決め部の表面に当接させて前記冷却水ノズルの前記切削ブレードに対する前後位置を調整することを特徴とするノズル調整治具。
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