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JP5940122B2 - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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JP5940122B2 JP2014171070A JP2014171070A JP5940122B2 JP 5940122 B2 JP5940122 B2 JP 5940122B2 JP 2014171070 A JP2014171070 A JP 2014171070A JP 2014171070 A JP2014171070 A JP 2014171070A JP 5940122 B2 JP5940122 B2 JP 5940122B2
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Description

本発明は軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
軟質ポリウレタンフォームは、家具や寝具用マットレス、自動車用シートクッション、衣料用等に広く使用されており、特に家具や寝具用マットレス、衣料用途においてはウレタンフォーム中の残存トルエンジアミン(以下、TDAと略す)量が重要な項目であり、EURO PUR(欧州PUスラブフォーム工業会)が設定し国際基準であるCertiPURでは、2,4−TDA含有量5ppm以下を環境対応グレードとしている。
TDAを発生させない手段としては、ポリイソシアネートとして2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(以下、TDIと略す)を使用せず、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略す)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(以下、粗製MDIと略す)等を用いてポリウレタンフォームを製造する方法があるが、MDI系イソシアネートを使用すると、発泡倍率が低いため高密度領域に限られ低密度化が難しい、ポリウレタンフォームの低硬度化が難しいなどの課題があり、低密度、低硬度の高触感のポリウレタンフォームを得るにはTDIを使用することが望まれる。
TDIを使用したポリウレタンフォームの残存TDA量低減の要望に応えるため、イソシアネート指数を100以上にする方法(特許文献1)オキシエチレン単位の比率の高いポリエーテルポリオールを使用する方法(特許文献2)等があるが、このような方法では、軟質ポリウレタンフォームの引張強度及び切断伸度のような機械物性が不十分であり、かつフォームの成形が困難である等の課題がある。
特開2010−6992号公報 特開2012−167221号公報
本発明の目的は、引張強度及び切断伸度に優れ、残存TDA含量が少ない軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、以上の問題点を解決するために鋭意検討した結果、以下に示される発明に到達した。
すなわち、本発明は、水酸基含有化合物(h1)、アミノ基含有化合物(h2)、カルボキシル基含有化合物(h3)、チオール基含有化合物(h4)、リン酸化合物(h5)及び分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物(h6)からなる群から選ばれる1種以上の活性水素含有化合物(h)のアルキレンオキサイド付加物(A)を含有し、下記(1)〜(3)を満たすポリオール(組成物)(P)並びに2,4−及び/若しくは2,6−トリレンジイソシアネート(B1)を含有する有機ポリイソシアネート(B)を、発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)、及び整泡剤(E)の存在下に反応させる軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、有機ポリイソシアネート(B)のイソシアネート指数が70〜95であり、得られるポリウレタンフォームの2,4−トルエンジアミン及び2,6−トルエンジアミンの合計含有量が5ppm以下であり、コア密度(kg/m3)が22〜100であり、かつ、反発弾性が20%以下である軟質ポリウレタンフォームの製造方法である。
(1)(P)の末端水酸基の1級水酸基比率が10〜80%である。
(2)エチレンオキサイド単位の含有量が(P)の重量を基準として、10重量%以下である。
(3)アルキレンオキサイド付加物(A)が、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドが付加されてなるポリオール(A11)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドが付加されたものにエチレンオキサイドがブロック付加されてなるポリオール(A12)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド及びエチレンオキサイドがランダム付加されたものにエチレンオキサイドがブロック付加されてなるポリオール(A13)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドが付加されたものに炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド及びエチレンオキサイドがランダム付加されてなるポリオール(A14)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド及びエチレンオキサイドがランダム付加されてなるポリオール(A15)及び活性水素含有化合物(h)にエチレンオキサイド付加されたものに炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド付加されてなるポリオール(A16)からなる群から選ばれる1種以上のポリオール(A1)を含有し、(A1)の活性水素1個あたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数xが0〜20、末端水酸基の1級水酸基比率y(%)が40〜100であり、xとyが下記数式(1)の関係を満たし、ポリオール(A1)の含有量がポリオール(組成物)(P)の重量に基づいて10〜90重量%である。
y≧42.0x0.47(1−x/41) (1)
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法により、優れた引張強度及び切断伸度を示し、残存TDA量が少ない軟質ポリウレタンフォームが製造できる。
本発明におけるポリオール(組成物)(P)は、活性水素含有化合物(h)のアルキレンオキサイド(以下、AOと略す)付加物(A)を含有する。
本発明における活性水素含有化合物(h)は、分子内に2個以上の活性水素を有する化合物であり、水酸基含有化合物(h1)、アミノ基含有化合物(h2)、カルボキシル基含有化合物(h3)、チオール基含有化合物(h4)、リン酸化合物(h5)及び分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物(h6)からなる群から選ばれる1種以上の活性水素含有化合物である。
水酸基含有化合物(h1)としては、水、2〜8価の多価アルコール、多価フェノール等が挙げられる。具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等の2価アルコール;グリセリン及びトリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ソルビトール及びショ糖等の4〜8価のアルコール;ピロガロール、カテコール及びヒドロキノン等の多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等のビスフェノール;ポリブタジエンポリオール;ひまし油系ポリオール;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール;これらの水酸基含有化合物又はそのAO付加物と後述するポリカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体との縮合反応生成物や、上記多価アルコール又はそのAO付加物のカルボン酸無水物及びAOの付加反応物等のポリエステルポリオール(h11)等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート及び/又はアクリレートを意味し、以下において同様である。
アミノ基含有化合物(h2)としては、アミン、アミノアルコール等が挙げられる。具体的には、アンモニア;C1〜20のアルキルアミン(ブチルアミン等)及びアニリン等のモノアミン;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;ピペラジン及びN−アミノエチルピペラジン等の複素環式ポリアミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン及びジフェニルメタンジアミン等の芳香族ポリアミン;トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;ジカルボン酸と過剰のポリアミンとの縮合により得られるポリアミドポリアミン;ポリエーテルポリアミン;ヒドラジン(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等)等;並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
カルボキシル基含有化合物(h3)としては、コハク酸及びアジピン酸等の脂肪族ポリカルボン酸;フタル酸及びトリメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸;アクリル酸の(共)重合物等のポリカルボン酸重合体(官能基数2〜100)等が挙げられる。
チオール基含有化合物(h4)としては、ポリチオール化合物が含まれ、2〜8価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエタンジチオール及び1、6−ヘキサンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物(h5)としてはリン酸、亜リン酸及びホスホン酸等が挙げられる。
分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物(h6)としては、モノエタノ―ルアミン及びジエタノ―ルアミン等のアルカノールアミン;アスパラギン酸等のアミノ酸;クエン酸等のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
これらの活性水素含有化合物(h)のうち、得られるポリウレタンフォームの引張強度及び切断伸度の観点から、水酸基含有化合物(h1)、アミノ基含有化合物(h2)及び分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物(h6)が好ましく、更に好ましくは、水、多価アルコール、アルカノールアミンである。
活性水素含有化合物(h)に付加させるAOとしては、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、炭素数3以上の1,2−AO{1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,2−ブチレンオキサイド及びスチレンオキサイド}等が挙げられる。これらのうち、性状や反応性の観点から、PO、EO及び1,2−ブチレンオキサイドが好ましい。AOを2種以上使用する場合(例えば、PO及びEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
活性水素含有化合物(h)のAO付加物(A)としては、(h)に炭素数3以上の1,2−AOが付加されてなるポリオール(A01)、炭素数3以上の1,2−AOが付加されたものにEOがブロック付加されてなるポリオール(A02)、炭素数3以上の1,2−AO及びEOがランダム付加されたものにEOがブロック付加されてなるポリオール(A03)、炭素数3以上の1,2−AOが付加されたものに炭素数3以上の1,2−AO及びEOがランダム付加されてなるポリオール(A04)及び炭素数3以上の1,2−AO及びEOがランダム付加されてなるポリオール(A05)及び活性水素含有化合物(h)にEO付加されたものに炭素数3以上の1,2−AO付加されてなるポリオール(A06)からなる群から選ばれる1種以上のポリオールであることが好ましい。
(A)が、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−AOが付加されてなるポリオール(A01)である場合、1,2−AOとしては炭素数3以上の1,2−AOのみ使用し、EOを使用しない意味である。この場合、1,2−AOとしては、性状や反応性の観点からPO及び1,2−ブチレンオキサイドが好ましく、さらに好ましくはPOである。
1,2−AO中のPOの含有量は、AOの合計重量を基準として、性状や反応性の観点から10重量%以上が好ましく、さらに好ましくは50重量%以上である。
また、(A)が、ポリオール(A02)〜(A06)である場合、AOとしては炭素数3以上の1,2−AOとEOとを使用する意味である。この場合、1,2−AOとしては、性状や反応性の観点からPO及び1,2−ブチレンオキサイドが好ましく、さらに好ましくはPOである。
1,2−AO中のPOの含有量は、AOの合計重量を基準として、性状や反応性の観点から10〜100重量%が好ましく、さらに好ましくは50〜100重量%である。
EOの含有量は、AOの合計重量を基準として、性状や反応性の観点から0〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0〜8重量%である。
AOは、これら1,2−AO及びEOのみからなることが好ましいが、AO中10重量%以下(さらに好ましくは5重量%以下)の範囲で他のAOが併用された付加物であってもよい。他のAOとしては、炭素数4〜8のものが好ましく、1,3−、1,4−及び2,3−ブチレンオキサイド並びにスチレンオキサイド等が挙げられ、2種以上用いてもよい。
AO付加物(A)は、その少なくとも一部が、活性水素1個あたりのEOの平均付加モル数xと、末端水酸基の1級水酸基比率y(%)が、下記数式(1)の関係を満たすポリオール(A1)であることが好ましい。
なお、数式(1)の関係を満たす前記ポリオール(A01)〜(A06)を、(A11)〜(A16)とそれぞれ記載する。
これらの数式(1)の関係を満たすポリオール(A1)の中でも、(h)に炭素数3以上の1,2−AOが付加されてなるポリオール(A11)、および(h)に炭素数3以上の1,2−AOが付加されたものにEOがブロック付加されてなるポリオール(A12)がさらに好ましく、(A11)がとくに好ましい。
y≧42.0x0.47(1−x/41) (1)
xとyの関係が上記数式(1)を満たすと、疎水性と反応性が共に良好となり、高い機械物性を有し、耐久性に優れたウレタンフォームが得られる。
なお、通常EOを付加する量が増えるほど、ポリエーテルポリオールの末端水酸基の1級水酸基比率が大きくなる。しかし、EOを付加する量が増えるほどポリエーテルポリオールの親水性が高くなり、得られるウレタンフォームの耐湿性が悪化する。したがって、EOの付加モル数が比較的小さいが1級水酸基比率が大きいポリエーテルポリオールが、ポリエーテルポリオールの反応性と疎水性の両立の面で好ましい。数式(1)は、その好ましい領域を表したものである。
本発明において、ポリオール(A1)の活性水素1個あたりのEOの平均付加モル数xは、ウレタンフォームの引張強度、切断伸度及び耐久性の観点から0〜20が好ましく、さらに好ましくは0〜18、特に好ましくは0〜10、最も好ましくは0〜9である。xが0〜20の範囲では、ウレタンフォームの圧縮残留歪みが良好である。
ここでxは、活性水素含有化合物(h)の平均官能基数と付加したEOの付加モル数から計算される値である。
(A1)の末端水酸基の1級水酸基比率(すなわち、末端に位置する水酸基中の1級水酸基の比率)yは、ウレタンフォームの残存TDA含量低減及び引張強度及び切断伸度の向上の観点から40〜100%が好ましく、さらに好ましくは50〜90%、特に好ましくは60〜85%、最も好ましくは65〜80%である。末端水酸基の1級水酸基比率が40〜100%では、ウレタンフォームの引張強度及び切断伸度が良好である。
本発明において、末端水酸基の1級水酸基比率は、予め試料をエステル化の前処理した後に、1H−NMR法により測定し、算出する。
1級水酸基比率の測定方法を以下に具体的に説明する。
<試料調製法>
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とする。上記重水素化溶媒としては、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド及び重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。
<NMR測定>
通常の条件で1H−NMR測定を行う。
<1級水酸基比率の計算方法>
上に述べた前処理の方法により、ポリエーテルポリオールの末端の水酸基は、添加した無水トリフルオロ酢酸と反応してトリフルオロ酢酸エステルとなる。その結果、1級水酸基が結合したメチレン基由来の信号は4.3ppm付近に観測され、2級水酸基が結合したメチン基由来の信号は5.2ppm付近に観測される(重水素化クロロホルムを溶媒として使用)。1級水酸基比率は次の計算式により算出する。
1級水酸基比率(%)=[a/(a+2×b)]×100
但し、式中、aは4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値;bは5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値である。
本発明における、数式(1)の関係を満たすポリオール(A1)を得る方法としては、特定の触媒(α)の存在下で、活性水素含有化合物(h)にAOを付加させる方法等が挙げられる。(α)は炭素数3以上の1,2−AO及びEO付加時に用いるが、必ずしも炭素数3以上の1,2−AO及びEO付加の全段階に用いる必要はなく、後述する通常使用される他の触媒(β)の存在下で一部の炭素数3以上の1,2−AO及びEOを付加後、付加反応後期のみに(α)を用いて、残りの炭素数3以上の1,2−AO及びEOを付加してもよい。
(α)としては、特開2000−344881号公報に記載のものが挙げられ、具体的には、フッ素原子、(置換)フェニル基及び/又は3級アルキル基が結合したホウ素若しくはアルミニウム化合物であり、トリフェニルボラン、ジフェニル−t−ブチルボラン、トリ(t−ブチル)ボラン、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリ(t−ブチル)アルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルアルミニウム等が挙げられる。
これらの中で好ましいものは、トリフェニルボラン、トリフェニルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムであり、さらに好ましいのはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムである。
AOの付加条件についても上記公報に記載の方法と同様でよく、例えば、生成するポリオールの重量に対して、好ましくは0.0001〜10重量%、さらに好ましくは0.001〜1重量%の上記触媒を用い、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃で反応させる。
ポリオール(A12)及び(A13)では、炭素数3以上の1,2−AO付加物及び炭素数3以上の1,2−AOとEOのランダム付加物にEOを付加させることでさらに1級水酸基比率の大きなポリオールが得られる。上記触媒(α)での炭素数3以上の1,2−AO付加物及び炭素数3以上の1,2−AOとEOのランダム付加物、すなわちEO付加させる前のポリオールの末端水酸基の1級水酸基比率は、40%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上と極めて大きいため、少ないEO使用量で末端水酸基の1級水酸基比率を大きくでき、xとyが前述の数式(1)を満足するものが得られる。なお、上記EO付加に用いる触媒は、前記のホウ素もしくはアルミニウム化合物をそのまま用いても、それに代えて通常使用される他の触媒等を用いてもよい。
他の触媒(β)としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸カリウム、トリエチレンジアミン等の塩基性触媒;三フッ化ホウ素、塩化スズ、トリエチルアルミニウム、へテロポリ酸等の酸触媒;亜鉛ヘキサシアノコバルテート;フォスファゼン化合物等が挙げられる。これらの中では塩基性触媒が好ましい。触媒の使用量は特に限定されないが、生成するポリオールの重量に基づいて、好ましくは0.0001〜10重量%、さらに好ましくは0.001〜1重量%である。
ポリオール(組成物)(P)にポリオール(A1)が含まれることには、(A1)中でビニルモノマー(g)を重合させて得られる重合体ポリオールを使用することも含まれる。
重合体ポリオールは、(A1)中にポリマー粒子が分散された重合体ポリオールである。
重合体ポリオールは、(A1)中でビニルモノマー(g)を公知の方法で重合して製造することができる。例えば、(A1)中で、ラジカル重合開始剤の存在下、ビニルモノマー(g)が重合され、得られた(g)の重合体が安定分散されたものが挙げられる。重合方法の具体例としては、米国特許第3383351号明細書及び特公昭39−25737号公報等に記載の方法が挙げられる。
(g)としては、スチレン及び/又はアクリロニトリルが好ましい。
本発明におけるAO付加物(A)の数平均官能基数は、耐久性の向上及び取り扱い性の観点から、2.0〜8.0が好ましく、更に好ましくは2.3〜7.8、特に好ましくは2.5〜7.6である。
本発明において、AO付加物(A)の官能基数は、その出発物質である活性水素含有化合物(h)の官能基数と同じであるとみなす。
AO付加物(A)の水酸基価(mgKOH/g)は、ポリオールの粘度及びポリウレタンフォームの切断伸度の観点から、20〜225であることが好ましく、さらに好ましくは22〜170であり、特に好ましくは25〜120である。
なお、水酸基価はJIS K1557−1により求められる。
本発明に用いるポリオール(組成物)(P)は、AO付加物(A)を含有し、下記(1)、(2)を満たす。
(1)(P)の末端水酸基の1級水酸基比率が10〜80%である。
(2)EO単位の含有量が(P)の重量を基準として、10重量%以下である。
本発明において、ポリオール(組成物)(P)の1級水酸基比率は、ウレタンフォームの残存TDA含量低減、引張強度及び切断伸度の向上、反応性の観点から10〜80%であり、好ましくは10〜75%が、さらに好ましくは10〜70%である。
なお、1級水酸基比率は上記と同様の方法、すなわち、予め試料をエステル化の前処理した後に、1H−NMR法により測定し、求めることができる。
ポリオール(組成物)(P)の合計重量を基準としたEO単位の含有量は、ウレタンフォームの耐久性の向上の観点から10重量%以下であり、好ましくは8重量%以下、さらに好ましくは1〜6重量%である。
ポリオール(組成物)(P)の水酸基価(mgKOH/g)は、ポリオールの粘度及びポリウレタンフォームの切断伸度の観点から、20〜290が好ましく、さらに好ましくは22〜170、とくに好ましくは25〜150、最も好ましくは50〜120である。
なお、水酸基価はJIS K1557−1により求められる。
ポリオール(組成物)(P)の数平均官能基数は、耐久性の向上及び取り扱い性の観点から2.5〜5.0が好ましく、さらに好ましくは2.7〜4.5、特に好ましくは2.8〜4.0である。
本発明において、数式(1)の関係を満たすポリオール(A1)の含有量は、ポリオール(組成物)(P)の合計重量に基づいて、ウレタンフォームの残存TDA含量低減、引張強度及び切断伸度の向上、反応性の観点から、10〜100重量%が好ましく、耐久性の観点から、下限はさらに好ましくは20重量%、特に好ましくは30重量%であり、低反発弾性化の観点から、上限はさらに好ましくは90重量%、特に好ましくは80重量%である。
また、(P)の合計重量に基づくAO付加物(A)全体の含有量は、好ましくは60〜100重量%、さらに好ましくは65〜95重量%である。
本発明において、ポリオール(組成物)(P)中には、AO付加物(A)以外に、他のポリオール又は活性水素成分を含有してもよく、例えば、ポリエステルポリオール(F)、その他ポリオール、多価アルコール、アミン並びにこれらの混合物等が挙げられる。
ポリエステルポリオール(F)としては、多価水酸基含有化合物(多価アルコール及び前記ポリエーテルポリオール等を含む)とポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,2’−ビベンジルジカルボン酸、トリメリット酸、ヘミリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−2,3,6−トリカルボン酸、ジフェン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸、2,3,6−アントラセントリカルボン酸、ピレンジカルボン酸、コハク酸、フマル酸、セバシン酸及びアジピン酸等)又は無水物及びこの低級アルキル(アルキル基の炭素数が1〜4)エステル等のエステル形成性誘導体(無水フタル酸及びテレフタル酸ジメチル等)との縮合反応生成物;多価アルコールのカルボン酸無水物及びAOの付加反応物;ポリラクトンポリオール{例えば多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε−カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの};並びにポリカーボネートポリオール(例えば多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応物)等が挙げられる。活性水素含有化合物(h)のAO付加物(A)に該当するものは(F)には含まない。
その他ポリオールとしては、ポリブタジエンポリオール等のポリジエンポリオール及びそれらの水添物;アクリル系ポリオール、特開昭58−57413号公報及び特開昭58−57414号公報等に記載された水酸基含有ビニル重合体;ヒマシ油等の天然油系ポリオール;天然油系ポリオールの変性物;等が挙げられる。
多価アルコールとしては、炭素数2〜20の2価アルコール、炭素数3〜20の3価アルコール及び炭素数5〜20の4〜8価アルコールが挙げられる。
炭素数2〜20の2価アルコールとしては、脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール並びにネオペンチルグリコール等)及び脂環式ジオール(シクロヘキサンジオール及びシクロヘキサンジメタノール等)が挙げられる。
炭素数3〜20の3価アルコールとしては、脂肪族トリオール(グリセリン及びトリメチロールプロパン等)が挙げられる。
炭素数5〜20の4〜8価の多価アルコールとしては、脂肪族ポリオール(ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン及びジペンタエリスリトール等並びに糖類(ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体)が挙げられる。
アミンとしては前述のアミノ基含有化合物(h2)と同様のものが挙げられる。
これらの他のポリオールあるいは活性水素成分の中で、ポリエステルポリオール(F)が好ましい。
ポリオール(組成物)(P)中には、ポリエステルポリオール(h11)のAO付加物(Af)および/またはポリエステルポリオール(F)を含有するのが好ましく、(Af)と(F)の合計含有量は、ハンドリング性及び残存TDA含量低減の観点から、好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは5〜40重量%、とくに好ましくは20〜35重量%である。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール(組成物)(P)及び有機ポリイソシアネート(B)を、発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)及び整泡剤(E)の存在下に反応させる製造方法である。
有機ポリイソシアネート(B)としては、低密度化、低硬度化の観点から、TDI(B1)を含有することが必須である。
TDI(B1)以外に従来からポリウレタン製造に使用されているポリイソシアネート(B2)を併用することができる。このようなイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、直鎖又は分岐脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基、又はオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(B1)以外の芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネート及びこれらのイソシアネートの粗製物等が挙げられる。具体例としては、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、粗製TDI、MDI、粗製MDI等が挙げられる。
直鎖又は分岐脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の直鎖又は分岐脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。
これらの(B1)以外のポリイソシアネート(B2)の中で、引張強度及び切断伸度及び反応性の観点から、粗製TDI、MDI、粗製MDI及びこれらのイソシアネートの変性物が好ましい。
有機ポリイソシアネート(B)中のTDI(B1)の含有量は、反応性及び本発明の効果を得やすいという観点から、(B)の合計重量を基準として20〜100重量%が好ましく、さらに好ましくは40〜100重量%、とくに好ましくは80〜100重量%、最も好ましくは90〜100重量%である。
発泡剤(C)としては、水、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素及び液化炭酸ガス等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。引張強度及び切断伸度の向上の観点から水または液化炭酸ガスが好ましい。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、ジクロロメタンやHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123及びHCFC−141b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えば、HFC−245fa及びHFC−365mfc)等が挙げられる。
低沸点炭化水素は、沸点が通常−5〜70℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタンが挙げられる。
これらのうち、引張強度及び切断伸度の向上の観点から水、ジクロロメタンまたは液化炭酸ガスが好ましく、さらに好ましくは、水または液化炭酸ガスである。
水の使用量は、発熱量及び発泡倍率の観点から、ポリオール(組成物)(P)の重量に基づいて、1〜8重量%が好ましく、さらに好ましくは1.5〜6.5重量%である。
液化炭酸ガスの使用量は、発熱量及び発泡倍率の観点から、ポリオール(組成物)(P)の重量に基づいて、30重量%以下が好ましく、さらに好ましくは25重量%以下である。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素を用いる場合の使用量は、ポリオール(組成物)(P)の重量に基づいて、50重量%以下が好ましく、さらに好ましくは5〜45重量%である。低沸点炭化水素を用いる場合の使用量は、ポリオール(組成物)(P)の重量に基づいて、30重量%以下が好ましく、さらに好ましくは25重量%以下である。
ウレタン化触媒(D)としては、ウレタン化反応を促進する通常の触媒は使用でき、3級アミン{トリエチレンジアミン、ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチル)エーテル及び、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等}、3級アミンのカルボン酸塩、カルボン酸金属塩(酢酸カリウム、オクチル酸カリウム及びスタナスオクトエート等)及び有機金属化合物(ジブチルチンジラウレート等)が挙げられる。
ウレタン化触媒(D)の使用量は、ポリオール(組成物)(P)と有機ポリイソシアネート(B)の合計重量に基づいて、0.01〜1.5重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1.2重量%である。
整泡剤(E)としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられるものは使用でき、東レ・ダウコーニング(株)社製の「SZ−1959」、「SF−2904」、「SZ−1142」、「SZ−1720」、「SZ−1675t」、「SF−2936F」、「SZ−3601」、「SRX−294A」、「SH−193」、日本ユニカー(株)社製の「L−540」、「L−3601」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の「L−626」、エボニックデグサジャパン(株)社製「B8715 LF2」等が挙げられる。
整泡剤(E)の使用量は、ポリオール(組成物)(P)と有機ポリイソシアネート(B)の合計重量に基づいて、0.3〜3.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.4〜2.5重量%である。
本発明においては、必要により、着色剤、難燃剤、老化防止剤及び抗酸化剤等の公知の補助成分を用い、その存在下で反応させてもよい。着色剤としては、染料及び顔料が含まれる。難燃剤としては、リン酸エステル及びハロゲン化リン酸エステル等が含まれる。老化防止剤としては、トリアゾール系及びベンゾフェノン系の老化防止剤等が含まれる。抗酸化剤としては、ヒンダードフェノール系及びヒンダードアミン系の抗酸化剤等が含まれる。
これらの補助成分の使用量は、ポリオール(組成物)(P)の重量に基づいて、着色剤は、1重量%以下が好ましく、難燃剤は、20重量%以下が好ましく、さらに好ましくは10重量%以下であり、老化防止剤は、1重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.5重量%以下であり、抗酸化剤は、1重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量%である。
本発明の製造方法において、軟質ポリウレタンフォームの製造に際してのイソシアネート指数[(NCO基/活性水素原子含有基)×100]は、軟質ポリウレタンフォームの硬さ低下及び切断伸度の向上の観点から、70〜95であり、好ましくは75〜95、さらに好ましくは80〜90である。
なお、活性水素原子含有基には、発泡剤である水由来のものを含むものとする。
本発明の製造方法で得られるフォームのコア密度(kg/m3)は、軽量化及び発明の効果を得られやすい観点から、20〜100であることが好ましく、更に好ましくは22〜80、特に好ましくは、25〜60である。
なお、コア密度は、JIS K6400に準拠した方法で測定される。
本発明の製造方法で得られるフォームの硬さ(25%ILD、N/314cm2)は、低硬度化の観点から、10〜100であることが好ましく、更に好ましくは15〜80、特に好ましくは、20〜60である。
なお、硬さは、JIS K6400に準拠した方法で測定される。
本発明の製造方法で得られるフォームの反発弾性(%)は、家具や衣料類などの使用用途で求められる触感の観点から、30以下であることが好ましく、更に好ましくは5〜20、特に好ましくは6〜12である。
なお、反発弾性は、JIS K6400に準拠した方法で測定される。
本発明の製造方法で得られた軟質ポリウレタンフォーム中に含有される2,4−TDA及び2,6−TDAの合計量は、環境及び人体への影響の観点から5ppm以下であり、好ましくは2ppm以下、さらに好ましくは1ppm以下、特に好ましくは0.5ppm以下である。
なお、フォーム中の残存TDA含量の測定は、EURO PURに準拠した方法(CertiPUR)で測定される。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、実施例6および7は参考例である。
実施例1〜11及び比較例1〜5
表1に示した配合処方に従って、下記の発泡条件により発泡して軟質ポリウレタンフォームを作製し、一昼夜(温度25℃、湿度50%にて24時間)放置後のフォームのコア密度(kg/m3)、フォーム硬さ(25%ILD、N/314cm2)、引張強度(N/cm2)、切断伸度(%)、反発弾性(%)、圧縮残留歪み(%)及び残存TDA含量(ppm)を測定した。なお、有機ポリイソシアネート以外の配合処方の表1中の数値は、重量部数を意味する。
Figure 0005940122
(発泡条件)
型サイズ :250mm×250mm×250mm
材質 :木材
ミキシング方法 :ハンドミキシング(必要原料を所定の容器に必要量仕込んだ後、攪拌羽を容器中に挿入し攪拌させる発泡方法)
ミキシング時間 :6〜20秒
撹拌羽回転数 :5000回転/分
実施例1〜11及び比較例1〜5におけるポリウレタンフォーム原料は次の通りである。
(1)ポリオール(A1)
(A11−1)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO17.2モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去した。さらに、特開2000−344881号公報の実施例1と同様にして、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを触媒としてPO32.9モルを付加〔触媒量50ppm(反応生成物重量基準)、反応温度75℃〕し、常法によりトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価56.1、EO単位含有量0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率70%、数平均官能基数3.0、数式(1)の右辺の値0。
(A11−2)〔(Af−1)〕グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO15.7モル付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたグリセリンPO付加物1モルに無水フタル酸6モルとPO6モルを重合した。さらに、特開2000−344881号公報の実施例1と同様にして、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを触媒としてPO12.0モルを付加〔触媒量50ppm(反応生成物重量基準)、反応温度75℃〕し、常法によりトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを除去して得られたポリオキシアルキレンポリエステルポリオール。水酸基価56.1、EO単位含有量0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率70%、数平均官能基数3.0、数式(1)の右辺の値0。
(A11−3)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO72.6モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去した。さらに、特開2000−344881号公報の実施例1と同様にして、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを触媒としてPO12.0モルを付加〔触媒量50ppm(反応生成物重量基準)、反応温度75℃〕し、常法によりトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価33.7、EO単位含有量0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率70%、数平均官能基数3.0、数式(1)の右辺の値0。
(A12−1)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO10.3モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去した。さらに、特開2000−344881号公報の実施例1と同様にして、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを触媒としてPO37.7モルを付加〔触媒量50ppm(反応生成物重量基準)、反応温度75℃〕し、常法によりトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを除去し、さらに水酸化カリウムを触媒としてEOを2.7モル付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価56.1、EO単位含有量4.0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率75%、数平均官能基数3.0、数式(1)の右辺の値39。
(2)(A1)以外のアルキレンオキサイド付加物(A)
(A−1)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO10.5モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価240.4、EO単位含有量0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率2%、数平均官能基数3.0。
(A−2)ペンタエリスリトール1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO13.2モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価248.9、EO単位含有量0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率2%、数平均官能基数4.0。
(A−3)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO6.2モル及びEO23.9モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価112.2、EO単位含有量70重量%、末端水酸基の1級水酸基比率50%、数平均官能基数3.0。
(A−4)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO45.0モル及びEO6.8モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価56.1、EO単位含有量10重量%、末端水酸基の1級水酸基比率2%、数平均官能基数3.0。
(A−5)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO72.6モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕した後、EO15.9モル付加し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価33.7、EO単位含有量14.0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率78%、数平均官能基数3.0。
(A−6)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO84.6モルを付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価33.7、EO単位含有量0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率2%、数平均官能基数3.0。
(3)ポリエステルポリオール(F)
(F−1)グリセリン1モルに水酸化カリウムを触媒としてPO27.7モル付加〔触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)、反応温度95〜105℃〕し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたグリセリンPO付加物1モルに無水フタル酸6モルとPO6モルを重合して得られたポリエステルポリオール。水酸基価56.1、EO単位含有量0重量%、末端水酸基の1級水酸基比率2%、数平均官能基数3.0。
(4)有機ポリイソシアネート(B)
(B−1)TDI 商品名「コロネートT−80」〔日本ポリウレタン工業(株)製、TDI−80(2,4−及び2,6−TDI、2,4−体の比率が80重量%)〕
(B−2)TM−20 商品名「コスモネートTM−20」〔三井化学ポリウレタン(株)製、TDI−80/粗製MDI(平均官能基数:2.9)=80/20(重量比)(NCO含量:44.6重量%)〕
(5)発泡剤(C)
(C−1)水
(6)ウレタン化触媒(D)
(D−1)東ソー(株)製「TEDA−L33」(トリエチレンジアミン/ジプロピレングリコール=33/67重量%溶液)
(D−2)エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO NE300」
(D−3)東ソー(株)製「TOYOCAT−ET」
(D−4)日東化成(株)製「ネオスタンU−28」(オクチル酸第1スズ)
(7)整泡剤(E)
(E−1)東レ・ダウコーニング(株)製「SZ−1959」
(E−2)日本ユニカー(株)製「L−540」
<試験方法>
各項目の測定方法は下記の通りである。
・フォーム物性の測定方法及び単位を以下に示す。
コア密度:JIS K6400に準拠、単位はkg/m3
硬さ(25%−ILD):JIS K6400に準拠、単位はN/314cm2
引張強度:JIS K6400に準拠、単位はN/cm2
切断伸度:JIS K6400に準拠、単位は%
反発弾性:JIS K6400に準拠、単位は%
圧縮残留歪率:JIS K6400に準拠、単位は%
残存TDA含量:ウレタンフォーム5gの試験片を作成し、その試験片を1重量%酢酸水溶液100ml中で、室温で3分間圧縮を繰り返しながら抽出をした。この操作を15分おきに8回行い試料溶液とした。この試料溶液を(株)島津製作所製高速液クロマトグラフィー「LCMS−8030」(カラム:InertSustain C18、溶離液:アセトニトリル/0.1M酢酸アンモニウム水溶液=10/90、流速:0.2ml/min)を用い、2,4−TDA及び2,6−TDA含有量を分析した。
表1の結果から、実施例1〜11のフォームは比較例1〜5のフォームに比べて成形性、引張強度及び切断伸度が良く、また残存TDA含量も少ない。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法で得られた本発明の軟質ポリウレタンフォームは、寝具及び家具等の用途に好適に使用できる。

Claims (4)

  1. 水酸基含有化合物(h1)、アミノ基含有化合物(h2)、カルボキシル基含有化合物(h3)、チオール基含有化合物(h4)、リン酸化合物(h5)及び分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物(h6)からなる群から選ばれる1種以上の活性水素含有化合物(h)のアルキレンオキサイド付加物(A)を含有し、下記(1)〜(3)を満たすポリオール(組成物)(P)並びに2,4−及び/若しくは2,6−トリレンジイソシアネート(B1)を含有する有機ポリイソシアネート(B)を、発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)、及び整泡剤(E)の存在下に反応させる軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、有機ポリイソシアネート(B)のイソシアネート指数が70〜95であり、得られるポリウレタンフォームの2,4−トルエンジアミン及び2,6−トルエンジアミンの合計含有量が5ppm以下であり、コア密度(kg/m3)が22〜100であり、かつ、反発弾性が20%以下である軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
    (1)(P)の末端水酸基の1級水酸基比率が10〜80%である。
    (2)エチレンオキサイド単位の含有量が(P)の重量を基準として、10重量%以下である。
    (3)アルキレンオキサイド付加物(A)が、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドが付加されてなるポリオール(A11)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドが付加されたものにエチレンオキサイドがブロック付加されてなるポリオール(A12)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド及びエチレンオキサイドがランダム付加されたものにエチレンオキサイドがブロック付加されてなるポリオール(A13)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイドが付加されたものに炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド及びエチレンオキサイドがランダム付加されてなるポリオール(A14)、活性水素含有化合物(h)に炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド及びエチレンオキサイドがランダム付加されてなるポリオール(A15)及び活性水素含有化合物(h)にエチレンオキサイド付加されたものに炭素数3以上の1,2−アルキレンオキサイド付加されてなるポリオール(A16)からなる群から選ばれる1種以上のポリオール(A1)を含有し、(A1)の活性水素1個あたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数xが0〜20、末端水酸基の1級水酸基比率y(%)が40〜100であり、xとyが下記数式(1)の関係を満たし、ポリオール(A1)の含有量がポリオール(組成物)(P)の重量に基づいて10〜90重量%である。
    y≧42.0x0.47(1−x/41) (1)
  2. アルキレンオキサイド付加物(A)の水酸基価(mgKOH/g)が20〜225であり、ポリオール(組成物)(P)の水酸基価が20〜290である請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. ポリオール(組成物)(P)中に、ポリエステルポリオール(h11)のアルキレンオキサイド付加物(Af)及び/又はポリエステルポリオール(F)を含有し、(Af)と(F)の合計含有量が(P)の重量に基づいて5〜40重量%である請求項1又は2に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 得られるポリウレタンフォームの硬さ(25%ILD)が10〜100N/314cm2である請求項1〜3のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
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